JPH0615535A - ドライバビット - Google Patents
ドライバビットInfo
- Publication number
- JPH0615535A JPH0615535A JP17543992A JP17543992A JPH0615535A JP H0615535 A JPH0615535 A JP H0615535A JP 17543992 A JP17543992 A JP 17543992A JP 17543992 A JP17543992 A JP 17543992A JP H0615535 A JPH0615535 A JP H0615535A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bolt
- driver bit
- hole
- polygonal hole
- central axis
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 ドライバビットの中心軸とボルトの中心軸と
が角度をもっていても、ドライバビットをボルトの多角
穴にかん合させることができるようにさせることにあ
る。 【構成】 トルク伝達部の先端に配置され、ボルトの多
角穴にたいする内接円よりも小さな直径をもちかつ断面
が円形をなす導入部と、トルク伝達部と導入部とのあい
だに位置し、断面が導入部からトルク伝達部にむかうに
つれてしだいに大きくなる案内部とを具備し、ボルトの
中心軸がドライバビットの中心軸にたいして傾いていて
も、導入部がまずボルトの多角穴にはいり込み、ドライ
バビットをボルトの多角孔にくいつかせたあと、案内部
がボルトの多角穴にはいり込み、ボルトの中心軸とドラ
イバビットのそれとをしだいに合わせるようにボルトを
変位させ、トルク伝達部をボルトの多角穴にかん合さ
せ、加工や位置決めに精度を必要とせず、作業の自動化
も簡単にかつ低コストでおこなえるようにしている。
が角度をもっていても、ドライバビットをボルトの多角
穴にかん合させることができるようにさせることにあ
る。 【構成】 トルク伝達部の先端に配置され、ボルトの多
角穴にたいする内接円よりも小さな直径をもちかつ断面
が円形をなす導入部と、トルク伝達部と導入部とのあい
だに位置し、断面が導入部からトルク伝達部にむかうに
つれてしだいに大きくなる案内部とを具備し、ボルトの
中心軸がドライバビットの中心軸にたいして傾いていて
も、導入部がまずボルトの多角穴にはいり込み、ドライ
バビットをボルトの多角孔にくいつかせたあと、案内部
がボルトの多角穴にはいり込み、ボルトの中心軸とドラ
イバビットのそれとをしだいに合わせるようにボルトを
変位させ、トルク伝達部をボルトの多角穴にかん合さ
せ、加工や位置決めに精度を必要とせず、作業の自動化
も簡単にかつ低コストでおこなえるようにしている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ねじ締めのためのド
ライバビットにかかわり、さらに詳しくは、六角穴付き
ボルトなどの多角穴付きボルトのねじ締めをおこなうド
ライバにおける、ボルトの多角穴にかん合するドライバ
ビットの改良に関している。
ライバビットにかかわり、さらに詳しくは、六角穴付き
ボルトなどの多角穴付きボルトのねじ締めをおこなうド
ライバにおける、ボルトの多角穴にかん合するドライバ
ビットの改良に関している。
【0002】
【従来の技術】六角孔付きボルトのような多角穴付きボ
ルトでは、ボルト頭にある多角穴にたいして、ドライバ
ビットをかん合させるときに、ドライバビットの中心軸
とボルトの中心軸とがずれていると、ドライバビットが
ボルト頭の多角穴にはまらず、空回転状態となり、ねじ
締め作業ができない。これを解決するために、従来、ド
ライバにコンプライアンスをもつカップリングを組み込
むことや、ドライバ全体を弾性支持するこなどがおこな
われている。たとえば特公昭62−236635号公報
では、ドライバビットあるいはこれにたいするチャック
がこれらを回転させるモータのシャフトにたいしてばね
材によってつながれ、ばね材がボルトの中心軸とドライ
バビットのそれとの位置ずれを吸収するようにしてい
る。
ルトでは、ボルト頭にある多角穴にたいして、ドライバ
ビットをかん合させるときに、ドライバビットの中心軸
とボルトの中心軸とがずれていると、ドライバビットが
ボルト頭の多角穴にはまらず、空回転状態となり、ねじ
締め作業ができない。これを解決するために、従来、ド
ライバにコンプライアンスをもつカップリングを組み込
むことや、ドライバ全体を弾性支持するこなどがおこな
われている。たとえば特公昭62−236635号公報
では、ドライバビットあるいはこれにたいするチャック
がこれらを回転させるモータのシャフトにたいしてばね
材によってつながれ、ばね材がボルトの中心軸とドライ
バビットのそれとの位置ずれを吸収するようにしてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな手段では、ボルトの中心軸とドライバビットのそれ
てが平行なときに、位置ずれを補正することができて
も、ドライバビットの中心軸とボルトの六角穴に中心軸
とが角度をもっていると、たとえば、ドライバビットを
斜め方向からボルトの多角孔にかん合させようとした
り、ねじ穴位置の加工精度のばらつき、ワーク自体の加
工精度のばらつきおよび組み付け累積公差のばらつきな
どによって、ボルトが傾いてねじ孔にあらかじめねじ込
まれていたりすると、ドライバビットがボルトの多角穴
の入口付近から奥にはいり込まずに、多角穴から逃げて
しまうため、ボルトの姿勢を修正してから、ドライビッ
トをボルトの多角孔にかん合させなければならない。
うな手段では、ボルトの中心軸とドライバビットのそれ
てが平行なときに、位置ずれを補正することができて
も、ドライバビットの中心軸とボルトの六角穴に中心軸
とが角度をもっていると、たとえば、ドライバビットを
斜め方向からボルトの多角孔にかん合させようとした
り、ねじ穴位置の加工精度のばらつき、ワーク自体の加
工精度のばらつきおよび組み付け累積公差のばらつきな
どによって、ボルトが傾いてねじ孔にあらかじめねじ込
まれていたりすると、ドライバビットがボルトの多角穴
の入口付近から奥にはいり込まずに、多角穴から逃げて
しまうため、ボルトの姿勢を修正してから、ドライビッ
トをボルトの多角孔にかん合させなければならない。
【0004】このことは、とくに、ねじ締め作業を自動
化するときに大きな障害となる。自動化されたねじ締め
装置は、通常、ワークとなる組立部品を支持する機構、
電動ドライバをワークにむかって直線移動させる案内機
構、電動ドライバを移動させる空気圧シリンダあるいは
電動モータなどを含む駆動機構からなり、あらかじめボ
ルトをワークに浅くねじ込み、ドライバビットを回転さ
せながら電動ドライバをワークにむかって移動させ、ド
ライバビットをボルトの六角穴にかん合させ、絞め付け
後に電動ドライバをもどすことによってなされる。しか
し、ドライバビットは直線往復動作のみによってボルト
頭にある多角穴に着脱されるため、前述のような原因に
よって、ドライバビットの中心軸とボルトの六角穴に中
心軸とが角度をもっていると、かん合不良がかなりの頻
度で発生するおそれがある。
化するときに大きな障害となる。自動化されたねじ締め
装置は、通常、ワークとなる組立部品を支持する機構、
電動ドライバをワークにむかって直線移動させる案内機
構、電動ドライバを移動させる空気圧シリンダあるいは
電動モータなどを含む駆動機構からなり、あらかじめボ
ルトをワークに浅くねじ込み、ドライバビットを回転さ
せながら電動ドライバをワークにむかって移動させ、ド
ライバビットをボルトの六角穴にかん合させ、絞め付け
後に電動ドライバをもどすことによってなされる。しか
し、ドライバビットは直線往復動作のみによってボルト
頭にある多角穴に着脱されるため、前述のような原因に
よって、ドライバビットの中心軸とボルトの六角穴に中
心軸とが角度をもっていると、かん合不良がかなりの頻
度で発生するおそれがある。
【0005】本発明は、ドライバビットの中心軸とボル
トのそれとが角度をもっていても、ドライバビットをボ
ルトの多角穴に確実にかん合させることができる、改良
されたドライバビットを提供することにある。
トのそれとが角度をもっていても、ドライバビットをボ
ルトの多角穴に確実にかん合させることができる、改良
されたドライバビットを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、多角穴付きボルトの多角穴にはまる多角
形断面をもつトルク伝達部を備えているドライバビット
において、トルク伝達部の先端に配置され、ボルトの多
角穴にたいする内接円よりも小さな直径をもちかつ断面
が円形をなす導入部と、トルク伝達部と導入部とのあい
だに位置し、断面が導入部からトルク伝達部にむかうに
つれてしだいに大きくなる案内部とを具備していること
を特徴としている。
に、本発明は、多角穴付きボルトの多角穴にはまる多角
形断面をもつトルク伝達部を備えているドライバビット
において、トルク伝達部の先端に配置され、ボルトの多
角穴にたいする内接円よりも小さな直径をもちかつ断面
が円形をなす導入部と、トルク伝達部と導入部とのあい
だに位置し、断面が導入部からトルク伝達部にむかうに
つれてしだいに大きくなる案内部とを具備していること
を特徴としている。
【0007】
【作用】ねじ締めは、ドライバビットを回転させながら
ワークにむかって移動させ、トルク伝達部をボルトの多
角孔にかん合させ、ボルトを回転させることによってな
される。このときに、ボルトの多角穴の中心軸がドライ
バビット中心軸の延長線にたいして傾いていても、本発
明のドライバビットでは、まず、先端にある導入部の周
面がボルトの多角穴に接触し、ボルトを押し上げなが
ら、導入部がボルトの多角穴にはいり込み、ドライバビ
ットがボルトの六角穴にさらに押し込まれるにつれて、
導入部とトルク伝達部とのあいだいにある案内部がボル
トの多角穴に接触し、ボルトの中心軸とドライバビット
のそれとをしだいに合わせるようにボルトを変位させ、
これらの中心軸が一致したところで、トルク伝達部がボ
ルトの多角穴にかん合され、トルクがボルトに伝達さ
れ、ボルトがワークにねじ込まれる。
ワークにむかって移動させ、トルク伝達部をボルトの多
角孔にかん合させ、ボルトを回転させることによってな
される。このときに、ボルトの多角穴の中心軸がドライ
バビット中心軸の延長線にたいして傾いていても、本発
明のドライバビットでは、まず、先端にある導入部の周
面がボルトの多角穴に接触し、ボルトを押し上げなが
ら、導入部がボルトの多角穴にはいり込み、ドライバビ
ットがボルトの六角穴にさらに押し込まれるにつれて、
導入部とトルク伝達部とのあいだいにある案内部がボル
トの多角穴に接触し、ボルトの中心軸とドライバビット
のそれとをしだいに合わせるようにボルトを変位させ、
これらの中心軸が一致したところで、トルク伝達部がボ
ルトの多角穴にかん合され、トルクがボルトに伝達さ
れ、ボルトがワークにねじ込まれる。
【0008】本発明のドライバビットにおいて、導入部
が先端を半球状に形成されることによって、ボルトの多
角穴にたいする導入部の侵入をさらにスムーズにおこな
え、さらに、ボルトの多角穴の入口に関連する位置に配
置された、トルク伝達部よりも浅い溝からなる逃げ部を
具備していると、トルク伝達部がボルトの多角穴にかん
合したあと、ドライバビットの中心軸がボルト中心軸に
たいして傾いても、逃げ部によってボルトの多角孔の入
口との干渉を阻止される。導入部のサイズは、逃げ部の
それとともに、ワークおよびボルトの状態に応じて実験
して決定されるが、一般に、導入部はトルク伝達部を形
成する多角形の内接円にたいして六割以下の外径をもつ
円筒からなり、逃げ部がこれを構成する溝底の直径を導
入部の直径よりも大きくすることが好ましい結果を得ら
れる。
が先端を半球状に形成されることによって、ボルトの多
角穴にたいする導入部の侵入をさらにスムーズにおこな
え、さらに、ボルトの多角穴の入口に関連する位置に配
置された、トルク伝達部よりも浅い溝からなる逃げ部を
具備していると、トルク伝達部がボルトの多角穴にかん
合したあと、ドライバビットの中心軸がボルト中心軸に
たいして傾いても、逃げ部によってボルトの多角孔の入
口との干渉を阻止される。導入部のサイズは、逃げ部の
それとともに、ワークおよびボルトの状態に応じて実験
して決定されるが、一般に、導入部はトルク伝達部を形
成する多角形の内接円にたいして六割以下の外径をもつ
円筒からなり、逃げ部がこれを構成する溝底の直径を導
入部の直径よりも大きくすることが好ましい結果を得ら
れる。
【0009】
【実施例】本発明の電動ドライバのドライバビットの実
施例は、以下に、図面を参照して説明する。
施例は、以下に、図面を参照して説明する。
【0010】このドライバビットは、六角穴付きボルト
にたいするもので、図1に示すように、トルク伝達部1
0、導入部11および案内部12を具備している。
にたいするもので、図1に示すように、トルク伝達部1
0、導入部11および案内部12を具備している。
【0011】トルク伝達部10は、六角柱の形態をもつ
と共に、このドライバビットが対象としているボルトに
おける六角穴にかん合するサイズおよび形状をもってい
る。このトルク伝達部10の一端にはシャフト13が一
体に形成されており、シャフトにおける図示を省略され
た端部がドライバ本体にあるモータシャフトに結合され
ている。導入部11はトルク伝達部10の反対端に一体
に形成されている。導入部自体は、トルク伝達部側と反
対側端部が半球に形成された円筒の形態をもっている。
円筒部分はトルク伝達を形成する六角に内接する円にた
いし四割の直径をもっている。この導入部は中心軸がト
ルク伝達部10およびシャフト13の中心軸に一致する
ようにこれらにたいして配置されている。案内部12
は、これらのトルク伝達部10および導入部11のあい
だにあり、たとえば、導入部側の断面が導入部の円断面
に内接し、トルク伝達部側の断面がトルク伝達部10の
六角断面に一致する、しだいに断面サイズが変化する六
角柱の形態をもっている。
と共に、このドライバビットが対象としているボルトに
おける六角穴にかん合するサイズおよび形状をもってい
る。このトルク伝達部10の一端にはシャフト13が一
体に形成されており、シャフトにおける図示を省略され
た端部がドライバ本体にあるモータシャフトに結合され
ている。導入部11はトルク伝達部10の反対端に一体
に形成されている。導入部自体は、トルク伝達部側と反
対側端部が半球に形成された円筒の形態をもっている。
円筒部分はトルク伝達を形成する六角に内接する円にた
いし四割の直径をもっている。この導入部は中心軸がト
ルク伝達部10およびシャフト13の中心軸に一致する
ようにこれらにたいして配置されている。案内部12
は、これらのトルク伝達部10および導入部11のあい
だにあり、たとえば、導入部側の断面が導入部の円断面
に内接し、トルク伝達部側の断面がトルク伝達部10の
六角断面に一致する、しだいに断面サイズが変化する六
角柱の形態をもっている。
【0012】さらに、トルク伝達部10とシャフトとの
あいだには、逃げ部14が設けられている。逃げ部14
は断面がほぼV字形の溝からなっている。溝を形成する
トルク伝達部側の部分は、トルク伝達部側がこれの六角
断面に一致し、溝底にむかってしだいに断面サイズが小
さくなる六角柱の形態をもっている。また、溝14を形
成するシャフト側の部分は、シャフト側がこれの断面円
に一致し、溝底にむかってしだいに断面サイズが小さく
なる円錐柱の形態をもっている。溝底から導入部11の
先端までの長さLはこのドライバビットが対象とするボ
ルトの六角穴の深さにほぼ等しくなるようにさせられ、
溝の直径は導入部とおなじかあるいはそれよりも大きく
させられている。
あいだには、逃げ部14が設けられている。逃げ部14
は断面がほぼV字形の溝からなっている。溝を形成する
トルク伝達部側の部分は、トルク伝達部側がこれの六角
断面に一致し、溝底にむかってしだいに断面サイズが小
さくなる六角柱の形態をもっている。また、溝14を形
成するシャフト側の部分は、シャフト側がこれの断面円
に一致し、溝底にむかってしだいに断面サイズが小さく
なる円錐柱の形態をもっている。溝底から導入部11の
先端までの長さLはこのドライバビットが対象とするボ
ルトの六角穴の深さにほぼ等しくなるようにさせられ、
溝の直径は導入部とおなじかあるいはそれよりも大きく
させられている。
【0013】このドライバビットが装着されるドライバ
本体は、図示されていないが、たとえばドライバビット
を保持するチャック、モータおよびチャックとのモータ
シャフトとのあいだに設けられた自動調芯機構を具備し
ている。
本体は、図示されていないが、たとえばドライバビット
を保持するチャック、モータおよびチャックとのモータ
シャフトとのあいだに設けられた自動調芯機構を具備し
ている。
【0014】図2は本発明によるドライバビットによる
ねじ締め状態を示している。ワークの締結は、あらかじ
めボルト15をワーク16を貫通してワーク17に仮締
めしておき、全体を参照符号18によって示された本発
明によるドライバビットを回転させながらワーク16、
17にむかって移動させ、ドライバビットのトルク伝達
部10をボルト15の六角孔19にかん合させ、ドライ
バビットによってボルト15を回転させることによって
おこなわれる。が、ドライバビット18がボルトの六角
穴19の入口に到達したときに、ボルト15の中心軸が
ドライバビット18のそれたいして傾いていても、逆
に、ドライバビット18の中心軸がボルト15のそれに
たいして傾いても、ドライバビット18をボルトの六角
穴19にくいつかせることができ、さらに、トルク伝達
部10がボルトの六角穴19にかん合したあと、ドライ
バビット18が傾いても、ねじ締め確実におこなえる。
詳しく説明する。
ねじ締め状態を示している。ワークの締結は、あらかじ
めボルト15をワーク16を貫通してワーク17に仮締
めしておき、全体を参照符号18によって示された本発
明によるドライバビットを回転させながらワーク16、
17にむかって移動させ、ドライバビットのトルク伝達
部10をボルト15の六角孔19にかん合させ、ドライ
バビットによってボルト15を回転させることによって
おこなわれる。が、ドライバビット18がボルトの六角
穴19の入口に到達したときに、ボルト15の中心軸が
ドライバビット18のそれたいして傾いていても、逆
に、ドライバビット18の中心軸がボルト15のそれに
たいして傾いても、ドライバビット18をボルトの六角
穴19にくいつかせることができ、さらに、トルク伝達
部10がボルトの六角穴19にかん合したあと、ドライ
バビット18が傾いても、ねじ締め確実におこなえる。
詳しく説明する。
【0015】ボルト15がワーク17に仮締めされたと
きに、ボルト15のねじ込みが浅いと、ボルト15は図
2に示すように雄ねじと雌ねじとのあいだにあるすき間
によって傾き、ボルト15の中心軸Aがねじ穴20の中
心軸Bが角度Θ1 傾斜することになる。角度Θ1 はボル
ト15の長さおよびねじ込み長さに比例する。本発明に
よるドライバビットでは、このような状態において、ド
ライバビット18を回転させながら、ドライバビット1
8の中心軸がねじ穴20の中心軸に一致させて移動さ
せ、ドライバビット18の先端がねじ頭に到達すると、
導入部11の直径がボルトの六角穴19よりも小さいた
め、導入部11が図3に示すようにボルトの六角穴19
にはいり込み、ドライバビット18がボルトの六角孔の
内部にむかって押し込まれるにつれて、案内部12の斜
面がボルトの六角穴19の壁面に接触して、案内部12
の斜面がボルト15を押し上げて、偏角Θ1 をしだいに
縮減して、ボルト15の中心軸をドライバビット18の
それに一致させる。ドライバビット18はさらに回転し
ながら進行しているため、トルク伝達部10の六角形と
ボルトの六角孔19のそれとの位相が回転によって一致
して、図4に示すように、ドライバビット18のトルク
伝達部10がボルトの六角穴19にかん合させることが
できる。逆に、ドライバビット18がボルトの六角穴1
9にたいして角度をなしていても、同様に、導入部11
がボルトの六角穴19にくいつかせ、案内部12がボル
トの六角穴19をトルク伝達部10に一致させるので、
ドライバビット18をボルトの六角穴19にかん合させ
ることができる。導入部11がボルトの六角穴19には
いり込むときに回転しながらボルトの六角穴19にはい
込むと、導入部11が六角穴19を形成する角部および
面部に繰り返して接触することになるが、導入部11は
前述のように円筒形に形成されているため、衝撃および
摩耗が小さく、ボルトの六角穴19のみならず、導入部
11のかじりを最小にすることができる。
きに、ボルト15のねじ込みが浅いと、ボルト15は図
2に示すように雄ねじと雌ねじとのあいだにあるすき間
によって傾き、ボルト15の中心軸Aがねじ穴20の中
心軸Bが角度Θ1 傾斜することになる。角度Θ1 はボル
ト15の長さおよびねじ込み長さに比例する。本発明に
よるドライバビットでは、このような状態において、ド
ライバビット18を回転させながら、ドライバビット1
8の中心軸がねじ穴20の中心軸に一致させて移動さ
せ、ドライバビット18の先端がねじ頭に到達すると、
導入部11の直径がボルトの六角穴19よりも小さいた
め、導入部11が図3に示すようにボルトの六角穴19
にはいり込み、ドライバビット18がボルトの六角孔の
内部にむかって押し込まれるにつれて、案内部12の斜
面がボルトの六角穴19の壁面に接触して、案内部12
の斜面がボルト15を押し上げて、偏角Θ1 をしだいに
縮減して、ボルト15の中心軸をドライバビット18の
それに一致させる。ドライバビット18はさらに回転し
ながら進行しているため、トルク伝達部10の六角形と
ボルトの六角孔19のそれとの位相が回転によって一致
して、図4に示すように、ドライバビット18のトルク
伝達部10がボルトの六角穴19にかん合させることが
できる。逆に、ドライバビット18がボルトの六角穴1
9にたいして角度をなしていても、同様に、導入部11
がボルトの六角穴19にくいつかせ、案内部12がボル
トの六角穴19をトルク伝達部10に一致させるので、
ドライバビット18をボルトの六角穴19にかん合させ
ることができる。導入部11がボルトの六角穴19には
いり込むときに回転しながらボルトの六角穴19にはい
込むと、導入部11が六角穴19を形成する角部および
面部に繰り返して接触することになるが、導入部11は
前述のように円筒形に形成されているため、衝撃および
摩耗が小さく、ボルトの六角穴19のみならず、導入部
11のかじりを最小にすることができる。
【0016】さらに、ドライバビットがボルトの六角孔
にかん合されときに、ドライバビット18が図5に示す
ようにトルク伝達部10と六角孔19とのあいだのすき
間によって六角孔にたいして傾き、ドライバビット18
の中心軸Cがボルト15のそれBとのあいだに角度Θ2
をなしても、ドライバビット18にある逃げ部14がボ
ルトの六角穴19の入口部との干渉を防ぐため、ドライ
バビット18の姿勢にかかわらずねじ締めをおこなえ
る。すなわち、従来のドライバビットでは、ボルトの中
心軸にたいして角度をなした方向からドライバビットを
かん合させると、トルク伝達部とボルトの六角穴の入口
エッジとが干渉し、所望の位置までトルク伝達部の挿入
を妨げ、ドライバビットが空転する、つまり、ボルトの
六角穴にたいするドライバビットの挿入方向の柔軟性を
疎外する。が、本発明によるドライバビット18では、
前述のように、ボルトの六角穴19の入口に関連する位
置に溝からなる逃げ部14を全周に設けられているの
で、ドライバビット18がボルト15の中心軸にたいし
角度Θ2 傾いても、ボルトの六角穴19の入口エッジが
この逃げ部14にはいり込み、ドライバビット18とボ
ルト15と干渉しないため、ねじ締めを確実におこなえ
る。
にかん合されときに、ドライバビット18が図5に示す
ようにトルク伝達部10と六角孔19とのあいだのすき
間によって六角孔にたいして傾き、ドライバビット18
の中心軸Cがボルト15のそれBとのあいだに角度Θ2
をなしても、ドライバビット18にある逃げ部14がボ
ルトの六角穴19の入口部との干渉を防ぐため、ドライ
バビット18の姿勢にかかわらずねじ締めをおこなえ
る。すなわち、従来のドライバビットでは、ボルトの中
心軸にたいして角度をなした方向からドライバビットを
かん合させると、トルク伝達部とボルトの六角穴の入口
エッジとが干渉し、所望の位置までトルク伝達部の挿入
を妨げ、ドライバビットが空転する、つまり、ボルトの
六角穴にたいするドライバビットの挿入方向の柔軟性を
疎外する。が、本発明によるドライバビット18では、
前述のように、ボルトの六角穴19の入口に関連する位
置に溝からなる逃げ部14を全周に設けられているの
で、ドライバビット18がボルト15の中心軸にたいし
角度Θ2 傾いても、ボルトの六角穴19の入口エッジが
この逃げ部14にはいり込み、ドライバビット18とボ
ルト15と干渉しないため、ねじ締めを確実におこなえ
る。
【0017】また、ボルトの六角孔が深いときにも、ボ
ルトの六角穴19にたいするドライバビット18の挿入
方向が制限されない。図10はボルトの六角穴が深いボ
ルトにたいする、従来のドライバビットによるねじ締め
状態を示している。ボルト15をあらかじめワーク1
6、17に仮ねじ込みしておき、ドライバビット18’
の先端を六角穴19に挿入すると、六角穴19がかなり
深いため、六角形断面をなすトルク伝達部10’も六角
穴19のおくまではいり込むため、ドライバビット1
8’の中心軸とボルト15のそれとが完全に一致した方
向のみからしか、ドライバビット18’をボルトの六角
穴19にかん合させることができない。しかしながら、
本発明によるドライバビットでは、図6に示すように、
導入部11の長さを大きくすることによって、トルク伝
達部10がボルトの六角穴19のおくにはいり込むのを
制限することができるため、ドライバビット18の中心
軸がボルト15の中心軸にたいして角度Θ3 をなしてい
ても、ドライバビット18を六角孔19にかん合させる
ことができる。
ルトの六角穴19にたいするドライバビット18の挿入
方向が制限されない。図10はボルトの六角穴が深いボ
ルトにたいする、従来のドライバビットによるねじ締め
状態を示している。ボルト15をあらかじめワーク1
6、17に仮ねじ込みしておき、ドライバビット18’
の先端を六角穴19に挿入すると、六角穴19がかなり
深いため、六角形断面をなすトルク伝達部10’も六角
穴19のおくまではいり込むため、ドライバビット1
8’の中心軸とボルト15のそれとが完全に一致した方
向のみからしか、ドライバビット18’をボルトの六角
穴19にかん合させることができない。しかしながら、
本発明によるドライバビットでは、図6に示すように、
導入部11の長さを大きくすることによって、トルク伝
達部10がボルトの六角穴19のおくにはいり込むのを
制限することができるため、ドライバビット18の中心
軸がボルト15の中心軸にたいして角度Θ3 をなしてい
ても、ドライバビット18を六角孔19にかん合させる
ことができる。
【0018】本発明によるドライバビットは、このよう
に、ボルトの中心軸とドライバビットそれとが角度をも
っていても、ねじ締めをおこなうことができるため、以
上のような手動による締め付けのみならず、自動化して
も信頼性のたかいねじ締めをおこなえ、装置の構造もシ
ンプルなものとさせることができる。
に、ボルトの中心軸とドライバビットそれとが角度をも
っていても、ねじ締めをおこなうことができるため、以
上のような手動による締め付けのみならず、自動化して
も信頼性のたかいねじ締めをおこなえ、装置の構造もシ
ンプルなものとさせることができる。
【0019】図7は本発明によるドライバビットを具備
する自動ねじ締め装置の一例を示している。このねじ締
め装置は、磁気ディスク装置の薄膜磁気ヘッドを製作過
程における、共通治具に固着された薄膜ヘッドのブロッ
クスライダと研削盤用治具との締結に使用するもので、
締結されるワークを支持する手段、ドライバビットの駆
動機構、およびドライバビットおよび駆動機構をワーク
にむかって送る手段を具備している。
する自動ねじ締め装置の一例を示している。このねじ締
め装置は、磁気ディスク装置の薄膜磁気ヘッドを製作過
程における、共通治具に固着された薄膜ヘッドのブロッ
クスライダと研削盤用治具との締結に使用するもので、
締結されるワークを支持する手段、ドライバビットの駆
動機構、およびドライバビットおよび駆動機構をワーク
にむかって送る手段を具備している。
【0020】ワークを保持する手段は、ワークを保持し
かつワークに角度90゜ごとの旋回および停止をなさせ
るインデックステーブル21を具備している。インデッ
クステーブルは、回転中心軸が垂直になるように配置さ
れていると共に、ベース22に固定されたコラム23に
設置されている。ワーク押え24がインデックステーブ
ルの上部に配置されている。ワーク押えは一端に押さ部
材25を有している。押え部材は、インデックステーブ
ルの回転中心軸上に配置されていると共に、ワーク押え
にある軸受に保持されている。ワーク押えは、反対端か
ら水平にのびる軸をテーブルのコラムの上端に固定され
たサポート26にある軸受に保持され、図に示す水平位
置と垂直位置とのあいだを旋回することができる。旋回
はモータ27によってなされている。
かつワークに角度90゜ごとの旋回および停止をなさせ
るインデックステーブル21を具備している。インデッ
クステーブルは、回転中心軸が垂直になるように配置さ
れていると共に、ベース22に固定されたコラム23に
設置されている。ワーク押え24がインデックステーブ
ルの上部に配置されている。ワーク押えは一端に押さ部
材25を有している。押え部材は、インデックステーブ
ルの回転中心軸上に配置されていると共に、ワーク押え
にある軸受に保持されている。ワーク押えは、反対端か
ら水平にのびる軸をテーブルのコラムの上端に固定され
たサポート26にある軸受に保持され、図に示す水平位
置と垂直位置とのあいだを旋回することができる。旋回
はモータ27によってなされている。
【0021】電動ドライバは二本あり、それぞれが参照
符号28A、28Bによって示されている。電動ドライ
バの各々は、ドライバビットをテーブルに向けて垂直に
配置されていると共に、調芯機構29A、29Bを介在
して移動台30A、30Bに取り付けられている。移動
台30A、30Bの各々は、ベース22に設置された昇
降機構31A、31Bに支持されている。昇降機構はた
とえば空気圧シリンダを具備するもので、移動台はこの
シリンダのロッドに固定されている。これらの電動ドラ
イバおよび昇降機構はインデックステーブル21の回転
中心軸に関してたがいに90゜の角度間隔をなして配置
されている。
符号28A、28Bによって示されている。電動ドライ
バの各々は、ドライバビットをテーブルに向けて垂直に
配置されていると共に、調芯機構29A、29Bを介在
して移動台30A、30Bに取り付けられている。移動
台30A、30Bの各々は、ベース22に設置された昇
降機構31A、31Bに支持されている。昇降機構はた
とえば空気圧シリンダを具備するもので、移動台はこの
シリンダのロッドに固定されている。これらの電動ドラ
イバおよび昇降機構はインデックステーブル21の回転
中心軸に関してたがいに90゜の角度間隔をなして配置
されている。
【0022】インデックステーブル21、ワーク押えを
開閉させるモータ27および電動ドライバ28A、28
Bは、昇降機構31A、31Bの空気圧シリンダにたい
する電磁制御弁と共に制御手段32につながれ、この制
御手段によって作動を制御されている。
開閉させるモータ27および電動ドライバ28A、28
Bは、昇降機構31A、31Bの空気圧シリンダにたい
する電磁制御弁と共に制御手段32につながれ、この制
御手段によって作動を制御されている。
【0023】図8はこのねじ締め装置の対象となるワー
クを示している。薄膜ヘッドのブロックスライダ33
は、磁気ディスク装置におけるスライダの半製品であっ
て、所定の加工をおこなったあと切断され、複数のスラ
イダとなるものである。共通治具34は、ブロックスラ
イダ33の加工の各々に使用されるもので、ブロックス
ライダ33に固着されている。図7に示す自動ねじ締め
装置は、ブロックスライダ33を研削するときに、各々
のブロックスライダ33および共通治具34を研削用治
具35に二本のボルトによって締結するものである。研
削用治具35は、中央が突出した円板の形態をもつもの
で、ブロックスライダ33および共通治具31の位置決
めをおこなう座36が90゜の角度間隔をおいて設けら
れている。各々の座36にはこの治具と共通治具34と
を締結するボルトが組み込まれている。ボルトは、図9
においてあらたに参照符号37によって示されていて、
研削用治具35にある孔に挿入され、ねじ頭にあるフラ
ンジを研削用治具35の孔内部に固定されているスナッ
プリング38に支持され、研削用治具35の孔からの抜
けを阻止されている。コイルばね39がボルト37のフ
ランジの反対側と研削用治具32の孔内部にあるばね座
とのあいだに実装され、ボルト37を下方に押し下げ
て、ブロックスライダ33および共通治具34を着脱す
るときに、ボルト37の先端が研削用治具35における
共通治具34のセット基準面36からとび出さないよう
して、共通治具34が損傷したりしないようにさせてい
る。ボルト自体は、六角穴を頭部にもつ、ねじサイズが
たとえばM3でのものであるが、六角孔40の入口をゆ
るやかなテーパに加工し、ドライバビットが六角孔40
にはいり込みやすくされている、通常のこの種のボルト
に比較して深さの大きな特殊形状のものである。共通治
具34は、この研削用治具35の座36におかれ、これ
にあるねじ孔にボルト37を浅くねじ込むことによっ
て、研削用治具35に仮止めされている。
クを示している。薄膜ヘッドのブロックスライダ33
は、磁気ディスク装置におけるスライダの半製品であっ
て、所定の加工をおこなったあと切断され、複数のスラ
イダとなるものである。共通治具34は、ブロックスラ
イダ33の加工の各々に使用されるもので、ブロックス
ライダ33に固着されている。図7に示す自動ねじ締め
装置は、ブロックスライダ33を研削するときに、各々
のブロックスライダ33および共通治具34を研削用治
具35に二本のボルトによって締結するものである。研
削用治具35は、中央が突出した円板の形態をもつもの
で、ブロックスライダ33および共通治具31の位置決
めをおこなう座36が90゜の角度間隔をおいて設けら
れている。各々の座36にはこの治具と共通治具34と
を締結するボルトが組み込まれている。ボルトは、図9
においてあらたに参照符号37によって示されていて、
研削用治具35にある孔に挿入され、ねじ頭にあるフラ
ンジを研削用治具35の孔内部に固定されているスナッ
プリング38に支持され、研削用治具35の孔からの抜
けを阻止されている。コイルばね39がボルト37のフ
ランジの反対側と研削用治具32の孔内部にあるばね座
とのあいだに実装され、ボルト37を下方に押し下げ
て、ブロックスライダ33および共通治具34を着脱す
るときに、ボルト37の先端が研削用治具35における
共通治具34のセット基準面36からとび出さないよう
して、共通治具34が損傷したりしないようにさせてい
る。ボルト自体は、六角穴を頭部にもつ、ねじサイズが
たとえばM3でのものであるが、六角孔40の入口をゆ
るやかなテーパに加工し、ドライバビットが六角孔40
にはいり込みやすくされている、通常のこの種のボルト
に比較して深さの大きな特殊形状のものである。共通治
具34は、この研削用治具35の座36におかれ、これ
にあるねじ孔にボルト37を浅くねじ込むことによっ
て、研削用治具35に仮止めされている。
【0024】研削用治具35は、自動ねじ締め装置への
セットに際して、パレットに取り付けられる。このパレ
ットは、図7に示すように、研削用治具35を支持する
座およびこれを座に固定するクランプをもつ本体41
と、ブロックスライダ上に位置するカバー42とをもっ
ている。カバー42は、ブロックスライダ33および共
通治具34を装着した研削用治具35を本体41に取り
付けたときに、ブロックスライダ33の研削加工面を露
出させる窓43をもつもので、本体41にあるコラム4
4に支持されている。図7は、ワーク押え24を開き、
ブロックスライダ33、共通治具34および研削用治具
35からなるセットを取り付られけたパレット41、4
2をインデックステーブル21に設置した状態を示して
いる。締結作業は、電動ドライバ28A、28Bにおけ
るドライバビットがドライバ本体にある駆動機構によっ
て回転させ、昇降機構31A、31Bがこれらの電動ド
ライバを上昇させ、ドライバビットが研削用治具35に
組み込まれたボルト37の六角孔40にかん合し、ボル
ト37を共通治具34にあるねじ孔に所定締め付けトル
クまで増し締めすることによってなされる。このとき
に、電動ドライバ28Aは最初のブロックスライダにあ
る右側のねじ孔に関連するボルト37を、電動ドライバ
28Bは二番目のブロックスライダ33にある左側のね
じ孔に関連するボルト37をそれぞれ増し締めする。こ
れらのボルト37の締め付けトルクが所定値になると、
ドライバビットの回転がとまり、昇降機構31A、31
Bが電動ドライバ28A、28Bを下降させる。下降す
ると、インデックステーブル21が角度90゜の旋回
し、二番面のブロックスライダ33にある右側のねじ孔
に関連するボルト37が電動ドライバ28Aに、三番面
目のブロックスライダ33にある左側のねじ孔に関連す
るボルト37が電動ドライバ28Bに対面させる。そこ
で、昇降機構31A、32Bが電動ドライバ28A、2
8Bを上昇させ、ボルト37の増し締めをおこない下降
する。そのあと、インデックステーブル21がふたたび
旋回し、同じ作業がなされる。四番目の共通治具34と
研削用治具35とのボルト締結がおわると、電動ドライ
バ28A、28Bが下降され、ワーク押え24が開放さ
れる。締結のおわったパレット41、42をインデック
ステーブルから取り出し、あらたな研削用治具35に仮
止めされた共通治具34をもつパレット41をインデッ
クステーブル21に装着することによって、最初からの
作業がふたたびおこなわれる。
セットに際して、パレットに取り付けられる。このパレ
ットは、図7に示すように、研削用治具35を支持する
座およびこれを座に固定するクランプをもつ本体41
と、ブロックスライダ上に位置するカバー42とをもっ
ている。カバー42は、ブロックスライダ33および共
通治具34を装着した研削用治具35を本体41に取り
付けたときに、ブロックスライダ33の研削加工面を露
出させる窓43をもつもので、本体41にあるコラム4
4に支持されている。図7は、ワーク押え24を開き、
ブロックスライダ33、共通治具34および研削用治具
35からなるセットを取り付られけたパレット41、4
2をインデックステーブル21に設置した状態を示して
いる。締結作業は、電動ドライバ28A、28Bにおけ
るドライバビットがドライバ本体にある駆動機構によっ
て回転させ、昇降機構31A、31Bがこれらの電動ド
ライバを上昇させ、ドライバビットが研削用治具35に
組み込まれたボルト37の六角孔40にかん合し、ボル
ト37を共通治具34にあるねじ孔に所定締め付けトル
クまで増し締めすることによってなされる。このとき
に、電動ドライバ28Aは最初のブロックスライダにあ
る右側のねじ孔に関連するボルト37を、電動ドライバ
28Bは二番目のブロックスライダ33にある左側のね
じ孔に関連するボルト37をそれぞれ増し締めする。こ
れらのボルト37の締め付けトルクが所定値になると、
ドライバビットの回転がとまり、昇降機構31A、31
Bが電動ドライバ28A、28Bを下降させる。下降す
ると、インデックステーブル21が角度90゜の旋回
し、二番面のブロックスライダ33にある右側のねじ孔
に関連するボルト37が電動ドライバ28Aに、三番面
目のブロックスライダ33にある左側のねじ孔に関連す
るボルト37が電動ドライバ28Bに対面させる。そこ
で、昇降機構31A、32Bが電動ドライバ28A、2
8Bを上昇させ、ボルト37の増し締めをおこない下降
する。そのあと、インデックステーブル21がふたたび
旋回し、同じ作業がなされる。四番目の共通治具34と
研削用治具35とのボルト締結がおわると、電動ドライ
バ28A、28Bが下降され、ワーク押え24が開放さ
れる。締結のおわったパレット41、42をインデック
ステーブルから取り出し、あらたな研削用治具35に仮
止めされた共通治具34をもつパレット41をインデッ
クステーブル21に装着することによって、最初からの
作業がふたたびおこなわれる。
【0025】これらのねじ締め作業に際して、本発明に
よるドライバビットは、前述のように、ボルト37とド
ライバビットとが角度をもっていてもねじ締めをおこな
えるので、ボルト37がドライバビットの送り方向にた
いして傾いて研削用治具35に仮止めされていても、共
通治具34および研削用治具35の製作誤差や研削用治
具35にたいする共通治具34の組み付け誤差などの累
積誤差によって、ボルト37がドライバビットの送り方
向にたいして傾いても、ボルト37の締め付けを確実に
おこなえ、しかも、ボルト37のずれや累積誤差にたい
する補正機構を特別に必要とせず、構造をきわめて簡単
なものとさせることができる。
よるドライバビットは、前述のように、ボルト37とド
ライバビットとが角度をもっていてもねじ締めをおこな
えるので、ボルト37がドライバビットの送り方向にた
いして傾いて研削用治具35に仮止めされていても、共
通治具34および研削用治具35の製作誤差や研削用治
具35にたいする共通治具34の組み付け誤差などの累
積誤差によって、ボルト37がドライバビットの送り方
向にたいして傾いても、ボルト37の締め付けを確実に
おこなえ、しかも、ボルト37のずれや累積誤差にたい
する補正機構を特別に必要とせず、構造をきわめて簡単
なものとさせることができる。
【0026】
【発明の効果】本発明のドライバビットは、以上説明し
たように、導入部によってボルトの多角穴にくいつか
せ、案内部によってトルク伝達部をボルトの多角穴に一
致させているので、ドライバビットの中心軸とボルトの
六角穴に中心軸とが角度をもっていても、ドライバビッ
トをボルトの多角穴に確実にかん合させることができ、
しかも、自動化を簡単おこなえ、大幅な作業効率の向上
を低コストでもっておこなえる。
たように、導入部によってボルトの多角穴にくいつか
せ、案内部によってトルク伝達部をボルトの多角穴に一
致させているので、ドライバビットの中心軸とボルトの
六角穴に中心軸とが角度をもっていても、ドライバビッ
トをボルトの多角穴に確実にかん合させることができ、
しかも、自動化を簡単おこなえ、大幅な作業効率の向上
を低コストでもっておこなえる。
【図1】本発明のドライバビットの一実施例を示す側面
図である。
図である。
【図2】ボルトの締め付け過程を示しており、ドライバ
ビットがボルトにかん合する以前の状態を示す説明図で
ある。
ビットがボルトにかん合する以前の状態を示す説明図で
ある。
【図3】ボルトの締め付け過程を示しており、ドライバ
ビットの一部がボルトにかん合した状態を示す説明図で
ある。
ビットの一部がボルトにかん合した状態を示す説明図で
ある。
【図4】ボルトの締め付け過程を示しており、ドライバ
ビットがボルトにかん合した状態を示す説明図である。
ビットがボルトにかん合した状態を示す説明図である。
【図5】他のボルトの締め付け過程を示す説明図であ
る。
る。
【図6】さらに他のボルトのねじ込み状態を示す説明図
である。
である。
【図7】本発明のドライバビットをもつ自動ねじ締め装
置の斜視図である。
置の斜視図である。
【図8】図7に示す装置においてボルト締結されるワー
クの斜視図である。
クの斜視図である。
【図9】図8に示すワークの一部分を破断して示す拡大
側面図である。
側面図である。
【図10】従来のドライブビットによるボルト締結状態
を示す説明図である。
を示す説明図である。
10…トルク伝達部、…ドライバビット、11…導入
部、12…案内部、14…逃げ部、15…ボルト、19
…多角穴。
部、12…案内部、14…逃げ部、15…ボルト、19
…多角穴。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 裕蔵 神奈川県小田原市国府津2880番地 日立コ ンピュータ機器 株式会社内 (72)発明者 花島 博徳 神奈川県小田原市国府津2880番地 日立コ ンピュータ機器 株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 多角穴付きボルトの多角穴にはまる多角
形断面をもつトルク伝達部を備えているドライバビット
において、トルク伝達部の先端に配置され、ボルトの多
角穴にたいする内接円よりも小さな直径をもちかつ断面
が円形をなす導入部と、トルク伝達部と導入部とのあい
だに位置し、断面が導入部からトルク伝達部にむかうに
つれてしだいに大きくなる案内部とを具備していること
を特徴とするドライバビット。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17543992A JPH0615535A (ja) | 1992-07-02 | 1992-07-02 | ドライバビット |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP17543992A JPH0615535A (ja) | 1992-07-02 | 1992-07-02 | ドライバビット |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0615535A true JPH0615535A (ja) | 1994-01-25 |
Family
ID=15996113
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP17543992A Pending JPH0615535A (ja) | 1992-07-02 | 1992-07-02 | ドライバビット |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0615535A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104827278A (zh) * | 2014-11-12 | 2015-08-12 | 北汽福田汽车股份有限公司 | 拧紧装置 |
JP2017064812A (ja) * | 2015-09-28 | 2017-04-06 | キヤノン株式会社 | 切断装置およびプリント装置 |
US10549558B2 (en) | 2015-09-28 | 2020-02-04 | Canon Kabushiki Kaisha | Cutting apparatus and printing apparatus |
-
1992
- 1992-07-02 JP JP17543992A patent/JPH0615535A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN104827278A (zh) * | 2014-11-12 | 2015-08-12 | 北汽福田汽车股份有限公司 | 拧紧装置 |
CN104827278B (zh) * | 2014-11-12 | 2017-09-12 | 北汽福田汽车股份有限公司 | 拧紧装置 |
JP2017064812A (ja) * | 2015-09-28 | 2017-04-06 | キヤノン株式会社 | 切断装置およびプリント装置 |
US10549558B2 (en) | 2015-09-28 | 2020-02-04 | Canon Kabushiki Kaisha | Cutting apparatus and printing apparatus |
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