JPH06173628A - オイルセンサーおよびそのオイルセンサーの製造および使用方法 - Google Patents

オイルセンサーおよびそのオイルセンサーの製造および使用方法

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JPH06173628A
JPH06173628A JP4326260A JP32626092A JPH06173628A JP H06173628 A JPH06173628 A JP H06173628A JP 4326260 A JP4326260 A JP 4326260A JP 32626092 A JP32626092 A JP 32626092A JP H06173628 A JPH06173628 A JP H06173628A
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Japan
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oil
electrode
sensor
engine
electrodes
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JP4326260A
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English (en)
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Han-Sheng Lee
リー ハン−シェン
Su-Chee Simon Wang
シモン ワン スー−チー
Otto J Klingenmaier
ジョセフ クリンゲンマイアー オットー
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Motors Liquidation Co
Original Assignee
Motors Liquidation Co
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Publication date
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    • G01MEASURING; TESTING
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    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/26Oils; Viscous liquids; Paints; Inks
    • G01N33/28Oils, i.e. hydrocarbon liquids
    • G01N33/2888Lubricating oil characteristics, e.g. deterioration
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/02Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance
    • G01N27/22Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance by investigating capacitance
    • G01N27/226Construction of measuring vessels; Electrodes therefor

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 オイルの劣化を測定する。 【構成】 粗い表面を備えた、組合せ2電極構造を有す
るオイルセンサー206を、オイル溜め202の内壁上
の、オイル204の液面より低い所または、オイル浸漬
棒210の先端に取付け、電源208に接続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、オイルセンサー、特に
粗い表面を備えた、組合わせ2電極構造を有するオイル
センサーおよびそのオイルセンサーの製造および使用方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンの寿命には適度の潤滑が不可欠
である。エンジンオイルが連続的に高温、高圧および酸
化性(燃焼)環境にさらされていると、オイルが劣化
し、その潤滑効果を失う。エンジンを保護するには、そ
の劣化したオイルを交換する必要がある。
【0003】実験室では、正確ではあるが、非常に時間
のかかる分析技術を使用してオイルの状態を検査する。
オイルの状態を監視するには、オイル中の誘電率の変化
を測定する、またはオイルの熱履歴を記録するなどの他
の方法も使用されている。これらの方法は、同じエンジ
ンオイルの使用を必要とする、または全測定を通してエ
ンジンの不調がないことを仮定している。
【0004】2電極構造を有するオイルセンサーを使用
して化学的に変性されたオイルの電気化学的活性を測定
する、あるいは導電性変化を測定する試みもなされてい
る。その様な先行技術のセンサー構造は、新しいオイル
と使用済みの劣化したオイルとを区別するための選択性
が不十分であり、したがって使用できない。これは、新
しいオイルおよび使用済みオイル中の反応物の量が多い
ためである。両オイルとも、その中に、新しいオイル中
には洗浄剤およびZDP(ジアルキルジチオリン酸亜
鉛)および使用済みオイル中には酸性の酸化生成物およ
びガス漏れ汚染物質の様な化学的に活性な反応物を含
む。平滑な電極を使用すると、新しいおよび使用済みオ
イルの両方から高い電流が測定される。したがって、通
常の2電極センサーは、「平行板」でも組合わせ構造で
も、すべての電気的に活性な物質がほとんど等しい効率
で集められるので、同じ種類の新しいオイルと劣化した
オイルを区別するのは困難である。
【0005】オイルが劣化すると、そのオイルの物理的
および化学的特性の両方が変化する。これらの変化を監
視することにより、残りのオイル寿命とこれらの変化を
相関させることができる。しかし、異なった銘柄の新エ
ンジンオイルは、それらの中に異なった組合わせの添加
剤を含んでいる。オイルがエンジンを最早効果的に保護
できなくなる時にも同じ程度に変化する重要なパラメー
タを見出すのは困難である。例えば、米国特許第4,7
33,556号に記載されている様に、オイルの誘電率
は、オイルが劣化するにつれて変化するので、監視パラ
メータとして使用される。誘電率はオイルの銘柄によっ
てそれぞれ異なることが知られている。したがって、す
べての銘柄のオイルが確実に悪くなる誘電率を見出すの
は困難である。オイルを評価するためのもう一つの先行
技術の方法は、オイルの粘度を監視することである。し
かし、残念ながらオイルの粘度は、幾つかの重要な添加
剤が消費されただけで大きく変化する。したがって、オ
イルの状態を知るのにオイル粘度を使用するのは実用的
でない。
【0006】オイル潤滑剤は、作動機械の部品を潤滑
し、冷却するために使用されている。オイル潤滑剤は、
その機能を果たしている間に、熱酸化により劣化するこ
とが多い。また、ある種の組合わせの添加剤を潤滑剤に
加えることにより、その潤滑剤の有効寿命を延長するこ
とも知られている。しかし、長期間使用した後は、潤滑
剤の添加剤が消費され、潤滑剤の有効寿命が終る。潤滑
剤の有効寿命を超えて使用すると、部品が過度に摩耗
し、その結果、機械は損傷を受ける。無論、潤滑剤の有
効寿命が終る時点を確認し、その潤滑剤を廃棄し、新し
い潤滑剤と交換し、機械の安全な損傷のない連続運転を
確保するのが望ましい。米国特許第4,744,870
号に記載されている様に、潤滑剤の特性を評価する機構
は公知であるが、特に自動車用潤滑剤に効果的な定性的
感知機構はこれまで知られていない。さらに、米国特許
第4,744,870号の機構では、潤滑剤、溶剤、有
機塩基および電解質を混合し、エンジンの外側で測定す
る分析試料を調製する必要がある。
【0007】組合わせたパターン内に2個の電極を有す
るオイルセンサーは公知である。作動時に、これらのオ
イルセンサーをエンジンオイル中に浸漬し、電極にのこ
ぎり刃状AC電圧を印加する。油の状態に応じた強度の
電気化学的電流をセンサーで集めることができる。通
常、新しいオイルおよび使用済みオイルの両方が大量の
化学的反応性を有する物質を有し、これらの物質がより
高いセンサー電流を発生し、そのセンサー電流が電子回
路を通して電圧出力に変換される時により高い電圧が生
じるので、組合わせた2電極構造センサーには両オイル
を区別する上で問題がある。
【0008】本発明は、先行技術によるオイルセンサー
の選択性の問題を解決する方法を開示する。本発明の特
徴は、電極の表面が粗くなる様に処理されていることで
ある。
【0009】本発明のオイルセンサーは、請求項1の特
徴を有する。本発明は、新しいオイルおよび使用済みの
オイルが両方とも大量の化学的反応性の物質を有するた
めに起こる、両オイルを区別する感度上の問題点は、オ
イルセンサーの電極を粗くすることにより解決されると
いう発見によるものであり、粗い表面を有する電極の先
端で局所的に高い電界が形成され、その粗い表面により
電界が局所的に増強されるために化学反応に対する電位
バリヤーが低下し、オイル/電極界面における反応速度
を高め、洗浄剤を含むオイルの出力電圧の最初の部分が
粗い表面を有する電極を使用することにより抑制される
のである。本発明は、粗い表面を備えた組合わせ電極を
有するオイルセンサーを含む。
【0010】使用済みオイル中の分断された分子の様な
低分子量物質の濃縮物を含むオイルでは、作動中に電極
の反応が高まるためにセンサーの出力電流も増加する。
しかし、オイルが十分な量の、新しいオイル中の洗浄剤
の様な拡散性の低い重い分子を含む場合、分子の拡散が
遅いために新しいオイルの出力電流の増加が制限され
る。その結果、電極表面を粗くすることにより、劣化し
たオイルに対する感度が増加し、新しいオイルに対する
好ましくない信号が抑制される。
【0011】電極に印加される電圧により、粗くした電
極表面の先端に近い電界が増強され、平均より高い電界
を有する。この局所的な高い電界により化学反応に対す
る電位バリヤーが低下し、電極における反応速度が高く
なる。オイルが高濃度の、使用済みオイル中の分断され
た分子の様な低分子量物質を含む場合、電極反応の増加
によりセンサー出力電流も増加する。しかし、オイル
が、新しいオイル中の洗浄剤の様な低拡散性分子を大量
に含む場合、分子の拡散が遅いために出力電流の増加が
制限される。したがって、電極を粗くすることにより、
電気的に活性な劣化オイル生成物に対するオイルセンサ
ーの感度は増加するが、新しいオイル中に見られる重い
分子に対する感度は変化しない。本発明は、以下に説明
する、または本願発明の電極およびセンサーの製造およ
び使用方法も含む。
【0012】ここに開示するオイルセンサーの長所は、
(1)使用するオイルの銘柄により左右されない、
(2)このオイルセンサーは、オイルの酸価およびオイ
ルの熱的安定性の様な重要なパラメータを間接的に監視
する(示差走査熱量分析により測定し、酸価誘発時間を
決定する)、(3)小型なのでイン−ライン測定でき
る、(4)応答時間が短く、1分以内に結果を得ること
ができる、(5)IC(集積回路)加工技術により製造
できる、および(6)このオイルセンサーは安価なバッ
チ方式により製造できることである。
【0013】粗くした電極を有するオイルセンサーは、
オイル、特に自動車エンジンに使用する自動車用オイル
の有効寿命を定量的に感知することができる。新しいオ
イルおよび使用済みオイルの両方に高濃度の活性物質が
存在するにもかかわらず、粗くした電極は、劣化したオ
イルと新しいオイルまたはまだ使用できるオイルとを定
量的に区別することができる。電極上の小さいが鋭い先
端がその周囲の電界を増強し、それによってそこにある
電位バリヤーを低下させることによって電極における電
荷交換率を増加する。粗くした電極は、平滑な電極の平
均電界を約2〜約10倍増強する。例えば、5ミクロン
離した2個の平滑な電極間に5ボルトを印加すると、平
均電界は1センチメートルあたり1x104 ボルトにな
る。一方、本発明の粗くした電極は、電極を粗くするこ
とにより生じた先端または突起において1センチメート
ルあたり約2x104 〜約10x104 ボルトの電界を
有することになる。この様に、電界は平滑な電極の平均
電界の約2〜10倍増強される。電極における高い電荷
交換率を維持するには、電界による拡散または流動によ
り電荷キャリヤを電極に再供給する必要がある。電極表
面を粗くすることにより得られる局所的な電界増強は、
新しいオイル中の洗浄剤および分散剤の様な重い分子に
ほとんど影響しない。これらの重い分子の拡散性は低
く、より反応性の高い物質を電極に供給する要求に応じ
ることができない。ひどく劣化したオイルに含まれる分
断されたオイル分子、酸化生成物、およびエンジンガス
漏れ汚染物の様な軽い分子は拡散性が高く、この要求に
応じることができ、電極により多くの電荷を供給するこ
とができる。その結果、粗くした電極で電界が局所的に
増強されるために、使用済みオイル中の電荷キャリヤが
集まり易くなり、新しいオイルに比較してセンサー出力
が高くなる。粗くした電極を有するオイルセンサーの電
流または電圧出力はその強度が、使用中に連続的に減少
する有効寿命と共に定量的に連続増加する。新しいオイ
ルを使用済みオイルに加えても、新しい/使用済みオイ
ル混合物の有効寿命の終りを定量的または定性的に確認
する能力に悪影響を与えることはない。最も重要なこと
は、本発明により、潤滑している装置からオイルを取り
出す必要なく、および溶剤、有機塩基または電解質(過
塩素酸リチウムの様な)を加える、またはオイルを電界
セル中に入れる必要なく、オイルを評価できる(すなわ
ち、測定をその場で行なうことができる)ことである。
【0014】(実施例)以下に、添付の図面を参照しな
がら本発明を説明する。本発明では、組合わせた構造の
粗い電極表面を形成する。電極上に鋭い点(粗い表面)
があると、その先端近くの電界は平均電界より数倍高く
なり得る。この増強ファクターは幾何学的形状の関数で
あり、平滑な電極センサーの電界の2〜10倍の値であ
ると考えられる。この電界増強により、高い電界により
電極における電気化学的反応に対する電位バリヤーが低
下するので、電極/オイル界面における電荷交換率が増
加する。新しいオイル中の主要な反応物質は、洗浄剤お
よび分散剤の様な、分子量が250を超える重い、長鎖
の低拡散性の分子である。これらのキャリヤの供給は拡
散が遅いために限られているので、新しいオイル試料中
のより速い電極反応は、電極により集められる電流を僅
かに増加させることができるだけである。反対に、使用
済みオイル中の酸化生成物は、分子量が125未満の軽
い、分断された、短鎖の分子であり、洗浄剤よりも高い
拡散性を有している。反応物の速い拡散により、電界の
増強により引き起こされるより高い電荷交換率を維持
し、より高い定常状態のセンサー電流を生じる。したが
って、電極を粗くすることにより、
【0015】使用済みオイルでは出力が高くなるが、新
しいオイルでは出力は高くならない。適切な潤滑はあら
ゆる機械の、特に自動車エンジンの寿命には不可欠であ
る。自動車エンジンにおけるオイルが高温、高圧および
酸化性燃焼環境に連続的にさらされると、オイルは劣化
し、その潤滑効果を失い、オイル交換が必要になる。自
動車エンジン中のオイルの状態を運転者に知らせること
ができるオイルセンサーが必要とされている。
【0016】本発明の実施に有用なオイルはその組成が
大きく異なっている。これらのオイルは一般的に、潤滑
剤としてのみ作用する物質に加えて、電気化学的に活性
な物質を含んでいる。電気化学的に活性な物質には、洗
浄剤、分散剤、酸化防止剤、およびエンジンの潤滑にオ
イルを使用している間に生じる副生成物が含まれる。オ
イル中の活性物質の量は全く様々であるが、SG型オイ
ルに関しては、オイルの約10〜約20重量%の量で存
在する。活性物質としては、洗浄剤、分散剤および耐腐
食性、耐摩耗性のための添加剤、およびジアルキルジチ
オリン酸亜鉛(ZDP)の様な酸化防止剤からなる群か
ら選択された少なくとも一つの物質が含まれる。洗浄剤
および分散剤は、ピストンおよびシリンダー壁表面から
汚染物を除去する機能を果たす。一般に、洗浄剤は少な
くともアルカリ土類金属イオンおよび炭化水素鎖を有す
る組成物を含む。洗浄剤の分子量は約250〜約250
0である。オイル中の洗浄剤の量はオイルの約0.1〜
約5重量%である。一般的に、分散剤は少なくとも、極
性の頭を備えた炭化水素骨格を有する組成物を含む。分
散剤は、汚染物が液相の安定性に悪影響を与えるのを防
止する。オイル中の分散剤の量は、オイルの0.1〜約
25重量%である。他の添加剤、一般的にZDPの様な
酸化防止剤は、オイルの約0.1〜約25重量%の量で
存在することができる。酸化防止剤は、基本的な原料の
酸化を防止する。
【0017】好ましいオイルは自動車用オイルである。
好適な市販の自動車用オイルとしては、例えばモービル
1、サノコウルトラ、クエーカーステート、バルボリ
ン、ペンズオイル、モービルおよびハボリンがある。自
動車用オイルは、好ましくはSAE5W−30、10W
−30、SFグレードまたはSGグレードである。
【0018】新しいオイル中の洗浄剤および分散剤の様
な、分子量が250を超える重い分子は、拡散性が低
く、より多くの反応性物質を電極に供給する要求に応え
ることができない。しかし、オイルを使用するにつれ
て、これらの重い分子を含むオイルが分解して軽い分
子、すなわち平均分子量が約125未満の分子を生成す
る。これらの軽い分子の例としては、分断されたオイル
分子、酸化生成物、およびエンジンのガス漏れ汚染物が
ある。ひどく劣化したオイル中のこれらの軽い分子は高
い拡散性を有し、その要求に応え、より多くの電荷を電
極に供給することができる。一般的に、オイルが6を超
える酸価、あるいは2未満のアルカリ価、あるいは17
oCで3800kPa(550psi)の加圧酸素雰囲気中で測
定して、10分間未満の酸化誘発時間または2%を超え
る水含有量、あるいは3%を超える燃料含有量、あるい
は2%を超えるペンタン不溶分含有量、あるいは500
ppm を超えるエチレングリコールを有する場合、オイル
は交換すべきである。
【0019】新しいオイルはその中に洗浄剤およびZD
P(ジアルキルジチオリン酸亜鉛)の様な化学的に活性
な反応物を含む。使用済みオイルはその中に酸性の酸化
生成物およびガス漏れ汚染物の様な化学的に活性な反応
物を含む。オイルがエンジン中で使用され、劣化するに
つれて、オイル中の添加剤が消費され、酸化生成物が形
成される。酸化生成物ならびにエンジンのガス漏れ汚染
物は、一般的に酸性である。エンジンが作動中、オイル
中の洗浄剤、分散剤または耐摩耗性の酸化防止剤(ZD
P)の様なアルカリ性添加剤が酸性生成物を中和する、
または取り囲み、化学的に不活性化することができるの
で、オイルの酸性度は増加しない。アルカリ性添加剤が
減少し、酸性生成物を効果的に中和する/取り囲むこと
ができなくなると、オイルの酸性度(酸化により定量で
きる)は急激に増加する。アルカリ性添加剤および酸性
酸化生成物は化学的に活性で、自動車エンジン中でオイ
ルセンサーにより集められる電流の発生に寄与する。
【0020】平滑な表面を有するオイルセンサーの電極
を自動車エンジンに使用すると、アルカリ性添加剤の消
費により、センサー電流、したがってセンサー出力電圧
が最初は僅かに増加し、化学的に活性な酸性生成物は著
しく増加しない。アルカリ性添加剤が反応速度におい
て、または量的に低くなり、酸性生成物を効果的に中和
する/取り囲むことができなくなると、センサー出力電
圧はその傾向が反転し、増加し始める。オイルの有効寿
命が終りに近くなると、あるいは添加剤が枯渇し、酸性
生成物を最早中和することができなくなると、センサー
出力電圧は急激に増加する。したがって、2電極平行板
または組合わせ電極センサーの出力電圧とオイル劣化時
間との関係をプロットすると、好ましくない「V」字形
曲線が観察される。「V」字形曲線は、「高」出力電圧
が新しい/まだ使用できるオイルの存在によるか、また
は劣化した使用済みオイルのために生じるので、好まし
くない。したがって、そのオイルが最早効果的ではな
く、交換すべきである時を定量的に確認することができ
ない。さらに、エンジンの作動中、オイルが失われる、
または蒸発し、補給する必要はあるが、エンジンオイル
全部を交換する必要はない場合がある。その様な状況で
は、新しいオイルを加えると、平滑な電極により形成さ
れる「V」字形曲線を追跡することによりオイルの交換
時期を決定するのが非常に困難になる。
【0021】センサー出力ヒストグラムの「V」字形曲
線は、センサー電極を粗くすることにより、望ましい
「チェックマーク」または単調な曲線に改良することが
できる。用語「チェックマーク」曲線とは、(新しいま
たは使用済みの)オイルを新たに加えずに、データが上
下に変動できるが、データをなめらかな曲線で表わした
後、その曲線の下側の腕の値が、その曲線の高い腕の最
高値より少なくとも66%低いことを意味する。用語
「単調」とは本発明では、使用する任意のオイルに対し
て、(新しいまたは使用済みの)オイルを新たに加えず
に、任意の時間および任意のオイル温度でオイルセンサ
ーから来る出力電圧が、その前の時間の出力電圧以上で
あることを意味する。すなわち、出力電圧対オイル使用
の測定の勾配が負から正には変化せず、オイルの使用
中、ゼロまたは正であることを表わす。
【0022】本発明のオイルセンサーは、直径76mmの
シリコンウエハーから製造される。図7に示す様に、こ
のセンサーはシリコン基材100、SiO2 、Si3
4 またはSiO2 およびSi34 でよい絶縁層10
2、所望により電極と例えばポリシリコン層との密着を
促進するための層104、および粗い表面を有する電極
106を含むことができる。電極106は、導電性の材
料から製造することができる。好ましくは電極106
は、アルミニウム、銅、銀、ニッケルおよび金からなる
群から選択された少なくとも一つの材料を含む。点Aお
よびBの間の距離は約8μm が好ましい。これは図1〜
3の顕微鏡写真に相当し、粗い、比較的狭い白色の線が
電極であり、電極を取り囲む黒色部分がポリシリコンで
ある。比較的大きな白色の部分は絶縁層である。
【0023】ウエハー上に二酸化ケイ素を熱的に成長さ
せ、続いて窒化ケイ素およびポリシリコンを堆積させ
る。これらのフィルムの代表的な厚さはSiO2 、Si
34およびポリシリコンに対してそれぞれ0.5μm
、0.15μm および0.2μm である。アルミニウ
ムまたは他の粗くすることができる導電性材料をポリシ
リコン上に蒸着させ、次いで標準的な写真製版方法によ
り組合わせたパターンを形成することができる。オイル
センサーは約0.01cmx0.01cm〜約10cmx10
cm、好ましくは約0.7cmx0.7cmの大きさを有する
ことができる。
【0024】電極の各指の幅は約1μm 〜約100μm
、好ましくは5μm であり、高さは約0.5μm 〜約
5μm であり、好ましくは約1μm であり、長さは約
0.01cm〜約10cm、好ましくは0.7cmである。小
型の電極の方が、安価に大量生産でき、その場における
測定に使用できるので一般的に好ましい。一般的に、電
極間の間隔が狭い場合、電極の高さセンサー面積を小さ
くすることができ、逆の場合も同じである。
【0025】電極は、機械的に、あるいはエッチングに
より、あるいは電極上に波エネルギーをかける、あるい
は他の好適な手段により粗くすることができる。好まし
くは、電極は薬品溶液中で、例えば電極を亜鉛酸塩溶液
に浸漬することにより、調整しながらエッチングする。
好適な亜鉛材料は、Zn+2および陰イオンからなる群か
ら選択することができる。亜鉛酸塩溶液は、水性で、約
0.1重量%〜約飽和までの好適な亜鉛材料を含むこと
ができる。好ましい亜鉛酸塩溶液は、フレデリック ガ
ム ケミカル社からクレポ ボンデルの商品名で市販さ
れている。電極表面を粗くする効果を、下記の実施例で
説明する。
【0026】図8は、オイル204を含むオイル溜め2
02を有するエンジン200を示す。オイルセンサー
は、エンジン中、オイルセンサーがオイルを測定できる
様にオイルと十分に接触できる、どの様なオイル通路中
にでも配置することができる。図8に示す様に、オイル
センサー206はオイル溜め202の内壁上の、オイル
液面より低い所に取り付け、この分野で公知の方法によ
り電源208に接続することができる。オイルセンサー
のもう一つの好ましい位置はオイル浸漬棒210の先端
である。
【0027】
【実施例1】組合わせたアルミニウム電極を有するオイ
ルセンサーを上記の様に製造し、400〜500 g/lの
NaOH中80〜100 g/lのZnOを含む亜鉛酸塩水
溶液に浸漬する。浸漬工程はオイルセンサーの底部が最
初に溶液中に入る様に開始する。5秒間後に中間部を溶
液に浸漬する。さらに2.5秒間後に上部も溶液に浸漬
する。各亜鉛浸漬に対する溶液中の時間は、ウエハーの
各部分に対してそれぞれ15、10および7.5秒間で
ある。浸漬後、ウエハー全体をHNO3 溶液中に20秒
間入れ、塗布された亜鉛を除去する。HNO3 溶液は水
性で、約0.1体積%〜純粋な15.4N HNO3
液、好ましくは5体積%のHNO3 を含むことができ
る。この亜鉛酸塩およびHNO3 のサイクルを3回繰り
返し、次いでウエハー全体を亜鉛酸塩溶液に3秒間浸漬
し、オイルセンサーを非常に薄い亜鉛の層で被覆し、電
極上の酸化アルミニウムの成長を最少に抑える。オイル
センサーの耐久性を増すために、オイルセンサーを化学
的に不活性な、金の様な金属で電気めっきすることがで
きる。このウエハーをチップに切断し、試験に使用す
る。
【0028】図1〜3は、上記の様に製造し、処理して
完成したオイルセンサーの3つの異なった部分を示す顕
微鏡写真である。図中の電極の白色の部分はアルミニウ
ムであり、黒色の「陰」は多結晶質のケイ素である。電
極の各指は、相互に約5μmの間隔を置いて配置された
他の電極の対抗する組合わせ指を有する。図1〜3の顕
微鏡写真を比較することにより、オイルセンサー用のア
ルミニウム電極は、亜鉛酸塩溶液中に存在する時間が長
い程(亜鉛酸塩溶液の通過に対して15秒間のサイク
ル)、溶液中に存在する時間が短い部分よりも薄く、狭
く、より粗くなるのが明らかである。
【0029】その様にして製造したオイルセンサーは、
ASTM IIIE条件で運転する自動車エンジン中で
劣化させた、モービル1、SAE 5W−30、SG合
成オイルを使用して評価した。オイルの試料は、エンジ
ンの運転の16および32時間目に自動車エンジンから
取り出した。オイルの分析により、32時間のオイル試
料はその有効寿命のほとんど末期にあることが分かっ
た。オイル分析データから、32時間試料は酸価が3.
5(新)から4.0に増加し、アルカリ価が7.2
(新)から5.7に減少し、酸化誘発時間(加圧酸素お
よび175oC)が98分(新)から10分未満に減少し
たことが分かる。
【0030】
【実施例2】オイルセンサーの選択性に対する形態学的
な影響を試験するために、新しいモービル1オイル試料
を2つの使用済み試料と共に評価した。上記の様に調製
したオイルセンサーを3種類のオイル試料に浸漬し、環
境室中で100oCに加熱し、50Hzで±5VピークAC
電圧を電極に印加した。各オイルセンサーにより集めら
れた電流を増幅し、DC電圧出力に整流した。変換ファ
クターは約2.5μA対1ボルト出力であった。出力電
圧をプロットし、図4に示す。図4は、選択性の傾向と
亜鉛酸塩処理時間との関係を示している。グラフ上部に
示す、亜鉛酸塩溶液中にあった時間が最も短いオイルセ
ンサーは選択性が悪く、「V」字形出力電圧曲線Aを示
す。出力電圧の単調な増加は、オイルセンサーを亜鉛酸
塩溶液中に長時間(各亜鉛酸塩処理工程でそれぞれ10
および15秒間)浸漬して製造した、中央(曲線B)お
よび下部(曲線C)のオイルセンサーで観察されてい
る。
【0031】上記の実施例で、その様にして調製したオ
イルセンサーの異なった部分から得たセンサー間の主な
差は電極の形態だけである。電極の表面が平滑から粗い
形態に変化することにより、電極の周囲の局所的な電界
が増加する。電界の増強は短い範囲内に局在化している
ので、残りの区域(すなわち中央区域、電極間の空間の
少なくとも50%)は変化が極小さい。これは、電界が
局所的に高いので、その区域における電圧低下は局在化
していない区域における電圧低下にあまり影響しない。
ピーク電圧±5Vの印加では、電極における反応速度は
十分高くない。反応した電荷キャリヤーはオイル全体か
ら拡散過程により再供給される。したがって、この系の
出力は反応物の濃度および電極における反応速度に比例
する。
【0032】上記の方法により製造したオイルセンサー
の電極上に、下側区域と類似の鋭い点が存在する(粗い
表面)と、先端近くの電界は平均の電界より数倍高くな
り得る。これによって、高電界は電極における電気化学
的反応のための電位バリヤーを下げるので、電極/オイ
ルの界面における電荷交換率を増加する。新しいオイル
中の主な反応物は、洗浄剤および分散剤の様な重い、長
鎖の、低拡散性の分子である。これらのキャリヤーの拡
散性が遅いためにそれらの供給は限られているので、新
しいオイル試料中のより速い電極反応により、電極によ
り集められる電流は僅かに増加するだけである。大型分
子の重い質量は、電極表面における反応速度の増加に対
する制限ファクターである。他方、使用済みオイル中の
酸化生成物は軽い、分断された、短鎖分子であり、それ
らの拡散性は高く、それらの大きさは粗い電極表面にお
ける反応速度における制限ファクターではない。これら
の使用済みオイルの拡散が速いために、電界増強により
引き起こされた、より高い交換率が維持され、より高い
定常状態センサー電流が得られる。その結果、粗い電極
を使用することにより、出力電圧は使用済みオイルでは
高くなるが、新しいオイルでは高くならない。図4に示
す様に、電極を平滑な表面(上記の方法により製造した
オイルセンサーの上側区域)から粗い表面(上記の方法
により製造したオイルセンサーの中央および下側区域)
に変えることにより、センサー出力は「V」字形から単
調な線に変化する。電極反応を高めることにより、出力
電圧がより高くなることは、32時間目に自動車エンジ
ンから採取したオイル試料で明確に立証されている。中
央区域からの出力と比較した場合、オイルセンサーの下
側区域からの出力電圧は32時間試料の時点でより高い
が、「より新しい」オイル(0および16時間オイル試
料)に対してはより低い出力電圧を示している。
【0033】
【実施例3】電極の形態がオイルセンサーの選択性を改
良する上で最も重要な役割を果すことを傍証するため
に、最終被覆に異なった材料を使用した。上記の様にし
て製造した電極に銅、金、クロムおよびモリブデンの薄
い層を被覆したが、センサー出力にはほとんど変化がな
かった。
【0034】
【実施例4】この実施例はオイルセンサーに対する周波
数の影響を説明する。オイルセンサーは可変抵抗器と並
列にあるコンデンサーと等しいので、集められたセンサ
ー電流は変位電流および電気化学的電流からなる。同じ
測定周波数では、オイルの劣化を通してオイルの誘電率
はほんの僅かしか増加しなかったので、変位電流成分は
一定であると考えられる。測定周波数が集められた電気
化学的電流に対して全く影響を及ぼさない場合、より高
い周波数はより低い周波数の結果を上方に移動させるだ
けである。上記のオイル試料は、上記の方法の上側およ
び下側部分から調製したオイルセンサーにより20Hzお
よび50Hzで評価した。線AおよびBはそれぞれ50Hz
および20Hzにおける上側部分センサーで、線Cおよび
Dはそれぞれ50Hzおよび20Hzにおける下側部分セン
サーである。出力電圧をプロットし、図5に示す。測定
周波数を20Hzから50Hzに増加することにより、ゼロ
時間および32時間試料の両方からの変位電流成分が増
加する。しかし、50Hzでは、20Hzで活性であった物
質のすべてがセンサー電流に寄与することはできない。
より高い測定周波数により引き起こされるこの要求に応
じられない電気活性物質の百分率は、新しいオイルにお
ける方が、32時間オイル試料におけるよりもはるかに
高い。したがって、粗い電極表面(下側部分)により高
められた電極反応により、32時間オイル試料における
出力電圧がより高くなった。比較的平滑な電極(上側部
分)は「V」字形出力曲線を20Hzおよび50Hzの両方
に示した。
【0035】
【実施例5】上記のウエハーの下側部分から調製したオ
イルセンサーを、2.0Lの1989コルシカエンジン
の浸漬棒上に取り付けることにより、「実際の」環境中
で評価した。自動車内部に設置した電源から±5V、5
0Hzののこぎり刃波形をオイルセンサーに供給した。こ
の評価では、温度制御または監視は行なわなかった。こ
の自動車に使用したエンジンオイルはサノコ ウルト
ラ、SAE 5W−30、SGグレードであった。この
自動車は1989年12月から1990年4月まで、1
0マイル間隔で、1日約20マイル走行させた。データ
はエンジンの停止直前に記録した。走行距離が短かいの
で、エンジンオイルが短時間しか約80〜120oCの最
適オイル温度範囲にないと推測された。したがって、オ
イルの寿命は短縮されると予想された。出力電圧は、図
6に示す様に自動車の走行距離の関数としてプロットし
た。図6は、このオイルを使用するエンジンを約400
0km(2500マイル)運転した所でセンサー出力が
大きく増加したことを示しているが、これはオイル添加
剤が劣化生成物を効果的に中和できなくなったために活
性反応物が蓄積し、出力電圧が高くなったことを意味し
ている。
【0036】オイルが事実劣化し、交換する必要が生じ
たことを確認するために、4320km(2700マイ
ル)のオイル試料を分析した。使用済みオイルの酸化生
成物および汚染物の定量的指標である酸価は、1.7
(新しいオイル)から4.3に増加した。オイルの酸価
が6を超えている場合、そのオイルはその有効寿命を過
ぎていると考えられる。残留添加剤の尺度であるアルカ
リ価は5.7(新しいオイル)から2.7に減少した。
オイルのアルカリ価が2未満である場合、そのオイルは
その有効寿命を過ぎていると考えられる。酸価およびア
ルカリ価の両方が廃棄限界を超えてはいないが、酸価が
アルカリ価よりも高いことは、そのオイルの酸性が強過
ぎてエンジンの保護には不適当であることを示してい
る。より重要なのは、175oCで測定した酸化誘発時間
が50分(新しいオイル)から新しいオイルの値の5%
未満に低下していることである。酸化誘発時間は示差走
査熱量分析により測定した。この方法は、数滴のオイル
を高圧酸素雰囲気、3800kPa(550psi)で加熱
し、酸化開始までに要する時間を測定する。酸化時間が
短い程、自動車エンジンオイル中に残存する重要な添加
剤である酸化防止剤の量が少なく、熱安定性が低いこと
を示している。オイルの酸化誘発時間が10分未満であ
る場合、そのオイルはその有効寿命を過ぎていると考え
られる。オイル分析により、4320km(2700マイ
ル)のオイルはすでに劣化しており、エンジンを効果的
に保護できないというセンサーの結果が確認された。
【0037】オイルの有効寿命を測定する上で直面する
問題点は主として、オイル中に存在する電気化学的に活
性な物質により引き起こされる。洗浄剤は、芳香族基を
有する分子を含むことが多く、電気化学的に最も活性な
物質である。二番目に電気化学的に活性な物質は、反応
性の有機基を含むことが多い、ZDPの様な酸化防止剤
である。オイルの電極測定に悪影響を及ぼさないと思わ
れる物質には、分散剤、粘度インデックス改良剤、およ
び摩擦改良剤が含まれる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電極を亜鉛酸塩溶液に25.5秒間浸漬するこ
とにより粗くした、完成オイルセンサーの表面の金属組
織の顕微鏡写真である。
【図2】電極を亜鉛酸塩溶液に33秒間浸漬することに
より粗くした、完成オイルセンサーの表面の金属組織の
顕微鏡写真である。
【図3】電極を亜鉛酸塩溶液に48秒間浸漬することに
より粗くした、完成オイルセンサーの表面の金属組織の
顕微鏡写真である。
【図4】表面の粗さ程度を変えた電極を使用する、異な
った試験オイル試料に対するセンサー出力電圧を示すグ
ラフである。
【図5】表面の粗さ程度を変えた電極に対する、様々な
周波数におけるセンサー出力電圧を示すグラフである。
【図6】自動車エンジン中の自動車用オイルのセンサー
出力と、自動車の走行距離との関係を示すグラフであ
る。
【図7】粗い電極表面を示す、本発明のオイルセンサー
の側方断面図である。
【図8】エンジンのオイル通路中に配置した本発明のオ
イルセンサーを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 27/416 33/30 8310−2J (72)発明者 スー−チー シモン ワン アメリカ合衆国 48310 ミシガン,スタ ーリング ハイツ,アードモアー ドライ ヴ 4623 (72)発明者 オットー ジョセフ クリンゲンマイアー アメリカ合衆国 48092 ミシガン,ウォ ーレン,ヴァン ラーン 29658

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも本明細書の図2に示す程度に
    粗い微小構造を有する組合わせ電極からなるオイルセン
    サー。
  2. 【請求項2】 エンジン中の、電気化学的に活性な物質
    を含むオイルの相対的劣化をその場で定量的に測定する
    ためのオイルセンサー(206)であって、2個の電極
    (106)からなり、それぞれの電極が、電界を平滑な
    電極の電界を約2〜約10倍増強するのに十分な表面粗
    さを有することを特徴とするオイルセンサー。
  3. 【請求項3】 電極が、実質的に図2に相当する表面輪
    郭を有する組合わせ構造を有することを特徴とする請求
    項2のオイルセンサー。
  4. 【請求項4】 電極が、実質的に図3に相当する表面輪
    郭を有する組合わせ構造を有することを特徴とする請求
    項2のオイルセンサー。
  5. 【請求項5】 電極が、実質的に図2に相当する表面輪
    郭から実質的に図3に相当する表面輪郭の範囲の表面輪
    郭を有する組合わせ構造を有することを特徴とする請求
    項2のオイルセンサー。
  6. 【請求項6】 各電極がさらに、銅、金、クロムおよび
    モリブデンからなる群から選択された少なくとも一つの
    材料を含む層を有することを特徴とする請求項1〜5の
    いずれかのオイルセンサー。
  7. 【請求項7】 オイルセンサーの製造方法であって、シ
    リコンウエハー(100)上に二酸化ケイ素(102)
    を成長させる工程、二酸化ケイ素上に窒化ケイ素(10
    2)を堆積させる工程、二酸化ケイ素上にポリシリコン
    (104)を堆積させる工程、ポリシリコン上に、アル
    ミニウム、銅、銀、ニッケルおよび金からなる群から選
    択された少なくとも一つを含む材料を蒸着させ、薄い層
    を形成する工程、その薄い層中に写真製版により組み合
    わされたパターンを形成し、電極(106)を形成する
    工程、そのオイルセンサーを電気化学的に活性な物質を
    含むオイル中に入れることにより、そのオイルセンサー
    の出力電圧からそのオイルの有効寿命の終りが定量的に
    決定できる様に、その電極の表面を粗くする工程からな
    ることを特徴とする方法。
  8. 【請求項8】 オイルセンサーをオイル中に入れた時
    に、そのオイルセンサーから単調な出力電圧またはチェ
    ックマーク曲線が得られる様に、電極を十分に粗くする
    ことを特徴とする請求項7の方法。
  9. 【請求項9】 粗くする工程がエッチングを含むことを
    特徴とする請求項7または8の方法。
  10. 【請求項10】 粗くする工程が、電極を、ZnOおよ
    びNaOHを含む亜鉛酸塩溶液にさらすこと、およびそ
    の後、電極をHNO3 溶液にさらすことを含むことを特
    徴とする請求項7または8の方法。
  11. 【請求項11】 電極を亜鉛酸塩溶液にさらす工程が、
    約10〜15秒間行なわれることを特徴とする請求項1
    0の方法。
  12. 【請求項12】 電極を亜鉛酸塩溶液にさらす工程が、
    1回行なわれる、または2回繰り返されることを特徴と
    する請求項11の方法。
  13. 【請求項13】 電極をHNO3 溶液にさらす工程が、
    電極を亜鉛酸塩溶液にさらした後、形成された亜鉛被覆
    を除去するのに十分な時間行なわれることを特徴とする
    請求項10〜12のいずれかの方法。
  14. 【請求項14】 電極をHNO3 溶液にさらす工程が約
    20秒間行なわれること、およびHNO3 が、HNO3
    溶液の5重量%であることを特徴とする請求項10〜1
    3のいずれかの方法。
  15. 【請求項15】 電極を亜鉛酸塩溶液およびHNO3
    液にさらす工程が、3回行なわれることを特徴とする請
    求項10の方法。
  16. 【請求項16】 電極上の酸化物の成長を最少に抑える
    ために、電極上に非常に薄い亜鉛の層が形成される様
    に、電極をさらに亜鉛酸塩溶液に約3秒間さらすことを
    特徴とする請求項15の方法。
  17. 【請求項17】 さらに、オイルセンサーの耐久性を増
    すために、オイルセンサーを化学的に不活性な金属で電
    気めっきする工程を含むことを特徴とする請求項10〜
    16のいずれかの方法。
  18. 【請求項18】 粗い電極表面を備えた組合わせ電極を
    有するオイルセンサーの使用方法であって、エンジン内
    の、未使用の状態で約10〜約20重量%の化学的に活
    性な物質を含むオイルの有効寿命をその場で測定するた
    めに、そのオイルセンサーをエンジンのオイル通路中に
    配置することを特徴とする方法。
  19. 【請求項19】 洗浄剤を含むオイルがエンジン内で使
    用されている時にそのオイルから単調な出力電圧または
    チェックマーク曲線を得る方法であって、粗い表面を有
    する電極を備えたオイルセンサーを用意する工程、電極
    がエンジンのオイル溜め中のオイルに浸漬される様に、
    そのオイルセンサーをエンジンのオイル通路に配置する
    工程、5μm の間隔を置いて配置された電極に相当する
    約±2〜約±10ボルトのAC電圧を約10Hz〜約20
    0Hzの周波数で電極に印加する工程、およびエンジンの
    運転中にそのオイルが使用されている時に電極から来る
    出力電流を測定する工程からなることを特徴とする方
    法。
  20. 【請求項20】 エンジンが作動している間、電極に電
    圧が連続的に供給されることを特徴とする請求項19の
    方法。
  21. 【請求項21】 オイルをその有効寿命の終り近くで選
    択的に交換するための方法であって、(a)新しい未使
    用のオイルをエンジン中に入れること、(b)電界を平
    滑な電極の電界を約2〜約10倍に増強するのに十分な
    粗さを備えた電極表面を有するオイルセンサーをエンジ
    ンのオイル通路に配置すること、(c)約5μm の間隔
    を置いて配置された電極を備えたオイルセンサーに相当
    する、ピークからピークまで約±2V〜約±10Vの範
    囲の電圧を、約10Hz〜約200Hzの範囲の周波数でオ
    イルセンサーに供給することにより、新しい未使用オイ
    ルの出力電圧を測定すること、(d)エンジンが作動し
    ており、そのエンジン中でオイルが使用されている時
    に、約5μm の間隔を置いて配置された電極を備えたオ
    イルセンサーに相当する、ピークからピークまで約±2
    V〜約±10Vの範囲の電圧を、約10Hz〜約200Hz
    の範囲の周波数でオイルセンサーに供給することによ
    り、オイルセンサーから来る出力電圧を定期的に測定す
    ること、および(e)工程(d)で測定された出力電圧
    が、工程(c)で測定された出力電圧の1.5倍になっ
    た時にエンジンオイルを交換することを特徴とする方
    法。
  22. 【請求項22】 さらに、工程(d)の後に、ある量の
    新しい未使用のオイルを加える工程を含むことを特徴と
    する請求項21の方法。
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