JPH06196878A - 複数のパッケージが収容されるシェルフ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は複数のパッケージが収容されるシェル
フに関し、パッケージの高密度な収容が可能で且つパッ
ケージの挿入が容易なシェルフの提供を目的とする。 【構成】対向面上にそれぞれ複数のガイド溝２０が形成
された少なくとも一対のガイド部材１６，１８を有し、
プリント配線板に電子部品を実装してなるパッケージを
ガイド溝２０に沿って挿入するようにしたシェルフにお
いて、ガイド部材１６，１８のガイド溝２０のパッケー
ジ挿入方向手前側に円錐形の一部をなす拡開部２０Ａを
形成して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は複数のパッケージが収容
されるシェルフに関する。例えば局用電子交換機等の電
子機器の分野においては、装置設計の単純化、経済化を
図るとともに保守上の利便さを向上させるために、プリ
ント配線板にＩＣ，ＬＳＩ等の電子部品を実装してなる
パッケージを構成し、複数のパッケージをまとめてシェ
ルフに収容することで機能ユニットを実現している。各
パッケージはシェルフ内のバックワイヤリングボードに
コネクタを用いてプラグイン装着され、これにより各パ
ッケージ間の電気的な接続がなされる。

【０００２】近年、この種の電子機器には益々の小型化
が要求されているので、パッケージの高密度な収容が可
能なシェルフが要望されている。

【０００３】

【従来の技術】パッケージが複数収容されるシェルフの
従来構造においては、上部プレート及び底部プレートに
複数のガイド溝が形成されており、これらのガイド溝に
沿ってパッケージを挿入したり抜き出したりしている。
これを図３により説明する。

【０００４】図３（Ａ）はシェルフの底部プレートの平
面図であり、図３（Ｂ）は図３（Ａ）のＢ−Ｂ線に沿っ
た断面図である。底部プレート１にはプレートを切り起
こして形成された複数のガイド溝２がパッケージ挿入方
向に整列して且つ挿入方向と直角方向に等ピッチ間隔で
設けられており、切り起こし後には開口部４が形成さ
れ、パッケージ挿入方向に関して開口部４，４間には通
風用の孔３が抜き打ちにより形成されている。開口部４
も孔３と同様に通風用として機能する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】図３のプレートを有す
る従来のシェルフにあっては、プレートの板金加工によ
りガイド溝を形成するようにしているので、ガイド溝の
ピッチを余り小さくするとができず、パッケージの高密
度な収容が困難になる。

【０００６】これに対処するために、近年、対向面上に
それぞれ複数のガイド溝が形成された少なくとも一対の
ガイド部材を有しパッケージをこれらガイド溝に沿って
挿入するようにしたシェルフが提案されている。

【０００７】しかし、このようなシェルフにあっては、
ガイド溝のピッチを容易に小さくすることができるもの
の、パッケージをガイド溝に挿入するに際してパッケー
ジの中心がガイド溝の中心から外れやすく、パッケージ
の挿入が必ずしも容易でないという問題がある。

【０００８】よって、本発明の目的は、パッケージの高
密度な収容が可能で且つパッケージの挿入が容易なシェ
ルフを提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明によると、対向面
上にそれぞれ複数のガイド溝が形成された少なくとも一
対のガイド部材を有し、プリント配線板に電子部品を実
装してなるパッケージを上記ガイド溝に沿って挿入する
ようにしたシェルフにおいて、上記ガイド部材の上記ガ
イド溝のパッケージ挿入方向手前側に円錐形の一部をな
す拡開部を形成したシェルフが提供される。

【００１０】

【作用】本発明の構成によると、対向面上にそれぞれ複
数のガイド溝が形成された少なくとも一対のガイド部材
を用い、このガイド溝に沿ってパッケージを挿入するよ
うにしているので、パッケージの高密度な収容が可能に
なる。

【００１１】また、ガイド部材のガイド溝のパッケージ
挿入方向手前側に円錐形の一部をなす拡開部を形成して
いるので、パッケージをガイド溝に挿入するのが容易で
ある。

【００１２】

【実施例】以下本発明の実施例を説明する。図１は本発
明を適用可能なシェルフの斜視図である。シェルフ１０
は一対の側壁を構成するシェルフ本体１２を有してお
り、シェルフ本体１２の後面にはバックワイヤリングボ
ード１４が取り付けられている。

【００１３】バックワイヤリングボード１４には図示し
ないコネクタが設けられており、このコネクタによりシ
ェルフ１０中に収容されたパッケージとバックワイヤリ
ングボード１４とが電気的に接続される構造になってい
る。

【００１４】シェルフ本体１０の上面には、下側に複数
のガイド溝２０が形成されたガイド部材１６が、パッケ
ージの挿入方向と直角の方向に互いに離間して複数個設
けられており、ガイド部材１６，１６間に大面積の通風
用の開口部を形成している。

【００１５】同様に、シェルフ本体１２の下面には多数
のガイド溝２０が形成されたガイド部材１８が、パッケ
ージの挿入方向と直角の方向に互いに離間して複数個設
けられており、ガイド部材１８，１８間に大面積の通風
用の開口部を形成している。

【００１６】本発明において特徴となるガイド溝２０の
拡開部はガイド部材１６，１８のパッケージ挿入方向手
前側に形成されるが、この拡開部は図面の明瞭さを確保
するために図１には図示されていない。

【００１７】図２により拡開部を有するガイド溝の形成
方法を説明する。図２（Ａ）に示されたガイド部材は図
１の底面側のガイド部材１８であり、このガイド部材１
８には、収容パッケージ数に応じた数のガイド溝２０が
例えば５mm間隔で形成されており、ガイド溝２０の形状
はパッケージが有するプリント配線板の縁部の形状に対
応している。ガイド部材１８へのガイド溝２０の形成
は、例えば、樹脂を一体成形することにより行うことが
できる。

【００１８】この実施例では、ガイド溝２０のパッケー
ジ挿入方向手前側に拡開部を形成するために、図２
（Ａ）に示されるように、円錐形状を有するグラインダ
２２を矢印２４方向に回転させながら、矢印２６方向
（ガイド溝２０の長手方向）に移動させて、グラインダ
２２の切削面をガイド部材１８に押し付ける。

【００１９】こうすることで、図２（Ｂ）に示されるよ
うに、ガイド部材１８のガイド溝２０のパッケージ挿入
方向手前側には、円錐形の一部をなす拡開部２０Ａが形
成される。

【００２０】本実施例の製造方法によると、ガイド部材
に対するグラインダを用いた後加工によってガイド溝の
拡開部を形成することができるので、ガイド溝の拡開部
を有するガイド部材の作製が容易である。

【００２１】また、このようなガイド溝の拡開部をガイ
ド部材に形成しているので、このシェルフを使用するに
際してガイド溝へのパッケージの挿入が極めて容易であ
る。さらに、上述のようなガイド部材を設けているの
で、複数パッケージのシェルフへの高密度な収容が可能
になるとともに、冷却用の通風開口部を十分確保するこ
とができる。

【００２２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
パッケージの高密度な収容が可能で且つパッケージの挿
入が容易なシェルフの提供が可能になるという効果が生
じる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明を適用可能なシェルフの斜視図である。

【図２】図１のガイド部材へのガイド溝の形成方法の説
明図である。

【図３】従来技術の説明図である。

【符号の説明】

１０ シェルフ １４ バックワイヤリングボード １６，１８ ガイド部材 ２０ ガイド溝 ２０Ａ ガイド溝の拡開部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 対向面上にそれぞれ複数のガイド溝(20)
   が形成された少なくとも一対のガイド部材(16,18) を有
   し、プリント配線板に電子部品を実装してなるパッケー
   ジを上記ガイド溝(20)に沿って挿入するようにしたシェ
   ルフにおいて、 上記ガイド部材(16,18) の上記ガイド溝(20)のパッケー
   ジ挿入方向手前側に円錐形の一部をなす拡開部(20A) を
   形成したことを特徴とするシェルフ。