JPH06192476A - セルロースエステルおよびビニルフェノール含有ポリマーの混和性配合物 - Google Patents

セルロースエステルおよびビニルフェノール含有ポリマーの混和性配合物

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JPH06192476A
JPH06192476A JP5181110A JP18111093A JPH06192476A JP H06192476 A JPH06192476 A JP H06192476A JP 5181110 A JP5181110 A JP 5181110A JP 18111093 A JP18111093 A JP 18111093A JP H06192476 A JPH06192476 A JP H06192476A
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cellulose ester
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David M Teegarden
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ジョセフ エドガー ケビン
Stephen S Kelley
スコット ケリー スティーブン
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    • C08LCOMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
    • C08L25/00Compositions of, homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an aromatic carbocyclic ring; Compositions of derivatives of such polymers
    • C08L25/18Homopolymers or copolymers of aromatic monomers containing elements other than carbon and hydrogen
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (a)セルロースエステルおよび(b)ビニ
ルフェノール含有ポリマーを含んでなる単一ガラス転移
温度を示す混和性配合物。 【効果】 この配合物は、大規模な相分離を示さず、純
粋なセルロースエステルポリマーに比較して、光学的透
明性、低吸湿性、高耐溶剤性(特にハロゲン化溶剤)を
有することによって特徴付けられ、コーティング、ラッ
カー、メンブレン、プラスティック用途、および定着剤
としての有効な特性を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリマーの混和性配合物
に関する。混和性配合物は単一のガラス転移温度を示
し、成形およびフィルム用途の両方ならびにコーティン
グに有効である。
【0002】
【従来の技術】セルロース、ポリヒドロキシ化合物は、
有機酸、酸無水物、および酸塩化物と共にエステルを形
成する。ほとんどのいずれの有機酸のセルロースエステ
ルも調製することができる。色々なタイプのセルロース
エステルが多くの用途に有効であるが、セルロースエス
テルは一般的にその感湿性、他の合成樹脂との限定され
た適合性、および比較的高い加工温度によりその有用性
が制限されている。高級脂肪酸のセルロースエステル
(例えば、プロピオン酸エステルおよび酪酸エステル)
は、効果の程度を変えることでこれらの欠点を回避す
る。広範囲に利用するためにセルロースエステルを多用
途にするのを助ける方法を発見することが望ましい。こ
のため他の群のポリマーと前記セルロースエステルを配
合することはひとつの選択である。しかし、ポリマー配
合物の大多数は、成分が相分離する傾向があり、不均
一、不混和性配合物となる。限られた場合においてのみ
ポリマーを配合すると単一相の混和性配合物になる。セ
ルロースエステルと他のポリマーとの混和性配合物はほ
とんど知られていない。
【0003】配合されたポリマーは、その配合物が混和
性でなければ、多くの場合有用でない。これは、不混和
性配合物は相境界間で低い物理的引力を有し、相境界で
離層するからである。不混和性混合物は混濁する傾向が
あり、それが多くの応用を除外することになる。一方、
混和性ポリマー配合物は、相分離せず、従って処理中も
しくは処理後のポリマー成分の層別化が一般的に避けら
れるのでその光学的透明度および強度の理由により望ま
しい。それ故、混和性配合物が多くの用途に有効であ
る。ポリマー配合物の混和性は種々の技法によって確認
することができる。例えば、光学的透明度(結晶化度が
無い場合)および単一のガラス転移温度の性質は混和性
配合物をしめす。さらに、核磁気共鳴、透過電子顕微
鏡、およびエキシマー蛍光が、配合物の混和性の試験方
法である。ここで使用されているように、混和性配合物
は、単一のガラス転移温度(以下「Tg」と表す)を示
す単一、均一(固体もしくは液体)物質として振舞う2
種もしくはそれ以上のポリマーの配合物と定義される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】セルロースエステルポ
リマーと共に混和性配合物を形成し、セルロースエステ
ルの使用の範囲を拡張する、ポリマー成分を見つけるこ
とが強く望まれている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明によれば上記の問
題は、(a)セルロースエステルおよび(b)ビニルフ
ェノール含有ポリマーを含んでなる単一のガラス転移温
度を示す新規混和性配合物の発見により解決される。
【0006】
【具体的な態様】当業者に知られているように、同一ポ
リマーについて報告されているTgの値は、ガラス転移
が単一ではっきりと定められた温度で生じるよりはむし
ろ温度範囲を超えて生じるので、使用した測定方法およ
びサンプルの熱履歴によって、ときどき10〜20℃位
変動する場合がある。Tgは、当業者に知られている種
々の技法、例えば、膨張試験(qv)、示差走査熱分
析、動的機械的測定法、および誘電測定(dielectric m
easurement)により測定できる。不混和性配合物が単一
のTg値を示さない(言い替えれば、不混和性二成分配
合物は二つのTg値を示す)のに反して、混和性配合物
は単一のTg値を示す。
【0007】全てのセルロースエステルが本発明におい
て適切であると考えられる。種々のタイプのセルロース
エステルの特性は無水グルコース単位当りのアシル基の
数、アシル基の鎖長、置換位置、および重合度(DP)
(分子量)により影響をうける。前記新規配合物は、純
セルロースエステルとビニルフェノール含有ポリマーと
の中間的特性を示す。多くの混合エステル(特に、セル
ロースアセテートブチレートおよびセルロースアセテー
トプロピオネート系列)は比較的に低いガラス転移温度
および融点を有する。これら混合エステルに高いガラス
転移温度のビニルフェノール含有ポリマーを添加する
と、高められたガラス転移、従って高められた加熱撓み
温度を有する配合物を生ずることとなる。ビニルフェノ
ール含有ポリマーと、コーティング用途、ラッカーとし
て使用されるこれらセルロースエステルとを配合するこ
とは、特にセルロースエステルの耐溶剤性および着湿性
を変える目的のために有効であるということもまた見い
だされた。
【0008】前記セルロースエステルは、約10,00
0〜約200,000g/モル(ポリスチレン等価の数
平均分子量、ゲル透過クロマトグラフィーを使用して測
定する)の範囲に入る分子量を有するのが好ましい。例
えば、それらを包含するものは、酢酸セルロース、セル
ロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロ
ースアセテートブチレートおよびセルロースアセテート
プロピオネートの混合エステル、ならびにそれらの混合
物、等である。以下に記載するように、セルロースエス
テルに関する全ての重量パーセントは、反復単位の重量
によって分割される反復単位当りのアシル基の重量に基
いている。
【0009】好ましくは、前記酢酸セルロースは約20
〜約45重量%の範囲内の平均アセチル含有量を有し、
一酢酸セルロース(CA)、二酢酸セルロース(CD
A)、および三酢酸セルロース(CTA)を包含する。
好ましくは、前記セルロースアセテートブチレート(C
BA)は、約0.01〜約30重量%の平均アセチル含
有量および約1〜約55重量%の平均ブチリル含有量を
有する。好ましくは、前記セルロースアセテートプロピ
オネート(CAP)は、約0.01〜約45重量%の平
均アセチル含有量および約10〜約52重量%の平均プ
ロピオニル含有量を有する。セルロースエステルとして
使用するのに最も好ましいのは、約32〜約43重量%
の平均アセチル含有量を有する酢酸セルロース、約47
〜約52重量%のプロピオニル含有量を有するトリプロ
ピオネート、ならびに約2〜30重量%の平均アセチル
含有量および約12〜45重量%のプロピオニル含有量
を有するセルロースアセテートプロピオネートである。
【0010】また、ビニルフェノール含有ポリマーと配
合する前に任意成分を含むセルロースエステルも、セル
ロースエステルの定義に含まれる。例えば、本発明に使
用することができるセルロースエステルは、酸化防止
剤、可塑剤、酸スキャベンジャー、希釈剤、リターダー
溶剤、熱安定剤、等を含むことができる。前記セルロー
スエステルは良く知られており、広く市販されている。
【0011】本発明に適切なビニルフェノール含有ポリ
マーは、次の一般式(I)
【0012】
【化1】
【0013】式中、Rは水素もしくはメチルであり、n
は1〜5の整数であり、そしてR1 は同じものもしくは
異なったものとなることができ、そして−OH、−OS
i(R2 3 、−OR2 、−OCOR2 、−OM、もし
くはt−ブチルオキシカルボニルオキシであり、ここで
2 は直鎖もしくは分枝を有する、C1 〜C5 のアルキ
ル基、C6 〜C18のアリール基、もしくは炭素原子数2
〜5のアルキルエーテル基であり、そして、Mは金属陽
イオン(ナトリウムイオン、マグネシウムイオン、カル
シウムイオン、リチウムイオン、カリウムイオンもしく
は亜鉛イオンを含む、一価もしくは二価のアルカリ金属
陽イオンおよびアルカリ土類金属もしくは遷移金属陽イ
オンを含む)を表す、によって表される、ビニルフェノ
ールから誘導される反復単位もしくはビニルフェノール
誘導体を有する、として定義される。
【0014】R1 で示されるペンダントベンゼン環上の
置換基に加えて、当該ペンダントベンゼン環は、直鎖も
しくは分枝を有するC1 〜C4 のアルキル基、ハロ原
子、直鎖もしくは分枝を有するC1 〜C4 のハロアルキ
ル基(例えばCF3 、CH2 Br、CF2 CF3 )、ま
たはカルボキシル基より選ばれる非干渉置換基で2つま
での残余の位置に置換されることができるビニルフェノ
ール含有ポリマーはホモポリマーもしくはコポリマーと
なることができる。ホモポリマーの場合、モノマー単位
の単一型(式Iに記載されるような)が重合されてい
る。コポリマーの場合、モノマー単位は適切なコモノマ
ーと共重合されている、ここでコポリマーの少なくとも
10モル%、好ましくは少なくとも20モル%は、ビニ
ルフェノールもしくは式Iで規定されるビニルフェノー
ル誘導体である。共重合され得る適切なコモノマーは、
α、β−エチレン系不飽和モノマーである。好ましいモ
ノマーは、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、C
1 〜C12のアルキルアクリレート、メタクリレート、お
よびそれらの混合物である。コモノマーとして使用する
のにより好ましいのは、スチレンである。
【0015】より好ましくは、前記ビニル含有ポリマー
は、前記式においてRが水素であり、nが1であり、そ
してR1 がパラ位置でありかつR1 が −OH基もしく
はR 1 が−OH基以外の置換基で定義される場合には、
セルロースエステルと配合される前に前記置換基が−O
H基に転換される基のいずれかである、と定義されてい
る。置換基を−OH基に転換することは、当業者に既知
の種々の方法、例えば、ジメチル−t−ブチルシリルも
しくはt−ブチルオキシカルボニルオキシ(さらに具体
的に例Iに説明する)を接触除去することにより、ある
いは約150℃より高い温度で、溶融配合工程より前も
しくは工程中に、ポリマーを含むt−ブチルオキシカル
ボニルオキシスチレンを加熱処理することにより成し遂
げることができる。前記ビニルフェノール含有ポリマー
はポリ(ビニルフェノール)ホモポリマーであるのが最
も好ましい。
【0016】ビニルフェノール含有ポリマーの分子量の
範囲は、約1,500g/モルと500,000g/モ
ルとの間が好ましい。これらポリマーの物理特性、例え
ば強度、より高いTgおよび熱変形温度は一般的により
望ましいので、約20,000g/モルと約100,0
00g/モルとの間の分子量を有する、ビニルフェノー
ル含有ポリマーが特に好ましい。加えてこれらのポリマ
ーはより良い溶融加工性および膜形成特性を有するので
好ましい。
【0017】本発明に適切なビニルフェノール含有ポリ
マーは既知であり、種々の既知の方法により調製するこ
とができる。セルロースエステルとビニルフェノール含
有ポリマーとの配合処理前もしくは処理中に混和性配合
物に含めることができる追加の成分は、希釈剤、リター
ダー溶剤、可塑剤、熱安定剤、酸スキャベンジャー、酸
化防止剤、それらの混合物、等である。希釈剤は、例え
ば、配合物を溶剤塗料として使用するとき、配合物の粘
度を調製するのに有効である。
【0018】適切な希釈剤は、例えばトルエン、ヘキサ
ン、およびキシレンである。含めることができるリター
ダー溶剤は、例えば、配合物の溶剤蒸発速度を低下する
のに、そして配合物をラッカーとして使用する場合所望
する仕上がりを与えるために有効である。適切なリター
ダー溶剤は、例えば、エチレングリコールモノメチルエ
ーテルアセテート、ジアセトンアルコール、乳酸エチ
ル、およびシクロエキサノールである。可塑剤および熱
安定剤を含有することは、例えば、配合物を溶融押出に
適用する場合、特に有効である。それらの例は、エチル
フタリルエチルグリコレート、メチルフタリルエチルグ
リコレート、メチルオルトベンゾイルベンゾエート、お
よび燐酸トリブチルである。
【0019】可塑剤は本発明に包含されるが、本発明配
合物はその様な添加物の必要性を緩和する。セルロース
エステルの溶融押出では、セルロースエステルの高溶融
粘度の問題が良く生じる。可塑剤化合物は、一般的に粘
度を減じるために加えられる。しかし、可塑剤は、しば
しば長時間保持されないので、セルロースエステルコー
ティング、もしくは製品の品目の物性を変化させる。し
かし、ビニルフェノール含有ポリマーと酢酸セルロース
含有ポリマーとの配合物は、ビニルフェノール含有ポリ
マーがより低い溶融粘度を有するので、前記溶融粘度を
変えることができる。さらに、ビニルフェノール含有ポ
リマーが本質的に不揮発性である(揮発性の可塑剤とは
対照的に)のでビニルフェノールポリマーは永久的に完
成品中に残存する。従って、配合物の特性は一般的に時
間とともに変化しないであろう。
【0020】本発明の混和性配合物は、成分(a)と成
分(b)の合計100部に対して、重量で約1〜99部
の割合の成分(a)と重量で約99〜1部の割合の成分
(b)を混合することによってすぐに調製される。現実
的問題として、多くのポリマーが全濃度範囲にわたって
混和性である。当業者にとって既知のいずれの方法も前
記セルロースエステルと前記ビニルフェノール含有ポリ
マーを配合するのに使用することができる。例えば、前
記ポリマーを粉末状で混合し、溶融混合およびスクリュ
ー押出機で押出すことにより溶融配合することができ
る。別の方法では、両成分を両ポリマー共通の溶剤で溶
解し、その後両ポリマーの非溶剤で配合物を沈澱するこ
とにより前記ポリマー成分を湿式配合することができ
る。本発明に包含される種々のポリマーは種々の溶解性
を有するので、当業者により容易に決定されるように前
記溶剤および非溶剤は適切に選択されねばならない。使
用可能な溶媒の例は、これらに限定されないが、酢酸メ
チル、アセトン、メチルエチルケトン、酢酸、等であ
る。さらに、溶剤混合物もまた使用可能である。非溶剤
の例は、これらに限定されないが、ヘキサン、水、メタ
ノール、等である。非溶剤で配合物を沈澱するよりはむ
しろそのかわりに、安定な支持体上に配合溶液を流延も
しくは塗布し、そして配合溶液を乾燥して前記混和性配
合物を生成することにより湿式配合を達成することがで
きる。
【0021】本発明によって、前記新規配合物は、単一
のTgにより決定されるような、単一物質の均質性を示
す。必要ならば、前記ポリマー成分は通常の技法により
分離することができる。随意に、当業者に既知の硬化剤
(例えば、ジイソシアネート類、ジエポキシ化合物、も
しくはアルデヒド類)を含むことにより、当業者に既知
の方法で、前記フェノール単位を架橋することにより前
記配合物を硬化することができる。さらにある条件下で
(例えば、溶融処理中の高温曝露下)、少量の前記フェ
ノールを交換反応で前記セルロースエステルと反応させ
ることができる。当該新規配合物は成形用途およびコー
ティングもしくはフィルムとしての両方に有効である。
特に、前記配合物は、典型的に前記セルロースエステル
と共に、例えば、包装、紡織繊維、プラスティック、フ
ィルムシート、ラッカー、コーティング、メンブレン、
および定着剤の用途に有効である。
【0022】
【実施例】以下に示すように、Tgはガラス転移温度の
開始値を表す。以下の例で説明されている配合物は全て
Perkin−Elmer DSC7を用いて示差走査
熱分析(DSC)で分析し、その結果本発明のそれぞれ
の混和性配合物が単一のTg持つことを見いだした。こ
こで確認されるように、各配合物の光学的透明度は目で
確認した。使用したセルロースエステルは、注記してい
なければ、EastmanChemical Co.,Kingsport,Tenn.,から
入手した。置換度(DS)もしくは酢酸セルロースのア
セチル含有量を、Encyclopedia of Polymer Science an
d Engineering, 2nd Ed., Wiley, 1985, Vol. 3. p.173
に記載されているように、膨潤剤もしくは膨潤溶剤の存
在下で、既知の過剰な水酸化ナトリウム標準液中で既知
量のエステルをけん化することにより測定した。
【0023】例I 非晶質ビニルフェノール含有ポリマーを Synthetic Che
micals Division, Eastman Kodak Company からポリ
[4−(−ブチルオキシカルボニルオキシ)スチレン
[以後「ポリ(tBOCスチレン)」と表す]を最初に
入手することにより調製した。前記ポリ(tBOCスチ
レン)の保護基を除去してポリ(ビニルフェノール)
(以後「PVPh」と表す)を生成することを、ポリ
(tBOCスチレン)をアルゴン下で十分な量のp−ジ
オキサンに溶解して15〜20%溶液とすることによ
り、撹拌機、還流凝縮器およびアルゴン注入管を装備し
た3つ首付丸底フラスコで実施した。その後、トリフル
オロ酢酸を加え、48時間還流した。大量の水に透明な
反応混合物を沈澱させ白色ポリマーを生成した。前記ポ
リマー(即ち、PVPh)を濾過し、洗浄水のpHが6
になるまで水で十分に洗浄した。その後、PVPhを、
75℃で使用する前少なくとも72時間、真空炉で乾燥
した。分子サイズ排除クロマトグラフィーにより測定
し、使用したPVPhの絶対平均分子量は、35,00
0g/モルであった。PVPhの開始Tg値は183℃
であった。開始Tg値121℃のセルローストリプロピ
オネート(CTP)を、米国特許第2,208,569
号明細書に記載されている方法に従って調製した。
【0024】前記CTP(1g)をメチルエチルケトン
(MEK)(19g)に溶解し、5重量%溶液を生成し
た。前記PVPh(1g)を同様に5重量%の割合で、
MEK(19g)に溶解した。二つの溶液を種々の割合
で混合し、透明かつ安定な溶液を次の割合、即ち、1:
3、1:1、および3:1で生成した。各ポリマー溶液
を、10:1の過剰なヘキサン中で共沈させ、濾過によ
り採取し、白色粉末(混和性配合生成物)を生成した。
前記CTP:PVPhの割合に対するTgの測定値は、
1:3でTg=158℃、1:1でTg=139℃、そ
して3:1でTg=123℃である。
【0025】例II 使用した配合方法に関してのみ変えて、例Iの生成物を
調製した。1:1重量成分比で混ぜ、0.25インチス
クリューおよび2インチスリットダイを備えた実験室用
押出機を使用して254℃で溶融押出すると、湿式配合
法よりむしろCTPおよびPVPhは微粉末になった。
139℃の開始値を有する単一のTgを示す前記配合物
の透明フィルムが得られた。
【0026】例III 置換度(既に記載したように、以後「DS」と表す)
2.5で、40重量%アセチルを有する二酢酸セルロー
ス(Eastman Chemical Co. 製のCA−398−30と
して購入した)を、PVPh(Polysciences, Inc., Wa
rrington, Pennsylvania, U.S.A.から購入し、平均分子
量30,000g/モルかつ149℃のTgを有する)
と配合した。配合前に、それぞれのポリマーを酢酸メチ
ルで溶解し、全溶液に対してポリマー濃度を10重量%
(言い替えれば、ポリマー1部対溶媒9部)にした。ポ
リマー溶液をその後、次の表Iで確認されるように、種
々の割合で混ぜた。前記溶液を安定な支持体に流延し
た。その後、蒸発により各配合溶液から溶媒を除去し
た。その後配合物を支持体からはぎ取り自立フィルムを
形成した。配合フィルムは透明でかつ単一のTg値を示
し、それらが混和性であることを示した。それぞれの配
合フィルム引っ張り強度を、ASTM#標準D−882
(1985)を使用して測定し、その結果を表Iに表し
た。
【0027】
【表1】
【0028】例IV 例IIIの操作を、CA−398−30:PVPhの割
合を4:1に変更し、溶剤を酢酸に置き換えて繰り返し
た。結果として得られた配合フィルムは透明であったの
で、それが混和性であることを示している。 例V 例IVの操作を溶剤をアセトンに置き換えて繰り返し
た。結果として得られた配合フィルムは透明であったの
で、それが混和性であることを示している。
【0029】例VI 例IIIの操作を、CA−435−75S(2.9のD
Sを有する)として得られる酢酸セルロースに置き換
え、酢酸セルロース:PVPhの割合を4:1とし、溶
剤を酢酸に置き換えて繰り返した。結果として得られた
配合フィルムは透明であったので、それが混和性である
ことを示している。
【0030】例VII 例IIIの操作を、CA−320−S(1.8のDSを
有する)として得られる酢酸セルロースに置き換え、酢
酸セルロース:PVPhの割合を4:1とし、溶剤を酢
酸に置き換えて繰り返した。結果として得られた配合フ
ィルムは透明であったので、それが混和性であることを
示している。
【0031】例VIII Eastman社から得られるセルロースアセテートプ
ロピオネート(CAP−141−20)を、240℃で
12.5重量%の酸化防止剤di−TPP(燐酸トリフ
ェニルの二量体)、3.5重量%のポリマー可塑剤およ
び強化剤と予備配合した。PVPh(Polysciences, In
c.製)と共に各乾燥粉末を混合して、この混合物の重量
%50:50配合物を調製し、0.25インチスクリュ
ーおよび2インチスリットダイを備えた実験室用押出機
を使用して249℃で混合物を溶融押出した。単一のT
g137℃(CAP「Tg=127℃」とPVPh「T
g=183℃」の間の中間)を示す透明フィルムが得ら
れた。
【0032】例IX セルローストリプロピオネート(CTP、例Iと同一)
をスチレンとビニルフェノールのランダムコポリマーと
配合した。前記コポリマーを、スチレンとtBOCスチ
レンとの通常のラジカル共重合そして例Iに記載するよ
うに、次に保護基を除去することにより粉末状として得
た。次の表IIに示すように、配合サンプルA〜Eに使
用したコポリマーは、当該コポリマー中に存在するビニ
ルフェノールのモル分率を変えた。
【0033】CTP(1g)をメチルエチルケトン(M
EK19g)に溶解し、結果として5重量%のポリマー
濃度が得られた。前記コポリマー(1g)もまたMEK
(19g)に溶解した。二つの溶液を同量(1:1)に
混合し、その後前記ポリマーを10:1の過剰ヘキサン
中に共沈させ、濾過により溶媒と分離して白色粉末(配
合生成物)を生成した。この操作を、コポリマーおよび
ポリスチレン(PS)のそれぞれとCTPとの配合物に
対し、対照として繰り返した。使用したPSはDOW
PS685Dとして Dow Chemical Co.(Midland, Michi
gan, U.S.A.)市販されているものである。単一のTgの
存在(配合サンプルA、B、およびCに見られる)は当
該ポリマーが混和性であることを示している。22モル
%のビニルフェノールを含むコポリマーのTgがCTP
のTgと同一なので、混和性はDCS(Tg)単独によ
っては明確に決められないであろう。従って、この配合
粉末(サンプルB)もまた、240℃〜260℃かつ1
0,000lbsでCarver Pressにより溶
融加圧成形した。結果として得られたフィルムは光学的
に透明であり、混和性を示した。反対に、サンプル配合
物DおよびEは二つのTg値を示し、上記のように溶融
加圧成形した場合不透明であった。従ってこれらは不混
和性であったことを示している。
【0034】
【表2】
【0035】例X 平均アセチル含有量2.5かつ平均プロピオニル含有量
45重量%を有するCAP 482−0.5を10重量
%濃度で酢酸メチルに溶解した。平均ビニルフェノール
含有量50%を有するをスチレンとビニルフェノールの
ランダムコポリマーを Hoechst Celanese から購入
し、10重量%濃度で酢酸メチルに溶解した。4部のC
AP溶液を1部のポリ(スチレン−コ−ビニルフェノー
ル)溶液と混合した。混合物をディッシュに流延し乾燥
した。結果として得られた配合フィルムは光学的に透明
であり、従って混和性を示した。
【0036】
【発明の効果】セルロースエステルおよびビニルフェノ
ール含有ポリマーを含んでなる混和性配合物を発見し
た。この配合物の有利な特徴はその混和性にある。さら
に、前記配合物は、二つのTg値(各ポリマー成分ご
と)よりむしろ組成物依存する単一のTgの存在によっ
て説明されるように、大規模な相分離を示さない。それ
ぞれの新規混和性配合物は透明性、均一性、およびコー
ティング、ラッカー、メンブレン、プラスティック用
途、および定着剤としての有効な特性を示す。前記配合
物は純粋なセルロースエステルポリマーに比較して、そ
の光学的透明性、低吸湿性、高耐溶剤性(特にハロゲン
化溶剤)によって特徴付けられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ケビン ジョセフ エドガー アメリカ合衆国,テネシー 37663,キン グスポート,オリンパス サークル 1010 (72)発明者 スティーブン スコット ケリー アメリカ合衆国,オレゴン 97701,ベン ド,コナーン ロード 19816

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)セルロースエステルおよび(b)
    ビニルフェノール含有ポリマーを含んでなる単一のガラ
    ス転移温度を示す混和性配合物。
JP5181110A 1992-07-22 1993-07-22 セルロースエステルおよびビニルフェノール含有ポリマーの混和性配合物 Pending JPH06192476A (ja)

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