JPH06147513A - 横型蓄熱パネル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱伝達率の良い横型蓄熱パネルを得たい。 【構成】 パネル１に上向きの孔２付膨張吸収部６を形
成し、蓄熱材３が熱膨張して液状に変化した際、この膨
張した分の量がこの膨張吸収部６内に流れ込み、蓄熱材
３が熱を放出して固体状に変化する際、膨張吸収部６か
ら収縮に見合う量の蓄熱材３がパネル１内に流れ込ん
で、充満するように蓄熱材３の量とパネル１内及び膨張
吸収部６の内容積を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は横型蓄熱パネルに関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来の相変化を利用した蓄熱パネルは、
図３に示すようにパネル１の上部に内部から空気を逃が
すための孔２を設け、蓄熱材３が固体のときには上部に
空間４ができ、図４に示すように相変化して蓄熱材３が
液体に相変化するときには孔２から空気が逃れるように
内容積を設計している。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】このため、次のような
欠点がある。 ａ．パネル１を横型にして設置すると、蓄熱材３が相変
化して液化したときに孔２から外に流出してしまうた
め、横型にしては使用できない。 ｂ．図５に示すように、パネル１を横型に設置すると、
蓄熱材３が相変化して収縮した場合、この蓄熱材３の上
面とパネル１間には空間４が少し残る。このため、放熱
時に熱伝達率が悪くなる。

【０００４】本発明の目的は、横型に設置することがで
きると共に蓄熱材が膨張した場合ばかりでなく、固体の
場合でも蓄熱材３とパネル１の内面との間に空間を残さ
ない横型蓄熱パネルを提供することである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明に係る横型蓄熱パ
ネルの構成は次のとおりである。

【０００６】内部に挿入した蓄熱材が固体のときに充満
するようにパネルの内容積を設定すると共に蓄熱材が液
体に相変化して膨張したときに、この膨張量を逃がすた
めの空気抜き用の孔付膨張吸収部を上向きに形成して成
る横型蓄熱パネル。

【０００７】

【作用】パネルは床暖房用等として横型に設置される。
そして蓄熱材が液体の場合、この蓄熱材はパネル内及び
膨張吸収部内に入り込んでおり、蓄熱材とパネル間に隙
間はない。一方、蓄熱材が冷却作用により相変化を起こ
して固体に変化すると、この変化する際に熱を放出す
る。この熱は、床暖房等に利用することができる。同時
に蓄熱材は収縮するが、この収縮に見合う量の蓄熱材
は、膨張吸収部からパネル内に流れ出す。この結果、固
体、液体何れの場合でもパネル内には蓄熱材が充満して
おり、パネル内上部に空間ができないため、熱の伝達率
が向上する。

【０００８】

【実施例】図１において、１はパネル、６はパネル１の
端において、上向きに形成された空気抜き用の孔２付の
膨張吸収部にして、パネル１内には固体状態においてパ
ネル１内に充満する量の蓄熱材３が充填されており、相
変化して膨張すると図２に示すように、この膨張に見合
う量の蓄熱材３が膨張吸収部６側に流れ込む構成であ
る。蓄熱材３が熱を放出して固体に相変化すると、膨張
吸収部６内に流れ込んだ蓄熱材３は再びパネル１内に戻
り固体化する。なお、本発明において、膨張吸収部６の
形状は問わない。

【０００９】

【発明の効果】本発明は以上のようにパネルの一部に上
向きの空気抜き用の孔付膨張吸収部を形成すると共に、
パネルの内容積を蓄熱材が固体化した状態において充満
する大きさに設定し、相変化して膨張したときにはこの
膨張量分を膨張吸収部側に逃がすため、パネル内には常
に蓄熱材を充満させておくことができる。よって、従来
のようにパネル内に空間ができないため、放熱時の熱伝
達率を向上させることができると共に床暖房用として横
型設置が可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る横型蓄熱パネルの断面図。

【図２】蓄熱材が膨張した状況の説明図。

【図３】従来のたて型蓄熱パネルの断面図。

【図４】従来のたて型蓄熱パネルにおいて、蓄熱材が膨
張した状況の説明図。

【図５】従来の蓄熱パネルを横型にして使用した例の説
明図。

【符号の説明】

１ パネル ２ 孔 ６ 膨張吸収部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 内部に挿入した蓄熱材が固体のときに充
   満するようにパネルの内容積を設定すると共に蓄熱材が
   液体に相変化して膨張したときに、この膨張量を逃がす
   ための空気抜き用の孔付膨張吸収部を上向きに形成して
   成る横型蓄熱パネル。