JPH0617999U - 携帯用画板 - Google Patents

携帯用画板

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JPH0617999U
JPH0617999U JP5235992U JP5235992U JPH0617999U JP H0617999 U JPH0617999 U JP H0617999U JP 5235992 U JP5235992 U JP 5235992U JP 5235992 U JP5235992 U JP 5235992U JP H0617999 U JPH0617999 U JP H0617999U
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尭 石井
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石井 堯
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Abstract

(57)【要約】 折り畳むことができる画板。 【目的】 従来の画板、カルトンは面積が大き過ぎ
て、かつ重く、持ち運びに不便なので改良する。同時に
更に大きな携帯用画板を可能にする。 【構成】 下層に発泡スチロールのスリット板を並列
し、上層の全面に紙、織布、不織布、ゴムシート、プラ
スチックシートの少なくとも1つを貼付する。スリット
構成により、半折、三重折り、四重折り、丸筒畳みなど
ができ、持運びに便利となる。スリット板境界線上のヒ
ンジ部分を補強するために紙その他の補強材を貼ること
もある。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、絵画制作における写生、特に紙の上に描く水彩画、パステル画、ク レヨン画の写生において必需品である画板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、余暇の多様化が進む中で、絵画制作は老若男女を問わず人気のある趣味 となっている。中でも水彩画とパステル画は紙と僅かな画材で描けるため、手軽 で旅行先での写生にもってこいである。しかしながら、画材としての紙は畳めて も、それを使って絵を描くときには必ず画板が必要となる。画板はたわみやすい 紙を平坦に保ち、段差がなく、かつ絵筆やパステルによる筆圧にも耐える、いわ ゆる“コシのある”ものでなくてはならない。サイズは、大は小を兼ねるため、 一般にB2規格よりやや大きく設定されている仏製水彩用のアルシェ紙560m m×760mmやパステル用のキャンソン紙550mm×750mmを全面平坦 に保てる大きさが必要である。 上記の条件を満たすものとして、従来5mm厚のベニヤ板、3.5mm厚ボー ル紙が汎用されている。この他に、カルトンと称して二重構造に配したボードの 間に画用紙を挟んで、持ち運びにも画板にも使えるものが昔からある。カルトン の材質は本来は厚ボール紙であるが、近年圧縮紙ないしポリプロピレンを用い、 かつ二重構造を袋伏にして軽量化したものも出回っている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
従来品の問題点としては、先ず、重いということ。実測に基づいて出した単重 から計算した例を挙げると、B2を余裕以て支えられる606mm×760mm サイズでは5mm厚合板は1271g、3.5mm厚ボール紙では1244gあ った。二重構造のカルトンは、ポリプロピレンで軽量化したものがあり540m m×750mm、1mm厚とすれば約750gと重量では楽になった反面、これ を画板として使用すると湾曲して平坦度が良くない。次に、サイズが大きいこと は携帯上重さ以上に障害となっており、混んだ電車や列車での持参ははた迷惑で あり、網棚に載せるにもはみ出して落下の虞れがあり、また自転車には大変取り 付けにくい。まして海外旅行に持ち歩いて大作に挑むのは大変困難であった。ま た、このような事情から、小学生や中学生が屋外に出てクレヨンや水彩で大きな 絵を描くには、非常な制約となっていた。
【0004】 合板やボール紙を携帯しやすいように裁断して数片に分け、使用時に繋げると なると、端面の接合が悪いため、平坦度が保ちにくい。端面の接合を改良するた めに厚みを大きく取ると、重過ぎて携帯に適さなくなる。
【0005】 これらの従来品に代わるものとして、厚さ5mm以上の比較的厚い発泡スチロ ール板が使われうるように思われるが、実際には画板としてはほとんど使われて いない。その理由は、発泡スチロール板を台にして絵を描くことは出来るが、収 納から取り出すときの扱い傷が生じ易いこと、材質的な脆さから大サイズでは混 雑した交通機関などで起こり得る不測の衝撃に耐えられないことにある、と思わ れる。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本考案者は以上の問題点を検討した結果、折畳みが可能で、かつ全面の平坦度 が保て、かつ全体として軽量ながら壊れ難いような画板の開発が有効であるとの 考えに至った。具体的には、下層に同厚同長で幅の裁量自由な複数の発泡スチロ ールスリット板を密着して配置し、上層に全一面の紙、繊維織布、繊維不織布、 皮革、合成皮革、ゴム、プラスチックのシートを接着剤を用いて貼付することで ある。このシートは下層のスリットしてブロックになっている発泡スチロール相 互の僅かな境界溝が表面に出るのを防ぎ、脆弱な発泡スチロールを補強し、全一 面の平坦度を保つとともに、画板を折畳んで小サイズにするときの蝶番、すなわ ちヒンジの役割をするものである。従って、このシートは180゜の屈曲が可能 で引張強度が高く、かつ繰返しの折曲げによっても皺が生じにくく、強度低下が 少ない材料が求められるが、紙のように薄くても上記機能を果せる場合は若干の 皺が出ても、絵を描くとき画用紙に皺の影響が出さえしなければよい。
【0007】 折畳んで携帯するニーズの標準的なサイズはB2を上回る606mm×760 mm、最大でも760mm×1100mm位である。この程度のサイズに対して 、発泡スチロールは端面の直角度がシャープに得られるので、密着して平板にす るには、スチロールの自重と接着されたシートの重さを考慮しても、厚さは5〜 15mmあればよい。ただし、この場合の発泡スチロールとは一般に成型材、板 材として市販されている原料スチレン樹脂の30倍程度までの発泡品を指し、緩 衝だけの用途を目指した発泡倍率50〜60倍の包装用シートは厚みが5mm以 上あっても使用に適さない。 成型材、板材としての発泡スチロールには予め片面ないし両面に薄い紙を貼っ たものがあるが、これらは使用の妨げにならない。むしろ、紙を貼った発泡スチ ロールの方が曲げや衝撃に対する強度に優れ、また接着剤の選択幅が広くなる利 点がある。
【0008】 上層に貼られるシートの厚さは、軽量で引張強度が高く、伸びきることのない ことから、紙では0.1〜0.3mmで強靭なクラフト紙や和紙がよい。繊維織 布、繊維不織布、皮革、合成皮革、ゴム、プラスチックシートでは、軽量、高引 張強度伸びきり小、皺ができにくいなどの条件から、厚さは0.1〜4mmは必 要である。繊維織布では木綿、麻、ナイロン、ポリエステル、アクリル、ポリプ ロピレンが望ましい。木綿、ナイロンでは密に編んだものは薄手で使用でき、特 にナイロンは厚み0.1〜0.3mmでよい。麻はラフな風合いを活かしてパス テルの付着を良くする期侍ができる。木綿製の帆布、キャンバス地、運動靴やG パン用の生地は高引張強度、伸びの少なさ、安価の三拍子揃えている。不織布で はスパンボンドと呼ばれる熱融着したポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル が適している。人工皮革にはポリウレタンや軟質塩化ビニールのシート、ポリエ ステルのニードルパンチ不織布などがあり、屈曲性、高級感に優れて似つかわし い。ポリエステル、アクリルは同じ厚みでは木綿より軽量である利点を有するが 、伸び率は木綿が一番小さい。これらの代表的な素材の特性を末尾の
【表1】 に掲げた。羊毛やアクリルの毛布地ではスチロールの境界溝を消す効果は特に大 きいが、比較的厚手になる傾向がある。いわゆるフェルトでは高引張強度の織フ ェルトが適している。皮革、ゴム、プラスチックのシートは平坦度が優れ、強度 的に0.5〜1mmの厚みが中心となるが、接着剤の選択肢は狭くなる。プラス チックシートではポリエチレン、ポリプロピレン、軟質塩化ビニールなどである 。
【0009】 上層に貼られるシート材の中には屈曲による皺が生じにくい反面、伸率が大き 過ぎて僅かの荷重でスリットした発泡スチロール板相互の密着性を悪くする場合 がある。他方、紙は強度に不足はあるが、伸率が極めて小さい利点がある。そこ で、一旦スチロール板の境界上を覆うように全面ないし帯状に紙などを貼って補 強した後に、全面を表層シートで被覆することは有効である。殊に毛布生地を使 用する場合は紙の併用が欠かせない。また、紙以外に、木綿、ナイロン、ポリプ ロピレン、ポリエステルなど薄物で強度の出る材料も採用できる。 このやり方は境界部の端面に接着剤が流れ込むのを防止する意味もある。
【0010】 下層の発泡スチロールないし表面に紙を貼った状態で商品化されている発泡ス チロールのスリット板と上層のシートを接着するには適正な接着剤の種類の選定 が重要である。酢酸ビニル系、エチレン酢酸ビニル系の接着剤は水系エマルジョ ンであるが硬化後は比較的水にも耐え、紙、木綿、麻、羊毛、アクリル、ポリエ ステル、ポリプロピレンと対応性が広い。中でも酢酸ビニル系は仕上がりが硬質 なので、蝶番部分が伸びて表面の平坦度を減らすことが少ないが、木棉、ポリエ ステル等大概の上層材は貼れても、むくの発泡スチロールは接着しないので、予 め紙を貼付した発泡スチロールを使う必要がある。これに対して、エチレン酢酸 ビニル系エマルジョンは仕上がりはやや弾性を帯びているが、むくの発泡スチロ ールと前記の上層材との接着が可能である。エポキシ系の接着剤も植物素材、動 物素材、プラスチックから金属に至るまで対応性が広いが、これとてむくの発泡 スチロールに対しては接着強度が充分ではない場合があるので、その際は紙を貼 付した発泡スチロールを使用する必要がある。エポキシ系接着剤は、硬質に仕上 り、硬化時の縮みも2%程度と少ないから反りが起きにくくて、耐水性、耐候性 も優れている利点はあるが、2液混合の煩雑さやコスト的に割高になることから 高級品向きである。この外、ウレタン系やクロロプレンゴム系接着剤もゴム、皮 革、プラスチックシートなど接着剤の選択肢が限られている場合は採用せざるを えないが、アセトンなどの溶剤を使っているために、スチロール基盤を溶かした りするので、直貼りせず、必ず紙その他のシート材を一旦スチロール側に貼った 上で適用する。
【0011】 上記のような接着剤による接着のほかに、いわゆるホットメルトと称するやり 方での接着も有効である。これは被着体より低い温度で解け、常温では雲の巣伏 シートの熱可塑性物質を接着層に挟み込んで概ね90〜130℃で熱圧着するも ので、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリオレフィン/ポリアミド混合系など この考案で使用する上層材と相性の良いものがある。また、接着剤を使った際に 不均一に塗布されて上層材に浸み出すようなトラブルが避けられるが、低融点の 発泡スチロールが解けて痩せることのないように、熱管理に注意を要する。この 場合にも、予め紙でサンドイッチしたスチロール板は熱の伝わり方が遅く有利で ある。
【0012】 接着剤を使って下層の発泡スチロールスリット板と上層材とを接着するに当っ ては、予め発泡スチロール上面にのみ均一に接着剤を塗布し、しかる後に、上層 材を充分に前後に引き伸ばして載せ、全面平坦なホットプレス機などを用いて上 層材側から150℃以下の温度で圧着するのが良い。スチレン樹脂の熱変形温度 は90〜105℃で、発泡スチロールは更に低く70℃と言われるので、この際 、発泡スチロールにはあまり熱が及ばないうちに熱圧着を完了しないと、発泡ス チロールが押し潰されてしまう。 加熱せす、室温圧着も可能であるが、その際は加圧固定時間を例えば12時間 以上とるようにする。 望ましいことは、発泡スチロールスリット板の境界真上の上層材には、ヒンジ 効果を発揮しやすいように接着剤がついておらず、しかも境界を外れたスチロー ル上面とは隙間なく上層材がしっかり接着されているようにすることである。こ のため上層材下面全面に接着剤を塗ることはやらないか、あるいはごく少量とし た方が良い。このことは接着剤が表面に滲みだして仕上りの意匠性をけがすこと があるからでもある。
【0013】 接着の過程において、接着剤硬化によって上面に向かって反りが発生すること がある。このことは生産性の要求からホットプレスに充分時間がかけられず、室 温放置で硬化を完成させる場合に特に起こりうる。この場合には、再度ホットプ レス機に掛けることにより、簡単に平坦度を矯正することができる。このことは 発泡スチロールを下層材に使用するメリットであり、合板やボール紙では手間の かかるところである。 尚、変形の矯正法としては、裏面に紙その他のシート材料を貼ることによって 人為的に裏側へ反る力を与え、表側に向かって反る力とバランスさせてもよい。
【0014】 この考案品の上層材表面ないしスリット板裏面に、ないしはその両方に意匠性 や汚れ防止のためにアクリル塗料、ウレタンワニス、柿しぶなどを塗布したり、 着色した薄いシートを貼るなどの配慮は商品上好ましいことである。
【0015】
【作用】
発泡スチロールを基盤に使用しているので軽量。発泡スチロールスリット板の 端面の直角度が鋭いので、密着配置した時に上面の平坦度が良い。上層に貼付す る布ないしシートにより、折り畳みに必要なヒンジ効果が得られるとともに、展 開して画板として使用する時には段差のない均一な平坦面を確保できる。
【0016】 この考案の画板を展開して使用する場合の注意として、画用紙を画板に留める クリップを、第13図に示すごとく、なるべくスリット板の境界線(ホ)を跨ぐ 画板端部に掛けるのが良い。特に境界線(ホ)が水平になるような使い方をする 場合は、画板が前のめりに折曲がらないようにクリップを多数このように掛ける 必要がある。そのクリップも幅が大きくて、挟む力の大なるものが望ましい。
【0017】
【実施例】
キャンソン紙B2相当が550mm×750mmであり、アルシェ紙に560 mm×760mmがあり、片や発泡スチロールのスケッチサイズには909mm ×1818mmがあるので、この案品の標準サイズは606mm×760mmが 妥当なところとなる。 縦606mm、横760mm、厚さ7mm、発泡倍率10倍のむくの発泡スチ ロール板を、第2〜4図に見るように、横幅を190mm、380mm、190 mmと1:2:1にスリットカットし、上下を揃えて密着して配置した。次にエ チレン酢酸ビニール(以下EVAと略称)系接着剤約70gを、境界線(ホ)に 入り込まないように注意しながらスリット板上面に均一に塗布。然る後に、0. 78mm厚帆布用綿布を全一面に圧着する。全面に厚さ20mmの木材板を載せ て、更にその上に50Kgの重石を載せて24時間固定した。この成品は、第5 図に見るごとく、両サイドを上内側に折畳むことによって、厚さは原型の2倍に なるが幅は2分の1にすることが出来、総重量は636g。重量の内訳はスチロ ール303g、綿布253g、接着剤80gである。
【0018】 縦606mm、横760mm、厚さ7mmで、両面に予め補強紙を貼った、発 泡倍率20倍の発泡スチロール板をスリットカットし、第6図に見るように、横 幅を255mm、255mm、240mmと略1:1:1にしたものと幅10m mのものを作り、幅10mmのものを幅255mmと255mmのものの間に挟 んで4枚の上下を揃えて密着して配置した。次に境界線補強材(イ’)として幅 約80mm、厚さ約0.1mmのクラフト紙にEVA系接着剤を薄く塗布して、 同図にある境界線(ホ)および(ロ’)を覆うように貼付。このようにして一体 化したスリット板上面に酢酸ビニル系接着剤約70gを均一に塗布。然る後に、 0.85mm厚アクリル繊維織布を全一面に150℃以下でホットプレス接着。 この成品は、第7図に見るごとく(ロ’)の両側のスリット板の間にもう1枚の スリット板を挟み込むように折り畳むことが出来、厚さは原型の3倍になるが幅 は約3分の1になる。総重量は514gであって、内訳はスチロール209g、 アクリル織布197g、クラフト紙8g、接着剤100gである。 尚、棒状部分(ロ’)は負荷が大きいため、発泡スチロールに替えて曲げ強度 の高い同形同サイズの木材や紙で包み貼りしたアルミ角パイプにしてもよい。
【0019】 ややサイズアップして、600mm×900mmのコルクサンドイッチ板を用 いた事例。 厚さ1mmのコルクシートを厚さ5mm、発泡倍率15倍のスチロール板両面 に予め貼ってあるボードを、縦600mmはそのままに、横900mmを幅22 0mm4枚と幅20mm1枚に5分割し、第8図に見るごとく、狭幅の(ロ’) を中心に両サイド各2枚を上下を揃えて密着して配置した。次に境界線上のヒン ジ部分補強のために幅90mmで厚さ約0.2mmの強靭な和紙3枚を用いて、 同図境界線(ホ)および棒状部分(ロ’)を覆うようにEVA接着剤にて貼付。 このように一体化したコルクサンドイッチの発泡スチロールスリット板の上面に EVA接着剤約100gを均一に塗布する。然る後に厚さ1.1mmのポリエス テル不織布を全一面に圧着。この成品は裏面から見るコルクの風合もよく、裏面 側に画用紙を置いてもスリット境界線の影響をほとんど受けない。第9図に見る ごとく、両サイドを4重に折り込むことによって、厚さは原型の4倍になるが幅 は約4分の1、すなわち220mm強と極めて持運びに便利となる。総重量はそ れでもB2相当の合板より軽く1082gであり、内訳はコルクサンドイッチス チロール761g、ポリエステル不織布191g、和紙10g、接着剤120g である。 尚、棒状部分(ロ’)は
【0017】と同様に曲げ強度の高い木材やアルミ角 パイプに替えてもよい。
【0020】 更に大サイズの例を取りながら、多スリット板を用いて円筒型に畳める事例。 厚さ10mm、発泡倍率20倍、760mm×1080mmサイズで、両面を 紙で補強しているスチロール板の長辺を12等分して幅が各90mmのスリット 板を12枚作り、上下を揃えて密着して配置。上面全面に境界線補強材(イ’) として厚さ約0.4mmのポリプロピレンスパンポンド不織布をEVA接着剤を 薄く塗って貼付。次にポリオレフィン/ポリアミド系ホットメルト材を全面に置 く。然る後に、厚さ0.2mmのナイロン織布を全一面に敷いて、温度130℃ 、15秒間ホットプレスした。第10図に7分割の例を示しているが、第11図 のように円筒伏に巻くことにより、上記事例で径200mm程度に畳むことがで きる。外側にベルトで固定するなどすれば、中に画用紙を収納することもできる 。総重量は678g、内訳はスチロール488g、ナイロン織布57g、ホット メルト材25g、ポリプロピレン48g、接着剤60gとなる。
【0021】
【考案の効果】
(1)一般に従来品より4割以上軽量。 (2)幅が従来品の2分の1〜4分の1程度に小型化。その分厚みが増えるが、 持運びは極めて楽になり、列車や飛行機に気兼ねなく搬入できる。自転車の荷台 にも容易に取付けられる。 (3)一部を折畳んで裏側から使用すれば、小型の紙にも対応できる。この場合 にはスリット板境界線に当ることもあるが、画用紙が充分厚ければ殆ど影響を受 けない。(ただし上層材の風合を活かすことはできない) 尚、この考案の折り畳み式携帯用画板を使用する場合、主に従来のカルトンに 振替わるものなので、別途画用紙運搬用の筒を持ち歩かねばならない。それでも 運搬時の幅としてはカルトンの2分の1ないし4分の1程度に収まるので、交通 機関等で一人の占める荷物のスペースは著しく改善される。 また、それ故に、従来のカルトンのサイズの限界以上の広面積の絵画屋外制作 を可能にする。 以上を基に、標準サイズについて材料の組合わせによってどの程度の重さにな るかをまとめて
【表2】 に示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の写生用の画板の特徴となる構造を、下
層発泡スチロールスリット板の長手方向から見た側面図
で表したもの。
【図2】3枚のスリット板を用い、その幅をほぼ1:
2:1にすることによって、両サイドのスリット板を上
方内側に折畳んで、全面の半分の大きさで携帯できるよ
うにした写生用の画板について、その斜視図。
【図3】同上について、スリット板長手方向から見た側
面図。
【図4】同上について、その背面図。
【図5】同上について、折畳んだ様子で示す側面図。
【図6】幅がほぼ1:1:1のスリット板と幅がほぼス
リット板の厚み相当の1本の棒状部分(ロ’)を用いて
3段に折畳んで、全面の3分の1の大きさで携帯できる
ようにした写生用の画板について、その背面図。
(ロ’)は発泡スチロール、ないしそれより曲げ強度の
高い材料。
【図7】同上について、スリット板長手方向から見た、
折畳んだ様子を示す側面図。
【図8】幅がほぼ1:1:1:1のスリット板4枚と幅
がスリット板厚みのほぼ2倍相当の棒伏部分(ロ’)1
本を用いて、(ロ’)を中央のスリット板2枚の間に配
置することによって、4段に折畳んで、全面の4分の1
の大きさで携帯できるようにした写生用の画板につい
て、その背面図。(ロ’)は発泡スチロール、ないしそ
れより曲げ強度の高い材料。
【図9】同上について、スリット板長手方向から見た、
折畳んだ様子を示す側面図。
【図10】多分割のスリット板を並列することによっ
て、巻物として画用紙の筒を兼ねて携帯できるようにし
た写生用の画板について、その背面図。
【図11】同上について、スリット板長手方向から見
た、巻物状に折畳んだ様子を示す側面図。
【図12】比較的複雑に積層した事例。スリット板長手
方向から見た側面拡大分解図。スリット板両面を(ニ)
紙またはコルク板で補強し、上層に境界補強用の別な
紙、シート、ないし布などの境界線補強材(イ’)を貼
った上に、更に表層材としての上層材(イ)を貼付して
ある。(イ’)は全面でなく、境界線(ホ)を覆うに充
分な幅のスリット材でも可。接着剤ないしホットメルト
材の接着層(ハ)は省略。
【図13】使用する時に、画用紙を挟むクリップの位
置。スリット板の境界をまたぐようにすると平坦度が保
ちやすいことを示す。正面より斜視部分図。
【符号の説明】 (B) 画板 (イ) 上層材 (ロ) スリット板 (ハ) 接着層 (ホ) 境界線 (イ’)境界線補強材 (ロ’)棒状部分 (ニ) 補強紙ないしコルク板 (カ) 画用紙 (ク) クリップ (ヘ) ベルト

Claims (14)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絵画における写生用の画板において、下
    層に厚さ5〜15mmの同厚でかつ長さも同じ複数の発
    泡スチロール製スリット板(ロ)を上下を揃えて密着さ
    せて配置し、上層に厚さ0.1〜0.3mmの紙ないし
    厚さ0.1〜4mmの繊維織布、繊維不織布、皮革、人
    工皮革、ゴム、プラスチックのシートを1ないし2層少
    なくとも最上に位置する上層材(イ)は全一面になるよ
    うに接着層(ハ)を介して貼付することを特徴とする写
    生用の画板。
  2. 【請求項2】 スリット板(ロ)として片面ないし両面
    に紙を貼った発泡スチロール板を用いた請求項1記載の
    写生用の画板。
  3. 【請求項3】 スリット板(ロ)として片面ないし両面
    に厚さ1〜3mmのコルク板を貼った発泡スチロール板
    を用いた請求項1記載の写生用の画板。
  4. 【請求項4】 スリット板(ロ)のうち棒伏部分
    (ロ’)をスリット板と同じ厚さと長さと幅で、かつ発
    泡スチロールより曲げ強度の高い材質の角棒に代替させ
    ることによって補強した請求項1記載の写生用の画板。
  5. 【請求項5】 上層材(イ)が木綿ないし麻の織布より
    なる請求項1記載の写生用の画板。
  6. 【請求項6】 上層材(イ)がポリウレタンの人工皮革
    よりなる請求項1記載の写生用の画板。
  7. 【請求項7】 上層材(イ)、境界線補強材(イ’)の
    少なくとも一方がナイロンの織布ないし不織布よりなる
    請求項1記載の写生用の画板。
  8. 【請求項8】 上層材(イ)がポリエステルの織布、不
    織布ないし人工皮革よりなる請求項1記載の写生用の画
    板。
  9. 【請求項9】 上層材(イ)がアクリルの織布ないし不
    織布よりなる請求項1記載の写生用の画板。
  10. 【請求項10】 上層材(イ)、境界線補強材(イ’)
    の少なくとも一方がポリプロピレンの織布、不織布、な
    いしシートよりなる請求項1記載の写生用の画板。
  11. 【請求項11】 スリット板が3枚より成り、かつその
    幅の比がほぼ1:2:1であることによって、全面の半
    分大に折畳めるようにした請求項1記載の写生用の画
    板。
  12. 【請求項12】 スリット板の幅の比がほぼ1:1:1
    の3枚より成り、そのスリット板のひとつの境界にもう
    1枚当該スリット板の厚み強にほぼ相当する幅のスリッ
    ト板ないしは同形状でより曲げ強度の高い角棒を入れる
    ことによって、全面の3分の1大に折畳めるようにした
    請求項1記載の写生用の画板。
  13. 【請求項13】 スリット板の幅の比がほぼ1:1:
    1:1の4枚より成り、中央の境界にもう1枚当該スリ
    ット板の厚みの2倍強にほぼ相当する幅のスリット板な
    いしは同形伏でより曲げ強度の高い角棒を入れることに
    よって、全面の4分の1大に折畳めるようにした請求項
    1記載の写生用の画板。
  14. 【請求項14】 上層材表面ないしスリット板裏面、な
    いしはその両方に化粧を施した請求項1記載の写生用の
    画板。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017119372A (ja) * 2015-12-28 2017-07-06 有限会社しをり 新規な描画用素材
KR20200067360A (ko) * 2018-12-04 2020-06-12 이충민 휴대형 화판

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