JPH06180284A - 非分散型赤外線ガス測定装置 - Google Patents

非分散型赤外線ガス測定装置

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JPH06180284A
JPH06180284A JP35294392A JP35294392A JPH06180284A JP H06180284 A JPH06180284 A JP H06180284A JP 35294392 A JP35294392 A JP 35294392A JP 35294392 A JP35294392 A JP 35294392A JP H06180284 A JPH06180284 A JP H06180284A
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良昭 渡邊
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 最適な光路長が大きく異なる複数の成分を単
一の測定室を用いて測定すること。 【構成】 測定室2を構成する筒状体1の一端に共通の
赤外線光源8を、また他端に筒状体1の軸方向に移動可
能に円筒状支持体を半固定する固定具を兼ねた蓋体9を
設けるとともに、被測定成分に対応したフィルタを有す
る赤外線検出器を円筒状支持体の先端に固定して検出ユ
ニット3,4を構成し、通孔14,15に軸方向に移動
可能に挿入固定する。測定成分の変更などにより測定光
路長を再調整したい場合には検出ユニット3,4をその
軸線方向に移動させて光源との距離L1,L2を調整す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、サンプルガスに含まれ
ている複数の成分を吸光度により測定する非分散型赤外
線ガス測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、内燃機関の排気ガスの調査は、
サンプルガスに含まれている炭酸ガス、一酸化炭素、及
び炭化水素の濃度を測定することにより行われている。
このようなガス中の成分の測定には赤外線ガス測定装置
が使用されているが、サンプルガスに含まれている各成
分の濃度は炭酸ガスがパーセントオーダであるのに対し
て、他の一酸化炭素及び炭化水素はPPMオーダのもの
まで測定せねばならず、このためサンプルガスに含まれ
る測定対象ガス間で少なくとも100倍以上の濃度差が
あるほか、各ガス間での光吸収度に10倍以上の差があ
る。このため、図7に示したように赤外光源Lを備えた
測定セルCに、モータMにより駆動されるフィルタFを
介して各測定ガスの吸収スペクトル光を受けるセンサー
Sを設けてなる非分散型赤外線ガス測定装置により上記
複数の成分を測定した場合には、測定光路長を1つのガ
ス、例えば炭化水素ガスに対してのみしか最適な値に設
定できないため、他の測定ガスである一酸化炭素、及び
炭酸ガスの出力特性の直線性が図6(ホ)、(ヘ)に示
すように極めて悪くなるという問題がある。
【0003】このような問題を解消するため、各成分ご
とに最適な光路長、例えば炭酸ガスに対しては5ミリメ
ートル程度、一酸化炭素に対しては50ミリメートル程
度、さらに炭化水素に対しては100ミリメートル程度
の光路長を有する複数のセルを用意すれば、図6
(イ)、(ロ)、(ハ)に示したように複数の測定ガス
のそれぞれに対して高い直線性を確保することができる
反面、複数のセルを収容するスペースが必要となって装
置の大型化を招くばかりでなく、各セル毎に赤外線源と
赤外検出器を収容しているため、光源の劣化や汚染など
により出力が変動した場合には各セルを分解してメンテ
ナンスを行う必要があり、作業に手間が関かるという問
題の他に、セル間での器差を電気的に補正しなければな
らず、測定回路の構成が複雑になるといった問題があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題に鑑みてなされたものであってその目的とするところ
は、単一のセル、共通の赤外光源により多種類のガスの
濃度を測定することができる新規な非分散型赤外線ガス
測定装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような問題を解消す
るために本発明においては、測定室を構成する筒状体の
一端に赤外線光源を、また他端に複数の円筒状支持体を
軸方向に移動可能に半固定する固定具を兼ねた蓋体を設
けて測定室を構成し、また前記支持体の先端に被測定成
分に対応したフィルタを有する赤外線検出器を設けて検
出ユニットを構成するようにした。
【0006】
【作用】共通の測定室に挿入されている検出ユニットの
先端と赤外光源との距離を検出対象ガスに対応させて外
部から調整して光路長を変更する。
【0007】
【実施例】そこで以下に本発明の詳細を図示した実施例
に基づいて説明する。図は本発明の一実施例を示すもの
で図中符号1は、被測定ガスを収容する測定室2を形成
する筒状体で、後述する赤外線検出ユニット3,4,
5,6を複数収容可能なサイズに選択されており、一端
を蓋体7により封止してここに共通の赤外光源8が固定
され、また他端を検出ユニット3,4,5,6の固定部
材を兼ねる蓋体9がパッキング10を介挿して固定され
ている。また筒状体1は、その内周面が必要に応じて金
(Au)等の貴金属のメッキ層が形成されており、さら
にサンプリングガスの流入口11と排出口12を穿設し
て測定室2内を一端から他端に向けてサンプリングガス
が流れるように構成されている。
【0008】蓋体9は、検出ユニット3,4,5,6の
外周にほぼ一致する内径を有する複数の通孔14,1
5,16,17が穿設され、またその外周側に形成され
た断面V字状の溝19,19‥‥にパッキング23,2
3を介して外蓋24によりパッキング23を絞めつける
ように構成されている。なお、図中符号25は赤外線透
過材で形成された窓を示す。
【0009】図4は、上述した検出ユニットの一実施例
を示すものであって、図中符号30は、円筒体からなる
検出器支持体30で、筒状体1に取り付けたとき先端が
光源8の近傍まで到達する長さを有しており、これの一
端には焦電型赤外線検出器等の小型の赤外線検出器を位
置決め固定するとともに、これの入射口側に被測定ガス
の吸収波長だけを通過させるバンドパスフィルタ32を
配置し、これらを窓33を有する止め具34により固定
してユニットにまとめられている。また必要に応じて支
持体30の内部に基板35を収容し、ここにプリアンプ
36を設け、他端からケーブル37により測定回路に信
号を出力するように構成されている。
【0010】この実施例において、測定成分に合った波
長特性を備えた検出ユニット3,4,5,6を蓋体9の
通孔14,15,16,17に挿入してパッキング2
3,23‥‥を介挿した上で、図5に示したようにギャ
ップgを残すようにして外蓋24を借り締めする。この
状態では、各検出ユニット3,4,5,6が図中矢印A
で示すように軸方向に移動可能であるから、各検出ユニ
ット3,4,5,6の先端と窓25との距離L1、L2
検出すべき成分の赤外線吸収率、及び測定すべき濃度に
合わせて円筒体30を通孔14,15,16,17を摺
動させて調整して光路長を決定する。すべての検出ユニ
ット3,4,5,6の光路長を決定した段階で、外蓋2
4を本締めすると、パッキング23が外蓋24により圧
迫されて径方向に膨張して支持体30を絞め付け、蓋体
9に固定する。
【0011】この状態で、流入口11、排出口12のい
ずれかに図示しないサンプリング機構を接続してサンプ
ルガスを吸引すると、サンプルガスが測定室2を流れ
る。この結果、赤外光源8からの赤外線は、窓25と検
出ユニット3,4,5,6との距離、つまり光路長と、
その濃度に一致して吸収されて検出ユニット3,4,
5,6に到達する。各ユニット3,4,5,6において
は、それぞれのフィルタ32により検出対象となるスペ
クトルの赤外線だけが赤外線検出器31に入射し、吸光
度が電気信号に変換される。この結果、例えば排気ガス
中の炭化水素ガス、一酸化炭素ガス、及び炭酸ガスの3
つの成分を同時に測定しても、図6(イ)、(ロ)、
(ハ)に示したように高い直線性の出力を得ることがで
きる。
【0012】ところで検出すべき成分の濃度を変更する
場合、図5に示したように外蓋24を緩めて、蓋体9と
の間にギャップgを形成させてパッキング23の絞め付
け力を弱めた上で、検出ユニット3を必要に応じて図中
矢印Aで示す方向に、例えば高い濃度を検出したい場合
には、対象となる検出ユニットを赤外光源8の方向に移
動させて光路長を短縮し、また薄い濃度を検出したい場
合には赤外光源8から後退させて光路長を増大させ、位
置が決まった段階で外蓋24を絞め付ければよい。
【0013】このように測定セルの分解を必要とするこ
となく、測定光路長を簡単に調整することができるた
め、光源の劣化や、フィルタ32の汚染などにより測定
感度が変化した場合、若しくは赤外検出器の感度にバラ
付きが存在する場合には、外蓋24を緩めて検出ユニッ
ト3,4,5,6を外側から軸方向に移動させるだけ
で、器差を補正することができるから、補正用の電気回
路が不要となる。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
測定室を構成する測定セル容器の一端に赤外線光源を、
また他端に筒状体を軸方向に移動可能に半固定する固定
具を兼ねた蓋体を設るとともに、蓋体に通孔を穿設し
て、この通孔に被測定成分に対応したフィルタを有する
赤外線検出器を支持体の先端に固定した検出ユニットを
挿入するようにしたので、単一の測定室により複数の成
分を測定することができるばかりでなく、被測定ガス成
分の濃度変化に対応して光路長を簡単に再設定すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す装置の断面図である。
【図2】同上装置の検出ユニット取り付け側の蓋体の構
造を示す正面図である。
【図3】同上装置の検出ユニット取り付け側からから見
た構造を示す正面図である。
【図4】検出ユニットの一実施例を示す断面図である。
【図5】同上装置の検出ユニットの位置調整作業を示す
図である。
【図6】同図(イ)乃至(ハ)はそれぞれ本発明の装置
による炭化水素ガス、一酸化炭素ガス、及び炭酸ガスの
濃度と検出出力との関係を示す線図であり、同図(ニ)
乃至(ヘ)はそれぞれ従来装置による炭化水素ガス、一
酸化炭素ガス、及び炭酸ガスの濃度と検出出力との関係
を示す線図である。
【図7】従来の非分散型赤外線ガス測定装置の一例を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 筒状体 2 測定室 3,4,5,6 検出ユニット 7 蓋体 8 赤外光源 9 蓋体 11 サンプルガス流入口 12 サンプルガス排出口 14,15,16,17 検出ユニット挿入孔 19 溝 23 パッキング 30 検出器支持体 31 赤外線検出器 32 フィルタ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定室を構成する筒状体の一端に赤外線
    光源を、また他端に複数の円筒状支持体を軸方向に移動
    可能に半固定する固定具を兼ねた蓋体を設けて測定室を
    構成し、また前記支持体の先端に被測定成分に対応した
    フィルタを有する赤外線検出器を設けて検出ユニットを
    構成してなる非分散型赤外線ガス測定装置。
JP35294392A 1992-12-11 1992-12-11 非分散型赤外線ガス測定装置 Expired - Lifetime JP3273520B2 (ja)

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