JPH06181943A - 内装用小型コンドームおよび二重構造のコンドーム - Google Patents

内装用小型コンドームおよび二重構造のコンドーム

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JPH06181943A
JPH06181943A JP43A JP33586192A JPH06181943A JP H06181943 A JPH06181943 A JP H06181943A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 33586192 A JP33586192 A JP 33586192A JP H06181943 A JPH06181943 A JP H06181943A
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condom
penis
small
interior
glans
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Hideaki Tamura
英章 田村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来のコンドームに内装して使用すれば、妊
娠はもとより、性行為に起因する病気感染を完全に防止
することのできる内装用小型コンドームを提供する。 【構成】 ゴムなど伸縮性のある薄膜材料からなる袋体
2の一端を開口端3とし、開口端3の口径を袋体2の最
も太い部分の内径より小となす。開口端3付近に伸縮強
度が他の部分より大である緊締部5を設ける。陰茎に装
着した際、開口端3が陰茎の亀頭部と陰茎本体との境界
より20mm以内の距離において陰茎本体の周囲に位置
するよう形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、性行為における病気感
染予防および避妊を目的とするコンドームに係わり、特
に従来のコンドームに内装して使用される内装用小型コ
ンドーム、および、外装用コンドームに内装用小型コン
ドームを内装した二重構造のコンドームに関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】コンドームは病気感染予防および避妊の
目的で最も多く使用されている避妊具であり、特に昨今
はエイズ(AIDS)感染の危険を回避するため、世界
各国でコンドームの使用が推奨されている。従来のコン
ドームは、ゴムなど伸縮性のある薄膜材料からなる袋体
の一端を開口端とした、陰茎の全体を受容しうる寸法お
よび形状を有するものであり、袋体の内径を勃起時の陰
茎の直径より小として、コンドーム自体の緊締力により
コンドームが陰茎から抜け落ちること、および、精液が
開口端側に逆流することを防止しているものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】エイズウイルスは、そ
の大きさが150μm程度と小さく、皮膚に目に見えな
いほど微細な傷があるだけで、そこから人体内に侵入す
ることができる。一方、性行為において、コンドームを
装着するのは、陰茎が勃起してからであり、コンドーム
装着に至るまでの男女の行為により、男女性器に微細な
傷が付いていることがほとんどである。特に、男性器で
は陰茎の亀頭部に女性の指などによる傷が付くことが多
く、女性器では外陰部および膣口付近に男性の指などに
よる傷が付くことが多い。男性が包茎で亀頭部の粘膜が
弱い場合、および、女性が生理用ナプキンの使用中で女
性器に蒸れがある場合などは、その傾向がより顕著とな
る。したがって、女性器に精液が、また、男性器(特に
陰茎の亀頭部)に膣液が少量でも付着すると、それらの
液にエイズウイルスが存在していた場合、エイズが感染
する可能性が高いといえる。
【0004】ところで、従来のコンドームでは、コンド
ームの内径に比して陰茎の直径が小さい場合や、射精後
に陰茎が収縮したにもかかわらず性交を続行した場合な
どは、陰茎とコンドームとの密着が充分でないため、性
交運動に伴ってコンドーム(特にその開口端付近)が陰
茎の軸方向に前後するとともに、射精されたまたは無意
識のうちに尿道口から滲み出た精液が逆流して陰茎とコ
ンドームとの間隙全体に広がり、この精液がコンドーム
の開口端から漏出して女性器に付着することがあった。
【0005】また、陰茎の根元付近に付着した膣液が、
コンドームの開口端から陰茎とコンドームとの間隙に入
り、性交運動に伴うコンドームの軸方向の移動によって
徐々に陰茎の先端側に運ばれ、ついには亀頭部に達する
ことがあったほか、コンドームの開口端付近の内面に付
着した膣液が、コンドームを取り外す際、コンドームに
よって亀頭部にもたらされ、精液と混じり合って亀頭部
に付着することがあった。
【0006】また、陰茎を覆っている包皮は伸縮性に富
み、その長さも陰茎より長いので、陰茎の先端側へ引っ
張ったりすると亀頭部にかぶさるが、従来のコンドーム
を取り外すときに包皮が陰茎の先端側へ引っ張られるこ
とになり、陰茎の中間付近の膣液の付着した包皮が亀頭
部に達することによって、膣腋が亀頭部に付着すること
もあった。
【0007】また、従来のコンドームでは、陰茎とコン
ドームとの間隙に広がった精液が陰茎とコンドームとの
摩擦抵抗を低下させ、性交運動に伴うコンドームの軸方
向の移動がさらに大きくなって、コンドームが陰茎の先
端から垂れ下がったり、コンドームが陰茎から外れて膣
内に残ってしまうような事故を招くこともあった。
【0008】また、従来のコンドームには、その先端に
径の小さい袋状の精液溜が設けられているものが多い
が、性交運動により、陰茎の亀頭部が精液溜に突入し、
これによりコンドームの精液溜の部分が破損する事故が
生じることがあった。また、従来のコンドームを陰茎に
装着後、陰茎が何らかの理由により収縮した場合は、コ
ンドームの長さが余ることになり、コンドームの先端部
分が陰茎の亀頭部から垂れ下がるが、その後陰茎が再度
勃起した場合にはコンドームの先端部分が垂れ下がった
ままの状態で装着されていることになり、かつ、垂れ下
がったコンドームの先端部分に空気が入っていることも
多く、このような状態で陰茎を膣に挿入して性交運動を
行なうことにより、コンドームに無理な力がかかってコ
ンドームが破損する事故が生じることがあった。また、
コンドームが垂れ下がった場合、陰茎の中間付近までが
コンドームに覆われずに露出することになり、逆流した
精液が女性器に付着しやすいことになった。
【0009】また、コンドームを陰茎に装着後、その外
側を手指などで擦ったり、膣液の分泌の少ない状態の膣
に挿入して性交運動を行なったりすると、摩擦によりコ
ンドームが損傷することがあるが、このような損傷に気
付かずに性交を行なうと、従来のコンドームでは、精液
が女性器に付着したり、膣液が男性器に付着したりする
ことになった。
【0010】さらに、このようなコンドームの損傷、お
よび、前記のようなコンドームの垂れ下がりに気付いて
コンドームを交換するような場合、または、一回目の性
交が終了してからコンドームを取り外し、二回目の性交
に備えて新たなコンドームを装着するような場合、従来
のコンドームではコンドームを取り外すとき指に精液や
膣液が付着することが多く、指に付着した膣液が陰茎の
亀頭部に付着したり、指に付着した精液が装着するコン
ドームの外面に付着してその後の性交で女性器に付着し
たりすることがあった。
【0011】なお、病気感染防止を図るため、コンドー
ムを取り外したあと、陰茎をティッシュペーパーで拭い
たり水で洗ったりすることも考えられるが、コンドーム
を外した段階では精液と膣液とが、その境界が不明確な
状態で陰茎の表面に付着しているので、拭き方によって
はかえって膣液を亀頭部に付着させてしまうことにもな
り、また、拭いたり洗ったりする際には陰茎を指で保持
しなければならないので、指を介して膣液が亀頭部に付
着することを防ぐのは困難であった。
【0012】従来のコンドームには以上のような問題が
あったのに加え、性行為中の男女は精神的に興奮状態に
あり、例えば射精後は速やかに陰茎を膣内から抜き去る
などといった、コンドームの装着状態やコンドームの取
り扱いに冷静な注意を払うことなど不可能に等しく、し
たがって、精液を女性器に付着させたり、膣液を男性器
(特に陰茎の亀頭部)に付着させたりするケースが多く
なり、男女のいずれか一方がエイズなど病気の感染者ま
たは保菌者であった場合、もう一方に病気が感染する危
険性が高いという欠点があった。
【0013】なお、従来のコンドームでは、前記のよう
に射精された精液が逆流して陰茎とコンドームとの間隙
に広がることが多く、また、膣液がコンドームの開口端
から陰茎とコンドームとの間隙に入ることが多いので、
性交後コンドームを取り外した段階で、陰茎はその表面
が全体的に濡れた状態となっているのが普通であり、し
たがって、目で見ただけでは性交中にコンドームの開口
端から精液が漏出したか、および、膣液がどの辺まで侵
入したかが判断できず、性交後に、妊娠や病気感染の不
安が感じられてしまうという欠点もあった。
【0014】さらに、従来のコンドームでは、取り外す
際、コンドーム内部に溜まった精液をこぼさないように
するためには、片手でコンドームを陰茎の先端方向にず
らせながら、コンドームが途中まで外れた時点で、コン
ドームが裏返らないようにその先端をもう一方の手で引
っ張る必要があり、したがって、片手が不自由な人には
精液をこぼさない取り外しが困難であるという欠点もあ
った。
【0015】本発明は、以上のような従来のコンドーム
の欠点を解消し、妊娠はもとより、性行為に起因する病
気感染を完全に防止することのできる内装用小型コンド
ームおよび二重構造のコンドームを提供することを目的
としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の内装用小型コンドームは、ゴムなど伸縮性
のある薄膜材料からなる袋体の一端を開口端とし、前記
開口端の口径を前記袋体の最も太い部分の内径より小と
なし、前記開口端付近に伸縮強度が他の部分より大であ
る緊締部を設け、前記開口端が陰茎の亀頭部と陰茎本体
部との境界より20mm以内の距離において陰茎本体部
の周囲に位置して装着されるよう形成したことを特徴と
するものである。
【0017】また、本発明の二重構造のコンドームは、
ゴムなど伸縮性のある薄膜材料からなる袋体の一端を開
口端とした陰茎の全体を受容しうる外装用コンドーム
に、請求項1記載の内装用小型コンドームを内装し、前
記外装用コンドームと前記内装用小型コンドームとを開
口端側からともに巻き上げたことを特徴とするものであ
る。
【0018】
【作用】本発明の内装用小型コンドームを陰茎の亀頭部
に装着し、その上から従来のコンドームを外装用コンド
ームとして装着すると、内装用小型コンドームの緊締部
が陰茎本体部に密着して亀頭部と他の部分を隔離するた
め、精液は内装用小型コンドームの内部に留められて外
装用コンドームの内面に広がることがなく、外装用コン
ドームの開口端から漏出して女性器に付着することがな
い。また、外装用コンドームの開口端から膣液等が侵入
しても、それが亀頭部に付着することがない。さらに、
外装用コンドームの取り外しの際にも、膣液が亀頭部に
付着することがない。なお、内装用小型コンドームの開
口端は陰茎の亀頭部と陰茎本体部との境界より20mm
以内の距離において陰茎本体部の周囲に位置しているの
で、緊締部は陰茎本体部の包皮が移動しにくい部分を緊
締することになり、したがって、内装用小型コンドーム
の開口端付近が移動する包皮とともに亀頭部に乗り上げ
ることによって陰茎から脱落してしまうことがない。
【0019】また、二重構造のコンドームでは、内装用
小型コンドームと外装用コンドームを同時に巻き戻すこ
とにより、従来のコンドームと同様の操作で陰茎に装着
することができる。
【0020】
【実施例】本発明による内装用小型コンドームの実施例
を図1について説明する。図中1はゴムなど伸縮性のあ
る薄膜材料からなる内装用小型コンドームを全体的に示
し、2は一端が開口端3である袋体、4は袋体2の他端
に袋体2に連通させて設けられた精液溜である。開口端
3の口径は袋体2の最も太い部分の内径より小とする。
5は開口端3付近に設けられた緊締部である。緊締部5
は、袋体2や精液溜4より肉厚とし、その伸縮強度が他
の部分より大きくなるようにする。本実施例では、本体
2および精液溜4の厚さを0.02mmとし、緊締部5
の厚さは、開口端3から5mm幅の部分aが0.1m
m、aに隣接する2mm幅の部分bについては0.1m
mから0.02mmまで次第に薄くなるよう形成した。
【0021】図2は、内装用小型コンドーム1を陰茎A
に装着した状態を示す図であり、図中Bは陰茎Aの亀頭
部を、Cは陰茎Aの亀頭部B以外の部分(以下「陰茎本
体部」という)を、Dは亀頭部Bと陰茎本体部Cとの境
界を、Eは包皮をそれぞれ示す。亀頭部Bの大きさには
個人差があるが、装着すべき亀頭部Bの大きさに応じた
内装用小型コンドーム1を装着することにより、境界D
と内装用小型コンドーム1の開口端3との距離eを20
mm以内とすることができる。(距離eを20mm以内
とする理由については後述する)例えば、図2に示す先
端から頂部までの距離hが38mmである亀頭部Bに本
実施例の内装用小型コンドーム1を装着する場合、袋体
2の他端から開口端3までの距離fを例えば50mmと
すれば、緊締部5が亀頭部Bに乗り上げることがなく、
また、距離eが20mmを超えることもなかった。な
お、図1のように袋体2の他端に精液溜4が連設されて
いる場合は、袋体2の、内装用小型コンドーム1の内部
に向かう周壁を滑らかな曲線により延長した線gを袋体
2の他端側の周壁と見なし、その頂部から開口端3まで
の距離をfとした。
【0022】図3は、図2のように陰茎Aに内装用小型
コンドーム1を装着した上から、さらに、外装用コンド
ームを装着した状態を示す図である。図中、11は外装
用コンドームを全体的に示し、12は一端が開口端13
である袋体、14は袋体12の他端に連設された精液溜
を示す。本発明の内装用コンドーム1は、単独で使用す
ると陰茎Aから外れやすいし、病気感染予防の効果も劣
るので、このように外装用コンドーム11に内装して使
用するのが前提となっている。なお、外装用コンドーム
11は、陰茎Aの全体を受容できる寸法および形状を有
するものであれば、市販されている従来のコンドームを
使用することができる。
【0023】次いで、上記実施例の作動を説明する。図
3に示す状態で陰茎Aを膣内に挿入して射精した場合、
内装用小型コンドーム1の開口端3は緊締部5により陰
茎本体部Cに密着しており、精液は内装用小型コンドー
ム1の内部に留められるので、射精し陰茎Aが収縮した
後に性交運動を続行したような場合でも、精液が陰茎A
と外装用コンドーム11との間隙に広がることはなく、
当然のことながら、外装用コンドーム11の開口端13
から漏出して女性器に付着することもない。
【0024】また、精液が陰茎Aと外装用コンドーム1
1との間の摩擦抵抗を低下させることがないので、射精
後さらに性交運動を続行しても、外装用コンドーム11
の陰茎Aの軸方向の移動は僅かであり、外装用コンドー
ム11の開口端13から膣液が外装用コンドーム11と
陰茎Aとの間隙に入っても、それが亀頭部Bに達する可
能性は低く、また、万一亀頭部Bに達しても、亀頭部B
は内装用小型コンドーム1に保護されているので、亀頭
部Bに膣液が付着することがない。
【0025】さらに、内装用小型コンドーム1の外面と
外装用コンドーム11の内面とが互いに粘着することに
より、外装用コンドーム11の動きが制限される。すな
わち、内装用小型コンドーム1と外装用コンドーム11
とを装着後、何らかの理由により陰茎Aが収縮した場合
でも、外装用コンドーム11の先端は内装用小型コンド
ーム1に粘着しているので亀頭部Bから垂れ下がること
がなく、その後陰茎Aが再度勃起した際にも、図3のよ
うな正規の装着状態となる。したがって、コンドームの
垂れ下がりに起因する破損事故等の生じる恐れがない。
【0026】また、内装用小型コンドーム1と外装用コ
ンドーム11との粘着は、精液が陰茎Aと外装用コンド
ーム11との間隙に広がらないことと相まって、性交運
動に伴って外装用コンドーム11が亀頭部Bから垂れ下
がったり、陰茎Aから外れて膣内に残ったりする事故を
防ぐ効果も奏する。なお、通常のコンドームの材質であ
れば内装用小型コンドーム1と外装用コンドーム11と
は充分に粘着する。外装用コンドーム11の内面に避妊
用ゼリーが塗布されている場合は、ゼリーの粘性によ
り、内装用小型コンドーム1と外装用コンドーム11と
の粘着がさらに強化される。
【0027】このように内装用小型コンドーム1と外装
用コンドーム11とを装着した場合、前記のようにこれ
らのコンドームの動きが制限されるとともに、亀頭部B
は互いに密着したコンドームで二重に覆われることにな
るので、その部分の強度が大きくなり、従来のコンドー
ムのような性交運動により亀頭部Bが精液溜に突入する
ことによる破損事故が生じる恐れがない。また、外装用
コンドーム11を陰茎Aに装着後、その外側を手指など
で擦ったり、膣液の分泌の少ない状態の膣に挿入して性
交運動を行なったりして、その摩擦により万一外装用コ
ンドーム11が損傷し、かつ、この損傷に気付かずに性
交を行なっても、内装用小型コンドーム1の存在によ
り、精液が女性器に付着したり、膣液が亀頭部Bに付着
したりすることが防げることになる。
【0028】次いで、本実施例のコンドームの取り外し
における作動を説明する。図4は外装用コンドーム11
の取り外し方を説明する図である。外装用コンドーム1
1の開口端13付近を指で両側から押さえて、そのまま
陰茎Aの先端方向にずらすように移動させていくと、外
装用コンドーム11は包皮Eとともに、陰茎Aの先端方
向に移動し、図4のように内装用小型コンドーム1に覆
われた亀頭部Bの上に乗り上げていく。
【0029】すなわち、包皮Eは境界Dにおいて亀頭部
Bと繋がっているので、境界Dから離れた包皮Eほど、
移動の自由度を有することになるが、前記のように、本
発明においては境界Dから内装用小型コンドーム1の開
口端3までの距離は20mm以内であり、この距離内の
包皮Eはさほど移動せず、むしろ内装用小型コンドーム
1の緊締部5により締め付けられることで陰茎本体部C
に固定されている。したがって、開口端3を境として、
これより陰茎Aの根元側の包皮Eが外装用コンドーム1
1とともに内装用コンドーム1に乗り上げていくことに
なる。そして、さらに外装用コンドーム11を陰茎Aの
先端方向にずらすと、包皮Eは内装用小型コンドーム1
に乗り上げた状態で留まり、外装用コンドーム11のみ
が陰茎Aから外れることになる。
【0030】なお、内装用小型コンドーム1の開口端3
が境界Dに達しないような場合は、亀頭部Bの全体を内
装用小型コンドーム1により保護することができないの
で不都合を生じることはいうまでもないが、開口端3が
陰茎本体部Cに達していても、境界Dから開口端3まで
の距離が20mmを超える場合は、その付近の包皮Eは
移動の自由度が大きいので、外装用コンドーム11の取
り外しに伴い、内装用小型コンドーム1の緊締部5付近
が包皮Eとともに陰茎Aの先端方向に移動し、図5に示
すように包皮Eと一体的に裏返り、外装用コンドーム1
1とともに陰茎Aから外れてしまう可能性がある。この
状況は、外装用コンドーム11を取り外すときだけでな
く、陰茎Aを膣内から抜くときのように、外装用コンド
ーム11を陰茎Aの先端方向に移動させる力が加わる場
合も同様に生じ得るものであり、特に陰茎Aが収縮して
いると外れる可能性が高くなる。したがって、本発明に
おいては、内装用小型コンドーム1の開口端3が境界D
より20mm以内の範囲内で陰茎本体部Cの周囲に位置
することが必要なのである。
【0031】ところで、図4で説明したような外し方を
すると、外装用コンドーム11の先端部の内側と内装用
小型コンドーム1との粘着により、外装用コンドーム1
1は裏返された状態で外れることになるが、外装用コン
ドーム11の内面には若干の膣液等が付着しているだけ
で精液は溜まっていないので、液体がこぼれ落ちる恐れ
がなく、外装用コンドーム11は片手で取り外せること
になる。
【0032】なお、外装用コンドーム11を取り外す途
中、および、取り外した後も、内装用小型コンドーム1
は当初の状態のまま亀頭部Bを覆っているので、外装用
コンドーム11の開口端13付近の内面に膣液が付着し
ていても、これが外装用コンドーム11を取り外す際に
亀頭部Bに付着することがない。また、外装用コンドー
ム11の取り外しに伴って包皮Eが陰茎Aの先端方向へ
引っ張られ、包皮Eの膣液の付着した部分が亀頭部Bに
達しても、膣液が亀頭部Bに付着することがない。
【0033】また、何らかの理由により性行為の途中で
外装用コンドーム11を交換する場合、または、一回目
の性交が終了してから二回目の性交を行なうのに先立っ
て外装用コンドーム11を交換する場合は、まず、外装
用コンドーム11を上記のような方法で取り外し、内装
用小型コンドーム1を亀頭部Bに装着したまま、包皮E
を陰茎Aの根元側にたぐり寄せて内装用小型コンドーム
1に被さっていない状態としてから、新たな外装用コン
ドーム11を装着すればよい。その際、指に膣液が付着
していても亀頭部Bには付着することがなく、また、精
液が外装用コンドーム11に付着することもないので、
結局、膣液が亀頭部Bに、または、精液が女性器に付着
することが防止される。
【0034】性交を終了する場合は、外装用コンドーム
11のみを取り外したあと、まず、包皮Eや内装用小型
コンドーム1の外面に付着している膣液をティッシュペ
ーパー等で拭き取る。そして、包皮Eを陰茎Aの根元側
にたぐり寄せた後、内装用小型コンドーム1の開口端3
付近を指で陰茎Aの両側から挟んで、そのまま陰茎Aの
先端方向へずらすと、内装用小型コンドーム1は亀頭部
Bから外れるので、新しいティッシュペーパー等で亀頭
部Bに付着している精液を拭き取る。このように、膣液
を拭き取った後に内装用小型コンドーム1を取り外すこ
とにより、膣液が亀頭部Bに付着するのを防ぐことがで
きる。内装用小型コンドーム1を亀頭部Bに装着したま
ま陰茎A全体および手指を洗ったのち、内装用小型コン
ドーム1を取り外すようにすれば、女性から男性への病
気感染予防はより完全なものとなる。
【0035】また、内装用小型コンドーム1を取り外す
際は、その緊締部5が亀頭部Bの径に応じて収縮しなが
ら外れるので、亀頭部Bの精液は緊締部5に掻き落とさ
れるように内装用小型コンドーム1の内部に集められ、
亀頭部Bに付着して残るのは少量なので、亀頭部Bから
滴下することがない。また、内装用小型コンドーム1は
外すとき裏返ることがなく、かつ、その形状や大きさか
ら、その開口端3の上端付近を指で摘んで保持すれば中
の精液がこぼれることがない。したがって、内装用小型
コンドーム1も、片手で取り外すことが可能である。
【0036】以上のように、本発明では、避妊が可能で
あるのはもちろんのこと、精液が女性器に付着したり、
膣液が男性器の亀頭部に付着することが防止されるの
で、コンドーム装着に至るまでの男女の行為により、男
女性器に微細な傷が付いているような場合でも、エイズ
などの病気が感染することが防げる。また、女性が生理
の前後であったりすると、女性器が傷付きやすいうえ、
生理出血の血液により病気が感染することもあり得る
が、本発明では、そのような場合も感染を防ぐことがで
きる。さらに、コンドームの取り扱いが容易であり、し
かも、使用者に特別な注意力を要求することがないの
で、性行為中の男女の精神状態から生じるような避妊ま
たは病気感染予防の失敗がない。
【0037】また、本発明では、内装用小型コンドーム
1から精液が漏れてさえいなければ、外装用コンドーム
11を取り外したあとの陰茎本体部C(包皮E)には若
干の膣液(および外装用コンドーム11に予め塗布され
ていた避妊用ゼリー)が付着しているのみであり、精液
と膣液の混じり合いがなく、その表面はほぼ乾燥した状
態である。そして、この状態であれば性交中に精液が漏
出していないことが確実なので、妊娠や病気感染の不安
が感じられることがない。すなわち、精液の漏出のなか
ったことが目で見て確認できるので、使用者に安心感を
与えることができるのである。
【0038】なお、小型のコンドームは、従来にも例え
ば実開昭58−182725号公報や実開昭60−45
016号公報に提案されているが、これらは本発明の内
装用小型コンドームとは異なり単独で使用されるもので
あり、かつ、陰茎の亀頭部のみを覆うものである。しか
し、個人により亀頭部の寸法は異なるので、亀頭部のみ
を覆うのは現実的には不可能であり、また、もし亀頭部
のみを覆うことができたとしても、単独での使用では性
交中に陰茎から脱落してしまうので実用できなかった。
本発明は小型コンドームを外装用コンドームに内装して
使用すれば、必ずしも小型コンドームが亀頭部のみを覆
うものでなくとも使用中に脱落しないことに着目してな
されたものであり、前記のように、内装用小型コンドー
ム1の開口端3が境界Dより20mm以内であればよ
く、許容される寸法に幅があるので、例えば図1に示す
距離fが30〜80mmとなる範囲内で数段階のサイズ
の内装用小型コンドーム1を用意しておくことにより、
ほとんどの個人の亀頭部に適宜な状態で装着できる内装
用小型コンドーム1を供給することが可能である。
【0039】また、図1のように開口端3に向かって次
第に厚くなるような緊締部5は、緊締部5が若干亀頭部
Bに乗り上げるような装着状態となっても、使用者に違
和感を与えないという効果がある。なお一般的に、緊締
部5の幅は、広いほど精液の漏出を防ぐ効果が大きい
が、一つのサイズの内装用小型コンドーム1が適合する
亀頭部Bの大きさの範囲が狭くなることになる。
【0040】図6は、外装用コンドーム11に内装用小
型コンドーム1を内装し、ともに巻き上げた二重構造の
コンドーム21を説明する図である。これを製造するに
は、まず、図7の(イ)のように、補助具Fに内装用小
型コンドーム1を被せ、その上から、巻き上げられた外
装用コンドーム11を被せて、内装用小型コンドーム1
の緊締部5の手前まで外装用コンドーム11を巻き戻
す。次いで、図7の(ロ)のように、内装用小型コンド
ーム1の緊締部5を上向きに折り返す。そして、図7の
(ハ)のように、外装用コンドーム11と内装用小型コ
ンドーム1とを、適宜な箇所までともに巻き上げる。
【0041】この際、補助具Fの直径を内装用小型コン
ドーム1および外装用コンドーム11の最大内径より大
きくし、かつ、その先端部の形状をコンドームの断面形
状と略同一にしておくことにより、内装用小型コンドー
ム1の外面と外装用コンドーム11の内面とを充分に密
着させることができる。また、図1のように緊締部5を
開口端3に向かって次第に厚くなるような形状にしてお
くことにより、内装用小型コンドーム1と外装用コンド
ーム11とをともに巻き上げる作業をスムーズに行なう
ことができる。
【0042】このような二重構造のコンドーム21は、
陰茎に装着する際は、包皮が亀頭部に被さらないように
してから、従来のコンドームと同様に巻き戻して装着す
ると、内装用小型コンドーム1と外装用コンドーム11
とを同時に装着できることになり、装着に特別な手間が
かからない。また、図7で説明したように、外装用コン
ドーム11の巻き戻しを内装用小型コンドーム1の緊締
部5の手前までに留めていることにより、装着時に巻き
戻す際、緊締部5が外装用コンドーム11の外側に現れ
るので、緊締部5の位置を確認しながら、それが陰茎本
体部を緊締するように装着することが容易となる。な
お、外装用コンドーム11には、前記実施例と同様、一
般的に使用されている従来のコンドームを使用すること
ができる。ただし、内装用小型コンドーム1と外装用コ
ンドーム11との密着という点では、精液溜4のある内
装用小型コンドーム1には精液溜4のある外装用コンド
ーム11を、精液溜4のない内装用小型コンドーム1に
は精液溜4のない外装用コンドーム11を、それぞれ組
み合わせるのが望ましい。また、その使用のしかたや装
着後の作動等も前記実施例と同様である。さらに、外装
用コンドーム11のみを取り外したあと、新たに外装用
コンドーム11を内装用小型コンドーム1の上に装着す
る場合も、外装用コンドーム11には一般に市販されて
いる従来のコンドームを用いることができる。
【0043】なお、内装用小型コンドーム1の緊締部5
の形状は上記実施例に限定されず、例えば、開口端3に
糸ゴムまたは輪ゴムを環状に取り付けて緊締部5とする
ような実施態様も可能である。
【0044】
【発明の効果】上記のように構成したので、本発明の内
装用小型コンドームを外装用コンドームとともに陰茎に
装着して用いると、避妊が可能であるのはもちろんのこ
と、精液が女性器に付着したり、膣液が男性器の亀頭部
に付着することが防止されるので、コンドーム装着に至
るまでの男女の行為により、男女性器に微細な傷が付い
ているような場合でも、エイズなどの病気が感染するこ
とが防げるとともに、性行為中の男女の精神状態による
不注意に起因する避妊や病気感染予防の失敗が生じない
という効果を奏するものである。また、性交中に精液が
コンドームから漏れていないことを目で見て確認でき
る、コンドームを片手で取り外しできる、などの効果を
奏するものである。さらに、本発明の二重構造のコンド
ームは、内装用小型コンドームと外装用コンドームと
を、従来のコンドームを装着するのと同様の容易さで陰
茎に装着できるという効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の内装用小型コンドームを示す断面図で
ある。
【図2】内装用小型コンドームの陰茎への装着状態を説
明する断面図である。
【図3】内装用小型コンドームの上から外装用コンドー
ムを装着した状態を示す断面図である。
【図4】外装用コンドームの取り外し状態を説明する断
面図である。
【図5】内装用小型コンドームがその寸法の不適切によ
り陰茎から外れる状態を説明する断面図である。
【図6】本発明の二重構造のコンドームを示す断面図で
ある。
【図7】二重構造のコンドームの巻き上げ工程を説明す
る図である。
【符号の説明】
1 内装用小型コンドーム 2 袋体 3 開口端 5 緊締部 11 外装用コンドーム 12 袋体 13 開口端 21 二重構造のコンドーム A 陰茎 B 亀頭部 C 陰茎本体部 D 亀頭部と陰茎本体部との境界

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴムなど伸縮性のある薄膜材料からなる
    袋体の一端を開口端とし、前記開口端の口径を前記袋体
    の最も太い部分の内径より小となし、前記開口端付近に
    伸縮強度が他の部分より大である緊締部を設け、前記開
    口端が陰茎の亀頭部と陰茎本体部との境界より20mm
    以内の距離において陰茎本体部の周囲に位置して装着さ
    れるよう形成したことを特徴とする内装用小型コンドー
    ム。
  2. 【請求項2】 ゴムなど伸縮性のある薄膜材料からなる
    袋体の一端を開口端とした陰茎の全体を受容しうる外装
    用コンドームに、請求項1記載の内装用小型コンドーム
    を内装し、前記外装用コンドームと前記内装用小型コン
    ドームとを開口端側からともに巻き上げたことを特徴と
    する二重構造のコンドーム。
JP43A 1992-12-16 1992-12-16 内装用小型コンドームおよび二重構造のコンドーム Pending JPH06181943A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE202004013724U1 (de) * 2004-09-02 2005-02-03 Renner, Günther Eichelkondom mit separatem anatomischem Ring
CN108784913A (zh) * 2018-04-12 2018-11-13 舒思明 一种龟头避孕套
CN110169859A (zh) * 2019-07-03 2019-08-27 舒思明 一种新型龟头避孕套

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE202004013724U1 (de) * 2004-09-02 2005-02-03 Renner, Günther Eichelkondom mit separatem anatomischem Ring
CN108784913A (zh) * 2018-04-12 2018-11-13 舒思明 一种龟头避孕套
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