JPH06174397A - 打上げ花火における玉皮の歪み防止構造及びその製造方法 - Google Patents

打上げ花火における玉皮の歪み防止構造及びその製造方法

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JPH06174397A JP34971592A JP34971592A JPH06174397A JP H06174397 A JPH06174397 A JP H06174397A JP 34971592 A JP34971592 A JP 34971592A JP 34971592 A JP34971592 A JP 34971592A JP H06174397 A JPH06174397 A JP H06174397A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 乾燥に伴っての歪みが発生せず、玉皮の真円
度を確保し得る極めて保形性に優れた高品質な打上げ花
火における玉皮の歪み防止構造及びその製造方法を提供
する。 【構成】 厚紙からなる所定径の円形外皮2の内面に該
円形外皮2より径小の同素材から成る円形内皮3を同心
円上に接合一体化して形成した厚紙材1を半球状の凹球
面を有するプレス下型7上に載置すると共に該下型7に
対応する半球状の凸球面を有するプレス上型9に外周縁
に段差部6を切欠形成したスパイラル紙管から成る短筒
状のスパイラル紙管材5を嵌合係止し、かかる状態下で
プレスすることによって厚紙材1の段差部4にスパイラ
ル紙管材5の段差部6を接合一体化させつつ全体を半球
面状に一体成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、打上げ花火における玉
皮の歪み防止構造及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】打上げ花火は、厚紙を半球面状に成形し
てなる玉皮の一対の内部に各々星火薬及び割薬等の火薬
を適宜に充填して、これを対向接合して円球の玉皮とな
し、しかる後、打上げ時の花火の爆発飛散力を強めるた
めに円球の玉皮の内部圧力を高められるように該円球の
玉皮の外周面全面を帯状のクラフト紙を用いて幾重にも
糊付け積層して包被している。
【0003】しかして、従来における上記の打上げ花火
の主要な構成部材となる半球面状の玉皮は、強靭な厚紙
を2〜3枚接着材を介在させプレスにて重合圧着し半球
面状に成形していた。
【0004】然しながら、かかる従来の半球面状の玉皮
は、乾燥に伴って歪みが発生しやすく、一対の半球面状
の玉皮を対向接合するも真円の円球に形成することがで
きず、真円の花火を打上げることはできなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、叙上の従来
の半球面状の玉皮の問題点を解消すべく案出したもので
あって、乾燥に伴っての歪みが発生せず、玉皮の真円度
を確保し得る極めて保形性に優れた高品質な打上げ花火
における玉皮の歪み防止構造及びその製造方法を提供す
ることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の構成を、実施例に対応する図面を用いて説
明すると、厚紙からなる所定径の円形外皮2の内面に該
円形外皮2より径小の同素材から成る円形内皮3を同心
円上に接合一体化して形成した厚紙材1を截縁半球面状
に成形すると共にスパイラル紙管から成る短筒状のスパ
イラル紙管材5を截頭半球面状に成形し、厚紙材1の外
周縁に形成された切欠状の段差部4とスパイラル紙管材
5の外周縁に切欠形成した段差部6とを接合一体化して
全体を半球面状に一体成形したことを特徴とする打上げ
花火における玉皮の歪み防止構造、並びに、厚紙からな
る所定径の円形外皮2の内面に該円形外皮2より径小の
同素材から成る円形内皮3を同心円上に接合一体化して
形成した厚紙材1を半球状の凹球面を有するプレス下型
7上に載置すると共に該下型7に対応する半球状の凸球
面を有するプレス上型9に外周縁に段差部6を切欠形成
したスパイラル紙管から成る短筒状のスパイラル紙管材
5を嵌合係止し、かかる状態下でプレスすることによっ
て厚紙材1の段差部4にスパイラル紙管材5の段差部6
を接合一体化させつつ全体を半球面状に一体成形するこ
とを特徴とする打上げ花火における玉皮の製造方法を要
旨とするものである。
【0007】
【作用】上記の構成になる本発明に係る玉皮は、半球面
状に成形された玉皮の周縁部分を剛性に優れたスパイラ
ル紙管材5によって形成されるため、玉皮全体の保形性
は著しく向上し、乾燥に伴う歪の発生もなく、真円度を
高度に維持することができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明を図示する実施例について説明
するに、図1及び図2において、1は、例えば3.3m
m〜4.5mm程度の厚みを有する再生厚紙等の厚紙か
ら截断して所定径の円形外皮2を形成し、その同心円上
に該円形外皮2より径小の同素材から成る円形内皮3を
接合一体化して形成した厚紙材であって、その周縁部に
は切欠状の段差部4が形成されていると共に截縁半球面
状にプレス成形されている。
【0009】5は、スパイラル紙管を所定幅寸法截断し
て得た短筒状のスパイラル紙管材であって、外周縁には
段差部6を切欠形成していると共に截頭半球面状にプレ
ス成形されており、該段差部6と前記厚紙体1の段差部
4とを接合一体化して全体を半球面状に一体成形してい
る。
【0010】次に、その製造方法について説明すると、
先ず図3に示す如く、厚紙から截断して形成した所定径
の円形外皮2の内面全面に接着材を塗着し、その上で該
円形外皮2より径小の同素材から成る円形内皮3を同心
円上に接合一体化して周縁に切欠状の段差部4を有する
円板状の厚紙材1を得、図5に示す如く、該円板状の厚
紙材1を半球状の凹球面を有するプレス下型7上にその
中心位置を合せて載置する。
【0011】ここにおいて、円形外皮2の外周縁部分更
には必要に応じて円形内皮3の外周縁部分に等間隔の放
射状方向の切れ目8を入れることが望ましく、該切れ目
8によって後述するプレス成形による円球状の曲成が円
滑に実施される。
【0012】また、図4に示す如く、所定径の公知のス
パイラル紙管を所定幅寸法截断して短筒状のスパイラル
紙管材5を得、その外周縁に段差部8を切欠形成する。
該段差部8を設けた短筒状のスパイラル紙管材5を、図
5に示す如く、前記プレス下型7に対応する半球状の凸
球面を有するプレス上型9の上縁膨径部に嵌合係止させ
る。
【0013】かかる状態下でプレスする。すると、図6
に示す如く、円板状の厚紙材1はプレス上型9によりプ
レス下型7に押圧されて截縁半球面状に曲成されると同
時にプレス上型9に嵌合係止された短筒状のスパイラル
紙管材5は截頭半球面状に曲成されつつ厚紙材1の段差
部4とスパイラル紙管材5の段差部6とが接合圧着して
一体化し、厚紙材1とスパイラル紙管材5との両者の結
合によって全体を半球面状に一体成形する。これにより
半球面状の玉皮を製造することができる。
【0014】尚、図中10は円板状の厚紙材1をプレス
下型7上に載置する際の位置決め用のストッパーであ
る。
【0015】
【発明の効果】本発明は以上説明した如くなり、厚紙材
1とスパイラル紙管材5との結合一体化によって玉皮の
剛性を高め、乾燥に伴っての歪みの発生もなく、玉皮一
対を対向接合して円球の玉皮とした際の真円度を高度に
確保し得る優れた保形性を有すると共にその製造作業も
極めて容易にして作業性に優れ、大量生産に適し、廉価
に提供することができる等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明玉皮の縦断面図である。
【図2】同外観斜視図である。
【図3】製造過程における厚紙材の斜視図である。
【図4】同スパイラル紙管材の斜視図である。
【図5】同プレス開始状態の縦断面図である。
【図6】同プレス完了状態の縦断面図である。
【符号の説明】
1 厚紙材 2 円形外皮 3 円形内皮 4 段差部 5 スパイラル紙管材 6 段差部 7 プレス下型 8 切れ目 9 プレス上型 10 ストッパー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚紙からなる所定径の円形外皮2の内面
    に該円形外皮2より径小の同素材から成る円形内皮3を
    同心円上に接合一体化して形成した厚紙材1を截縁半球
    面状に成形すると共にスパイラル紙管から成る短筒状の
    スパイラル紙管材5を截頭半球面状に成形し、厚紙材1
    の外周縁に形成された切欠状の段差部4とスパイラル紙
    管材5の外周縁に切欠形成した段差部6とを接合一体化
    して全体を半球面状に一体成形したことを特徴とする打
    上げ花火における玉皮の歪み防止構造。
  2. 【請求項2】 厚紙からなる所定径の円形外皮2の内面
    に該円形外皮2より径小の同素材から成る円形内皮3を
    同心円上に接合一体化して形成した厚紙材1を半球状の
    凹球面を有するプレス下型7上に載置すると共に該下型
    7に対応する半球状の凸球面を有するプレス上型9に外
    周縁に段差部6を切欠形成したスパイラル紙管から成る
    短筒状のスパイラル紙管材5を嵌合係止し、かかる状態
    下でプレスすることによって厚紙材1の段差部4にスパ
    イラル紙管材5の段差部6を接合一体化させつつ全体を
    半球面状に一体成形することを特徴とする打上げ花火に
    おける玉皮の製造方法。
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