JPH06157326A - ハイブリッド型人工膵臓 - Google Patents

ハイブリッド型人工膵臓

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JPH06157326A
JPH06157326A JP4317069A JP31706992A JPH06157326A JP H06157326 A JPH06157326 A JP H06157326A JP 4317069 A JP4317069 A JP 4317069A JP 31706992 A JP31706992 A JP 31706992A JP H06157326 A JPH06157326 A JP H06157326A
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JP
Japan
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agarose
solution
artificial pancreas
degree
hybrid
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JP4317069A
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English (en)
Inventor
Takayuki Oka
孝之 岡
Kazuo Kobayashi
和生 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 自然抗体及び/または移植膵ラ島に対する抗
体を有する動物間の移植に用いた場合であっても、免疫
抑制剤を併用することなく、長期間に渡り血糖値を正常
化することを可能とするハイブリッド型人工膵臓を提供
する。 【構成】 アセタール化されたアガロース誘導体濃度が
7〜50重量%であるアガロース誘導体ゲルに膵ランゲ
ルハンス島が包括固定されていることを特徴とする、ハ
イブリッド型人工膵臓。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、膵臓の機能が侵された
り低下したりしている糖尿病患者に対し、膵臓の機能を
代行させるための人工膵臓に関し、特に、ハイブリッド
型の人工膵臓に関する。
【0002】
【従来の技術】生体内ではホルモンあるいはその他の物
質が産出され、これらが有効に各器官に作用して生命体
を維持している。しかしながら、これらの体内で産出さ
れる物質の一部が欠如すると種々の病的疾患が生じ、外
的にこれらを補わなければならない状態が起こる。例え
ば、糖尿病はインスリンの不足が原因であり、この糖尿
病を治療するにはインスリンを投与する必要がある。
【0003】現在、糖尿病の治療法としては、インスリ
ン製剤を注射する方法が主流を占めている。すなわち、
前もって測定された患者の血中グルコース濃度に応じ、
必要量のインスリン製剤を注射により投与する方法が採
用されている。しかしながら、患者の血中グルコース濃
度は連続的に変化する。従って、上記インスリン製剤の
注射によっては、血中グルコース濃度の連続的な変化に
応じてインスリンを投与することはできない。よって、
インスリン製剤を注射する方法では、患者のグルコース
代謝を生理的にコントロールすることができず、血管障
害や腎臓障害等の併発症を防止することは非常に困難で
あった。
【0004】そこで、患者の血中グルコース濃度の連続
的な変化に応じたインスリンの投与を可能とするものと
して、ハイブリッド型人工膵臓が注目を集めている。ハ
イブリッド型人工膵臓とは、生体内においてインスリン
を分泌する組織、すなわち膵ランゲルハンス島(以下、
膵ラ島と略す。)を半透膜内に包括固定化した構成を有
し、患者の生体防御系(免疫系等)から隔離した後に体
内に移植して用いられるものである。
【0005】上記ハイブリッド型人工膵臓において膵ラ
島を包括固定化する材料としては、下記の文献〜に
示されているように、2.5〜5重量%のアガロースゲ
ルまたは10〜30重量%のアガロース分解物ゲルが提
案されている。 文献…岩田博夫,雨宮 治,松田武久,林 良輔,高
野久輝,阿久津哲造;ハイブリッド型人工膵臓、人工臓
器、16(3),1263(1987)。
【0006】文献…岩田博夫,小林和生,清水 浩,
雨宮 治,阿久津哲造;ハイブリッド型人工膵臓、アガ
ロースマイクロビーズ封入ラ島のマウス間同種移植への
適用、人工臓器、20(1),213(1991)。 文献…高木達也,岩田博夫,雨宮 治;マイクロカプ
セル化ラ島の異種移植への適用、第29回人工臓器学会
予稿集P87。 文献…特開昭62−215530号。
【0007】組織または細胞をマイクロカプセルに封入
する目的は、組織または細胞を維持しかつその正常な代
謝機能を支えるのに必要な栄養、イオン及び酸素等を透
過せせるが、他方、リンパ球や抗体蛋白等を通さない免
疫隔離膜内に、組織または細胞を生きたまま、しかも保
護された状態で維持することにある。しかしながら、現
在のところマイクロカプセル化した組織や細胞を動物の
体内で長期間安定に生存させ得る免疫隔離膜は実現され
ていない。
【0008】上記文献では、アガロース濃度が5重量
%のアガロースマイクロカプセルを用いてハイブリッド
型人工膵臓を作製し、マウス間の同種移植を行った場
合、長期間の生着が認められている。しかしながら、ハ
ムスター−マウス間の異種移植を行った場合には、7例
中2例において長期間血糖値が正常化したものの、残り
の5例については10日以内に血糖値が上昇し、糖尿病
状態に戻ることが確かめられている(文献)。従っ
て、アガロース濃度が5重量%のマイクロカプセルを用
いた場合には、再現性に優れ、かつ長期間に渡り人工膵
臓として機能するものを得ることはできなかった。ま
た、IgGのような液性抗体が通過した場合の免疫反応
等により拒絶されることがあった。
【0009】マイクロカプセルを作成するときに使用す
るアガロースの濃度を変化させることにより、このマイ
クロカプセルのアガロースゲル部分を通過できる分子の
分子量を大きく変化させることができる。すなわち、ア
ガロース濃度が高い場合にはアガロースの網目構造は小
さく、アガロース濃度が低い場合にはアガロースの網目
構造は大きくなることが考えられる。網目構造が大き過
ぎると、抗体等の侵入によりカプセル内の生組織または
生細胞は死滅し、特定物質(例えば、インスリン)の産
生が阻害される。そこで、液性抗体の通過を阻止するた
めに、高濃度のアガロースマイクロカプセルへの膵ラ島
の封入を試みたが、市販のアガロースを用いた場合には
高濃度のアガロース溶液では粘度が高くなりすぎ、マイ
クロカプセルを容易に作成することができず、従来の方
法では7.5重量%濃度が限界であり、高濃度化するこ
とは困難であった。
【0010】マイクロカプセル以外の形態として、タブ
レット状のものやロッド状のものが検討されているが
(第21回医用高分子シンポジウム予稿集P83),マ
イクロカプセル状のものは免疫抑制剤の併用で、移植後
100日近く血糖値は正常化したが、タブレット状のも
のやロッド状のものは移植後10日前後で拒絶された。
その理由として、形状の違いによる異物反応の違いや酸
素や栄養素の拡散条件が悪いことが挙げられている。
【0011】他方、上記文献では、高濃度のアガロー
スゲルを作製するために、アガロースを酸で加水分解し
たものが用いられており、該アガロース酸分解物濃度が
11〜20重量%であるハイブリッド型人工膵臓が作製
されている。しかしながら、このハイブリッド型人工膵
臓について、ハムスター−マウス間の異種移植を行った
場合には、6例中2例では血糖値が正常化した期間は2
9日であり、1例については54日であり、残りの3例
については10日前後に過ぎなかった。従って、アガロ
ース酸分解物濃度が11〜20重量%のハイブリッド型
人工膵臓においても、やはり再現性に優れ、かつ長期間
に渡り人工膵臓として機能し得るものを得ることはでき
なかった。
【0012】また、免疫抑制剤を併用することにより免
疫反応が関与する拒絶反応を回避し、ハムスター−マウ
ス間の異種移植において長期間生着を可能としている例
も存在するが(文献)、この場合には免疫抑制剤によ
る毒性が問題になると考えられる。
【0013】これまで行われている実験は、ハムスター
−マウス間のような比較的近縁の関係にある動物間の移
植である。すなわち、移植される膵ラ島に対してレシピ
エントが生まれながらにして有している液性抗体すなわ
ち自然抗体があまり問題にならない動物間の移植であ
る。これに対して、ハイブリッド型人工膵臓のヒトへの
適用を考えた場合、ブタやウシ等のヒトとは離れた種の
膵ラ島を用いることになるため、ヒトが有している自然
抗体が問題になると考えられる。
【0014】さらに、ハイブリッド型人工膵臓を移植し
た際に、移植された膵ラ島の抗原性により、レシピエン
トの免疫系が腑活されることも考慮しなければならな
い。従って、移植膵ラ島によって予め免疫することによ
り移植膵ラ島に対する抗体が産生されている動物に対し
ても有効なハイブリッド型人工膵臓を開発する必要があ
る。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
アガロースを用いたハイブリッド型人工膵臓の諸問題を
解消するものであり、自然抗体及び/または移植膵ラ島
に対する抗体を有する動物間の移植に用いた場合におい
ても免疫抑制剤を併用することなしに、長期間に渡り血
糖値を正常化することを可能とするハイブリッド型人工
膵臓を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、アセタール化
されたアガロース誘導体の濃度が7〜50重量%、好ま
しくは7〜40重量%であるアガロース誘導体ゲルのマ
イクロカプセルに、膵ラ島が包括固定化されていること
を特徴とするハイブリッド型人工膵臓である。本発明に
おいて、膵ラ島は、上記アガロース誘導体ゲルからなる
マイクロカプセルに包括固定化されるが、このアガロー
スは、通常、寒天中に含まれるものである。
【0017】本発明で用いられる上記アガロース誘導体
ゲルは、アガロースに鎖式アルデヒドを反応させること
により得られ、上記鎖式アルデヒドとしては、例えばホ
ルムアルデヒド、アセトアルデヒドまたはブチルアルデ
ヒド等が用いられる。上記アセタール化の方法としては
従来公知の方法を使用することができ、例えば、ホルマ
ール化アガロース誘導体ゲルは以下のようにして作製さ
れる。
【0018】まず、水にアガロースを加え、80〜90
℃に加熱し溶解させる。しかる後、反応系を40℃程度
に冷却後、所定量のホルムアルデヒドと適当な酸触媒す
なわち塩酸、硫酸等を加えて反応させる。アガロース濃
度は、反応系がゲル化しない範囲で選択され,反応温度
は40〜100℃、反応時間は1〜24時間程度とされ
ている。反応完了後、反応系を50℃以下に冷却し、ア
ルカリで酸を中和させる。その後、水及びホルムアルデ
ヒドを減圧除去し、生成物を慣用されている方法により
得る。例えば生成物を水に溶解し、冷却により凍結し、
凍結乾燥することができる。或いは、反応溶液を生成物
に対して非溶媒である水混和性有機溶媒(例えばメタノ
ール,エタノール,アセトン等)と混和することによっ
て生成物を沈澱させ、ろ過し、上記非溶媒で洗浄し,乾
燥させることにより得ることができる。
【0019】使用するホルムアルデヒドの正確な量は、
所望とするホルマール化アガロース誘導体の置換の程度
すなわちホルマール化度に依存する。ホルマール化反応
は平衡反応であるため、通常、理論的に必要な量に比べ
て過剰量のホルムアルデヒドを使用する。ホルマール化
度は、アガロースの主要な構造単位であるD−ガラクト
ースと3,6−アンヒドロ−L−ガラクトースからなる
二糖類分子中に存在する4個の水酸基の中で、理論上有
効な反応サイト(D−ガラクトースの4,6位の水酸
基)のホルマール化の程度によりにより定義され得る。
従って、この反応サイトが完全にホルマール化されてい
る場合、ホルマール化度が100%である。このホルマ
ール化度は、赤外吸収スペクトルより求められる。即
ち、メチン基(νCH:2950cm-1)の吸光度を内
部基準とした反応前後の水酸基の吸収帯(νOH:38
00〜2800cm-1)の面積強度DOH 0 、DOHから次
式(1)で求められる。なお、DOH 0 が反応前,DOH
反応後の面積強度を示す。
【0020】
【数1】
【0021】なお、それぞれの吸光度は、赤外吸収スペ
クトルの強度Iとベースラインの強度I0 より、下記の
式(2)により求めることができる。
【0022】
【数2】
【0023】ホルマール化度は2%以上が好ましい。ホ
ルマール化度2%未満ではポリマー溶液の著しい粘度低
下が見られない。また、本反応では、ホルムアルデヒド
の仕込量を増やしてもホルマール化度60%以上のもの
は得られない。
【0024】上記のようにして、ホルマール化アガロー
ス誘導体ゲルが得られるが,アセトアセタール化及びブ
チラール化アガロース誘導体ゲルも、上記ホルムアルデ
ヒドに代えて、アセトアルデヒド及びブチルアルデチド
を用いることにより、同様にして得ることができる。
【0025】アセトアセタール化度及びブチラール化度
も、ホルマール化度同様に赤外吸収スペクトルより求め
ることができる。すなわち、メチン基(μCH:290
0cm-1)の吸光度を内部基準とした反応前後の水酸基
(μOH:3418cm-1)の吸光度AOH 0 、AOHから
次の式(3)により求めることができる。
【0026】
【数3】
【0027】ただし、式(3)において、AOH 0 は反応
前の水酸基の吸光度をAOHは反応後の水酸基の吸光度を
示す。アセトアセタール化度は2%以上であることが好
ましい。アセトアセタール化度が2%未満ではポリマー
溶液の粘度の低下が充分でない。また、上記アセトアセ
タール化に際してはアセトアルデヒドの仕込み量を増や
すと、アセトアセタール化度100%のものが得られ
る。
【0028】さらに、ブチルアルデヒドを用いてブチラ
ール化アガロース誘導体ゲルを作成する場合においても
ブチラール化度は、2%以上であることが好ましい。ブ
チラール化度が2%未満ではポリマー溶液の粘度の充分
な低下がみられない。また、ブチラール化に際しては、
ブチルアルデヒドの仕込み量を増加することにより、ブ
チラール化度100%のものを得ることができる。
【0029】本発明において用いられる上記アガロース
誘導体ゲルでは、ホルマール化、アセタール化またはブ
チラール化アガロース誘導体の濃度すなわち該アガロー
ス誘導体ゲルのポリマー濃度が7重量%〜50重量%、
好ましくは、7〜40重量%以上であることが必要であ
る。これは、7重量%未満では、ゲルにおいて、グルコ
ース等の栄養素や膵ラ島から分泌されたインスリン(分
子量:6,000)を透過させる必要があるため、並び
に移植の際に膵ラ島が液性抗体(IgG:分子量160
000)と接触することを防止するために液性抗体が通
過し得ない膜で包括固定化する必要があるからである。
【0030】なお、上記ポリマー濃度とは、上記アガロ
ース誘導体を溶解させるのに適当な溶媒(例えば、Ea
gle’s MEM液、生理食塩水、リン酸緩衝生理食
塩水等)に対するアガロース含有割合(重量%)を示
す。上記ポリマー濃度が7重量%未満では、液性抗体の
侵入を阻止することができず、他方、50重量%を超え
ると、アガロース誘導体が溶媒に溶解しなくなる。
【0031】上記膵ラ島としては、人、牛、豚、ハムス
ターまたはマウス等から単離されたものを適宜用いるこ
とができる。膵ラ島の単離は、例えば、摘出した膵臓を
コラゲナーゼにより一定時間消化し、しかる後、比重遠
心法により分別することにより行われる。ハムスターか
らの膵ラ島の単離方法の一例を説明する。
【0032】ハムスターをエーテルで麻酔し、開腹し、
膵臓を摘出する。摘出した膵臓をハサミで1mm程度の
長さに細切し、ハンクス液に浸漬し、数回洗浄する。次
に、8mg/mlの濃度となるようにコラゲナーゼをハ
ンクス液に溶解し、その10mlを、上記のようにして
洗浄されたハムスター6匹分の膵臓細片に加え、37℃
の水浴中で6〜8分間振とうし、消化する。この消化物
に、ハンクス液を加え、ピペッティングした後、120
0rpmで2分間遠心分離する。
【0033】遠心分離により得られた沈査を15mlの
遠沈管6本に分注し、ハンクス液を加え、ピペッティン
グし、再び1200rpmで2分間遠心する。得られた
沈査に、フィコール−コンレイ液(比重=1.095)
5mlを加え分散させる。この分散液上に、比重1.0
72及び1.048の2種のフィコール−コンレイ液を
重層する。次に、2000rpmで15分間遠心し、比
重1.072及び1.048の層の界面に集まった組織
片を回収する。
【0034】回収した組織片を、ハンクス液で洗浄した
後、5重量%の牛胎児血清を含むEagle’s ME
M培養液中に分散し、実体顕微鏡下で膵ラ島を分取す
る。このようにして、ハムスターの膵臓1個あたり約2
00個の膵ラ島を回収することができる。
【0035】本発明のハイブリッド型人工膵臓では、上
記のようにして回収した膵ラ島を、上記アガロース誘導
体ゲルにより包括固定化する。包括固定化する方法とし
ては、具体的には、加熱溶融後、温度40℃近辺まで冷
却したホルマール化アガロース誘導体含有Eagle’
s MEM培養液3mlに対して,回収した膵ラ島1,
000〜3,000個程度を分散させる。得られた分散
液に、40℃近辺に加温した水と混合しない疎水性の液
体(流動パラフィン、シリコンオイル等)をホルマール
化アガロース誘導体溶液に対して約5〜10倍量加えて
充分に攪拌し、ホルマール化アガロース誘導体溶液を懸
濁させる。次に、懸濁液を冷却することにより、ホルマ
ール化アガロース誘導体溶液をゲル化させる。この場
合、懸濁液の凝集を防止するために、攪拌しつつ冷却す
ることが必要である。次に、疎水性の液体を除去するた
めに、ハンクス液を懸濁液に加え、遠心分離し、下層に
沈んだホルマール化アガロース誘導体ゲルのマイクロカ
プセルを回収する。
【0036】上記のようにして数十μm〜数mm程度の
粒径のハイブリッド型人工膵臓を得ることができる。ま
た、ノズルから膵ラ島を分散したホルマール化アガロー
ス誘導体含有Eagle’s MEM培養液を、4℃付
近に冷却した水と混合しない疎水性の液体(流動パラフ
ィン,シリコンオイル等)中に滴下してマイクロカプセ
ルを作ることもできる。このようなマイクロカプセル型
のハイブリッド型人工膵臓の作製は、ホルマール化アガ
ロース誘導体濃度が1〜50重量%の範囲で可能であ
る。
【0037】ホルマール化アガロース誘導体を用いた例
を説明したが,アセトアセタール化又はブチラール化ア
ガロース誘導体を用いた場合も同様にしてハイブリッド
型人工膵臓を得ることができる。
【0038】作製したハイブリッド型人工膵臓は、例え
ば5重量%の牛胎児血清含有Eagle’s MEM培
養液中に分散し、37℃の温度下において5%炭酸ガス
下で培養され、移植の際にはEagle’s MEM培
養液やハンクス液等で洗浄し、血清を除去した後に用い
る。培養期間は、1日前後でもよく、あるいは抗原性を
低下させるために長期間培養してもよく、さらに24℃
のような低温下において培養してもよい。
【0039】
【作用】本発明では、アガロースをアセタール化するこ
とにより、40℃における溶液粘度を充分に低くするこ
とが可能とされており、従って、上記ポリマー濃度が充
分に高いマイクロカプセルを得ることができる。
【0040】また、アガロース誘導体ゲルで膵ラ島を包
括固定化する際、上記ポリマー濃度が7重量%未満では
ゲルにおける液性抗体を阻止する能力が不十分であり、
異種移植を行った場合、液性抗体が関与する細胞障害か
ら膵ラ島を保護することが難しかったが、本発明では、
上記ポリマー濃度が7重量%以上のアガロース誘導体ゲ
ルにより膵ラ島が包括固定されているため、液性抗体の
侵入が確実に阻止され得る。
【0041】
【発明の効果】よって、本発明によれば、アセタール化
されたアガロース誘導体濃度が7〜50重量%のアガロ
ース誘導体ゲルにより膵ラ島が包括固定されているた
め、液性抗体が関与する細胞障害から膵ラ島を保護する
ことができる。従って、自然抗体及び/または移植膵ラ
島に対する抗体を有する動物間の移植においても、免疫
抑制剤を併用することなく長期間生着させることができ
る可能なハイブリッド型人工膵臓を提供することができ
る。
【0042】
【実施例】実施例1 アガロースLGT(ナカライテスク社製)3gを水50
0mlに加熱溶解後、この溶液を40℃に冷却した。こ
の溶液に37重量%ホルムアルデヒド水溶液0.20g
を加え、次いで0.5N塩酸溶液1mlを低下し,12
0rpmで攪拌しながら55℃で4時間保持した。反応
溶液を40℃に冷却後、0.5N水酸化ナトリウム溶液
で中和し、水及びホルムアルデヒドを減圧除去した。生
成物を水100mlに溶解させ,エタノール1リットル
中に注ぎ、沈澱させ、ろ過により沈澱物を回収し、エタ
ノールで洗浄後、50℃で8時間真空乾燥した。錠剤成
形機を用いて得られたホルマール化アガロース誘導体の
KBr錠剤を作製し、赤外分光分析装置(パーキンエル
マージャパン社;1600シリーズ フーリエ変換赤外
分光分析装置)を用いて赤外吸収スペクトルを測定し
た。その結果、ホルマール化度は22%であった。
【0043】得られたホルマール化アガロース誘導体
(ホルマール化度:22%)225mgをEagle’
s MEM溶液3.0mlに加えて溶媒に対するポリマ
ー濃度を7.5重量%にし、オートクレーブにて120
℃で20分間加熱滅菌し、同時にホルマール化アガロー
ス誘導体を溶解させ,次に、40℃に保った。このホル
マール化アガロース誘導体溶液に、ハムスターの膵臓か
らコラゲナーゼ処理法により単離した膵ら島約2000
個をEagle’s MEM溶液0.1mlに分散した
ものを加えて攪拌した後,さらに40℃に加温した流動
パラフィン約20mlを加え攪拌し、ホルマール化アガ
ロース誘導体を分散させた。次に、攪拌下において上記
のようにして得た分散液を氷冷し、ホルマール化アガロ
ース誘導体をゲル化させ、さらにハンクス液約30ml
を加え2000rpmで10分間遠心し、沈澱したマイ
クロカプセルを回収し、5%の牛胎児血清を含むEag
le’s MEM溶液中に分散して37℃5%炭酸ガス
下で20日間培養した。
【0044】培養後、実体顕微鏡にて膵ラ島が包括固定
されたマイクロカプセルのみを回収し、実施例1のハイ
ブリッド型人工膵臓を製造した。
【0045】実施例2 実施例1で合成したホルマール化アガロース誘導体(ホ
ルマール化度:22%)300mgをEagle’s
MEM溶液3.0mlに加えて、溶媒に対するポリマー
濃度を10重量%にしたこと以外は、実施例1と同様に
して、実施例2のハイブリッド型人工膵臓を製造した。
【0046】実施例3 37重量%ホルムアルデヒド水溶液の使用量を0.40
gとしたこと、及び0.5N塩酸溶液2mlを滴下した
こと以外は、実施例1と同様にしてホルマール化アガロ
ース誘導体を合成した。実施例1と同様にして、赤外吸
収スペクトルを測定した結果、ホルマール化度は43%
であった。得られたホルマール化アガロース誘導体(ホ
ルマール化度:43%)600mgをEagle’s
MEM溶液3.0mlに加えて溶媒に対するポリマー濃
度を20重量%にしたこと以外は、実施例1と同様にし
て、実施例3のハイブリッド型人工膵臓を製造した。
【0047】実施例4 実施例3で合成したホルマール化アガロース誘導体(ホ
ルマール化度:43%)900mgをEagle’s
MEM溶液3.0mlに加えて、溶媒に対するポリマー
濃度を30重量%にしたこと以外は、実施例3と同様に
して、実施例4のハイブリッド型人工膵臓を製造した。
【0048】実施例5 アガロースLGT(ナカライテスク社製)4gを水50
0mlに加熱溶解後、この溶液を40℃に冷却した。こ
の溶液にアセトアルデヒド0.29gを加え,次いで
0.5N塩酸溶液2.6mlを滴下し、120rpmで
攪拌しながら55℃で4時間保持した。反応溶液を40
℃に冷却した後、0.5N水酸化ナトリウム溶液で中和
し,水及びアセトアルデヒドを減圧除去した。生成物を
水100mlに溶解させ,エタノール1リットル中に注
ぎ沈澱させ、ろ過により沈澱物を回収し、エタノールで
洗浄後、50℃で8時間真空乾燥した。得られたアセト
アセタール化アガロース誘導体をジメチルホルムアルデ
ヒドに溶解させキャストフィルムを作製し、赤外分光分
析装置(パーキンエルマージャパン;1600シリーズ
フーリエ変換赤外分光分析装置)を用いて赤外吸収スペ
クトルを測定した。その結果、アセトアセタール化度は
28%であった。上記アセトアセタール化アガロース誘
導体(アセトアセタール化度:28%)を用いたこと以
外は、実施例1と同様にして、実施例5のハイブリッド
型人工膵臓を製造した。
【0049】実施例6 実施例5で合成したアセトアセタール化アガロース誘導
体(アセトアセタール化度:28%)300mgをEa
gle’s MEM溶液3.0mlに加えて、溶媒に対
するポリマー濃度を10重量%にしたこと以外は、実施
例5と同様にして、実施例6のハイブリッド型人工膵臓
を製造した。
【0050】実施例7 アセトアルデヒド使用量を0.43gとしたこと、及び
0.5N塩酸溶液3.9mlを滴下したこと以外は、実
施例5と同様にしてアセトアセタール化アガロース誘導
体を合成した。実施例5と同様にして、赤外吸収スペク
トルを測定した結果、ホルマール化度は43%であっ
た。得られたアセトアセタール化アガロース誘導体(ア
セトアセタール化度:43%)600mgをEagl
e’s MEM溶液3.0mlに加えて溶媒に対するポ
リマー濃度を20重量%にしたこと以外は、実施例5と
同様にして、実施例7のハイブリッド型人工膵臓を製造
した。
【0051】実施例8 実施例7で合成したアセトアセタール化アガロース誘導
体(アセトアセタール化度:43%)900mgをEa
gle’s MEM溶液3.0mlに加えて、溶媒に対
するポリマー濃度を30重量%にしたこと以外は、実施
例7と同様にして、実施例8のハイブリッド型人工膵臓
を製造した。
【0052】実施例9 アガロースLGT(ナカライテスク社製)4gを水50
0mlに加熱溶解後、この溶液を40℃に冷却した。こ
の溶液にブチルアルデヒド0.48gを加え,次いで
0.5N塩酸溶液2.6mlを滴下し、120rpmで
攪拌しながら55℃で4時間保持した。反応溶液を40
℃に冷却後、0.5N水酸化ナトリウム溶液で中和し,
水及びブチルアルデヒドを減圧除去した。生成物を水1
00mlに溶解させ,エタノール1リットル中に注ぎ、
沈澱させ、ろ過により沈澱物を回収し、エタノールで洗
浄後、50℃で8時間真空乾燥した。得られたブチラー
ル化アガロース誘導体をジメチルホルムアルデヒドに溶
解させ、キャストフィルムを作製し、実施例4と同様に
して、赤外吸収スペクトルを測定した。その結果、ブチ
ラール化度は37%であった。
【0053】得られたブチラール化アガロース誘導体
(ブチラール化度:37%)を用い、他は実施例1と同
様にして、実施例9のハイブリッド型人工膵臓を製造し
た。
【0054】実施例10 実施例9で合成したブチラール化アガロース誘導体(ブ
チラール化度:37%)300mgをEagle’s
MEM溶液3.0mlに加えて、溶媒に対するポリマー
濃度を10重量%にしたこと以外は、実施例9と同様に
して、実施例10のハイブリッド型人工膵臓を製造し
た。
【0055】実施例11 ブチルアルデヒドの使用量を0.71gとしたこと、及
び0.5N塩酸溶液3.9mlを滴下したこと以外は、
実施例9と同様にしてブチラール化アガロース誘導体を
合成した。実施例9と同様にして、赤外吸収スペクトル
を測定した結果、ブチラール化度は66%であった。
【0056】得られたブチラール化アガロース誘導体
(ブチラール化度:66%)600mgをEagle’
s MEM溶液3.0mlに加えて溶媒に対するポリマ
ー濃度を20重量%にしたこと以外は、実施例9と同様
にして、実施例11のハイブリッド型人工膵臓を製造し
た。
【0057】実施例12 実施例11で合成したブチラール化アガロース誘導体
(ブチラール化度:66%)900mgをEagle’
s MEM溶液3.0mlに加えて、溶媒に対するポリ
マー濃度を30重量%にしたこと以外は、実施例11と
同様にして、実施例12のハイブリッド型人工膵臓を製
造した。
【0058】比較例1 ホルマール化アガロース誘導体に代えてアガロースLG
T(ナカラテスク社製)150mgをEagle’s
MEM溶液3.0mlに加えて溶媒に対するポリマー濃
度を5重量%としたこと以外は、実施例1と同様にし
て、比較例1のハイブリッド型人工膵臓を製造した。
【0059】比較例2 ホルマール化アガロース誘導体に代えてアガロースLG
T(ナカラテスク社製)300mgをEagle’s
MEM溶液3.0mlに加えて溶媒に対するポリマー濃
度を10重量%としたこと以外は、実施例1と同様にし
て、比較例2のハイブリッド型人工膵臓の製造を試みた
が、40℃におけるポリマー溶液の粘度が高すぎるた
め、膵ラ島を分散することができず、マイクロカプセル
化することができなかった。
【0060】比較例3 ハイブリッド型人工膵臓の代わりに、ハムスターの膵ラ
島そのものを比較例3として用意した。 (溶液粘度)
【0061】実施例1で合成したホルマール化アガロー
ス誘導体(ホルマール化度:22%)、実施例3で合成
したホルマール化アガロース誘導体(ホルマール化度:
43%)、実施例5で合成したアセトアセタール化アガ
ロース誘導体(アセトアセタール化度:28%)、実施
例7で合成したアセトアセタール化アガロース誘導体
(アセトアセタール化度:43%)、実施例9で合成し
たブチラール化アガロース誘導体(ブチラール化度:3
7%)及び実施例11で合成したブチラール化アガロー
ス誘導体(ブチラール化度:66%)の10、15及び
20重量%水溶液(実施例3,7及び11で合成したア
ガロース誘導体については30重量%水溶液も)を調製
し、B型粘度計(トキメック社製B8M型)を用いて、
40℃における絶対粘度を測定した。また、比較例1で
用いたホルマール化されていないアガロースLGTの
5、7.5及び10重量%水溶液を調製し、先と同様に
40℃における絶対粘度を測定した。これらの測定結果
を表1に示した。
【0062】
【表1】
【0063】表1に示すように、未処理のアガロース
(比較例1)は、ポリマー濃度の増加に従い絶対粘度が
顕著に上昇した。これに対して、ホルマール化、アセト
アセタール化、又はブチラール化アガロース誘導体で
は、ポリマー濃度が増加しても、絶対粘度がさほど上昇
しなかった。すなわち、アガロースをホルマール化、ア
セトアセタール化又はブチラール化することにより、4
0℃における溶液粘度を低下させることができ、高濃度
においてもマイクロカプセル化が可能となることがわか
る。
【0064】(電気泳動)実施例1で合成したホルマー
ル化アガロース誘導体(ホルマール過度22%)、実施
例3で合成したホルマール化アガロース誘導体(ホルマ
ール化度:43%)、実施例5で合成したアセトアセタ
ール化アガロース誘導体(アセトアセタール化度:28
%)、実施例7で合成したアセトアセタール化アガロー
ス誘導体(アセトアセタール化度:43%)、実施例9
で合成したブチラール化アガロース誘導体(ブチラール
化度:37%)及び実施例11で合成したブチラール化
アガロース誘導体(ブチラール化度:66%)をポリマ
ー濃度が5、10及び15重量%になるように電気泳動
緩衝液を用いて各誘導体分散液を調製した。また、比較
例1で用いたアガロースLGTを用い、ポリマー濃度が
5及び7.5重量%になるように電気泳動を緩衝液を用
いてアガロース分散液を調製した。使用した電気泳動緩
衝液は、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン4.
8g、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.74g
及び酢酸1.14mlに蒸留水を加えて1リットルとし
たものを用いた。
【0065】水平様式で各種調整を行った電気泳動装置
(アドバンス社製ミューピッド−2)を用いて、Gam
mma Globulins(Human)(SRM社
製)を100Vで2,3及び4時間電気泳動させ、各種
ゲルにおけるGammmaGlobulins(Hum
an)の移動速度を測定した。この移動速度からアガロ
ースLGT5重量%ゲルにおける移動速度に対する相対
移動速度を算出した。これらの測定結果を表2に示し
た。
【0066】
【表2】
【0067】表2に示すようにいずれのアガロースもポ
リマー濃度の上昇に伴い相対移動度が減少した。すなわ
ちポリマー濃度を上げることによりゲルの網目が小さく
なり、分子サイズの大きな液性抗体Gammma Gl
obulins:Mw160000等)はゲルの網目内
を移動し難くなることを示した。ホルマール化、アセト
アセタール化及びブチラール化アガロース誘導体は、未
処理のアガロースLGT5重量%ゲルより液性抗体の隔
離性能に優れ、高濃度化により高い免疫隔離性能を有す
る膜の作製が可能となることがわかる。 (移植試験)
【0068】マウスの腹腔内に250mg/kgのスト
レプトゾトシンを投与して糖尿病にした。週に1〜2回
鎖骨下静脈よりヘパリン採血し、非絶食時のプラズマ中
のグルコース濃度を測定した。プラズマグルコース濃度
が2回連続400mg/dl以上の糖尿病マウスを移植
試験に用いた。この糖尿病マウスの腹腔内に、封入され
ていないハムスターの膵ラ島1000個を移植して感作
した。この感作した糖尿病マウスを自然抗体が問題にな
る動物モデルとして使用した。感作後14日目にハイブ
リッド型人工膵臓約1500個を腹腔内に再移植した。
週に1〜2回採血し、非絶食時プラズマグルコース濃度
が2回連続して250mg/dlを越えたマウスを糖尿
病に戻ったとし、その最初の日までを血糖値正常化日数
として表3に示した。
【0069】
【表3】
【0070】表3に示すように、感作した糖尿病マウス
に比較例3のようにハムスターの膵ラ島をそのまま移植
すると血糖値は全く正常化しない。これに対して、ハイ
ブリッド型にすると比較例1のように血糖値正常化期間
は延長するが、その結果は不十分である。これに対して
実施例1〜12では血糖値正常化期間が著しく延長し、
100日以上機能することがわかった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アセタール化されたアガロース誘導体の
    濃度が7〜50重量%であるアガロース誘導体ゲルのマ
    イクロカプセルに、膵ランゲルハンス島が包括固定され
    ていることを特徴とする、ハイブリッド型人工膵臓。
JP4317069A 1992-11-26 1992-11-26 ハイブリッド型人工膵臓 Pending JPH06157326A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008541953A (ja) * 2005-06-02 2008-11-27 アリゾナ・ボード・オブ・リージェンツ・オン・ビハーフ・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・アリゾナ 血管予形成デバイスおよび関連する方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008541953A (ja) * 2005-06-02 2008-11-27 アリゾナ・ボード・オブ・リージェンツ・オン・ビハーフ・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・アリゾナ 血管予形成デバイスおよび関連する方法
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