JPH0614565U - 自動復帰機能付トルクリミッタ - Google Patents

自動復帰機能付トルクリミッタ

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JPH0614565U
JPH0614565U JP5360792U JP5360792U JPH0614565U JP H0614565 U JPH0614565 U JP H0614565U JP 5360792 U JP5360792 U JP 5360792U JP 5360792 U JP5360792 U JP 5360792U JP H0614565 U JPH0614565 U JP H0614565U
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JP
Japan
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cylindrical surface
roller
inner ring
spring
ring
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Pending
Application number
JP5360792U
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English (en)
Inventor
正二 糸見
昌弘 栗田
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
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  • One-Way And Automatic Clutches, And Combinations Of Different Clutches (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本考案は、内外輪に設けた円筒面とカム面の
間に係合子を噛み込ませてトルク伝達を行う自動復帰機
能付のトルクリミッタにおいて、係合子と円筒面の接触
を少なくし、摩耗の進行を抑える。 【構成】 内輪1に円筒面5を、外輪2に多角形の板ば
ね8から成るカム面9を形成し、内外輪の間に設けた保
持器14に係合用のローラ13を組込む。保持器14の
各ポケット15に、ローラ13を円筒面5と非接触状態
で保持するコイルバネ20を組込み、そのコイルバネ2
0の弾性力を板ばね8のばね力より小さくする。この構
造では、通常の状態ではローラ13は円筒面5と接触せ
ず、係合時に板ばね8のばね力により円筒面5に押付け
られる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、自動復帰する機能を備えたトルクリミッタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
小型船舶のプロペラ推進機や冷凍機コンプレッサの液圧回路などにおいては、 従動側の過負荷に対して原動機側の動力伝達を切離し、従動側が正常状態に回復 した場合は、自動的に元の状態に復帰してトルク伝達を繰り返すトルクリミッタ が必要になる。
【0003】 また、上記のトルクリミッタでは、原動機側が高速度で回転している状態で、 極めて短い時間間隔で自動復帰が繰返されると、従動側に無理を強いることにな るため、所定の長い時間間隔をおいて自動復帰する機能が求められる。
【0004】 従来、このような長い間隔をおいて自動復帰するトルクリミッタとして、本出 願人が先に特願平4−111281号により提案したものがある。
【0005】 この提案のものは、図10及び図11に示すように、内輪1と外輪2の対向す る面に、円筒面5と、多角形の板バネ8から成るカム面9を形成し、内外輪1、 2の間に設けた保持器14のポケット15に、円筒面5とカム面9の最小すきま 部に係合するローラ13を組込んでいる。
【0006】 また、保持器14と外輪2にそれぞれすき間をもって嵌合する円環部30、3 1を設け、内輪1と保持器14間に転動体32を組込み、その転動体32の圧入 によって保持器14を転がり案内すると共に円環部30を径方向に変形させ、両 円環部30、31を複数位置で接触させている。
【0007】 上記の構造では、カム面9を形成する板ばね8が変形し、ローラ13が係合位 置を通過すると、保持器14が転動体32を介した内輪1からの回転荷重により 外輪2の円環部31に対して転がり運動をしてクリープを起こし、ローラ13を 低い速度で次の係合位置まで移動させる。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、上記の構造においては、保持器14のポケット15とローラ14の 間にできる嵌合すき間により、ローラ13が内輪1の円筒面5に常に接触した状 態にある。これにより、ローラ13が1つの係合位置から次の係合位置まで低速 度で移動する間に、ローラ13と円筒面5が長時間にわたって接触状態で移動す ることになり、このため、ローラ13や円筒面5の表面の摩耗が早く進行しやす く、耐久寿命の点で問題がある。
【0009】 そこで、この考案は、長時間の使用においても係合子や円筒面表面の摩耗の進 行を抑制でき、優れた耐久性を実現できる自動復帰機能付トルクリミッタを提供 することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、この考案は、内輪の外径面に円筒面を設け、その 内輪に嵌合する外輪の内径面に、上記円筒面に対して円周方向に傾斜する複数の カム面を形成し、上記両軌道輪の間に組込んだ保持器のポケットに、上記円筒面 とカム面の最小すきま部に係合する係合子を設け、その最小すきま部におけるカ ム面の表面を弾性変形可能に形成し、上記保持器に、駆動側の軌道輪の回転を保 持器に減速して伝える減速手段を連結した自動復帰機能付トルクリミッタにおい て、上記係合子を円筒面に対して非接触状態で保持する弾性部材を設け、その弾 性部材の保持力を、上記最小すきま部におけるカム面表面の弾性変形力よりも小 さく設定したのである。
【0011】
【作用】
上記の構造においては、係合子が無負荷の状態のとき、すなわち、1つの係合 位置から次の係合位置に移動する間は、弾性部材により係合子と円筒面は非接触 状態で保持され、両者の摩耗が防止される。
【0012】 一方、係合子が係合位置に到達すると、カム面表面の弾性力により係合子が円 筒面に押し付けられ、円筒面とカム面の間に噛み込む。
【0013】
【実施例】
図1乃至図7は実施例のトルクリミッタを示す。図1及び図2に示すように、 内輪1と外輪2は、一端が軸受3と係合部材16により、他端が軸受4と軸受箱 17を介して回転自在に支持され、その両軸受3、4の案内により同軸上に保持 されている。
【0014】 内輪1の中央部の外径面は円筒面5で形成され、その円筒面5に対向する外輪 2の内径面6には、円周方向に等間隔で8ケ所の切欠き7が形成されており、そ の各切欠き7に、ほぼ正八角形のリング状をした板ばね8が組込まれている。
【0015】 この板ばね8は、8等分に分割されたばね板8aで形成されており、その各ば ね板8aの内面が、内輪1の円筒面5との間でくさび形空間をなすカム面9を形 成している。また、上記各ばね板8aは、図4及び図6に示すように、外輪2の 各切欠き7の間でわずかに締まり嵌めの状態で組込まれ、各ばね板8aと外輪2 の内径面6との間には、ばね板8aの変形を許容するぬすみ10が設けられてい る。さらに、板ばね8の中央部には、内輪1の円筒面5に向かう突起11が形成 され、その突起11と円筒面5間の最小すきま部12の寸法は、後述するローラ 13の径寸法dよりも小さく設定されている。
【0016】 また、上記板ばね8は、外輪2の後端に圧入される軸受箱17に達するまで挿 入され、その軸受箱17に、挿入された板ばね8と接触するフランジ18が設け られている。このフランジ18は、図5に示すように外径面が板ばね8の内面の 突起11に接触する大きさで形成され、その接触により、突起11と外輪2の切 欠き7、7との3点の間で板ばね8を弾性変形させている。この予圧状態による 組込みにより、各板ばね8の動きが固定され、外輪2からの抜出しや、組立て後 振動等によりばらばらになることが防止される。
【0017】 上記板ばね8と円筒面5の間には、保持器14が設けられ、その保持器14の 周面に、カム面9と対応して等間隔で多数のポケット15が設けられており、そ の各ポケット15に、係合子としてのローラ13が組込まれている。
【0018】 このローラ13は、外径寸法dが、カム面9と円筒面5間の最小すきま部12 以外の間隙に対して小さく形成され、図6に示すように、最小すき間部12の近 傍でのみカム面9と円筒面5に係合するようになっている。
【0019】 また、保持器14の各ポケット15の側面には、図2及び図6に示すようにそ れぞれバネ嵌挿孔19が形成され、その各嵌挿孔19にコイルバネ20が組込ま れている。このコイルバネ20は、ローラ13に側面にやや上向きの角度をもっ て当接しており、その弾性力によりローラ13を外径側に押し出して円筒面5と 常に接触しないように保持している。また、上記コイルバネ20の弾性力は、上 記カム面9を形成する板ばね8のばね力よりも小さく設定され、図7に示すよう に円筒面5とカム面9の最小すきま部12にローラ13が移動すると、板ばね8 のばね力によりコイルバネ20が変形し、ローラ13が円筒面5に押し付けられ るようになっている。なお、上記ローラを弾性的に保持するコイルバネ20は、 S字ばねやその他のばねを用いてもよい。
【0020】 一方、上記保持器14の先端部は軸受3側に突出し、その突出部分に内外輪と 同軸の円環部材21が連結されている。この円環部材21は、その内径面と上記 突出部分の外径面に設けた凹凸部23とを嵌合させて保持器14に締まり嵌めさ れており、その嵌合によって円環部材21と保持器14は、軸方向には移動不可 であるが、回転方向には所定のトルクで相対回転可能なように連結されている。
【0021】 また、外輪2の先端部には、断面がL字形をした係合部材16が一体に圧入さ れ、その係合部材16に、上記円環部材21の内側に嵌まり込む円環部22が形 成されている。
【0022】 上記円環部材21と円環部22は、わずかなすき間δを介して嵌合しており、 その嵌合すき間δは、円環部材21の内径寸法と円環部22の外径寸法の呼び径 寸法Dに対して数百分の1以下の値で設定されている。
【0023】 また、上記円環部材21と内輪1の円筒面5との間には、図1及び図3に示す ように円筒ころ軸受24が組込まれている。この円筒ころ軸受24は、環状のこ ろ保持器25と、そのころ保持器25により円周方向に120度間隔で配置され る3個の円筒ころ26とから成り、この円筒ころ26の転がりにより保持器14 を内輪1に対して回転案内する。
【0024】 また、上記円筒ころ26の直径寸法は、円環部材21と内輪1との間の間隔よ り大きく、各円筒ころ26が円環部材21と内輪の間で圧入状態で組込まれるよ うに設定されており、その円筒ころの圧入により、円環部材21が円筒ころ26 を頂点として変形し、その変形部分で円環部材21が外輪2の円環部22と点又 は線接触するようになっている。
【0025】 この実施例のトルクリミッタは上記のような構造であり、内輪1を原動機側に 、外輪2を従動側にそれぞれ連結して使用する場合、通常の状態では、図2に示 すように保持器14に組込んだコイルバネ20の弾性によってローラ13が外径 側に押し上げられ、内輪1と非接触状態で保持される。
【0026】 この状態から、図6に示すようにローラ13が円筒面5とカム面9の最小すき ま部12に当接し、内輪1が矢印の方向に回転すると、図7に示すように板ばね 8のばね力によりローラ13が円筒面5に押し付けられ、円筒面5とカム面9に 噛み込む。これにより、クラッチが成立し、外輪2が内輪5と一体で回転する。
【0027】 上記の係合状態から、外輪2に負荷されるトルクが大きくなると、図7に鎖線 で示すように、今度はクラッチを構成している板ばね8がぬすみ10側に撓み、 トルク伝達を継続する。そして、トルクが一定値を越えると、ローラ13が最小 すきま部12を通過し、カム面9の反対側に放出されてクラッチ機能を失う。こ のようにローラ13が係合位置から放出されると、ローラ13には板ばね8のば ね力が作用しなくなるため、再びコイルバネ20の弾性によって外径側に押し出 され、内輪1に対して非接触状態で保持される。
【0028】 上記のトルク伝達が開放された状態で原動機側が回転を続け、内輪1と外輪2 が相対回転すると、内輪1の回転荷重が円筒ころ26を介して円環部材21に伝 わる。このため、円環部材21が外輪2の円環部22の外径を中心にして内接転 がり運動をし、クリープを生じる。すなわち、円環部材21の内側を円筒ころ2 6が一周した時、円環部材21と円環部22は嵌合すき間δに円周率πを乗じた 量πδだけ相対回転する。この場合、前述したように嵌合すき間δの値を小さな 値で設定してあるので、保持器14は内輪1の回転に対して低い速度で回転し、 ローラ13を1回転当り微少な距離ずつ移動させ、長い時間をおいてローラ13 が次の係合位置に致達する。
【0029】 また、このローラ13の移動中、常にコイルバネ20によって各ローラ13が 保持されるため、ローラ13と内輪の円筒面5は非接触の状態で相対移動する。
【0030】 このように、ローラ13と円筒面5が係合するのはクラッチが成立している短 い時間だけであり、各係合位置の間を移動している空走期間は、ローラ13と円 筒面5は非接触状態におかれるので、それらの表面の摩耗進行が抑えられる。
【0031】 図8及び図9は他の実施例を示し、この例では、ローラの保持器を、ローラを 内輪に対して非接触状態で保持するための弾性部材として使用した例を示してい る。
【0032】 すなわち、保持器14のポケット15のP.C.D(ピッチサークルダイヤ) を、内輪1の外径Dとローラ13の径dの和よりも大きく(P.C.D>D+d )形成し、ローラ13をポケット15で受けて、内輪1と接触しないように保持 している。また、保持器14を、合成樹脂のような弾性変形可能な材料で形成し 、その保持器14の弾性力を、カム面9を形成する板ばね8のばね力より小さく なるように設定している。
【0033】 この構造では、通常の状態では保持器14によって各ローラ13と内輪1の円 筒面5が非接触状態で保持されるが、ローラ13が係合位置までくると、板ばね 8のばね力により保持器14全体が撓んでローラ13は内輪1に接触し、円筒面 5とカム面9の間に噛み込む。
【0034】 なお、上記の実施例では、内輪1を駆動側に外輪2を従動側にしたが、逆に外 輪2を駆動側にして内輪1を従動側にしても、上述と同じ作用を得ることができ る。
【0035】
【効果】
以上のように、この考案は、係合子を弾性部材によって内輪と非接触状態で保 持し、係合子と内輪の接触距離を短くしたので、係合子や円筒面表面の摩耗を抑 制することができ、クラッチの耐久寿命を大きく向上できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例のトルクリミッタを示す断面図
【図2】図1のII−II線に沿った断面図
【図3】図1のIII −III 線に沿った断面図
【図4】同上のクラッチ部分を拡大して示す断面図
【図5】図4のV−V線に沿った断面図
【図6】図4のVI−VI線に沿った断面図
【図7】図6の作用状態を示す断面図
【図8】他の実施例を示す断面図
【図9】同上の要部を拡大して示す断面図
【図10】従来例を示す縦断正面図
【図11】同上の縦断側面図
【符号の説明】
1 内輪 2 外輪 5 円筒面 8 板ばね 9 カム面 12 最小すきま部 13 ローラ 14 保持器 15 ポケット 19 バネ嵌挿孔 20 コイルバネ 21 円環部材 22 円環部 26 円筒ころ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内輪の外径面に円筒面を設け、その内輪
    に嵌合する外輪の内径面に、上記円筒面に対して円周方
    向に傾斜する複数のカム面を形成し、上記両軌道輪の間
    に組込んだ保持器のポケットに、上記円筒面とカム面の
    最小すきま部に係合する係合子を設け、その最小すきま
    部におけるカム面の表面を弾性変形可能に形成し、上記
    保持器に、駆動側の軌道輪の回転を保持器に減速して伝
    える減速手段を連結した自動復帰機能付トルクリミッタ
    において、上記係合子を円筒面に対して非接触状態で保
    持する弾性部材を設け、その弾性部材の保持力を、上記
    最小すきま部におけるカム面表面の弾性変形力よりも小
    さく設定したことを特徴とする自動復帰機能付トルクリ
    ミッタ。
JP5360792U 1992-07-30 1992-07-30 自動復帰機能付トルクリミッタ Pending JPH0614565U (ja)

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JPH0614565U true JPH0614565U (ja) 1994-02-25

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JP5360792U Pending JPH0614565U (ja) 1992-07-30 1992-07-30 自動復帰機能付トルクリミッタ

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4964317U (ja) * 1972-08-22 1974-06-05
JPS53120995A (en) * 1977-03-21 1978-10-21 Wiik & Hoeglund Method of checking slippage of packing containers
JP2005114092A (ja) * 2003-10-09 2005-04-28 Nsk Ltd 一方向クラッチ

Cited By (3)

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