JPH06167497A - 固相アッセイ - Google Patents

固相アッセイ

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JPH06167497A
JPH06167497A JP5192557A JP19255793A JPH06167497A JP H06167497 A JPH06167497 A JP H06167497A JP 5192557 A JP5192557 A JP 5192557A JP 19255793 A JP19255793 A JP 19255793A JP H06167497 A JPH06167497 A JP H06167497A
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tracer
liquid
analyte
assay
porous material
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JP5192557A
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Robert W Rosenstein
ロバート・ダブリュー・ローゼンスタイン
Ali Naqui
アリ・ナクイ
Stephen J Lovell
スティーヴン・ジェイ・ラヴェル
Kevin T Kearns
ケヴィン・ティー・カーンズ
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Becton Dickinson and Co
Original Assignee
Becton Dickinson and Co
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    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 孔性支持相中の試薬および/または試料の毛
管流により分析物を固相アッセイするための装置および
方法を提供する。 【構成】 本発明の装置は、水平位置で使用するために
デザインされ、そして、トレーサーと分析物を混合する
ための部分、およびアッセイが完了したことを示すため
の手段を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、分析物の固相アッセイ
に関し、特定すれば、孔性固相支持体中の試薬および/
または試料の毛管流を用いた特異的結合アッセイに関す
る。
【0002】
【従来技術】特異的結合アッセイ、例えばイムノアッセ
イはリガンドとリセプターの間の結合の特異性のために
さまざまな臨床的応用およおび研究的応用において偉大
な価値があることが見いだされてきた。したがって、こ
のようなアッセイのための多くの異なるプロトコルおよ
びフォーマットが開発され、そのひとつは、通常、スト
リップの形態の1片の孔性材料上で結合アッセイを実施
することを含む。この種のアッセイは上記孔性材料の毛
細管特性により引き続いて反応成分が互いに接触すると
いう利益をもたらす。これはしばしば、ストリップに沿
って予め決定された位置に反応成分を配置して一方の端
に適用される液体が該ストリップに沿って毛細管移動す
るようにし、そして所望の配置で他の反応成分を接触さ
せることにより達成される。分析物の存在は、リガンド
とリセプターの間の結合反応に含まれる検出可能な標識
からのシグナルを検出することにより測定される。
【0003】これらの原理を用いるイムノアッセイの例
は、しばしばイムノキャピラリーまたはイムノクロマト
グラフィーアッセイと呼ばれ、国際公開番号87/02
774、EP 0 306 772、米国特許第4,0
94,647号、米国特許第4,999,285号、米
国特許第4,168,146号、GB 2 20439
8、米国特許第4,943,522号、米国特許第5,
037,736号、米国特許第5,075,078号、
米国特許第5,096,837号およびグランド(C.
Gland)とグルブ(A.O.Grubb)、アナリ
ティカルバイオケミストリー、85:180−187
(1978)の開示において見いだすことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、孔性支持相
中の試薬および/または試料の毛管流により分析物を固
相アッセイするための装置および方法を提供することを
目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、検出されるべ
き分析物を含む疑いのある試料に接触した第1部分を有
する孔性固相支持体を提供する。上記試料中に存在する
分析物は上記固相支持体の毛管を通って流れ、そして可
逆的に上記固相支持体に結合したトレーサーと混合され
る。分析物とトレーサーの混合物は上記固相支持体の材
料を通って毛管流により第2部分へ輸送されるが、その
際、それらは(1)分析物に特異的に結合するかまたは
(2)分析物とトレーサーに特異的に結合する固定バイ
ンダーに接触して結合する。未結合のトレーサーは連続
する毛管流により上記固相支持体の第3部分へ、上記第
2部分を通って移動する。上記第3部分は物質を受ける
ためだけに使用され、上記第2部分には結合しておらず
(例えば、サンドイッチアッセイの場合)、あるいは未
結合のトレーサーの検出のための付加的試薬を含んでよ
い(例えば、競争アッセイの場合)。
【0006】本発明の現在好ましい態様において、試料
は固相支持体の第1部分に適用され、そして第1部分を
通って、トレーサーを含む分離部分へ流れることによ
り、上記試料中に存在するかもしれない分析物をトレー
サーと混合させる。必要であれば、第2部分を含む固相
支持体の領域へ毛管流により輸送される前に、混合され
た分析物とトレーサーを次にトレーサー部分から固相支
持体の付加的混合部分へ流してよい。この任意の付加的
部分により分析物とトレーサーがさらに混合され、そし
て結合のためのインキュベート時間を与える。この好ま
しい態様の第3部分は、アッセイが完了したことを視覚
的に示すことができる上記固相支持体上の位置に液体の
先端を進めることにより輸送される染料を含むインディ
ケーターゾーンを含む。
【0007】本発明は、米国特許出願第07/818,
000号の継続出願に開示された発明の一態様であり、
その開示内容は引用により本明細書の一部をなす。本発
明は、前に開示された固相支持体の特定の構造的および
機能的特徴の特定の組み合わせを表す好ましい態様を提
供する。簡単に言えば、試料を固相支持体の第1部分に
適用するが、該固相支持体は本質的に水平位置にある。
第1部分に適用された液体が上記第1部分を通って垂直
に流れ、そして上記トレーサー部分に入り、その後トレ
ーサーと分析物が毛管流により上記第2部分へ横に輸送
されるように、トレーサー部分は上記第1部分から離れ
ており、上記第1部分に相対して配置される。この好ま
しい態様の第3部分は、液体の毛管流(即ち、液体の先
端)が、固相支持体上の予め決定された完了ゾーンに進
んでアッセイの完了を知らせるための付加的特徴を有す
る。
【0008】第1部分を含む固相支持体の領域は、その
表面に適用された液体を吸収することができる多孔性材
料からなる。試料は上記孔性第1部分の毛管チャンネル
を通って分離トレーサー部分へ通過するが、この通過は
液体伝達による。第1部分の使用に適した材料は、ポリ
エチレン[例えば、POREX(Porex Tech
nologies,Fairburn,Georgia
より市販されている)]、グラスファイバー、レーヨ
ン、ナイロンおよびセルロース系材料、例えば紙を含
む。孔性ポリエチレンは特に好ましい。もっとも好まし
くは、第1部分が上部表面および下部表面を含む層から
なる。試料は第1部分の上部表面に適用され該表面を通
って上部表面の平面に対して実質的に垂直方向に通過
し、下部表面を通ってトレーサー部分へ出る。第1部分
は主として、生物学的試料中に存在するかもしれない細
胞および細胞破片のような粒状物質の物理的除去のため
のフィルターとして機能する。フィルターとしてのみ機
能する場合、第1部分は多孔性材料のみからなってよ
い。しかしながら、アッセイに必要なものとして試薬を
加えてもよい。これら試薬は第1部分の多孔性材料に浸
透し、例えば緩衝液および界面活性剤を含んでよい。
【0009】トレーサー部分は同様に、ポリエチレン、
グラスファイバー、レーヨン、ナイロンまたはセルロー
ス系材料、例えば紙からなる。トレーサー部分は多孔性
材料からなることが好ましい。トレーサー部分は第1部
分との間で液体伝達を形成し、そして第1部分から出る
ときに試料を吸収する。好ましくは、第1部分の下部表
面に接触した上部表面を有する層も有し、かつ、トレー
サー部分の毛管チャンネルを通って液体の流れを上記上
部表面の平面に対して実質的に垂直方向にする。トレー
サー部分は、(1)分析物に対するリガンド、(2)分
析物、または(3)分析物類似体に結合した検出可能な
標識を含むトレーサーをさらに含む。分析物に対するリ
ガンドは、分析物を特異的に認識しかつ結合する分子で
あり、即ちリガンドと分析物は特異的結合ペアである。
このようなリガンドの多くは、当該技術分野において公
知であり、例えば、抗原と抗体、酵素とそれらの基質、
炭水化物とレクチン、およびアビジンあるいはストレプ
トアビジンとビオチンのペアである。本発明の現在好ま
しい態様における使用には抗原と抗体が好ましい。
【0010】第1部分からの液体がトレーサー部分に接
触した場合にトレーサーと分析物がトレーサー部分から
毛管流により第2部分へ共に輸送されるように、トレー
サーは固相支持体のトレーサー部分上または内に支持さ
れる。即ち、トレーサーはトレーサー部分に固定される
が可逆的に結合されており、試料の液体によりトレーサ
ー部分が濡れると同時にトレーサーは放出される。トレ
ーサーの検出可能な標識成分は特異的結合アッセイ、特
にイムノアッセイに使用される当該技術分野において公
知のあらゆる検出可能な標識であってよい。これらに
は、ラジオアイソトープ、蛍光染料、発色生成物を生成
するために反応することができる酵素、可視染料等を含
む。これらの標識をリガンドに結合させ、そしてそれら
が生じるシグナルを検出する方法は当該技術分野におい
て公知である。
【0011】本発明の現在好ましい態様には粒状の検出
可能な標識が好ましい。適切な粒子には、ポリマー(例
えば、ラテックスまたはポリスチレン)、嚢(sa
c)、リポソーム、金属ゾル(例えば、銀コロイドまた
は金コロイド)またはポリスチレン染料の粒子を含む。
トレーサーを形成するためには、このような粒子は検出
可能な標識を含むように誘導され、通常はこの目的のた
めに当該技術分野において知られている方法を用いて化
学結合を形成することにより誘導される。嚢およびリポ
ソームの場合、標識は小胞中に閉じ込めてもよい。粒子
およびそれに結合した標識はトレーサーのリガンド成分
に化学結合させてよい。別法として、ポリマー粒子、ポ
リマー染料および金属粒子は、トレーサーのリガンド成
分でコートされていてよく、その方法は例えば米国特許
第5,096,837号に記載されている。本発明の現
在好ましい態様において検出可能な標識として使用され
る最も好ましいものは、可視吸収染料で浸されたポリマ
ー粒子であり、特定すれば、0.4−0.5ミクロンの
ラテックスミクロ粒子、例えばバングスラボラトリーズ
(Bangs Laboratories)、インディ
アナポリス、インディアナから市販されているブルーダ
イドラテックス(BLUE DYED LATEX)で
ある。
【0012】本発明の現在好ましい態様はさらに、トレ
ーサー部分と液体伝達された付加的混合部分を含む。該
混合部分は、上記第1部分およびトレーサー部分におい
て記載された多孔性材料も含み、孔性ポリエチレンが好
ましい。上記第1部分およびトレーサー部分を通過する
液体は、第2部分を含む固相支持体の部分に上記混合部
分から輸送される前に上記混合部分に流れる。該混合部
分は混合部分から第2部分への毛管流に先立って分析物
とトレーサーの混合を促進する。さらに、サンドイッチ
アッセイにおいては分析物/トレーサー複合体が第2部
分に接触する前に分析物とトレーサーの結合のためのイ
ンキュベート時間を提供する。好ましくは、混合部分は
トレーサー部分の下部表面に液体伝達されて上部表面と
層を形成してもよい。
【0013】上記トレーサー部分を通って通過する液体
はその上部表面を通って上記混合部分へ入り、そして上
記混合部分の層の平面に本質的に垂直な方向に流れ、上
記下部表面を通って出る。上記混合部分は、上記第2部
分を含む固相支持体部分と液体伝達されており、そして
液体の輸送は毛管により上記混合部分から上記第2部分
へと進む。混合部分が上記アッセイ装置に含まれていな
いならば、上記トレーサー部分は上記第2部分を含む固
相支持体部分と直接毛管流で伝達される。
【0014】第2部分を含む上記固相支持体部分(se
gment)は吸収性微孔性材料を含む。該微孔性材料
は毛管により前記部分から第2部分へ液体をはじく(w
ick)ために機能する。即ち、分析物とトレーサーの
液体混合物はトレーサー部分または混合部分から上記微
性材料へ毛管流により輸送され、そして第2部分のバイ
ンダーに接触して上記微孔性材料内で輸送され続ける。
この好ましいアッセイ装置のこの部分に使用されるのに
適した微孔性材料はフィルターペーパー、クロマトグラ
フィーペーパー、グラスフィルター、架橋結合されたデ
キストラン、ナイロンおよびニトロセルロースを含む。
ニトロセルロースが最も好ましいが、それは上記第2部
分のバインダーが共有結合なしにこの材料上に容易に固
定できるからである。
【0015】必要ではないが最も好ましくは、吸収性微
孔性材料からなる上記固相支持体部分(segmen
t)は、図面により示されるとおり、その内部の毛管流
の方向が前記部分を通る流れの方向に対して実質的に垂
直になるように配置される。これにより、水平位置より
むしろ垂直位置でこのアッセイ装置を用いて実施するこ
とができるアッセイが提供され、アッセイを実施および
読み取る間に装置をホールドする必要性がなくなる。さ
らに、もっとも好ましいアッセイ装置は上記付加的混合
部分を含む前記すべての部分を含む。
【0016】第2部分のバインダーは、アッセイがサン
ドイッチアッセイフォーマットで実施されるのかあるい
は競争アッセイフォーマットで実施されるのかに依存し
て(1)分析物または(2)分析物とトレーサーであ
る、相補的結合対のメンバーに特異的に結合するリガン
ドまたはリセプターである。このようなバインダー/相
補的結合対のメンバーの多くは当該技術分野において公
知であり、抗原と抗体、酵素とそれらの基質、炭水化物
とレクチン、およびアビジンあるいはストレプトアビジ
ンとビオチンのペアを含む。本発明のアッセイにおける
使用には、抗原またはハプテンとポリクローナル抗体ま
たはモノクローナル抗体が第2部分の好ましいバインダ
ーである。第2部分のバインダーに関する抗原または抗
体の選択は検出される分析物の性質、即ち、分析物がそ
れ自身抗原であるかあるいは抗体であるかに依存する。
検出される分析物が抗体の場合は、第2部分のバインダ
ーはその抗体により特異的に認識され、かつ、結合され
る抗原であってよい。別法として、抗体分析物は適当な
抗−抗体抗体(anti−antibody anti
body)により第2部分に結合していてよい。反対
に、検出される分析物が抗原またはハプテンの場合は、
第2部分のバインダーはその抗原に対する抗体であって
よい。
【0017】バインダーは、第2部分を通る液体の毛管
流により第2部分から除去されないように、第2部分内
の微孔性材料に固定される。即ち、バインダーは、第2
部分が分析物およびトレーサーを含む液体により濡れた
ときに、拡散しないように上記微孔性材料に結合し、そ
して第2部分に固定されて残る。このような固定は当該
技術分野において公知の方法により、バインダーを上記
微孔性材料に共有結合させることにより達成してよい。
別法として、上記微孔性材料がニトロセルロースの場合
は、満足の行く非共有結合が可能である。この理由か
ら、ニトロセルロースが好ましい材料であり、バインダ
ーを結合するためのより単純な方法となる。したがっ
て、ニトロセルロースを用いる場合は、バインダーを第
2部分上にスポットまたはプリントしてよく、「プラ
ス」サイン、チェックマークまたは幾何学図(例えば、
円、四角または三角)のようなきまったパターンで適用
することが好ましい。分析物とトレーサーを含む液体が
第2部分に流れると共に分析物とトレーサーは第2ゾー
ン中でバインダーに結合するようになり、そしてそこに
固定される。
【0018】規定されたパターンのバインダーが第2部
分に固定される場合は、第2バインダーの第2パターン
を、第2部分のバインダーに隣接している上記固相支持
体上に位置するように適用して、2つのバインダーが同
じ実験条件で上記液体先端により接触されるようにして
よい。この第2パターンをポジティブコントロールエリ
アとして用いることによりアッセイを正確に機能させて
よく、必要であれば抗原または抗体のいずれかを含ませ
てよい。例えば、抗原分析物を検出するようにアッセイ
をデザインするのならば、第2パターンは検出される抗
原を含んでよい。抗体分析物を検出するようにアッセイ
をデザインするのならば、第2パターンは抗体を含んで
よい。別法として、第2パターンのバインダーは検出さ
れる分析物、例えばトレーサー部分に含まれる標識ハプ
テンを結合する抗−ハプテン抗体と関連させなくてよ
い。適切なハプテンの例としは、ビオチン、DNPおよ
び安息香酸を含み、対応する抗体は第2部分の第2パタ
ーン中に存在する。
【0019】第2部分を接触させた後、液体は毛管流に
より微孔性材料を通って、第2部分を通過して第3部分
へ移動し続ける。即ち、第3部分は第2部分と毛管流に
より液体伝達されている。第3部分は第2部分からの液
体を受ける微孔性材料のエリアからなる。競争アッセイ
フォーマットにおいては、第3部分は第2部分内で結合
しなかった検出用トレーサーの基質を含んでよい。サン
ドイッチアッセイフォーマットにおいては、第3部分は
通常、第2部分内で結合しなかった液体含有物質を受け
るためだけに機能し、即ち、分析物の検出に関連したい
かなる付加的試薬も含まない。好ましくは、第3部分
は、可視インディケーターゾーン、下記染料が可逆的に
上記支持体に結合するように規定されたエリア内で上記
支持体に適用された水溶性染料、例えばエリスロシン
B、サフラニンOまたはフェノールレッドをさらに含
む。液体先端が第2部分を横切り、そして第3部分に入
る場合は、上記インディケーターゾーンを通って流れ、
そして染料は、上記微孔性材料上の元の位置から液体に
より第2位置(完了ゾーン)へ運ばれ、そこで、液体先
端が第1部分、トレーサー部分および第2部分を通過し
てアッセイが完了したことを指示するものとして視覚的
に検出できる。第3部分が未結合トレーサーの検出のた
めの試薬を含むならば、上記インディケーターゾーンは
試薬と接触した後に液体先端により接触するエリア内に
位置する。
【0020】別の態様においては、トレーサーは上記微
孔性材料上のトレーサー位置を規定するエリアに可逆的
に固定される。トレーサー部分は第1部分とバインダー
を含む第2部分の間に配置される。第1部分は上記微孔
性材料と直接液体伝達される。第1部分に適用された試
料は上記微孔性材料へはじかれ(wicked)、そこ
でトレーサーと接触して混合される。トレーサー部分を
通って流れた後、液体はバインダーと相互作用するため
に毛管により第2部分へ移動し続ける。この態様は抗原
トレーサーを用いる抗体分析物のアッセイにおいて特に
利点を有し、わずかな量のトレーサーを用いてコストを
抑えることができる。
【0021】本発明の現在好ましい態様のもっとも好ま
しいアッセイプロトコルは、抗体または抗原分析物の検
出のためのサンドイッチアッセイである。サンドイッチ
アッセイにおいては、トレーサー/分析物の複合体が第
2部分で固定され、かつ、検出されるので、バインダー
は通常過剰量存在することにより実質的にすべての複合
体が結合する。次に、標識シグナルの強度の検出は、存
在する分析物の量の定性、定量または半定量の指示とし
て使用してよい。
【0022】例として、サンドイッチアッセイにおいて
検出すべき分析物が抗体ならば、トレーサーのリガンド
部分は該抗体分析物により認識かつ結合される抗原また
はハプテンであってよい。抗原またはハプテンは第2部
分に固定されたバインダーであってもよい。当業者であ
れば、抗体の検出のためのサンドイッチアッセイにおけ
るバインダーおよびトレーサーが抗原またはハプテンの
場合に、第2部分において結合させておくために、抗体
の分析物結合容量を飽和させるはずの量より低い量でト
レーサーが存在するであろうことは認識するであろう。
試薬の量に関するこのような日常の調節は当該技術分野
の範囲内である。別法として、トレーサーまたはバイン
ダーのいずれかは抗−分析物(Ab)抗体であってよ
い。
【0023】サンドイッチアッセイを実施するために
は、抗体を含む疑いのある試料を第1部分に適用し、そ
して該第1部分を通ってトレーサー部分へ毛管流により
移動させて、そこで標識トレーサーと混合する。存在す
るのならば、分析物の抗体はトレーサーのリガンド成分
に結合する。該液体がトレーサー部分を通ると、トレー
サーは液体と共にトレーサー部分から輸送される。もっ
とも好ましくは、該混合物をトレーサー部分から混合部
分へ輸送して微孔性材料および第2部分と接触する前に
抗体とトレーサーの結合のために十分な時間を与える。
第2部分においてバインダーは抗体/トレーサー複合体
と結合し、そして該複合体を第2部分に固定する。次
に、トレーサーの標識成分を第2部分において検出して
ポジティブなアッセイ結果を示すことができる。もしも
アッセイがネガティブ、即ち、試料中に抗体が存在しな
いならば、抗体/バインダー複合体は第2部分において
結合せず、トレーサーも検出されない。あらゆる未結合
の抗体、トレーサーおよび抗体/トレーサー複合体を含
む液体先端は毛管により第2部分から第3部分へと移動
し続け、そこでインディケーターゾーン中におかれた染
料に接触する。該液体先端はインディケーターゾーンか
ら完了ゾーンへ染料を運び、該液体染料が第2部分を通
過してアッセイが完了したことを示す。この方法を用い
て検出されるかもしれない抗体分析物の代表例は、ヒト
免疫不全ウイルス(HIV)に対する抗体、風疹に対す
る抗体、サイトメガロウイルスに対する抗体、エプスタ
インバールウイルス(EBV)に対する抗体およびライ
ム病の病原体ボレリアブルグドルフェリ(Borrel
ia burgdorferi)に対する抗体である。
【0024】反対に、抗原分析物が検出されるサンドイ
ッチアッセイは、該検出される抗原を特異的に認識しか
つ結合する抗体からなるトレーサーを用いてよい。第2
ゾーン中のバインダーはトレーサー抗体により結合され
るエピトープと異なる二次抗−抗原抗体であってよい。
そうでなければ、抗原に関するサンドイッチアッセイは
本質的に、抗体分析物を検出するための上記方法で実施
してよい。この方法を用いて検出されるかもしれない抗
原分析物の代表例は、グループAストレプトコッカス抗
原、ヒト絨毛性ゴナドトロピン(HCG)、黄体形成ホ
ルモン(LH)およびクラミジア抗原である。
【0025】このアッセイは競争アッセイフォーマット
において実施してもよい。この態様において、分析物
(抗原、ハプテンまたは抗体のいずれか)は、第2部分
における結合に関して分析物と競争することができるリ
ガンドからなるトレーサーと混合される。したがって、
バインダーは、分析物が存在する場合に分析物とトレー
サーの総量に満たない量で存在するが、分析物が存在し
ない場合には本質的にすべてのトレーサーに十分結合す
る。これにより、分析物が存在する場合は、未結合のト
レーサーが第3部分で検出される。通常、分析物が抗体
の場合、トレーサーのリガンド成分は同じ抗体である
が、トレーサー抗体は分析物抗体と同じエピトープを認
識するか、またはバインダーに対する結合に関して該ト
レーサー抗体と競争するあらゆる抗体であってよい。分
析物が抗原またはハプテンの場合、トレーサーのリガン
ド成分は通常、同じ抗原またはハプテンであるが、分析
物の類似体であってもよい。分析物抗原またはハプテン
の類似体には、第2部分におけるバインダーへの結合に
関して分析物と競争することができる抗原またはハプテ
ンのあらゆる誘導体が含まれる。
【0026】競争アッセイに関しては、トレーサー部
分、および必要であれば混合部分における適切なトレー
サーとの混合後、混合されたトレーサーと分析物は毛管
流により第2部分中のバインダーに接触した微孔性材料
中に輸送される。分析物が抗体の場合、バインダーは通
常、抗体またはその類似体により認識される抗原または
ハプテンである。抗原またはハプテンが分析物の場合、
抗原またはハプテンを認識する抗体が一般的である。抗
原分析物またはハプテン分析物に関するトレーサーとし
て分析物の類似体を用いる場合、抗体バインダーはその
類似体も認識し、かつ結合する。
【0027】液体先端は微孔性材料により第2部分を通
って輸送され続け、そして、第2部分中の分析物とトレ
ーサーの競争結合および固定を許す。次に、未結合のト
レーサーおよび未結合の分析物は毛管により第3部分へ
流れ、そこで、必要であればトレーサーは付加的試薬と
接触して標識が検出される。例えば、標識が、発色反応
生成物を生成する酵素である場合、付加的試薬は適当な
酵素基質を含む。標識、例えば、蛍光染料、ラジオアイ
ソトープ、および吸収染料はさらなる反応なしに直接検
出され、そして通常は第2部分中に付加的試薬を必要と
しない。液体先端の進行はインディケーターゾーンから
固相支持体の完了ゾーンに染料も運び、そこで染料が視
覚化され、液体が第2部分と、存在するのならば第3部
分の試薬含有エリアの間を横切ったことを示す。これに
よりアッセイが完了したことが示される。
【0028】アッセイフォーマットがサンドイッチアッ
セイであろうと競争アッセイであろうと、トレーサー標
識が染料の場合は、該アッセイ法が、トレーサー標識を
検出する部分において発色を安定化させる工程を含むこ
とが好ましい。これは、イムノキャピラリーアッセイに
おいては、標識が検出されるエリアへの液体の連続する
毛管流が標識からのシグナルを強く発色させ続けるため
である。このシグナルの「変化(drift)」は、時
間が経つにつれてネガティブな結果をまちがったポジテ
ィブな結果にさせるかもしれず、あるいは弱いポジティ
ブなシグナルを強いポジティブなシグナルにするかもし
れない。現在、毛管流に基づくイムノアッセイにおいて
このシグナルを止めるかまたは安定化させる便利な方法
はない。しかしながら、今、試料の添加後に吸湿性材料
を上記固相支持体に応用することによりシグナルの変化
(drift)が阻害され、そしてのちのアッセイ結果
の読み取りに関するシグナルの発色を安定化させる。第
2部分の上流に位置する固相支持体のエリアに吸湿性材
料を加えることが好ましく、もっとも好ましくは、試料
を添加する部位に加える。
【0029】現在のアッセイにおいて発色を安定化させ
るために有用な吸湿性材料は、ポリソディウムアクリレ
ート(PSA、ユナイテッドデシカンツ、Pennsa
uken,ニュージャージーから市販されている)、S
EPHADEX(デキストランをエピクロロヒドリンで
架橋結合させて製造されたビーズ形態のゲル、ファルマ
シアファインケミカルズ、ピスカタウエイ、ニュージャ
ージーから市販されている)、および吸収性セルロース
誘導体、例えばTRANSORBセルロース系フィルタ
ー(アメリカンフィルトロナ(American Fi
ltrona)、リッチモンド、バージニア)を含む。
最も好ましいのは、SEPHADEXG−50である。
本発明のこの側面をいかに操作するかという任意の特定
の理論により結び付けられることを意図するものではな
いが、出願人は、吸湿性材料が孔性支持体から液体を吸
収することによりシグナルの発色を安定化させ、即ち、
標識が検出される部分への液体およびトレーサーの毛管
流を妨害すると信じる。標識が検出される部分を液体先
端が横切った後に、選択された吸湿性材料を固相支持体
の第1部分に適用するか、または、実質的に試料が添加
された直後に上記選択された吸湿性材料を適用してよ
い。この発色安定法は、トレーサー標識が可視染料、例
えばラテックス粒子に結合されたかまたは組み入れられ
た染料を含む場合に特に有用である。
【0030】上記材料および試薬は使用しやすいように
アッセイ装置の形態でパッケージされていることが好ま
しい。水平方向で使用されるそのような装置の例は図1
に例示されている。第1部分、トレーサー部分、混合部
分、第2部分、第3部分およびインディケーター部分を
伴う孔性支持体は適切な液体浸透可能な材料のハウジン
グ内に置かれる。成形可能なプラスチック、例えばポリ
スチレンが好ましいが、他の浸透可能な材料、例えばガ
ラスまたは金属も使用してよい。上記ハウジングは下部
セクションおよび(1)上部セクション(2)を含む。
孔性支持体はハウジングの下部部分に横たわり、そして
その中に多くの開口部を有する上部部分により覆われて
いる。これら開口部は孔性支持体に整列されており該支
持体のさまざまな部分(3−5)への視覚的接近または
試料の接近を提供する。今、図2を参照すると、試料部
分の開口部(5)は、第1ゾーン(6)からなる多孔性
材料への接近を提供し、そして該開口部の回りに一段高
い側面を有し、該側面はウエルを形成して液体試料の第
1ゾーンへの適用を促進する。第1ゾーンからなる該多
孔性材料は試料のインテリアエッジに対してきちんとフ
ィットしてそこへ適用された液体が本質的には第1部分
を通って流れることのみにより下のトレーサー部分に接
近する。上記支持体のトレーサー部分(7)および付加
的混合(8)部分からなる多孔性材料は第1ゾーンの下
の試料部分に整列され、これら材料を通る液体の流れ
は、装置の平面および第1部分の平面に実質的に対して
垂直となる。
【0031】第2部分(9)を有する微孔性材料は、存
在するのならば混合部分のトレーサー部分からなる多孔
性材料に接触し、そして第1部分およびトレーサー部分
を通って液体の流れに対して実質的に垂直方向にハウジ
ングの中で広がる。好ましくは、該微孔性材料は液体浸
透材料の上部層(10)と下部層(11)の間におかれ
るが、液体浸透材料の例としてはポリエチレンテレフタ
レート(例えば、MYLAR、アドヒーシブリサーチイ
ンコーポレイテッド、グレンロック、ペンシルバニアよ
り市販されている)またはポリエチレンが挙げられる。
該微孔性材料は液体浸透材料で覆われておらずトレーサ
ー部分または混合部分と接触することにより装置内の液
体の毛管流は分断されない。例示されたサンドイッチア
ッセイにおいては、検出窓(4)は微孔性材料の第2部
分に一列に並んでハウジングの上部セクション内に提供
され、そこへの視覚接近(visual acces
s)を提供する。検出窓により、図4に示された第2ゾ
ーンに結合したトレーサーの視覚化または検出が可能に
なり(13)、サンドイッチアッセイにおけるポジティ
ブな結果を示す。競争アッセイにおいて使用される装置
においては、検出窓は第3部分のエリアに整列されてい
てよく、そこで未結合のトレーサーが検出できる。
【0032】インディケーター染料(12)は、液体が
第2部分を通過した後に、微孔性支持体上のインディケ
ーターゾーン内の、液体により接触されている位置にあ
る。別法として、インディケーター染料は、第2部分お
よび第3部分のエリアを通過した後に、液体により接触
されている微孔性支持体のエリア内にあってよく、そこ
で未結合のトレーサーは競争アッセイにより検出され
る。インディケーターゾーンはハウジングの上部セクシ
ョンの下に隠されており、かつ、この装置を用いてアッ
セイを行う前には見えないことが好ましい。アッセイを
作動させて液体先端がインディケーターゾーンを通過し
たとき、染料は毛管流により支持体に沿ってハウジング
の上部セクション内の完了窓(3)と列をなすように移
動し、そのとき完了窓により染料が視覚化される。これ
により、アッセイの首尾よい完了に必要な装置のすべて
の部分を液体先端が通過したことが示される。図4は、
インディケーター染料(12)が完了窓(3)内の見え
るところに移動したところ、および第2部分(13)お
よびポジティブコントロールエリア(14)に固定され
たトレーサーを示すポジティブアッセイの完了を例示す
る。図5は、完全装置を用いた実験者による眺めとして
図4のポジティブアッセイを例示する。
【0033】以下の実施例は本発明の特定の特徴を例示
するが、本発明の範囲を限定するよう意図されたもので
はなく本発明の範囲は特許請求の範囲により規定され
る。
【0034】
【実施例】
実施例1 例示的アッセイ装置の構成および使用法 約9×10mm片の孔性ポリエチレン(15−45μ
m、POLEX)(約1.5mm厚)を、染料を浸透さ
せた0.4−0.5ミクロンのラテックス微粒子(BL
UE DYED LATEX、バングスラボラトリー
ズ、インディアナポリス、インディアナ)で標識した抗
−HCG抗体からなるトレーサーで浸透させてトレーサ
ー部分を形成した。該トレーサー部分を、第2のポリエ
チレン9×10mm片と孔性ポリエチレン9×19mm
片の間にサンドイッチし、そして該ポリエチレンの堆積
物を、底に縁が並んだ約9×46mmの大きさのニトロ
セルロースのストリップの上部においた。該ポリエチレ
ン堆積物とニトロセルロースは、並んだ底の縁に沿って
おかれた、裏が接着性のMYLAR[AS−110 A
CRYLIC SYSTEM(アドヒーシブズリサーチ
インコーポレイテッド、グレンロック、ペンシルバニア
より市販されている)]と共に支えられた。ポリエチレ
ンの大きい方の片の固定しない縁から約10−15mm
に、1μlのPBS/5%グルコース中の1マイクログ
ラムの抗−HCG抗体をニトロセルロース上にチェック
マークの形でスポットして乾燥させた。1μlのPBS
中の5μgのHCGを抗−HCG抗体のチェックマーク
に隣接した小さなドットにポジティブコントロールエリ
アとしてスポットし、そして乾燥させた。1μlのエリ
スリオシンB(アルドリッヒケミカルズ社、ミルウオー
キー、ウイスコンシン)を、抗−HCGバインダーの上
部約5mmにニトロセルロースを横切ってバンド内にお
いた(即ち、ポリエチレンの大きい方の片の上部の縁か
ら約15−20mm)。次に、図面に示すとおりに、製
造された固相支持体を成形されたポリスチレンハウジン
グの下部セクション内においた。ポリエチレンの小片、
抗−HCGチェックマーク/HCGドット、およびエリ
スリオシンBのバンドの下流のニトロセルロースのエリ
アが並んだ、開口部を有するハウジングの上部セクショ
ンは支持体上部にかぶせられ、そして下部セクション上
にかませられた(snapped)。
【0035】この装置を用いてHCGに関するアッセイ
を実施するために、5滴(約320μl)の尿を試料ウ
エルに添加して吸着させた。1分後、エリスリオシンB
インディケーター染料が完了窓に現れ、アッセイの完了
を示した。そのときに、青いチェックマークが検出窓に
現れHCGに関してポジティブな結果を示した。チェッ
クマークに隣接した青いドットもポジティブコントロー
ルとして見られた。ネガティブコントロール試料はプー
ルされたネガティブな尿またはPBSからなり、そして
これらをアッセイシステムに供した場合、青いポジティ
ブコントロールのみが検出窓に現れた。
【0036】実施例2 発色の安定化 HCGのアッセイに関する図面において示されたのと同
様の装置を用いて発色の安定化のための方法を試験し
た。このアッセイは、抗−HCG抗体とトレーサー標識
を含むトレーサーおよびバインダーがBLUE DYE
D LATEXである、サンドイッチアッセイであっ
た。
【0037】250mIU/mlのHCGを含む5滴の
尿試料をアッセイ装置の試料部分に加え、そして染料が
インディケーター窓において視覚化されてアッセイの終
了を示すまでアッセイを実施した。そのとき、SEPH
ADEX G−50を該試料部分に加えて満たした。コ
ントロールアッセイは試料部分にSEPHADEXを加
えずに実施した。ネガティブコントロールアッセイはH
CGを含まない5滴の尿を用いて実施した。
【0038】アッセイ結果は1+から4+のスケールで
視覚的にスコアされた。ポジティブコントロールに関し
ては発色反応は最初に1−2+と評価された。この強度
はSEPHADEXで処理された装置中で4日間保持さ
れた。対照的に、ポジティブアッセイ装置にSEPHA
DEXを加えなかった場合、シグナルは4日間で漸次大
きくなった。
【0039】ネガティブコントロールに関しては、最初
の試験結果はネガティブであった。しかしながら、アッ
セイ装置にSEPHADEXを加えない場合、アッセイ
完了後1から4日間誤ったポジティブな結果が発色され
た。SEPHADEX処理された装置は4日間ネガティ
ブであった。
【0040】グループAストレプトコッカス抗原に関す
る同様の実験のアッセイを実施してPSAおよびFIL
TRONAセルロースフィルターの安定化能力を試験し
た。この例においては、試料をアッセイ装置に加えた直
後(実質的に直後)に吸湿性材料を試料部分に加えた。
試料は、ラテックステスト(CULTURETTE10
MINUTE、ベクトンディッキンソンアドヴァンス
トダイアグノスティックス、ボルチモア、メリーラン
ド)においてグループAストレプトコッカス抗原に関し
てネガティブであるとされた、のどのスワブの亜硝酸抽
出物であった。
【0041】グループAストレプトコッカスに関してネ
ガティブなのどのスワブを亜硝酸で抽出した。この抽出
物5滴(約320μl)をアッセイ装置の試料ウエルに
加えた。液体が吸収されるやいなや、吸収材料(PSA
またはTRANSORB)をウエルに加えた。コントロ
ールアッセイにおいては吸収材料を加えなかった。イン
ディケーター染料が完了部分に現れ(アッセイの終了、
「EOA」)、3、5、および10分後、検出窓におけ
るアッセイ結果は1+から4+であることが視覚的に観
察された。添加吸収材料を含まない試料は実験時間内に
ネガティブからポジティブに変化するという顕著なつり
合いを示した。対照的に、PSAまたはTRANSOR
Bを加えた試料はあやまったポジティブな結果において
増加を示さなかった。
【0042】アッセイの感度に対する発色安定化の効果
を測定するために、抽出されたグループAストレプトコ
ッカス抗原を5滴アッセイ装置に加え、そしてPSAま
たはTRANSORBを含むかあるいは含まないEOA
と結果を比較した。吸収による感度の顕著な低下はみい
だされなかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の代表的装置の平面図である。
【図2】図2は、図1の線2に沿った代表的装置の断面
図である。
【図3】図3は、ハウジングの上部部分の開口部の位置
を示す、固相支持体の上部平面図である。
【図4】図4は、ポジティブアッセイ完了後の固相支持
体の上部平面図である。
【図5】図5は、ポジティブアッセイ完了を示す固相支
持体の上部平面図である。
フロントページの続き (72)発明者 アリ・ナクイ アメリカ合衆国メリーランド州21015,ベ ル・エア,カーギル・コート 610 (72)発明者 スティーヴン・ジェイ・ラヴェル アメリカ合衆国メリーランド州21204,ト ウソン,カンバレイ・サークル 724 エ イ7 (72)発明者 ケヴィン・ティー・カーンズ アメリカ合衆国メリーランド州21030,コ ッキースヴィル・レイク・ヴィスタ・サー クル 409 エイ

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)多孔性材料の層からなる第1部分; (b)該第1部分と下記トレーサー部分の間の液体の流
    れが上記第1部分の層の平面に対して実質的に垂直の方
    向であるように上記第1部分と液体伝達されているトレ
    ーサー部分であって、該トレーサー部分がその中に可逆
    的に固定されたトレーサーを有する孔性材料の層を含
    み; (c)上記第1部分と上記トレーサー部分の液体の流れ
    の方向とは実質的に垂直の方向に下記孔性材料がトレー
    サー部分から液体をはじく(wick)ように上記トレ
    ーサー部分と液体伝達されている孔性材料; (d)第2部分を規定するエリア内に、拡散しないよう
    に上記孔性材料上に固定された下記分析物のためのバイ
    ンダー;および (e)液体と第2部分の接触後に液体により接触された
    インディケーターゾーン内で上記孔性材料に可逆的に結
    合した視覚化染料からなる、液体中の分析物を検出する
    ための固相支持体からなる装置。
  2. 【請求項2】第1部分とトレーサー部分の孔性材料がニ
    トロセルロース中の孔性ポリエチレンおよび微孔性材料
    である、請求項1記載の装置。
  3. 【請求項3】上記トレーサー部分と下記混合部分の間の
    液体の流れが上記トレーサー部分層の平面に実質的に垂
    直の方向であるように、上記支持体がさらに上記トレー
    サー部分と液体伝達された混合部分を含むが、その際、
    該混合部分は多孔性材料の層からなる、請求項1記載の
    装置。
  4. 【請求項4】第1部分、トレーサー部分および混合部分
    の多孔性材料が孔性ポリエチレンである、請求項3記載
    の装置。
  5. 【請求項5】上記微孔性材料がニトロセルロースであ
    る、請求項4記載の装置。
  6. 【請求項6】上記第1部分に整列された第1開口部、上
    記第2部分に整列された第2開口部、および上記インデ
    ィケーターゾーンを通って流れた後の液体により接触さ
    れた上記微孔性材料のエリアに整列された第3開口部を
    含む、上部セクションを有する液体非透過性ハウジング
    により上記固相支持体が囲まれている、請求項1または
    3記載の装置。
  7. 【請求項7】上記トレーサーが染料でコートされた粒子
    を含む標識からなる、請求項1記載の装置。
  8. 【請求項8】上記トレーサーおよびバインダーが上記分
    析物に結合する抗体である、請求項1または3記載の装
    置。
  9. 【請求項9】上記第1部分に整列された第1開口部、上
    記第2部分と液体伝達されており上記第2部分を通って
    流れた後の液体により接触された上記微孔性支持体第3
    部分に整列された第2開口部、および上記インディケー
    ターゾーンを通って流れた後の液体により接触された上
    記微孔性材料のエリアに整列された第3開口部を含む、
    上部セクションを有する液体非透過性ハウジングにより
    上記固相支持体が囲まれている、請求項1または3記載
    の装置。
  10. 【請求項10】上記トレーサーが上記分析物または該分
    析物の類似体であり、そして、上記バインダーが上記分
    析物に結合する抗体である、請求項1または3記載の装
    置。
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