JPH06158034A - 氷結防止組成物 - Google Patents

氷結防止組成物

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JPH06158034A
JPH06158034A JP5212478A JP21247893A JPH06158034A JP H06158034 A JPH06158034 A JP H06158034A JP 5212478 A JP5212478 A JP 5212478A JP 21247893 A JP21247893 A JP 21247893A JP H06158034 A JPH06158034 A JP H06158034A
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icing
thickener
weight
blend
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Application number
JP5212478A
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English (en)
Inventor
Samir S Ashrawi
セイマー・エス・アシュラウィ
David A Coffey
デビッド・アンソニー・コフェイ
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Huntsman Corp
Original Assignee
Texaco Chemical Co
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09KMATERIALS FOR MISCELLANEOUS APPLICATIONS, NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE
    • C09K3/00Materials not provided for elsewhere
    • C09K3/18Materials not provided for elsewhere for application to surfaces to minimize adherence of ice, mist or water thereto; Thawing or antifreeze materials for application to surfaces

Abstract

(57)【要約】 【構成】 アルキレングリコール成分、増粘剤、低分子
量の非イオン性ポリオキシエチレンアルキルフェノール
エーテル界面活性剤、及びアルキルアリールスルホナー
ト・ヒドロトロープよりなる氷結防止組成物。 【効果】 水で希釈しても高い粘性を保有し、高度に擬
似組成のレオロジー的性質を示す氷結防止組成物が得ら
れる。処理後、低い剪断力のもとでは粘性が温度に影響
されず、また長時間放置しても流出しないが、離陸時の
ような高い剪断力を受けると流出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、氷結防止組成物に関
し、より詳細には、界面活性剤とヒドロトロープとの組
合せを含有する氷結防止組成物に関し、これらの組成物
は、残留時間が長いために、航空機翼の氷結防止剤とし
ての用途に特に適している。
【0002】
【従来の技術】荒天時、凍結及び氷の付着を防止するた
め、航空機の翼表面の処理に使用される液状物質は、公
知であり、冬季の航空機の安全で正常な離陸を確保する
のに重要である。このような条件下に航空機の出発が往
々にして遅延し、時間を延期して駐機しなければならな
い場合、氷結防止配合剤による再処理をしばしば余儀な
くさせられることも、よく知られている。これらの液剤
は両極端の温度のみならず、ポンピングや噴霧(翼への
処理)及び離陸のための滑走の段階で安定であり、滑走
と地上の風に抗して翼表面に付着していなければならな
い。液剤の想定された操作温度以下の特に寒い条件で液
剤の使用を容易にするため、又は偶然に着氷性雨の条件
によって、水で故意に希釈されて、液剤はいくらか薄め
られることがある。以上の諸条件に加えて、氷結防止材
料はまた、特性が変化して、非常に低い粘性となり、離
陸の比較的高い剪断条件で翼表面から流去するものでな
ければならない。このような組成物は、翼以外のその他
の表面、例えば滑走路及び自動車道路表面の除氷又は氷
結防止にも有用である。
【0003】多様な氷結防止組成物が公知である。例え
ば、米国特許第4,744,913 号明細書は、グリコール及び
水を基材とし、増粘剤として有用な架橋したアクリルポ
リマーを有し、さらに通常の腐食防止剤、アルキルアリ
ールスルホン酸のアルカリ金属塩の群に属する界面活性
剤、及びpHを塩基の値に調整する中和剤を含む、氷結
防止剤及び除氷剤を記載している。この試剤は、増粘剤
として、二つの選ばれた架橋したアクリルポリマーを相
互に特定の重量比で含むものである、すなわち、選ばれ
た架橋したアクリル酸又はアクリル酸のアルカリ金属塩
のホモポリマー、及び選ばれた架橋したアクリル酸/ア
クリルアミド又はアクリル酸のアルカリ金属塩/アクリ
ルアミドのコポリマーを、2:1ないし10:1の重量
比で含む。中和剤は、それぞれが選ばれた量の三つの化
合物、すなわち第一のアルカリ性化合物として、アンモ
ニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及び
/又はトリエタノールアミン、第二のアルカリ性化合物
として水酸化カリウム、そして第三のアルカリ性化合物
として別の水酸化アルカリ金属である。この新規な試剤
は、極寒温度及び低い剪断速度においても比較的低い粘
性を有し、極端な条件下でも航空機の離陸に際して試剤
が急速かつ完全に流去するという特別な利点を示すこと
が見出された。
【0004】氷結防止及び着氷から保護するための別の
液剤は、米国特許第4,358,389 号明細書に記載されてお
り、それによって、特に航空機の金属表面を、急速かつ
完全に氷、霜、雪などから解放し、比較的長時間、着氷
に対して表面を保護することができる。この液剤は、本
質的に数種の成分、すなわち(a)グリコール類、
(b)水、(c)増粘剤、(d)水に不溶の物質、
(e)界面活性剤、(f)腐食防止剤、及び(g)アル
カリ性化合物よりなる。量は、いずれの場合にも非常に
特異的であり、成分(a)及び(b)の量は、液剤の全
重量に比較して、少なくとも94%である。そのpH値
は7.5ないし10である。成分(c)の増粘剤は、該
特許明細書に詳細に記載されている架橋したポリアクリ
ラートであり、米国特許第2,923,692 号にも記載されて
いる。
【0005】米国特許第4,954,279 号明細書は、ある種
の増粘剤(例えば、天然及び合成ゴム、セルロースエー
テル類、カルボキシメチルセルロース及びヒドロキシエ
チルセルロース)、乳化剤、実質的に水に不溶である程
度極性の油及びアルカノールアミン類を含む水/グリコ
ール溶液中の油のミクロ乳濁液よりなり、効果的な除氷
及び氷結防止の性質を付与するのに必要な、所望の粘性
及び剪断安定性を具備する組成物を記載している。この
乳化剤は、有機のリン酸エステル類、ホスホン酸エステ
ル類、硫酸エステル類、スルホン酸エステル類、脂肪酸
塩類、アルコール類、フェノール類、アミン類、脂肪酸
類及びそれらのポリオキシアルキレン誘導体のような、
陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤、及びこれら
の混合物である。
【0006】他の溶解促進剤の不存在下に、陰イオン
性、非イオン性及び陽イオン性の湿潤剤を用いた雪又は
氷の層の融解を促進する組成物は、米国特許第3,412,03
0 号明細書に記載されている。陰イオン性湿潤剤は、1
2ないし15の炭素原子を有する少なくとも1個のアル
キル基を有するアルキルアリールスルホナートである。
非イオン性湿潤剤は、式: RA(CH2 CH2 O)x −CH2 CH2 OH (式中、Aはエーテル状酸素及び硫黄、アミノ、カルボ
ン酸エステル及びチオカルボン酸エステル基よりなる群
から選ばれ、Rは8ないし18の炭素原子を有する飽和
又は不飽和炭化水素基又はアラルキル基であり、xは1
〜20である)を有するアルキルオキシエーテル類及び
エステル類、並びにチオエーテル類及びエステル類より
なる群から選ばれる。
【0007】英国特許第1,272,464 号明細書は、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール及びグリセリンの
1種以上;ジイソアルキルフェノールのポリエチレング
リコールエーテル;及び、アクリル酸又はメタクリル酸
のコポリマーである増粘剤よりなる、アルコール成分の
水溶液を含む氷結防止液を開示している。
【0008】本発明に用いたのと同様に、コポリマーが
粘性付与の調節剤として作用する、ポリアクリル酸、及
びポリアクリル酸とビニルモノマーとのコポリマーのブ
レンドを用いて粘性を付与した氷結防止組成物は、ここ
に参考文献として掲げるTexaco Chemical Company のEd
ward C. Niehによる米国特許第5,118,435 号明細書に記
載されている。この二つのポリマーは増粘剤ブレンドを
形成する。ポリアクリル酸は、約2,500,000 ないし約3,
500,000 の重量平均分子量を有し、ジエンモノマーで僅
かに架橋していてもよい。この組成物もまた、プロピレ
ングリコール、ジエチレングリコール及びこれらの混合
物のようなアルキレングリコール成分を含んでいる。こ
れらの組成物は、水で希釈した場合にも高い粘性を有
し、所望の流去特性を示す高度に擬似塑性のレオロジー
を示す。増粘剤ブレンドのカルボン酸基を少なくとも部
分的に中和する中和剤も、好適に含まれる。
【0009】本発明の背景の最初のパラグラフに記載し
た性能を演ずるあらゆるレオロジー的性質を示す、航空
機の増粘された氷結防止組成物への要望は、今もなお存
在している。組成物を水で希釈した場合、液剤が高い粘
性を保有しているのなら、やはり好都合である。この氷
結防止液は、ポンピング及び/又は噴霧に由来するよう
な剪断を受ける間には安定であり、翼のような表面上で
物理的に安定であり、離陸待機の間、特に着氷性雨の
間、又は例えば一般に湿気のある寒い状態では、組成物
による再処理を比較的長時間にわたって遅らせ、又は回
避させるべきである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、した
がって、組成物を水で希釈しても同程度に高い粘性を保
有する凍結防止組成物を提供することである。
【0011】本発明のもう一つの目的は、凍結防止組成
物が航空機の氷結防止組成物として用いられる場合、所
望の流去特性を有するような、高度に擬似塑性のレオロ
ジーを示す凍結防止組成物を提供することである。
【0012】この発明の別の目的は、ポンピング及び/
又は噴霧操作中に剪断安定性のある凍結防止組成物を提
供することである。
【0013】
【課題を解決しようとする手段】本発明の諸目的を遂行
するために、アルキレングリコール成分;増粘剤;低分
子量の非イオン性ポリオキシエチレンアルキルフェノー
ルエーテル界面活性剤;及びアルキルアリールスルホナ
ート・ヒドロトロープを有する氷結防止組成物が、一つ
の形で提供される。
【0014】低分子量の非イオン性ポリオキシエチレン
アルキルフェノールエーテル界面活性剤をアルキルアリ
ールスルホナート・ヒドロトロープと一緒に含み、増粘
したプロピレングリコールをベースとする、航空機の翼
への氷結防止配合剤が、特に有利であることが見出され
た。低分子量の非イオン性ポリオキシエチレンアルキル
フェノールエーテル界面活性剤及びアルキルアリールス
ルホナート・ヒドロトロープの両者が、この発明の配合
剤に用いられる場合、優れたレオロジー的性質及び残留
時間を有する除氷剤/氷結防止剤が得られる。これらの
性質は、(1)着氷性雨の降る長時間、翼上に残留し;
(2)ポンピング及び/又は噴霧に対する剪断安定性が
あり;(3)氷結防止剤が翼から流去するような、高い
対気速度に伴う高い剪断速度で低い粘性を有する、航空
機の翼への氷結防止剤に要求される諸条件に適合する。
本発明の氷結防止組成物は、翼以外の用途があることが
予想される:例えば、空港の滑走路又は自動車道路など
に使用されることが予想される。
【0015】本発明の氷結防止組成物は、好都合なレオ
ロジーを保持しながら着氷防止の性能に予想外の改良を
施した。優れた残留期間は、ヒドロトロープとして機能
することが見出された、アルキルアリールスルホナート
の少量を含有させることによって得られた。低分子量の
非イオン性ポリオキシエチレンアルキルフェノールエー
テルの添加が、性質を一層改善することが見出だされ
た。低分子量のポリオキシエチレンエーテル(例えば、
エチレンオキシド単位を約4.0モル含有する)は、除
氷組成物中の同じ濃度での高分子量のポリオキシエチレ
ンエーテル(エチレンオキシド単位を9.5モル含有す
る)よりも有意に良好であった。
【0016】アルキレングリコール 本発明の氷結防止組成物の最大の単一成分は、1種また
はそれ以上の異なるアルキレングリコール類より構成さ
れるアルキレングリコール組成物である。例えば、アル
キレングリコールは、単に例示としてであるが、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリ
コール、ジプロピレングリコール及びこれらの混合物よ
り選ばれる。特に記載しないその他のアルキレングレコ
ールも、同様に有用である。いくつかの実施態様におい
て、アルキレングリコール成分は、全氷結防止組成物の
少なくとも50%であるが、約65重量%以下である。
好適な実施態様において、アルキレングリコール成分
は、全組成物に基づいて約50ないし約55重量%の範
囲である。
【0017】この発明の一つの実施態様において、配合
剤は、凍結防止成分としてプロピレングリコールに基づ
いている。しかしながら、本発明の液剤の所望の性質に
悪影響を及ぼすのでなければ、配合剤はエチレングリコ
ール、ジエチレングリコール又はジプロピレングリコー
ルを含有していてもよい。
【0018】低分子量非イオン性ポリオキシエチレンア
ルキルフェノールエーテル界面活性剤低分子量の非イオ
ン性ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル界
面活性剤は、この発明の氷結防止組成物に必要な成分で
ある。これらの界面活性剤は、式: R1263 −O−(CH2 CH2 O)x −H 〔式中、R1 はCn(2n+1)(式中、nは平均値が約8
ないし約12の範囲である);R2 はH又はCn
(2n+1)(式中、nは平均値が約8ないし約12の範囲で
ある);C63 は置換したベンゼン環であり、xは約
1ないし約8、最も好適には約3ないし約8の範囲であ
る〕を有する。ここでxは、アルキルフェノール付加物
に付加したエチレンオキシドの平均モル数を意味する。
エチレンオキシド付加の分布は、通常のポリオキシエチ
レンアルキルフェノールエーテルのように広範であって
も、又はある種の「集中した(peaked)」ポリオキシエ
チレンエーテルのように限定されていてもよい。
【0019】氷結防止組成物中の低分子量の非イオン性
ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル界面活
性剤の量は、約0.1ないし約1.0重量%、好ましく
は約0.4ないし約0.7重量%の範囲である。好適な
低分子量の非イオン界面活性剤は、Surfonic N-40 (登
録商標)界面活性剤(Texaco Chemical Company の製
品、ノニルフェノールの4.0モルEO付加物)であ
る。下記に示すように、Surfonic N-95 (ノニルフェノ
ールの9.5モルEO付加物)は、この発明に用いるに
は高すぎる分子量を有している。しかしながら、6モル
のEOを有するSurfonic N-60 は、この発明に用いるこ
とができる。ある状態では、1種を越える界面活性剤を
用いるのが好ましいことが期待される。実際、N-60及び
N-40の混合物が、この発明に用い得ることを示す。
【0020】アルキルアリールスルホナート・ヒドロト
ロープ ヒドロトロープとは、難溶性有機化学物質の水溶性を増
加させる性質を有する化学物質であると理解される。疎
水性本体に対するヒドロトロープ投入量の比は高い。こ
の発明に好適なヒドロトロープは、アルキルアリールス
ルホナート類であって、これは難溶性である上記の低分
子量の非イオン性ポリオキシエチレンアルキルフェノー
ルエーテル界面活性剤に対するヒドロトロープとして役
立つ。ヒドロトロープのアルキル基は、炭素原子が6個
以下の比較的短いものである。許容されるアルキルアリ
ールスルホナート・ヒドロトロープは、限定するもので
はないが、トルエンスルホナート;キシレンスルホナー
ト;クメンスルホナート;ナフタレンスルホナート及び
ベンゼンスルホナート、又は6個以下の炭素原子を有す
る炭化水素鎖で一置換若しくは二置換されたベンゼン若
しくはナフタレンスルホナートの何れかよりなる群のナ
トリウム、カリウム若しくはアンモニウム塩である。こ
の発明の非イオン界面活性剤を、この発明の増粘したプ
ロピレングリコール配合剤と相溶性にするその他のヒド
ロトロープも、本発明の範囲内であると理解されるべき
である。これらは、限定される必要はないが、炭素原子
が6個以下の短いアルキル鎖を有するジカルボン酸類;
6個以下の炭素原子の短いアルキル鎖を有するアルキル
化又はジアルキル化されたジフェニルオキシドジスルホ
ナート類;例えば、脂肪族アルコール又はアルキルフェ
ノールのような短い炭化水素鎖(炭素原子が8個以下)
を有するリン酸エステル類、及びこれらの混合物であ
る。
【0021】アルキルアリールスルホナート・ヒドロト
ロープは、全配合剤1グラム当り約0.001meq ない
し約0.01meq の量で存在するべきである。好ましく
は、アルキルアリールスルホナート・ヒドロトロープ
は、約0.002meq/g ないし約0 .006meq/g の
割合で存在する。ある配合剤では、1種を越えるヒドロ
トロープを用いるのが望ましいことが予想される。
【0022】任意のポリオキシエチレンアルコールエー
テル非イオン界面活性剤 本発明の不凍液組成物の任意の成分は、航空機表面の濡
れを改善することができる非イオンアルコール界面活性
剤であることが予想される。この界面活性剤は、組成物
の過度な発泡の一因となってはならない。一つの実施態
様において、この界面活性剤は、全組成物に基づいて約
0.1ないし約0.5重量%のレベルで用いられる。好
適な界面活性剤は、限定される必要はないが、長鎖脂肪
族アルコールのポリオキシエチレンエーテル、エチレン
オキシドとプロピレンオキシドのブロックコポリマー、
及び関連した非イオン界面活性剤並びにこれらの混合物
である。一つの実施態様において、このような任意のポ
リオキシエチレンアルコールエーテル非イオン界面活性
剤は、式: R−O−(CH2 CH2 O)x−H 〔式中、RはCn(2n+1)(式中、nは約8ないし約1
8の範囲の平均値を有する);そしてxは約1ないし約
10の範囲の平均値を有する〕を有する。ここで、xは
アルキルフェノール付加物に付加されるエチレンオキシ
ドの平均モル数である。エチレンオキシドの分布は、通
常のポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルの
ように広範であってもよく、又はある種の「集中した」
ポリオキシエチレンエーテルのように限定されていても
よい。
【0023】増粘剤 長期間の翼表面への付着が重要な場合もある航空機用の
氷結防止組成物のような、氷結防止組成物に用いられる
場合、特に使用に際して高い又は一定した粘性及び/又
は擬似塑性レオロジーが望ましい場合に、ある種のポリ
マー及びコポリマーが、増粘剤ブレンドとして一緒に用
いられると、所望の粘性を付与する。このような増粘剤
は、ここに参考文献として掲げる米国特許第5,118,435
号明細書に詳細に記載されている。その他の増粘剤も、
ここに記載した増粘剤ブレンド以外に、本発明の組成物
に有用であることが予想される。
【0024】この増粘剤ブレンドは、アクリル酸のポリ
マーであって、アクリル酸のホモポリマー及びコポリマ
ーの両者からなる。増粘剤ブレンドは、少なくとも2種
の異なるポリマーを含んでいる。第一のポリマーは、ポ
リアクリル酸であるのが好ましい。いくつかの実施態様
において、ポリアクリル酸は、約2,500,000 ないし約3,
500,000 の重量平均分子量を有している。ここで用いら
れるポリアクリル酸とは、置換したポリアクリル酸をも
包含する。しかしながら、ポリアクリル酸は、この組成
物に用いられるグリコール類に難溶であり、ポリ(メ
タ)アクリル酸も使用することができるけれども、いく
つかの置換したポリアクリル酸はまた、実際に用いる適
切なグリコール類に不溶なことがある。このポリマー
は、氷結防止組成物中でその溶解性に深刻に影響を及ぼ
さないが、機械的な剪断安定性を付与するに十分に高
い、低レベルの架橋密度でジエンコモノマーと僅かに架
橋されていてもよい。好適なジエン架橋剤の例として
は、必ずしも限定される必要はないが、1,3−ブタン
ジオールジアクリラート、1,3−ブタンジオールジメ
タクリラート、1,4−ブタンジオールジアクリラー
ト、1,4−ブタンジオールジメタクリラート、1,6
−ヘキサンジオールジアクリラート、1,6−ヘキサン
ジオールジメタクリラート、ジエチレングリコールジア
クリラート、ジエチレングリコールジメタクリラート、
トリエチレングリコールジアクリラート、テトラエチレ
ングリコールジアクリラート、ジビニルベンゼン;及び
これらの混合物が挙げられる。第一の増粘組成物の例と
しては、必ずしも限定される必要はないが、B. F. Good
rich Co.の製品であるCarbopol(登録商標)672 及び93
4 ポリアクリル酸が挙げられる。
【0025】増粘剤ブレンドの第二のポリマーは、アク
リル酸又はその誘導体のコポリマー、及び疎水性のビニ
ルモノマーである。この第二のポリマーは、疎水性調整
剤としても注目される。このコモノマーのアクリル酸分
は、置換したアクリル酸、例えば特にメタクリル酸であ
り、あるいはメチルアクリラート、2−ヒドロキシエチ
ルアクリラート、2−ヒドロキシエチルメタクリラー
ト、ヘキシルアクリラート及びこれらの混合物である。
ビニルモノマーは、不飽和の疎水性ビニル型のどのよう
な好適なモノマーでもよく、限定するものではないが、
n−デシルアクリラート、n−デシルメタクリラート、
イソデシルアクリラート、イソデシルメタクリラート、
ラウリルアクリラート、ラウリルメタクリラート、n−
オクチルアクリラート、n−オクチルメタクリラート、
2−エチルヘキシルアクリラート、2−エチルヘキシル
メタクリラート;及びこれらの混合物である。アクリル
酸のホモポリマー及びアクリル酸と疎水性ビニルモノマ
ーとのコポリマーは、適切なフリーラジカル重合開始剤
による開始によるような、適切な公知の付加重合法のい
ずれかによって作られる。これらの疎水性調整剤コポリ
マーの例としては、必ずしも限定するものではないが、
B. F. Goodrich Co.の製品であるCarbopol 1610 、1621
及び1622増粘剤が挙げられる。
【0026】増粘剤成分は、氷結防止又は凍結防止組成
物中に、約0.2ないし約0.8重量%、好ましくは約
0.26ないし約0.48重量%の量で存在する。本発
明の一つの実施態様において、増粘剤成分又はブレンド
の約65ないし約98%はポリアクリル酸であり、この
ブレンドの約2ないし約35重量%はアクリル酸と疎水
性ビニルモノマーとのコポリマーである。本発明の一つ
の実施態様において、さらに好ましい範囲は、増粘剤ブ
レンドの約75ないし95%がポリアクリル酸、増粘剤
ブレンドの約5ないし25%がアクリル酸(又はその誘
導体)と疎水性ビニルモノマーとのコポリマーである。
最も好ましい範囲は、増粘剤ブレンドの約80ないし9
0%がポリアクリル酸、増粘剤ブレンドの約10ないし
20%がアクリル酸(又はその誘導体)と疎水性ビニル
モノマーとのコポリマーである。これらの配合剤は、予
測しがたい方法で相互に影響する複雑な混合物であるこ
とは明らかである。加工される組成物は、各種成分の量
のみならず、それらの正確な化学構造及び性質によって
異なるので、上記及び下記に記載された化合物の適切な
量及び割合を正確に明示し得ないことが、理解されるべ
きである。
【0027】中和剤 ポリアクリル酸のホモポリマー及びコポリマーが用いら
れる増粘剤である場合、少なくとも部分的にそれらを中
和するために、ポリアクリル酸のホモポリマー及びコポ
リマーと共に、中和剤を用いるのが好ましい。中和剤
は、水酸化アルカリ金属、有機アミン塩基及びこれらの
混合物よりなる群から選ばれてよい。下記の腐食防止剤
は、中和剤としても有用であろう。必要な中和剤の量
は、中和剤の分子量並びに特定の配合剤に用いられるポ
リアクリル酸の量及びポリマーに含まれる遊離の酸基の
量によって決定される。一般に、塩基性中和剤は、増粘
剤ブレンドにおけるカルボン酸基の約20ないし約90
%を中和しなければならない。好ましくは、カルボン酸
基の30ないし80%を中和するのに十分な塩基が存在
する。
【0028】腐食防止剤 腐食防止剤も、凍結防止組成物の成分として好ましい
が、任意の成分である。腐食防止剤は、航空機の氷結防
止組成物の技術分野において通常用いられる腐食防止剤
のいずれであってもよく、一つの実施態様において、い
くつかを例示すると、トリルトリアゾールのアルカリ金
属塩もしくはベンゾトリアゾールのアルカリ金属塩、又
はこれらの混合物であるのが好ましい。この腐食防止剤
は、開放された電荷の影響下に起こり得る燃焼からグリ
コール類を保護するのにも役立つ。本発明の別な実施態
様において、腐食防止剤は、組成物の約0.2ないし約
0.5重量%存在し、増粘剤ブレンドのポリアクリル酸
を中和するのにも役立つ。
【0029】水 通常、脱イオン水は前記の氷結防止組成物の平衡をもた
らす。氷結防止の目的に必要ならば、脱イオン水が組成
物を希釈するのに用いられる。
【0030】配合法 本発明の氷結防止組成物は、所望により、上記の成分を
単に混合することによって、簡単に作られる。二種類の
一般法が用いられる。第一に、一工程法では、氷結防止
組成物は、必要な性質に必要な割合で所望の成分を混合
して、直接に作られる。簡単であるという利点があるけ
れども、最適の配合が得られる前に、試行錯誤を反復し
て、調合には非常に多くの調整がなされなければならな
い。
【0031】あるいは、第一の組成物は、第一の粘性を
有する所望の成分を用いて作られる。次に、第二の組成
物は、同じ成分を用いて作られるが、割合を変えること
で第一の組成物の第一の粘性と異なる第二の粘性を生成
する。一般に、第一の粘性が最終の氷結防止組成物にお
ける所望のそれよりも低い(又は、高い)場合、適当な
成分の割合を変えて、第一の粘性よりも高い(又は、低
い)第二の組成物における第二の粘性が得られる。最後
に、第一の組成物及び第二の組成物は、一緒に混合され
て所望の成分及び所望の目的とする粘性(第三の粘性は
第一及び第二の粘性の中間であり、異なっている)を有
する最終の氷結防止組成物を生成する。第一及び第二の
組成物の間で調整された成分の割合は、それらの粘性、
例えば増粘剤の割合、増粘剤組成物(2種の増粘剤のブ
レンドが用いられる場合)、水酸化アルカリ金属及び水
などを修正することは明らかである。
【0032】二工程法を用いて、ある最終の氷結防止組
成物を形成するのに十分な実験が行なわれたならば、こ
の技術分野で普通に精通した技術者にとって、最適な配
合剤を形成する一工程法を効率的に決定することが容易
であるのは明らかである。
【0033】
【発明の効果】本発明の組成物は、水で希釈された場合
にも高い粘性を保有することが見出された。この特性
は、これらの配合からは予期しないものである。さら
に、この組成物は高度に擬似塑性のレオロジーを示し、
所望の流去特性を示す。すなわち、この組成物は、十分
に長期間、航空機表面に保留されるが、比較的高い剪断
力のもとでは流動化する。低い剪断条件下に、これらの
物質の粘性は、約−25℃から20℃の間の温度変化
に、比較的影響を受けることがない。この特徴から、航
空機に使用される液剤の厚さがある程度予想され、広い
温度範囲での残留時間の予測が可能である。
【0034】実際、本発明の配合剤が標準試験の条件で
剪断力をかけた後、それらの残留時間は少なくとも30
分である。後述のように、本発明の低分子量の非イオン
性ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル界面
活性剤及びアルキルアリールスルホナート・ヒドロトロ
ープの組合せを用いない組成物の残留時間は30分以下
である。氷結防止組成物が、処理に用いてから航空機の
離陸まで、たとえこれが悪条件で長時間であるとして
も、できるだけ安定であることは重要である。氷結防止
組成物の重要な性質は、ポンピング及び噴霧のような剪
断効果に安定であるが、高い剪断条件では翼から流去す
ることである。本発明の物質は、これらの環境で必要な
安定性に優れた性質を示す。実際、これらの物質は、Dr
aft #6 SAEref J89A2 "Proposed Aerospace Material S
pecification for Fluid, Aircraft Deicing/Anti-Icin
g (SAE Type 11)" (Section 3.2.4 "Anti-icing Perfor
mance) 、米国において近い将来に採用されることが予
定されている、より厳密な次世代の仕様書(S.A.
E.はSociety of Automotive Engineers を意味する)
に記載された剪断安定性及び残留時間の所要条件に適合
している。これらの仕様書は、すでに欧州では採用され
ている。
【0035】
【実施例】本発明を、以下の実施例によってさらに説明
する。
【0036】例1 Carbopol 672及び1621の85:15の混合物であるポリ
アクリル酸樹脂の3%水溶液(68.0g)、プロピレ
ングリコール(308.5g)、PMC Specialities
Group (シンシナティー市、オハイオ州)の製品である
Cobratec TT-50S (登録商標)トリルトリアゾール溶液
(腐食防止剤/中和剤/燃焼防止剤)(3.0g)、Su
rfonic N-40 (2.4g)、NaOHの2%水溶液(2
2.0g)、キシレンスルホン酸ナトリウム・ヒドロト
ロープ(NaXS)の2%水溶液(31.2g)及び脱
イオン水(164.9g)よりなる組成物を調製した。
このブレンドの粘性は、ブルックフィールド粘度計のロ
ーターSC4-31/13Rにより、0.3rpm で測定して、0℃
で5,400cP であった。脱イオン水の代わりに2%NaO
H水溶液の2gを用いた以外は、同じ量から別のブレン
ドを調製した。同じ条件下で6,300cP のブレンドを得
た。これらの二種のブレンドを、0℃で6,000cP のブレ
ンドになるように混合した。得られた製品は、僅かに不
透明で無色の溶液であった。
【0037】剪断安定性、レオロジー的性質及び氷結防
止性能は、Draft #6 SAE ref J89A2"Proposed Aerospac
e Material Specification for Fluid, Aircraft/Deici
ng/Anti-icing (SAE Type 11)" に記載された方法を用
いて測定した。表1及び表2は、温度、剪断速度及び水
希釈に伴うブレンド粘性の変化を示す。この実施例の液
剤の機械的安定性は、表1における非剪断液剤の0℃に
おける粘性の性質、及び表2における0%水希釈での剪
断力をかけた液剤の粘性の性質と比較して明らかであ
る。剪断試験は、これらの製品のポンピング及び噴霧の
間に起こり得る剪断の型を模擬したものである。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】この実施例の剪断力をかけた氷結防止剤
は、着氷性雨の条件で、36.92分の平均残留時間を
有していた。市販されている氷結防止剤、Kilfrost ABC
-3[Kilfrost Ltd. (Northumberland市、英国)の製
品]は、同一条件で約32分の平均残留時間を有してい
た。
【0041】例2 上記と同一比率のCarbopol 672及び1621ポリアクリル酸
樹脂の3%水溶液60g、NaOHの2%水溶液6.2
g、及び脱イオン水196.4gを用いた以外は例1と
同様にして、組成物を調製した。この製品は、例1と同
じ粘度計ローターを用い、0℃、0.3rpm で1,600cP
のブレンドであった。2%NaOH水溶液の15gの代
わりに脱イオン水を用いた以外は同じ量を用いて、第二
のブレンドを調製し、11,300cPのブレンドを得た。これ
ら2種のブレンドを、0℃で5,900cP のブレンドになる
ように混合した。
【0042】諸性質は、前記と同様に測定した。表3及
び表4は、温度、剪断速度及び水希釈に伴うブレンド粘
性の変化を示す。この実施例の液剤の機械的安定性は、
表3における非剪断液剤の0℃における粘性の性質、及
び表4における0%水希釈での剪断液剤の粘性の性質と
比較して明らかである。
【0043】
【表3】
【0044】
【表4】
【0045】この実施例の剪断力をかけた氷結防止剤
は、着氷性雨の条件で32.8分の平均残留時間を有し
ていた。
【0046】例3 Carbopol 672の1621に対する比率を95:5とし、プロ
ピレングリコール313.5g、NaOHの2%水溶液
17g、及び脱イオン水166.9gを用いた以外は例
1と同様にして、組成物を調製した。前記と同一条件で
5,300cP のブレンドを得た。2%NaOH水溶液の3.
0gの代わりに脱イオン水を用いた以外は同じ量を用い
て、第二のブレンドを調製し、7,000cP のブレンドを得
た。これら2種のブレンドを、0℃で6,000cP のブレン
ドになるように混合した。
【0047】表5及び表6は、温度、剪断速度及び水希
釈に伴うブレンド粘性の変化を示す。この実施例の液剤
の機械的安定性は、表5における非剪断液剤の0℃にお
ける粘性の性質、及び表6における0%水希釈での剪断
力をかけた液剤の粘性の性質と比較して明らかである。
【0048】
【表5】
【0049】
【表6】
【0050】この実施例の剪断力をかけた氷結防止剤
は、着氷性雨の条件で32.33分の平均残留時間を有
していた。
【0051】例4(比較例) Carbopol 672及び1621の95:5の混合物である樹脂の
3%水溶液(64.2g)、Cobratec TT-50S (3.0
g)、プロピレングリコール(310.9g)、2%N
aXS(3.5g)、NaOHの2%水溶液(23.0
g)、及び脱イオン水(195.4g)よりなる組成物
を用いた。ただし、低分子量の非イオン性ポリオキシエ
チレンアルキルフェノールエーテル界面活性剤は加えな
かった。このブレンドは、0℃で10,400cPの粘性を有し
ていた。2%NaXSの0.6g及び2%NaOHの
4.0gの代わりに脱イオン水を用いた以外は同じ量を
用いて、第二のブレンドを調製した。このブレンドは、
0℃で1,200cP の粘性を有していた。6,000cP のブレン
ドが得られるように、2種のブレンドを混合した。
【0052】表7及び表8は、温度、剪断速度及び水希
釈に伴うブレンド粘性の変化を示す。この比較例の液剤
の機械的安定性は、表7における非剪断液剤の0℃にお
ける粘性の性質、及び表8における0%水希釈での剪断
力をかけた液剤の粘性の性質と比較して明らかである。
【0053】
【表7】
【0054】
【表8】
【0055】この比較例の剪断力をかけた氷結防止剤
は、着氷性雨の条件で単に27.88分の平均残留時間
を有していた。この値は、実施例1〜3で得られた本発
明の配合剤のそれよりも、相当に少ない。
【0056】例5(比較例) Carbopol 672及び1621の85:15の混合物である樹脂
の3%水溶液(68.0g)、Cobratec TT-50S (3.
0g)、プロピレングリコール(308.5g)、Surf
onic N-95 (2.4g)、2%NaXS(6.2g)、
NaOHの2%水溶液(30.0g)、及び脱イオン水
(181.9g)よりなる組成物を調製した。ただし、
低分子量の非イオン性ポリオキシエチレンアルキルフェ
ノールエーテル界面活性剤の代わりに、比較的高分子量
の界面活性剤(ノニルフェノールの9.5モルEO付加
物)を添加した。得られたブレンドは0℃で5,200cP の
粘性を有していた。
【0057】表9及び表10は、温度、剪断速度及び水
希釈に伴うブレンド粘性の変化を示す。この比較例の液
剤の機械的安定性は、表9における非剪断液剤の0℃に
おける粘性の性質、及び表10における0%水希釈での
剪断力をかけた液剤の粘性の性質と比較して明らかであ
る。
【0058】
【表9】
【0059】
【表10】
【0060】この比較例の剪断力をかけた氷結防止剤
は、着氷性雨の条件で単に21.67分の平均残留時間
を有していた。この値は、実施例1〜3で得られた本発
明の配合剤のそれよりも相当に低く、非イオン性ポリオ
キシエチレンアルキルフェノールエーテル界面活性剤を
用いない比較例4のそれよりも低い。
【0061】例6(比較例) Carbopol 672及び1621の95:5の混合物である樹脂の
3%水溶液(64.2g)、プロピレングリコール(3
11.0g)、Cobratec TT-50S (3.0g)、Surfon
ic N-95 (3.0g)、2%NaOH(27.9g)、
及び脱イオン水(190.9g)よりなる組成物を調製
した。ただし、アルキルアリールスルホナート・ヒドロ
トロープは用いなかった。得られたブレンドは、0℃で
6,100cPの粘性を有していた。
【0062】表11及び表12は、温度、剪断速度及び
水希釈に伴うブレンド粘性の変化を示す。この比較例の
液剤の機械的安定性は、表11における非剪断液剤の0
℃における粘性の性質、及び表12における0%水希釈
での剪断力をかけた液剤の粘性の性質と比較して明らか
である。
【0063】
【表11】
【0064】
【表12】
【0065】この比較例の剪断力をかけた氷結防止剤
は、着氷性雨の条件で単に20.96分の平均残留時間
を有していた。この値は、実施例1〜3で得られた本発
明の配合剤のそれよりも相当に低く、比較例4及び5の
それよりも低い。
【0066】例7〜9(比較例) 表13は、同表に組成を示す例7〜9によって調製され
た配合剤を包含する各種配合剤の、着氷性雨に対する耐
性試験との要約である。これらは、本発明の添加物を含
有する液剤を、含有しない液剤と比較するのに利用でき
るであろう。
【0067】
【表13】
【0068】例10(比較例) Carbopol 672及び1621の95:5の混合物である樹脂の
3%水溶液(64.2g)、プロピレングリコール(3
10.9g)、Cobratec TT-50S (3.0g)、2%N
aOH(17.5g)、6%クメンスルホン酸ナトリウ
ム(8.6g)、及び脱イオン水(195.8g)より
なる組成物を調製した。ただし、非イオン界面活性剤は
用いなかった。得られたブレンドは、0℃で6,000cP の
粘度を有していた。
【0069】表14及び表15は、温度、剪断速度及び
水希釈に伴うブレンド粘性の変化を示す。この比較例の
液剤の機械的安定性は、表14における非剪断液剤の0
℃における粘性の性質、及び表15における0%水希釈
での剪断力をかけた液剤の粘性の性質と比較して明らか
である。
【0070】
【表14】
【0071】
【表15】
【0072】この比較例の剪断力をかけた氷結防止剤
は、着氷性雨の条件で単に23.88分の平均残留時間
を有していた。この値は、実施例1〜3で得られた本発
明の配合剤のそれよりも相当に低く、比較例4及び5の
それよりも低い。
【0073】例11〜15(例14、15は比較例) SurfonicN−シリーズのポリオキシエチレンノニルフェ
ノールエーテルである各種の非イオン界面活性剤を、異
なる濃度で用いて、各種の組成物を調製した。プロピレ
ングリコール氷結防止剤の量は、使用した界面活性剤の
量に適応させて調整した。この変量をyで示す。これら
の組成物は前記の実施例に記載した二工程法で製した。
【0074】組成物は、Carbopol 672及び1621の85:
15の混合物であるポリアクリル酸樹脂の3%水溶液
(68.0g)、各種のプロピレングリコール(30
8.5−yg)、Cobratec TT-50S トリルトリアゾール
溶液(3.0g)、SurfonicN−シリーズのポリオキシ
エチレンノニルフェノールエーテルである各種の界面活
性剤の各種の量(2.4+yg)、NaOHの2%水溶
液(22.0g)、キシレンスルホン酸ナトリウム(N
aXS)の2%水溶液(31.2g)、及び脱イオン水
(164.9g)よりなる。適当な各種条件下でのこれ
らの組成物の粘性、それぞれの着氷性雨試験での剪断後
の粘性低下の百分率及び剪断力をかけた液剤の残留時間
を、表16に示した。
【0075】例16 例1と同一の組成物を、一工程法で調製した。このこと
は、高粘性組成物及び低粘性組成物をともに混合して、
適切な粘性が作られることを意味している。一工程法は
実際の製造法を簡略にした。適当な各種条件下でのこの
組成物の粘性、剪断後の粘性低下の百分率及び着氷性雨
試験における残留時間を、表16に示した。この情報
を、比較の目的で、二工程法で作られた同じ組成物の同
じデータとともに表17に示した。このデータは、一工
程法が等しい性能を有する組成物を形成し得ることを、
明白に示している。
【0076】
【表16】
【0077】比較的高分子量の非イオン性ポリオキシエ
チレンアルキルフェノールエーテル界面活性剤を、単一
の界面活性剤(例15)又は界面活性剤混合物の一部分
(例14)としてのいずれかによる添加は、本発明の例
16及び11〜13の30分を越える(約33分または
それ以上)という残留時間に比べて、約20分という顕
著に短縮した残留時間を与えていることが認められた。
【0078】
【表17】
【0079】特許請求の範囲に規定した本発明の精神及
び範囲を逸脱することなく、本発明の方法に多くの変更
が可能である。例えばこの技術分野に精通した技術者
は、この明細書に明示していないが、予想される特別な
化合物及び割合が、望ましい結果を生じることを発見で
きる。低分子量の非イオン性ポリオキシエチレンアルキ
ルフェノールエーテル界面活性剤の組合せ及び/又はア
ルキルアリールスルホナート・ヒドロトロープの組合せ
が、特別な利点を有することを見出だすことができる。
氷結防止組成物はまた、除氷剤としての用途があり、翼
以外の表面、例えば着氷のないことが必要な車両のフロ
ントガラス及び風雨に当る固定表面もまた、これらの物
質で処理しうることが理解される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デビッド・アンソニー・コフェイ アメリカ合衆国、テキサス 78753、オー スチン、エヌ・ラマー・ナンバー356 8912

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルキレングリコール成分、増粘剤、低
    分子量の非イオン性ポリオキシエチレンアルキルフェノ
    ールエーテル界面活性剤、及びアルキルアリールスルホ
    ナート・ヒドロトロープよりなる氷結防止組成物。
  2. 【請求項2】 エチレングリコール、プロピレングリコ
    ール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール
    及びこれらの混合物よりなる群から選ばれるアルキレン
    グリコール成分約50ないし約65重量%;約 2,500,0
    00ないし約 3,500,000の重量平均分子量を有する少なく
    とも1種のポリアクリル酸が増粘剤ブレンドの約65な
    いし約98%(ポリアクリル酸は、ジエンコモノマーに
    よって部分的に架橋されている)、及びアクリル酸と疎
    水性ビニルモノマーの少なくとも1種のコポリマーが増
    粘剤ブレンドの約2ないし約35重量%よりなる増粘剤
    ブレンド約0.2ないし約0.8重量%;該増粘剤ブレ
    ンド中のカルボン酸基の約20ないし90重量%を少な
    くとも部分的に中和する中和剤(中和剤は水酸化アルカ
    リ金属、有機アミン塩基及びこれらの混合物よりなる群
    から選ばれる); 式:R1263 −O−(CH2 CH2 O)x −H
    〔式中、R1 はCn(2n+1)(式中、nは平均値が約8
    ないし約12の範囲である);R2 はH又はCn
    (2n+1)(式中、nは平均値が約8ないし約12の範囲で
    ある);C63 は置換されたベンゼン環であり、xは
    約1ないし約8の範囲の平均値である〕を有する低分子
    量の非イオン性ポリオキシエチレンアルキルフェノール
    エーテル界面活性剤約0.1ないし約1.0重量%;な
    らびに、トルエンスルホナート、キシレンスルホナー
    ト、クメンスルホナート、ナフタレンスルホナート及び
    6個以下の炭素原子を有する炭化水素鎖で一置換又は二
    置換されたベンゼンスルホナート類、炭素原子が6個以
    下の短いアルキル鎖を有するジカルボン酸類、6個以下
    の炭素原子を有する短いアルキル鎖を有するアルキル化
    又はジアルキル化されたジフェニルオキシドジスルホナ
    ート類;炭素原子が8個以下の炭化水素鎖を有するリン
    酸エステル類及びこれらの混合物の群のナトリウム、カ
    リウム及びアンモニウム塩よりなる群から選ばれるアル
    キルアリールスルホナート・ヒドロトロープを、組成物
    1gあたり約0.001ないし約0.01meq/gを含む
    氷結防止組成物。
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