JPH06148367A - 原子炉 - Google Patents

原子炉

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JPH06148367A
JPH06148367A JP4293473A JP29347392A JPH06148367A JP H06148367 A JPH06148367 A JP H06148367A JP 4293473 A JP4293473 A JP 4293473A JP 29347392 A JP29347392 A JP 29347392A JP H06148367 A JPH06148367 A JP H06148367A
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JP
Japan
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core
reactor
vessel
coolant
primary coolant
Prior art date
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Application number
JP4293473A
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English (en)
Inventor
Sadao Hattori
禎男 服部
Morihiko Sato
守彦 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Central Research Institute of Electric Power Industry
Original Assignee
Toshiba Corp
Central Research Institute of Electric Power Industry
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Central Research Institute of Electric Power Industry filed Critical Toshiba Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Structure Of Emergency Protection For Nuclear Reactors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】複数台の炉心容器の組合せにより原子炉出力の
大出力化を図ることができるとともに、原子炉出力が増
大しても炉心制御の容易性を確保できる原子炉を提供す
るものである。 【構成】この原子炉は、原子炉容器25に一次冷却材2
6を充填させるとともに、上記原子炉容器26内に、独
立した炉心35を収容した複数台の炉心容器31と、前
記一次冷却材26を二次冷却材と熱交換させる中間熱交
換器45を備えた中間冷却機32とをそれぞれ設置した
ものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は液体金属冷却方式の原
子炉に係り、特に原子炉容器内にモジュール炉心を収容
した炉心容器を複数台備えた原子炉に関する。
【0002】
【従来の技術】液体金属冷却方式の原子炉は高速増殖炉
として従来から知られている。この高速増殖炉の代表的
な構成例を図6に示す。
【0003】図6は、液体金属冷却方式の原子炉のう
ち、タンク型原子炉を示す縦断面図であり、この原子炉
は原子炉建屋1内に原子炉室2が生体遮蔽壁3に囲まれ
て建物ベースマット4上に形成されており、原子炉室2
内に一次冷却材容器としての原子炉容器5が格納されて
いる。
【0004】原子炉容器5内には液体金属ナトリウム等
の液体金属が一次冷却材6として充填され、原子炉容器
5の中央部に炉心7が収容される。この炉心7には多数
の核燃料が装荷されるとともに、原子炉容器5内は炉心
7を境にして上部プレナム8aと下部プレナム8bとに
区画される。炉心7は炉心支持構造物9により原子炉容
器5に支持される。
【0005】炉心7の上方には制御棒駆動装置を備えた
炉心上部機構10が設けられる。この炉心上部機構10
は原子炉容器5の頂部を覆う上蓋としての遮蔽プラグ1
1に支持される一方、この遮蔽プラグ11には一次冷却
材と二次冷却材とを熱交換させる中間熱交換器12や一
次冷却材を原子炉容器5内で循環させる循環ポンプ13
が炉心7の周辺にそれぞれ設けられる。
【0006】中間熱交換器12は二次冷却材の流出入管
14を介して蒸気発生器15に接続され、この蒸気発生
器15で図示しない蒸気タービンを駆動させる蒸気を発
生させるようになっている。
【0007】このタンク型原子炉においては、原子炉の
起動により、炉心7での核反応により加熱された一次冷
却材6は上部プレナム8aから中間熱交換器12に流入
し、この中間熱交換器12で二次冷却材と熱交換されて
冷却される。
【0008】中間熱交換器12で冷却された一次冷却材
6は、続いて下部プレナム8bを経て循環ポンプ13に
案内され、この循環ポンプ13で昇圧される。昇圧され
た一次冷却材6は炉心7下方の高圧プレナム8cに吐出
され、この高圧プレナム8cから再び炉心7に導かれる
ようになっている。
【0009】一方、中間熱交換器12で一次冷却材6と
熱交換して加熱された二次冷却材は流出入管1の流出管
を通って蒸気発生器15に送られ、この蒸気発生器15
で給水を加熱し、図示しない蒸気タービンを駆動させる
蒸気を発生させている。蒸気発生器15で熱交換して冷
却された二次冷却材は再び流出入管14を通って中間熱
交換器12に戻され、二次冷却材の閉じた循環ループを
形成している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来の液体金属冷却方
式のタンク型原子炉においては、原子炉容器5内の中央
部に単一炉心7を収容しており、この炉心7は原子炉出
力の増大に伴って大形化している。
【0011】従来の液体金属冷却型原子炉は、原子炉容
器5内に単一の炉心を収容し、原子炉出力の大出力化に
伴い、単一炉心をキープして大形化するので、炉心の制
御が複雑になるとともに、炉心の一部に万一異常が生じ
た場合、大形の炉心全体の挙動に影響を与えるため、炉
心全体の核反応を停止させる必要がある。
【0012】また、従来の原子炉は、単一炉心7をキー
プして炉心の大形化を図っているので、炉心支持構造物
9等の炉心構造物が大きくなり、炉心構造物の保守・点
検・修理や交換時には、大掛りな取外し・取付作業が必
要となる。
【0013】炉心支持構造物9の取外しや取付作業を行
なう場合、炉心支持構造物9そのものの取扱いの他に、
炉心全体を原子炉容器5外に退避させたり、一次冷却材
である液体金属の排出や保管のための装置を別途設置す
る必要がある。
【0014】さらに、従来の原子炉では、単一炉心をキ
ープして大形化するので、炉心7の出力停止は原子力発
電プラント全体の停止に繋り、経済的に大きな負担とな
る。また、原子炉の炉心を単一としているので、原子力
発電プラントのプラント出力に応じた炉心設計や核的臨
界実験をその都度行なう必要があり、炉心特性の実証費
が嵩む等の問題があった。
【0015】この発明は、上述した事情を考慮してなれ
さたもので、複数台の炉心容器の組合せにより原子炉出
力の大出力化を図ることができるとともに、原子炉出力
が増大しても炉心制御の容易性を確保できる原子炉を提
供することを目的とする。
【0016】この発明の他の目的は、炉心容器へのアク
セス性を改善し、炉心容器等の炉心構造物の取外し、取
付作業を簡素化し、炉心構造物の交換を簡単かつ容易に
行なうことができる原子炉を提供することにある。
【0017】この発明のさらに他の目的は、炉心の運転
を一部停止させたままプラントの出力運転を可能とした
原子炉を提供することにある。
【0018】この発明の別の目的は、単基原子炉出力が
大きなプラントになっても新たな炉心設計や核的臨界実
験を回避でき、炉心特性の実証費を大幅に低減させるこ
とができる原子炉を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明に係る原子炉
は、上述した課題を解決するために、請求項1に記載し
たように、原子炉容器に一次冷却材を充填させるととも
に、上記原子炉容器内に、独立した炉心を収容した複数
台の炉心容器と、前記一次冷却材を二次冷却材と熱交換
させる中間熱交換器を備えた中間冷却機とをそれぞれ設
置したものである。
【0020】また、この発明に係る原子炉は、上述した
課題を解決するために、請求項1の記載内容に加えて請
求項2に記載したように、各炉心容器の上部に炉心内に
制御棒を出し入れする制御棒駆動装置をそれぞれ設けた
ものである。
【0021】さらに、上述した課題を解決するために、
この発明に係る原子炉は、請求項3に記載したように、
原子炉容器の内周壁に沿って内側に炉心容器を複数台列
状に設置するとともに、上記炉心容器側の環状帯の内側
に中間冷却機を設置し、この中間冷却機は一次冷却材と
二次冷却材とを熱交換させる中間熱交換器の下部に一次
冷却材の循環ポンプを設けたものである。
【0022】さらにまた、上述した課題を解決するため
に、この発明に係る原子炉は、請求項4に記載したよう
に、原子炉容器の内周壁に沿って内側に炉心容器を複数
台列状に配置するとともに、上記炉心容器列の環状帯の
内側に中間熱交換器を設置し、さらに前記各炉心容器の
下部に一次冷却材を循環させる循環ポンプを設けたもの
である。
【0023】また、この発明に係る原子炉は、上述した
課題を解決するために、請求項5に記載したように、原
子炉容器の上部開口部は上蓋で閉塞される一方、この遮
蔽プラグに形成された貫通口に炉心容器が着脱自在に設
けられ、原子炉容器内に設置される炉心容器の個数を選
定自在としたものである。
【0024】
【作用】請求項1に記載した原子炉では、一次冷却材を
充填した原子炉容器内に、モジュール炉心を収容した炉
心容器を複数台設置したので、複数台の炉心容器の組合
せにより、原子炉出力の大出力化を図ることができる一
方、1台当りの炉心容器に収容されるモジュール炉心は
小形のものでよいので、核的特性の単純な小形炉心の制
御でよく、炉心運転制御が容易になる。
【0025】また、請求項2に記載した原子炉では、各
炉心容器の上部に制御棒駆動装置をそれぞれ設け、この
制御棒駆動装置で各炉心容器内の炉心の運転制御を独立
して行なうことができるので、炉心の運転を一部停止さ
せたまま、プラント出力運転を行なうことができる。逆
に、単基原子炉出力が大きなプラントでも、炉心の部分
停止運転が可能になる。
【0026】また、請求項3に記載した原子炉では、原
子炉容器の内周壁に沿って内側に炉心容器を複数台設置
したので、炉心容器を周辺配置とすることができ、炉心
容器へのアクセス性が改善される一方、炉心容器列の環
状帯内側に配置される中間冷却機は、中間熱交換器と一
次冷却材の循環ポンプとを合体させた機器構成としたの
で、炉心容器列の内側領域で機器配置スペースを確保す
ることができる。
【0027】さらに、請求項4に記載した原子炉では、
請求項3に記載したものと同様、炉心容器を原子炉容器
内で周辺配置とすることで炉心容器へのアクセス性が改
善される一方、炉心容器は炉心下部に一次冷却材の循環
ポンプを備えたので、炉心容器列によって形成される環
状帯の内側に中間熱交換器の設置スペースを充分に確保
することができる。また、循環ポンプに万一異常が生じ
ても、異常が生じた循環ポンプに繋るモジュール炉心を
停止させるだけで、他のモジュール炉心は停止させるこ
となく、原子炉の運転を継続させることができる。
【0028】さらにまた、請求項5に記載したように、
原子炉容器の上部開口部を覆う上蓋に形成される貫通口
に炉心容器を着脱自在に設けることにより、個々の炉心
容器は上蓋の貫通口を介して挿入や取外しを行なうこと
ができる。したがって、単基原子炉出力が大きなプラン
トの炉心構造物の交換を、小形・軽量な炉心構造物の取
扱いで行なうことができる。
【0029】また、炉心容器の個数や炉心運転の選択・
組合せにより、所要の原子炉出力を得ることができる。
その際、炉心容器は全て同一炉心設計とすることがで
き、プラント出力に応じた炉心設計を単一設計炉心の組
合せで得ることができるので、新たな炉心設計や核的臨
界実験が不要となり、炉心特性の実証費を大幅に低減さ
せることができる。
【0030】炉心容器に収容されるモジュール炉心を、
予め複数種類用意し、複数種の炉心容器を組み合せた構
成としてもよい。
【0031】
【実施例】以下、この発明に係る原子炉の一実施例につ
いて添付図面を参照して説明する。
【0032】図1は、この発明を液体金属冷却方式のタ
ンク型原子炉に適用した実施例を示す。この原子炉は、
原子炉建屋20内に原子炉室21が形成される。この原
子炉室21はコンクリート製の生体遮蔽壁22および生
体遮蔽天井壁23に囲まれて建物ベースマット24上に
形成され、内部にタンク型一次冷却材容器としての原子
炉容器25が格納される。
【0033】原子炉容器25内には液体金属ナトリウム
等の液体金属が一次冷却材26として充填され、原子炉
容器25内に圧力隔壁27により上部プレナム28と下
部の高圧プレナム29とに区画される。
【0034】原子炉容器25の頂部開口部は、遮蔽プラ
グとしての上蓋30で覆われる一方、この上蓋30に形
成される貫通口に炉心容器31と中間冷却機32がそれ
ぞれ鉛直に配置される。上蓋30は生体遮蔽天井壁23
の一部を構成しており、炉心容器31や中間冷却機32
は原子炉容器25の上部鏡板を貫いて容器内部に垂設さ
れる。
【0035】炉心容器31は原子炉容器25の内周壁に
沿って内側に複数台、例えば図2に示すように9台が円
周方向に列状に配置され、炉心容器列の環状帯の内側に
1台(基)または複数台、例えば3台の中間冷却機32
が配置される。
【0036】各炉心容器31は内部に燃料棒および制御
棒で構成される炉心(モジュール炉心)35がそれぞれ
収容される一方、炉心容器31の胴部下端部に流入ノズ
ル36が胴部上部に流出ポート37がそれぞれ形成され
る。流入ノズル36は圧力隔壁27の取付部開口に係合
して下部の高圧プレナム29内に開口し、流出ポート3
7は上部プレナム28に開口している。
【0037】炉心容器31の上部開口部には炉心遮蔽プ
ラグ40が取り付けられ、この炉心遮蔽プラグ40の上
部に制御棒駆動装置41が設けられる。この制御棒駆動
装置41により制御棒42の炉心35への出し入れが制
御されるようになっている。また、中間冷却機32は円
筒状中間冷却容器44を備え、この中間冷却容器44内
に一次冷却材と二次冷却材を熱交換させる中間熱交換器
45と一次冷却材を強制循環させる循環ポンプ46とが
収容される。循環ポンプ46は電磁ポンプで構成され、
中間熱交換器45の下方に設置される。
【0038】循環ポンプ46の下部には流出ノズル47
が形成され、この流出ノズル47は圧力隔壁27の取付
開口部に嵌合支持されて下部の高圧プレナム29内に開
口している。また、中間冷却容器44は中間熱交換器4
5の上方で流入ポート48が形成されており、流入ポー
ト48は上部プレナム28内に開口している。
【0039】また中間冷却容器44の上部開口部には中
間冷却機遮蔽プラグ50が設けられ、この遮蔽プラグ5
0の上部に蒸気発生器51に接続される二次冷却材の流
出入配管52が設けられる。流出入配管52は蒸気発生
器51と中間熱交換器45とを接続して、二次冷却材を
循環させる閉じた循環ループを形成している。蒸気発生
器51で図示しない蒸気タービンを駆動させる蒸気が発
生せしめられるようになっている。
【0040】この原子炉が起動されると、原子炉容器2
5下部の高圧プレナム29から流入ノズル36を通って
炉心容器31内に一次冷却材26が供給される。供給さ
れた一次冷却材26は各炉心容器31内の炉心35を通
過する際に核反応熱により加熱され、流出ポート37か
ら上部プレナム28内に排出される。
【0041】上部プレナム28に案内された高温の一次
冷却材は中間冷却機32の流入ポート48から中間熱交
換器45に案内され、中間熱交換器45の管束を通過す
る。その際に一次冷却材は二次冷却材と熱交換され、冷
却される。二次冷却材を加熱して自ら冷却された一次冷
却材26は循環ポンプ46である電磁ポンプで昇圧さ
れ、流出ノズル47から高圧プレナム29内に戻され
る。
【0042】一方、中間冷却機32の中間熱交換器45
で加熱された二次冷却材は流出入管(流出管)52を通
って蒸気発生器51に送られ、ここで給水を加熱し、図
示しない蒸気タービンを駆動させる蒸気を得るようにな
っている。
【0043】給水を加熱することにより冷却された二次
冷却材は続いて流出入管(流入管)52を通って中間冷
却機32の中間熱交換器45に戻される。
【0044】この原子炉では、一次冷却材容器としての
原子炉容器25内に複数台の炉心容器31が収容され、
炉心容器31内に形成されるモジュール炉心35一個当
りの熱出力を例えば10万KWの小形炉心とすれば、図
1および図2に示すように原子炉容器25内に9台の炉
心容器31を収容した原子炉の熱出力は9台×10万K
W=90万KWの大出力(単基原子炉出力)が得られ
る。したがって、従来の液体金属冷却方式の原子炉のよ
うに原子炉容器内に単一の大形炉心を収容したものと異
なって核的抑制が容易な小形炉心の組合せとなり、小形
炉心35の特性を活かして単基原子炉出力の大きなプラ
ントが得られ、しかもその炉心35の運転制御を容易に
行なうことができる。
【0045】例えば炉心35一個当りの熱出力を10万
KWの小形炉心とした場合、炉心容器31の外径寸法を
1.5m以内に納めることができる。
【0046】このため、原子炉容器25内に複数台の炉
心容器31を収容し、単基原子炉出力を大出力化して
も、炉心支持構造物などの炉心構造物の大形化を回避で
き、小形の炉心構造物とすることができるので、その取
外しや交換が可能となる。また、原子炉容器25の内周
壁に沿って炉心容器31を配置することにより、炉心容
器31へのアクセス性が改善される。特に、生体遮蔽天
井壁23上面において、個々のモジュール炉心35への
燃料交換装置(図示せず)のアクセス性や個々の炉心支
持構造物を含む炉心容器31の取外しや交換のためのア
クセス性が改善され、良好となる。
【0047】また、炉心容器31列の環状帯の内側に配
置される中間冷却機32は、中間熱交換器45と循環ポ
ンプ46とを合体させた機器構成としたので、炉心容器
列の内側領域で機器配置スペースを充分に確保すること
ができる。
【0048】図3および図4はこの発明に係る原子炉の
他の実施例を示すものである。
【0049】この実施例に示された原子炉は、原子炉容
器内に収容される炉心容器60と中間冷却機61の構造
と設置台数を異にしたもので、他の構成は、図1および
図2に示したものと異ならないので、共通部材には同一
符号を付して説明を省略する。
【0050】この原子炉は原子炉容器25内に内周壁に
沿って内側に複数台(基)、例えば10台の炉心容器6
0を円周方向に列状に設置させるとともに、各炉心容器
60内の上部に炉心62を、下部に電磁ポンプである循
環ポンプ63をそれぞれ収容したものである。
【0051】炉心容器60は循環ポンプ63の下方に流
入ノズル36を形成し、この流入ノズル36が圧力隔壁
27の取付部に形成される開口部に嵌合して支持され、
この流入ノズル36を介して下部プレナム29に連通し
ている。
【0052】また、炉心容器60は炉心62の上方で流
出ポート37が形成され、循環ポンプ63で昇圧され、
炉心62で加熱された一次冷却材26が流出ポート37
を通って上部プレナム28に案内されるようになってい
る。
【0053】一方、複数台の炉心容器60を円周方向に
列状に配列した環状帯の内側には1台または複数台
(基)の中間冷却材61が配置される。この中間冷却機
61は円筒状の中間冷却容器65内に収容される中間熱
交換器66であり、この中間熱交換器66の下方に流出
ノズル47が、その上方に流入ポート48がそれぞれ形
成される。
【0054】しかして、上部プレナム28に案内された
高温の一次冷却材26は中間冷却機61の流入ポート4
8を通って中間熱交換器66に案内され、この中間熱交
換器66で一次冷却材26と二次冷却材とを熱交換して
いる。二次冷却材を加熱して冷却された一次冷却材26
は続いて中間冷却機61の流出ノズル47から下部プレ
ナム29内に流出され、この下部プレナム29から再び
炉心容器60の流入ノズル36に吸い込まれる。
【0055】一方、中間熱交換器66で熱交換され、温
度上昇した二次冷却材は、流出入管52を通って蒸気発
生器51に送られ、この蒸気発生器51で給水を加熱し
て蒸気タービン(図示せず)を駆動させる蒸気を発生さ
せている。給水を加熱して温度降下した二次冷却材は流
出入管52を通って中間熱交換器66に再び戻され、閉
じた二次冷却材の循環ループを形成している。
【0056】この原子炉では、図1および図2に示した
実施例で得られる作用効果に加え、個々の炉心容器61
に備えられる循環ポンプ63に異常が生じた場合、この
循環ポンプ63に繋る炉心62のみの出力を制御棒駆動
装置41の作動により停止させ、対応する循環ポンプ6
3だけを停止させることにより、他の炉心は停止させる
必要はなく、プラントの運転をそのまま継続させること
ができる。
【0057】図5(A)および(B)はこの発明に係る
原子炉のさらに他の実施例を示す原子炉上部の平面図で
ある。
【0058】図5(A)および(B)は原子炉出力変更
例を示すもので、図5(A)では原子炉容器25内に9
台(基)の同一設計の炉心容器31を収容しており、図
5(B)では6台(基)の炉心容器31を収容してい
る。
【0059】各炉心容器31はいずれも同一の炉心設計
により構成され、例えば炉心1基(個)の熱出力を10
万KWとすれば、図5(A)の原子炉では90万KWの
単基原子炉出力が得られ、図5(B)の原子炉では60
万KWの単基原子炉出力が得られる。したがって、同一
炉心設計では実証されたモジュール炉心の個数の組合せ
で、種々の原子炉出力の選定が可能となる。
【0060】なお、この発明の実施例の説明では、炉心
容器内に形成される炉心を、同一炉心設計で実証された
モジュール小形炉心を用いる例を説明したが、複数種の
熱出力を有する実証済みの小形炉心を予め用意するよう
にしてもよい。
【0061】
【発明の効果】以上に述べたようにこの発明に係る原子
炉においては、請求項1に記載したように、一次冷却材
を充填した原子炉容器内に、モジュール炉心を収容した
炉心容器を複数台設置したので、複数台の炉心容器の組
合せにより、原子炉出力の大出力化を図ることができる
一方、1台当りの炉心容器に収容されるモジュール炉心
は小形のものでよいので、核的特性の単純な小形炉心の
制御でよく、炉心運転制御が容易になる。
【0062】また、請求項2に記載した原子炉では、各
炉心容器の上部に制御棒駆動装置をそれぞれ設け、この
制御棒駆動装置で各炉心容器内の炉心の運転制御を独立
して行なうことができるので、炉心の運転を一部停止さ
せたまま、プラント出力運転を行なうことができる。逆
に、単基原子炉出力が大きなプラントでも、炉心の部分
停止運転が可能になる。
【0063】一方、請求項3に記載した原子炉では、原
子炉容器の内周壁に沿って内側に炉心容器を複数台設置
したので、炉心容器を周辺配置とすることができ、炉心
容器へのアクセス性が改善される一方、炉心容器列の環
状帯内側に配置される中間冷却機は、中間熱交換器と一
次冷却材の循環ポンプとを合体させた機器構成としたの
で、炉心容器列の内側領域で機器配置スペースを確保す
ることができる。
【0064】さらに、請求項4に記載した原子炉では、
請求項3に記載したものと同様、炉心容器を原子炉容器
内で周辺配置とすることで炉心容器へのアクセス性が改
善される一方、炉心容器は炉心下部に一次冷却材の循環
ポンプを備えたので、炉心容器列によって形成される環
状帯の内側に中間熱交換器の設置スペースを充分に確保
することができる。また、循環ポンプに万一異常が生じ
ても、異常が生じた循環ポンプに繋るモジュール炉心を
停止させるだけで、他のモジュール炉心は停止させるこ
となく、原子炉の運転を継続させることができる。
【0065】さらにまた、請求項5に記載したように、
原子炉容器の上部開口部を覆う上蓋に形成される貫通口
に炉心容器を着脱自在に設けることにより、個々の炉心
容器は上蓋の貫通口を介して挿入や取外しを行なうこと
ができる。したがって、単基原子炉出力が大きなプラン
トの炉心構造物の交換を、小型・軽量な炉心構造物の取
扱いで行なうことができる。
【0066】また、炉心容器の個数や炉心運転の選択・
組合せにより、所要の原子炉出力を得ることができる。
その際、炉心容器は全て同一炉心設計とすることがで
き、プラント出力に応じた炉心設計を単一設計炉心の組
合せで得ることができるので、新たな炉心設計や核的臨
界実験が不要となり、炉心特性の実証費を大幅に低減さ
せることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る原子炉の一実施例を示す縦断面
図。
【図2】図1に示す原子炉の平面図。
【図3】この発明に係る原子炉の他の実施例を示す縦断
面図。
【図4】図3に示す原子炉の平面図。
【図5】(A)および(B)はこの発明に係る原子炉に
おいて、原子炉出力変更の例をそれぞれ示す平面図。
【図6】従来のタンク型液体金属冷却方式の原子炉を示
す縦断面図。
【符号の説明】
20 原子炉建屋 21 原子炉室 22 生体遮蔽壁 23 生体遮蔽天井壁 24 建物ベースマット 25 原子炉容器(一次冷却材容器) 26 一次冷却材 27 圧力隔壁 28 上部プレナム 29 下部プレナム 30 上蓋 31,60 炉心容器 32,61 中間冷却機 35,62 炉心 36 流入ノズル 37 流出ポート 40 炉心遮蔽プラグ 41 制御棒駆動装置 42 制御棒 45,66 中間熱交換器 46,63 循環ポンプ(電磁ポンプ) 47 流出ノズル 48 流入ポート 50 中間冷却材遮蔽プラグ 51 蒸気発生器 52 流出入管

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原子炉容器に一次冷却材を充填させると
    ともに、上記原子炉容器内に、独立した炉心を収容した
    複数台の炉心容器と、前記一次冷却材を二次冷却材と熱
    交換させる中間熱交換器を備えた中間冷却機とをそれぞ
    れ設置したことを特徴とする原子炉。
  2. 【請求項2】 各炉心容器の上部に炉心内に制御棒を出
    し入れする制御棒駆動装置をそれぞれ設けた請求項1記
    載の原子炉。
  3. 【請求項3】 原子炉容器の内周壁に沿って内側に炉心
    容器を複数台列状に設置するとともに、上記炉心容器側
    の環状帯の内側に中間冷却機を設置し、この中間冷却機
    は一次冷却材と二次冷却材とを熱交換させる中間熱交換
    器の下部に一次冷却材の循環ポンプを設けたことを特徴
    とする原子炉。
  4. 【請求項4】 原子炉容器の内周壁に沿って内側に炉心
    容器を複数台列状に配置するとともに、上記炉心容器列
    の環状帯の内側に中間熱交換器を設置し、さらに前記各
    炉心容器の下部に一次冷却材を循環させる循環ポンプを
    設けたことを特徴とする原子炉。
  5. 【請求項5】 原子炉容器の上部開口部は上蓋で閉塞さ
    れる一方、この遮蔽プラグに形成された貫通口に炉心容
    器が着脱自在に設けられ、原子炉容器内に設置される炉
    心容器の個数を選定自在としたことを特徴とする原子
    炉。
JP4293473A 1992-07-30 1992-10-30 原子炉 Pending JPH06148367A (ja)

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JP4293473A JPH06148367A (ja) 1992-10-30 1992-10-30 原子炉
US08/097,833 US5420897A (en) 1992-07-30 1993-07-29 Fast reactor having reflector control system
FR9309410A FR2697104B1 (fr) 1992-07-30 1993-07-30 Réacteur rapide équipé d'un système de commande pour réflecteur.

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JP (1) JPH06148367A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100563254B1 (ko) * 2000-12-01 2006-03-27 한국과학기술원 냉각 장치를 이용한 가압경수로

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