JPH06166730A - 懸濁重合法によるグラフトコポリマーの製造方法 - Google Patents
懸濁重合法によるグラフトコポリマーの製造方法Info
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- JPH06166730A JPH06166730A JP34560192A JP34560192A JPH06166730A JP H06166730 A JPH06166730 A JP H06166730A JP 34560192 A JP34560192 A JP 34560192A JP 34560192 A JP34560192 A JP 34560192A JP H06166730 A JPH06166730 A JP H06166730A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】マクロモノマーとその他のラジカル重合性単量
体を水性媒体中で、安定に懸濁重合させる方法の提供。 【構成】下記マクロモノマーおよびその他のラジカル重
合性単量体を水性媒体中で懸濁重合させるに際し、四級
アンモニウム塩または四級ホスホニウム塩が除去された
前記マクロモノマーを用いることを特徴とする懸濁重合
法によるグラフトコポリマーの製造方法。マクロモノマ
ー:四級アンモニウム塩または四級ホスホニウム塩を触
媒として、分子の片末端にカルボキシル基を有するビニ
ル重合体と、グリシジル基およびラジカル重合性基を併
せ有する化合物とを反応させて得られるマクロモノマ
ー。
体を水性媒体中で、安定に懸濁重合させる方法の提供。 【構成】下記マクロモノマーおよびその他のラジカル重
合性単量体を水性媒体中で懸濁重合させるに際し、四級
アンモニウム塩または四級ホスホニウム塩が除去された
前記マクロモノマーを用いることを特徴とする懸濁重合
法によるグラフトコポリマーの製造方法。マクロモノマ
ー:四級アンモニウム塩または四級ホスホニウム塩を触
媒として、分子の片末端にカルボキシル基を有するビニ
ル重合体と、グリシジル基およびラジカル重合性基を併
せ有する化合物とを反応させて得られるマクロモノマ
ー。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水性懸濁重合法による
グラフトコポリマーの製造方法に関するものであり、本
発明によって得られるグラフトコポリマーは、粘着剤お
よび成形材料として好適である。
グラフトコポリマーの製造方法に関するものであり、本
発明によって得られるグラフトコポリマーは、粘着剤お
よび成形材料として好適である。
【0002】
【従来技術およびその問題点】高分子材料の機能化等に
利用されるグラフトコポリマーの合成法の一つとして、
重合体分子の片末端に重合性基を有する高分子量単量体
(一般的にマクロモノマーと称される)を用い、それと
他の低分子量単量体を共重合させる方法が知られてお
り、この方法によれば、マクロモノマーの重合体部分を
枝ポリマーとし、他の低分子量単量体からなる重合体を
幹ポリマーとするグラフトコポリマーが得られる。
利用されるグラフトコポリマーの合成法の一つとして、
重合体分子の片末端に重合性基を有する高分子量単量体
(一般的にマクロモノマーと称される)を用い、それと
他の低分子量単量体を共重合させる方法が知られてお
り、この方法によれば、マクロモノマーの重合体部分を
枝ポリマーとし、他の低分子量単量体からなる重合体を
幹ポリマーとするグラフトコポリマーが得られる。
【0003】上記合成法におけるマクロモノマーとして
は、リビング重合によって得られるリビングポリマーの
活性末端を、ビニル基等の重合性基を有する化合物でキ
ャッピングする方法によって合成されるか、またはラジ
カル連鎖移動法によって得られる片末端にカルボキシル
基を有する重合体と、エポキシ基およびエチレン性不飽
和結合を有する化合物を、四級アンモニウム塩または四
級ホスホニウム塩の存在下に反応させる方法(以下ラジ
カル連鎖移動法という)によって合成されるマクロモノ
マーが通常使用されていた。
は、リビング重合によって得られるリビングポリマーの
活性末端を、ビニル基等の重合性基を有する化合物でキ
ャッピングする方法によって合成されるか、またはラジ
カル連鎖移動法によって得られる片末端にカルボキシル
基を有する重合体と、エポキシ基およびエチレン性不飽
和結合を有する化合物を、四級アンモニウム塩または四
級ホスホニウム塩の存在下に反応させる方法(以下ラジ
カル連鎖移動法という)によって合成されるマクロモノ
マーが通常使用されていた。
【0004】ラジカル連鎖移動法によるマクロモノマー
は、その骨格となる重合体部分を構成する単量体とし
て、リビング重合性のない単量体も使用することができ
るため、その種類が豊富で、また合成法も簡便であると
いう長所を有している。該マクロモノマーを有機溶剤中
で他の低分子量単量体と共重合させて得られるグラフト
コポリマー溶液は、塗料および接着剤等として広範囲に
使用されている。しかしながら、ラジカル連鎖移動法に
よるマクロモノマーおよび他の低分子量単量体を水性懸
濁重合により共重合させようとすると、水中に分散させ
た重合性粒子のブロッキングが起こり、安定な重合がで
きないという問題があった。
は、その骨格となる重合体部分を構成する単量体とし
て、リビング重合性のない単量体も使用することができ
るため、その種類が豊富で、また合成法も簡便であると
いう長所を有している。該マクロモノマーを有機溶剤中
で他の低分子量単量体と共重合させて得られるグラフト
コポリマー溶液は、塗料および接着剤等として広範囲に
使用されている。しかしながら、ラジカル連鎖移動法に
よるマクロモノマーおよび他の低分子量単量体を水性懸
濁重合により共重合させようとすると、水中に分散させ
た重合性粒子のブロッキングが起こり、安定な重合がで
きないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記ラジカ
ル連鎖移動法によるマクロモノマーおよび他の低分子量
単量体を水性懸濁重合により、ブロッキングを発生させ
ることなく安定に共重合させる方法を提供することを目
的とした。
ル連鎖移動法によるマクロモノマーおよび他の低分子量
単量体を水性懸濁重合により、ブロッキングを発生させ
ることなく安定に共重合させる方法を提供することを目
的とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討した結果、上記懸濁重合による
グラフトコポリマーの製造において使用されるマクロモ
ノマー中に含まれる、四級アンモニウム塩または四級ホ
スホニウム塩が、懸濁重合における重合性粒子の分散安
定性に悪影響を及ぼしていることを見出し、本発明を完
成するに至った。
を解決するため鋭意検討した結果、上記懸濁重合による
グラフトコポリマーの製造において使用されるマクロモ
ノマー中に含まれる、四級アンモニウム塩または四級ホ
スホニウム塩が、懸濁重合における重合性粒子の分散安
定性に悪影響を及ぼしていることを見出し、本発明を完
成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、下記マクロモノマー
およびその他のラジカル重合性単量体を水性媒体中で懸
濁重合させるに際し、四級アンモニウム塩または四級ホ
スホニウム塩が除去された前記マクロモノマーを用いる
ことを特徴とする懸濁重合法によるグラフトコポリマー
の製造方法である。 マクロモノマー:四級アンモニウム塩または四級ホスホ
ニウム塩を触媒として、分子の片末端にカルボキシル基
を有するビニル重合体(以下プレポリマーという)と、
グリシジル基およびラジカル重合性基を併せ有する化合
物とを反応させて得られる、分子の片末端にラジカル重
合性基を有するマクロモノマー。
およびその他のラジカル重合性単量体を水性媒体中で懸
濁重合させるに際し、四級アンモニウム塩または四級ホ
スホニウム塩が除去された前記マクロモノマーを用いる
ことを特徴とする懸濁重合法によるグラフトコポリマー
の製造方法である。 マクロモノマー:四級アンモニウム塩または四級ホスホ
ニウム塩を触媒として、分子の片末端にカルボキシル基
を有するビニル重合体(以下プレポリマーという)と、
グリシジル基およびラジカル重合性基を併せ有する化合
物とを反応させて得られる、分子の片末端にラジカル重
合性基を有するマクロモノマー。
【0008】以下、本発明について更に詳しく説明す
る。本発明におけるマクロモノマーの出発物質となるプ
レポリマーとしては、数平均分子量が1,000〜20,0
00の直鎖状重合体が好ましく、それを構成する好まし
い単量体としては、酢酸ビニル等のカルボン酸ビニルエ
ステル、スチレン等のビニル芳香族化合物、(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)
アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、
(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アク
リル酸2−ヒドロキシエチル等の(メタ)アクリル酸エ
ステル、(メタ)アクリロニトリルおよびN−フェニル
マレイミド等が挙げられ、これらの単量体は単独である
いは2種以上併用して使用することができる。
る。本発明におけるマクロモノマーの出発物質となるプ
レポリマーとしては、数平均分子量が1,000〜20,0
00の直鎖状重合体が好ましく、それを構成する好まし
い単量体としては、酢酸ビニル等のカルボン酸ビニルエ
ステル、スチレン等のビニル芳香族化合物、(メタ)ア
クリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)
アクリル酸n-ブチル、(メタ)アクリル酸t-ブチル、
(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アク
リル酸2−ヒドロキシエチル等の(メタ)アクリル酸エ
ステル、(メタ)アクリロニトリルおよびN−フェニル
マレイミド等が挙げられ、これらの単量体は単独である
いは2種以上併用して使用することができる。
【0009】プレポリマーは、メルカプト酢酸、メルカ
プトプロピオン酸等のカルボキシル基を有するメルカプ
タン系連鎖移動剤の存在下に、上記ビニル単量体を有機
溶剤中で、アゾビスイソブチロニトリル等のラジカル重
合開始剤を用いラジカル重合させる方法によって合成さ
れる。重合用に使用される有機溶剤としては、トルエ
ン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メ
チルイソブチルケトンおよびイソプロピルアルコール等
が挙げられる。
プトプロピオン酸等のカルボキシル基を有するメルカプ
タン系連鎖移動剤の存在下に、上記ビニル単量体を有機
溶剤中で、アゾビスイソブチロニトリル等のラジカル重
合開始剤を用いラジカル重合させる方法によって合成さ
れる。重合用に使用される有機溶剤としては、トルエ
ン、キシレン、酢酸エチル、酢酸ブチル、アセトン、メ
チルイソブチルケトンおよびイソプロピルアルコール等
が挙げられる。
【0010】上記プレポリマーと反応させるグリシジル
基およびラジカル重合性基を併せ有する化合物(以下重
合性基導入化合物という)としては、メタクリル酸グリ
シジル、アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエー
テル等が挙げられる。
基およびラジカル重合性基を併せ有する化合物(以下重
合性基導入化合物という)としては、メタクリル酸グリ
シジル、アクリル酸グリシジル、アリルグリシジルエー
テル等が挙げられる。
【0011】プレポリマーと重合性基導入化合物の反応
は、前記ラジカル重合によって得られるプレポリマー有
機溶剤溶液中で行われ、該溶液中に重合性基導入化合物
および以下に説明する四級アンモニウム塩または四級ホ
スホニウム塩を触媒として加え、60〜140℃で3〜
16時間反応させることにより、マクロモノマーが得ら
れる。四級アンモニウム塩または四級ホスホニウム塩と
しては、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド、ト
リメチルセチルアンモニウムブロミド、テトラブチルア
ンモニウムブロミド、トリメチルベンジルアンモニウム
クロリド、トリフェニルブチルホスホニウムブロミドお
よびテトラブチルホスホニウムブロミド等が使用され
る。
は、前記ラジカル重合によって得られるプレポリマー有
機溶剤溶液中で行われ、該溶液中に重合性基導入化合物
および以下に説明する四級アンモニウム塩または四級ホ
スホニウム塩を触媒として加え、60〜140℃で3〜
16時間反応させることにより、マクロモノマーが得ら
れる。四級アンモニウム塩または四級ホスホニウム塩と
しては、トリエチルベンジルアンモニウムクロリド、ト
リメチルセチルアンモニウムブロミド、テトラブチルア
ンモニウムブロミド、トリメチルベンジルアンモニウム
クロリド、トリフェニルブチルホスホニウムブロミドお
よびテトラブチルホスホニウムブロミド等が使用され
る。
【0012】触媒の好ましい使用量は、プレポリマー1
00重量部当たり、0.5〜4重量部であり、活性の高い
トリメチルベンジルアンモニウムクロリド、テトラブチ
ルアンモニウムブロミドまたはテトラブチルホスホニウ
ムブロミドを用いる場合には、0.5〜1.5重量部が好ま
しく、それら以外の四級アンモニウム塩または四級ホス
ホニウム塩では、2〜4重量部が好ましい。斯くして得
られるマクロモノマー溶液中には、マクロモノマーを基
準にして、通常0.5〜4重量%の四級アンモニウム塩ま
たは四級ホスホニウム塩が含まれている。
00重量部当たり、0.5〜4重量部であり、活性の高い
トリメチルベンジルアンモニウムクロリド、テトラブチ
ルアンモニウムブロミドまたはテトラブチルホスホニウ
ムブロミドを用いる場合には、0.5〜1.5重量部が好ま
しく、それら以外の四級アンモニウム塩または四級ホス
ホニウム塩では、2〜4重量部が好ましい。斯くして得
られるマクロモノマー溶液中には、マクロモノマーを基
準にして、通常0.5〜4重量%の四級アンモニウム塩ま
たは四級ホスホニウム塩が含まれている。
【0013】本発明においては、上記マクロモノマー溶
液から有機溶剤を除去して得られるマクロモノマーと、
他のラジカル重合性単量体を水性懸濁重合により共重合
させるが、共重合させる前に、該マクロモノマーに含ま
れる四級アンモニウム塩または四級ホスホニウム塩を除
去する必要がある。マクロモノマーから四級アンモニウ
ム塩または四級ホスホニウム塩を除去する方法として
は、上記マクロモノマー溶液を純水または水溶性塩の水
溶液によって水洗する方法が好ましい。
液から有機溶剤を除去して得られるマクロモノマーと、
他のラジカル重合性単量体を水性懸濁重合により共重合
させるが、共重合させる前に、該マクロモノマーに含ま
れる四級アンモニウム塩または四級ホスホニウム塩を除
去する必要がある。マクロモノマーから四級アンモニウ
ム塩または四級ホスホニウム塩を除去する方法として
は、上記マクロモノマー溶液を純水または水溶性塩の水
溶液によって水洗する方法が好ましい。
【0014】マクロモノマー溶液の好ましい水洗方法
は、疎水性有機溶液の水洗の際に普通に採用される方法
すなわち分液ロート等の容器中で有機溶液と水を混合さ
せた後、液々分離させる方法である。洗浄水としては、
前記のとおり、純水または水溶性塩の水溶液が使用で
き、水溶性塩の水溶液を使用する場合の塩の濃度として
は、20重量%以下であることが好ましい。水溶性塩
は、洗浄水の比重を大きくさせて、液々分離を容易にす
るために用いられ、具体的には、塩化ナトリウム、硫酸
ナトリウム、硝酸ナトリウム、塩化カリウム、硫酸カリ
ウム、硝酸カリウム、塩化リチウム、硫酸リチウムおよ
び硝酸リチウム等が挙げられ、好ましくは、塩化ナトリ
ウムおよび硫酸ナトリウムであり、特に好ましくは、硫
酸ナトリウムである。
は、疎水性有機溶液の水洗の際に普通に採用される方法
すなわち分液ロート等の容器中で有機溶液と水を混合さ
せた後、液々分離させる方法である。洗浄水としては、
前記のとおり、純水または水溶性塩の水溶液が使用で
き、水溶性塩の水溶液を使用する場合の塩の濃度として
は、20重量%以下であることが好ましい。水溶性塩
は、洗浄水の比重を大きくさせて、液々分離を容易にす
るために用いられ、具体的には、塩化ナトリウム、硫酸
ナトリウム、硝酸ナトリウム、塩化カリウム、硫酸カリ
ウム、硝酸カリウム、塩化リチウム、硫酸リチウムおよ
び硝酸リチウム等が挙げられ、好ましくは、塩化ナトリ
ウムおよび硫酸ナトリウムであり、特に好ましくは、硫
酸ナトリウムである。
【0015】上記水洗方法において、マクロモノマー溶
液と洗浄水との好ましい比重差は、0.05以上である。
比重差が0.05以下では有機層と水層の分離速度が遅
い。上記の水洗操作を1回行うと、通常マクロモノマー
溶液中の四級アンモニウム塩または四級ホスホニウム塩
の90%程度が除去でき、2回繰り返すと、ほぼ100
%除去できる。
液と洗浄水との好ましい比重差は、0.05以上である。
比重差が0.05以下では有機層と水層の分離速度が遅
い。上記の水洗操作を1回行うと、通常マクロモノマー
溶液中の四級アンモニウム塩または四級ホスホニウム塩
の90%程度が除去でき、2回繰り返すと、ほぼ100
%除去できる。
【0016】上記方法によって四級アンモニウム塩また
は四級ホスホニウム塩が除去されたマクロモノマー溶液
は、さらに減圧蒸留またはスプレー乾燥等の方法によっ
て、有機溶剤が除去され、水性懸濁重合用のマクロモノ
マーが得られる。懸濁重合に用いられるマクロモノマー
中の四級アンモニウム塩または四級ホスホニウム塩の濃
度は、マクロモノマーの重量を基準にして、0.1重量%
以下が好ましく、さらに好ましくは0.05重量%以下で
ある。
は四級ホスホニウム塩が除去されたマクロモノマー溶液
は、さらに減圧蒸留またはスプレー乾燥等の方法によっ
て、有機溶剤が除去され、水性懸濁重合用のマクロモノ
マーが得られる。懸濁重合に用いられるマクロモノマー
中の四級アンモニウム塩または四級ホスホニウム塩の濃
度は、マクロモノマーの重量を基準にして、0.1重量%
以下が好ましく、さらに好ましくは0.05重量%以下で
ある。
【0017】上記マクロモノマーと共重合させる他のラ
ジカル重合性単量体としては、酢酸ビニル、塩化ビニ
ル、スチレン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル
酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリ
ル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
アクリロニトリル、無水マレイン酸、(メタ)アクリル
酸ヒドロキシエチルおよび(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シプロピル等が挙げられる。好ましくは、常温液体でか
つ水不溶性の性質を有する、酢酸ビニル、塩化ビニル、
スチレンおよび(メタ)アクリル酸アルキルである。
ジカル重合性単量体としては、酢酸ビニル、塩化ビニ
ル、スチレン、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル
酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリ
ル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、
アクリロニトリル、無水マレイン酸、(メタ)アクリル
酸ヒドロキシエチルおよび(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シプロピル等が挙げられる。好ましくは、常温液体でか
つ水不溶性の性質を有する、酢酸ビニル、塩化ビニル、
スチレンおよび(メタ)アクリル酸アルキルである。
【0018】本発明におけるマクロモノマーと上記ラジ
カル重合性単量体の好ましい使用割合は、マクロモノマ
ー5〜50重量%で他のラジカル重合性単量体50〜9
5重量%である。マクロモノマーと他のラジカル重合性
単量体からなる単量体混合物中の四級アンモニウム塩ま
たは四級ホスホニウム塩の好ましい濃度は、0.03重量
%以下である。該濃度が0.03重量%を超えると、懸濁
重合が不安定になり易い。
カル重合性単量体の好ましい使用割合は、マクロモノマ
ー5〜50重量%で他のラジカル重合性単量体50〜9
5重量%である。マクロモノマーと他のラジカル重合性
単量体からなる単量体混合物中の四級アンモニウム塩ま
たは四級ホスホニウム塩の好ましい濃度は、0.03重量
%以下である。該濃度が0.03重量%を超えると、懸濁
重合が不安定になり易い。
【0019】懸濁重合で使用される分散剤としては、ポ
リビニルアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウムおよび無水
マレイン酸−酢酸ビニル共重合体の高分子化合物、なら
びにカルシウム、バリウム、ストロンチウム、マグネシ
ウム、アルミニウム、鉄またはコバルトの燐酸塩が挙げ
られる。分散剤の使用量は、マクロモノマーと低分子量
単量体を合わせた単量体混合物の合計量を基準にして、
0.1〜5重量%が好ましい。本発明においては、上記分
散剤と共に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、
ナトリウムオクチルスルファート、ナトリウムスルホコ
ハク酸またはアルカリラウリルスルファート等の界面活
性剤を適量併用しても良い。
リビニルアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウムおよび無水
マレイン酸−酢酸ビニル共重合体の高分子化合物、なら
びにカルシウム、バリウム、ストロンチウム、マグネシ
ウム、アルミニウム、鉄またはコバルトの燐酸塩が挙げ
られる。分散剤の使用量は、マクロモノマーと低分子量
単量体を合わせた単量体混合物の合計量を基準にして、
0.1〜5重量%が好ましい。本発明においては、上記分
散剤と共に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、
ナトリウムオクチルスルファート、ナトリウムスルホコ
ハク酸またはアルカリラウリルスルファート等の界面活
性剤を適量併用しても良い。
【0020】重合開始剤としては、t−ブチルパーベン
ゾエート、t−ブチルパーオクトエートまたはアゾビス
イソブチロニトリル等が使用でき、重合温度としては3
0〜100℃が適当である。重合の操作手順としては、
重合容器内に水、分散剤および界面活性剤を仕込んでお
き、次に単量体混合物に重合開始剤を溶解した溶液を添
加し、攪拌により微細な懸濁粒子を形成させた後、液温
を重合温度に上げるのが好ましい。重合時間は、通常3
〜10時間である。
ゾエート、t−ブチルパーオクトエートまたはアゾビス
イソブチロニトリル等が使用でき、重合温度としては3
0〜100℃が適当である。重合の操作手順としては、
重合容器内に水、分散剤および界面活性剤を仕込んでお
き、次に単量体混合物に重合開始剤を溶解した溶液を添
加し、攪拌により微細な懸濁粒子を形成させた後、液温
を重合温度に上げるのが好ましい。重合時間は、通常3
〜10時間である。
【0021】
【実施例】以下に実施例および比較例を示して、本発明
についてさらに具体的に説明する。なお、各例に記載の
「部」はすべて「重量部」である。
についてさらに具体的に説明する。なお、各例に記載の
「部」はすべて「重量部」である。
【実施例1】ラジカル連鎖移動法によって合成された以
下のマクロモノマーの45%トルエン溶液を使用した。 ポリメタクリル酸メチル型マクロモノマー 重合性基:メタクリロイル基 数平均分子量:5,500 四級アンモニウム塩(トリエチルベンジルアンモニウム
クロリド)の含有量:0.9重量%(マクロモノマー固形
分基準)
下のマクロモノマーの45%トルエン溶液を使用した。 ポリメタクリル酸メチル型マクロモノマー 重合性基:メタクリロイル基 数平均分子量:5,500 四級アンモニウム塩(トリエチルベンジルアンモニウム
クロリド)の含有量:0.9重量%(マクロモノマー固形
分基準)
【0022】上記マクロモノマーの45%トルエン溶液
100部当たり、硫酸ナトリウムの15%水溶液50部
添加して、得られた混合液を分液ロートで30分振って
混合した後、一夜間静置した。有機層と水層に分液し
て、水層中のハロゲンイオン濃度を滴定によって測定す
ることにより、有機層側に残存する四級アンモニウム塩
の量を算出すると、その濃度はマクロモノマーを基準に
して0.072重量%であった。有機層を減圧蒸留して溶
剤を除去し得られた固体状マクロモノマーを粉砕して、
粉末状マクロモノマーを得、これを以下の水性懸濁重合
に供した。
100部当たり、硫酸ナトリウムの15%水溶液50部
添加して、得られた混合液を分液ロートで30分振って
混合した後、一夜間静置した。有機層と水層に分液し
て、水層中のハロゲンイオン濃度を滴定によって測定す
ることにより、有機層側に残存する四級アンモニウム塩
の量を算出すると、その濃度はマクロモノマーを基準に
して0.072重量%であった。有機層を減圧蒸留して溶
剤を除去し得られた固体状マクロモノマーを粉砕して、
粉末状マクロモノマーを得、これを以下の水性懸濁重合
に供した。
【0023】攪拌機、還流冷却器及び温度計を取りつけ
たガラスフラスコに、蒸留水300部、燐酸カルシウム
2.5部、マクロモノマー30部、スチレン60部、メタ
クリル酸グリシジル10部およびアゾビスイソブチロニ
トリル1.5部を仕込んで80℃に昇温し、5時間重合さ
せた。ここで、マクロモノマーを含む単量体混合物に含
まれる四級アンモニウム塩の量は、0.022重量%であ
る。得られた重合体粉末を乾燥後、10メッシュのふる
いで粗大粒子を分け、該粒子の重量割合を求めた結果
は、2.2%であった。
たガラスフラスコに、蒸留水300部、燐酸カルシウム
2.5部、マクロモノマー30部、スチレン60部、メタ
クリル酸グリシジル10部およびアゾビスイソブチロニ
トリル1.5部を仕込んで80℃に昇温し、5時間重合さ
せた。ここで、マクロモノマーを含む単量体混合物に含
まれる四級アンモニウム塩の量は、0.022重量%であ
る。得られた重合体粉末を乾燥後、10メッシュのふる
いで粗大粒子を分け、該粒子の重量割合を求めた結果
は、2.2%であった。
【0024】
【比較例1】四級アンモニウム塩を含有する上記ポリメ
タクリル酸メチル型マクロモノマーのトルエン溶液を、
そのまま減圧蒸留して、粉末状のマクロモノマーを得た
後、実施例1と同様な操作により、水性懸濁重合を行っ
た。得られた重合体粉末中には、粗大粒子が11%含ま
れていた。
タクリル酸メチル型マクロモノマーのトルエン溶液を、
そのまま減圧蒸留して、粉末状のマクロモノマーを得た
後、実施例1と同様な操作により、水性懸濁重合を行っ
た。得られた重合体粉末中には、粗大粒子が11%含ま
れていた。
【0025】
【発明の効果】本発明によれば、マクロモノマーと他の
低分子量単量体からなる重合性分散粒子が水分散安定性
に優れ、水性懸濁重合により粗大粒子の含有量の少ない
グラフトコポリマーを得ることができる。
低分子量単量体からなる重合性分散粒子が水分散安定性
に優れ、水性懸濁重合により粗大粒子の含有量の少ない
グラフトコポリマーを得ることができる。
Claims (1)
- 【請求項1】 下記マクロモノマーおよびその他のラジ
カル重合性単量体を水性媒体中で懸濁重合させるに際
し、四級アンモニウム塩または四級ホスホニウム塩が除
去された前記マクロモノマーを用いることを特徴とする
懸濁重合法によるグラフトコポリマーの製造方法。 マクロモノマー:四級アンモニウム塩または四級ホスホ
ニウム塩を触媒として、分子の片末端にカルボキシル基
を有するビニル重合体と、グリシジル基およびラジカル
重合性基を併せ有する化合物とを反応させて得られる、
分子の片末端にラジカル重合性基を有するマクロモノマ
ー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4345601A JP2551311B2 (ja) | 1992-12-01 | 1992-12-01 | 懸濁重合法によるグラフトコポリマーの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4345601A JP2551311B2 (ja) | 1992-12-01 | 1992-12-01 | 懸濁重合法によるグラフトコポリマーの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06166730A true JPH06166730A (ja) | 1994-06-14 |
JP2551311B2 JP2551311B2 (ja) | 1996-11-06 |
Family
ID=18377698
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4345601A Expired - Fee Related JP2551311B2 (ja) | 1992-12-01 | 1992-12-01 | 懸濁重合法によるグラフトコポリマーの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2551311B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999065963A1 (fr) * | 1998-06-19 | 1999-12-23 | Kaneka Corporation | Procede de fabrication d'un polymere ramifie et polymere correspondant |
JP2006265483A (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Kaneka Corp | 熱ラジカル硬化/熱カチオン硬化併用硬化性組成物 |
JP2007254758A (ja) * | 1998-06-19 | 2007-10-04 | Kaneka Corp | 枝分かれした重合体の製造方法及び重合体 |
-
1992
- 1992-12-01 JP JP4345601A patent/JP2551311B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1999065963A1 (fr) * | 1998-06-19 | 1999-12-23 | Kaneka Corporation | Procede de fabrication d'un polymere ramifie et polymere correspondant |
CN1294171C (zh) * | 1998-06-19 | 2007-01-10 | 钟渊化学工业株式会社 | 支链聚合物的制备方法和聚合物 |
JP2007254758A (ja) * | 1998-06-19 | 2007-10-04 | Kaneka Corp | 枝分かれした重合体の製造方法及び重合体 |
JP2006265483A (ja) * | 2005-03-25 | 2006-10-05 | Kaneka Corp | 熱ラジカル硬化/熱カチオン硬化併用硬化性組成物 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2551311B2 (ja) | 1996-11-06 |
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