JPH06148480A - テープ状光ファイバ心線の製造方法 - Google Patents
テープ状光ファイバ心線の製造方法Info
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- JPH06148480A JPH06148480A JP4294637A JP29463792A JPH06148480A JP H06148480 A JPH06148480 A JP H06148480A JP 4294637 A JP4294637 A JP 4294637A JP 29463792 A JP29463792 A JP 29463792A JP H06148480 A JPH06148480 A JP H06148480A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 光ファイバの伝送損失を減少させる。
【構成】 多心光ファイバ心線10を作成する際、複数
の光ファイバ素線1を並列させ、紫外線硬化樹脂被覆し
てテープ状に一体化した後、塗布装置7により揮発性溶
剤に溶解したシリコーンオイルを塗布し、その後ボビン
6で巻取る。揮発性溶剤はアルコール、シリコーンオイ
ルはメチルフェニルシリコーンオイルが好適である。 【効果】 被覆の滑性がよくなりボビンに巻取る際に巻
きくずれが生じない。そのため、光ファイバに不均一な
負荷がされず、マイクロベントの発生を抑えることがで
き、伝送損失を減少できる。また、揮発性溶剤は巻取後
に光ファイバ心線10表面に残存しないため、被覆が膨
潤せず、伝送特性が低下することがない。
の光ファイバ素線1を並列させ、紫外線硬化樹脂被覆し
てテープ状に一体化した後、塗布装置7により揮発性溶
剤に溶解したシリコーンオイルを塗布し、その後ボビン
6で巻取る。揮発性溶剤はアルコール、シリコーンオイ
ルはメチルフェニルシリコーンオイルが好適である。 【効果】 被覆の滑性がよくなりボビンに巻取る際に巻
きくずれが生じない。そのため、光ファイバに不均一な
負荷がされず、マイクロベントの発生を抑えることがで
き、伝送損失を減少できる。また、揮発性溶剤は巻取後
に光ファイバ心線10表面に残存しないため、被覆が膨
潤せず、伝送特性が低下することがない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は多心の光ファイバをテー
プ状に形成した光ファイバ心線の製造方法に係り、特に
巻き乱れが生じない巻取性のよいテープ状光ファイバ心
線の製造方法に関する。
プ状に形成した光ファイバ心線の製造方法に係り、特に
巻き乱れが生じない巻取性のよいテープ状光ファイバ心
線の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、石英系光ファイバは表面に傷
がつきやすく、プラスチック樹脂を被覆して保護してい
る。光ファイバに被覆を設けるためには樹脂の固化速度
が製造速度を律速してしまうため、固化の速い紫外線硬
化樹脂を用いた被覆が採用されている。紫外線硬化樹脂
被覆を行うには、コアとクラッドから成る光ファイバ裸
線を未硬化の紫外線硬化樹脂に浸漬し、光ファイバ裸線
外周に付着した未硬化樹脂に紫外線照射して即時に硬化
させて被覆を形成し光ファイバ素線を形成している。こ
のような光ファイバ素線を4心、8心等の多心として更
に紫外線硬化樹脂でテープ状に一体化し光ファイバ心線
を製造している。
がつきやすく、プラスチック樹脂を被覆して保護してい
る。光ファイバに被覆を設けるためには樹脂の固化速度
が製造速度を律速してしまうため、固化の速い紫外線硬
化樹脂を用いた被覆が採用されている。紫外線硬化樹脂
被覆を行うには、コアとクラッドから成る光ファイバ裸
線を未硬化の紫外線硬化樹脂に浸漬し、光ファイバ裸線
外周に付着した未硬化樹脂に紫外線照射して即時に硬化
させて被覆を形成し光ファイバ素線を形成している。こ
のような光ファイバ素線を4心、8心等の多心として更
に紫外線硬化樹脂でテープ状に一体化し光ファイバ心線
を製造している。
【0003】このような紫外線硬化樹脂として紫外線硬
化型ウレタン樹脂等が用いられているが、紫外線硬化樹
脂は摩擦係数が大きく、紫外線硬化樹脂被覆された光フ
ァイバ、特にテープ状に形成されたテープ状光ファイバ
心線は成形品をボビンに巻取ると紫外線硬化樹脂被覆の
摩擦係数が大きく、テープ同士が滑らないため一様に巻
取ることが困難であって、巻乱れが生じ、光ファイバに
不均一な力が負荷されてしまう。特に、光ファイバに不
均一な力が負荷されると、コア中を伝播させる光の波長
に比べて無視できない半径の曲がり、所謂マイクロベン
トを発生させることとなり、伝播される光はマイクロベ
ントから光ファイバ外へ放射してしまい伝送損失となっ
てしまう。そのため、光ファイバには巻き取り等の際で
も、不均一な力が負荷されないように細心の注意を払う
必要がある。
化型ウレタン樹脂等が用いられているが、紫外線硬化樹
脂は摩擦係数が大きく、紫外線硬化樹脂被覆された光フ
ァイバ、特にテープ状に形成されたテープ状光ファイバ
心線は成形品をボビンに巻取ると紫外線硬化樹脂被覆の
摩擦係数が大きく、テープ同士が滑らないため一様に巻
取ることが困難であって、巻乱れが生じ、光ファイバに
不均一な力が負荷されてしまう。特に、光ファイバに不
均一な力が負荷されると、コア中を伝播させる光の波長
に比べて無視できない半径の曲がり、所謂マイクロベン
トを発生させることとなり、伝播される光はマイクロベ
ントから光ファイバ外へ放射してしまい伝送損失となっ
てしまう。そのため、光ファイバには巻き取り等の際で
も、不均一な力が負荷されないように細心の注意を払う
必要がある。
【0004】
【発明が解決すべき課題】従って、巻取により負荷され
る不均一な力を排除するため、従来テープ状光ファイバ
心線をボビンに巻取る前に滑剤としてタルク等の粉末を
塗布したり、あるいは揮発性の高いフロン系溶剤に低分
子量のワックスを溶かしたもの等を塗布したりしてい
た。
る不均一な力を排除するため、従来テープ状光ファイバ
心線をボビンに巻取る前に滑剤としてタルク等の粉末を
塗布したり、あるいは揮発性の高いフロン系溶剤に低分
子量のワックスを溶かしたもの等を塗布したりしてい
た。
【0005】しかしながら、このような処理は成形品が
ボビンに巻取られる前の僅かな時間に行わなければなら
ず、タルク等の微粉末を均一に塗布するのは困難であ
り、塗布が不均一になり易く、かえってマイクロベント
の発生となってしまうこともあった。また、タルクのよ
うな微粉末は飛散しやすいため、雰囲気中に飛散して樹
脂中へ混入し、成形品の信頼性を低下させてしまうこと
もあった。また、作業者の健康に対しても好ましいもの
ではなかった。
ボビンに巻取られる前の僅かな時間に行わなければなら
ず、タルク等の微粉末を均一に塗布するのは困難であ
り、塗布が不均一になり易く、かえってマイクロベント
の発生となってしまうこともあった。また、タルクのよ
うな微粉末は飛散しやすいため、雰囲気中に飛散して樹
脂中へ混入し、成形品の信頼性を低下させてしまうこと
もあった。また、作業者の健康に対しても好ましいもの
ではなかった。
【0006】また、テープ状光ファイバ心線に滑性を付
与するため低分子量のワックスをフロン系溶剤に溶解さ
せたものを塗布する方法もあったが、フロン系溶剤は環
境破壊の原因となり好ましいものではなかった。そのた
め、フロン系溶剤を使用せずに他の溶剤を用いた場合、
巻取後のテープ状光ファイバ心線に溶剤が残存すると、
紫外線硬化樹脂被覆が膨潤し、伝送損失が増大するおそ
れもあった。
与するため低分子量のワックスをフロン系溶剤に溶解さ
せたものを塗布する方法もあったが、フロン系溶剤は環
境破壊の原因となり好ましいものではなかった。そのた
め、フロン系溶剤を使用せずに他の溶剤を用いた場合、
巻取後のテープ状光ファイバ心線に溶剤が残存すると、
紫外線硬化樹脂被覆が膨潤し、伝送損失が増大するおそ
れもあった。
【0007】本発明は上記のような欠点を解消するため
になされたものであって、光ファイバに不均一な力の負
荷が加わらず、環境の汚染なく、作業者の健康にも支障
がなく、表面の滑性を付与して成形品の巻取りができる
テープ状光ファイバ心線の製造方法を提供することを目
的とする。
になされたものであって、光ファイバに不均一な力の負
荷が加わらず、環境の汚染なく、作業者の健康にも支障
がなく、表面の滑性を付与して成形品の巻取りができる
テープ状光ファイバ心線の製造方法を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のテープ状光ファイバ心線の製造方法は、紫
外線硬化樹脂を被覆してテープ状光ファイバ心線を製造
する際、前記テープ状光ファイバ心線に揮発性溶剤に溶
解させたシリコーンオイルを塗布して滑性を付与した
後、巻取機で巻取るものである。
め、本発明のテープ状光ファイバ心線の製造方法は、紫
外線硬化樹脂を被覆してテープ状光ファイバ心線を製造
する際、前記テープ状光ファイバ心線に揮発性溶剤に溶
解させたシリコーンオイルを塗布して滑性を付与した
後、巻取機で巻取るものである。
【0009】
【作用】紫外線硬化樹脂で被覆されテープ状に一体化さ
れて製造された光ファイバ心線の成形品を巻取る際に、
揮発性溶剤に溶解させたシリコーンオイルを塗布する。
揮発性溶剤に溶解されたシリコーンオイルは適正の粘度
を有する液体であって、塗布も容易であり、塗布された
テープ状光ファイバ心線は滑性が付与され光ファイバケ
ーブルには不均一な力が負荷されず巻取られる。巻取後
はケーブル表面に残存せず、被覆が膨張することもな
い。また、環境破壊を生ずることもない。
れて製造された光ファイバ心線の成形品を巻取る際に、
揮発性溶剤に溶解させたシリコーンオイルを塗布する。
揮発性溶剤に溶解されたシリコーンオイルは適正の粘度
を有する液体であって、塗布も容易であり、塗布された
テープ状光ファイバ心線は滑性が付与され光ファイバケ
ーブルには不均一な力が負荷されず巻取られる。巻取後
はケーブル表面に残存せず、被覆が膨張することもな
い。また、環境破壊を生ずることもない。
【0010】
【実施例】本発明のテープ状光ファイバ心線の製造方法
を適用した一実施例を図面を参照して説明する。図1に
示すテープ状光ファイバ心線の製造装置Sには、コアと
クラッドからなる石英系光ファイバ裸線に紫外線硬化樹
脂被覆された光ファイバ素線1を供給する供給部2が多
心数に相当して備えられる。
を適用した一実施例を図面を参照して説明する。図1に
示すテープ状光ファイバ心線の製造装置Sには、コアと
クラッドからなる石英系光ファイバ裸線に紫外線硬化樹
脂被覆された光ファイバ素線1を供給する供給部2が多
心数に相当して備えられる。
【0011】更に、ガイドローラ3により並列された光
ファイバ素線1を一体化するために紫外線硬化型ウレタ
ン樹脂等の紫外線硬化樹脂を光ファイバ素線1の外周に
供給するテープダイス4及び光ファイバ素線1の外周に
供給された紫外線硬化樹脂を硬化する架橋装置5が設け
られる。架橋装置5は紫外線ランプ5a及び紫外線硬化
樹脂を酸素不存在で架橋させるため不活性ガス供給装置
に連結された石英管5bを備える。架橋装置5により紫
外線硬化樹脂被覆が架橋されてテープ状光ファイバ心線
10に形成された成形品を巻取るボビン6が備えられ
る。
ファイバ素線1を一体化するために紫外線硬化型ウレタ
ン樹脂等の紫外線硬化樹脂を光ファイバ素線1の外周に
供給するテープダイス4及び光ファイバ素線1の外周に
供給された紫外線硬化樹脂を硬化する架橋装置5が設け
られる。架橋装置5は紫外線ランプ5a及び紫外線硬化
樹脂を酸素不存在で架橋させるため不活性ガス供給装置
に連結された石英管5bを備える。架橋装置5により紫
外線硬化樹脂被覆が架橋されてテープ状光ファイバ心線
10に形成された成形品を巻取るボビン6が備えられ
る。
【0012】このような光ファイバ心線装置Sにはテー
プ状光ファイバ心線10が巻取機であるボビン6に巻取
られる前に、揮発性溶剤に溶解されたシリコーンオイル
を塗布する塗布装置7が設けられる。塗布装置7はシリ
コーンオイルが揮発性溶剤に溶解された液体の所望量を
テープ状の光ファイバ心線10上に滴下する構成を有す
るものである。
プ状光ファイバ心線10が巻取機であるボビン6に巻取
られる前に、揮発性溶剤に溶解されたシリコーンオイル
を塗布する塗布装置7が設けられる。塗布装置7はシリ
コーンオイルが揮発性溶剤に溶解された液体の所望量を
テープ状の光ファイバ心線10上に滴下する構成を有す
るものである。
【0013】ここで用いられるシリコーンオイルは、ジ
メチルシリコーンオイル、メチルシリコーンオイル、メ
チルフェニルシリコーンオイル等の各種変性シリコーン
オイルを用いることができる。シリコーンオイルを溶解
させる揮発性溶剤は、光ファイバ心線10の巻取後はテ
ープ表面に残存していないことが望ましく、具体的には
気化熱が400cal/g以下であり、20℃の蒸気圧が1
0torr以上のものが採用される。気化熱が400cal/g
以上、20℃での蒸気圧が10torr以下であると、気化
速度が遅く、ボビンに巻取られた後にも溶剤が残存して
しまう。このような揮発性溶剤としてはクロロホルム、
エーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン、アセトン、
メチルエチネケトン、四塩化炭素、アルコール等を用い
ることができる。特に巻取後にテープ表面に残存して紫
外線硬化樹脂被覆を膨潤させることのないものとして
は、メタノール、エタノール等の低級アルコールが好ま
しく、毒性の点でエタノールが好適に用いられる。溶剤
に対する紫外線硬化樹脂被覆の重量増加率、膨潤率、4
心テープの平均伝送損失を表1に示す。
メチルシリコーンオイル、メチルシリコーンオイル、メ
チルフェニルシリコーンオイル等の各種変性シリコーン
オイルを用いることができる。シリコーンオイルを溶解
させる揮発性溶剤は、光ファイバ心線10の巻取後はテ
ープ表面に残存していないことが望ましく、具体的には
気化熱が400cal/g以下であり、20℃の蒸気圧が1
0torr以上のものが採用される。気化熱が400cal/g
以上、20℃での蒸気圧が10torr以下であると、気化
速度が遅く、ボビンに巻取られた後にも溶剤が残存して
しまう。このような揮発性溶剤としてはクロロホルム、
エーテル、ベンゼン、トルエン、キシレン、アセトン、
メチルエチネケトン、四塩化炭素、アルコール等を用い
ることができる。特に巻取後にテープ表面に残存して紫
外線硬化樹脂被覆を膨潤させることのないものとして
は、メタノール、エタノール等の低級アルコールが好ま
しく、毒性の点でエタノールが好適に用いられる。溶剤
に対する紫外線硬化樹脂被覆の重量増加率、膨潤率、4
心テープの平均伝送損失を表1に示す。
【0014】比較例としてフロンを用いて同様の測定を
行った。
行った。
【0015】
【表1】
【0016】表1における数値は、光ファイバ心線を溶
剤に1時間浸漬した後の、重量増加率、膨潤率、平均伝
送損失を示す。重量増加率は浸漬後の重量の変化率を示
す。膨潤率はテープの厚さを測定し、厚さの変化率を示
す。また、平均伝送損失は1.55μmの光に対する伝
送損失を示す。揮発性溶剤として低級アルコールを用い
る場合は、一般にシリコーンオイルはアルコールと相溶
性が悪いがアルコールへの溶解性の高いメチルフェニル
シリコンオイルが組合せとして好ましい。メチルフェニ
ルシリコーンオイルのアルコール溶液はテープ状光ファ
イバ心線の巻取時には良好な摩擦係数を付与し、巻取後
は溶液が残存することがなく、従って紫外線硬化樹脂被
覆が膨潤して伝送損失が増加しててしまうこともない。
剤に1時間浸漬した後の、重量増加率、膨潤率、平均伝
送損失を示す。重量増加率は浸漬後の重量の変化率を示
す。膨潤率はテープの厚さを測定し、厚さの変化率を示
す。また、平均伝送損失は1.55μmの光に対する伝
送損失を示す。揮発性溶剤として低級アルコールを用い
る場合は、一般にシリコーンオイルはアルコールと相溶
性が悪いがアルコールへの溶解性の高いメチルフェニル
シリコンオイルが組合せとして好ましい。メチルフェニ
ルシリコーンオイルのアルコール溶液はテープ状光ファ
イバ心線の巻取時には良好な摩擦係数を付与し、巻取後
は溶液が残存することがなく、従って紫外線硬化樹脂被
覆が膨潤して伝送損失が増加しててしまうこともない。
【0017】上記説明は本発明のテープ状光ファイバ心
線の製造方法の一実施例の説明であって、本発明はこれ
に限定されない。即ち光ファイバ裸線に予め紫外線硬化
樹脂被覆された光ファイバ素線を多心にしてテープ状に
形成するテープ状光ファイバ心線の製造に限定されず、
光ファイバ裸線の製造工程とテープ状に形成する工程と
を一連の装置で行えるようにしてもよい。 [実施例]シリコーンオイルとしてジメチルシリコーン
オイルを用い、溶剤としてクロロホルム、エーテルのそ
れぞれについて50%、1%溶液を作成した。またシリ
コーンオイルとしてメチルフェニルシリコーンオイルを
用い、溶剤としてメタノール、エタノールのそれぞれに
ついて50%、1%の溶液を作成した。
線の製造方法の一実施例の説明であって、本発明はこれ
に限定されない。即ち光ファイバ裸線に予め紫外線硬化
樹脂被覆された光ファイバ素線を多心にしてテープ状に
形成するテープ状光ファイバ心線の製造に限定されず、
光ファイバ裸線の製造工程とテープ状に形成する工程と
を一連の装置で行えるようにしてもよい。 [実施例]シリコーンオイルとしてジメチルシリコーン
オイルを用い、溶剤としてクロロホルム、エーテルのそ
れぞれについて50%、1%溶液を作成した。またシリ
コーンオイルとしてメチルフェニルシリコーンオイルを
用い、溶剤としてメタノール、エタノールのそれぞれに
ついて50%、1%の溶液を作成した。
【0018】上記の溶液をテープ状4心光ファイバ心線
に塗布し、ボビンに巻取った後、以下の方法で摩擦係
数、べたつき、巻きくずれ、伝送損失、ケーブル化伝送
損失について評価、測定を行った。摩擦係数は、ボビン
に巻取られた光ファイバ心線からサンプリングし、図2
に示すように、光ファイバ心線10をクロスして重ねた
上に200gfの重り11を載置し、50mm/分の速度で
重り11を牽引した時の牽引力Fを測定し牽引力Fから μ=F/200 により摩擦係数μを算出した。
に塗布し、ボビンに巻取った後、以下の方法で摩擦係
数、べたつき、巻きくずれ、伝送損失、ケーブル化伝送
損失について評価、測定を行った。摩擦係数は、ボビン
に巻取られた光ファイバ心線からサンプリングし、図2
に示すように、光ファイバ心線10をクロスして重ねた
上に200gfの重り11を載置し、50mm/分の速度で
重り11を牽引した時の牽引力Fを測定し牽引力Fから μ=F/200 により摩擦係数μを算出した。
【0019】また、べたつきは目視、指触により評価し
た。巻き崩れは目視で評価した。伝送損失はボビンに巻
いた状態で1.55μmの光の伝送により測定した。ケ
ーブル化伝送損失は100心ケーブル、1000mを作
成し、1.55μmの光の伝送損失を測定した。結果を
表2に示す。比較例としてフッ素ワックスの5%フロン
溶液、溶剤を用いないジメチルシリコーンオイル、メチ
ルフェニルシリコーンオイルについても同様の評価測定
を行った。結果を表2に示す。
た。巻き崩れは目視で評価した。伝送損失はボビンに巻
いた状態で1.55μmの光の伝送により測定した。ケ
ーブル化伝送損失は100心ケーブル、1000mを作
成し、1.55μmの光の伝送損失を測定した。結果を
表2に示す。比較例としてフッ素ワックスの5%フロン
溶液、溶剤を用いないジメチルシリコーンオイル、メチ
ルフェニルシリコーンオイルについても同様の評価測定
を行った。結果を表2に示す。
【0020】
【表2】
【0021】以上の結果からも明らかなように、溶剤に
溶解させたシリコーンオイルはべたつき、巻きくずれが
なく、伝送損失を減少させることができた。
溶解させたシリコーンオイルはべたつき、巻きくずれが
なく、伝送損失を減少させることができた。
【0022】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明のテープ状光ファイバ心線の製造方法によればテープ
状の光ファイバ心線の成形品を巻取る前に揮発性溶剤に
溶解させたシリコーンオイルを塗布したため、テープの
滑性を増し、巻取りの状態を向上できた。そのため、光
ファイバ心線に不均一な力が負荷されず、マイクロベン
ドを発生させないため伝送損失も低減させることができ
る。しかも、べたつき等を発生させず、巻取後に溶剤が
残存することがないため、被覆が膨潤することなく光フ
ァイバ心線の伝送特性を長期に亘って保持でき、信頼性
の高い光ファイバを得ることができる。
明のテープ状光ファイバ心線の製造方法によればテープ
状の光ファイバ心線の成形品を巻取る前に揮発性溶剤に
溶解させたシリコーンオイルを塗布したため、テープの
滑性を増し、巻取りの状態を向上できた。そのため、光
ファイバ心線に不均一な力が負荷されず、マイクロベン
ドを発生させないため伝送損失も低減させることができ
る。しかも、べたつき等を発生させず、巻取後に溶剤が
残存することがないため、被覆が膨潤することなく光フ
ァイバ心線の伝送特性を長期に亘って保持でき、信頼性
の高い光ファイバを得ることができる。
【図1】本発明の一実施例の構成図。
【図2】本発明の製造方法で製造されたテープ状光ファ
イバ心線の評価試験を示す図。
イバ心線の評価試験を示す図。
【符号の説明】 6・・・・・・ボビン(巻取機) 7・・・・・・塗布装置 10・・・・・・テープ状光ファイバ心線 S・・・・・・光ファイバ心線製造装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 千葉 実 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 井上 直哉 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 八木 賢二 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内 (72)発明者 伊藤 三男 神奈川県川崎市川崎区小田栄2丁目1番1 号 昭和電線電纜株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】紫外線硬化樹脂を被覆してテープ状光ファ
イバ心線を製造する際、前記テープ状光ファイバ心線に
揮発性溶剤に溶解させたシリコーンオイルを塗布して滑
性を付与した後、巻取機で巻取ることを特徴とするテー
プ状光ファイバ心線の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4294637A JPH06148480A (ja) | 1992-11-02 | 1992-11-02 | テープ状光ファイバ心線の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4294637A JPH06148480A (ja) | 1992-11-02 | 1992-11-02 | テープ状光ファイバ心線の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06148480A true JPH06148480A (ja) | 1994-05-27 |
Family
ID=17810348
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4294637A Pending JPH06148480A (ja) | 1992-11-02 | 1992-11-02 | テープ状光ファイバ心線の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06148480A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6873772B2 (en) | 2001-02-22 | 2005-03-29 | Nec Corporation | Optical fiber tape with optical fiber array |
KR20230014962A (ko) * | 2021-07-22 | 2023-01-31 | 주식회사 대웅에프엔티 (F.N.T) | 난연성 수지코팅 현무암섬유사의 제조방법 및 그 제조장치 |
-
1992
- 1992-11-02 JP JP4294637A patent/JPH06148480A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6873772B2 (en) | 2001-02-22 | 2005-03-29 | Nec Corporation | Optical fiber tape with optical fiber array |
KR20230014962A (ko) * | 2021-07-22 | 2023-01-31 | 주식회사 대웅에프엔티 (F.N.T) | 난연성 수지코팅 현무암섬유사의 제조방법 및 그 제조장치 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020108 |