JPH06192527A - 感温材組成物 - Google Patents

感温材組成物

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JPH06192527A
JPH06192527A JP4346076A JP34607692A JPH06192527A JP H06192527 A JPH06192527 A JP H06192527A JP 4346076 A JP4346076 A JP 4346076A JP 34607692 A JP34607692 A JP 34607692A JP H06192527 A JPH06192527 A JP H06192527A
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JP
Japan
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temperature
refractive index
solvent
vinyl
sensitive material
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Application number
JP4346076A
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English (en)
Inventor
Shigemi Oono
しげ美 大野
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Nichiyu Giken Kogyo Co Ltd
Original Assignee
Nichiyu Giken Kogyo Co Ltd
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Publication date
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    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安価で色相変化も明瞭な新規な感温材組成物
を提供する。 【構成】ケン化度が50モル%〜95モル%で一般式1
で示されるビニルアルコール−ビニルエステル共重合体
を、屈折率がビニルアルコール重合体の屈折率と実質的
に等しい有機溶媒に混合し、膨潤させてなる。式1でカ
ルボニロキシ基を介して主鎖に結合しているRは、アル
キル基、アリール基またはハロゲン化アルキル基であ
る。該ビニルアルコール−ビニルエステル共重合体は、
ポリビニルアルコールとポリビニルエステルとが連結し
ているブロック共重合体であるとよい。 【化3】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、温度変化に可逆的に応
答する感温材組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】工業分野、食品分野などでは温度変化に
可逆的に応答する感温材がしばしば用いられている。感
温材は一般に温度変化を視覚的に表示する。可逆的な感
温材にはこれまでも多くの報告があり、実用にも供され
ている。例えば、温度によって結晶形が転移し、それに
よって色相が異なる金属錯塩を応用した感温材、温度に
よって螺旋ピッチが異なる螺旋状コレステリック液晶体
を応用した感温材なども挙げられる。そのほかにも特公
平2−19155号公報には、電子授受に伴って色相変
化するロイコ染料と電子受容性物質と熱溶融性物質とか
らなる組成物を応用した感温材が開示され、特開昭47
- 31679号公報には互いに融点の異なる複数の物質
を適当なモル比に混合した組成物を応用した感温材が開
示されている。さらに例えばJapan. J. Appl. Phy. 26
(1987)L137 などでは、側鎖に長いアルキル基を有する
複素5員環式化合物重合体をある種の溶媒に溶解し、温
度変化によって溶液の吸収スペクトルが可逆的に変化す
ることを利用した感温材も知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の感温
材は、一般に非常に高価で、色相変化も必ずしも明瞭で
ないという問題点があった。
【0004】本発明は前記の課題を解決するため、安価
で色相変化も明瞭な新規な感温材組成物を提供すること
を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めになされた本発明の化合物は、ケン化度が50モル%
〜95モル%で一般式1で示されるビニルアルコール−
ビニルエステル共重合体を、屈折率がビニルアルコール
重合体の屈折率と実質的に等しい有機溶媒に混合し、膨
潤させてなる。
【0006】
【化2】
【0007】式1でカルボニロキシ基を介して主鎖に結
合しているRは、アルキル基、アリール基またはハロゲ
ン化アルキル基である。Rで示されるアルキル基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基などが挙
げられる。アリール基としては、フェニル基、ベンジル
基、トリル基、エチルベンジル基、n−プロピルベンジ
ル基、n−ブチルベンジル基、スチリル基などが挙げら
れる。ハロゲン化アルキル基としては、クロロメチル
基、クロロエチル基、ブロモエチル基、2−クロロブチ
ル基、2−ブロモブチル基などが挙げられる。これらの
うちでも特にメチル基が好ましい。
【0008】mとnとはポリビニルアルコールの重合度
を示している。ポリビニルアルコールの全体の重合度を
示すmとnとの合計は50〜3000、ケン化度は50
〜95モル%である。
【0009】式1で表される上記のビニルアルコール−
ビニルエステル共重合体は、その中でも特にブロック共
重合体であるとさらに好ましい。ブロック共重合体は例
えば、ビニルエステル化合物を部分ケン化したり、マク
ロマー反応あるいはグラフト化することなどによって得
られる。
【0010】上記のビニルアルコール重合体は有機溶媒
に混合されている。通常、有機溶媒としては、例えば炭
化水素系溶媒、ハロゲン化炭化水素系溶媒、アルコール
系溶媒、エーテル・アセタール系溶媒、ケトン・エステ
ル系溶媒、多価アルコール系溶媒、フェノール系溶媒な
どが挙げられる。そのなかでも、本発明では屈折率nD
20 が1.47〜1.63である有機溶媒が通常好まし
い。屈折率nD 20 が、ビニルアルコール重合体の屈折率
D 20 1.55と実質的に等しく、ほぼ上記範囲にある
有機溶媒としては例えば次のようなものが挙げられる。
炭化水素系溶媒の中からは、ベンゼン、トルエン、キシ
レン、エチルベンゼン、ジエチルベンゼン、イソプロピ
ルベンゼン、アミルベンゼン、ジアミルベンゼンなどが
挙げられる。ハロゲン化炭化水素系溶媒の中からは、
1,1,1,2−テトラクロルエタン、トリクロルエチ
レン、テトラクロルエチレン、1,2,3−トリクロル
プロバン、臭化エチレン、エチレンクロルブロミド、ク
ロルベンゼン、o-ジクロルベンゼン、1,2,4−トリ
クロルベンゼン、ブロムベンゼン、o-ジブロムベンゼ
ン、o-クロルトルエン、p-クロルトルエン、α−クロル
ナフタリンなどが挙げられる。アルコール系溶媒の中か
らは、ベンジルアルコール、フルフリルアルコール、α
−テルピネオールなどが挙げられる。エーテル・アセタ
ール系溶媒の中からは、メチルフェニルエーテル、エチ
ルフェニルエーテル、n−ブチルフェニルエーテル、ア
ミルフェニルエーテル、o-,m-,p-クレジルメチルエー
テル〔CH3C6H4OCH3 〕、エチルベンジルエーテル、フル
フラールなどが挙げられる。ケトン・エステル系の溶媒
の中からは、ホロン、イソホロン、アセトフェノン、酢
酸ベンジル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香
酸プロピル、安息香酸ブチル、安息香酸イソアミル、安
息香酸ベンジル、サリチル酸メチルなどが挙げられる。
多価アルコール系溶媒の中からは、エチレングリコール
モノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニ
ルエーテルアセテート、エチレングリコールベンジルエ
ーテルなどが挙げられる。フェノール系溶媒の中から
は、フェノール、o-,m-,p-クレゾール、キシレノール
などが挙げられる。その他にも、ニトロベンゼン、モノ
メチルアニリン、ジメチルアニリン、ジエチルアニリ
ン、二硫化炭素、燐酸トリフェニル等も使用できる。
【0011】これらの有機溶媒は単独で使用されてもよ
く、混合されて使用されてもよい。具体的な混合溶媒と
しては例えばベンゼン−クロルベンゼン、ベンゼン−ブ
ロモベンゼンなどが挙げられる。その他にもこれらの有
機溶媒例えばベンゼンを主成分とし、その他の成分例え
ばポリスチレン、オレイン酸、ソルビタンモノオレート
などを合わせ含む混合溶媒でもよい。
【0012】ビニルアルコール−ビニルエステル共重合
体は有機溶媒中に混合されて膨潤している。混合率は、
有機溶媒100重量部に対しビニルアルコール−ビニル
エステル共重合体15〜60重量部が好ましい。有機溶
媒に混合するにあたり、ビニルアルコール−ビニルエス
テル共重合体の粒度は500μm以下であるとよい。粒
度が細かければ細かいほど、ビニルアルコール−ビニル
エステル共重合体は明瞭な色相変化を呈する。
【0013】このような感温材組成物は、通常、透明な
シート、カプセル、管状体、多孔性膜などに封入されて
用いられる。シート材に封入する場合、そのシート素材
は感温材組成物で溶解しないものであればよく、成形材
料として一般に使用されている例えば無延伸ポリプロピ
レン、高密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリカーボネート、無延伸ナイロン、アクリルニト
リル、セルロースアセテートなどが挙げられる。シート
素材としてはこれらに限定されるものではなく、しかも
その素材は単一で用いられてもよく、複合して用いられ
てもよい。
【0014】シート材を用いる場合のシール材には、防
湿性、耐溶剤性を有するラミネート用樹脂が用いられる
とよい。例えばポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル
共重合体、アイオノマー(三井デュポンケミカル(株)
製)、EMAA樹脂(三井デュポンケミカル(株)
製)、アドマー(三井石油化学(株)製)、CMPSフ
ィルム(東セロ化学(株)製)、EAA樹脂(三菱油化
(株)製)、ゼクロン(タマポリ(株)製)、シリコン
(東芝シリコーン(株)製)などが挙げられる。透明な
シートに封入する場合には、裏表2枚のシートの間に薄
く挟み込み、フィルム状に形成して使用すると、感温材
組成物としての応用範囲が拡大して好ましい。
【0015】感温材組成物をカプセルに封入する場合、
そのカプセルはアルギン酸ナトリウム等で形成した大粒
径カプセルでもよく、粉末状のマイクロカプセルでもよ
い。感温材組成物をマイクロカプセル化する方法として
は、コンプレックスコアセルベーション法、in−si
tu重合法、界面重合法、有機溶媒からの相分離法な
ど、本発明の目的、効果を損なわない範囲であれば特に
制限はない。管状体に封入して用いる場合、その管状体
は繊維状でもよい。そのほか、有機溶媒とともにエマル
ジョンのスラリーを形成してもよい。
【0016】このような感温材組成物は安価で色相変化
も明瞭であり、各種工業における温度測定、そのほか温
度管理などで利用できる。例えば、省エネルギー温度標
識、家庭用冷蔵庫、トースター、湯沸かし器などの温度
管理や危険防止標識などで好ましく使用できる。
【0017】
【作用】 本発明はクリスチャンゼン−ワイゼルトの光
フィルターを応用している。光が物質中を通過するとき
の屈折率は波長によって異なる。屈折率が物質の特性に
応じて相違するその度合いも波長で相違する。2種の物
質が接する界面では屈折率の差が大きいほど反射光が多
くなり、通過光が少なくなる。
【0018】ビニルアルコール−ビニルエステル共重合
体は有機溶媒中では溶媒を吸収して膨潤する。膨潤体の
屈折率はその時々の液温によって変化するが、変化の度
合いは波長によっても異なる。
【0019】ビニルアルコール−ビニルエステル共重合
体が膨潤している有機溶媒中にはミクロ的に溶媒濃度が
不連続な無数の界面が形成される。溶質と溶媒との界面
を透過できる波長光は屈折率が変化すれば変わる。有色
物質は固有範囲の吸収スペクトルを有し、その補色光を
強弱をもって選択的に反射する。有色物質が有機溶媒中
で膨潤すると、膨潤体と溶媒との界面では照射光が波長
の相違によって液温に応じた特有のパラメータで透過光
と反射光にさらに選別される。屈折率がビニルアルコー
ル重合体の屈折率と実質的に等しい有機溶媒にビニルア
ルコール−ビニルエステル共重合体を混合すると、膨潤
体を貫通する時の屈折率と有機溶媒を貫通する時の屈折
率とがより等しい波長光がより多くその界面を透過す
る。そのため膨潤体は温度の相違に応じたシャープな個
有の色を呈する。
【0020】本発明で用いるポリビニルアルコール−ビ
ニルアセテート共重合体は、化学工業で汎用的に用いら
れており、入手は容易で安価である。これを膨潤させる
有機溶媒も、安価な一般的なものを容易に選択できる。
【0021】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように本発明の感
温材組成物は、従来の熱変色材に比較して構成が簡単で
使用素材も安価であり、温度変化に伴う色相変化も明瞭
である。簡易な単一光フィルターとしての使用も可能で
ある。
【0022】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により説
明する。 実施例1 重量比1/1のベンゼン−クロルベンゼンの混合溶媒を
調製し、ケン化度70モル%、重合度500のポリビニ
ルアルコール−ビニルアセテート共重合体をその溶媒中
に30wt. %の濃度で混合し、膨潤させて感温材組成物
を得た。得られた組成物について−5℃〜60℃まで温
度変化させたところ、温度変化に伴う連続的可逆的な変
色が確認された。例えば、−5℃で青、0℃で紫、20
℃で黄色が確認された。
【0023】実施例2〜18 ケン化度75モル%、重合度500、一般式1に示すR
が表1に示された各置換基である各ポリビニルアルコー
ル−ビニルエステル共重合体を、30wt. %の濃度でそ
れぞれ表1に示す溶媒に混合して膨潤させ、感温材組成
物を得た。得られた組成物を温度変化させ、その変色を
確認した。いずれにも温度変化に伴う連続的可逆的変色
が見られた。
【0024】
【表1】
【0025】実施例19 ケン化度71〜75モル%、重合度500のポリビニル
アリコール−ポリビニルアセテートの共重合体(商品名
NK-05 合成化学(株)製)を粒度の相違で表2に示
すようにA〜Dに分類し、それぞれを別々のベンゼン中
に各20wt. %の濃度で混合して膨潤させ、それぞれ感
温材組成物を得た。得られた組成物を温度変化させ、粒
度の相違による変色状況を確認した。結果を表2に示
す。
【0026】
【表2】
【0027】上記の結果から、粒度が違うと呈色濃度が
違うという事実が分かった。粒径が小さいほど、濃度が
高く明瞭な色調が得られた。
【0028】実施例20 実施例19と同様にしたが、溶媒としては混合重量比1
/1のベンゼン−ブロモベンゼン混合溶媒を用いた。結
果を表3に示す。
【0029】
【表3】
【0030】実施例19と同様の事実が分かった。
【0031】実施例21 重量比1/1でベンゼン−クロルベンゼン混合溶媒を調
製し、ケン化度70モル%、重合度2000のポリビニ
ルアルコール−ビニルアセテート共重合体をその溶媒中
に30wt. %の濃度で混合し、膨潤させて感温材組成物
を得た。得られた組成物について0℃〜60℃まで温度
変化させたところ、温度変化に伴う連続的可逆的な変色
が確認された。
【0032】実施例22 実施例1で得られた混合溶液をセルロースアセテート製
のプレススルーパッケージに0.10g分注し、シリコ
ン系のゴムを使用してそのパッケージを密封した。実施
例1と同様、温度変化に応じた色変化が確認された。
【0033】実施例23 分子量20万のポリスチレン10部、オレイン酸0.8
部およびソルビタンモノオレエート0.8部をベンゼン
88.4部に溶解して油相溶媒を調製した。脱イオン水
で2wt.%まで希釈した珪酸ナトリウム水溶液15ミリ
リットルと、重合度500、ケン化度75モル%のポリ
ビニルアルコール−ビニルアセテート共重合体微粉末3
0gとを混合し、それを上記油相溶媒50ミリリットル
に添加し、次いでホモミキサーで毎分3000回転の速
度で2分間撹拌して逆エマルジョンを得た。ポリオキシ
エチレンノニルフェニルエーテル硫酸エステルのナトリ
ウム塩を5wt. %の濃度に溶解した水溶液150ミリリ
ットルを、ホモミキサーで毎分5000回の速度で回転
させて撹拌し、撹拌中のその水溶液の中に上記逆エマル
ジョンを3分間で滴下し、滴下終了後もさらに引き続き
しばらく撹拌した。きわめて均一な微粒子で形成された
エマルジョンが得られた。エマルジョンをろ過してスラ
リーを得、このスラリーを冷却・加温したところ、温度
の変化とともに、可逆的な色相変化が認められた。
【0034】実施例24 重量比1/1のベンゼン−クロルベンゼン混合溶媒を調
製し、ケン化度75モル%、重合度500のポリビニル
アルコール−ビニルアセテート共重合体を混合して膨潤
させ、感温材組成物を得た。10℃から60℃まで温度
変化させながら一方から白色光を照射し、紫外線から可
視光線まで観測できるUV−VISスペクトルメータで
光の透過率を求めた。結果を図1に示す。従来報告され
ている吸収スペクトル変化による感温材と比較し、温度
変化に伴う顕著なスペクトル変化が認められることが分
かった。さらに、本実施例の感温材組成物は、単一光フ
ィルターとしても光学的に利用可能なことも分かった。
【0035】比較例1 実施例1と同様にしたが、使用したポリビニルアルコー
ル−ビニルアセテート共重合体はブロック共重合体で、
ケン化度が70モル%でなく97モル%だった。色相変
化は認められなかった。
【0036】比較例2 実施例1と同様にしたが、使用したポリビニルアルコー
ル−ビニルアセテート共重合体はランダム共重合体で、
ケン化度が70モル%でなく85モル%だった。溶媒に
はベンゼン−クロルベンゼン混合溶媒でなく、ベンゼン
を用いた。温度変化に伴う色相変化は認められなかっ
た。
【0037】比較例3 比較例2と同様にしたが、溶媒にはベンゼンでなく、ベ
ンゼン−ブロモベンゼン混合溶媒を用いた。温度変化に
伴う色相変化は認められなかった。
【0038】比較例4〜9 ケン化度75モル%、重合度500のポリビニルアルコ
ール−ビニルアセテート共重合体を、nD 20 がポリビニ
ルアルコールと大きくずれる表4に示す溶媒に30wt.
%の濃度で混合して膨潤させ、−5℃〜25℃の範囲で
温度変化させた。温度変化に伴う色相変化はなかった。
【0039】
【表4】
【0040】参考実験1 ブロモベンゼンとベンゼンとを表5に示す混合比で混合
し、(a)〜(g)の7種の混合溶媒を調製した。得ら
れた混合溶媒について、波長と屈折率との関係を求め
た。結果を図2に実線で示す。
【0041】
【表5】
【0042】これに合わせ、ポリビニルアルコールの波
長と屈折率との関係を求めた。結果を図2に破線で示
す。溶媒(d)とポリビニルアルコールとは波長500
nm付近の光が屈折率で重なっている。溶媒(d)とポリ
ビニルアルコールとが接する界面では500nm付近の光
が透過することが分かった。溶媒(e)とポリビニルア
ルコールとは波長600nm付近の光が屈折率で重なって
いる。溶媒(e)とポリビニルアルコールとが接する界
面では600nm付近の光が透過することが分かった。
【0043】参考実験2 図3は2種のビニルアルコール−ビニルエステル共重合
体の13C NMR吸収スペクトル図である。45ppm
の吸収が高く、−CH2 −基に−OH基が並んでいるサ
ンプルAと、42ppmの吸収が高く、−CH2 −基に
−OH基と−OOCCH3 とがブロック的に結合してい
るサンプルBとを比較した。後者の方が呈色強度が強い
ことが分かった。なお、サンプルAはケン化度80モル
%、重合度500、サンプルBはケン化度74モル%、
重合度500である。
【図面の簡単な説明】
【図1】温度によって波長と透過率との関係が変化する
様子を示すグラフ図である。
【図2】溶媒の混合比によって波長と屈折率との関係が
変化する様子、ならびにポリビニルアルコールの波長と
屈折率との関係を示すグラフ図である。
【図3】呈色を示さないポリマーと呈色するポリマーの
13C−NMR測定グラフ図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケン化度が50モル%〜95モル%で、
    一般式1 【化1】 (上記式中Rは、アルキル基、アリール基またはハロゲ
    ン化アルキル基、mとnとはいずれも整数、m+nは50
    〜3000)で示されるビニルアルコール−ビニルエステル
    共重合体を、屈折率がビニルアルコール重合体の屈折率
    と実質的に等しい有機溶媒に混合し、膨潤させてなるこ
    とを特徴とする感温材組成物。
  2. 【請求項2】 該ビニルアルコール−ビニルエステル共
    重合体は、ポリビニルアルコールとポリビニルエステル
    とが連結しているブロック共重合体であることを特徴と
    する請求項1に記載の感温材組成物。
  3. 【請求項3】 該有機溶媒の屈折率nD 20 が1.47〜
    1.63であることを特徴とする請求項1または2に記
    載の感温材組成物。
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