JPH0615185U - 吸引式煙検出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸引パイプ内にゴミ詰まり等が生じても、監
視空間における火災警戒区域の空気を吸い込む吸引式煙
検出装置を提供すること。 【構成】 本吸引式煙検出装置では、主装置１内の吸引
ポンプ５により監視空間１０内の火災警戒区域１１に互
いに近傍した位置となるように配置した一対の吸引パイ
プ２ａ、２ｂから吸い込んだ空気を集合管４によって一
つにまとめ、主装置１に達する。そして、主装置１内に
備えた煙センサー５で所定濃度以上の煙が検出される
と、信号処理回路７へ検出信号を出力し、さらに信号処
理回路７で信号処理して受信機等へ検出信号を送出す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、監視空間の空気を吸引し火災による煙を検出する吸引式煙検出装置 に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来すでに提案されている吸引式煙検出装置としては、図２に示すように小孔 ３を設けた吸引パイプ２ａ、２ｂを監視空間１０全体にほぼ均等に配置し、この 吸引パイプ２ａ、２ｂを介して監視空間１０の空気を吸引ポンプ６により吸い込 むことにより、集合管４から吸い込まれる空気中から煙センサー５により煙を検 出し、火災を検知する装置として知られている（特開昭６２―２０３３００号公 報）。 このような吸引式煙検出装置としては、火災が監視空間内の何処で発生しても 、煙を迅速に検出できることになる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上述した吸引式煙検出装置においては、いずれかの吸引パイプ内 にゴミ等が詰まってしまった場合、監視空間のその火災警戒区域については煙の 検出が遅れるという問題があった。

【０００４】 本考案は、上述した欠点を解消し、監視空間の火災警戒区域に配置した吸引パ イプのうち、いずれか一方にゴミ等が詰まり、空気の吸引が不可能になってしま った場合であっても煙の検出を迅速にできる吸引式煙検出装置を提供することを 目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案による吸引式煙検出装置は、監視空間の空 気を吸い込む吸引ポンプと、該吸引ポンプによって吸い込まれた空気中から所定 濃度以上の煙を検出する煙センサーと、該煙センサーの検出信号を信号処理して 受信機等へ検出信号を送出する信号処理回路とを備えた主装置と、 上記監視空間における火災警戒区域に空気の吸い込み口となる一対の吸引パイ プと、該一対の吸引パイプから吸い込まれた空気を上記主装置に一つにまとめて 送り込む集合管とを備え、上記一対の吸引パイプを上記火災警戒区域内に互いに 近傍した位置に配置したことを特徴とするものである。

【０００６】

【作用】

本考案は、監視空間内における火災警戒区域に一対の吸引パイプを互いに近傍 した位置に配置したことによって、一方の吸引パイプにゴミ等が詰まってしまっ てもその近傍に配置した吸引パイプから空気が吸い込まれるので、信頼性の高い ものとなる。

【０００７】

【実施例】

次にこの考案の実施例を図に基づいて説明する。 図１は本考案による吸引式煙検出装置を示すブロック図、図２は従来の吸引式 煙検出装置を示すブロック図である。

【０００８】 図１において、監視空間１０とは例えばコンピュータルーム、クリーンルーム 、事務室等が挙げられる。この監視空間１０内においても火災が発生しやすい火 災警戒区域１１が存在し、例えば監視空間１０内の暖房器具設置場所等が火災警 戒区域１１として挙げられる。この火災警戒区域１１には、一対の吸引パイプ２ ａ、２ｂを互いに近傍した位置に配置する。吸引パイプ２ａ、２ｂは、先端部を 封鎖し且つ空気の流入孔となる小孔３を複数備え、他端は、集合管４を介して主 装置１に連通している。

【０００９】 主装置１は、監視空間１０の空気を吸引し、一対の吸引パイプ２ａ、２ｂの内 どちらか一方にゴミ等が詰まって、空気の吸い込みが不可能となっても他方の吸 引パイプでカバーできるようにする為に真空度を高くした吸引ポンプ６と、吸引 ポンプ６の吸い込み側に備え、吸引パイプ２ａ、２ｂの空気抵抗に影響されない ように予め絞りを大きく設定し、吸い込まれる空気の流量を制御する流量制御バ ルブ８と、煙センサー５と、煙センサー５の検出信号に応じて受信機等（図示せ ず）に検出信号を送出する信号処理回路７からなる。

【００１０】 このような構成における実施例の動作を説明する。 火災警戒区域１１に煙が発生すると、煙は空気と一緒に吸引パイプ２ａ、２ｂ に設けた小孔３から吸い込まれ、集合管４で一つにまとまって主装置１へ達する 。到達した空気中に所定濃度以上の煙が存在することを煙センサー５が検出する と、煙センサー５は、検出信号を信号処理回路７へ出力し、その出力を受けた信 号処理回路７はその信号を処理し受信機等へ検出信号を送出する。そうして煙セ ンサー５を通過した空気は流量制御バルブ８と吸引ポンプ５を通って外部へ排出 される。

【００１１】 また、火災警戒区域１１が多数になるときは、火災警戒区域ごとに一対の吸引 パイプ２を配置し、火災警戒区域１１が監視空間１０全体に及ぶ時には、一対の 吸引パイプ２を複数用いて監視空間１０全体に配置すれば良い。

【００１２】 さらに、本実施例においては吸引パイプ２を監視空間１０内に設けたが、吸引 ヘッドを用いて空気を吸い込む構成としても良い。

【００１３】

【考案の効果】

以上説明したように、吸引パイプによって監視空間の空気を吸い込み、吸い込 んだ空気中の煙濃度により火災と判断する吸引式煙検出装置において、監視空間 内の火災警戒区域に一対の吸引パイプを互いに近傍した位置に配置したことによ り、一方の吸引パイプに詰まりが生じても、もう一方の吸引パイプにより十分に 空気を吸い込むことがでるので、信頼性の高い吸引式煙検出装置となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係る吸引式煙検出装置の実施例を示す
図である。

【図２】従来の構成を示す図である。

【符号の説明】

１ 主装置 ２ａ 吸引パイプ ２ｂ 吸引パイプ ３ 小孔 ４ 集合管 ５ 煙センサー ６ 吸引ポンプ ７ 信号処理回路 ８ 流量制御バルブ １０ 監視空間 １１ 火災警戒区域

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】監視空間の空気を吸い込む吸引ポンプと、
   該吸引ポンプによって吸い込まれた空気中から所定濃度
   以上の煙を検出する煙センサーと、該煙センサーの検出
   信号を信号処理して受信機等へ検出信号を送出する信号
   処理回路とを備えた主装置と、 上記監視空間における火災警戒区域に空気の吸い込み口
   となる一対の吸引パイプと、該一対の吸引パイプから吸
   い込まれた空気を上記主装置に一つにまとめて送り込む
   集合管とを備え、上記一対の吸引パイプを上記火災警戒
   区域内に互いに近傍した位置に配置したことを特徴とす
   る吸引式煙検出装置。