JPH06161037A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH06161037A
JPH06161037A JP33112792A JP33112792A JPH06161037A JP H06161037 A JPH06161037 A JP H06161037A JP 33112792 A JP33112792 A JP 33112792A JP 33112792 A JP33112792 A JP 33112792A JP H06161037 A JPH06161037 A JP H06161037A
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Yoshiko Ogawa
好子 小川
Yasushi Usagawa
泰 宇佐川
Akira Onishi
明 大西
Taketoshi Yamada
岳俊 山田
Shigeto Hirabayashi
茂人 平林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】感光性ハロゲン化銀乳剤層または非感光性コロ
イド層中に、良好な吸収スペクトル特性を有し、かつ耐
拡散性である染料を含有し、感光性ハロゲン化銀乳剤に
対してカブリや減感等の写真特性に悪影響を与えること
のない染料を含有する感光材料の提供。 【構成】下記一般式[I]又は[II]で示される分子
内に酸基を含む化合物の銀塩が含有されていることを特
徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 【化1】 [一般式[I]及び[II]において、Aは下記一般式
[A ]〜[A ]で表わされる基を示す。 【化2】 (R 、R 及びR は水素原子、アルキル基
等、R 及びR はアルキル基、アルケニル基等、
は酸素原子、イオウ原子等、X 、X及びX
は酸素原子、イオウ原子を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な耐拡散性染料を
含有するハロゲン化銀写真感光材料に関し、更に詳しく
は、処理中における流出脱色性が改良された新規な耐拡
散性染料を含有するハロゲン化銀写真感光材料に関す
る。
【0002】
【発明の背景】一般的にハロゲン化銀写真感光材料(以
下、感光材料と称す)においては、光吸収フィルター、
ハレーション防止、イラジエーション防止あるいは感光
性乳剤の感度調節の目的で、特定の波長の光を吸収させ
るべく感光材料の構成層中に染料を含有せしめることは
よく知られているところであり、従って上記染料によっ
て親水性コロイド層を着色させることは従来から行なわ
れてきている。
【0003】上記感光材料の構成層の内、フィルター層
は、通常感光性乳剤層の上層あるいは該乳剤層ともう1
つの乳剤層との間に位置し、乳剤層に到達する入射光を
好ましい分光組成に変える役割を果すものである。また
ハレーション防止層は画像の鮮鋭度を改良する目的で感
光性乳剤層と支持体との間に、あるいは支持体の裏面に
設けて、乳剤層と支持体との界面や支持体背面での有害
な反射光を吸収せしめて画像の鮮鋭性を向上させてい
る。
【0004】またさらには染料を用いて感光性乳剤層を
着色して、ハロゲン化銀粒子に対する有害な反射光や散
乱光等を吸収させイラジエーションを防止することによ
って画像の鮮鋭性を改良させることも行なわれている。
【0005】このような目的に用いられる染料として
は、その使用目的に応じて良好な吸収スペクトル特性を
有することは勿論、例えば現像処理中に完全に脱色さ
れ、現像処理中に感光材料から容易に溶出され、処理後
には染料による残色汚染を生ぜしめることがないばかり
でなく、感光性乳剤に対してカブリ、減感等の悪影響を
及ぼすことがない、着色された層から他層へ拡散するこ
とがない、感光材料中においてあるいは水溶液中におい
て、経時安定性に優れ、変退色を起さない等の諸条件を
満足させるものでなければならない。
【0006】今日まで上記の如き諸条件を満足させる染
料を開発することを目的として多数の研究が行われ、例
えば米国特許第3,540,887号、同第3,54
4,325号、同第3,560,214号、特公昭31
−10578号および特開昭51−3623号等にはベ
ンジリデン染料が、また、英国特許第506,385号
および特公昭39−22069号にはオキソノール染料
が、米国特許第2,493,747号にはメロシアニン
染料が、米国特許第1,845,404号にはスチリル
染料がそれぞれ提案されている。
【0007】これら従来の染料のいくつかは、乳剤性能
に及ぼす作用が比較的小さく、処理工程において、漂白
・溶出・消色されるなどの性能を有しているが、耐拡散
性の面から見ると不充分であった。即ち、複数の乳剤層
のうちの特定の層を選択的に着色させてフィルター層あ
るいはハレーション防止層として用いる場合は、他層へ
の拡散が著しく、光吸収効果が低下するばかりではな
く、他層に対して、好ましくない分光作用を与えるとい
う欠点がみられた。
【0008】このため、特定の親水性コロイド層を選択
的に染着させる方法として、媒染剤を用いて染料を固定
化する方法、耐拡散性の染料を用いる方法が提案されて
いる。しかし、媒染剤を用いる方法は塗布性が悪くな
り、層間の拡散の抑制も十分ではなく、しかも、処理中
の溶出性、脱色性が悪く、高いpHの処理浴を必要とし
たり、迅速化された処理適性に劣るという欠点があっ
た。
【0009】耐拡散制の染料を用いる方法についても多
数の研究が行われているが、そのうち、英国特許第1,
077,049号及び米国特許第3,471,293号
には特定構造のチオバルビツール酸母核を有するオキソ
ノール染料の銀塩が記載されている。これら公知の染料
銀塩は、十分な耐拡散性を有し、層間の拡散を抑制する
という特徴をもつが、処理中の脱色、溶出性が劣るとい
う欠点があった。
【0010】この為、前記の如き諸条件を満足せしめる
染料は未だ出現していないのが実情であり、その開発が
要望されている。
【0011】
【課題を解決するための手段】従って、本発明の第1の
目的は、感光性ハロゲン化銀乳剤層または非感光性コロ
イド層中に、良好な吸収スペクトル特性を有し、かつ耐
拡散性である染料を含有する感光材料を提供することに
ある。本発明の2の目的は、感光性ハロゲン化銀乳剤に
対してカブリや減感等の写真特性に悪影響を与えること
のない染料を含有する感光材料を提供することにある。
【0012】
【発明の構成】本発明の上記目的は下記感光材料によっ
て達成される。
【0013】即ち、下記一般式[I]又は[II]で示
される分子内に酸基を含む化合物の銀塩が含有されてい
ることを特徴とする感光材料である。
【0014】
【化3】 [一般式[I]及び[II]において、Aは下記一般式
[A]〜[A]で表わされる基を示す。
【0015】
【化4】 (一般式[A1 ]〜[A3 ]において、R1 、R2 及び
5 は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール
基、ヘテロ環基を表し、R3 及びR4 はアルキル基、ア
ルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、−C
OR6 、−CON(R6 )(R7 )、−N(R6 )(R
7 )、−OR6 、−SOR6 、−SO26 、−SO2
N(R6 )(R7 )、−N(R6 )COR7 、−N(R
6 )SO27 、−N(R6 )CON(R7 )(R
8 )、−SR6 、−COOR6 を表し、R6 〜R8 は、
水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘ
テロ環基を表わす。
【0016】X1 は酸素原子、イオウ原子、セレン原
子、>N−R9 を表す。R9 は、R1と同義である。X2
、X3 及びX4 は酸素原子、イオウ原子を表す。但し
3 とX4 のうち少なくとも一方はイオウ原子を表すも
のとする。)Lはメチン基を表し、Eは酸性の核を有す
る基を表す。Arはアリール基、ヘテロ環基を表す。n
1 及びn2 は0〜3の整数を表す。ただし、一般式
[I]及び[II]で表わされる分子は、分子内に酸基
を少なくとも1つ以上含むものとする。]
【0017】一般式[I]及び一般式[II]で示され
る化合物について更に説明する。上記一般式において、
1 〜R9 で表されるアルキル基としては、例えば、メ
チル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−
ブチル基、tert−ブチル基、シクロペンチル基、シ
クロヘキシル基などが挙げられる。これらのアルキル基
は、更にヒドロキシ基、シアノ基、スルホ基、カルボキ
シル基、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、
エトキシ基)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ
基、4−スルホフェノキシ基、2,4−ジスルホフェノ
キシ基)、アリール基(例えば、フェニル基、4−スル
ホフェニル基、2,5−ジスルホフェニル基)、アルコ
キシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エ
トキシカルボニル基)、アリールオキシカルボニル基
(例えば、フェノキシカルボニル基)等によって置換さ
れていてもよい。
【0018】R1 〜R9 及びArで表されるアリール基
としては、例えば、フェニル基、ナフチル基が挙げられ
る。これらの基は、R1 〜R9 で表されるアルキル基、
及びアルキル基の置換基として表した置換基と同様の基
によって置換することができる。
【0019】R1 〜R9 及びArで表されるヘテロ環基
としては、例えば、ピリジル基、チアゾリル基、オキサ
ゾリル基、イミダゾリル基、フリル基、ピロリル基、ピ
ラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、プリニ
ル基、セレナゾリル基、スルホラニル基、ピペリジニル
基、ピラゾリル基、テトラゾリル基等が挙げられる。こ
れらの基は、R1 〜R9 で表されるアルキル基、及びア
ルキル基の置換基として表した置換基と同様の基によっ
て置換することができる。
【0020】R1 〜R9 で表されるアルケニル基として
は、例えば、ビニル基、アリル基等が挙げられる。これ
らの基は、R1 〜R9 で表されるアルキル基、及びアル
キル基の置換基として表した置換基と同様な基によって
置換することができる。
【0021】一般式[I]においてEで示される酸性の
核を有する基としては、例えば特開昭61−28123
5号公報の11頁20行目から14頁15行目までに記
載された核を有する基及び下記一般式[A’1 ]〜
[A’3 ]で表される核を有する基が挙げられる。
【0022】
【化5】 (一般式[A’1 ]〜[A’3 ]におけるR1 、R2
3 、R4 、及びR5 、X1 、X2 、X3 、X4 は一般
式[A1 ]〜[A3 ]と同義である。)その他に
【0023】
【化6】 [式中、R10は前記一般式[A1 ]におけるR1 と同義
であり、R11、R12、は水素原子及び前記一般式[A
2 ]においてR3 として示した基を表わす。]
【0024】
【化7】 [式中、R13は前記一般式[A1 ]におけるR1 と同義
で有り、R14は水素原子及び前記一般式[A2 ]におい
てR3 として示した基を表わす。]
【0025】
【化8】 [式中、R15は前記一般式[A2 ]におけるR2 と同義
で有り、R16は前記一般式[A2 ]におけるR3 と同義
である。]で表わされる基を挙げることができる。
【0026】本発明の一般式[I]及び[II]で表さ
れる分子は、分子内に酸基を少なくとも1つ以上含むこ
とが特徴であり、酸基としては例えばカルボン酸基、ス
ルホン酸基等が挙げられる。
【0027】以下に一般式[I]及び[II]で表され
る化合物の代表的具体例を示す。
【0028】
【化9】
【0029】
【化10】
【0030】
【化11】
【0031】
【化12】
【0032】
【化13】
【0033】
【化14】
【0034】
【化15】
【0035】
【化16】
【0036】以下に本発明の化合物の合成例を示す。 〔合成例〕 I−1の合成 合成スキームは以下の通りである。
【0037】
【化17】
【0038】3−カルボキシエチルロダニン[I]2
0.5g(100mmol)と[II]25.9g(1
00mmol)を無水酢酸500ml中、3時間還流し
た。無水酢酸を除去し、エタノールを500ml入れ、
析出した黄土色の結晶をろか洗浄し、化合物[III]
4.5g(40mmol)を得た。(収率12%) [III]4.5g(40mmol)と、3−カルボキ
シエチルロダニン[I]8.2g(40mmol)をエ
タノール200mlにとかし、炭酸カリウム5.5g
(40mmol)を加え、2時間還流した。溶媒を除去
した後、カラムクロマトグラフィーで精製を行い、本発
明の例示化合物I−1のカリウム塩を11.2g(23
mmol)得た。(収率58%) (I−1) λmax 616.5nm(MEOH中)
【0039】これらの染料からの銀塩の製造方法及び感
光材料への添加方法については、先述した英国特許第
1,077,049号及び米国特許第3,471,29
3号に記載されている方法を参考にすることができる。
【0040】本発明の感光材料において、前記一般式
[I]及び一般式[II]で表される染料の銀塩は、ハ
ロゲン化銀乳剤層中に含有させて、イラジエーション防
止染料として用いることもできるし、また非感光性の親
水性コロイド層中に含有させて、フィルター染料又は、
ハレーション防止染料として用いることもできる。ま
た、使用目的により本発明の染料の銀塩を2種以上組合
わせて用いてもよいし、本発明の効果が損なわれない限
り、他の染料と組合わせて用いてもよい。
【0041】本発明において、フィルター層あるいはハ
レーション防止層における本発明の染料の銀塩の付量と
しては、0.05〜2.0g/m2 が好ましく、特に
0.1〜1.0g/m2 が好ましい。該層のゼラチン付
量としては、0.3〜1.5g/m2 が好ましく、特に
0.5〜1.0g/m2 が好ましい。
【0042】本発明におけるフィルター層あるいはハレ
ーション防止層に含まれる染料の銀塩の付量とゼラチン
付量(染料の銀塩の付量/ゼラチン付量)の比は0.1
以上、好ましくは0.1〜2.0、と好ましくは0.2
〜1.0である。
【0043】本発明の感光材料における支持体として
は、酢酸セルロース、硝酸セルロース、例えばポリエチ
レンテレフタレート等のポリエステルフィルム、例えば
ポリエチレン等のポリオレフィンフィルム、ポリスチレ
ンフィルム、ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフ
ィルム、バライタ紙、ポリオレフィン被覆紙、ポリプロ
ピレン合成紙、ガラス板、金属等があり、これらの支持
体は、それぞれ感光材料の使用目的に応じて、適宜選択
される。
【0044】本発明の感光材料における親水性コロイト
としては、ゼラチン、フタル化ゼラチンやベンゼンスル
ホニル化ゼラチン等の誘導体ゼラチン、寒天やカゼイン
或はアルギン酸等の水溶性天然高分子、ポリビニルアル
コールやポリビニルピロリドン等の合成樹脂、カルボキ
シメチルセルロース等のセルロース誘導体等が挙げら
れ、これらは単独もしくは組合わせて用いることができ
る。
【0045】本発明の感光材料におけるハロゲン化銀乳
剤としては、塩化銀、臭化銀、沃化銀、塩臭化銀、沃臭
化銀、塩沃臭化銀等の通常ハロゲン化銀乳剤に用いられ
る任意のものが包含される。
【0046】本発明の感光材料に用いられるハロゲン化
銀乳剤は、通常行なわれる製法をはじめ種々の製法、例
えば特公昭46−7772号公報に記載されている如き
方法、或は米国特許第2,592,250号に記載され
ている如き方法、すなわち、溶解度が臭化銀よりも大き
い、少なくとも一部の銀塩からなる銀塩粒子の乳剤を形
成し、次いでこの粒子の少なくとも一部を臭化銀塩また
は沃臭化銀塩に変換する等の所謂コンバージョン乳剤の
製法等あらゆる製法によって作成することができる。
【0047】このハロゲン化銀乳剤は、化学増感剤、例
えば、チオ硫酸塩、アリルチオカルバミド、チオ尿素、
アリルイソチオシアネート、シスチン等の硫黄増感剤、
活性或は不活性のセレン増感剤、カリウムクロロオーレ
ート、オーリックトリクロライド、カリウムオーリック
チオシアネート、2−オーロチアベンズチアゾールメチ
ルクロライドなどのような金化合物、アンモニウムクロ
ロパラデート、ナトリウムクロロパラダイトなどのよう
なパラジウム化合物、カリウムクロロプラチネートのよ
うなプラチニウム化合物、ルテニウム化合物などのよう
な貴金属増感剤またはこのような増感剤の組合わせを用
いて増感することができる。また、この乳剤は、化学増
感以外にも還元剤で還元増感することができ、トリアゾ
ール類、イミダゾール類、アザインデン類、ベンズチア
ゾリウム化合物、亜鉛化合物、カドミウム化合物、メル
タプタン類またはこれらの混合物で安定化することがで
き、また、チオエーテル型、第4級アンモニウム塩型ま
たは、ポリアルキレンオキサイド型の増感化合物を含有
させることができる。
【0048】本発明の感光材料に用いられるハロゲン化
銀乳剤は、必要に応じて増感色素によって分光増感され
てよい。増感色素としては、シアニン色素、メロシアニ
ン色素、コンプレックスシアニン色素、オキソノール色
素、ヘミオキシノール色素、スチリル色素、メロスチリ
ル色素、ストレプトシアニン色素等の種々のものを用い
ることができ、またそれぞれ、増感色素を1種或は2種
以上組合わせて用いることができる。
【0049】本発明の感光材料において、乳剤層及びそ
の他の親水性コロイド層の中に、グリセリン、1,5−
ペンタンジオール等のジヒドロキシアルカン、エチレン
ビスグリコール酸のエステル、ビスエトキシジエチレン
グリコールサクシネート、乳化重合によって得られる水
分散性の微粒子状高分子化合物等の湿潤剤、可塑剤、膜
物性改良剤等を含有させることができ、また、アルデヒ
ド化合物、N,N’−ジメチロール尿素等のN−メチロ
ール化合物、ムコハロゲン酸、ジビニルスルホン酸、
2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリアジン等
の活性ハロゲン化合物、ジオキサン誘導体、ジビニルケ
トン類、イソシアネート類、カルボジイミド類等の硬膜
剤やサポニン、ポリアルキレングリコール、ポリアルキ
レングリコールエーテル、アルキルスルホン酸塩、アル
キルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホ
ン酸塩等の界面活性剤、さらに、蛍光増白剤、帯電防止
剤、アンチステイン剤、紫外線吸収剤、安定剤等の写真
用添加剤を含有させることができる。
【0050】本発明の感光材料において、ハロゲン化銀
乳剤層中に、カラーカプラーを含有させてもよい。カプ
ラーとしては4当量もしくは2当量性のいずれでもよ
く、マスキング用のカラードカプラーや現像抑制剤を放
出するカプラーであってもよい。黄色形成カプラーとし
ては、アシルアセトアミド系などの閉鎖ケトメチレン系
化合物、マゼンタ形成カプラーとしてはピラゾロン系化
合物、ピラゾロトリアゾール系化合物、ピラゾロテトラ
ゾール系化合物、シアン形成カプラーとしては、フェノ
ール系またはナフトール系化合物が通常有利に用いられ
ている。
【0051】また本発明の感光材料は、通常の感光材料
がとりうるあらゆる層構成をとることができる。次に実
施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれ
によって限定されるものではない。
【0052】
【実施例】
実施例1 表1に記載の染料0.1モルとトリエチルアミン10.
1g(0.1モル)を水1000mlに溶解し、攪拌下
に1モル/リットルの硝酸銀水溶液200mlを滴下し
た。生じた沈澱を濾取し、水洗した後乾燥して目的とす
る染料の銀塩を得た。
【0053】3%ゼラチン水溶液700mlに、上記の
染料の銀塩0.05モル及び界面活性剤TritonX
−200(Rohm&Hass社製)の6.7%溶液3
0mlを加え、さらにガラスビーズ(直径1mm)を2
kgを加えて媒体撹拌ミル(アクアマイザーQA−5、
ホソカワミクロン株式会社製)により8時間粉砕するこ
とにより染料の銀塩の分散液を得た。
【0054】上記の各分散液100mlに、ゼラチン硬
膜剤として0.1gのビスビニルスルホニルメチルエー
テル〔H−1〕及び塗布助剤〔Su−1〕を添加した
後、各染料の銀塩の付量が0.001モル/m2 となる
ようにゼラチン層下引き済みのセルローストリアセテー
トフィルム支持体上に塗布し、乾燥して試料1−1〜1
−7を得た。
【0055】また特開平3−23441号公報の実施例
1に記載の方法を用いて染料D−2の微粒子分散液を調
製し、上記試料1−1〜1−7と同様に硬膜剤〔H−
1〕及び塗布助剤〔Su−1〕を添加した後、各染料の
銀塩の付量が0.001モル/m2 となるようにゼラチ
ン層下引き済みのセルローストリアセテートフィルム支
持体上に塗布し、乾燥して試料1−8を得た。
【0056】また、特開昭63−291051号公報の
実施例1〜9に記載されている方法に従って、染料D−
3と染料の約40倍量の重合体分散物媒染剤を加えたゼ
ラチン水溶液をゼラチン層下引き済みのセルローストリ
アセテートフィルム支持体上に染料の付量が0.001
モル/m2 となるように塗布し、乾燥して試料1−9を
得た。
【0057】上記試料1−1〜1−9について、下記の
定着液A、アルカリ液B及び水により各々20℃で15
秒間処理し、水洗、乾燥の後、分光光度計により測定を
行ない、下記の式により未処理試料に対する最大吸収波
長における脱色率を求めた。結果を併せて表1に示す。
【0058】脱色率(%)=〔1−(処理済み試料の濃
度/未処理試料の濃度)〕×100 〔定着液A〕 チオ硫酸ナトリウム 240g 無水亜硫酸ナトリウム 15g 氷酢酸 15g 硫酸アルミニウムカリウム 15g 水を加えて1000mlとする 〔アルカリ液B〕 炭酸カリウム 37.5g 水を加えて1000mlとし、1NのH2 SO4 を用い
てpH10.2に調整する。
【0059】
【表1】
【0060】
【化18】
【0061】表1より本発明の染料の銀塩は比較の染料
の銀塩に比べ、処理後の脱色率が大きく、残色の少ない
ことがわかる。又公知の比較染料に比べ定着液処理によ
る脱色効果が著しいという特徴を有する。本発明の染料
の銀塩は比較の染料の銀塩及び比較の耐拡散化された染
料と同等の良好な耐拡散性を有していることがわかっ
た。 実施例2 (試料2−1の作製)10%ゼラチン水溶液をゼラチン
層下塗り済みのセルローストリアセテートフィルム支持
体上に塗布し、第1層とした。同時に、その上に下記組
成の感光性ハロゲン化銀乳剤層と表面保護層を重層塗布
して試料2−1を調製した。
【0062】 <感光性ハロゲン化銀乳剤層組成> ハロゲン化銀乳剤(平均粒径0.48μmの沃度2モル%を含む単分散性で均 一組成の沃臭化銀乳剤) 3.2g/m ゼラチン 1.6g/銀1g (添加剤) 増感色素 4.8×10-4モル/銀1モル
【0063】
【化19】
【0064】 塗布助剤 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩〔Su−1〕 0.1mg/m2 <表面保護層組成> ゼラチン 0.6g/m2 塗布助剤 N−オレオイル−N−メチルタウリン酸ナトリウム塩〔Su−2〕 0.2g/m2 硬膜剤 ビスビニルスルホニルメチルエーテル〔H−1〕 0.05g/ゼラチン1g
【0065】(試料2−2〜2−10の作製)試料2−
1における第1層の10%ゼラチン水溶液を実施例1に
従って調製した表2に示す染料を含む分散ゼラチン水溶
液に変えた以外は試料2−1と同様にして多層写真要素
(試料2−2〜2−10)を作成した。染料の付量は
0.001モル/m2 となるようにした。このようにし
て作製された各試料2−1〜2−10を白色光を用いて
ウエッジ露光した後、下記現像処理を行なって写真特性
への影響を比較した。
【0066】処理工程(20℃) 現像 2分 定着 3分 水洗 3分 乾燥 各処理工程において使用した処理液組成は下記のとおり
である。
【0067】〔現像液〕 水 500ml ハイドロキノン 8g メトール 2g 無水亜硫酸ナトリウム 90g 炭酸ナトリウム1水塩 52.5g 臭化カリウム 5g 水を加えて 1リットルとする。
【0068】〔定着液〕 水 600ml チオ硫酸アンモニウム 80g 無水亜硫酸ナトリウム 5g 重亜硫酸ナトリウム 5g 水を加えて1リットルとし、酢酸を用いてpH=6.0
に調整する。
【0069】得られた結果を表2に示す。
【0070】
【表2】
【0071】表2に示されるように比較染料D−1はカ
ブリ濃度が若干増大し、カブリへの影響が見られる。比
較染料D−3はカブリヘの影響は見られないものの塗布
性に悪影響がみられる。一方、本発明の染料の銀塩は塗
布性に支障はなく、隣接層のハロゲン化銀への影響も少
ないことがわかる。また、試料2−1に比べて鮮鋭性も
改良されており、良好な特性の染料である。
【0072】
【発明の効果】本発明の染料は、目的に応じ良好な吸収
スペクトル特性を有する染料を選定でき、かつ、耐拡散
性でありながら写真処理工程中の溶出性及び脱色性に優
れており、カブリ等の写真特性に悪影響を与えることが
ないため、迅速化された写真処理においても残色汚染が
なく、かつ、カブリ等の写真特性の劣化がない感光材料
を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 岳俊 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 平林 茂人 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式[I]又は[II]で示される
    分子内に酸基を含む化合物の銀塩が含有されていること
    を特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 【化1】 [一般式[I]及び[II]において、Aは下記一般式
    [A1 ]〜[A3 ]で表わされる基を示す。 【化2】 (一般式[A1 ]〜[A3 ]において、R1 、R2 及び
    5 は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール
    基、ヘテロ環基を表し、R3 及びR4 はアルキル基、ア
    ルケニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、−C
    OR6 、−CON(R6 )(R7 )、−N(R6 )(R
    7 )、−OR6 、−SOR6 、−SO26 、−SO2
    N(R6 )(R7 )、−N(R6 )COR7 、−N(R
    6 )SO27 、−N(R6 )CON(R7 )(R
    8 )、−SR6 、−COOR6 を表し、R6 〜R8 は、
    水素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、ヘ
    テロ環基を表わす。X1 は酸素原子、イオウ原子、セレ
    ン原子、>N−R9 を表わす。R9 は、R1 と同義であ
    る。X2 、X3 及びX4 は酸素原子、イオウ原子を表
    す。但しX3とX4 のうち少なくとも一方はイオウ原子
    を表すものとする。)Lはメチン基を表し、Eは酸性の
    核を有する基を表す。Arはアリール基、ヘテロ環基を
    表す。n1 及びn2 は0〜3の整数を表す。ただし、一
    般式[I]及び[II]で表わされる分子は、分子内に
    酸基を少なくとも1つ以上含むものとする。]
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011030927A1 (ja) * 2009-09-14 2011-03-17 住友化学株式会社 3型17β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼを阻害するための化合物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2011030927A1 (ja) * 2009-09-14 2011-03-17 住友化学株式会社 3型17β-ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼを阻害するための化合物

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