JPH0618079Y2 - ダウンホールポンプ - Google Patents
ダウンホールポンプInfo
- Publication number
- JPH0618079Y2 JPH0618079Y2 JP3946291U JP3946291U JPH0618079Y2 JP H0618079 Y2 JPH0618079 Y2 JP H0618079Y2 JP 3946291 U JP3946291 U JP 3946291U JP 3946291 U JP3946291 U JP 3946291U JP H0618079 Y2 JPH0618079 Y2 JP H0618079Y2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- pump
- discharge
- rotor
- canned motor
- stator
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、地下水等の汲み上げ
を行うキャンドモータを使用したポンプに係り、特に熱
水の汲み上げを円滑に達成することができるダウンホー
ルポンプに関する。
を行うキャンドモータを使用したポンプに係り、特に熱
水の汲み上げを円滑に達成することができるダウンホー
ルポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、地下水等の汲み上げを行うポン
プとして、シャフト駆動式ポンプ、電動式水中モータポ
ンプ、タービン駆動式水中ポンプが知られている。しか
るに、シャフト駆動式ポンプは、モータを地上に設置し
このモータの駆動軸とポンプ部のインペラとを長尺なシ
ャフトで結合するものであり、ポンプ性能を充分高める
ためには、シャフトの強度および軸受手段につき充分配
慮する必要がある。すなわち、この場合、長尺シャフト
に対し多数の軸受を設ける必要があることから、各軸受
の潤滑条件の管理が難しくなり、軸受故障が多発する事
態に陥り易く、ポンプの下降距離やポンプ取扱液の液温
に限界がある。また、電動式水中モータポンプは、シー
ル構造のモータとポンプ部とを軸方向に結合して一体化
したものであり、長尺なシャフトを要しない利点はある
が、内部に封入液を使用するものについては厳密なシー
ル構造を必要とすると共に耐熱性に限界がある。しか
も、高温液サービスを行う場合や大出力機を構成する場
合、モータ冷却のために大きな伝熱面積を必要とするの
で、オイルクーラーを付設したり、モータを直列に配置
して対処しなければならず、機器の大型化や複雑化によ
る信頼性の低下が問題となる。さらに、タービン駆動式
水中ポンプについては、理論通りの性能が得られず、タ
ービン部のシール方式に問題があり、実際の使用は困難
である。
プとして、シャフト駆動式ポンプ、電動式水中モータポ
ンプ、タービン駆動式水中ポンプが知られている。しか
るに、シャフト駆動式ポンプは、モータを地上に設置し
このモータの駆動軸とポンプ部のインペラとを長尺なシ
ャフトで結合するものであり、ポンプ性能を充分高める
ためには、シャフトの強度および軸受手段につき充分配
慮する必要がある。すなわち、この場合、長尺シャフト
に対し多数の軸受を設ける必要があることから、各軸受
の潤滑条件の管理が難しくなり、軸受故障が多発する事
態に陥り易く、ポンプの下降距離やポンプ取扱液の液温
に限界がある。また、電動式水中モータポンプは、シー
ル構造のモータとポンプ部とを軸方向に結合して一体化
したものであり、長尺なシャフトを要しない利点はある
が、内部に封入液を使用するものについては厳密なシー
ル構造を必要とすると共に耐熱性に限界がある。しか
も、高温液サービスを行う場合や大出力機を構成する場
合、モータ冷却のために大きな伝熱面積を必要とするの
で、オイルクーラーを付設したり、モータを直列に配置
して対処しなければならず、機器の大型化や複雑化によ
る信頼性の低下が問題となる。さらに、タービン駆動式
水中ポンプについては、理論通りの性能が得られず、タ
ービン部のシール方式に問題があり、実際の使用は困難
である。
【0003】なお、電動式水中モータポンプやタービン
駆動式水中ポンプは、一般にポンプより上方の坑井部分
を吐出路として使用しているため、吐出液がポンプ吸込
側に戻らないように、ポンプ外周部と坑井内径部との間
隙を少なくとも1個所においてシールする必要がある。
このため、この種のシール方式を実施するに際しては、
地上から地下数百メートルの地中において確実にシール
機能を発揮できるように操作ができ、また保守に際して
地上からの操作で確実にシール機能を解くことができ、
しかもポンプの反力に対し充分抗し得るよう構成するこ
とは著しく困難であり、満足すべきものではなかった。
駆動式水中ポンプは、一般にポンプより上方の坑井部分
を吐出路として使用しているため、吐出液がポンプ吸込
側に戻らないように、ポンプ外周部と坑井内径部との間
隙を少なくとも1個所においてシールする必要がある。
このため、この種のシール方式を実施するに際しては、
地上から地下数百メートルの地中において確実にシール
機能を発揮できるように操作ができ、また保守に際して
地上からの操作で確実にシール機能を解くことができ、
しかもポンプの反力に対し充分抗し得るよう構成するこ
とは著しく困難であり、満足すべきものではなかった。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】そこで、本考案の目的
は、ポンプ部とモータ部とを一体化すると共にモータを
小型かつ細径構造にして充分なポンプ性能を保持し、耐
熱性に優れしかもポンプの設置に際しポンプ液の通路を
形成するためのシール手段を必要とせず、取扱い並びに
保守の簡便なダウンホールポンプを提供することにあ
る。
は、ポンプ部とモータ部とを一体化すると共にモータを
小型かつ細径構造にして充分なポンプ性能を保持し、耐
熱性に優れしかもポンプの設置に際しポンプ液の通路を
形成するためのシール手段を必要とせず、取扱い並びに
保守の簡便なダウンホールポンプを提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案に係るダウンホー
ルポンプは、多段ポンプ室からなるポンプ部をキャンド
モータ部の下側先端に同軸結合し地下坑井に打ち込まれ
た鋼管内に挿入して地下水を汲み上げるダウンホールポ
ンプにおいて、キャンドモータ部のロータを囲繞するス
テータの外周部にポンプ部の吐出口とキャンドモータ部
の後端部に接続した吐出配管とを連通するポンプ液吐出
通路を一体的に設け、キャンドモータ部のロータ軸の中
心部に通孔を穿設すると共に前記ロータ軸の上端部にパ
ージ液を供給する開口部を設けてこれにパージ液供給管
を接続し、さらに前記ロータ軸の上下を支承するベアリ
ングと該ロータ軸との摺動面ないしこれと近接した位置
にそれぞれ前記通孔と連通する放出孔を設け、前記各ベ
アリングに対し前記放出孔を介して直接パージ液を供給
すると共に前記各ベアリング間において前記パージ液を
モータのステータおよびロータの間隙に対し流過させて
前記各ベアリングの潤滑とモータの冷却とを行ったのち
パージ液放出口より外部に放出するよう構成し、さらに
前記キャンドモータ部のロータを囲繞するステータシェ
ルの内周部であるステータのコア内部のみを貫通するよ
う前記吐出管と連通するポンプ液吐出通路としての複数
の吐出管を設けることを特徴とする。
ルポンプは、多段ポンプ室からなるポンプ部をキャンド
モータ部の下側先端に同軸結合し地下坑井に打ち込まれ
た鋼管内に挿入して地下水を汲み上げるダウンホールポ
ンプにおいて、キャンドモータ部のロータを囲繞するス
テータの外周部にポンプ部の吐出口とキャンドモータ部
の後端部に接続した吐出配管とを連通するポンプ液吐出
通路を一体的に設け、キャンドモータ部のロータ軸の中
心部に通孔を穿設すると共に前記ロータ軸の上端部にパ
ージ液を供給する開口部を設けてこれにパージ液供給管
を接続し、さらに前記ロータ軸の上下を支承するベアリ
ングと該ロータ軸との摺動面ないしこれと近接した位置
にそれぞれ前記通孔と連通する放出孔を設け、前記各ベ
アリングに対し前記放出孔を介して直接パージ液を供給
すると共に前記各ベアリング間において前記パージ液を
モータのステータおよびロータの間隙に対し流過させて
前記各ベアリングの潤滑とモータの冷却とを行ったのち
パージ液放出口より外部に放出するよう構成し、さらに
前記キャンドモータ部のロータを囲繞するステータシェ
ルの内周部であるステータのコア内部のみを貫通するよ
う前記吐出管と連通するポンプ液吐出通路としての複数
の吐出管を設けることを特徴とする。
【0006】
【0007】
【0008】
【作用】本考案に係るダウンホールポンプは、キャンド
モータポンプを地下坑井に打ち込まれた鋼管内に挿通
し、ポンプ部およびキャンドモータ部を地下水の水面下
所定レベルまで浸漬させる。次いで、地上とキャンドモ
ータポンプとを連通するパージ液供給管にパージ液の供
給を開始すると共にキャンドモータの運転を開始する。
パージ液は、ロータ軸の中心通孔よりこのロータ軸を支
承するベアリングの各部に供給されてベアリングを潤滑
すると共にその一部はキャンで密閉されたステータとロ
ータとの間隙を流過してモータの冷却を行い、パージ液
放出口よりキャンドモータポンプの外部に放出される。
すなわち、パージ液は、ポンプ吐出液に混入されて地上
に汲み上げられる。一方、地下水は、ポンプ吸込口より
多段ポンプ室を経てポンプ吐出口より吐出される。この
場合、ポンプ吐出液は、キャンドモータ部と一体的に設
けた吐出通路を介して円滑に排出することができる。
モータポンプを地下坑井に打ち込まれた鋼管内に挿通
し、ポンプ部およびキャンドモータ部を地下水の水面下
所定レベルまで浸漬させる。次いで、地上とキャンドモ
ータポンプとを連通するパージ液供給管にパージ液の供
給を開始すると共にキャンドモータの運転を開始する。
パージ液は、ロータ軸の中心通孔よりこのロータ軸を支
承するベアリングの各部に供給されてベアリングを潤滑
すると共にその一部はキャンで密閉されたステータとロ
ータとの間隙を流過してモータの冷却を行い、パージ液
放出口よりキャンドモータポンプの外部に放出される。
すなわち、パージ液は、ポンプ吐出液に混入されて地上
に汲み上げられる。一方、地下水は、ポンプ吸込口より
多段ポンプ室を経てポンプ吐出口より吐出される。この
場合、ポンプ吐出液は、キャンドモータ部と一体的に設
けた吐出通路を介して円滑に排出することができる。
【0009】
【実施例】次に、本考案に係るダウンホールポンプの実
施例につき、添付図面を参照しながら以下詳細に説明す
る。
施例につき、添付図面を参照しながら以下詳細に説明す
る。
【0010】図1および図2は、本考案に係るダウンホ
ールポンプの一実施例を示す要部断面図である。すなわ
ち、本実施例のポンプは、ポンプ部10とキャンドモー
タ部12とから構成され、ポンプ部10をキャンドモー
タ部12の下方に配置したものである。ポンプ部10は
多段ポンプ室14a,14bとして構成し、前段のポン
プ室14aの下端中央部にポンプ吸込口16を設けると
共に後段のポンプ室14bの外周部にポンプ吐出口18
を設ける。キャンドモータ部12は、超耐熱加工を施し
かつステータ20およびロータ22をそれぞれキャンで
密閉した公知のキャンド構造とし、キャンドモータ部1
2の両端部においてそれぞれベアリングハウジング2
4,26を介して設けたベアリングによってロータ軸2
8を保持するよう構成する。しかるに、キャンドモータ
部12とポンプ部10との境界部においては、ジャーナ
ルベアリング30とスラストベアリング32とを設け、
他端部にはジャーナルベアリング34を設ける。
ールポンプの一実施例を示す要部断面図である。すなわ
ち、本実施例のポンプは、ポンプ部10とキャンドモー
タ部12とから構成され、ポンプ部10をキャンドモー
タ部12の下方に配置したものである。ポンプ部10は
多段ポンプ室14a,14bとして構成し、前段のポン
プ室14aの下端中央部にポンプ吸込口16を設けると
共に後段のポンプ室14bの外周部にポンプ吐出口18
を設ける。キャンドモータ部12は、超耐熱加工を施し
かつステータ20およびロータ22をそれぞれキャンで
密閉した公知のキャンド構造とし、キャンドモータ部1
2の両端部においてそれぞれベアリングハウジング2
4,26を介して設けたベアリングによってロータ軸2
8を保持するよう構成する。しかるに、キャンドモータ
部12とポンプ部10との境界部においては、ジャーナ
ルベアリング30とスラストベアリング32とを設け、
他端部にはジャーナルベアリング34を設ける。
【0011】また、本実施例は、ロータ軸28の中心部
に通孔42を穿設してこの通孔42をロータ軸28の上
端側において開口させると共に、この開口部にパージ液
供給管44を外部より貫通させて連通接続する。そし
て、ロータ軸28には、その両端を支承するベアリング
30,32,34の摺動面に対しパージ液を供給し得る
ようロータ軸28の半径方向に前記通孔42と連通する
パージ液放出孔46を穿設する。さらに、ポンプ吐出口
18と連通する複数の吐出管56をキャンドモータ部1
2のロータ22を囲繞するステータシェル21の内周部
であるステータ20のコア内部のみを貫通させ、吐出管
56をポンプ液吐出通路としてキャンドモータ部12の
上端部に設けられた単一の管状吐出口40に連通するよ
う構成する。吐出管56の設置に際しては、図2に示す
ように、予めステータ20のコア外周部に所定間隔離間
して吐出管56を収納し得る溝58を刻設しておき、こ
の溝58に吐出管56を収納した後、空隙部分に適宜バ
ックアップ材を充填して補強したり、計装用ケーブルを
収納して固定する。
に通孔42を穿設してこの通孔42をロータ軸28の上
端側において開口させると共に、この開口部にパージ液
供給管44を外部より貫通させて連通接続する。そし
て、ロータ軸28には、その両端を支承するベアリング
30,32,34の摺動面に対しパージ液を供給し得る
ようロータ軸28の半径方向に前記通孔42と連通する
パージ液放出孔46を穿設する。さらに、ポンプ吐出口
18と連通する複数の吐出管56をキャンドモータ部1
2のロータ22を囲繞するステータシェル21の内周部
であるステータ20のコア内部のみを貫通させ、吐出管
56をポンプ液吐出通路としてキャンドモータ部12の
上端部に設けられた単一の管状吐出口40に連通するよ
う構成する。吐出管56の設置に際しては、図2に示す
ように、予めステータ20のコア外周部に所定間隔離間
して吐出管56を収納し得る溝58を刻設しておき、こ
の溝58に吐出管56を収納した後、空隙部分に適宜バ
ックアップ材を充填して補強したり、計装用ケーブルを
収納して固定する。
【0012】このように構成されたキャンドモータポン
プは、その上端部において、管状吐出口40に対し吐出
配管48を接続すると共にキャンドモータ部12に対し
駆動電力を供給するための導電ケーブル50が適宜接続
配置され、所要の内径寸法を有する地下坑井として打ち
込まれた鋼管52の内部に挿入してサブマージド形キャ
ンドモータポンプすなわちダウンホールポンプとして機
能させることができる。なお、キャンドモータ部12の
上端部には、キャンドモータ部12内に供給されたパー
ジ液をポンプ液の吐出口40側へ放出するための放出口
54が適宜設けられている。
プは、その上端部において、管状吐出口40に対し吐出
配管48を接続すると共にキャンドモータ部12に対し
駆動電力を供給するための導電ケーブル50が適宜接続
配置され、所要の内径寸法を有する地下坑井として打ち
込まれた鋼管52の内部に挿入してサブマージド形キャ
ンドモータポンプすなわちダウンホールポンプとして機
能させることができる。なお、キャンドモータ部12の
上端部には、キャンドモータ部12内に供給されたパー
ジ液をポンプ液の吐出口40側へ放出するための放出口
54が適宜設けられている。
【0013】次に、前記構成からなるダウンホールポン
プの動作につき説明する。
プの動作につき説明する。
【0014】まず、キャンドモータポンプを地下坑井に
打ち込まれた鋼管52内に挿通し、ポンプ部10および
キャンドモータ部12を地下水の水面下所定レベルまで
浸漬させる。次いで、地上とキャンドモータポンプとを
連通するパージ液供給管44にパージ液の供給を開始す
ると共にキャンドモータの運転を開始する。パージ液
は、ロータ軸28の中心通孔42よりこのロータ軸28
を支承するベアリング30,32,34の各部に供給さ
れてベアリングを潤滑すると共にその一部はキャンで密
閉されたステータ20とロータ22との間隙を流過して
モータの冷却を行い、パージ液放出口54よりポンプ液
の吐出口40側に放出される。すなわち、パージ液は、
ポンプ吐出液に混入されて地上に汲み上げられる。一
方、地下水は、ポンプ吸込口16より多段ポンプ室14
a,14bを経てポンプ吐出口18より吐出配管48へ
吐出される。この場合、キャンドモータは可変速制御機
構とすることにより、起動および停止時の回転数調整を
行って円滑なポンプ運転を実現すると共にポンプ特性の
調整も可能となる。
打ち込まれた鋼管52内に挿通し、ポンプ部10および
キャンドモータ部12を地下水の水面下所定レベルまで
浸漬させる。次いで、地上とキャンドモータポンプとを
連通するパージ液供給管44にパージ液の供給を開始す
ると共にキャンドモータの運転を開始する。パージ液
は、ロータ軸28の中心通孔42よりこのロータ軸28
を支承するベアリング30,32,34の各部に供給さ
れてベアリングを潤滑すると共にその一部はキャンで密
閉されたステータ20とロータ22との間隙を流過して
モータの冷却を行い、パージ液放出口54よりポンプ液
の吐出口40側に放出される。すなわち、パージ液は、
ポンプ吐出液に混入されて地上に汲み上げられる。一
方、地下水は、ポンプ吸込口16より多段ポンプ室14
a,14bを経てポンプ吐出口18より吐出配管48へ
吐出される。この場合、キャンドモータは可変速制御機
構とすることにより、起動および停止時の回転数調整を
行って円滑なポンプ運転を実現すると共にポンプ特性の
調整も可能となる。
【0015】本実施例のダウンホールポンプは、パージ
液として液質の安定したものを使用することにより、ベ
アリングの潤滑とモータの冷却とを効率よく達成するこ
とができるため、キャンドモータ部のコンパクト化が容
易に実現され、キャンドモータ部の耐熱性向上と共に高
温水の汲み上げを円滑に達成することができる。特に、
本考案に係るダウンホールポンプは、ポンプ液を全て専
用の吐出配管48により排出する方式としたため、ポン
プを挿通する鋼管内部にシールリング等の吐出流路形成
手段が不要となり、ポンプの設置並びに保守作業が簡便
となる利点がある。
液として液質の安定したものを使用することにより、ベ
アリングの潤滑とモータの冷却とを効率よく達成するこ
とができるため、キャンドモータ部のコンパクト化が容
易に実現され、キャンドモータ部の耐熱性向上と共に高
温水の汲み上げを円滑に達成することができる。特に、
本考案に係るダウンホールポンプは、ポンプ液を全て専
用の吐出配管48により排出する方式としたため、ポン
プを挿通する鋼管内部にシールリング等の吐出流路形成
手段が不要となり、ポンプの設置並びに保守作業が簡便
となる利点がある。
【0016】なお、図2に示す実施例において、ステー
タ20の内部を貫通する吐出管56は、断面真円状のも
のを示したが、この形状に限定されることなく、例えば
断面矩形状、楕円状のものも適宜使用し得ることは勿論
である。
タ20の内部を貫通する吐出管56は、断面真円状のも
のを示したが、この形状に限定されることなく、例えば
断面矩形状、楕円状のものも適宜使用し得ることは勿論
である。
【0017】代案として、図3に示すように、ステータ
20のコアに対し吐出管56のみを挿通し得る吐出管5
6と同一断面形状の貫通孔60を適宜の手段によって構
成することもできる。この場合、計装用ケーブルの配設
溝62としてステータ20のコア外周部に適宜刻設すれ
ば好適である。
20のコアに対し吐出管56のみを挿通し得る吐出管5
6と同一断面形状の貫通孔60を適宜の手段によって構
成することもできる。この場合、計装用ケーブルの配設
溝62としてステータ20のコア外周部に適宜刻設すれ
ば好適である。
【0018】
【0019】
【考案の効果】前述した実施例から明らかなように、本
考案に係るダウンホールポンプは、キャンドモータと多
段ポンプとを組合せ、キャンドモータのベアリングとス
テータおよびロータの間隙に液質の安定したパージ液を
専用のパージ液供給管を介して供給しながら運転するこ
とにより、ベアリングの潤滑とモータの冷却とを有効に
達成しながら円滑なポンプ動作を実現することができ
る。また、本考案のポンプは、キャンドモータを使用す
ることにより、耐熱絶縁構造を強化することができるこ
とから、温泉等の高温水や地熱発電用の熱水の汲み上げ
用ポンプとして有効に利用することができる。
考案に係るダウンホールポンプは、キャンドモータと多
段ポンプとを組合せ、キャンドモータのベアリングとス
テータおよびロータの間隙に液質の安定したパージ液を
専用のパージ液供給管を介して供給しながら運転するこ
とにより、ベアリングの潤滑とモータの冷却とを有効に
達成しながら円滑なポンプ動作を実現することができ
る。また、本考案のポンプは、キャンドモータを使用す
ることにより、耐熱絶縁構造を強化することができるこ
とから、温泉等の高温水や地熱発電用の熱水の汲み上げ
用ポンプとして有効に利用することができる。
【0020】特に、本考案に係るダウンホールポンプ
は、キャンドモータ部と一体的にポンプ吐出液を案内す
る吐出通路を設けたことにより、このポンプを適用する
鋼管内部における吐出流路形成のための密封手段を省略
することができるため、密封手段の使用に基づく種々の
不都合、例えばシール不良による内部循環の発生やシー
ル固着によるポンプの引上げ不能等を除去することがで
き、ポンプの設置並びに保守作業が簡便となると共にポ
ンプ効率の向上を実現することができる。図1に示す実
施例のものは、吐出通路の流路抵抗が大きいため小流量
大揚程のポンプとして好適であり、前記通路がステータ
の励磁特性に影響を及ぼす難点があるが、ステータの曲
げ剛さが大きくしかも計装用ケーブル通路が設けられる
点で有利である。
は、キャンドモータ部と一体的にポンプ吐出液を案内す
る吐出通路を設けたことにより、このポンプを適用する
鋼管内部における吐出流路形成のための密封手段を省略
することができるため、密封手段の使用に基づく種々の
不都合、例えばシール不良による内部循環の発生やシー
ル固着によるポンプの引上げ不能等を除去することがで
き、ポンプの設置並びに保守作業が簡便となると共にポ
ンプ効率の向上を実現することができる。図1に示す実
施例のものは、吐出通路の流路抵抗が大きいため小流量
大揚程のポンプとして好適であり、前記通路がステータ
の励磁特性に影響を及ぼす難点があるが、ステータの曲
げ剛さが大きくしかも計装用ケーブル通路が設けられる
点で有利である。
【0021】また、本考案のダウンホールポンプは、ポ
ンプ運転に際して、可変速制御することにより、ポンプ
性能に適合した起動および停止制御を達成することがで
きる。
ンプ運転に際して、可変速制御することにより、ポンプ
性能に適合した起動および停止制御を達成することがで
きる。
【0022】なお、本考案のダウンホールポンプによれ
ば、多段ポンプ室からなるポンプ部をキャンドモータ部
の下側先端に同軸結合し地下坑井に打ち込まれた鋼管内
に挿入して地下水を汲み上げるに際し、キャンドモータ
部のロータを囲繞するステータの外周部にポンプ部の吐
出口とキャンドモータ部の後端部に接続した吐出配管と
を連通するポンプ液吐出通路を一体的に設け、キャンド
モータ部のロータ軸の中心部に通孔を穿設すると共に前
記ロータ軸の上端部にパージ液を供給する開口部を設け
てこれにパージ液供給管を接続し、さらに前記ロータ軸
の上下を支承するベアリングと該ロータ軸との摺動面な
いしこれと近接した位置にそれぞれ前記通孔と連通する
放出孔を設け、前記各ベアリングに対し前記放出孔を介
して直接パージ液を供給すると共に前記各ベアリング間
において前記パージ液をモータのステータおよびロータ
の間隙に対し流過させて前記各ベアリングの潤滑とモー
タの冷却とを行ったのちパージ液放出口より外部に放出
するよう構成し、さらに前記キャンドモータ部のロータ
を囲繞するステータシェルの内周部であるステータのコ
ア内部のみを貫通するよう前記吐出管と連通するポンプ
液吐出通路としての複数の吐出管を設けることにより、
パージ液がキャンドモータ部に有効に作用して円滑なポ
ンプ動作を行わせることができる。
ば、多段ポンプ室からなるポンプ部をキャンドモータ部
の下側先端に同軸結合し地下坑井に打ち込まれた鋼管内
に挿入して地下水を汲み上げるに際し、キャンドモータ
部のロータを囲繞するステータの外周部にポンプ部の吐
出口とキャンドモータ部の後端部に接続した吐出配管と
を連通するポンプ液吐出通路を一体的に設け、キャンド
モータ部のロータ軸の中心部に通孔を穿設すると共に前
記ロータ軸の上端部にパージ液を供給する開口部を設け
てこれにパージ液供給管を接続し、さらに前記ロータ軸
の上下を支承するベアリングと該ロータ軸との摺動面な
いしこれと近接した位置にそれぞれ前記通孔と連通する
放出孔を設け、前記各ベアリングに対し前記放出孔を介
して直接パージ液を供給すると共に前記各ベアリング間
において前記パージ液をモータのステータおよびロータ
の間隙に対し流過させて前記各ベアリングの潤滑とモー
タの冷却とを行ったのちパージ液放出口より外部に放出
するよう構成し、さらに前記キャンドモータ部のロータ
を囲繞するステータシェルの内周部であるステータのコ
ア内部のみを貫通するよう前記吐出管と連通するポンプ
液吐出通路としての複数の吐出管を設けることにより、
パージ液がキャンドモータ部に有効に作用して円滑なポ
ンプ動作を行わせることができる。
【0023】従って、本考案によれば、前記パージ液の
キャンドモータ部に対する有効な作用によって円滑なポ
ンプ動作を達成すると共に、ポンプ吐出液を案内すべく
ステータコア内部のみを貫通するよう吐出管と連通する
ポンプ液吐出通路としての複数の吐出管からなる吐出通
路をキャンドモータ部と一体的に設けることにより、ポ
ンプの設置並びに保守作業を簡便にしてポンプ効率とポ
ンプの性能とを保持させて、この種のポンプによる熱水
の汲み上げによるポンプの性能低下を抑制することがで
き、その実用的効果は極めて大きい。
キャンドモータ部に対する有効な作用によって円滑なポ
ンプ動作を達成すると共に、ポンプ吐出液を案内すべく
ステータコア内部のみを貫通するよう吐出管と連通する
ポンプ液吐出通路としての複数の吐出管からなる吐出通
路をキャンドモータ部と一体的に設けることにより、ポ
ンプの設置並びに保守作業を簡便にしてポンプ効率とポ
ンプの性能とを保持させて、この種のポンプによる熱水
の汲み上げによるポンプの性能低下を抑制することがで
き、その実用的効果は極めて大きい。
【図1】本考案に係るダウンホールポンプの一実施例を
示す要部断面側面図である。
示す要部断面側面図である。
【図2】図1に示すポンプのIV−IV線断面図であ
る。
る。
【図3】図1に示すポンプの一部変形例を示す断面図で
ある。
ある。
10 ポンプ部 12 キャンドモータ部 14a,14b 多段ポンプ室 16 ポンプ吸込口 18 ポンプ吐出口 20 ステータ 21 ステータシェル 22 ロータ 23 リブ 24,26 ベアリングハウジング 28 ロータ軸 30,32,34 ベアリング 40 管状吐出口 42 通孔 44 パージ液供給管 46 パージ液放出孔 48 吐出配管 50 導電ケーブル 52 鋼管 54 放出口 56 吐出管 58 溝 60 貫通孔 62 溝
Claims (1)
- 【請求項1】 多段ポンプ室からなるポンプ部をキャン
ドモータ部の下側先端に同軸結合し地下坑井に打ち込ま
れた鋼管内に挿入して地下水を汲み上げるダウンホール
ポンプにおいて、 キャンドモータ部のロータを囲繞するステータの外周部
にポンプ部の吐出口とキャンドモータ部の後端部に接続
した吐出配管とを連通するポンプ液吐出通路を一体的に
設け、キャンドモータ部のロータ軸の中心部に通孔を穿
設すると共に前記ロータ軸の上端部にパージ液を供給す
る開口部を設けてこれにパージ液供給管を接続し、さら
に前記ロータ軸の上下を支承するベアリングと該ロータ
軸との摺動面ないしこれと近接した位置にそれぞれ前記
通孔と連通する放出孔を設け、前記各ベアリングに対し
前記放出孔を介して直接パージ液を供給すると共に前記
各ベアリング間において前記パージ液をモータのステー
タおよびロータの間隙に対し流過させて前記各ベアリン
グの潤滑とモータの冷却とを行ったのちパージ液放出口
より外部に放出するよう構成し、さらに前記キャンドモ
ータ部のロータを囲繞するステータシェルの内周部であ
るステータのコア内部のみを貫通するよう前記吐出管と
連通するポンプ液吐出通路としての複数の吐出管を設け
ることを特徴とするダウンホールポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3946291U JPH0618079Y2 (ja) | 1991-05-29 | 1991-05-29 | ダウンホールポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3946291U JPH0618079Y2 (ja) | 1991-05-29 | 1991-05-29 | ダウンホールポンプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0489888U JPH0489888U (ja) | 1992-08-05 |
JPH0618079Y2 true JPH0618079Y2 (ja) | 1994-05-11 |
Family
ID=31774376
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3946291U Expired - Lifetime JPH0618079Y2 (ja) | 1991-05-29 | 1991-05-29 | ダウンホールポンプ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0618079Y2 (ja) |
-
1991
- 1991-05-29 JP JP3946291U patent/JPH0618079Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0489888U (ja) | 1992-08-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP0746683B1 (en) | Pump with fluid bearing | |
US3525001A (en) | Liquid cooled electric motor | |
US5616973A (en) | Pump motor housing with improved cooling means | |
JP4302529B2 (ja) | 動的ロータシステム | |
CA2137606A1 (en) | High speed fluid pump powered by an integral canned electrical motor | |
CN103047134A (zh) | 一种气隙非浸油式液压电机叶片泵 | |
US5549447A (en) | System for cooling a centrifugal pump | |
US2606501A (en) | Turbopump structure | |
US5797731A (en) | Group of full-circumferential-flow pumps and method of manufacturing the same | |
US20130195695A1 (en) | Hollow rotor motor and systems comprising the same | |
US5700138A (en) | Centrifugal pump | |
CN112628146A (zh) | 一种立式结构的多级双吸泵 | |
CA2380036A1 (en) | Shaftless canned rotor inline pipe pump | |
CN114165462B (zh) | 一种离心式空压机和燃料电池系统 | |
JPH0618079Y2 (ja) | ダウンホールポンプ | |
JP3501878B2 (ja) | 冷却・潤滑系統を一体化した高速電動機 | |
JPS61118595A (ja) | 水中用ポンプの冷却装置 | |
KR850001414B1 (ko) | 액화 가스 이송 장치 | |
JP2001173591A (ja) | 電動ターボ機械 | |
GB2499114A (en) | Hollow rotor for a motor and an electrical generator | |
JP3976495B2 (ja) | 液中モータポンプ | |
JPS6011696A (ja) | ダウンホ−ルポンプ | |
JPH0615873B2 (ja) | 軸流ポンプの軸推力軽減装置 | |
JP4292606B2 (ja) | 電動ターボ機器 | |
CN216554619U (zh) | 海水淡化高压泵 |