JPH06182078A - オーバエッジ縫いを行う縫製装置 - Google Patents

オーバエッジ縫いを行う縫製装置

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JPH06182078A
JPH06182078A JP5197516A JP19751693A JPH06182078A JP H06182078 A JPH06182078 A JP H06182078A JP 5197516 A JP5197516 A JP 5197516A JP 19751693 A JP19751693 A JP 19751693A JP H06182078 A JPH06182078 A JP H06182078A
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JP
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sewing
needle
thread
looper
lower looper
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JP5197516A
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English (en)
Inventor
Matt J Gosche
マット・ジェイ・ゴスチェ
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Union Special Corp
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Union Special Corp
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Publication date
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D05SEWING; EMBROIDERING; TUFTING
    • D05BSEWING
    • D05B57/00Loop takers, e.g. loopers
    • D05B57/06Loop takers, e.g. loopers for overedge-stitch sewing machines

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 糸切れの少ないオーバエッジ縫いを行う縫製
装置を提供する。 【構成】 本縫製装置は、縫製面と、該縫製面の概ね上
方に位置し、該縫製面の上方並びに下方に移動する直線
的な縫針20とを備える。本縫製装置はまた、上記縫製
面の概ね下方に位置して縫針20の一方の側と縫針の反
対側との間の湾曲した経路を移動すると共に、縫針20
に関して前進タイミングを有する下側ルーパ21を備え
る。本縫製装置は更に、上記縫製面の一方の側に位置
し、上記縫製面の下方から該縫製面の上方へ移動する上
側ルーパ22を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、材料にオーバエッジ縫
いを行うための装置に関する。より詳細には、本発明
は、頻繁な糸切れを起こすことなく、柔軟なオーバエッ
ジ縫いを行うための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】縫製産業における目的は、縫製作業の間
に縫い糸に与えられる張力を小さくした状態で、柔らか
く柔軟なオーバエッジ縫いを行うことである。縫製産業
は、柔らかい外観のオーバーシーム縫い目を形成すると
共にオーバーシーム縫いの作業において大きな張力を許
容する糸を必要とする。縫い糸の張力が大きいと糸切れ
を生じ、その糸切れを修復するための作業休止時間が長
くなる。縫製産業は、オーバーシーム作業における上糸
張力を減少することを模索して来たが、その理由は、ニ
ットの製造には、織ったポリエステル等のある種の弱い
編糸を縫い糸として使用しなければならないからであ
る。また、上糸の張力が小さいと、過剰な上糸張力によ
って生ずる針の曲がりを減少又は排除することができ
る。当業界においては、ラッチタック作業における柔軟
性をもたらすための機械的な補助を排除できるので、柔
らかく柔軟性のあるチェーンを探している。また、柔軟
性のあるチェーンは、引っ掛かることなくチェーントリ
マの中へ容易に入ることができ、解けることが少なく、
且つ耐久性がある。
【0003】材料に形成された柔軟性のオーバエッジ縫
い目は、上糸の張力が高く、上側ルーパ糸及び下側ルー
パ糸の張力が小さい。柔軟性のチェーンは、上糸を設定
する前に、上側ルーパ糸及び下側ルーパ糸をステッチト
ングの縁に設定することにより形成される。これによ
り、ルーパ糸が設定された後に、ステッチトングの周囲
に上糸が巻かれる。材料の縫製を行っていない時には、
オーバエッジ縫い目の上糸の長さは、チェーンを引っ張
った時の上側ルーパ糸及び下側ルーパ糸の長さに概ね等
しい。しかしながら、材料にオーバーシームを形成して
いる時には、上糸が下側ルーパ糸の直前に設定され、上
糸が上糸カムによって引っ張られ縫い目の中で緊張した
状態に保持される。
【0004】オーバエッジ縫い又はオーバーシームを形
成するための3つの従来技術の装置は、ユニオン・スペ
シャル(Union Special)のクラス395
00のHV200シリーズ並びにクラスEV−900シ
リーズの縫製機械と、ジューキ(Juki)MO−25
00及びMO−2400Nシリーズの縫製機械である。
最初のオーバエッジ縫いの機械であるユニオン・スペシ
ャル(Union Special)の39500は、
曲がった縫針と、直線方向に運動する下側ルーパとを備
えている。曲がった縫針に対する下側ルーパのタイミン
グは30°前進され、上糸は、針棒ストロークの時間の
75%にわたって上糸カムに部分的に接触する。しかし
ながら、ユニオン・スペシャル(Union Spec
ial)39500の縫針は高価であり、その理由は、
直線的な針に比較して曲がった針を製造するのに非常に
経費がかかるからであるユニオン・スペシャル(Uni
on Special)39500の後に開発されたユ
ニオン・スペシャル(Union Special)H
V200シリーズのオーバエッジ縫製機械は、直線的な
縫針と、該針に対して20°前進されたタイミングを有
する下側ルーパとを備えている。下側ルーパは直線的な
経路を移動し、上糸は、針棒ストロークの時間の約80
%にわたって上糸に接触する。直線的な針は、曲がった
針の機械加工に要する経費を必要としないが、ユニオン
・スペシャル(Union Special)のHV2
00シリーズの機械は、20°の前進タイミングのため
に不具合な縫い目を形成する傾向を有する。
【0005】より最近では、ジューキ(Juki)MO
−2500N並びにMO−2400Nシリーズの縫製機
械、並びに、ユニオン・スペシャル(Union Sp
ecial)のクラスEV−900の縫製機械が、オー
バーシーム縫い作業を行うのに使用されている。これら
の機械は、直線的な縫針と、該縫針に対して同期された
タイミングを有する下側ルーパとを備えている。下側ル
ーパは湾曲した経路を移動し、上糸は、針棒ストローク
の時間の略100%にわたって上糸カムに接触する。こ
の設計は、同期タイミングによって生ずる大きな摩擦、
並びに、上糸が上糸カムに100%接触することによ
り、頻繁な上糸切れを生ずるという問題を有する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題及び課題を解決するため
の手段】本発明は、直線的な縫針と、下側ルーパとを備
えるオーバエッジ縫い用の縫製装置を提供し、上記下側
ルーパは、湾曲した経路を移動すると共に、縫針に対し
て前進タイミングを有している。他の実施例において
は、本発明は更に上糸カムを備え、該上糸カムは、針棒
ストロークの間に、上糸が上糸カムの前方面に部分的に
接触するように構成されている。
【0007】
【実施例】本発明は、前進タイミングの使用に関する
が、下側ルーパのタイミングは、縫針に関して約15°
乃至35°前進させるのが好ましく、更に、約26°前
進させるのが最も好ましい。タイミング範囲は、縫製す
る材料の容積並びに縫い目の厚みによって限定されるも
のと考えられる。
【0008】本発明は、従来技術のオーバーシーム機械
に比較して、オペレータが、上糸に対する張力の設定値
を約50%減少させることができる。本発明を使用した
場合に上糸に与えられる張力の正確な値は、糸の強度及
びサイズ並びに縫製作業の正確度に依存する。しかしな
がら、本発明において使用される代表的な上糸の張力
は、キャティロン(Chatillon)DPP−16
のバネ引っ張り張力ゲージによって測定した場合に、約
0.4乃至1.5オンスの範囲である。
【0009】本発明は、タイプ504ステッチの如きあ
らゆるオーバーシーム型のステッチ、又は、複数の縫針
及びルーパで形成されたステッチに使用することができ
る。本発明と共に使用できる糸のタイプには何等制限が
ない。代表的な糸としては、サイズT18の如き編んだ
ポリエステル、コアスパン型のポリエステル、スパン型
のポリエステル、木綿、並びに混紡糸がある。
【0010】縫針は、どのような直線的な設計のものと
することができ、また、そのサイズは、約65/025
乃至100/040の範囲であるのが好ましい。上側ル
ーパ及び下側ルーパの設計は図面に示すようなものであ
るが、下側ルーパは、差動送り歯に対して空隙をもたら
すように変更する必要があり、その理由は、下側ルーパ
のゲージは、下側ルーパを、標準的な設定値よりも0.
094インチ(2.4mm)だけより左側に設定するか
らである。最後に、主送り歯並びに差動送り歯は、ニッ
ト材料を縫製するために、針の後方で約0.141イン
チの空隙を形成する必要がある。
【0011】本発明は、針棒ストロークの間に、上糸と
単に部分的に接触するように設計された上糸カムと共に
使用することができる。カムの厳密な設計並びに接触量
は、糸の張力すなわち糸調子、機械の設定値、及び縫製
作業に依存する。上糸カムは、針棒ストロークの間に、
その時間の35%乃至55%の範囲で上糸に接触するの
が好ましく、更に、26°の前進タイミングの設定値に
おいては、その時間の約47%で上糸に接触するのが好
ましい。
【0012】本発明は従来技術に比較して幾つかの利点
をもたらし、例えば、縫い糸の張力のバランスが良好で
あり、上糸の張力が小さいので糸切れが少なく、ルーパ
の糸張力が大きいので縫製作業の制御が行い易く、上糸
が受ける全体的な摩擦従って張力が少ないので良好な制
御が行え、オーバエッジ縫いが柔らかく且つ柔軟であ
り、オーバエッジ縫いの形成における一貫性が増大し、
下側ルーパの設定値が従来技術におけるよりも左側に位
置するので、両方のルーパアイに対する下側ルーパの糸
通しが容易であり、縫針がスロート・プレートを通過す
る距離が短いので針の熱が減少する。これらの利点は、
以下の好ましい実施例の説明から明らかとなろう。
【0013】図1は、針ドライブ及びカムのアセンブリ
を側方から示しており、該アセンブリは、駆動機構(図
示せず)に機械的に接続された針ヘッド2によって保持
された直線針1を備えている。この実施例においては、
駆動機構はカバー4、5によって覆われており、該駆動
機構は当業界において周知のどのような機構とすること
もできる。糸を針に案内する針カムは、縫針1の上方に
位置している。図1は、下方すなわち0°の位置である
針棒ストロークの底部にある針1を示している。針棒ス
トロークの頂部は180°の位置である。針ドライブ及
びカムのアセンブリの周囲には円7が描かれ、クランク
シャフト3の回転方向を示している。
【0014】等スケールではない図2乃至図7は、0
°、40°、100°、180°、220°及び290
°の針棒ストローク位置において、本発明をジューキ
(Juki)のMOタイプのオーバーシーム機械と比較
している。これらの図面は、縫針に対する下側ルーパの
タイミングの差を示すために、上記2つの機械を正面か
ら斜視図で示している。図2乃至図7に示す本発明は、
直線的な縫針20と、ブレード点24を有する下側ルー
パ21と、ブレード点26を有する上側ルーパ22とを
備えている。下側ルーパ21は湾曲した経路を移動し、
クランクシャフト(図示せず)に機械的に接続されたル
ーパホルダ25に対してネジによって取り付けられてい
る。上側ルーパ22もクランクシャフトに機械的に接続
されている。本発明に使用されるクランクシャフトは、
図14により詳細に示されている。縫針20は、ネジに
よって針クランプすなわち針止め28に取り付けられて
おり、上記針止めはクランクシャフトによって機械的に
駆動される。針20は、針板23のスロット(図示せ
ず)を通って往復運動する。図9に詳細に示す上糸カム
28が、縫針20の上方に位置している。
【0015】図2乃至図7に示す従来技術のジューキM
Oタイプのオーバーシーム縫製装置は、直線的な縫針3
0と、ブレード点34を有する下側ルーパ31と、ブレ
ード点36を有する上側ルーパ32とを備えている。下
側ルーパは、湾曲した経路を移動し、また、クランクシ
ャフト(図示せず)に機械的に接続されたルーパホルダ
35に対してネジによって取り付けられている。上側ル
ーパ32はクランクシャフトに機械的に接続されてい
る。縫針30は、ネジによって針止め37に取り付けら
れており、上記針止めはクランクシャフト(図示せず)
によって機械的に駆動される。上糸30は、針板33の
スロット(図示せず)を通って往復運動する。図10に
詳細に示す上糸カム38が縫針30の上方に位置してい
る。
【0016】図8は、下側ルーパ21がそのストローク
の最も左側の位置にある状態の本発明を示している。下
側ルーパの設定値は、下側ルーパがそのストロークの最
も左側の位置にある時に決定される。図9及び図10
は、本発明の上糸カム20(図9)と、従来技術のジュ
ーキMOタイプのオーバステッチ縫製機械に使用される
上糸カム(図10)とを示している、図9及び図10
は、針棒ストロークの間の、上糸カム上の概略的な上糸
の位置を示している。図9は、本発明においては、針棒
ストロークの一部において上糸がカムに接触することを
示しており、その一部とは、下側ルーパのタイミングが
針棒ストロークに対して26°前進した時に、針棒スト
ロークの時間の約50%である。これに比較して、図1
0は、同期タイミングを使用した場合には、針棒ストロ
ークの時間の100%で上糸がカムに接触することを示
している。
【0017】本発明においては、同期タイミングとは、
針棒ストロークの0°の位置において、縫針がそのスト
ロークの下位置にあり、下側ルーパがそのストロークの
最も左側の位置にあることを意味する。従って、図2に
示す従来技術の装置に関しては、0°の位置において
は、縫針30が針棒ストロークの底部に位置し、下側ル
ーパ31はそのストロークの最も左側の位置に位置す
る。
【0018】前進タイミングとは、針棒ストロークの0
°の位置において、縫針がそのストロークの下位置にあ
り、下側ルーパが、そのストロークの最も左側の位置の
右側にあることを意味する。従って、図2に示す本発明
に関しては、0°の位置においては、縫針20は針棒ス
トロークの底部に位置しており、下側ルーパ21は、最
も左側の位置の右側に位置し、且つ縫針20に向かって
ある距離だけ前進している。図2に示す本発明の実施例
においては、下側ルーパは、縫針に関して26°の前進
タイミングを有している。従って、0°の位置において
は、下側ルーパ21は、0.045インチだけ最も左側
の位置の右側にあり、矢印で示す方向において縫針20
に向かって移動している。
【0019】表1は、図2乃至図7並びに図8に示す針
棒ストローク位置に関して、縫針、上側ルーパ、下側ル
ーパ、及び針板の頂面の間の種々の寸法を示している。
下側ルーパ21、31のブレード点24(本発明)、3
4(従来技術)と、縫針20、30の中心との間の距離
は符号”a”で示されている。距離”a”は、下側ルー
パがそのストロークの最も左側の位置にある時の、下側
ルーパの設定値又は下側ルーパの戻り量として知られて
いる。上側ルーパ22、32のブレード点26、36
と、縫針20、30の中心との間の距離は、符号”b”
で示されている。針板23、23の頂面と縫針20、3
0の底部の先端との間の距離は、図2に符号”c”で示
されている。下側ルーパ21、31の平坦な頂面と針板
23、33の頂面との間の距離は、図2に符号”d”で
示されている。最後に、上側ルーパ22、32のブレー
ド点と針板23、33の頂面との間の距離は、図2に符
号”e”で示されている。距離”e”は、上側ルーパが
そのストロークの最も左側の位置にある時の、上側ルー
パの設定値又は上側ルーパの高さとして知られている。
【0020】
【表1】 表1、並びに図2乃至図10は、下側ルーパ21のタイ
ミングが縫針20に対して26°前進している本発明の
一実施例と、下側ルーパ31及び縫針20のタイミング
が同期される従来技術のジューキMOタイプの縫製装置
とを示している。図2乃至図10の矢印は、図示の位置
における縫針、下側ルーパ及び上側ルーパの移動方向を
示している。特定の要素がそのストロークの終点にない
場合には矢印が付されていない。上糸、上側ルーパ糸並
びに下側ルーパ糸が図11及び図12に示すように通常
の縫製作業に使用されることは当業者には理解されよ
う。しかしながら、針のストロークサイクルの間の縫
針、下側ルーパ及び上側ルーパの間の関係を示すため
に、上記糸は図2乃至図8には示されていない。ある針
棒ストロークのサイクルの比較により、従来技術に対す
る本発明の利点が分かる。
【0021】図2に示す約0°の位置において、本発明
の下側ルーパ21は、その最も左側の位置に対して約
0.045インチ右側にあり、縫針20に向かって移動
している。反対に、従来技術の下側ルーパ31はその最
も左側の位置にある。表1は、従来技術の下側ルーパ3
1は、0°の位置において、縫針30に対して0.15
6インチ(寸法”a”)だけ左側に位置しており、これ
は、ジューキMOタイプのオーバーシーム機械に対する
下側ルーパの設定値である。反対に、本発明の下側ルー
パ21の最も左側の位置は、縫針20が334°の位置
にある時に起こる(図9及び図10参照)。この位置に
おいて、表1は、下側ルーパが縫針20に対して0.2
50インチ左側にあることを示している。
【0022】下側ルーパ21、31のブレード点24、
34は、40°の位置でそれぞれの縫針20、30のス
カーフに入る(図3)。100°の位置において、上側
ルーパ22、32のブレード点26、36は、下側ルー
パによって形成される糸の三角部に入り上糸を拾い上げ
る(図4)。
【0023】0°と180°の位置の間で、縫針20、
30は上方に移動する。180°の位置(図5)におい
て、縫針20、30はそれぞれのストロークの頂部に到
達し、その後下方へ移動する。この時点において、本発
明の縫針20は、0.468インチ(寸法”c”)だけ
針板23の頂面の上方にあり、また、従来技術の縫針3
0は、0.393インチだけ針板33の頂面の上方にあ
る(表1参照)。180°の位置において符号”c”に
よって示される寸法は、標準的な針の設定値としても知
られる。
【0024】図6は、針棒ストロークの220°の位置
にある本発明及び従来技術を示している。この時点にお
いて、上側ルーパ22、32は、そのストロークの最も
左側の位置にあり、下側ルーパ21、31のブレード点
24、34は、縫針20、30の右側にあって該縫針に
向かって移動している。しかしながら、本発明における
前進タイミングのために、下側ルーパ21のブレード点
は0.531インチであり、0.812インチ離れてい
る従来技術の下側ルーパ31のブレード点34よりも2
20°の縫針の中心により接近している(表1の寸法”
a”参照)。290°(図7)においては、本発明の下
側ルーパ21のブレード点24は針の往復平面を越え、
針20の中心に対して0.125インチ左側にある。こ
れとは対照的に、従来技術の下側ルーパ31のブレード
点34は、縫針30の中心に対して0.171インチ右
側にある(表1の寸法”a”参照)。
【0025】これも等スケールではない図11及び図1
2は、縫針及び下側ルーパの関係を290°の回転位置
にある図7よりも詳細に示し、上糸が下側ルーパを解放
しステッチの設定が始まる時の上記要素の間の関係を比
較している。図11においては、縫針20及び上糸50
は、上側ルーパ糸52によって形成された上方の三角部
に入り、縫製材料(図示せず)を穿刺している。下側ル
ーパ21は、縫針20に対して0.125インチ左側に
あり、左側に移動している。ニードルループ53は既に
下側ルーパ21から解放されている。
【0026】図12は、ステッチが設定されて始めてい
る時の、290°の回転位置における上糸60、下側ル
ーパ糸61、及び上側ルーパ糸62を示している。図1
1と比較すると、下側ルーパ31及び針30が同期して
いるので、下側ルーパ31は、縫針30に対して0.1
71インチ右側にあり、ニードルループ63が下側ルー
パ31から解放される際に左側へ移動している。
【0027】本発明の利点は図9及び図10から理解す
ることができる。図9及び図10は、針棒ストロークの
種々の回転角度における、本発明の上糸カム(図9)、
並びに、従来技術のジューキMOタイプのオーバーシー
ム機械に使用される上糸カム(図10)に対する上糸の
接触を比較している。図9においては、上糸は、針棒ス
トロークの時間の約50%にわたって、すなわち、約5
0°から140°の位置の間、並びに、約220°から
320°の位置の間で、上糸に接触する。本発明は、上
糸が針棒ストロークの間に単に部分的に上糸カムに接触
することを許容するが、その理由は、本発明においては
上糸の制御が向上されているからである。その結果、糸
の接触が減少するに連れて摩擦、従って糸の張力が減少
し、これにより、縫製作業に細く且つ弱い廉価な糸を用
いることができる。達成される糸の接触の減少は、縫製
される糸のタイプに依存する。いずれにしても糸の接触
は有効であるが、針棒ストロークの時間の約40乃至6
0%で上糸が上糸カムに接触するのが好ましい。
【0028】本発明は、部分的な糸の接触を許容する上
糸カムの接触の設計すなわち形状を意図するが、その設
計は使用する糸のタイプに従って変化する。図9は、図
2乃至図7の実施例と共に使用することができる上糸カ
ム40を示している。上糸カム40は、拡大された中央
部分41と、徐々にテーパする上方部分と、テーパする
下方部分43とを備えており、上記下方部分は、上糸の
接触を有しておらず、また、テーパする上方部分よりも
大きな傾斜を有している。上記テーパ部分は、上糸カム
との上糸の接触を減少させる。木綿糸に対しては、テー
パした上方部分42には若干の糸の弧状部が存在する。
しかしながら、織ったポリエステル、コアスパン型のの
ポリエステル、並びにスパン型のポリエステルに対して
は、フック部分44の内側の中心から外方に引いた線
と、テーパした上方部分42の外側面に対する接線との
間には、約0.047インチのギャップが存在する。
【0029】これとは対照的に、図2乃至図7に示すジ
ューキMOタイプのオーバーシーム機械に使用される従
来技術の上糸カム45は、針棒ストロークの時間の約1
00%にわたって上糸に接触する。上糸カム45は、拡
大された下方部分46と、拡大された中央部分47と、
鋭利に偏向した上方部分48とを有している。
【0030】図13は、単一の縫針70を有する本発明
の一実施例に対する糸通し並びに制御の設定を示してい
る。上糸71は、糸調子皿72、アイレット73、上糸
カム74並びに針70に通される。上側ルーパ糸75
は、糸調子皿76、ハウジング77の一部、第1の上側
ルーパ糸ガイド78、天びん79、アイレット80、8
1、第2の上側ルーパ糸ガイド82、及び上側ルーパ8
3に通される。下側ルーパ糸84は、糸調子皿85、ハ
ウジング86の一部、下側ルーパ糸ガイド87、天びん
88、アイレット89、及び下側ルーパ90に通され
る。
【0031】26°の前進タイミングを採用する本発明
の実施例に関しては、下側ルーパ糸84用の天びん88
の設定は破線で示されている。本発明の設定は、ジュー
キMOタイプの従来技術の機械に使用される標準的な設
定よりも低い。下方の設定は、糸コーンからより多くの
糸を引き出し、従って、より柔らかいステッチを縫い目
に形成する。図示の実施例に関する代表的な設定は、下
側ルーパ糸ガイドのアイレット87を高く設定し、ま
た、下側ルーパ糸の天びん88を点91から、木綿糸に
対しては19mmに、また、織ったポリエステル、コア
スパン型のポリエステル、及びスパン型のポリエステル
の如き他の糸に対しては23mmに設定する。上側ルー
パの糸通しに関しては、第1の上側ルーパ糸ガイド78
は点92から、木綿に対しては23mmに、また他の糸
に対しては18mmに設定され、天びん79は点93か
ら、木綿に対しては17mmに、また他の糸に対しては
12mmに設定され、更に、第2の上側ルーパ糸ガイド
82は、点94から22.5mmにまた点93から64
mmに設定される。糸通しに関しては、上糸天びんガイ
ドは、針板(図示せず)から745mmに設定され、ア
イレットは75.0mmに設定される。上記及び他の設
定は、使用する糸のタイプ並びに縫製条件に応じて調節
することができることを理解する必要がある。
【0032】本発明により使用される前進タイミングを
得るための好ましい方法は、クランクシャフトの下側ル
ーパドライブを変えることである。図14は、26°の
前進タイミングを有する本発明の実施例用のクランクシ
ャフトの部分を示している。好ましい実施例において
は、クランクシャフトの形態は、下側ルーパドライブが
変更されていることを除いて、標準的なジューキMOタ
イプの形態と同様である。図14においては、クランク
シャフト100は、下側ルーパドライブの偏心部101
と、ナイフドライブの偏心部102と、針ドライブの偏
心部103と、上側ルーパドライブの偏心部104とを
備えている。断面A−Aで示すように、下側ルーパドラ
イブの偏心部101は、針ドライブの偏心部103に関
して198°10’の偏心角度を有し、クランクシャフ
トの中心から5.8mm離れている。断面B−Bにおい
ては、針ドライブの偏心部の中心は、クランクシャフト
の中心から5.5mm離れている。
【0033】上述の実施例は本発明を説明するためのも
のであるが、本発明を理解するために重要ではないと思
われる縫製作業の他の特徴は省略してある。
【0034】 本発明をジューキ(Juki)MO2404NB−00
4−306(シリアルno.2000−512167)
のオーバーシーム機械と比較した。下側ルーパのタイミ
ングは、本発明に関しては縫針に対して26°前進さ
せ、ジューキの機械のタイミングは同期させた。幾つか
の異なる縫い糸を用いて、軽いニットのティーシャツ材
料に、1インチ当たり12ステッチの設定に相当する8
000rpmでオーバーシームステッチ縫いを行った。
ルーパの糸は、6枚の材料を縫製する間に裏目が中央に
位置するようにバランスされた。
【0035】糸張力及び糸消費を測定した結果を表2に
示す。
【0036】
【表2】 本発明は、0.4乃至1.0オンスの張力アセンブリか
らの上糸張力を必要とした。これとは対照的に、ジュー
キのオーバーシーム機械は、同一の糸及び同一の縫製作
業に関して、1.0乃至3.2オンスの範囲の張力アセ
ンブリからの上糸張力を必要とした。また、本発明にお
いては、ジューキの機械に比較して、糸張力の別のバラ
ンスが得られた。本発明に関しては、張力アセンブリか
ら出る上糸の張力は、下側ルーパ糸の張力の概ね約30
%乃至50%であり、また、上側ルーパ糸の張力と概ね
同じであった。ルーパの糸張力が増大すると、上糸が設
定されて上糸がステッチトングの周囲を若干回る前に、
ステッチの設定を助けるものと考えられる。従って、本
発明は柔軟なチェーンを形成することができる。
【0037】これに比較して、ジューキの機械における
張力アセンブリから出る上糸張力は、上側ルーパ糸の張
力よりも約200%乃至500%大きく、上側ルーパ糸
の張力の約50%乃至500%の間である。
【0038】全体としては、本発明の上糸張力は平均し
て、ルーパ糸の張力よりも約37%小さく、一方、ジュ
ーキの上糸張力は、ルーパ糸の張力おりも平均して、約
160%大きい。また、アセンブリから出る上糸張力は
約130%小さく、また、針の前の最後のアイレットを
出る本発明における上糸張力は、ジューキの機械に比較
して約215%小さい。
【0039】上糸の観察も行ったが、本発明に関しては
その時間の47%だけ上糸カムに接触し、ジューキの機
械に関しては、その時間の100%だけ上糸カムに接触
していた(図9及び図10参照)。
【0040】本発明のシームすなわち縫い目の品質は、
裏目を中央にした状態で、縫い目の周囲で所望の緊張し
た上糸並びに緩んだルーパ糸を有し、両方の機械に関し
て同じであった。従って、本発明は、ジューキの機械の
上糸張力よりも十分に小さな上糸張力によって、強固且
つ柔らかく柔軟なオーバエッジ縫いを行うことができ
る。また、本発明により形成されるオーバエッジ縫い
は、上糸が5%きつく、ジューキの機械のオーバエッジ
縫いよりも若干緩んだチェーンを形成する。従って、本
発明により達成される糸張力のバランスは優れたオーバ
エッジ縫いを形成する。
【図面の簡単な説明】
【図1】オーバエッジ縫い用の縫製装置の一実施例の一
部を示す側面図である。
【図2】26°の前進タイミングの状態の本発明の一実
施例を、同期タイミングを採用した従来技術のオーバー
シーム縫製機械と比較する図である。
【図3】26°の前進タイミングの状態の本発明の一実
施例を、同期タイミングを採用した従来技術のオーバー
シーム縫製機械と比較する図である。
【図4】26°の前進タイミングの状態の本発明の一実
施例を、同期タイミングを採用した従来技術のオーバー
シーム縫製機械と比較する図である。
【図5】26°の前進タイミングの状態の本発明の一実
施例を、同期タイミングを採用した従来技術のオーバー
シーム縫製機械と比較する図である。
【図6】26°の前進タイミングの状態の本発明の一実
施例を、同期タイミングを採用した従来技術のオーバー
シーム縫製機械と比較する図である。
【図7】26°の前進タイミングの状態の本発明の一実
施例を、同期タイミングを採用した従来技術のオーバー
シーム縫製機械と比較する図である。
【図8】下側ルーパが最も左側の位置にある26°の前
進タイミングにある状態の本発明の一実施例を示してい
る。
【図9】本発明の上糸カム、並びに、図2に示す従来技
術のオーバーシーム縫製機械で使用される上糸カムを示
している。
【図10】本発明の上糸カム、並びに、図2に示す従来
技術のオーバーシーム縫製機械で使用される上糸カムを
示している。
【図11】26°の前進タイミングにある状態の本発明
の一実施例を、針棒ストロークの290°の位置にある
従来技術のオーバーシーム縫製機械と比較する図であ
る。
【図12】26°の前進タイミングにある状態の本発明
の一実施例を、針棒ストロークの290°の位置にある
従来技術のオーバーシーム縫製機械と比較する図であ
る。
【図13】本発明の一実施例に対する糸の設定を示して
いる。
【図14】本発明の実施例のクランクシャフトの一部を
示している。
【図15】本発明の実施例のクランクシャフトの一部を
示している。
【図16】本発明の実施例のクランクシャフトの一部を
示している。
【符号の説明】
1 針 2 ニードルヘッ
ド 3 クランクシャフト 4、5、カバー 20 縫針 21 下側ルーパ
(下ルーパ) 22 上側ルーパ(上ルーパ) 28 上糸カム

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オーバエッジ縫いを行う縫製装置におい
    て、 縫製面と、 前記縫製面の概ね上方に位置し、該縫製面の上方並びに
    下方に移動する直線的な縫針と、 前記縫製面の概ね下方に位置して前記縫針の一方の側と
    前記縫針の反対側との間の湾曲した経路を移動すると共
    に、前記縫針に関して前進タイミングを有する下側ルー
    パと、 前記縫製面の一方の側に位置し、前記縫製面の下方から
    前記縫製面の上方へ移動する上側ルーパとを備える縫製
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1の縫製装置において、前記下側
    ルーパのタイミングが、前記縫針に関して約15°乃至
    35°前進されることを特徴とする縫製装置。
  3. 【請求項3】 請求項1の縫製装置において、前記下側
    ルーパのタイミングが、前記縫針に関して約26°前進
    されることを特徴とする縫製装置。
  4. 【請求項4】 請求項1の縫製装置において、前記縫針
    の上方に位置する上糸カムを更に備え、該上糸カムは、
    縫製作業の針棒ストロークの間に、上糸が該上糸カムに
    部分的に接触するように構成されることを特徴とする縫
    製装置。
  5. 【請求項5】 請求項4の縫製装置において、縫製作業
    の針棒ストロークの間に、上糸が上糸カムにその時間の
    約50%接触することを特徴とする縫製装置。
JP5197516A 1992-08-07 1993-08-09 オーバエッジ縫いを行う縫製装置 Pending JPH06182078A (ja)

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US92675592A 1992-08-07 1992-08-07
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