JPH0619470B2 - 金属等の異物混入検出方法および検出器 - Google Patents

金属等の異物混入検出方法および検出器

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JPH0619470B2 JP63185771A JP18577188A JPH0619470B2 JP H0619470 B2 JPH0619470 B2 JP H0619470B2 JP 63185771 A JP63185771 A JP 63185771A JP 18577188 A JP18577188 A JP 18577188A JP H0619470 B2 JPH0619470 B2 JP H0619470B2
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    • G01V3/08Electric or magnetic prospecting or detecting; Measuring magnetic field characteristics of the earth, e.g. declination, deviation operating with magnetic or electric fields produced or modified by objects or geological structures or by detecting devices
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    • G01V3/107Electric or magnetic prospecting or detecting; Measuring magnetic field characteristics of the earth, e.g. declination, deviation operating with magnetic or electric fields produced or modified by objects or geological structures or by detecting devices using induction coils using several coupled or uncoupled coils forming directly coupled primary and secondary coils or loops using compensating coil or loop arrangements

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、食品あるいは薬剤等(以下、単に食品等と
もいう)の原料、中間製品あるいは包装された製品等
(以下、これらを総称する場合には原料等、あるいは被
検査体という)の中に、本来混入してはいけない金属等
は勿論、本来の品質と異なる品質であるもの、即ち標準
品質と異なるもの(金属等の異物という)をも検出でき
る金属等の異物混入検出方法(以下、単に検出方法とも
いう)と検出器(以下、単に検出器ともいう)に関す
る。
(従来技術) メーカ、例えば食品あるいは薬剤メーカ等にとって、そ
の原料中に金属等が混入している場合には加工機械を損
傷させることとなり、また製品中に金属等が混入してい
ることは衛生上の問題等を呈する。
このため、従来より、食品等の原料を加工機に供給する
工程において、あるいは加工御の包装されさ製品を出荷
する工程において、その中に金属等が混入していないか
否か、検出器による検査がおこなわれている。
この種の検出器は、第19図あるいは第20図に図示するよ
うに、高周波電流の供給により交番磁界を発生させる一
次コイル3と、その磁界中に二つの二次コイル4,5を
配置して、一次コイル3と二次コイル4,5の間を被検
査体を矢印31で示すように通過させ、被検査体に鉄が混
入している場合には磁力線が増加して被検査体が通過し
ている側の二次コイルの誘起電圧がもう一方の二次コイ
ルの誘起電圧に比べ高くなり、また非鉄金属が入ってい
る場合には非鉄金属内に生ずる渦電流により磁力線が減
少してい被検査体が通過している側の二次コイルの誘起
電圧がもう一方の二次コイルの誘起電圧に比べ低くなる
という現象を利用している。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、検出器に反応する原料等、例えば水分や
塩分を含んだ食塩等は、マテリアルエフェクトと呼ばれ
る検出器に対して影響およぼす製品特性を有し、異物を
含んでいなくても比較的大きな信号を生じるから、これ
らの中に鉄系や非鉄系の異物を含んだ場合には、これら
の異物による信号と上述の製品特性によるマテリアルエ
フェクトの複合信号となる。
しかし、異物が小さい場合には、異物による信号が小さ
いため、その製品自体の製品特性によって生じるマテリ
アルエフェクトの信号と異物に起因する信号がそれに附
加されたものとはさほど変わらず、異物を検出するのが
困難であった。
このような問題に鑑みて、特開昭57−198880号に記載さ
れるような検出器が提供された。この検出器は、発振器
からの発振信号を、位相調整器を経て増幅し、一次コイ
ルを励磁する。製品が通過した際に二つの二次コイルに
生じる誘起電圧の差によって形成される検出信号を、増
幅した後に、その出力を二つに分岐して、一つ出力を、
前記発振信号に同期したチョッパーによって検波して出
力を得ている。また、他方の出力を、前記の発振信号に
対し90゜位相差を与えたチョッパーにより検波して出力
を得ている。その後、前者の出力も後者の出力も、各々
濾波器等を経て、各単独に、レベル比較器と比較してい
る。
この検出器では、マテリアルエフェクトのある製品中の
異物を検出する際には、二つのチョッパーのいずれかを
マテリアルエフェクトの影響を最も少なくなる位相(マ
テリアルエフェクトが最大となる位相角に対して90゜の
位相)に調整すれば、異物に対して感度のよい出力信号
とすることができる。
しかし、マテリアルエフェクトの値をその最大の値の1/
10以下にしようとすると、理論的に上記位相調整におけ
るその調整許容誤差角は最適位相角から約 6゜以内にお
さえる必要がある。即ち、実際の異物の検出に対しマテ
リアルエフェクトが実質的使用に際し影響のない値、例
えば、マテリアルエフェクトを最大値の 3%以内におさ
えようとすると位相調整の許容誤差角は約1.8 ゜以内に
する必要がある。
従って、大きなマテリアルエフェクトの生じる製品にお
ける異物検出に際しては精密な且つ試行的な調整が必要
となる。
また、後述のレベル比較器のレベル設定も、この位相調
整に対応した適切な比較レベルに、その感度又はゲイン
を調整する必要がある。従って、この検出器における調
整は、オペレータにとって、位相調整と感度調整の二つ
の変数の設定という熟練が必要な且つ試行的な調整作業
となる。
また、上述のように調整された検出器は、マテリアルエ
フェクトの大きい位相方向での検出に対応して調整され
ているため、この位相方向では極端に感度を低下させた
使用状態での使用となり、従ってこの位相方向における
金属等の異物の検出効果はさほど期待できない。
本発明は、上記現況に鑑み行われもので、上述のよう
に、位相調整と感度調整という二つの要因があるよう
な、オペレータにとって熟練を要し且つ試行錯誤的な作
業を強いる調整作業をしなくともよい、且つ、マテリア
ルエフェクトと同じ位相方向と近傍の相対方向を有する
異物の検出が感度良く行える金属等の異物混入検出器を
提供することを目的とする。
(問題を解決するための手段) 本第1の発明は、一次コイルで発振器からの信号により
交番磁界を発生させ、これに近接して配設された二つの
二次コイルに誘起される電圧若しくは電流の差を検出手
段で検出し、上記検出手段からの信号を第1検波手段に
おいて上記発振器と同相の第1参照信号により検波し、
上記検出手段からの信号を第2検波手段において上記発
振器と90゜位相の異なる第2参照信号により検波し、こ
れら検波手段からの信号をA/D 変換手段でA/D 変換し、
主値認知手段において上記各検波手段及びA/D 変換手段
で処理された信号から二元一対のデジタルな主値信号を
認知し、判定手段において上記一対の主値信号にもとづ
いて異物の混入有無を判定する金属等の異物混入検出方
法であって、 上記判定が、異物の混入がない被検査体の二元一対の主
値信号が条件内におさまる被検査体に関する二元の判別
条件式を用い、上記主値認知手段からの検査しようとす
る被検査体に関する二元一対の主値信号を演算して該判
別条件式を満足させるか否かによって、被検査体への異
物の混入の有無を判定することを特徴とする。
また、本第2の発明は、発振器からの信号により交番磁
界を発生させる一次コイルと、これに近接して配設され
た二つの二次コイルと、該二つ二次コイルに誘起される
電圧若しくは電流の差を検出する検出手段と、上記検出
手段からの信号を上記発振器と同相の第1参照信号によ
り検波する第1検波手段と、上記検出手段からの信号を
上記発振器と90゜位相の異なる第2参照信号により検波
する第2検波手段と、これら検波手段からの信号をA/D
変換するA/D 変換手段と、上記各検波手段及びA/D 変換
手段で処理された信号から二元一対のデジタルな主値信
号を認知する主値認知手段と、上記一対の主値信号にも
とづいて異物の混入有無を判定する判定手段を有する金
属等の異物混入検出器であって、 上記判定手段が、異物の混入がない被検査体に二元一対
の主値信号が条件内におさまる被検査体に関する下記の
二元の判別条件式を備え、この判別条件式を用いて上記
主値認知手段からの検査しようとする被検査体に関する
二元一対の主値信号を演算して該判別条件式を満足させ
るか否かによって、被検査体への異物の混入の有無を判
定するよう構成されていることを特徴とする。
A(X- μX)2+B(X- μX)(Y- μY)+C(Y- μY)2 −D≦0 但し、 ここで、 X,Y は検査しようとする被検査体の検出値、μX,μY は
予め求めている異物の混入のないその被検査体の複数の
サンプルの検出値の平均値、σx,σは同じくその標
準偏差、ρは相関係数、Dは領域を定める任意の数であ
る。
なお、主値信号とは、権波手段及びA/D 変換手段で処理
された信号を構成する離散的な複数個のデジタル値の中
の最大値を示す信号をいう。
(作用) しかして、このような構成を有する金属等の異物混入検
出法によれば、以下のような作用効果を有する。
(a).マテリアルエフェクトを有する被検査体内に、該マ
テリアルエフェクトの位相方向と同じ方向の位相を有す
る金属等の異物が混入していても、二元一対となった非
検査体の検出信号の主値信号を、予めその被検査体のマ
テリアルエフェクトを考慮した判別条件式を用いて演算
して判別するため、従来のものよりも高い感度で容易に
判別することができる。
(b).同じ理由により、装置の発生するノイズがあって
も、そのノイズにあまり影響されることなく、金属等の
異物を検出することができる。
(c).二元即ち平面上に検出信号を表示するため、金属の
種類およびその大きさを容易に判別することができ、し
かも小さな信号しか生じさせない異物でも検出すること
ができる。
また、本発明にかかる金属等の異物混入検出器によれ
ば、以下のような作用効果を有する。
(a).マテリアルエフェクトを有する被検査体内に該マテ
リアルエフェクトの位相方向と同じ方向の位相を有する
金属等の異物が混入していても、二元一対となった被検
査体の検出信号の主値信号を、予めその被検査体のマテ
リアルエフェクトを考慮した上述の判別条件式を用いて
演算して判別するため、従来のものよりも高い感度で容
易に判別することができる。
(b).同じ理由により、装置の発生するノズルがあって
も、そのノイズにあまり影響されることなく、金属等の
異物を検出することができる。
(c).二元即ち平面上に検出信号を表示するため、金属の
種類およびその大きさを容易に判別することができ、し
かも小さな信号しか生じさせない異物でも検出すること
ができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明
する。
第1図は本発明の適切な実施例である検出器の構成を示
すブロック図である。
第1図において、1は発振器で、30kz〜400kzの周波数
域内の選択された周波数の正弦波電流(高周波電流)を
発生する。2は上記発振器1からの正弦波電流を増幅す
る増幅器で、ここで上記正弦波電流を増幅して一次コイ
ル3に供給する。一次コイル3は、上記正弦波電流によ
り交番磁界を発生する。そして、この一次コイル3の両
側方近傍の交番磁界中には、二次コイル4と5が一次コ
イル3と同心で直列状(第19図参照)に配設されてい
る。この二次コイル4と5の配設は、上記同心で直列状
に代えて、第20図に図示すような形態の配設であっても
よい。また、この二次コイル4,5は、作動動作するよ
う(誘起電圧又は誘起電流が互いに打ち消し合うよう)
に接続されることによって、二つの二次コイルに生じる
誘起信号の差を検出する検出手段を形成している。
そして、このように接続された二次コイル4,5からの
出力側の線は、増幅器6に接続されている。
この増幅器6の出力側は、その後で分岐して乗算検波器
7Aと7Bの入力側に接続されている。この乗算検波器7A,
7B は、FM受信機等に広く採用されてい四象限検波器又
はプロダクトデイテクター等と言われるものと本質的に
同じものである。
そして、上記乗算検波器7Aには、参照信号として上記増
幅器2の後で分岐した一方の信号がそのまま入力するよ
う接続され、一方乗算検波器7Bには、参照信号として上
記分岐したものをさらに分岐して90゜位相器8を介して
90゜位相したものが入力するよう接続されている。
上記乗算検波器7A,7B の各出力側は、平滑器及び帯域濾
波器9Aあるいは平滑器及び帯域濾波器9Bを介して信号を
一次的に記憶しておくサンプルホールド回路11A,11B の
入力側に接続され、さらにこのサンプルホールド回路11
A,11B の出力側は、アナログ信号をデジタル信号に変換
するA/D 変換器12A,12B に接続されている。このA/D 変
換器12A,12B の出力側は、重み付け回路14A あるいは重
み付け回路14B を介して、主値認知手段及び領域判別を
する判定手段である制御装置(演算装置)15に接続され
ている。この制御装置15は、上記信号を入力するための
インプットインターフェース15A 、入力した信号を演算
するマイクロプロセッシングユニット(MPU)15B 、演算
結果を出力するためのアウトプットインターフェース15
C を備えている。
そして、この制御装置15は、タイミング制御回路16、プ
ログラム制御回路17と接続されている。また、このタイ
ミング制御回路16は、タイミング制御を行うよう、上記
A/D 変換器12A,12B 、サンプルホールド回路11A,11B 、
重み付け回路14A,14B の各機器と接続されている。
上記プログラム制御回路17は、「サンプルテスト」、
「判別式の決定」、「運転」の各モードを切り換える切
換スイッチ18と接続されている。また、上記制御装置15
は、アウトプットインターフェース15C 側で、異物を検
出したとき警報を発する警報器19と、異物の大きさR と
異物(金属;鉄あるいは非鉄金属等)の種類の特徴を示
す位相角φとを表示するR/φ表示器20に、接続されてい
る。さらに、上記プログラム制御回路17は、制御装置15
によって「サンプルテスト」、「判別式の決定」、「運
転」等のモードのいずれかの実行を指示する実行釦21、
制御装置15の実行の停止を指示する停止釦22と接続され
ている。
上記プログラム制御回路17は、また、サンプルモードを
「M」又は「N」に切り換えるためのサンプルモード切
換スイッチ23に接続されている。また、上記制御装置15
のインターフェースには、領域係数設定器24が接続され
ている。また、さらに、プログラム制御回路17には、被
検査体の検出器に対するデータ(後述する、統計量、諸
係数)を記憶させて次回移行の検査に利用するため、上
記データの採取後にその被検査体(製品)を特定するた
めコード番号を付する入力用のキーボード25を有し、こ
のキーボード25には上記データをマイクロプロセッシン
グユニット15B の記憶装置内に記憶させるための指示キ
ーであるキーM1と、この記憶されたデータを判別条件式
の係数として置数させる(呼び出す)ための指示キーで
あるキーM0を具備している。
尚、補助手段として、コイル3,4の通過方向の手前側
には被検査体の該コイル3,4への通過を検出する光電方
式等の一対の通過検出手段(本実施例では、投光器と受
光器)26A ,26B を備えている。
ところで、詳細については後で説明するが、上記重み付
け回路14A,14B は、第6図に図示するように構成されて
いる。即ち、本実施例においては、サンプル時間間隔T
に応じて適切に選ばれているところのn-1 段の遅延素子
141 がそれぞれ入力側から出力側にカスケードに接続さ
れ、その最初の遅延素子141 に接続される入力側の線か
ら分岐した線、最後尾の遅延素子の出力側の線、及び上
記各遅延素子141 からの接続線がそれぞれ各乗算係数器
1420〜142n-1の入力側に接続され、これらの各乗算係数
器1420〜142n-1の各出力側が合計器143 に接続されるこ
とによって、本重み付け回路14A,14B は構成されてい
る。(しかし、重み付け回路は、デジタル的な演算によ
って上記のものと同等の機能を有するマイクロコンピュ
ータ等で構成してもよい。) そして、上記重み付け回路14A,14B は、後述するよう
に、上記乗算係数器1420〜142n-1に対し、その係数の与
え方の特徴が奇数数状の分布をもつ。即ち、奇関数の原
点が、上記一列に配置された上記乗算係数器1420〜142
n-1の内の中央の乗算係数器に位置するように、該乗算
係数器に係数を与えるか、これに近い係数分布をもつよ
うに構成する。
さらに、具体的に最も好ましい例として、その重み付け
の係数が、鉄のような典型的な材質のものが一次及び二
次コイルを通過した際に検出される信号の時間的変化と
同様な分布をもつ第4図(a)に近い下向きの三角形と上
向きの三角形状によって合成された波形、又は第4図
(b)のような孤立正弦波状の波形、又は第4図(c)のよう
に二つの矩形よって合成された分布状の波形、又はこれ
ら上記波形に近い分布形態をもつものがよい。
上記二つの重み付け回路14A,14B には、共に上述のよう
な波形の重み付けの係数が予め与えられることとなる。
上記重み付け回路を実現するための実際的な回路を示す
第6図の回路は、非巡回型の回路であり、又一般にFRI
フィルター(Finite Impulse Response Filter)として知
られる回路を使用したものである。本実施例で係数の与
え方に特徴を有する。
このような重み付け演算は、プログラムすることによっ
て、例えばのマイクロプロセッサー又は市販のデジタル
演算用の乗算合計器( Multiplier / Accumlator)を使用
しても実現できる。
このプログラムについては当業者にとって容易であるか
ら説明は省略することとする。
以下に、上記制御装置15に記憶されているプログラムの
内容を、その実行およびその連係動作として生ずる上述
の各部の動作とともに説明する。
(A).信号検出と信号処理(重み付け処理)の動作 鉄を含んだ被検査体を一次コイル3と二次コイル4,5 の
中を矢印30に示すように通過させると、この被検査体の
通過に伴って、一次コイル3と二次コイル4,5 間で形成
されている電磁的な結合が変化し、二次コイル4,5 の差
動出力としては第2図(a)に図示するような形状の誘起
電圧(検出信号C XY)が発生する。
この検出信号CXYは、増幅器6で増幅され、その後で分
岐されて、一方は乗算検波器7Aに、他の一方は乗算検波
器7Bに入力される。乗算検出器7Aに入力された検出信号
は、ここで、発振器1の位相と等しい位相の参照信号で
乗算検波され、例えば第2図(b)のX1の信号で示すよう
な波形の検出信号(検出信号X1という)になる。一方、
乗算検波器7Bに入力された検出信号は、ここで発振器1
の位相と90゜位相の違う参照信号で乗算検波され、例え
ば上記第2図(b)のY1の信号で示すような波形の検出信
号(検出信号Y1という)になる。
そして、上記検出信号X1及び検出信号Y1は、それぞれ平
滑器及び帯域濾波器9A,9Bで第2図(c)のX1,Y2 の信号で
図示されるような平滑な波形の信号(検出信号X2、検出
信号Y2という)に処理される。この検出信号X2は発振器
1の信号と同相の信号成分に相当し、検出信号Y2は発振
器1の信号と90゜位相差を有する信号成分に相当する。
次ぎに、これらの信号はサンプルホールド回路11A,11B
に送られる。そし、上記信号は各々サンプルホールド回
路11A,11B で一時的に記憶され、この記憶された各アナ
ログ信号は、それぞれA/D 変換器12A,12B でデジタル信
号に変換される。
サンプルホールド回路11A,11B 、A/D 変換器12A,12B
は、共にタイミング制御回路16によって同期して作動
し、一定のタイミング毎にアナログ信号をデジタル信号
に変換し、これをそれぞれの重み付け回路14A,14B に入
力する。重み付け回路14A,14B では、後で詳細に説明す
るように、時間的な分布に特徴のある重み付け演算(処
理)をおこなって、処理された各々の出力信号X3, Y3
制御装置15のインプットインターフェース15A へ送る。
第3図に例示するような、重み付け回路14A,14B に入る
際の入力信号X2は、 x0,xT,x2T ,・・・・, x (n-1)T のようなT時間間隔(サンプル時間間隔)の離散的な時
系列の信号列となる。(ここでは、便宜状、最初の信号
の時刻を零(ゼロ)として説明している。) この重み付け回路14A,14B は、下記の(1)式で示すよう
な、n-1 次のZ -1に関する多項式で表される伝達関数を
もつ。
H(z) = K0 + K1Z-1+K2Z-2+・・・ +Kn-1Z-(n-1) … (1) そして、この重み付け回路14A,14B は、第6図に示すよ
うな構成の回路により実現されている。ここで、最も適
当な重み付けの係数 k0,k1,k2・・kn-1の与え方の一つ
としては、第3図に示すような鉄の如き典型的な材質の
ものが一次コイル及び二次コイルを通過した際に検出さ
れる信号の時間的変化、これは典型的な波形を示すが、
これに似たような第4図(a)に示すような形態の分布と
なる係数をあたえることである。第4図(a)におけるk0,
k1,k2, 等の間隔は、サンプル時間間隔T(第3図参
照)と同じにとる。このようにして定めた係数を有る上
記(1)式の伝達関数をもつ回路、又は第6図の構成の回
路と等価の回路になるよう係数を定めた回路に、第3図
に示すような波形の入力信号を入力すると、第5図のよ
うな時系列データ(出力信号)が得られる。
ところで、上記重み付けの係数は、上述したように、第
4図(a)に近い下向きの三角形と上向きの三角形によっ
て合成された分布をもつ形態のものを用いてもよく、あ
るいは第4図(b)のような孤立正弦波形又はこれに近い
もの、又は第4図(c)のような二つの矩形によって合成
された分布をもつ形態のもの、若しくはそれに近い形態
のもの等であってもよい。即ち、重み付けの係数の分布
が、時間に関し有限幅で、これが上記の伝達関数の次数
(上記n-1 次)に対応しその次数の中間に位置する部分
が原点となるような奇関数状の分布をもつものであれば
よい。
そして、上述のように、上記形態の重み付けの係数をも
つ場合には、第3図に示すような入力信号の入力に対し
て、第5図に示すような形態の分布と同じか又は類似の
分布形態の出力X3を得ることができる。
Y 信号についても、上記X 信号と同様に処理されて、Y3
信号を得ることができる。
第5図に示す出力信号は、第3図に示す極性の入力信号
に対して、上記のいずれの形態(第4図(a)〜(c)参照)
の重み付け処理の場合でも、 『0→負の出力→最小値→増加→0→増加→最大値→減
少→0→減少→最小値→増加→0』に近づく、 という一連の時間的変化をする形態的な特徴を有する。
また、最大値が最小値の約2倍又はそれ以上の振幅を
もち、最小値の極性は最大値の極性の逆の極性をも
ち、この最小値は最大値の前・後の概略tの位置に二
つ現れ、出力は中央の最大値を示す値の時点を基準と
してそれより前と後のデーターが対象型又はほぼ対象と
なる特徴がある。また、反対に入力信号が第3図の逆の
極性の場合には上記と全く逆の極性の出力信号X3又はY3
を得る。
このX3及びY3の信号は、後述するように最大値が判別部
において読み出され、この最大値を主値Xm,Ymとして、
後述の判別処理に使用される。
尚、この重み付け回路については、本出願人が既に出願
している(特願昭63-92000号)。
ところで、上述の説明では、被検出物(異物)が鉄であ
る場合を例にとって第2図(a)〜(c)をもとに説明した
が、更に、第8図をもとに各種の材質の異物を検出した
ときの検出信号について説明する。
上述の鉄の検出信号は一般に発振信号に対してほぼ90゜
近く位相角がずれるが出力感度は高い。これに対して、
ステンレスの検出信号は、鉄と異なり、発振信号に対し
て大きな位相差を生じない。
今、典型的な被検出物の材質である鉄を基準として、こ
の検出信号の内で発振信号と同相の成分をX 、発振信号
と90゜位相差を有する成分をY と定める。そして、それ
ぞれの成分を正の価のものと考えると、第2図(b),(c)
に示すように、鉄の信号成分は、Y 成分がX 成分に比べ
て大きくなる。これに対して、ステンレスは、X 成分が
Y 成分に比べて大きくなり、また上記ステンレスの内の
ある種のもの( 「SUS1」 と図中に示す)はX 成分、Y 成
分ともに正の価となり、別のステンレスの種類のもの
( 「SUS2」 と図中に示す)ではX 成分は正の価でY 成分
は負の価となる。
また、各種の被検出物の材質には、鉄のように遅相性の
信号を生じさせるもの、あるいは進相性の信号を生じさ
せるものがある。
ところで、上述のように、異物を含んだ製品(原料等)
が通過すると、第2図(b),(c)に示すような一つの被検
査体に対し正と負(若しくは負と正)の二つの極性をも
つ波形が現れるが、このような二つの被検査体が相前後
して近接してコイルを通過した場合には、検出信号、例
えばY2の信号は、第9図(a)の如くP1, P2, P3, P4の四
つの極値をもつ信号となる。
この場合、P1, P2,とP3, P4が各々被検査体の信号の組
として区別して判断すべきものであるが、このY2に特別
な判断回路を別途設けない限り、この信号の組合わせを
区別することはできない。従って、P2とP3とを一つの組
として誤認する場合がある。この場合には、信号の極性
が逆位相であるから全く異なった材質のものとして表示
器の表示において誤った表示をおこなうこととなる。
しかし、上述の重み付け回路で重み付け演算することに
より、第9図(b)のようなY3信号 (X信号の場合も同じ)
を得るから、P1′の極値(最大値)は第9図(a)のP1とP
2の一組に対応し、P3′の極値(最大値)は第9図(a)の
P3とP4の一組に対応するような敬であらわすことができ
る。従って、連続して製品が流れてきても、常に、製品
に対応したかたちで信号を区別することができることと
なる。
(B).マイクロプロセッシングユニットによる主値(Xm,Y
m)認知 上記マイクロプロセッシングユニット(MUP)15Bは、重み
付け回路から出力された信号X3,Y3の主値Xm,Ymを認知す
るためのプログラム(主値認知プログラム)を有してい
る。
.主値認知プログラム 第7図は、上記検出し重み付け処理した信号X3を所定の
時間幅にわたってあらわしたものである。
主値の認知を行うためには、第5図のような波形のX3
号の典型的な時間的変化を観測する必要がある。そのた
め、第3図のような検出信号を発生させる典型的な材質
の異物が一次コイル・二次コイルを通過したときに生じ
る二つの極値の時間的間隔t1の3〜5倍の幅を時間的な
観測幅としている。
この時間幅に相当するような適切な2n+1個のX3(又は
Y3)のデータを常に観測する。
例えば、下記の表.1に示すように、X3信号を最も新しい
データから古くなる順に観測し、一連の番地に記憶す
る。ここでは、便宜上X3信号をxi,xi-1,・・、Y3
号をyi,yi-1,・・等と記す。
このときデータの中央の番地はnとなり、この番地には
xi-nのデータがその時刻に記憶されていることになる。
上記のデータは新しいデータが入る際、その前回のデー
タを順次左から右シフトした後、新しいデータが0番地
に入力され最も古いデータが棄てられる。そして、中央
の番地n のデータを注目しその値の絶対値がその時刻に
おける2n+1個のデータの内で唯一の最大値となったと
き、このデータxn-1を主値Xmと認知する(ステップ
1,2及びステップ3)。
第7図のAの一点鎖線の円で示すような位置に最大値を
示すデータxi-nがあり、中央の番地の近傍に同値のデ
ータxi-n+ αがあるかを比較し同値のものがある場合に
は、近傍であるか否か、下記の式でチックされる(ステ
ップ3)。
0<|α|≦δ ,xi-n+ α=xi-n ? 但し、δ:中央の番地との近傍の限界を定めた数値とす
る。
そして、近傍であると判断した場合には、それらのデー
タxi-n,xi-n+ αの位置に対応するY 信号の値yi-n
i-n+ αを比較し、 yi-n≧yi-n+ α である場合にはxi-nを主値Xmとし(ステップ4)、そ
して、それに対応するyi-nの値をY信号の主値Ymとす
る。もし、逆にyi-n+ αの方が大きい場合には、xi-n
を主値としない。このような場合には、次回以降に前記
のyn+ α,Xi-n+ αのデータが中央の番地にシフトされ
るから、その際には、この値Xi-n+ αが最大値となるの
で、この値Xi-n+ αを主値とする。
但し、これらのデータは、一定の時間間隔毎に新しいデ
ータが加えられる度に、各々の位置(番地)が一つ一つ
シフトし、最も古いデータXi-2nが棄てられる。
上記主値の認知の一連の手順については、第11図のフロ
ーチャートに図示されている。
尚、被検査体がパック包装品等のように固体又は個別の
塊状に限られる場合には、もともと信号が別個に検出さ
れるため、上述の重み付け処理を施すことなく主値を得
ることができる。例えば、第16図に示すように、ベルト
コンベヤ51の長手方向に沿って、一次コイル3の中心に
対し適当な間隔lをおいてその位置を調整可能にして光
電方式等の通過検出手段50(26A,26Bのものとはその作
動時間が異なる)を配設する。そして、第17図に示すよ
うに、被検査体がコンベヤー51によりコイルを通過する
際に生じる信号X2又はY2の波状波形信号の立ち上がりか
ら始まりその信号が最大値に達し又減少しながら零点を
越えるまでの前半のt1時間にわたり上記通過検出手段50
から生じる信号QがONの状態となるように予め通過検出
手段の位置と作動時間を予め調整しておくものとする。
また、第18図に示すような、アンド回路100 を設け、こ
のアンド回路100 にコイルからの検出信号X2,Y2と上記
通過信号Qとが入力するようにし、上記通過信号QがON
のときのみコイルからのX2,Y2信号を検出できるよう構
成する。
そして、第17図(a)と(b)に示すように、上記コイルから
の検出信号X2,Y2の前半分のみ検出する。このように検
出した信号は孤立波状の信号となり、上述の重み付け処
理したものと同様の信号となる。後は、この信号をA/D
変換して波形の最大値を示す値を前述の主値認知の方法
により主値とすれば、上述の重み付け処理したものと同
様に主値を得ることができる。
上述のように主値を得れば、重み付け処理に比べて、被
検査体が塊状のものに限定されることと、光電管式検出
器の位置等の調整しなければならない欠点をあるもの
の、極めて簡単に主値を得ることができる。
(C).マイクロプロセッシングユニトによる判定 上記制御装置15内には判別のためのプログラムを有し、
そのプログラムによって制御装置内に形成される判別部
の実施例は、後述の「(D)運転」に述べるとおりであ
るが、それに先立ち、まず(a).本発明にかかる判別処
理の技術的背景及び基本的思想について説明し、次ぎに
(b).判別条件式について述べる。
(a).判定処理の基本的概念 .主値の二次元面(座標面)上への表示 上述のように、各被検査体毎に二元一対のX,Y信号の
主値(Xm,Ym)が得られると、この主値を利用して一つ
の被検査体に関するデータを二次元面(例えば四象限り
(X−Y)座標)上に表すことが考えられる。即ち、こ
のように四象限座標上に表示すると、その位置は、位相
角(第8図に示すような発振器信号をX軸とした場合の
角度)と信号の大きさ(座標の原点からの距離)を表す
ことができる。
.被検査体の主値データの分布とその領域 ところで、上述したように、被検査体には検出器に対し
てその製品特性がマテリアルエフェクトとしてあらわれ
るものとそうでないものがあり、該マテリアルエフェク
トは一般にその製品(原料等)によってそれぞれ固有の
特徴、例えば特有の位相角をもつ。
また、その被検査体(製品)の内容量が多い少ないによ
って普通はベクトルの大きさが変化するが位相角はあま
り変わらない。従って、マテリアルエフェクトのある被
検査体であって内容量に多い少ないの変化があるものの
場合には、それらの通過により得られる各データ(上記
主値)を、上述のようにX−Y座標上に表示すると、そ
の主値を表示する点は、上述のマテリアルエフェクトと
後述の各種の残存ノイズ信号が加わって、第10図に示す
如く、P1,P2,P3,P4の各点の如くなり、これらを含む
領域とみなされる範囲は一般に長軸が短軸に比べて大き
な楕円となる。
一方、マテリアルエフェクトがあり、製品の一パックの
重量がほぼ一定の場合には、上記ベクトルの大きさが一
定になるため、上述の場合に比して、短軸の方向の減少
は少なく且つ楕円の長軸が目立って短くなる方向に変化
することにより、円形の分布に近づく。
ところで、主値信号が、座標上において、P1(Xm1
Ym1),P2(Xm2,Ym2),P3(Xm3,Ym3),・・・等で表さ
れる場合に、これらのデータのX又はYに関する各々の
平均値は各々μX,μYとなり、このように得られたP
0(μX,μY)は平均値の座標位置、即ち座標の原点0
に対する平均値の座標位置を示すこととなる。この原点
から上記P0までのベクトルrは、上述の主値に含
まれるマテリアルエフェクトの平均値(標準偏差)のベ
クトルを示す。
従って、上述のマテリアルエフェクトのある被検査体の
場合には、上記P0(μX,μY)を中心に各点P1,P2,P3
…等を含む上述の領域Dが定まり、一方マテリアルエフ
ェクトのない被検査体の場合には、原点0又はその近
傍を中心に被検査体の通過時の信号X3,Y3からなる各点
P1,P2,P3…等が分布する上述の領域Dが定まる。
尚、一般には、マテリアルエフェクトの有無にかかわら
ずP0点を中心として該P0点に近い程高い密度いなるよ
うに分布している。
上述のように、領域Dを設け、上記領域Dが異物を含ま
ない被検査体の分布領域であるとし、その外側の領域は
被検査体が異物を含んだ許容されない分布領域と考え
る。
例えば、マテリアルエフェクトを有する被検査体の中
に、微小な金属等の異物が含まれている場合に、その主
値を第10図に示すように座標上にPaとして表すと、そ
の大きさと方向は座標の原点01からこのPaまでのベク
トルrで表すことができる。また、標準値(標準偏
差)との偏差は、標準値(標準偏差)P0からPaまでの偏
差ベクトルRaとして表すことができる。即ち、Ra=
−rとなる。
そして、例えば、第10図に示すRのベクトルのよう
に、領域Dを越えて外側に達しているような検出信号を
生じさせる被検査体は不良、即ち異物を含んだ製品(被
検査体)となる。
ところで、上記検出信号(主値)には、一般に、本検出
器に設けられている上記増幅器、検波器、又はコンベヤ
の付帯設備の運転等に起因する電気的ノイズが、ランダ
ムな信号として影響を与える。
従って、マテリアルエフェクトのない被検査体の場合に
は、金属等の異物を含んでいないときには、上述の一次
コイル・二次コイルを通過させても、上述のように第2
図(c)のような信号X2,Y2が現れないので、信号X3,Y3
には第5図のような波形の特徴が現れず、上記電気ノイ
ズが上述の領域Dを決定する要因となる。このため、被
検査体の通過時の信号X3,Y3のサンプル信号(本明細書
第42頁参照)によって定まる上述の領域Dは、第12の
P1,P2,P3…等の点のように、その中心P0が原点に極め
て近く、上述のマテリアルエフェクトを有するものの場
合に比べて該領域Dも小さく、円形に近い形状となる。
従って、このようにマテリアルエフェクトを有さない被
検査体の場合には、金属等の異物を含んだ被検査体の出
力信号Pに関する偏差ベクトルRがその信号ベクト
ルrとほぼ等しい大きさとなる。また、この場合には
領域Dが小さいからP点の絶対長さ(ベクトル量)が
比較的小さい場合にも上記領域Dの外側にでる。換言す
れば、前述のようなマテリアルエフェクトを有する被検
査体に比べて微小な異物をも検出することができること
となる。
上述のように、被検査体にマテリアルエフェクトを有す
るものと有さないものがあるが、本検出器では、上述の
領域を決定するため、サンプルテストを適切に行い、そ
のためのデータを得る。このため、このサンプルテスト
に、「M」モードと「N」モードを有する。このサンプ
ルテストにおける「M」モード及び「N」モードは、そ
れぞれ以下のような特徴を有する。
〔サンプルテストにおける「M」モード〕
マテリアルエフェクトのある被検査体のサンプルテスト
は、該被検査体が一次コイル3、二次コイル4を通過す
る際にその主値(Xm,Ym)の検出によっておこなわれ
る。このようなサンプルテストが、「M」モードによる
サンプルテストである。
〔サンプルテストにおける「N」モード〕
マテリアルエフェクトのない製品は、一次コイル及び二
次コイルの近傍を通過した際にその製品自体の通過によ
っては第2図のようなX2,Y2信号の出力が共に殆ど現れ
ない。従って、上記「Mモード」のような手法では主値
信号を得るのは困難であるため、「Mモード」と異なっ
た手法により求める。即ち、パック状の被検査体が、上
述の一次コイル3、二次コイル4,5近傍を通過するの
を光電方式等の通過信号検出手段26A, 26Bで検出する
と、第2図(C)に示すように、被検査体が上記コイルの
中心を通過するt1時間以前よりはじまり中心を通過した
後t1時間後までの合計2t1時間相当区間の間にわたって
通過信号を生ずるが、この通過信号発信中、連続した
X3,Y3信号中から一定のサンプル数毎の間隔で、X3,Y3
号を一組とした信号Xn,Yn(この信号を「N」モードに
おけるX,Y信号として取り扱う)を抽出する。例え
ば、1つの被検査体について10〜20ケの信号が抽出され
る。この信号を、「N」モードのサンプル信号という。
一般に、マテリアルエフェクトを生じない製品の信号は
微小なランダムな各種のノイズが主因であることから、
上記「N」モードのサンプル信号は、時系列的にもラン
ダムな信号が得られる。時系列的にランダムな信号に対
して、上記のような一定時間間隔の抽出によって得られ
た多数のデータは、もとのランダムな信号の振幅、分布
等の特徴を適切に抽出することができる。このようなサ
ンプルテストが、「N」モードによるサンプルテストで
ある。
.相関関係 本実施例においては、さらに厳正な領域設定が可能なよ
うに、上述の主値(X信号とY信号)のX信号とY信号
の相関関係を配慮している。即ち、後述する領域を定め
る判別条件方式である(5)式において、X信号とY信号
の相関関係を表す相関係数ρという要素が含まれてい
る。この判別条件式の相関係数ρと領域の関係について
説明すると、 いま、X′=X-μX,Y′=Y-μYとし、一般的な表示とす
るため、X及びYの単位尺度としてσ,σを選び、座
標を X′/σ,Y′/σとして無次元化して相関係
数σと領域の関係を表すと、第13図のようになる。
図に示すように、相関係数によって条件式が示す領域の
形状即ち拡がり(領域の面積)が変わっていることがわ
かる。即ち、X,Y信号が互いに無相関である場合(ρ=
0の場合)は条件式が示す領域が円形となり、該領域が
最も広くなる。また、X,Y信号との間に相関が強い程長
軸と短軸の差が大きい楕円状となり、従って、相関係数
が「1」に近づく程領域が狭くなる。マテリアルエフェ
クトの小さい場合は、第12図に図示し前述したように信
号X3,Y3がノイズ性の特性、即ち信号の大きさ,位相が
ランダムで互いに無関係な値となるので、X信号とY信
号の二元一対の信号を座標表示すると概ね円形状の領域
に分布する。つまり、この場合には、相関係数ρがゼロ
に近い値となる。
一方、マテリアルエフェクトが大きく、被検査体が塊状
又は内容量は「ばらつき」がある場合、又は被検査体が
バラ物状でベルトコンベヤで検出コイル中を搬送されて
通過するような場合には、時々刻々X,Y 信号の大きさは
変化するがこのX信号とY信号の大きさの比率はほぼ一定
の関係にある。つまり、X信号とY信号には相関関係が
あるため、第10図に示すように、このX信号とY信号の
二元一対の信号を座標表示したものは一般に楕円状に分
布する。
従って、後述のように領域を定める条件式を、相関関係
を含んだ楕円状の領域となる条件式として定めることが
できる。このように相関関係を条件式に含めると、相関
関係を考慮しない場合に比べて領域を狭く決定めきるこ
とを意味し、相関関係を考慮しない際に不良品でありな
がら良品と誤って判定されるものを不良品であると判定
することができ、より正確に判断し得ることとなる。即
ち、相関係数の概念を導入することにより、異物混入の
判定能力が向上する。
判別条件式の係数等を決定するための、サンプルテスト
は、上記「M」モードあるいは「N」モードのいずれか
に切り換えて行われ、このテストによるX又はY信号に関
する多数のサンプルデータXm,Ym又はXn,Ynは、製品サ
ンプル(サンプル用と被検査体)をコイル3,4,5 部分を
通過させたときに得られ、マイクロプロセッシングユニ
ット(MPU) 15B 内の記憶部分に一対毎に記憶され、以下
の各値(判別条件式のためのデータ)を算出するため用
いられる。
μX:Xm又はXnの平均値 μY:Ym又はYnの平均値 ρ:Xm又はXnに関する標準偏差 ρ:Ym又はYnに関する標準偏差 σXY:Xm及びYm、又はXn及びYnに関する共分散 ρ: で表される相関係数 尚、上記各記号(符号)の詳細な説明については、「統
計」に関する一般の参考書に詳細に記載されているから
省略する。
(b).判別条件式 本検出器においては、上述のように、得られた主値を、
予め定められた判別条件式に入れて演算し、その条件式
を満足するか否かによって異物が混入しているか否か判
定するが、その際以下の判別条件式が使用させる。
.第1実施例にかかる判別条件式 〔基本条件式〕 判定処理には、「統計」の参考書に記載されている統計
的分布関数の一例である下記の(4)式のような式がデー
タの統計的分布の密度関数として用いられている。この
式は、前述のマテリアルエフェクトのある被検査体に
も、マテリアルエフェクトのない被検査体にも、同一の
母集団とみなされるものに対して何れも成立する。
本実施例では、判別条件を決定するために上記(4)式の
指数に関する式の部分を「D」とおく。このDは領域を
決定する数値であり、経験的データ等により決定しても
よく、あるいは下記に記載する相関係数ρと後述する領
域係数dを用いた式により決定してもよい。
即ち、いま上記条件式をもちいると下記の(5)式が領域
決定の基本条件式である。
上記(5)式の中の領域係数「d」は、実施にあたっては
入力装置である第1図の領域係数設定器24によって、係
数が入力される。
信頼値が2σ,3σ等に対して上記係数は各々、 i).2σのとき d=2 となり、 ii).3σのとき d=3 となり、 この「d」を信頼性と関係づけてオペレータが適宜選択
できるように構成されている。従って、相関係数ρが計
算され「d」がオペレータによって選択されると、領域
を決定する「D」の値が定まることになる。
また、 とすれば、上記(5)式は、下記の(8),(8)′式のように
書き直すことができる、 (A(X- μX)2+B(X- μX)(Y- μY)+C(Y -μY)2 =D…(8) (A(X- μX)2+B(X- μX)(Y- μY)+C(Y- μY)2 −D≦0…(8)′ 上記(4),(5),(8),(8)′式におけるX及びYは上記
Xm,YmあるいはXn,Ynを使用する。
上記(8)式はその境界を決定する式で、(8)′式は領域又
は領域内に属するか否かを判定する条件式となる。
この式は上述したように楕円状の領域を示す判別条件と
なっており、相関係数ρの値によって円形の領域を示す
判別条件式にもなるから、マテリアルエフェクトのある
製品に対してもマテリアルエフェクトのない製品の何れ
についても適用できる。
ところで、本装置では、上記(8)′式をプログラムの形
で内臓し、入力信号X,Y の一組のデータが入る毎に、
(8)′式を実行(演算)する。
原理としては、上記のA,B,C の数値と領域係数dをオペ
レータが被検査体(即ち、製品)の特製に応じて適切な
数値を選んで入力することによって、判別条件式を決定
することができるのであるが、実際上、製品に応じて適
切なA,B,C,D の数値を決定することは容易でないため、
本実施例では、このオペレータの決定作業を容易にする
ために工夫されたものとなっている。即ち、この装置に
おいては、A,B,C の数値を入力する装置を設ける代わり
に、オペレータが切換スイッチ18の「判別式の決定」モ
ードを選択することによって、上記のサンプルテストに
よって得え記憶されているところのデータを呼び出し
て、上記μX,μY,σ,σ,ρ等の統計量を自動的に
算出し、さらに上記のA,B,C の数値を自動的に算出する
ようなプログラムを備えている。
また、さらに自動的に算出した上記結果を用いて、又上
述の領域係数設定器24により上記dの値をオペレータが
入力すれば、上記(8)式の「D」の値が算出できるか
ら、これによって(8)′式の全ての係数が決定し(8)′式
が同定されるようなプログラムとなっている。
これによって、判別条件式(8)′式における自動設定が
完了する。
.第2実施例にかかる判別条件式 上記実施例の判別条件式に代えて、下記の判別条件式を
用いてもよい。この判別条件式を用いる実施例を、判別
条件式に関する第2実施例として下記に説明する。
即ち、被検査体が、パック包装されたもののように略定
量あるいは一定の大きさの場合には、マテリアルエフェ
クトがあるものであっても、その特性の分布形状は前述
の楕円の長軸が短くなって円形に近くなるから、上記
(5)式又は(8)式に代えて下記の(5a)式又は(8a)′式を条
件式としてもよい。
この(5a)式は、上記第1実施例の場合のρ=0とした場
合である。
ここで、 とすると、上記(5a)式は、 A′(X−μX)+C′(Y−μY) −D′≦0 … (8a)′ として判別条件式を定めることができる。
この場合は、相関関係を考慮せず換言すればこの相関係
数(ρ)を用いない場合に該当する。また、本実施例に
おいても、上記実施例と同様に「D′」は経験値等によ
り直接数値で与えてもよい。
.第3実施例にかかる判別条件式 また、上記又はに記載する実施例の判別条件式に代
えて、下記の判別条件式を用いてもよい。この判別条件
式を用いる実施例を、判別条件式に関する第3実施例と
して下記に説明する。
即ち、被検査体が上記第2実施例の場合と同様に、パッ
ク包装品のようにほぼ定量かあるいは一定の大きさの場
合には、標準的な被検査体の測定データP1,P2,P3,P4
等をおのおのX-Y 座標上に表せば、第14図に図示するよ
うに、座標の特定の場所の近傍に集まる。
これらのデータは、そのX方向の平均値μX及びY方向
の平均値μYに対し正と負の方向へ各々±d・σ(=
±D),±d・σ(=±D)のひろがり(拡散)
の限界を定めてその閉区間の範囲内に分布すると考える
ことができるから下記(5b),(5c) 式が成り立つ。
μX−D≦X≦μX+D… (5b) μY−D≦Y≦μY+D… (5c) 上記(5b),(5c) 式を変形すると下記の(8b)′,(8c)′式
が得られる。
|X−μX|−D≦0…(8b)′ |Y−μY|−D≦0…(8c)′ この(8b)′,(8c)′式が判別条件式で、この両式を満足
する被検査体が、良品(異物を含まない製品)であるこ
とになる。一方、上記いずれか又は両方の式を満足しな
いものは異物を含む不合格品であると判定される。この
判別条件式で判定される領域を図示すると、第14図に示
すような矩形で囲まれた領域となる。即ち、領域内は異
物が存在しない良品であり、領域外は異物を含む不良品
となる。また、第14図において、領域の中心点P0と座標
の中心01との隔たり(距離)は、その被検査体とマテリ
アルエフェクトの大きさを表している。従って、マテリ
アルエフェクトのない被検査体の場合には、点P0と中心
(原点)01とが一致することとなる。
尚、上記各実施例の場合にも、(8a)′式あるいは(8
b)′,(8c)′式がそれぞれ判別条件式として、プログラ
ムの形で制御装置15内に内臓されることとなる。また、
この第3の実施例の場合にも、相関係数ρは考慮されて
いない。また、本実施例においても、上述の実施例と同
様に「D」,「D」は経験値等により直接数値で与
えてもよい。
ところで、上述したように、オペレータの操作により領
域係数「d」の入力と被検査体のサンプルテストの結果
得られたデータとを用いて算出された判別条件式の諸係
数の値、統計量(即ち、第1実施例では「A」,
「B」,「C」「D」、第2実施例では「A′」,
「C′」,「D′」、第3実施例では「D」,
「D」等の諸係数及び統計量「μX」,「μY」)と被
検査体を特定するためのコード番号を入力するためのキ
ーボード25(第1図参照)と、その置数操作と共にマイ
クロプロセッシングユニット15B に入力して記憶させる
キーM1と、次回以降で同じ判別条件式を使用する際に使
用するコード番号の置数と共に呼び出すためのキーM0
を操作することにより、最初の検査の際に上記諸係数等
を記憶させ、再び以前と同じ被検査体を検査する場合に
は、それらの諸係数と統計量を呼び出して直ちに再利用
できるような構成になっている。
(D)運転 本検出器の構成等は上述したとおりであるが、以下に異
物の検出作業における手順を説明する。
(1).予備操作 実運転に先立って、以下の述べるような各種の予備操作
がおこなわれる。
.テスト運転 まず、本装置自体のノイズレベルを知るため、テスト運
転がおこなわれる。
オペレータは切換スイッチ18をサンプルテストモードに
する。この際、R/φ表示器20は被検査体の出力信号(異
物)のベクトル表示された大きさ|r|と位相角θを表示
するように切換えられている、この場合の表示は、 として演算され、|r|,θがR/φ表示器20に表示され
る。これによって、無負荷時およびサンプルテスト時の
指示値を連続してオペレータが観測できる。
次ぎに、オペレータは被検査体として適当な予め異物が
混入していないことが判っている複数のサンプルを選
び、これらをコイルの中を通過させることによって検査
し、それらの出力信号の大きさと位相角の表示した値を
読み取って、予め無負荷時の指示値より増加しているか
否かを判定する。テストの際に表示された値が無負荷時
のノイズレベルより明らかに大きいと判断されるデータ
があらわれる場合にはマテリアルエフェクトがあると判
断し、以下のサンプルテストを「M」モードによるもの
とする。
もし、これらのテストデータが無負荷時のノイズレベル
よりあまり増加していないと判断されれば、マテリアル
エフェクトがないと判断し、以下のサンプルテストを
「N」モードによるものとする。
.サンプルテスト 上記テスト運転の結果によって、上述のように、オペレ
ータはサンプルモード切換スイッチ23を「M」モード又
は「N」モードに切り換える。
オペレータは、実行釦21を押しサンプルとして適当な予
め異物が混入していないことが判っている被検査体を適
当な複数個数選び出し、サンプルテストのための運転を
おこなう。その結果、いずれのモードを用いた場合に
も、これらの複数(多数)のもののデータは内部に記憶
される。
.「判別式の決定」のための操作 オペレータが切換スイッチ18を「判別式の決定」モード
にし、実行釦21を押すと、上記サンプルテストで得られ
た複数のデータを用いて上述したように、それらのデー
タに関するμX、μY、σ、σ、ρ等を算出する。さ
らに、上述のA,B,C の各式を計算して(8)式の左辺の係
数を決定する。
オペレータは領域係数「d」の数値を適当に選んで領域
係数設定器24に入力すると、領域条件を定める「D」の
値が計算されて(8)′式の判別条件式が定まり、これで
準備が完了する。
尚、上述の第2及び第3実施例の場合にも、同様な手順
で判別条件式(8a)′あるいは(8b)′,(8c)′式が定ま
る。
また、上記各式において、「D」,「D′」,
「D」,「D」等の値は上述のように計算により求
めてもあるいは経験値として判っている場合にはその数
値を直接入力してもよい。
.被検査体の判別条件式の諸係数と統計量の記憶 オペレータは、上記で述べた「判別式の決定」のため
の操作が完了すれば直ちに実運転に移行できるのである
が、上述のように、被検査体毎の特有の判別条件式に用
いる諸係数と統計量を記憶させ、随時これらを呼び出し
て使用することもできる。
即ち、オペレータが被検査体(原料等)に応じたコード
番号をキーボード25によって入力するとともに、該キー
ボードのメモリをさせるためのキーM1を押して、前記判
別条件式に応じた諸係数および統計量等(即ち、A,
B,C,D及びμX,μY等の値)を、制御装置15の記憶
装置部分に記憶させ、また必要なときに上記キーボード
25からその被検査体のコード番号を入力すると共に呼び
出しキーM0を押して呼び出す。
従って、実際の稼働時においては、上述のように、種類
の異なる被検査体毎に上記諸データをコード番号で特定
して上述の手順で記憶させておけば、次回以降の検査作
業において、後述する実運転までの準備作業が軽減され
ることとなる。
(2).実運転 上述の予備操作が終了した後に、実運転に入る。実運転
の際には、R/φ表示器20は偏差ベクトルの絶対値|R|
と、その位相角を、主値を後述の(11),(12)式に代入し
て算出された、φによって表示するように切換えられ
る。
運転の際には、第1図に図示する切換スイッチ18を運転
モードに入れると、プログラム制御回路17がマイクロプ
ロセッシングユニット(MUP) 15B へ被検査体の検査をお
こなうプログラムを導入する。
運転モードにおいては、データは「M」モード(主値)
によって判定部に入力される。
そして、実行釦21を押して後、一次コイル3、二次コイ
ル4,5 の中を被検査体(異物が混入しているか否か判ら
ないもの)を通過させる。かかる通過によって、仮に第
2図(a)に図示するような検出信号が発生したとすれ
ば、これらの検出信号は増幅器、検波器、平滑器及び帯
域濾波器を経由して処理され第2図(C)のようなX2,Y2
のアナログ信号となるが、その後各々A/D 変換器12A,12
B ,重み付け回路14A,14B を経てX3,Y3のデジタル化さ
れた信号列となり、インターフェース15A を通ってマイ
クロプロセッシングユニット(MPU) 15B へ入る。マイク
ロプロセッシングユニット(MPU) 15B の中では、X3及び
Y3信号の信号列、即ちx,xi-1,xi-2,xi-3,・
・・,xi-2n、yi-1,yi-2,yi-3,・・・,y
i-2nの中から、上述の主値認知のプログラム(第11図参
照)によって被検査体の一組の主値Xm、Ymを得るが、こ
のような処理のあいだも被検査体の検出動作は絶えず継
続しておこなわれ(平行処理され)ている。
第15図に図示するフローチャートに示すように、上述の
一連の処理によってえられた主値信号Xm,Ymを用いて、
下記の(11),(12) によって演算し、その結果をR/φ表示
器20に表示する。
この(11),(12)式におけるX及びYは上記主値Xm,Ym
使用する。
上記(8)式によって定められた条件式(8)′式(あるいは
(8a)′又は(8b)′,(8c))′式)におけるA,B,C,D(あ
るいはA’,C′,D′又はD,Dは予め上記の準
備作業(予備操作)で定められており、従って、主値の
データが(8)′式(あるいは(8a)′又は(8b)′,(8
c))′式)の左辺に代入されて演算されその結果が条件
を満足すれば(即ち左辺が0又は負の値となれば)領域
内と判定し、この式を満足しないならば(即ち左辺が正
の値ならば)領域外と判定する(ステップ5)。
そして、判別条件式を満足しないならば不合格の警報を
警報器19、例えば、ランプ表示と警報ブザー等が作動
し、後段のラインの選別装置(図示せず)に対し該被検
査体の除去のための選別動作を指令する。
この方式によると、被検査体が水分や塩分等を含むマテ
リアルエフェクトのあるものである場合には、被検査体
の水分やその他の成分の量が異なるとその電磁的特性が
変化し、基準となる被検査体(規格にあった製品)の判
別条件式を満たさなくなるため、被検査体が不良である
旨の信号を発するから品質管理にも効果を発揮すること
となる。
(3).上述の判定部を具備した本実施例にかかる検出器の
有する効果。
.サンプルテストによって得られたデータを自動的に
演算して判別条件を決定する手法を採用しているため、
殆ど自動的に判定条件が定まる。また、一度採取したデ
ータを記憶させておいて、同じ被検査体に対しては、そ
のデータを呼び出して利用できるため、その都度、被検
査体のデータを採取する必要がない。
.オペレータは、信頼度を2σにするか3σにするか
等を配慮して領域係数を決定するだけでよく、従来から
ある検出器のように、励磁信号又は検波用の参照信号の
位相を調整するような熟練を要する調整を必要としな
い。
.マテリアルエフェクトのある被検査体の中に含まれ
た異物の検出精度を、従来のものより飛躍的に向上させ
ることができる。従って、異物が混入していない良品
を、誤って不良品と判定するようなことはない。
.従来のこの種の異物検出器に比べ、さらに各種の被
検査体に対して検査可能となり、被検査対象範囲を広く
なる。
即ち、バラ物の被検査体であってもパック包装された被
検査体でも、またマテリアルエフェクトのない被検査体
であってもマテリアルエフェクトのある被検査体でも、
それらの形態あるいは特性に影響されることなく一定の
手順で設定して使用することができる。
(効果) 本発明は、上述のように、被検査体がマテリアルエフェ
クトを有する場合においても、且つそのマテリアルエフ
ェクトと同じ位相の反応を示す微小な金属片を被検査体
が含んでいるものであっても、正確に検出することがで
きる。
しかも、予め金属の種類と検出器に対する位相との関係
をデータとして扱っておくことにより、金属片の種類お
よびその大きさ(量)をも検出することができる。
そして、従来の検出器のように、位相調整と感度調整と
いう二つの要素に関する調整を試行的且つ正確にする必
要がないため、誰でも簡単に且つ長い準備時間を必要と
することなく操作することができる。
従って、原料等への異物の混入により加工機械等を破損
することなく、また異物が混入した製品等を出荷するこ
ともない。
また、上記検出信号には、単に異物が混入しているか否
かの情報のみならず、上述のように、量的な情報をも含
んでいるため、異物の検出あるいは品質の異なるものの
検出が容易となる。従って、本検出器によれば、製品の
品質が本来の品質と異なっている場合にも検出すること
ができる。
さらに、構成が簡単であるため、上述した従来の検出器
に比べ安価に提供することができ、また保守、調整等が
簡単に行える。
【図面の簡単な説明】
第1図は本実施例にかかる検出器の構成を示すブロック
図、第2図は(a)〜(c)は各段階での検出信号を図示した
図、第3図は検出信号を表した図、第4図(a)〜(c)の各
図は各種の重み関数を図的に表した図、第5図は第3図
に示す検出信号に第4図(a)〜(c)の重み関数で重み付け
処理して得られる検出信号を表した図、第6図は重み付
け回路の構成を示すブロック図、第7図は連続して入っ
てきた検出信号を重み付けして得られた信号より主値を
検出するための観測状態を示す図、第8図は金属の種類
と検出値を示すベクトルの方向と大きさの関係を示す
図、第9図は検出信号が連続して入ってきた場合の検出
信号が連続している状態を示す図、第10図はサンプルテ
ストにより得られたマテリアルエフェクトのある被検出
体を判別するための領域と異物を含む場合の検出値を示
す図、第11図は主値信号を求める手順を示すフローチャ
ート、第12図はマテリアルエフェクトのない被検査体を
判別するための領域と異物を含む場合の検出値を示す
図、第13図は相関係数と判別条件式が表す領域との関係
を示す図、第14図は別の判別条件式(第3実施例)にか
かる判別の領域を示す図、第15図は主値信号を表示器に
表示する際の処理手順を示すフローチャート、第16図は
塊状の被検査体を検出する場合の重み付け処理に代わる
構成を示すコンベヤの搬送通路における光電管式検出器
と一次コイルおよび二次コイルの配置関係示す図、第17
図(a),(b)は第16図に示した検出装置の検出信号を示す
図、第18図は第16図に示す一次コイルおよび二次コイル
からの信号と被検査体との検出信号をアンド処理する回
路を示す図、第19図,第20図は一次コイルと二次コイル
の配置等を示す図である。 1……発振器、3……一次コイル、4,5……二次コイ
ル、7A,7B ……乗算検波回路(検波手段)、15……制御
装置(主値認知手段,判定手段)。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一次コイルで発振器からの信号により交番
    磁界を発生させ、これに近接して配設された二つの二次
    コイルに誘起される電圧若しくは電流の差を検出手段で
    検出し、上記検出手段からの信号を第1検波手段におい
    て上記発振器と同相の第1参照信号により検波し、上記
    検出手段からの信号を第2検波手段において上記発振器
    と90゜位相の異なる第2参照信号により検波し、これら
    検波手段からの信号をA/D 変換手段でA/D 変換し、主値
    認知手段において上記各検波手段及びA/D 変換手段で処
    理された信号から二元一対のデジタルな主値信号を認知
    し、判定手段において上記一対の主値信号にもとづいて
    異物の混入有無を判定する金属等の異物混入検出方法で
    あって、 上記判定が、異物の混入がない被検査体の二元一対の主
    値信号が条件内におさまる被検査体に関する二元の判別
    条件式を用い、上記主値認知手段からの検査しようとす
    る被検査体に関する二元一対の主値信号を演算して該判
    別条件式を満足させるか否かによって、被検査体への異
    物の混入の有無を判定することを特徴とする金属等の異
    物混入検出方法。
  2. 【請求項2】発振器からの信号により交番磁界を発生さ
    せる一次コイルと、これに近接して配設された二つの二
    次コイルと、該二つの二次コイルに誘起される電圧若し
    くは電流の差を検出する検出手段と、上記検出手段から
    の信号を上記発振器と同相の第1参照信号により検波す
    る第1検波手段と、上記検出手段からの信号を上記発振
    器と90゜位相の異なる第2参照信号により検波する第2
    検波手段と、これら検波手段からの信号をA/D 変換する
    A/D 変換手段と、上記各検波手段及びA/D 変換手段で処
    理された信号から二元一対のデジタルな主値信号を認知
    する主値認知手段と、上記一対の主値信号にもとづいて
    異物の混入有無を判定する判定手段を有する金属等の異
    物混入検出器であって、 上記判定手段が、異物の混入がない被検査体の二元一対
    の主値信号が条件内におさまる被検査体に関する下記の
    二元の判別条件式を備え、この判別条件式を用いて上記
    主値認知手段からの検査しようとする被検査体に関する
    二元一対の主値信号を演算して該判別条件式を満足させ
    るか否かによって、被検査体への異物の混入の有無を判
    定するよう構成されていることを特徴とする金属等の異
    物混入検出器。 A(X- μX)2+B(X- μX)(Y- μY)+C(Y- μY)2 −D≦0 但し、 ここで、 X,Y は検査しようとする被検査体の検出値、μX,μY は
    予め求めている異物の混入のないその被検査体の複数の
    サンプルの検出値の平均値、σ,σは同じくその標
    準偏差、ρは相関係数、Dは領域を定める任意の数であ
    る。
  3. 【請求項3】発振器からの信号により交番磁界を発生さ
    せる一次コイルと、これに近接して配設された二つの二
    次コイルと、該二つの二次コイルに誘起される電圧若し
    くは電流の差を検出する検出手段と、上記検出手段から
    の信号を上記発振器と同相の第1参照信号により検波す
    る第1検波手段と、上記検出手段からの信号を上記発振
    器と90゜位相の異なる第2参照信号により検波する第2
    検波手段と、これら検波手段からの信号をA/D 変換する
    A/D 変換手段と、上記各検波手段及びA/D 変換手段で処
    理された信号から二元一対のデジタルな主値信号を認知
    する主値認知手段と、上記一対の主値信号にもとづいて
    異物の混入有無を判定する判定手段を有する金属等の異
    物混入検出器であって、 上記判定手段が、異物の混入がない被検査体の二元一対
    の主値信号が条件内におさまる被検査体に関する下記の
    二元の判別条件式を備え、この判別条件式を用いて上記
    主値認知手段からの検査しようとする被検査体に関する
    二元一対の主値信号を演算して該判別条件式を満足させ
    るか否かによって、被検査体への異物の混入の有無を判
    定するよう構成されていることを特徴とする金属等の異
    物混入検出器。 A′(X−μX)+C′(Y−μY) −D′≦0 但し、 ここで、 X,Y は検査しようとする被検査体の検出値、μX,μY は
    予め求めている異物の混入のないその被検査体の複数の
    サンプルの検出値の平均値、σ,σは同じくその標
    準偏差、D′は領域を決定する任意の数である。
  4. 【請求項4】発振器からの信号により交番磁界を発生さ
    せる一次コイルと、これに近接して配設された二つの二
    次コイルと、該二つの二次コイルに誘起される電圧若し
    くは電流の差を検出する検出手段と、上記検出手段から
    の信号を上記発振器と同相の第1参照信号により検波す
    る第1検波手段と、上記検出手段からの信号を上記発振
    器と90゜位相の異なる第2参照信号により検波する第2
    検波手段と、これら検波手段からの信号をA/D 変換する
    A/D 変換手段と、上記各検波手段及びA/D 変換手段で処
    理された信号から二元一対のデジタルな主値信号を認知
    する主値認知手段と、上記一対の主値信号にもとづいて
    異物の混入有無を判定する判定手段を有する金属等の異
    物混入検出器であって、 上記判定手段が、異物の混入がない被検査体に二元一対
    の主値信号が条件内におさまる被検査体に関する下記の
    二元の判別条件式を備え、この判別条件式を用いて上記
    主値認知手段からの検査しようとする被検査体に関する
    二元一対の主値信号を演算して該判別条件式を満足させ
    るか否かによって、被検査体への異物の混入の有無を判
    定するよう構成されていることを特徴とする金属等の異
    物混入検出器。 |X−μX|−D≦0 |Y−μY|−D≦0 ここで X,Y は検査しようとする被検査体の検出値、μX,μY は
    予め求めている異物の混入のないその被検査体の複数の
    サンプルの検出値の平均値、D,Dは領域を決定す
    る任意の数である。
  5. 【請求項5】前記金属等の異物混入検出器が、複数の被
    検査体をサンプルテストすることによって得られた二元
    一対の主値信号に関するデータを記憶する手段と、この
    データを用いて前記判別式の必要定数等を定めるべく統
    計量の演算をする演算手段と、上記判別式を同定する演
    算手段とを含むことを特徴とする請求項第2項から請求
    項4項のいずれか1の項に記載の金属等の異物検出器。
  6. 【請求項6】前記主値認知手段が、一次コイルの中心か
    ら適宜定められた距離を被検査体が通過する際に通過信
    号を生成する生成手段と、前記通過信号ONの条件と被検
    査体の通過により前記A/D 変換手段から出力される二元
    のうちの一つのデジタル信号とから該二元のデジタル信
    号の各々の主値を認知する認知手段を具備していること
    を特徴とする請求項第2項から請求項4項のいずれか1
    の項に記載の金属等の異物混入検出器。
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