JPH061726Y2 - 自転車型訓練装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、運動訓練及びリハビリテーションに用いら
れる、大腿、下腿などの筋肉等を訓練または強化するた
めの自転車型訓練装置に関するものである。

［従来の技術］ 第８図は、従来の自転車型訓練装置を示す側面図であ
る。

図において、１は平板状あるいはＨ型のフレームからな
りゴム足、調整足などを有する支持台、２は上記支持台
１に立設する角パイプまたは丸パイプからなり頭部に固
定ねじ１１を備えた前フレーム、３は上記支持台１に上
記前フレームの後に立設する角パイプまたは丸パイプか
らなり頭部に固定ねじ１１を備えた後フレーム、１４は
頭部にハンドル６を備え前フレーム２に嵌合し、上下に
滑動伸縮可能な前可能フレーム、１５は頭部にサドル７
を備え後フレーム３に嵌合し、上下に滑動伸縮可能な後
可動フレーム、８は前フレーム２と後フレーム３との間
に架設され、クランク９の軸受を支持する連結フレー
ム、８ａはカバー、１０はペダルである。固定ねじ１１
は緊締し易いようにその頭部は大形のノブが形成されて
いる。

クランク９の回転軸には、図示しないブレーキ装置また
は回転数抑制装置が連結されており、クランク９を回転
させようとするとき抵抗力を与えるようになっている。

次に、上記第８図に示す従来の自転車型訓練装置（以下
訓練装置という）の動作について説明する。

まず、固定ねじ１１を緩め被訓練者の体格及び訓練部位
に適するように、ハンドル６及びサドル７の位置を調整
し、固定ねじ１１を緩めて固定する。

次に被訓練者は上記訓練装置のサドル７に乗り、ハンド
ル６を握り、クランク９のペダル１０に足を載せ、ブレ
ーキ装置または回転数抑制装置による抵抗力に抗してク
ランク９を回転させ、大腿、下腿あるいは足の筋肉など
の訓練、強化を行う。

［考案が解決しようとする課題］ 上記従来の自転車型訓練装置は以上のように構成されて
いるので、ハンドル６及びサドル７の高さしか調整でき
ないものであったから、一定の部分した訓練・強化でき
ないという問題点があった。

この考案は、かかる問題点を解決するためになされたも
ので、ハンドル６、サドル７の位置を広範囲に亙って変
化させることができ、広く種々の筋肉を訓練・強化する
ことのできる自転車型訓練装置を得ることを目的とす
る。

［課題を解決するための手段］ この考案に係わる自転車型訓練装置は、前可動フレーム
頭部には、ハンドル支持棒をほぼ水平前後方向に支持
し、任意の位置に移動・固定できるようにした結合部材
を設け、後可動フレーム頭部には、前端及び後端にサド
ル取り付け部を有するサドル支持部材を、ほぼ水平前後
方向に移動し任意の位置に固定できるようにした結合部
材を設けるようにしたものである。

［作用］ この考案の自転車型訓練装置においては、前可動フレー
ム及び後可動フレームの頭部に、それぞれハンドル支持
棒、サドル支持部材をほぼ水平前後方向に移動し固定で
きる結合部材を設けたので、ハンドル及びサドルを上下
前後広範囲の位置に変更固定できる。

［実施例］ 第１図はこの考案の一実施例である自転車型訓練装置を
示す側面図、第２図は上記第１図に示したハンドルの他
の例を示す斜視図、第３図は上記第１図に示したサドル
支持部材の他の例を示す斜視図である。第８図と同一又
は相当部分は同一符合を用いて表示してあり、その詳細
な説明は省略する。

図において、４は頭部に結合部材１２を備えた前可動フ
レーム、５は頭部に結合部材１３を備えた後可動フレー
ム、結合部材１２，１３は、管状部材からなりその軸が
ほぼ水平になるように前可動フレーム４及び後可動フレ
ーム５の頭部に設けられ、その上部中央部には固定ねじ
１８が設けられていて、それぞれ貫通するハンドル支持
棒１６及びサドル支持部材１７を、ほぼ水平前後方向に
移動させ任意の位置に固定することができる。固定ねじ
１８の頭部は緊締し易いように、大形のノブ状に形成さ
れている。結合部材１２，１３は管状のものに限ること
はなく、例えばハンドル支持棒１６またはサドル支持部
材１７を両側から挟持するクランプ状のものでもよいこ
とはいうまでもない。

ハンドル６のハンドル支持棒１６は、第２図に示すよう
に途中から折り曲げたもの、その他種々の形状をしたも
のが使用でき、その先端を結合部材１２の前方からまた
は後方から挿入して、ハンドル６の位置を広範囲に変更
することができる。

サドル支持部材１７の前端及び後端には、サドル７を取
り付けるためのサドル取り付け部１９が設けられてい
る。このサドル支持部材１７は第３図に示すように管材
をロの字形に形成したものを使用することもできる。

次に、上記第１図ないし第３図に示すこの考案の一実施
例である自転車型訓練装置の使用方法について説明す
る。

この考案の自転車型訓練装置においては、２個の固定ね
じ１１を緩めてハンドル６及びサドル７の位置を上下方
向に移動することができるとともに、２個の固定ねじ１
８を緩めて水平前後方向にも移動できる。

第４図ないし第６図は代表的なハンドル６及びサドル７
の位置と被訓練者の姿勢を示す側面図である。第４図は
ハンドル６とサドル７を後方一杯に位置させた場合を示
す図で、被訓練者は後傾姿勢となり大腿の後側の筋肉を
訓練・強化するのに適した姿勢となる。第５図はロの字
形のサドル支持部材１７を用い、ハンドル６は結合部材
１２の近傍に、サドル７は結合部材１３の近傍に位置さ
せた場合を示す図で、被訓練者は通常姿勢で訓練を行う
ことができる。第６図は折れ曲がったハンドル支持棒１
６を有するハンドル６を用い、ハンドル６は前方に、サ
ドル７は高く前方に位置させた場合を示す図で、被訓練
者は前傾姿勢となり、大腿の前側の筋肉を訓練・強化す
るのに適した姿勢となる。

次に第７図（ａ），（ｂ）に示す足関節固定器について
説明する。第７図（ａ），（ｂ）はこの考案の足関節固
定器の一実施例を示す斜視図及び側面図である。

図において、２０は足関節固定器、２１は足固定ベルト
２４と複数個のねじ穴３１を穿設したねじ穴板３０を下
方に備えた足板、２２は下腿固定ベルト２５を備えた下
腿板、２３は足板２１と下腿板２２とを回動自在に連結
する蝶番、２６，２７はそれぞれ足板２１及び下腿板２
２より直角に折り曲げられて形成された角度固定板で、
２８はその内側の角度固定板２７に穿設されたねじ穴に
螺合し、両角度固定板２６，２７を任意の重ね位置に緊
締する固定ねじ、２９は足板２１下側のねじ穴板３０の
ねじ穴３１に螺合して、足関節固定器２０をペダル１０
に取り付け固定するための取り付けねじ、３２は被訓練
者の足関節、３３は被訓練者の足、３４は被訓練者の下
腿、３５は足板２１及び下腿板２２を軽量にするための
肉抜き穴である。

上記足関節固定器２０は取り付けねじ２９によって必要
に応じペダル１０に脱着できる。そして固定ねじ２８に
よって足板２１と下腿板２２のなす角度を任意の値に固
定できる。しかもねじ穴板３０の中心線上には多数のね
じ穴３１が穿設されているので、足板２１の任意の位置
をペダル１０に固定することができる。

従って被訓練者の足関節３２を任意の角度に固定し、例
えば肉離れした筋肉を保護したり、希望する筋肉を訓練
・強化することができるので、従来の自転車型訓練装置
ではできなかった特殊な訓練・強化を行うことができる
という優れた効果を奏する。

［考案の効果］ この考案は以上説明したとおり、前可動フレーム頭部に
はハンドルをほぼ水平前後方向に移動・固定できる結合
部材を設け、後可動フレーム頭部にはサドルをほぼ水平
前後方向に移動・固定できる結合部材を設ける構成とし
たので、ハンドル及びサドルを従来の上下方向に加えて
前後方向に、広範囲に亙って移動・固定することができ
るようになった。従って、被訓練者は従来の自転車型訓
練装置ではできなかった多種類の姿勢を取ることができ
るようになり、広範囲多種類の強化訓練を行うことがで
きるという優れた効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の一実施例である自転車型訓練装置を
示す側面図、第２図は上記第１図に示したハンドルの他
の例を示す斜視図、第３図は上記第１図に示したサドル
支持部材の他の例を示す斜視図、第４図ないし第６図は
代表的なハンドル及びサドルの位置と被訓練者の姿勢を
示す側面図、第７図（ａ），（ｂ）はこの考案の足関節
固定器の一実施例を示す斜視図及び側面図、第８図は従
来の自転車型訓練装置を示す側面図である。 図において、１…支持台、２…前フレーム、３…後フレ
ーム、４，１４…前可動フレーム、５，１５…後可動フ
レーム、６…ハンドル、７…サドル、８…連結フレー
ム、８ａ…カバー、９…クランク、１０…ペダル、１
１，１８，２８…固定ねじ、１２，１３…結合部材、１
６…ハンドル支持棒、１７…サドル支持部材、１９…サ
ドル取り付け部、２０…足関節固定器、２１…足板、２
２…下腿板、２３…蝶番、２４…足固定ベルト、２５…
下腿固定ベルト、２６，２７…角度固定板、２９…取り
付けねじ、３０…ねじ穴板、３１…ねじ穴、３２…足関
節、３３…足、３４…下腿、３５…肉抜き穴である。 なお、各図中、同一符合は同一、又は相当部分を示す。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】支持台に、上下に伸縮できる前可動フレー
   ムを有する前フレームと、上下に伸縮できる後可動フレ
   ームを有する後フレームを立設し、前可動フレーム頭部
   にはハンドルを、後可動フレーム頭部にはサドルを備
   え、前記前フレームと前記後フレームの間に設けた連結
   フレームにはペダルを備えたクランクを回転可能に設
   け、このクランクの回転軸にはブレーキ装置または回転
   数抑制装置を連結した自転車型訓練装置において、前記
   前可動フレーム頭部には、ハンドル支持棒をほぼ水平前
   後方向に移動して任意の位置に固定できるようにした結
   合部材を設け、前記後可動フレーム頭部には、前端及び
   後端にサドル取り付け部を有するサドル支持部材を、ほ
   ぼ水平前後方向に移動し任意の位置に固定できるように
   した結合部材を設けたことを特徴とする自転車型訓練装
   置。
2. 【請求項２】前記クランクのペダルに、足固定ベルトを
   備えた足板と、下腿固定ベルトを備えた下腿板と、この
   足板と下腿板とを連結する蝶番と、前記足板及び下腿板
   より直角に折り曲げ重ね合わせ、その一方に固定ねじを
   設けた固定板とからなり、足板と下腿板とを任意の角度
   に固定できるようにした足関節固定器を、着脱自在にし
   たことを特徴とする請求項１記載の自転車型訓練装置。