JPH06159593A - 二重貯槽における内槽支持構造 - Google Patents
二重貯槽における内槽支持構造Info
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- JPH06159593A JPH06159593A JP32885392A JP32885392A JPH06159593A JP H06159593 A JPH06159593 A JP H06159593A JP 32885392 A JP32885392 A JP 32885392A JP 32885392 A JP32885392 A JP 32885392A JP H06159593 A JPH06159593 A JP H06159593A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 冷温性液体貯蔵用の二重貯槽において、内槽
支持構造を小型化するとともに、断熱性および耐衝撃性
を向上させた。 【構成】 内槽1の外面に内槽側支持部材4を突設し、
外槽2の内面に一対の外槽側支持部材6,6を突設して
外槽側支持部材6,6で内槽側支持部材4を、断熱材
5,5を介して挟持させ、断熱材5,5を外槽側支持部
材6,6に貼着する一方内槽側支持部材5に対してスラ
イド可能とすることにより断熱材を圧縮側に用いること
ができて、圧縮強度が強く熱伝導率の低いエポキシ系の
断熱材の使用が可能となり、小型化,断熱性の向上をは
かることができ、かつスライド可能な支持構造により耐
衝撃性の向上をはかることができる。
支持構造を小型化するとともに、断熱性および耐衝撃性
を向上させた。 【構成】 内槽1の外面に内槽側支持部材4を突設し、
外槽2の内面に一対の外槽側支持部材6,6を突設して
外槽側支持部材6,6で内槽側支持部材4を、断熱材
5,5を介して挟持させ、断熱材5,5を外槽側支持部
材6,6に貼着する一方内槽側支持部材5に対してスラ
イド可能とすることにより断熱材を圧縮側に用いること
ができて、圧縮強度が強く熱伝導率の低いエポキシ系の
断熱材の使用が可能となり、小型化,断熱性の向上をは
かることができ、かつスライド可能な支持構造により耐
衝撃性の向上をはかることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば冷温性液体の貯
蔵に供される二重貯槽における内槽支持構造に関し、特
に小型で断熱性および耐衝撃性に優れた二重貯槽におけ
る内槽支持構造に関する。
蔵に供される二重貯槽における内槽支持構造に関し、特
に小型で断熱性および耐衝撃性に優れた二重貯槽におけ
る内槽支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、LNGのような低温性液体の
貯蔵用として二重貯槽が用いられている。図10,11はそ
の1例を示しており、二重貯槽が、ほぼ円筒形の内槽1
と、内槽1と相似形の外槽2とで形成されるとともに低
温性液体8が貯蔵される内槽1と外槽2との間に断熱層
3が形成され、この断熱層3は真空とされて外部からの
侵入熱を内槽1内の低温性液体8に伝えないようになっ
ており、さらに内槽1が金属製のロッド7とロッド7の
両端部のピンを介して外槽2に支持されるようになって
いる。なお図10,11中の符号9は取付脚を示している。
貯蔵用として二重貯槽が用いられている。図10,11はそ
の1例を示しており、二重貯槽が、ほぼ円筒形の内槽1
と、内槽1と相似形の外槽2とで形成されるとともに低
温性液体8が貯蔵される内槽1と外槽2との間に断熱層
3が形成され、この断熱層3は真空とされて外部からの
侵入熱を内槽1内の低温性液体8に伝えないようになっ
ており、さらに内槽1が金属製のロッド7とロッド7の
両端部のピンを介して外槽2に支持されるようになって
いる。なお図10,11中の符号9は取付脚を示している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなロッドによ
って内槽を支持するようにした従来の二重貯槽、特に低
温液体貯蔵用の二重貯槽においては、外部からの熱侵入
量を小さくするために長尺のロッドが用いられていて、
そのために内槽と外槽との隙間が広くなり、その結果外
槽の直径が大きくなるという問題点がある。また、内槽
の熱収縮に対応させるため、ロッドの取付角度およびピ
ン支持部のクリアランス等に制約があり、構造が複雑で
あるという問題点もある。
って内槽を支持するようにした従来の二重貯槽、特に低
温液体貯蔵用の二重貯槽においては、外部からの熱侵入
量を小さくするために長尺のロッドが用いられていて、
そのために内槽と外槽との隙間が広くなり、その結果外
槽の直径が大きくなるという問題点がある。また、内槽
の熱収縮に対応させるため、ロッドの取付角度およびピ
ン支持部のクリアランス等に制約があり、構造が複雑で
あるという問題点もある。
【0004】さらに、全ての金属製のロッドが内槽と外
槽とに対して常に連結されているので、内槽内の低温性
液体に対し外部から全てのロッドを伝わって熱が侵入す
る。また、二重貯槽が衝撃等を受けた場合にどの方向に
衝撃力が作用しても耐えられるように、ロッドの本数お
よびロッドの太さ(断面積)の選定が行なわれているの
で、外部からロッドを伝わって大量の熱が侵入してくる
という問題点があり、また、ロッドの本数あるいはロッ
ド1本当たりの断面積が増大するにつれてロッドが配設
される内槽と外槽との間の断熱層の幅も広くする必要が
あり、外槽が大きくなり、二重貯槽が大型となるなどの
問題点がある。
槽とに対して常に連結されているので、内槽内の低温性
液体に対し外部から全てのロッドを伝わって熱が侵入す
る。また、二重貯槽が衝撃等を受けた場合にどの方向に
衝撃力が作用しても耐えられるように、ロッドの本数お
よびロッドの太さ(断面積)の選定が行なわれているの
で、外部からロッドを伝わって大量の熱が侵入してくる
という問題点があり、また、ロッドの本数あるいはロッ
ド1本当たりの断面積が増大するにつれてロッドが配設
される内槽と外槽との間の断熱層の幅も広くする必要が
あり、外槽が大きくなり、二重貯槽が大型となるなどの
問題点がある。
【0005】本発明は、このような問題点の解決をはか
ろうとするもので、小型でかつ断熱性にすぐれ、しかも
大きな耐衝撃性を有する二重貯槽における内槽支持構造
を提供することを目的とする。
ろうとするもので、小型でかつ断熱性にすぐれ、しかも
大きな耐衝撃性を有する二重貯槽における内槽支持構造
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
め、本発明の二重貯槽における内槽支持構造は、外槽
と、同外槽の内部に収容される内槽と、上記の外槽と内
槽との間に形成される断熱層とをそなえ、上記断熱層の
内部において上記内槽の外面に内槽側支持部材が突設さ
れ、同内槽側支持部材を断熱材を介してスライド可能に
支持する外槽側支持部材が上記外槽の内面に突設されて
いることを特徴としている。
め、本発明の二重貯槽における内槽支持構造は、外槽
と、同外槽の内部に収容される内槽と、上記の外槽と内
槽との間に形成される断熱層とをそなえ、上記断熱層の
内部において上記内槽の外面に内槽側支持部材が突設さ
れ、同内槽側支持部材を断熱材を介してスライド可能に
支持する外槽側支持部材が上記外槽の内面に突設されて
いることを特徴としている。
【0007】さらに、本発明の二重貯槽における内槽支
持構造は、二重貯槽において、外槽と、同外槽の内部に
収容される内槽と、上記の外槽と内槽との間に形成され
る断熱層とをそなえ、上記断熱層の内部において上記内
槽の自重を支持するための下側支持部および衝撃力を受
け持つための衝撃力支持部が上記の内槽と外槽との間に
介設され、上記下側支持部が、上記内槽の外面に突設さ
れた内槽側支持部材と同内槽側支持部材を断熱材を介し
てスライド可能に支持すべく上記外槽の内面に突設され
た外槽側支持部材とで構成され、上記衝撃力支持部が上
記内槽の外面に突設された内槽側支持部材と同内槽側支
持部材を断熱材を介してスライド可能に支持すべく上記
外槽の内面に突設された外槽側支持部材とで構成される
とともに上記断熱材が通常時上記の内槽側支持部材ある
いは外槽側支持部材に対してわずかなギャップをあけて
対向するように上記の外槽側支持部材あるいは内槽側支
持部材に取付けられていることを特徴としている。
持構造は、二重貯槽において、外槽と、同外槽の内部に
収容される内槽と、上記の外槽と内槽との間に形成され
る断熱層とをそなえ、上記断熱層の内部において上記内
槽の自重を支持するための下側支持部および衝撃力を受
け持つための衝撃力支持部が上記の内槽と外槽との間に
介設され、上記下側支持部が、上記内槽の外面に突設さ
れた内槽側支持部材と同内槽側支持部材を断熱材を介し
てスライド可能に支持すべく上記外槽の内面に突設され
た外槽側支持部材とで構成され、上記衝撃力支持部が上
記内槽の外面に突設された内槽側支持部材と同内槽側支
持部材を断熱材を介してスライド可能に支持すべく上記
外槽の内面に突設された外槽側支持部材とで構成される
とともに上記断熱材が通常時上記の内槽側支持部材ある
いは外槽側支持部材に対してわずかなギャップをあけて
対向するように上記の外槽側支持部材あるいは内槽側支
持部材に取付けられていることを特徴としている。
【0008】
【作用】上述の請求項1に記載の発明では、内槽の重量
(内槽の自重および内槽内の液体の重量)を支持するの
に、断熱材を圧縮側に用いており、したがって断熱材と
して圧縮強度が比較的大きく熱伝導率の低いもの(例え
ばエポキシ系樹脂)の使用が可能となって、支持部材の
長さの短縮化が可能となり、内槽支持構造の小型化がは
かれる。また内槽と外槽との間はスライド可能なため、
内槽の熱収縮に追随できて、熱応力の発生を抑制するこ
とができる。
(内槽の自重および内槽内の液体の重量)を支持するの
に、断熱材を圧縮側に用いており、したがって断熱材と
して圧縮強度が比較的大きく熱伝導率の低いもの(例え
ばエポキシ系樹脂)の使用が可能となって、支持部材の
長さの短縮化が可能となり、内槽支持構造の小型化がは
かれる。また内槽と外槽との間はスライド可能なため、
内槽の熱収縮に追随できて、熱応力の発生を抑制するこ
とができる。
【0009】請求項2に記載の発明では、下部支持部の
みによる内槽の自重支持作用が行なわれるため、内槽内
の低温性液体への侵入熱量を低減できる。また衝撃力支
持部では、通常時断熱材と内槽支持部材(あるいは外槽
支持部材)との間のギャップにより、衝撃力支持部を通
じて内槽内の低温性液体への伝熱が遮断される。
みによる内槽の自重支持作用が行なわれるため、内槽内
の低温性液体への侵入熱量を低減できる。また衝撃力支
持部では、通常時断熱材と内槽支持部材(あるいは外槽
支持部材)との間のギャップにより、衝撃力支持部を通
じて内槽内の低温性液体への伝熱が遮断される。
【0010】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例としての二
重貯槽における内槽支持構造について説明すると、図1
〜3は第1実施例を示すもので図1は側断面図、図2は
図1のA−A矢視断面図、図3は要部を拡大して示す断
面図である。図4〜9は第2実施例を示すもので図4は
側断面図、図5は図4のB−B矢視断面図、図6は上側
支持部の側面図、図7は図6のでC−C矢視断面図、図
8は下側支持部の側面図、図9は図8のD−D矢視断面
図である。なお、図1〜9において図10,11と同じ符号
はほぼ同一の部材を示している。
重貯槽における内槽支持構造について説明すると、図1
〜3は第1実施例を示すもので図1は側断面図、図2は
図1のA−A矢視断面図、図3は要部を拡大して示す断
面図である。図4〜9は第2実施例を示すもので図4は
側断面図、図5は図4のB−B矢視断面図、図6は上側
支持部の側面図、図7は図6のでC−C矢視断面図、図
8は下側支持部の側面図、図9は図8のD−D矢視断面
図である。なお、図1〜9において図10,11と同じ符号
はほぼ同一の部材を示している。
【0011】まず第1実施例を説明する。この実施例で
は、内槽支持構造が、図3に示すように、内槽1の外面
に法線方向へ突設された内槽側支持部材4と、この内槽
側支持部材4を両側から挟むように外槽2の内面に法線
方向へ突設された外槽側支持部材6と、内槽側支持部材
4と両外槽側支持部材6との間に挟み込まれた断熱材5
とで形成されている。ここで断熱材5は、内槽側支持部
材4または外槽側支持部材6のどちらか一方に対して固
定され、他方に対しては滑動自在になっている。そし
て、このような構成の内槽支持構造が、図1,2に示す
ように、内槽1の自重(貯蔵中の液の重量を含む)のほ
か、衝撃等に耐えうるように、各取付脚9,9を含む各
平面上に等間隔で4個所ずつ設けられ、さらに貯槽の長
手軸方向の両端部に各1個ずつ設けられている。
は、内槽支持構造が、図3に示すように、内槽1の外面
に法線方向へ突設された内槽側支持部材4と、この内槽
側支持部材4を両側から挟むように外槽2の内面に法線
方向へ突設された外槽側支持部材6と、内槽側支持部材
4と両外槽側支持部材6との間に挟み込まれた断熱材5
とで形成されている。ここで断熱材5は、内槽側支持部
材4または外槽側支持部材6のどちらか一方に対して固
定され、他方に対しては滑動自在になっている。そし
て、このような構成の内槽支持構造が、図1,2に示す
ように、内槽1の自重(貯蔵中の液の重量を含む)のほ
か、衝撃等に耐えうるように、各取付脚9,9を含む各
平面上に等間隔で4個所ずつ設けられ、さらに貯槽の長
手軸方向の両端部に各1個ずつ設けられている。
【0012】上述の構成により、内槽1の径方向の熱収
縮(この場合、内槽径中心は不動)および内槽1の長手
軸方向の熱収縮に対してスライドでき、内槽支持構造に
応力が発生しないようになっている。また、この実施例
の内槽支持構造では、支持構造の高さ方向寸法を高くす
ることなく、長手軸方向の寸法を長くして受圧面積を増
加することにより、より高荷重に耐えうる支持構造を得
ることができる。つまりこの実施例の内槽支持構造で
は、内槽1と外槽2との間の断熱層3の幅を広くする必
要がないので、二重貯槽の小型化が可能となる。
縮(この場合、内槽径中心は不動)および内槽1の長手
軸方向の熱収縮に対してスライドでき、内槽支持構造に
応力が発生しないようになっている。また、この実施例
の内槽支持構造では、支持構造の高さ方向寸法を高くす
ることなく、長手軸方向の寸法を長くして受圧面積を増
加することにより、より高荷重に耐えうる支持構造を得
ることができる。つまりこの実施例の内槽支持構造で
は、内槽1と外槽2との間の断熱層3の幅を広くする必
要がないので、二重貯槽の小型化が可能となる。
【0013】具体例で示すと、この実施例の内槽支持構
造では、内槽1(含:低温性液体8)の重量を支持する
ために、断熱材5を圧縮側にて用いるので、断熱材とし
ては圧縮強度が比較的大きく(鋼と同程度)熱伝導率が
低い(鋼の約1/100)、例えばエポキシ系樹脂の使用が
可能となる。エポキシ系樹脂の断熱材を用いた場合、侵
入熱量を低減するための支持部材の長さを、従来のロッ
ド構造のものに比べて2桁程度短くすることが可能とな
り、その分だけ小型化が可能となる。
造では、内槽1(含:低温性液体8)の重量を支持する
ために、断熱材5を圧縮側にて用いるので、断熱材とし
ては圧縮強度が比較的大きく(鋼と同程度)熱伝導率が
低い(鋼の約1/100)、例えばエポキシ系樹脂の使用が
可能となる。エポキシ系樹脂の断熱材を用いた場合、侵
入熱量を低減するための支持部材の長さを、従来のロッ
ド構造のものに比べて2桁程度短くすることが可能とな
り、その分だけ小型化が可能となる。
【0014】このように第1実施例の内槽支持構造によ
れば、内槽1と外槽2との間の隙間(断熱層3の幅)を
小さくすることができ、外槽2の外径を最小限に押さえ
て二重貯槽の小型化が図れるという利点がある。また、
内槽1の熱収縮に対しても、内槽支持構造の断熱材がス
ライドできるため、内槽支持構造に過大な応力発生のお
それがない。
れば、内槽1と外槽2との間の隙間(断熱層3の幅)を
小さくすることができ、外槽2の外径を最小限に押さえ
て二重貯槽の小型化が図れるという利点がある。また、
内槽1の熱収縮に対しても、内槽支持構造の断熱材がス
ライドできるため、内槽支持構造に過大な応力発生のお
それがない。
【0015】次に第2実施例を説明する。この実施例に
おいても、二重貯槽は円筒形の内筒1と、内筒1と相似
形の外筒2とで形成されていて、図4,5に示すよう
に、断熱層3内における各取付脚9,9を含む各平面上
に対称配置される2個の下側支持部Yにより、通常時は
内筒1の自重(内筒1内の液体重量を含む)が支持され
るようになっている。
おいても、二重貯槽は円筒形の内筒1と、内筒1と相似
形の外筒2とで形成されていて、図4,5に示すよう
に、断熱層3内における各取付脚9,9を含む各平面上
に対称配置される2個の下側支持部Yにより、通常時は
内筒1の自重(内筒1内の液体重量を含む)が支持され
るようになっている。
【0016】下側支持部Yは、図8,9に示すように、
内筒1の外周面に法線方向に突設された内槽側支持部材
14と、この内槽側支持部材14に対向して外筒2の内周面
に法線方向に突設された外槽側支持部材16と、外槽側支
持部材16の内槽側支持部材14に対向する対向面上に取付
けられた断熱材15とで構成されている。断熱材15と内槽
側支持部材14とはスライド可能に当接している。なお、
断熱材15を内槽側支持部材14に取付けてもよい。
内筒1の外周面に法線方向に突設された内槽側支持部材
14と、この内槽側支持部材14に対向して外筒2の内周面
に法線方向に突設された外槽側支持部材16と、外槽側支
持部材16の内槽側支持部材14に対向する対向面上に取付
けられた断熱材15とで構成されている。断熱材15と内槽
側支持部材14とはスライド可能に当接している。なお、
断熱材15を内槽側支持部材14に取付けてもよい。
【0017】ここで、断熱材15は、二重貯槽に衝撃が加
わったときの荷重[(内槽1および内槽1内の低温性液
体8の質量)×(衝撃加速度)]に対して発生する断熱
材15の圧縮応力が、断熱材15の許容応力以下となるよう
な受圧面積をそなえている。この実施例の内槽支持構造
は、後述するように、下側支持部Yのほかに、衝撃力を
受け持つために、上側支持部Xおよび側板側支持部Zを
そなえているが、通常時に断熱材を介して内槽に熱が侵
入するのは、下側支持部Yのみであるから、下側支持部
Yにおける断熱材15は熱の侵入防止上極めて重要であ
る。
わったときの荷重[(内槽1および内槽1内の低温性液
体8の質量)×(衝撃加速度)]に対して発生する断熱
材15の圧縮応力が、断熱材15の許容応力以下となるよう
な受圧面積をそなえている。この実施例の内槽支持構造
は、後述するように、下側支持部Yのほかに、衝撃力を
受け持つために、上側支持部Xおよび側板側支持部Zを
そなえているが、通常時に断熱材を介して内槽に熱が侵
入するのは、下側支持部Yのみであるから、下側支持部
Yにおける断熱材15は熱の侵入防止上極めて重要であ
る。
【0018】一般に、断熱材を貫通して伝熱される熱量
は、断熱材の受圧面積に比例し厚さに反比例するとされ
ている。したがって、断熱材15については熱伝導率の低
い材質のものを選定した上で、受圧面積については上述
のとおりの制限を受けるが、厚さについては内槽1と外
槽2との間に形成されている断熱層3が許容する限りの
厚さのものの使用が望ましい。
は、断熱材の受圧面積に比例し厚さに反比例するとされ
ている。したがって、断熱材15については熱伝導率の低
い材質のものを選定した上で、受圧面積については上述
のとおりの制限を受けるが、厚さについては内槽1と外
槽2との間に形成されている断熱層3が許容する限りの
厚さのものの使用が望ましい。
【0019】下側支持部Yと同一平面上に、2個の上側
支持部Xが対称配設されている(図4,5参照)。上側
支持部Xは下側支持部Yとほぼ同じ構成をそなえてい
て、ただ断熱材15が、通常時に内槽側支持部材14にわず
かなギャップhをあけて対向するようになっている点で
下側支持部Yと相違する。なお断熱材15を内槽側支持部
材14に取付けて外槽側支持部材16にギャップhをあけて
対向させるようにしてもよい。また、内槽1の左右両側
板と外槽2との間に、側板側支持部Zが配設されている
(図4参照)。この側板側支持部Zは上側支持部Xとほ
ぼ同じ構成となっている。
支持部Xが対称配設されている(図4,5参照)。上側
支持部Xは下側支持部Yとほぼ同じ構成をそなえてい
て、ただ断熱材15が、通常時に内槽側支持部材14にわず
かなギャップhをあけて対向するようになっている点で
下側支持部Yと相違する。なお断熱材15を内槽側支持部
材14に取付けて外槽側支持部材16にギャップhをあけて
対向させるようにしてもよい。また、内槽1の左右両側
板と外槽2との間に、側板側支持部Zが配設されている
(図4参照)。この側板側支持部Zは上側支持部Xとほ
ぼ同じ構成となっている。
【0020】上述の構成において、通常時は自重方向の
下側支持部Yでのみ、内槽支持構造の断熱材15が内槽側
支持部材14と接触する。したがって、内槽支持構造から
内槽1内の低温性液体8への侵入熱量は、図10,11に示
した従来の支持構造のものに比べて、約1/2の低いレベ
ルに抑えることができる。衝撃力が自重方向以外に作用
すると、自重方向の下側支持部の外の支持部は、わずか
なギャップhを有しているため、内槽1がこのギャップ
分の微小距離だけ変位した後に、各支持部X,Zが機能
して、強度(圧縮強度)的に問題なく内槽1の変位が拘
束される。さらに、上側支持部Xおよび側板側支持部Z
に設けられた断熱材が熱侵入量を低く抑えるように作用
する。
下側支持部Yでのみ、内槽支持構造の断熱材15が内槽側
支持部材14と接触する。したがって、内槽支持構造から
内槽1内の低温性液体8への侵入熱量は、図10,11に示
した従来の支持構造のものに比べて、約1/2の低いレベ
ルに抑えることができる。衝撃力が自重方向以外に作用
すると、自重方向の下側支持部の外の支持部は、わずか
なギャップhを有しているため、内槽1がこのギャップ
分の微小距離だけ変位した後に、各支持部X,Zが機能
して、強度(圧縮強度)的に問題なく内槽1の変位が拘
束される。さらに、上側支持部Xおよび側板側支持部Z
に設けられた断熱材が熱侵入量を低く抑えるように作用
する。
【0021】上側支持部Xおよび側板側支持部Zについ
ては、高い衝撃力に耐えうるように、つまり耐衝撃力の
点のみ考慮して設計すればよい。したがって、上側支持
部Xおよび側板側支持部Zにおいては断熱材の受圧面積
を大きくとって厚さを低く抑える設計が可能となり、こ
のことにより、上側支持部Xおよび側板側支持部Zの配
設部では内槽1と外槽2との間に形成される断熱層3の
幅を広くする必要がなく、二重貯槽の小型化が可能とな
る。また、従来の内槽支持構造では、ロッドの引張り強
度または曲げ強度により構造が決められていたが、この
実施例の内槽支持構造では、圧縮強度で自重および衝撃
力を受け持つ構造となっているため、内槽支持構造を小
型化することができる。
ては、高い衝撃力に耐えうるように、つまり耐衝撃力の
点のみ考慮して設計すればよい。したがって、上側支持
部Xおよび側板側支持部Zにおいては断熱材の受圧面積
を大きくとって厚さを低く抑える設計が可能となり、こ
のことにより、上側支持部Xおよび側板側支持部Zの配
設部では内槽1と外槽2との間に形成される断熱層3の
幅を広くする必要がなく、二重貯槽の小型化が可能とな
る。また、従来の内槽支持構造では、ロッドの引張り強
度または曲げ強度により構造が決められていたが、この
実施例の内槽支持構造では、圧縮強度で自重および衝撃
力を受け持つ構造となっているため、内槽支持構造を小
型化することができる。
【0022】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の二重貯槽
における内槽支持構造によれば、次のような効果ないし
利点が得られる。 (1) 内槽と外槽との間の隙間(断熱層幅)を小さくで
き、外槽外径を最小限に抑え小型化を図ることができ
る。 (2) 内槽支持構造が内槽の熱収縮に対して自由である
(スライドできる)ため、過大な熱応力を発生すること
がない。 (3) 二重貯槽の内槽内低温性液体への内槽支持構造から
の侵入熱量を従来の支持構造のものに比べて低く抑える
ことができる。 (4) あらゆる方向に作用する衝撃力に対しても充分に耐
えうる内槽支持構造が得られる。 (5) 内槽と外槽との間の断熱層の幅を広くすることなく
高衝撃力に耐えうる内槽支持構造を得ることができる。
における内槽支持構造によれば、次のような効果ないし
利点が得られる。 (1) 内槽と外槽との間の隙間(断熱層幅)を小さくで
き、外槽外径を最小限に抑え小型化を図ることができ
る。 (2) 内槽支持構造が内槽の熱収縮に対して自由である
(スライドできる)ため、過大な熱応力を発生すること
がない。 (3) 二重貯槽の内槽内低温性液体への内槽支持構造から
の侵入熱量を従来の支持構造のものに比べて低く抑える
ことができる。 (4) あらゆる方向に作用する衝撃力に対しても充分に耐
えうる内槽支持構造が得られる。 (5) 内槽と外槽との間の断熱層の幅を広くすることなく
高衝撃力に耐えうる内槽支持構造を得ることができる。
【図1】本発明の第1実施例としての二重貯槽における
内槽支持構造の側断面図。
内槽支持構造の側断面図。
【図2】図1のA−A矢視断面図。
【図3】同要部拡大側断面図。
【図4】本発明の第2実施例としての二重貯槽における
内槽支持構造の側断面図。
内槽支持構造の側断面図。
【図5】図4のB−B矢視断面図。
【図6】同上側支持部の側面図。
【図7】図6のC−C矢視断面図。
【図8】同下側支持部の側面図。
【図9】図8のD−D矢視断面図。
【図10】従来の二重貯槽における内槽支持構造の側断面
図。
図。
【図11】図10のE−E矢視断面図。
1 内槽 2 外槽 3 断熱層 4,14 内槽側支持部材 5,15 断熱材 6,16 外槽側支持部材 8 低温性液体 9 取付脚
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 名山 理介 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 井上 和也 神戸市兵庫区和田崎町一丁目1番1号 三 菱重工業株式会社神戸造船所内
Claims (2)
- 【請求項1】 二重貯槽において、外槽と、同外槽の内
部に収容される内槽と、上記の外槽と内槽との間に形成
される断熱層とをそなえ、上記断熱層の内部において上
記内槽の外面に内槽側支持部材が突設され、同内槽側支
持部材を断熱材を介してスライド可能に支持する外槽側
支持部材が上記外槽の内面に突設されていることを特徴
とする、二重貯槽における内槽支持構造。 - 【請求項2】 二重貯槽において、外槽と、同外槽の内
部に収容される内槽と、上記の外槽と内槽との間に形成
される断熱層とをそなえ、上記断熱層の内部において上
記内槽の自重を支持するための下側支持部および衝撃力
を受け持つための衝撃力支持部が上記の内槽と外槽との
間に介設され、上記下側支持部が、上記内槽の外面に突
設された内槽側支持部材と同内槽側支持部材を断熱材を
介してスライド可能に支持すべく上記外槽の内面に突設
された外槽側支持部材とで構成され、上記衝撃力支持部
が上記内槽の外面に突設された内槽側支持部材と同内槽
側支持部材を断熱材を介してスライド可能に支持すべく
上記外槽の内面に突設された外槽側支持部材とで構成さ
れるとともに上記断熱材が通常時上記の内槽側支持部材
あるいは外槽側支持部材に対してわずかなギャップをあ
けて対向するように上記の外槽側支持部材あるいは内槽
側支持部材に取付けられていることを特徴とする、二重
貯槽における内槽支持構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32885392A JPH06159593A (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 二重貯槽における内槽支持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32885392A JPH06159593A (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 二重貯槽における内槽支持構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06159593A true JPH06159593A (ja) | 1994-06-07 |
Family
ID=18214825
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32885392A Withdrawn JPH06159593A (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 二重貯槽における内槽支持構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06159593A (ja) |
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- 1992-11-13 JP JP32885392A patent/JPH06159593A/ja not_active Withdrawn
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