JPH06142853A - 液体金属の流量制御装置 - Google Patents

液体金属の流量制御装置

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JPH06142853A
JPH06142853A JP29446292A JP29446292A JPH06142853A JP H06142853 A JPH06142853 A JP H06142853A JP 29446292 A JP29446292 A JP 29446292A JP 29446292 A JP29446292 A JP 29446292A JP H06142853 A JPH06142853 A JP H06142853A
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flow rate
liquid metal
conductor
control device
rate control
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JP29446292A
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Tsutomu Tanaka
努 田中
Masaru Yoshida
勝 吉田
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 浸漬ノズルの内部を流下する溶鋼の流量を高
精度に制御できる非駆動式の液体金属の流量制御装置を
提供する。 【構成】 浸漬ノズル1の周囲に配置され、溶鋼2の流
下方向に沿って設けられた複数本の絶縁スリット4を有
する筒状の水冷導体3と、水冷導体3の外周に多重に巻
装される通電コイル5とから構成される。通電コイル5
に高周波電流を通電することにより、浸漬ノズル1内の
溶鋼2の流れを括れた形状に変形させて流量制御を可能
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、溶鋼に代表される液体
金属の給湯ノズル(例えば、連続鋳造を行う際に使用さ
れる浸漬ノズル)の内部を流下する液体金属の流量制御
装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、給湯ノズル
の内部を流下する液体金属の流量を、スライディングゲ
ート等の機械的な流量制御装置を設置することなく、高
精度に制御できる液体金属の流量制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、タンディッシュの底部に
固設される浸漬ノズルを用いた液体金属の連続鋳造にお
いて、タンディッシュの下方に位置する冷却鋳型へ供給
される液体金属の流量制御は、液体金属の流下方向と直
交する方向すなわち水平方向へ平行移動自在な耐火物製
の流れ抵抗体を有するスライディングゲートを、タンデ
ィッシュ〜浸漬ノズル間に設置し、この流れ抵抗体を平
行移動させて液体金属の流路の一部または全部を閉塞す
ることにより、行っていた。
【0003】しかし、スライディングゲート等の機械的
な流量制御装置を用いた従来の手段は、スライディング
ゲートを機械的に往復移動させるために流量制御の応答
性が低く、流量制御の精度が低いという問題があった。
また、この従来の手段では、スライディングゲートの摺
動部分に必然的に存在する微小隙間から、大気あるいは
シールガスとして使用されるArガス等が浸漬ノズルの内
部に侵入し、溶鋼中にAl2O3 等の酸化物系介在物や気泡
等が形成されていた。従来は、酸化物系介在物や気泡等
がこの程度形成されても余り大きな問題ではなかった
が、最近の高清浄鋼に対する要求品質の高まりにより、
その低減が求められるようになってきた。
【0004】そこで、最近では、このようなスライディ
ングゲートからの大気やArガス等の侵入を防ぎ溶鋼品質
の低下を防止するため、機械的な流量制御装置を用いな
い方式(以下、本明細書では「非駆動式」という) によ
る液体金属の流量制御装置が提案され始めている。
【0005】例えば、CAMP−ISIJ Vol.2(1989)
−1354頁には、リニアモータを水平ノズルまたは垂直ノ
ズルの近傍に対向させて設置し、ノズル内における液体
金属(ウッドメタル、Bi:42重量%、Pb:23重量%、S
n:11重量%、In:15重量%、Cd:9重量%、融点45度)
の減速、停止、加速および加熱性に関する実験結果が
報告されている。この報告には、水平ノズル、垂直ノズ
ルともにリニアモータの作用だけで流れるウッドメタル
を完全に停止できるが、垂直ノズルにおいては水平ノズ
ルの場合よりも大きなブレーキ力を必要とすること、さ
らにはウッドメタルの流量制御には周波数を一定にして
電圧または電流を一定にしたほうがよいことが記載され
ている。
【0006】しかし、この実験では、液体金属としてウ
ッドメタルしか確認されておらず、溶鋼に対しても適用
できるのか否か不明であった。CAMP−ISIJ Vo
l.3(1990)−909 頁には、フューズドシリカ製の給湯ノ
ズルの近傍にリニア・モータを対向させて設置し、溶鋼
(溶鋼温度1660℃) の流量制御を行った実験結果が報告
されており、0.6m程度の高さまで溶鋼を保持することが
でき、リニアモータにより充分に実際に使用できる範囲
で溶鋼の流量制御を行い得るとされている。
【0007】しかし、この提案で用いた流量制御装置で
は、ノズル断面積を拡大できないため、溶鋼の流量を大
幅に変更・増加できず、例えば溶鋼の連続鋳造の際に使
用される浸漬ノズルに要求される溶鋼流量を確保できな
い。CAMP−ISIJ Vol.5(1992)−37頁には、電磁
石が発生する均一磁場領域に、液体金属が通過するバル
ブ穴を有する黒鉛電極を設置し、黒鉛電極の上面に耐火
物製のスリーブを載置してなる導電性バルブを用い、こ
の導電性バルブおよび液体金属の導電率の差を利用し
て、流下する液体金属の加速、減速、停止等の流量制御
を行う静磁場・直流通電方式による電磁バルブが提案さ
れている。しかし、この電磁バルブでは、黒鉛電極の寿
命や自由表面の安定性等が不足することが考えられ、流
量制御の精度が安定しないことが懸念される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】最近提案され始めてい
るスライディングゲートを使用しない非駆動式の液体金
属の流量制御装置を、溶鋼の連続鋳造時に浸漬ノズルの
内部を流下する溶鋼の流量制御に適用しようとしても、
必要な溶鋼流量を確保できなかったり、または流量の制
御精度が従来よりも低下してしまう等のおそれがあっ
た。
【0009】つまり、これまでの非駆動式の液体金属の
流量制御装置は、いずれも浸漬ノズル内の溶鋼の流量制
御には適用できなかったのである。ここに、本発明の目
的は、例えば浸漬ノズル等の給湯ノズルの内部を流下す
る液体金属、例えば溶鋼の流量を高精度に制御できる非
駆動式の液体金属の流量制御装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するため鋭意検討を重ね、液体金属の給湯ノズル
の周囲に液体金属の流下方向に沿って設けられた絶縁ス
リットを1本または2本以上有する筒状の冷却導体を設
置するとともに、冷却導体の周囲に通電コイルを多重に
巻設し、この通電コイルに高周波電流を供給することに
より、給湯ノズル内の液体金属の表面近傍を円周方向に
沿って流れる誘導電流と冷却導体で囲まれた空間に発生
する磁場との相互作用を利用して、給湯ノズルの内部を
流下する液体金属の流れを円柱状から部分的にくびれた
形状に変形させることができるため、スライディングゲ
ート等の機械的な流量制御装置を用いることなく、さら
には高熱による通電コイルの破損を防止しながら、液体
金属の流量を高精度に制御できることを知見して、本発
明を完成した。
【0011】ここに、本発明の要旨とするところは、給
湯ノズルの内部を流下する液体金属の流量制御装置であ
って、(i) 給湯ノズルの周囲に配置され、液体金属の流
下方向に沿って設けられた1本または2本以上の絶縁ス
リットを有する筒状の冷却導体と、(ii)冷却導体の外周
に多重に巻装される通電コイルとを備えることを特徴と
する液体金属の流量制御装置である。
【0012】上記の本発明にかかる液体金属の流量制御
装置において、液体金属の流量制御能を高めるために
は、垂直断面における通電コイルの設置位置の中間位置
において、内径が最小となる形状の冷却導体を用いるこ
と、および/または、液体金属の流下方向への冷却媒体
流路を設けられた、円周方向の一部にスリットを有する
環状薄板形状の導体と環状薄板形状の絶縁体との多重積
層体により通電コイルを構成することが望ましい。ここ
で、冷却媒体としては水、液体ナトリウム等が適用され
る。
【0013】
【作用】以下、本発明を添付図面を参照しながら作用効
果とともに詳述する。まず、本発明にかかる液体金属の
流量制御装置の構成を説明する。なお、以降の説明で
は、冷却導体として水冷導体を用いた場合を例にとって
説明を行う。図1(a) は、本発明にかかる液体金属の流
量制御装置の一例を、一部省略して示す説明図であり、
図1(b) は図1(a) に示す本発明にかかる液体金属の流
量制御装置の動作時の給湯ノズル1内における液体金属
2の流れが変化した一例を示す説明図である。
【0014】給湯ノズル1の内部では、液体金属2があ
る液体金属収容容器、例えば、溶鋼を収容するタンディ
ッシュ(図示しない)から、他の液体金属収容容器、例
えば水冷鋳型(図示しない)へ、重力の作用により連続
的に流下・供給される。本発明にかかる液体金属の流量
制御装置では、給湯ノズル1の外周には、内部水冷構造
の導電性金属から成る筒状の水冷導体3が配置される。
水冷構造とするため、水冷導体3の内部には、冷却水入
口6および冷却水出口7に接続された冷却水流路が適宜
設置される。
【0015】この水冷導体3には、液体金属2の流下方
向 (図中矢印方向) と同一方向に、絶縁機能を有する絶
縁スリット4が1本または2本以上設けられる。絶縁ス
リット4の設置位置は、少なくとも後述する通電コイル
5の設置高さ範囲と同一高さ範囲である。このとき通電
コイル5の中心高さとスリット4の中心高さとが概ね一
致することが一層好ましい。また、導電性金属として
は、例えば電気伝導度の高い銅や銀などを例示できる。
【0016】筒状の水冷導体3の内周面と給湯ノズル1
の外周面との間隔は、0.1 〜10mm程度とすることが望ま
しい。これは以下の理由による。間隙が10mm超の場合は
電磁力が弱まる。 (場の強さは距離に逆比例して減衰す
る。) 逆に間隙が0.1 mm未満の場合は通電コイル5と水
冷導体3との間でスパークが飛ぶ可能性が高まる。スパ
ークは水冷導体3あるいは通電コイル5に穴を開けるこ
ととなるので連続鋳造に対して致命的な破損となる。水
冷導体3を給湯ノズル1の周囲に設置するのは適宜手段
によればよく何ら限定を要するものでない。例えば、水
冷導体3をタンディッシュに固定して設置すればよい。
【0017】さらに、水冷導体3の周囲には、高周波の
通電コイル5が螺旋状に多重に巻かれて配置される。通
電コイル5の設置手段も適宜手段によればよく何ら限定
を要するものではないが、通電コイル5は発熱による損
傷・寿命低下を抑制するため、例えば冷却水流路を設け
て水冷構造とすることが望ましい。次に、本発明にかか
る液体金属の流量制御装置の使用法を説明する。この説
明は、タンディッシュ底部に固設される浸漬ノズルを給
湯ノズル1として本発明にかかる液体金属の流量制御装
置を設置し、溶鋼の流量を制御する場合を例にとって行
う。
【0018】まず、浸漬ノズル1の周囲に、水冷導体3
および通電コイル5をこの順に配置して図1(a) に示す
ように配置し、通電コイル5に高周波電流を供給する。
高周波電流としては、例えば20〜100kAT (AT: Ampere T
urn)を例示できる。通電コイル5の通電により発生する
電磁誘導のため、浸漬ノズル1内を円柱状に流下する溶
鋼2の表面近傍を円周方向に沿って誘導電流が流れる。
この誘導電流は、水冷導体3で囲まれた空間内に発生す
る磁場と相互作用するため、この空間内を流下する溶鋼
2の流れは、図1(b) に示すように、円柱状ではなく部
分的に括れた形状に変形する。
【0019】このように溶鋼流が括れた形状に変形する
ことは、溶鋼2の流れの抵抗体として作用することであ
るため、浸漬ノズル1内で、例えばスライディングゲー
トのような機械的な流量制御装置を用いずに、溶鋼の流
量制御が可能になる。なお、本発明について、水冷導体
3を設置せずとも単に通電コイル5を浸漬ノズル1の周
囲に巻設して通電するだけでも溶鋼の流量制御は可能で
ある、とも一見考えられるが、通電コイル5だけを設置
したのでは、本発明の効果である流量制御能は得られな
い。なぜならば、浸漬ノズル1と通電コイル5との間に
設置された筒状の水冷導体3は、高温状態にある浸漬ノ
ズル1に対する耐熱機能と、水冷導体3で囲まれた空間
内に発生する磁場の集中化機能とを併せ持つからであ
る。換言すれば、本発明において水冷導体3を設置しな
いと、浸漬ノズル1が破損した場合の通電コイル5の破
壊の危険性が高過ぎるとともに、浸漬ノズル1内を流下
する溶鋼2の流量制御を実現するのに十分な磁束密度が
得られず、溶鋼の流量制御を行うことができないからで
ある。すなわち、本発明において、水冷導体3は必要不
可欠な要素である。
【0020】このように、本発明にかかる液体金属の流
量制御装置においては、給湯ノズル内における磁場強度
を高め、さらにそれを維持することにより流量制御を行
う。流量制御能を高めるためには、水冷導体の形状を、
垂直断面における通電コイルの設置位置の中間位置にお
いて、内径が最小となる形状とすることが最も望まし
い。
【0021】図2は、このような形状の水冷導体3を用
いた本発明にかかる液体金属の流量制御装置の一例の垂
直断面図であり、図中符号は図1と同様である。図2に
示す本発明にかかる液体金属の流量制御装置において
は、通電コイル5の設置位置の中間位置 (A−A部)に
おいて、水冷導体3の内径dを最小にしてある。水冷導
体3の内面形状をこの図2に示す形状とすることにより
流量制御能を高めることができる理由は、以下の通りで
ある。
【0022】水冷導体3の水平断面について考えると、
一般的に誘導電流は概ね水冷導体3の表面の閉じたルー
プを流れるが、電磁気学的にはこのループ長を短くすれ
ば系のインダクタンスが小さくなりエネルギー的に有利
となる。そこで、本発明において、筒状の水冷導体3の
内面形状を図2に示す形状にすると、内径が最も小さい
部分 (A−A部)である通電コイル5の設置位置の中間
位置での誘導電流の密度が高まり、液体金属の流量制御
能を高めることができる。
【0023】このような水冷導体3の内面形状に基づく
流量制御能の変化は、水冷導体3に溶鋼2の流下方向と
同一の方向に設けられるスリットの設置数が少ないため
に一つの閉ループにおいて円周上を流れる誘導電流の距
離が短い場合に顕著である。このように電流密度が高ま
る現象が発生する場合、誘導電流が流れる閉ループは内
径が一定である図1の場合と異なり水平面には含まれ
ず、その結果内径の小さい部分への集中化が起こる。次
に、磁場強度を高める別の方法としては、通電コイルに
流れる電流密度を高めることが考えられる。このために
は、通電コイルを可及的薄くすればよい。
【0024】図3(a) は、通電コイルを可及的薄くする
ために用いる環状薄板形状の導体8の形状例を示す上面
図であり、図中符号9はスリットを示す。図3(b) は、
環状薄板形状の導体8を適宜絶縁シートを挟んで積層状
に重ねることによって構成されるスパイラル状のコイル
の鳥瞰図を示す。この例では4枚の異なるシート、A、
B、C、Dが図示されており、A、B、C、Dのシート
は互いに一部重なっている。電流はシートAからシート
B、C、Dと次々に隣接の積層シートに移動してスパイ
ラル状に流れる。1回転のスパイラル状のコイルは通常
コイルの締め付けボルト孔である円孔11の数のシートコ
イルから構成されるが必ずしもこの数を限定するもので
はない。さらに、導体8および絶縁体の積層方向、すな
わち液体金属の流下方向への冷却水流路である空孔10が
備えられている。なお、冷却水流路である空孔10を積層
方向へ設けることとしたのは、導体8は薄肉化されてい
るために円周方向に沿って冷却水を流す空間を確保する
ことが困難だからである。
【0025】環状薄板形状の導体8の内面の直径を、水
冷導体3の外径より大きくする必要があることは言うま
でもない。導体8の板厚は 0.1〜10mm程度とすること
が、得られる磁場強度や製造性を勘案すると最も望まし
く、一方絶縁体の板厚は 0.1〜5mm程度とすることが望
ましい。
【0026】以上のように、本発明にかかる液体金属の
流量制御装置によれば、例えば浸漬ノズル等の給湯ノズ
ルの内部を流下する液体金属の流量を非駆動式で高精度
に制御できる。さらに、本発明を実施例を参照しながら
説明するが、これは本発明の例示であり、これにより本
発明が限定されるものではない。
【0027】
【実施例1】図1に示す構成の本発明にかかる液体金属
の流量制御装置をタンディッシュ底部の浸漬ノズル1に
設置して溶鋼の連続鋳造を行い、円柱状の連続鋳造鋳片
を製造した。この連続鋳造の際に用いた連続鋳造装置の
諸元および鋳造条件は、下記の通りである。
【0028】(1) 給湯ノズル1:内径30mm、外径50mm、
長さ600 mm (2) 水冷導体3 :内径55mm、外径90mm、長さ150 mm、
スリット長100 mm、スリット数20 (3) 通電コイル5:外径10mm、肉厚1mm、巻き数7 (4) 高周波発振条件:周波数20kHz 、コイル電流4000A (5) 鋳型 :内径200 mm、外径280 mm、長さ500
mm (6) 鋼種 :C=0.2 重量%、Mn=0.4 重量%、
Si=0.3 重量%、P=0.02重量%、S=0.02重量%の炭
素鋼 (7) 鋳造速度 :最大2.2m/min (8) 鋳型振動条件:ストローク5mm、周波数150 サイク
ル/分 (9) 溶鋼温度 :1520℃ (10)溶融パウダーのプール厚:10mm (11)パウダー組成:SiO2=33.6重量%、CaO =35.0重量
%、Al2O3 =2.7 重量%、MgO =4.9 重量%、Na2O=9.
7 重量%、K2O =0.5 重量%、F=3.9 重量%、Fe2O3
=3.9 重量%、MnO =0.1 重量%、FreeC=4.1 重量% (12)流量制御部における最大溶鋼ヘッド:1m なお、連続鋳造に際しては、タンディッシュ内に配置し
たノズルストッパーを補助的な流量制御手段として用い
たが、給湯ノズル1内における溶鋼の流量制御は、図1
に示す構成の本発明にかかる流量制御装置により行っ
た。
【0029】本実施例では、溶鋼の流量制御可能範囲
は、鋳造速度に換算すると、0.5 〜2.2m/minであり、タ
ンディッシュ底部の浸漬ノズルの溶鋼供給量の制御範囲
としては充分であった。さらに、連続鋳造後のインゴッ
トにおけるAl2O3 介在物の数を指数で図4にグラフで示
す。なお、図4は後述する実施例2および実施例3の結
果も併記している。図4から、スライディングゲートを
設置して溶鋼の流量制御を行っていた従来法に比較する
と、本実施例 (実施例1) により、Al2O3 介在物の発生
数を約30%程度低減できたこともわかる。
【0030】
【実施例2】図2に示す垂直断面形状を有する本発明に
かかる液体金属の流量制御装置を、実施例1と全く同様
にタンディッシュ底部の浸漬ノズル1に設置して、溶鋼
2の連続鋳造を行った。この連続鋳造の際に用いた連続
鋳造装置の諸元および鋳造条件は、水冷導体3の最小内
径部 (A−A部)における内径が55mmであり、最大内径
部(水冷導体3の上端部または下端部)における内径が
70mmである点を除き、実施例1と同様であった。
【0031】この結果、溶鋼の流量制御可能範囲は、鋳
造速度に換算すると、0.3 〜2.2m/minであり、実施例1
に比較すると、0.3 〜0.5m/minという低流量域における
流量制御能力を高めることができた。さらに、連続鋳造
後のインゴットにおけるAl2O3 介在物の数を指数で図4
にグラフで示すが、本実施例における介在物の低減割合
は、実施例1と略同程度であった。
【0032】
【実施例3】図3(a) に上面図を示す導体8および同一
形状の絶縁体を重ね合わせて図3(b) に示すように構成
した通電コイル5を、図5に示すように、水冷導体3の
周囲に設置して本発明にかかる液体の流量制御装置を構
成し、この流量制御装置を浸漬ノズル1の周囲に配置し
て、溶鋼の連続鋳造を行った。
【0033】導体8は、内径55mm、外径150 mm、肉厚1
mmの図3に示す形状の銅板であり、この導体8を、絶縁
体としての絶縁マイカを一部挟んで24重の積層状に重ね
て、通電コイル5を構成した。なお、図3(a) および図
3(b) における円孔11は導体8を締め付けるためのボル
ト孔であり、導体8の表面に円弧状に形成された空孔10
は冷却水流路を構成する貫通孔である。本実施例では、
通電コイル5が特殊な形状をしている点を除き、連続鋳
造装置の諸元および鋳造条件は実施例1に示した条件と
同じ条件で連続鋳造を行った。
【0034】この結果、溶鋼の流量制御可能範囲は、鋳
造速度に換算すると、0.1 〜2.2m/minであり、実施例2
に比較すると、特に0.1 〜0.3m/minという低流量域にお
ける流量制御能力をさらに高めることができた。さら
に、連続鋳造後のインゴットにおけるAl2O3 介在物の数
を指数で図4にグラフで示すが、本実施例における介在
物の低減割合は、実施例1と略同程度であった。
【0035】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
非駆動式で、給湯ノズル内を流下する液体金属、特に溶
鋼の流量を正確に制御することが可能となった。本発明
は非駆動式であるため、スライディングゲート等の機械
的な流量制御装置の使用に起因する、例えばAl2O3 等の
酸化物系介在物の生成を、完全に抑制することもでき
る。したがって、連鋳インゴットにおける酸化物系介在
物数を従来よりおよそ30%程度低減でき、高清浄鋼の製
造にも寄与する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a) は、本発明にかかる液体金属の流量制
御装置の一例を示す説明図であり、図1(b) は図1(a)
に示す本発明にかかる液体金属の流量制御装置の動作時
の、給湯ノズル1内における液体金属2の流れの形状変
化例を示す説明図である。
【図2】特殊な内面形状の水冷導体3を用いた本発明に
かかる液体金属の流量制御装置の一例の垂直断面図であ
る。
【図3】図3(a) は、実施例3で用いた導体8の上面図
であり、図3(b) は導体を積層して構成した通電コイル
の鳥瞰図である。
【図4】実施例1ないし実施例3の結果をまとめて示す
グラフである。
【図5】本発明にかかる液体金属の流量制御装置の他の
一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1:給湯ノズル(浸漬ノズル) 2:液体金属(溶鋼) 3:水冷導体 4:絶縁スリット 5:通電コイル 6:冷却水入口 7:冷却水出口 8:導体 9:スリット 10:空孔 11:円孔

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 給湯ノズルの内部を流下する液体金属の
    流量制御装置であって、(i) 前記給湯ノズルの周囲に配
    置され、前記液体金属の流下方向に沿って設けられた1
    本または2本以上の絶縁スリットを有する筒状の冷却導
    体と、(ii)前記冷却導体の外周に多重に巻装される通電
    コイルとを備えることを特徴とする液体金属の流量制御
    装置。
  2. 【請求項2】 前記冷却導体は、垂直断面における前記
    通電コイルの設置位置の中間位置において、内径が最小
    となる形状である請求項1記載の液体金属の流量制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記通電コイルは、前記流下方向と同一
    の方向への冷却媒体流路が設けられた、円周方向の一部
    にスリットを有する環状薄板形状の導体と環状薄板形状
    の絶縁体との多重積層体である請求項1または請求項2
    記載の液体金属の流量制御装置。
JP29446292A 1992-11-02 1992-11-02 液体金属の流量制御装置 Withdrawn JPH06142853A (ja)

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JP29446292A Withdrawn JPH06142853A (ja) 1992-11-02 1992-11-02 液体金属の流量制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011529794A (ja) * 2008-08-07 2011-12-15 ティーエムティー タッピング−メジャリング−テクノロジー ゲゼルシャフトミット ベシュレンクテル ハフツング 非強磁性の導電性液体および溶融物の流速を調整するための及び非強磁性の導電性液体および溶融物を減速させるための方法及び装置

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