JPH0619281B2 - 位置検出装置のコイル巻装構造 - Google Patents

位置検出装置のコイル巻装構造

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JPH0619281B2
JPH0619281B2 JP13231587A JP13231587A JPH0619281B2 JP H0619281 B2 JPH0619281 B2 JP H0619281B2 JP 13231587 A JP13231587 A JP 13231587A JP 13231587 A JP13231587 A JP 13231587A JP H0619281 B2 JPH0619281 B2 JP H0619281B2
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magnetostrictive
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magnetostrictive transmission
winding
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Description

【発明の詳細な説明】 イ.産業上の利用分野 この発明は、磁歪効果を有する磁歪伝達媒体を伝搬する
磁歪振動波を利用した位置検出装置の、上記磁歪伝達媒
体に巻回するコイルの巻装構造に関する。
ロ.従来の技術 磁歪伝達媒体を伝搬する磁歪振動波を利用した従来の位
置検出装置の概略が、第9図に示してある。同図に示す
ものは、本件出願人が既に提案したものである(特願昭
58−220071号)。
この位置検出装置は、鉄を多量に含むアモルファス合金
等で形成した磁歪伝達媒体1の、端部に第1コイル2を
巻装し、定常的磁場を発生する位置指示器3p,3qによっ
て指示される位置を検出すべき範囲に第2コイル4を巻
装してある。そして、第1コイル2はパルス電流発生器
5に接続し、第2コイル4は処理装置6に接続してあ
る。また、磁歪伝達媒体1の第1コイル2を巻装した側
の端面に臨んで永久磁石からなるバイアス用磁気発生器
7が設けてある。
上記第1コイル2は隣接する磁歪伝達媒体1の間で交差
し、隣接する磁歪伝達媒体1のそれぞれに対して逆方向
に巻回され、他方第2コイル4はそれぞれの磁歪伝達媒
体1に対して同方向に巻回され、かつ接続の極性が逆に
なるように直列に接続されている。これは、第1コイル
2または第2コイル4に電流を流した際に発生する磁束
の方向、あるいは一方向の磁束変化が加えられた際に第
1コイル2、第2コイル4に発生する電圧や電流の方向
が隣接する各部分またはコイル間同士で逆となり、外部
から加えられるノイズとしての磁束による誘導電圧、電
流あるいは外部へ放出する不要な磁束を隣接する各部分
またはコイル間で互いに打ち消し合わせて弱めるためで
ある。
ハ.発明が解決しようとする問題点 しかし、上述の従来のコイルの巻装構造では次のような
問題がある。
第9図に示す位置検出装置では8本の磁歪伝達媒体1を
平行に並べているが、これは広い範囲で位置検出ができ
るようにしたものである。磁歪伝達媒体1の本数を多く
すれば広い範囲の位置検出を行なえるが、コストが上昇
してしまう。そのため、それぞれの磁歪伝達媒体1の間
隔を大きくし、その本数を極力少なくすることが必要と
なる。
しかし、磁歪伝達媒体1の間隔を大きくすると、例えば
第1コイル2の各磁歪伝達媒体1間でひねられた位置
が、それぞれの磁歪伝達媒体1から離隔してしまう。そ
のため、第1コイル2に電流を流した際に生じる磁場が
広がりコイル間で互いに打ち消し合おうとする磁束が弱
まり、ノイズを十分に消去できなくなってしまう。
そこで、この発明は位置検出の範囲を広くすべく各磁歪
伝達媒体1の間隔を大きくした場合でも、ノイズを極力
消去して位置検出装置での検出精度を低下させることの
ない位置検出装置のコイル巻装構造を提供することを目
的としている。
ニ.問題点を解決するための手段 上記の目的を達成するため、この発明に係るコイル巻装
構造は、磁歪効果を有する磁歪伝達媒体と、該磁歪伝達
媒体の一端に巻回された第1コイルと、該磁歪伝達媒体
の定常的な磁場を発生する位置指示器により指示された
位置を検出すべき範囲に巻回された第2コイルとからな
り、上記第1コイルまたは第2コイルのいずれか一方に
パルス電流を印加して第1コイルを巻回した磁歪伝達媒
体の部位もしくは位置指示器にて指示された部位のいず
れかの部位に磁歪振動波を生起させ、該生起した時点よ
り該磁歪振動波が磁歪伝達媒体中を伝搬し位置指示器に
よって指示された部位もしくは第1コイルの巻回部位に
到達して、上記第1コイルまたは第2コイルのいずれか
他方に発生する誘導電圧を検出するまでの時間を測定
し、該時間に基づいて上記位置指示器によって指示され
た位置を検出する位置検出装置の上記第1コイルの巻装
構造において、磁歪伝達媒体の端部に上記第1コイルを
巻回し、かつ該第1コイルの両端部を巻回終端部におい
て交差させるとともに、該第1コイルによって形成され
る円の径とほぼ等しい径の少なくとも半円部を有する部
分を上記巻回終端部で隣接させて形成することにより、
該第1コイルを流れる電流の方向が上記巻回終端部を境
に上記磁歪伝達媒体に巻回された部分とそれ以外の部分
とで逆方向となることを特徴としている。
ホ.作 用 上記磁歪伝達媒体に巻回された第1コイルは、多数の磁
歪伝達媒体を配設した場合にそれぞれの磁歪伝達媒体の
間隔を大きくして配設しても、磁歪伝達媒体に巻回され
た部分の近傍に電流の方向が逆になる部分を備えること
になるから、電流を流した際に発生する磁束の方向が逆
となり、しかも近接しているため相互に影響し合う十分
な大きさの磁場を形成するから、ノイズとして外部に放
出する不要な磁束を適宜に打ち消し合って弱めることが
できる。また、同様に外部から加えられるノイズとして
の磁束による誘導電圧や電流も打ち消しあって弱められ
る。
ヘ.実施例 以下、図示した実施例に基づいてこの発明に係る位置検
出装置のコイル巻装構造を具体的に説明する。
まず、第2図に基づいて位置検出装置の概略を説明す
る。磁歪効果を有する材料で作られた磁歪伝達媒体11を
ほぼ平行に適宜本数配設してある。この磁歪伝達媒体11
は強磁性体であればどのようなものでも使用できるが、
強い磁歪振動波を発生させるために磁歪効果が大きく、
また磁石を接近させても磁化され難い保持力の小さな材
料、例えば鉄を多量に含むアモルファス合金等が特に望
ましい。アモルファス合金としては、例えばFe67Co18
14Si(原子%),Fe8113.5Si3.52(原子
%)等が使用できる。磁歪伝達媒体11は細長い形状をし
ており、その断面は長方形の薄帯状か円形の線状が望ま
しく、薄帯状の場合、幅は数mm程度、厚さは数μm〜数
10μmが製造も容易で、かつ特性も良好である。アモル
ファス合金は製造上、厚さが20〜50μmのものが作れる
ので、これを帯状あるいは線状に切断すれば良い。本実
施例では、Fe8113.5Si3.52(原子%)からなる幅
2mm、厚さ0.02mmの磁歪伝達媒体11を使用している。
上記磁歪伝達媒体11の一端部に第1コイル12が巻回して
ある。なお、巻回数は本実施例では1回としてあるが、
2回以上であっても構わない。この第1コイル12は瞬時
的磁場変動をコイル面に垂直に発生させて磁歪伝達媒体
11のそれぞれの巻回部位に磁歪振動波を生起させるため
のものであり、それぞれの第1コイル12は第1マルチプ
レクサ13を介してパルス電流発生器14に接続してある。
本実施例では、上記第1コイル12は隣接している一対の
磁歪伝達媒体11を一組にして巻回してあり、第1マルチ
プレクサ13によって選択された一対の磁歪伝達媒体11ご
とにパルス電流が印加される。なお、パルス電流発生器
14は磁歪振動波を発生するに足るパルス電流を第1コイ
ル12に供給する。
磁歪伝達媒体11の第1コイル12を巻回した側の端面に臨
んで、例えば永久磁石からなるバイアス用磁気発生器15
が配設してあり、各磁歪伝達媒体11の第1コイル12を巻
回した部位に磁歪伝達媒体11の長手方向に平行なバイア
ス磁場を形成する。これは、少ない電流で大きな磁歪振
動波の発生を可能にするためである。すなわち、磁歪伝
達媒体11の電気機械結合係数(機械的エネルギから電気
的エネルギ(または電気的エネルギから機械的エネル
ギ)への変換効率を示す係数)は、例えば第3図に示す
ように、所定のバイアス磁場が加えられたときに最大と
なるから、このような磁気バイアスを第1コイル12を巻
回した部位に印加しておくことにより効率良く磁歪振動
波を発生させることができる。
位置が検出されるべき範囲にある磁歪伝達媒体11の部分
には、第2コイル16が巻回される。この第2コイル16も
第1コイル12と同様に、隣接する磁歪伝達媒体11を一組
として巻回してあり、第1コイル12の巻回された一対の
磁歪伝達媒体11と同じものを一組としてある。この第2
コイル16は磁歪伝達媒体11を伝搬する磁歪振動波により
生じる誘導電圧を検出するためのもので、それぞれの第
2コイル16の巻き方向は全て同一であるとともに、一組
の磁歪伝達媒体11で極性が逆となる。そして、この第2
コイル16は第2マルチプレクサ17を介して処理装置18に
接続される。
処理装置18は、第1マルチプレクサ13および第2マルチ
プレクサ17の両方に信号を送出し、一組の磁歪伝達媒体
11に巻回した第1コイル12とパルス電流発生器14とを接
続させるとともに、当該一組の磁歪伝達媒体11に巻回し
た第2コイル16とこの処理装置18とを接続する。
また、第2図中、19p,19qは定常的な磁場を発生する位
置指示器で、本実施例では直径3mm、長さ50mmの棒磁石
を使用しているが、形状は板、リング、角形等であって
もよく、また電磁石でも構わない。本実施例は、位置指
示器19p,19qによって指示された位置を検出するもので
ある。
そして、第1コイル12は、第1図に示すような状態で前
記磁歪伝達媒体11に巻回してある。磁歪伝達媒体11は、
同図に示すように、円筒形のホルダー20に挿入されてお
り、このホルダー20に前記第2のコイル16が巻回してあ
る。一方、第1コイル12は、このホルダー20、または磁
歪伝達媒体11の一端部をこのホルダー20から突出させて
この突出した部分に巻回してある。そして、所定の回数
巻回したのち、磁歪伝達媒体11の下方に巻回終端を位置
させ、この巻回終端部12u にて第1コイル12の両端部を
交差させてある。このように磁歪伝達媒体11の下方の巻
回終端部12u にて交差させた第1コイル12の両端部を第
1コイル12の反対方向に伸すとともに、第1コイル12に
よって形成される円の径とほぼ等しい径による少なくと
も半円部を形成し、この半円部の両端をプリント基板21
に接続する。そして、このプリント基板21上にて、前述
のように一組の隣接する磁歪伝達媒体11に巻回された第
1コイル12を接続し、さらに前記第1マルチプレクサ13
に接続してある。
以上により構成される磁歪伝達媒体11、第1コイル12等
を二組備え、第4図に示すように、それらを直交させて
組み合わせ、一組をX方向の位置検出用とし、他の一組
をY方向の位置検出用として二次元の位置検出装置を構
成する。いま、X方向の位置を検出する磁歪伝達媒体11
等にxの添字を付し、Y方向の位置を検出する磁歪伝達
媒体11等にyの添字を付す。さらに、一対となって組み
合わされる磁歪伝達媒体11等にその組を表すa,b,
c,dの添字を付し、その組の一方のものに添字を他
方のものに添字を付すことにより、例えば磁歪伝達媒
体11xa1,11xa2,…,11xd2,11ya1,11ya2,…,11yd2のよう
に表す。
直交させて組み合わせた磁歪伝達媒体11xと11yは、第5
図に示すように重ね合せ、非磁性体の金属からなるケー
ス22内に収容し、接着剤等で固定してある。また、バイ
アス用磁気発生器15は磁歪伝達媒体11の端面に臨むよう
ケース22の底部に固定されるが、磁歪伝達媒体11の上方
または下方や側方に並設しても構わない。そして、ケー
ス22の上部には非磁性体の金属あるいは合成樹脂等によ
って形成される蓋体23が被せてあり、この蓋体23の上面
で前記位置指示器19p,19qを動かし、位置指定操作を行
なう。
第6図は、第4図および第5図に示したX,Y方向の位
置検出装置に対応する電気回路系の構成を示すブロック
図である。同図において、13x および13y はX方向およ
びY方向の第1コイル12x,12y にそれぞれ対応したマル
チプレクサ、14x および14y はX方向およびY方向用の
パルス電流発生器、17x および17y はX方向およびY方
向の第2コイル16x ,16y にそれぞれ対応したマルチプ
レクサである。また、31はマイクロプロセッサ、32、33
はマルチプレクサ、34は単安定マルチバイブレータ(モ
ノマルチ)、35はカウンタ、36はクロックパルス発生
器、37は増幅器、38はコンパレータ(比較器)であり、
これらによって処理装置18を構成してある。
以下、上述したXおよびY方向の位置検出装置におい
て、2つの位置指示器19p,19qによって同時に指定され
た2つの指示位置を検出する場合の動作を説明する。
第2図をX方向の位置検出用のものとした場合に同図に
示すように、ケース22の蓋体23を介して、位置指示器19
p がX方向の第1コイル12x のコイル面中心からX軸方
向距離1pxであって磁歪伝達媒体11xa1上に、また位置
指示器19qが第1コイル12x のコイル面中心からX軸方
向距離lqxであって磁歪伝達媒体11xc上にあるものと
する。他方、Y方向については、上記位置指示器19p が
Y方向の第1コイル12y のコイル面中心からY軸方向距
離lpyであって磁歪伝達媒体11yc2上にあり、また上記
位置指示器19q がY方向の第1コイル12yのコイル面中
心からY軸方向距離lqyであって磁歪伝達媒体11yd
にあるものとする。すなわち、それぞれ位置指示器19
p,19qが電気機械結合係数が大きくなる程度の磁気を、
磁歪伝達媒体11xa1,11yc2,11xc2,11yd1に加えている
ものとする。
マイクロプロセッサ31は図示しないスイッチ等の操作に
基づく測定開始の命令信号を受け取ると、XY切り換え
信号のうち、X方向を選択する切り換え信号をマルチプ
レクサ32および33に送出し、パルス電流発生器14x を選
択するとともに、第2マルチプレクサ17x を選択する。
また、XおよびY方向の各コイルのうちの第1組目のコ
イルを選択する情報を第1マルチプレクサ13x,13yと第
2マルチプレクサ17x,17yに送出し、X方向の第1組目
の第1コイル12xa1,12xa2および第2コイル16xa1,16x
a2を選択する(なお、このときY方向の第1コイル12ya
1,12ya2及び第2コイル16ya1,16ya2も選択されるが動
作には関係しない。)。さらに、これと同時にトリガパ
ルスをマルチプレクサ32を介してパルス電流発生器14x
に加え、X方向の第1コイル12xa1,12xa2にパルス電流
を印加する。また、上記トリガパルスは単安定マルチバ
イブレータ34を介してカウンタ35にも加えられてこのカ
ウンタ35をリセットし、クロックパルス発生器36より供
給されるクロックパルスの計数を開始する。クロックパ
ルス発生器36のクロックパルスのパルス繰返し周波数
は、例えば100MHz である。
パルス電流発生器14x が動作しパルス電流がX方向の第
1コイル12xa1,12xa2に印加されると、これら第1コイ
ル12xa1,12xa2で瞬時的磁場変動が発生し、このため磁
歪伝達媒体11xa1,11xa2の第1コイル12xa1,12xa2の巻
回部分で磁歪振動波が生起する。
第1コイル12xa1 にパルス電流が流れると磁場が発生す
るが、第1コイル12xa1は巻回終単部12uで交差している
から、磁歪伝達媒体11xa1 に巻回した部分からなる円形
コイルに流れる電流の方向と、巻回終端部12u とプリン
ト基板21との間にあるほぼ半円の部分で形成されるコイ
ルを流れる電流の方向とは逆方向となる。したがって、
ここに発生する磁束の方向も逆方向となりノイズとして
外部に放出する不要な磁束を適宜に打ち消し合って弱め
ることになる。これは、第1コイル12xa2 にあっても同
様となり、さらに他の第1コイル12x,12yについても同
様である。
さて、上記生起した磁歪振動波は、磁歪伝達媒体11固有
の伝搬速度(約5000m/秒)で磁歪伝達媒体11xa1,11xa
2の長手方向に沿って伝搬する。この伝搬中において、
磁歪伝達媒体11xa1,11xa2が定常的な磁場内におかれて
いる場合には、その磁束を受けて第2コイル16xa1,16x
a2に誘導電圧が発生する。
いま、前述のように位置指示胃19p が磁歪伝達媒体11xa
1上にあるから、この位置指示器19pで指示された位置に
ある第2コイル16xa1に誘導電圧が発生する。この状態
を第7図に示す。同図は横軸に時間tをとり、縦軸に誘
導電圧の変化を表したものである。第1コイル12xa
巻回部分で発生した磁歪振動波が磁歪伝達媒体11xa1
伝搬し、位置指示器19p によりその電気機械結合係数が
大きくなる程度の定常的な磁場が存する位置に到達する
時間に対応して、パルス状の大きな誘導電圧Xpxが発生
している。そして、パルス電流を第1コイル12xa1 に加
えた時点から誘導電圧Vpxが所定のしきい値Eを越える
までの時間Tpxは、磁歪振動波が磁歪伝達媒体11xa1
第1コイル12xa1を設けた位置から位置指示器19p によ
り指定された位置に到達するのに必要とする時間とほぼ
等しくなる。
上記第2コイル16xa1 で発生する誘導電圧Vpxは第2マ
ルチプレクサ17x を介して増幅器37に送られて増幅さ
れ、次いでコンパレータ38に送出される。コンパレータ
38ではこの誘導電圧をしきい値Eと比較し、誘導電圧V
pxがしきい値Eよりも大きくなったときにカウンタ35に
ストップパルスを送出し、その計数を停止させる。これ
により、カウンタ35には第1コイル12xa1 にパルス電流
が加えられた時点から第2コイル1xa1 に発生した誘導
電圧Vpxが所定のしきい値Eを越えるまでの時間に対応
するディジタル値が得られる。また、この値は磁歪振動
波が磁歪伝達媒体1xa1 上を、第1コイル12xa1 の巻回
部位から位置指示器19pの指定位置まで、即ちX方向の
距離lpxを一定の伝搬速度で進むのに必要とする時間と
なる。マイクロプロセッサ31は、このカウンタ35の計数
値を第1のX方向の位置データX1 として読み込む。
マイクロプロセッサ31は、所定の時間が経過したのちに
第1マルチプレクサ13x,13yと第2マルチプレクサ17
x,17yとに第2組目コイルを選択する情報を送出し、X
方向の第2組目の第1コイル12xb1,12xb2および第2コ
イル16xb1,16xb2を選択する。これと同時に前述と同様
に、マルチプレクサ32および単安定マルチバイブレータ
34にトリガパルスを出力する。このトリガパルスにより
カウンタ35はリセットされ、またパルス電流発生器14x
によりX方向の第1コイル12xb1,12xb2にパルス電流が
印加され、磁歪伝達媒体11xb1,11xb2の第1コイル12xb
1,12xb2の巻回部位に磁歪振動波が生起する。
この磁歪振動波に基づいてX方向の第2コイル16xb1,1
6xb2で発生する誘導電圧は、前述と同様に第2マルチプ
レクサ17x を介して増幅器37、コンパレータ38に送出さ
れ、該コンパレータ38にてしきい値Eと比較されるが、
ここではいずれの位置指示器も磁歪伝達媒体11xb1,11x
b2上に置かれていないため、しきい値Eを越える誘導電
圧は発生せず、従って前記ストップパルスは発生しない
から、計数値は得られない。
以下、同様にして、X方向の第1コイル12x および第2
コイル16x が順次切り換えられてX方向の各組の磁歪伝
達媒体11x ごとに位置検出が行なわれる。そして、位置
指示器19q で指示された磁歪伝達媒体11xc2 を含む組に
対応する第1コイル12xc1,12xc2および第2コイル16xc
1,16xc2が選択された際には、第2コイル16xc2 にしき
い値Eを越える誘導電圧が検出される。このため、第1
コイル12xc1,12xc2にパルス電流が加えられた時点から
磁歪振動波が位置指示器19q の指定位置に達してしきい
値Eを越える誘導電圧が検出されるまでの時間、即ちX
方向距離lqxに対応するディジタル値がカウンタ35に得
られる。そして、マイクロプロセッサ31はこの時のカウ
ンタ35の計数値を第2のX方向の位置データX2 として
読み込む。
X方向の位置検出動作が終了すると、マイクロプロセッ
サ31はY方向の切換信号をマルチプレクサ32,33に送出
しパルス電流発生器14y および第2マルチプレクサ17y
を選択し、XおよびY方向のそれぞれの組のコイルを選
択する情報を第1マルチプレクサ13x,13yと第2マルチ
プレクサ17x,17yと順次送出するとともに、マルチプレ
クサ32および単安定マルチバイブレータ34にトリガパル
スを順次送出し、Y方向の各組の磁歪伝達媒体11ya1,11
ya2,…,11yd1,11yd2ごとに、前述と同様に位置検出を行
なう。
そして、磁歪伝達媒体11yc2 を含む組に対応する第1コ
イル12yc1,12yc2および第2コイル16yc1,16yc2 が選択
されたとき、ならびに磁歪伝達媒体11yd1を含む組に対
応する第1コイル12yd1,12yd2および第2コイル16yd1,1
6yd2が選択されたときに、第2コイル16cy2および16yd1
のそれぞれにしきい値Eを越える該導電圧が検出され、
Y方向距離lpy,lqyに対応するディジタル値がカウン
タ35に得られ、マイクロプロセッサ31はこのカウンタ35
の計数値を第1および第2のY方向の位置データY1
2として読み込む。
上述のようにして得られたディジタル値のX方向の位置
データX1,X2およびY方向の位置データY1,Y2は、
一旦マイクロプロセッサ31内に記憶され、必要に応じて
図示しない電子計算機等に送出されるが、前述した測定
開始を示す信号が出されている間前記測定が繰り返さ
れ、その値が更新される。また、マイクロプロセッサ31
は図示しないスイッチ等の操作に基づくデータ入力の命
令を信号を受け取ると、その時点における前記ディジタ
ル値のXおよびY方向の位置データX1,X2,Y1,Y1
を入力値として電子計算機等に送出する。以下、これを
繰り返して次々に指示される位置データを得ることがで
きる。
以上の説明では、第1コイル12を磁歪振動波の発生用に
供し第2コイル16を誘導電圧の検出用に供したが、第2
コイル16を磁歪振動波の発生用として第1コイル12を誘
導電圧の検出用としても構わない。この場合には位置指
示器19p,19qの直下で磁歪振動波が発生し、この磁歪振
動波が第1コイル12に達したときに発生する誘導電圧が
検出されることになる。
また、本実施例に示すものは2本の磁歪伝達媒体11を一
組として位置検出を行なうものであるため、複数の位置
指示器が同じ組に含まれる磁歪伝達媒体11の上方に同時
に位置しないものであることが望ましい。すなわち、第
8図に示すような電子黒板等の消去用に使用するイレー
サ24のように一定距離を保った2つの位置指示器25p,2
5qの指定位置を検出する場合に特に有効である。この場
合には、一組となって位置検出に供される磁歪伝達媒体
11の間の距離を、位置指示器25p,25q間の距離との関係
で適宜に定め、同時に同一の組の磁歪伝達媒体11上に2
つの位置指示器25p,25qが位置しないようにする。
また、本実施例では、多数のX方向およびY方向の磁歪
伝達媒体を備えた二次元の位置検出装置の第1コイルを
この発明に係るコイル巻回構造にして説明したが、1本
の磁歪伝達媒体により構成される一次元の位置検出装置
の第1コイルに用いることもできる。
ト.発明の効果 以上説明したように、この発明に係るコイル巻装構造に
よれば、磁歪伝達媒体に巻回したコイルがその近傍でひ
ねられ交差しているから、この交差点を境にして流れる
電流の方向が逆となる。したがって、電流により生じる
磁場の磁束の方向も上記交差点を境に逆方向となるか
ら、外部へ放出する不要な磁束を打ち消し合わせて弱め
ることができる。また、外部からノイズとして与えられ
る磁束によりコイルに生じる誘導電圧や電流も相互に打
ち消し合わされ、位置検出装置の誤作動を防止できる。
しかも、磁歪伝達媒体に巻回されたコイルの近傍には該
コイルに流れる電流の方向とは逆の方向に電流を流すコ
イルが存しているから、必ず相互に打ち消し合う関係に
あるコイルが存することになり、少ない本数で広範囲の
位置検出を行なうために磁歪伝達媒体を間隔を大きくし
て多数配設した場合でも、外部からのノイズに影響を受
けず、また外部にノイズを放出することもない。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係る位置検出装置のコイル巻装構造
を示すもので、コイルと磁歪伝達媒体の側面図、第2図
は位置検出装置の概略を示す斜視図である。第3図は磁
気バイアスと電気機械結合係数との関係を説明する特性
図。第4図は二次元位置検出用の位置検出装置の平面
図、第5図は第4図におけるV−V線に沿う断面図であ
る。第6図は二次元位置検出用の位置検出装置に対応す
る電気回路系のブロック図である。第7図は磁歪伝達媒
体に巻回された位置検出用コイルに発生する誘導電圧の
時間的変化を示す線図である。第8図は、イレーサの斜
視図である。 第9図は従来の位置検出装置の概略を示すもので、第2
図に相当する斜視図である。 11……磁歪伝達媒体、12……第1コイル 12u……巻回終端部、13……第1マルチプレクサ 14……パルス電流発生器 15……バイアス用磁気発生器 17……第2マルチプレクサ 18……処理装置、19p,19q……位置指示器 20……ホルダー、21……プリント基板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 友藤 吉明 埼玉県北葛飾郡鷲宮町桜田5丁目23番4 株式会社ワコム内 (72)発明者 村上 東 埼玉県北葛飾郡鷲宮町桜田5丁目23番4 株式会社ワコム内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁歪効果を有する磁歪伝達媒体と、該磁歪
    伝達媒体の一端に巻回された第1コイルと、該磁歪伝達
    媒体の定常的な磁場を発生する位置指示器により指示さ
    れた位置を検出すべき範囲に巻回された第2コイルとか
    らなり、上記第1コイルまたは第2コイルのいずれか一
    方にパルス電流を印加して第1コイルを巻回した磁歪伝
    達媒体の部位もしくは位置指示器にて指示された部位の
    いずれかの部位に磁歪振動波を生起させ、該生起した時
    点より該磁歪振動波が磁歪伝達媒体中を伝搬し位置指示
    器によって指示された部位もしくは第1コイルの巻回部
    位に到達して、上記第1コイルまたは第2コイルのいず
    れか他方に発生する誘導電圧を検出するまでの時間を測
    定し、該時間に基づいて上記位置指示器によって指示さ
    れた位置を検出する位置検出装置の上記第1コイルの巻
    装構造において、 磁歪伝達媒体の端部に上記第1コイルを巻回し、かつ該
    第1コイルの両端部を巻回終端部において交差させると
    ともに、該第1コイルによって形成される円の径とほぼ
    等しい径の少なくとも半円部を有する部分を上記巻回終
    端部で隣接させて形成することにより、該第1コイルを
    流れる電流の方向が上記巻回終端部を境に上記磁歪伝達
    媒体に巻回された部分とそれ以外の部分とで逆方向とな
    ることを特徴とする位置検出装置のコイル巻装構造。
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