JPH06142431A - 高純度酸素製造方法 - Google Patents

高純度酸素製造方法

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JPH06142431A
JPH06142431A JP4321472A JP32147292A JPH06142431A JP H06142431 A JPH06142431 A JP H06142431A JP 4321472 A JP4321472 A JP 4321472A JP 32147292 A JP32147292 A JP 32147292A JP H06142431 A JPH06142431 A JP H06142431A
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oxygen
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air
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    • C01B13/02Preparation of oxygen
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02CCAPTURE, STORAGE, SEQUESTRATION OR DISPOSAL OF GREENHOUSE GASES [GHG]
    • Y02C20/00Capture or disposal of greenhouse gases
    • Y02C20/40Capture or disposal of greenhouse gases of CO2

Abstract

(57)【要約】 【目的】 PSA法によるガス吸着分離方法を用い、簡
単な構成で空気から純度99.5%以上の高純度酸素を
製造する方法を提供する。 【構成】 下記第1〜第3工程の順にかつ3つの工程を
1つの循環的弁開閉操作により、連続的に空気から高純
度酸素を製造する方法により上記目的を達成できる。
空気中の水分、炭酸ガス、窒素ガス等の不要成分を除去
する第1工程。酸素を選択的に吸着する吸着剤を用い
て前記工程を経たガス中の酸素を濃縮する第2工程。
窒素を選択的に吸着する吸着剤を用いて前記工程を経た
ガス中の酸素を高純度にする第3工程。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高純度酸素製造方法に関
するものであり、更に詳しくはPSA法(Pressure Swi
ng Adsorption Process : 圧力変動吸着法または圧力ス
イング吸着法)によるガス吸着分離方法を用い、吸着ガ
スを製品とするPSA装置と非吸着ガスを製品とするP
SA装置とを組み合わせた簡単な構成で空気から純度9
9.5%以上の高純度酸素を製造する方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、酸素(O2 と略す)を製造する方
法として蒸留法(深冷分離法、以下深冷法と略す)、
吸着法(代表的なものとしてPSA法がある)、膜
分離法などの空気分離法がある。深冷法は高純度のO2
(99.5%以上)と高純度の窒素(N2 と略す)(9
9.99%以上)を併産できるという他の2法にはない
特長があるが上記の3方法の中、最もシステムが複雑で
小型化は困難であり、大規模生産でないと経済的に成立
できないという欠点がある。また膜分離法は構成が簡単
であるが、製品純度が30〜40%O2 と他の2方法に
比較して低い。これに対してPSA法は構成が簡単で小
規模生産に適すが、得られる製品純度が95%どまりで
深冷法製品純度より低い。これはPSA法によるO2
造に一般に使用されるN2 吸着剤[例えば、MS−5A
(Molecular Sieve 5A) ]ではO2 とAr(アルゴン)
の分離ができないことによる。MS−5Aに対し、O2
とArは同一の挙動を示し、製品中にはO2 とArが空
気中の存在比(21:1)のまま濃縮されるからであ
る。即ち、O2 が21%→94%に濃縮されるとArも
1%→1×94/21=4.5%迄濃縮される。PSA
法により得られる製品純度の実際の測定値も略O2 は9
4%、Arは4.5%、残り(N2 )は1.5%となっ
ている。 一方、小口用途に対しボンベや小型液体容器
で供給されるO2 の純度は99.5%以上あるが、重く
て動かすのが大変であり、また高圧ガスであるので危険
であり、取扱に注意を要し、補充が不便で管理に手間が
かかる等の欠点がある。そこでPSA法を用い簡単な装
置で99.5%以上のO2 を製造する方法が強く求めら
れている。
【0003】従来のPSA法による高純度O2 製造法に
は、種々のシステムが特許出願されているが原理的には
図1に示したシステム1(S1)もしくはシステム2
(S2)のどちらかに属す。S1は空気→D[空気乾燥
装置(水分吸着剤、活性アルミナ等充填)]→C[O2
吸着装置(MSC充填)(Molecular Sieving Carbon)]
→70%以上のO2→A[N2 吸着装置(MS−5A、
MS−13X(Molecular Sieve 13X)等充填)]→9
9.5%以上のO2 を製造するシステムである。S2は
空気→A[N2 吸着装置(MS−5A、MS−13X等
充填)]→90%以上のO2 →C[O2 吸着装置(MS
C充填)]→99.5%以上のO2 を製造するシステム
である。図2にDとAを組み合わせた従来のPSA法に
よる高純度O2 製造システム構成ユニットの例(本発明
者による特開平3−52615号公報参照)を示す。図
3にCを用いた従来のPSA法による高純度O2 製造シ
ステム構成ユニットの例(本発明者による特開平4−2
60416号公報参照)を示す。
【0004】S1システムを図2、図3のユニットを組
合わせて構成した場合、吸着塔が5塔、ポンプが3台、
リザーバー[中間製品および最終製品(99.5%O
2 )貯蔵用]が3塔となり、部品数、弁数が多く、シス
テムが複雑で装置が大型化し、運転保守上大変手間がか
かることになるので、装置コストの低減、エネルギーコ
ストの低減の両面から格段の改善を行う必要がある。
【0005】図2の構成ユニットを用いて空気中からN
2 を吸着除去し、O2 を製造する例について説明する。
' 〜10' :自動弁(弁9' 、弁10' はポンプP'
を加圧、真空併用のときのみ使用)、P' :ポンプ、1
' (C−1)と13' (C−2):吸着塔であり、空
気乾燥の場合はシリカゲル、活性アルミナ等を充填し、
2 の製造を目的とする場合はその上層にMS−5A、
MS−13X等を充填する。14' :原料ガス供給ライ
ン、15' :製品ガス採取ライン。
【0006】O2 濃縮操作は次の4つの工程に分かれ
る。原料空気加圧−製品O2 取出し−減圧(大気
圧もしくは真空圧へ)−パージ…再びへ戻る。以下
各工程順に説明する。 原料空気加圧 原料空気(14' )はポンプ(P' )、弁(1' )を介
して加圧下に吸着塔(C−1)下部へ送入される。吸着
塔(C−1)には活性アルミナ(空気中の水分除去目
的)とMS−5A(N2 吸着用)が層状に充填されてい
る。空気中の水分はC−1入口端部の活性アルミナ層で
先ず水分が除去され、乾燥空気が上層(吸着剤層高の7
〜9割)のMS−5A層へ送られる。そこで空気中のN
2 が吸着される。このときMS−5A層下部にN2 吸着
帯が形成され、原料ガス送入続行とともにこの吸着帯は
前方へ拡大する。同時にN2 分の減少したガス(濃縮O
2 )が吸着塔(C−1)出口端方向へ押しやられる。
【0007】製品O2 取出し (C−1)吸着塔内圧力が所定圧(例、1.0〜3.0
kg/cm2 G)に達したら、弁(2' )を開け、濃縮
2 を製品ガスライン(15' )に取出す。製品O2
取出しは原料空気送入中もしくは送入終了後すぐに行
う。 減圧 弁(1' )、弁(2' )を閉、弁(4' )を開とする
[同時に弁(5' )が開放され、(C−2)吸着塔の原
料空気加圧が開始される]。(C−1)吸着塔内ガスは
弁(4' )を経て大気放出ライン(16' )へ供給され
る。図2に点線で示すごとくa−bを接続してポンプ
(P' )で真空減圧し、脱着を促進してもよい。このと
きは弁(9' )、弁(10' )が必要となる。(C−
1)吸着塔ガスの大気放出に伴い、吸着されているN2
が一部離脱し、ライン(16' )から大気中へ廃棄され
るが、未だ相当量の不要成分(H2 O、N2 )が(C−
1)吸着塔に残留したままである。この残留ガス(殆ど
は吸着されているガス)を離脱さすために次のパージ操
作を行う。
【0008】パージ の操作により(C−1)吸着塔は大気圧下にある。弁
(7' )を開放することにより(C−2)吸着塔の製品
ガス(濃縮O2 )の一部を(C−1)吸着塔上部(出口
端)へ供給する。(C−1)吸着塔上部へ供給された製
品ガスは(C−1)吸着塔内を向流方向に流れる間に吸
着N2 を脱着し、このN2 は製品ガス流れとともに弁
(4' )を介して大気中へ放出される。パージが終了す
ると再び原料空気の送入が開始される。 以上の〜操作を一定時間毎[1サイクル時間、T
(秒)]に循環操作する。(C−1)吸着塔が吸着過程
[+]のとき(C−2)吸着塔は再生過程[+
]にあり、(C−2)吸着塔が吸着過程[+]の
とき(C−1)吸着塔は再生過程[+]にある。こ
のように絶えず何れかの塔は加圧、製品取出し可能の状
態にある。
【0009】図3の構成ユニット(吸着ガスを製品とす
る装置)を用いて乾燥空気中からO2 を製造する例につ
いて説明する。図3中の1" 〜7" :自動弁、8" :ニ
ードル弁(流量調整用)、P" :ポンプ(加圧−真空併
用型)、12" :吸着塔[目的ガスO2 を選択吸着する
吸着剤、すなわちMSCを充填する。充填吸着剤はMS
C(a1)のみの場合図3(a)と活性アルミナ等の乾
燥剤(b1)とMSC(b2)を層状に充填する場合図
3(b)の2通りある。通常、原料ガスが大気の場合は
図3(b)が使用され、原料ガスが乾燥空気または濃縮
酸素(90〜95%)の場合は図3(a)が使用され
る。]、13" :製品リザーバ(可撓性容器が好まし
い)、14" :原料導入ライン、15" :廃棄ガスライ
ン(N2 リッチガス)、16" :製品ライン、17”:
圧力開放ラインである。
【0010】図3の構成ユニットの工程は次の4工程に
分かれる。原料空気(加圧)送入、並流放出、製
品ガスのリサイクル送入、製品ガス(O2 )回収。 原料空気送入[図3(a)を使用した場合] 乾燥空気を空気導入ライン(14" )から送入、弁(6
" )を通してポンプ(P" )に送り、ポンプ(P" )で
加圧し、弁(1" )を通して吸着塔(12" )の下部に
送入する(このとき弁2" 〜5" 、7" は閉じてお
く)。送入続行とともに塔(12" )内圧力が上昇す
る。空気中のO2 が吸着剤(a1)の下端部から吸着さ
れ、吸着帯が形成される。その帯幅は次第に出口端へ拡
大する。
【0011】並流放出 吸着塔(12" )内圧力が所定の圧力(例、0.5〜
3.0kg/cm2 G)に達すると、弁(2" )を開放
し、弁(8" )により吸着塔(12" )からの排ガスの
流量を調節しながら、吸着塔(12" )内の吸着されな
っかったガス(不要ガス、N2 )を大気中へ放出させ
る。排ガス純度は始めN2 リッチであるが次第にO2
に富むようになる。排ガス中の窒素分が空気中のN2
度に接近した場合あるいはその間の適宜の時点で弁(6
" )を閉止し、空気導入を停止する。 製品ガスのリサイクル導入 弁(7" )を開放、リザーバー(13" )内の製品O2
ガス(以前の操作で捕集されているO2 ガス)を弁(7
" )−ポンプ(P" )−弁(1" )を経由して吸着塔
(12" )の下部に送入する。この工程で、吸着塔(1
" )内の吸着剤粒子間にあるガス及び吸着剤の表面に
付着しているO2 以外のガスを製品濃縮O2 で置換す
る。吸着塔(12" )からの排ガスは弁(2" )−ニー
ドル弁(8")を経て大気中へ排出される。排ガス中の
2 濃度が十分高くなった時点で弁(7" )、(1
" )、(2" )を閉止する。
【0012】製品(O2 )ガス回収 弁(3" )、弁(5" )を開放し、ポンプ(P" )で吸
着塔(12" )を真空引して大気圧以下にし、吸着剤
(a1)に吸着されていたO2 を脱着させ、リザーバ
(13" )に捕集する。この際、吸着塔(12" )内の
圧力は200mmHg(絶対圧)以下にすることが好ま
しい。以上の〜の工程を1サイクル操作とする。上
記1サイクル操作における各弁の開閉状態(弁シーケン
ス)を図4に示す。図4中の斜線部分は弁の開放されて
いる時間を示す。1サイクル時間は装置の規模、吸着剤
仕様、運転条件などで異なるが一般に30〜120秒で
ある。
【0013】図3の構成ユニットを用いて空気中からO
2 を製造する場合の原料空気は次の3つのケースがあ
り、前記のように予め乾燥された空気を用いる場合は図
3(a)の吸着塔を使用するが、大気の空気を用いる場
合は図3(b)の吸着塔を使用する(この場合は水分の
蓄積を防止するためサイクル毎に脱着操作を加える必要
がある)。また、90〜95%に濃縮されたO2 を用い
る場合は図3(a)あるいは図3(b)のいずれの吸着
塔を用いてもよく、この場合の製品ガスは99.5%以
上のO2 を得ることができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】上記のPSA法による
従来技術における最も簡単化した装置ユニットをもって
高純度O2 製造装置を構成する場合次のような問題点が
ある。先ずS1システムを選ぶか、S2システムを選ぶ
かシステムの選択上の問題がある。S1システムを選ぶ
と、吸着塔が2+1+2=5塔、ポンプが3台、リザ−
バーが3塔の構成になる。S2システムを選ぶと、吸着
塔が2+1=3塔、ポンプが2台、リザ−バーが2塔の
構成になり、システム要素数はS1の方が少なくてよい
が、S2システムは次の問題点がある。即ち、製品O2
が大気圧近傍で得られるので、消費端へ送るためポンプ
アップが必要となり、製品送給ポンプが必要となる。ま
た製品送給ポンプでポンプアップ(加圧)時、折角の高
純度O2 が汚染される恐れがあり、製品を大気圧貯蔵す
るので製品リザーバーへ外気から汚染成分(H2 O、N
2 など)が侵入する恐れあり、また貯蔵圧が低いのでリ
ザーバー内壁からの脱ガス汚染の恐れもある。従って、
構成上の複雑さはS1システムとS2システムで大差な
く、純度管理の面からはS1システムの方が好ましい。
【0015】然し、S1システムを用いて高純度O2
造装置を構成する場合、次のような問題点がある。 装置構成が複雑化し、大型化し装置価格が高くなる。
即ち、従来技術の中の最も簡単化されたD−C−Aの3
つのユニットをリザーバーを介して連結した場合、吸着
塔は2+1+2=5塔、リザーバー3塔、ポンプ3台と
なり、装置要素数が多く、製作工数が多く装置価格が上
昇する。また、吸着塔の大きさやポンプ仕様がまちまち
でコンパクトにまとまらず、設置スペースの面でも問題
がある。 第2段装置(C)および第3段装置(A)から生成す
る有価ガス(O2 21%以上のガスまたは圧力を保有す
るガス)の装置間での合理的な授受がなく、個別処理さ
れるため製品取得率が悪い。第1〜3段装置は互いに独
立した弁シーケンスで運転されるので、前段の製品ガス
がリザーバーに貯蔵され、後段装置はその貯蔵ガスを原
料とする。この場合、前段と後段装置の収率をη1 、η
2 とすると、総合収率η=η1 ・η2 となり、3段処理
になるとさらに一層収率が低下してしまう。従って各段
装置内で出る有価ガスを個別処理するのでなく、システ
ム全体として最も合理的に処理して、できるだけ有効成
分(O2 )を系外に出さないようにするための工夫が必
要となる。
【0016】3つの装置が独自の弁シーケンスで運転
されるため運転開始から定常運転にする迄、あるいは運
転停止時、操作数が1つの装置を作動させる場合に比較
して多く、運転保守上、安全管理上問題がある。運転を
安全円滑にするためには、大きなリザーバーの使用や、
高級な制御機器の導入が必要となり、このことも装置価
格の上昇、収率低下の原因となる。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の問題
に鑑み鋭意研究した結果、下記の〜により課題を解
決することができることを見いだして本発明を成すに到
った。 大型化回避のため乾燥装置(D)と酸素吸着装置
(C)とを結合一体化し、従来システムにおける2ケの
リザーバー(DとCの後に各1ケあり)を不要にした。 DとCとをひっくるめた1つの弁シーケンスとし、次
いでこの弁シーケンスの1サイクルの中にAに係る弁シ
ーケンス(濃縮O2 70〜80%→99.5%O2 以上
の高純度酸素とする)を割り込ませた。こうして装置全
体を1つのシステム化し、1つの弁シーケンスで安定し
て高純度O2 が製造できるようにした。 システム全体の弁シーケンスの合理的時間配置を行う
ことにより、CとAからでる有価ガスを系内で有効活用
し、減価した上で系外へ出すよう配慮した。一般的に各
装置からでるガスは後段に行くに従って価値が高くなる
ので、原則的にCからでるガスはDへ、Aからでるガス
はC又はDへリサイクルさせた。 上記の手段を円滑に実施するため基本的に2台のポン
プを採用し、時々刻々のガス処理要求に対応し、1)2
台のポンプを個別使用、2)直列使用、あるいは3)並
列使用等使い分ける[流量が必要な時は3)、圧力差が
必要な時は2)などを使い分ける]。
【0018】本発明の請求項1の発明は、下記第1〜第
3工程の順にかつ3つの工程を1つの循環的弁開閉操作
により、連続的に空気から高純度酸素を製造する方法で
ある。 空気中の水分、炭酸ガス、窒素ガス等の不要成分を除
去する第1工程。 酸素を選択的に吸着する吸着剤を用いて前記工程を経
たガス中の酸素を濃縮する第2工程。 窒素を選択的に吸着する吸着剤を用いて前記工程を経
たガス中の酸素を高純度にする第3工程。
【0019】本発明の請求項2の発明は、第2工程を、
酸素を選択的に吸着する吸着剤を充填した同一仕様の二
つの塔で実施するに際し、該工程の循環操作を原料送入
−並流放出−並流置換−向流減圧の順で実施し、1つの
塔の向流減圧ガスをポンプを介して他塔の並流置換ガス
として供給し、また並流放出ガスを第1工程の向流再生
用ガスとして供給する請求項1記載の方法である。
【0020】本発明の請求項3の発明は、第3工程の向
流減圧ガスを第1工程の原料送入部及び/又は第2工程
の原料送入部へリサイクル供給する請求項1記載の方法
である。
【0021】本発明の請求項4の発明は、同一仕様の2
台のポンプもしくは加圧用と真空引用の2台のポンプを
1サイクル操作の定められた時間帯に並列使用あるいは
直列使用する請求項1記載の方法である。
【0022】本発明の請求項5の発明は、第1工程で空
気中の酸素を90%以上に濃縮し、第2工程を経たガス
中の微量不要成分を除去するための吸着剤を第3工程吸
着剤として使用する請求項1記載の方法である。
【0023】
【作用】 略同一仕様の水分などの吸着塔およびO2 吸着塔を2
〜4塔と、それよりずっと小さなN2 吸着塔を2塔と製
品O2 リザーバー1塔を1つの架台上に合理的にコンパ
クト配置して、D−C−Aの3つのユニットを1つの装
置システムにまとめたので、装置構成部品を減少でき、
装置価格を低下さすことができた。 上記1つのシステム内においてポンプまたは差圧によ
り、最短距離で系内有価ガスを迅速かつガス損失なく移
動さすことが可能となり、従来技術に比し有価ガス損失
が減少し、製品取得率を向上することができた。 上記1つのシステムを1つの弁シーケンスで作動さす
ことにより運転停止がボタン1つで可能になり、またリ
ザーバーが少なく、配管距離が短いため、運転開始から
製品送出迄の立上がり時間が早くなった。 ポンプ2台を用いて、供給速度を大きくしたいときは
2台を並列使用し、差圧を大きくしたいときは2台を直
列使用する等、合目的に使い分けるとによりシステム生
産性が向上した。これにより1つの塔を減圧しつつ、他
塔を大気圧以上へ加圧することが可能となった。またリ
ザーバーを介さず1つのO2 吸着塔から他のO2 吸着塔
へガスを移送する場合、時間的濃度分布ができ、この分
布のまま、混合をおこさず、移動が可能となった。これ
により有価ガス損失が少なくなり、ひいては製品収率を
向上することができた。
【0024】
【実施例】以下、本発明の高純度酸素製造方法を実施例
により詳細に説明するが、本発明の主旨を逸脱しない限
り実施例によって限定されるものではない。図5は本発
明の高純度酸素製造方法を実施するための装置の基本構
成を示す図である。図6は図5の装置の部分的変形態様
を示す。図7は図5の装置の部分的変形態様を示す。図
8は図5の装置の部分的変形態様を示す。図9は図5に
示す装置の基本構成の1サイクルにおける弁シーケンス
例を示す。図10は図8に示す装置の基本構成の1サイ
クルにおける弁シーケンス例を示す。
【0025】(実施例1)図5について説明する。 10 乾燥塔[10A:活性アルミナ、10B:MS−
5A] 20,21 O2 吸着塔(20C,21C:MSC) 30,31 N2 吸着塔(30A,31A:MS−5
A) 32 製品酸素リザーバー 2e,2f:ニードル弁(流量調整弁) 1〜7,1a〜4a,1b〜4b,1c〜4c,1d〜
4d 自動弁 P1,P2 ポンプ 13 原料空気送給ライン 14 廃棄ガスライン 15 濃縮O2 供給ライン(N2 吸着塔への) 16 向流減圧ガスライン(N2 吸着塔からの) 17 リサイクル供給ライン 10が第1段装置(D)、20,21が第2段装置
(C)、30,31が第3段装置(A)でこれらが配管
を通じて1つのシステムとなっている。高純度O2 の製
造は第1段装置−第2段装置−第3段装置の順にグレー
ドアップされ最終的に99.5%以上O2 となり製品貯
槽(リザーバー)(32)に貯蔵され、そこから消費端
へ供給される。
【0026】図5に基づく高純度O2 の分離操作につい
て説明する。先ず、(a)空気を乾燥して(第1次処
理)、次いでその空気を濃縮して濃縮O2 (70〜80
%O2 )を製造する(第2次処理)。そして、(b)濃
縮O2より高純度O2 (99.5%O2 以上)を製造す
る(第3次処理)。
【0027】(a)について:大気(水分含む)より濃
縮O2 の製造工程は次の7工程からなる。空気乾燥
(D)、O2 吸着(C)、並流放出(1)(C)、
減圧再生(D)、濃縮O2 置換(C→C)、並流
放出(2)(C→D)、濃縮O2 (70〜80%O
2 )回収(C→A)。以下吸着塔(10)と吸着塔(2
0)に着目して説明する。 空気乾燥(0〜30秒)について:原料大気を弁
(3)−ポンプ(P1)−原料導入ライン(13)−弁
(1)を通して空気乾燥塔(10)の下部へ導入する。
このとき弁(2)は閉じておく。乾燥塔(10)内圧力
が上昇し、空気中の水分は乾燥剤(10A)に塔入口端
部から吸着し、原料空気の送入継続とともに、水分吸着
帯域が上方に拡大する。水分を除かれた空気中のCO2
及びN2 は乾燥剤上層のMS−5A層(10B)を通る
間に除かれ、空気中O2 濃度よりO2リッチになったガ
スが加圧状態で乾燥塔(10)出口端へ押しやられる。
【0028】酸素吸着について:乾燥塔(10)内圧
力が1.0〜3.0kg/cm2 Gに達したら第2段装
置のO2 吸着塔(20)に付属する弁(1a)を開け、
前段処理の終わった空気をO2 吸着塔(20)へ加圧移
送する(5〜30秒)。この空気はO2 吸着塔(20)
内を加圧状態で上部へ移動する間に空気中のO2 がMS
C(20C)に吸着され、O2 分の少なくなったガス
(不要ガス)は塔出口端部へ押しやられる。
【0029】並流放出(1)について:O2 吸着塔
(20)内圧力が所定の操作圧(0.5〜3.0kg/
cm2 G)に到達したら弁(2a′)を開放して塔(2
0)内不要ガスを大気中へ放出する(20〜30秒)。
放出速度はニードル弁(2e)で調整する。
【0030】減圧再生(30〜55秒)について:1
次処理空気の2次処理装置(O2 吸着塔)への移送が終
わったら直ちに弁(1)、弁(1a)を閉じ、弁(2)
を開放し、乾燥塔(10)の減圧再生を行う。塔(1
0)内の乾燥剤(10A)に吸着されている水及びMS
−5A(10B)に吸着されているCO2 、N2 は減圧
により一部脱着し、弁(2)を経て大気中へ放出され
る。
【0031】濃縮酸素置換(30〜60秒)又はリサ
イクル送入について:次に弁(3b)、弁(4a)を開
放し、O2 吸着塔(21)内のガスを弁(3b)−ポン
プ(P2)−弁(5)−ポンプ(P1)−弁(4a)を
経て一次処理空気の移送の終わったO2 吸着塔(20)
入口端部へ加圧送入し、O2 吸着塔(20)内のMSC
(20C)吸着剤粒子間のガスを濃縮酸素で置換する。
このとき塔(21)から移送されるガスは運転初期にお
いては空気組成(O2 =21%)であるが移送が進行し
2 吸着塔(21)の減圧の進行とともに次第にO2
ッチガスとなる(移送ガスのO2 濃度は運転続行ととも
に移送全期間を通じて70〜80%となり安定する)。
この工程の最高圧は0.5〜3.0kg/cm2 Gの
圧力にすることが好ましい。この工程で吸着剤粒子間に
あるガスおよび吸着剤表面に吸着している濃縮O2 以外
のガスを置換ガスで洗い出す。
【0032】並流放出(2)(30〜60秒)につい
て:工程開始と略同時もしくは少しおくれて弁(2
a)を開放し吸着塔(20)内の不要ガスを弁(2a)
を経て乾燥塔(10)の上部へ向流方向送入する。O2
吸着塔(20)の上部から出るガスは高乾燥ガスであ
る。従って、乾燥塔(10)を向流方向に流れる内に塔
(10)内に吸着残留するガスの脱着を促進し、弁
(2)から大気中へパージ(洗い出す)する[乾燥塔
(10)の再生]。またO2 吸着塔(20)上部から出
るガスは有価成分(O2 )に富むガスであるから本操作
終期のとくにO2 に富む部分は弁(2)を閉止して、塔
(10)内へ残留させ次のサイクルの工程において、
1次処理ガスとともにO2 吸着塔(20)もしくはO2
吸着塔(21)へ再循環させることが好ましい。また本
操作の終期時間帯に弁(2b’)を開放して塔(20)
内ガスを塔(21)へ(またはその逆方向へ)均圧回収
する操作を加えてもよい。
【0033】濃縮酸素回収[O2 吸着塔(21)の第
5工程(90〜120秒)の中にも含まれる]につい
て:O2 吸着塔(20)の濃縮O2 置換が終了したら弁
(3a)、弁(4b)を開放し、弁(3a)−ポンプ
(P2)−弁(5)−ポンプ(P1)−弁(4b)を経
て、O2 吸着塔(20)の向流減圧とO2 吸着塔(2
1)の並流加圧を行う[初期の減圧ガスの一定量を弁
(1C)を経て第3段装置の原料ガスとして供給する
(90〜100秒)、残りの部分はO2 吸着塔(21)
へ工程の置換ガスとして供給する]。この際、O2
着塔(20)内圧力はできるだけ低くすることが好まし
いが、一般には200mmHg(絶対圧)以下であれば
よい。
【0034】上記〜の工程を1サイクル操作(T、
秒)とする。1サイクル時間でO2吸着塔(20)とO2
吸着塔(21)の7工程操作が行われる。O2 吸着塔
(21)はO2 吸着塔(20)よりT/2秒おくれて同
一の7工程操作が行われる。上記の1サイクル操作にお
ける弁の開閉状態を図9に示す。図9において斜線部分
は弁の開放されている時間を示す。1サイクルに要する
時間は装置仕様、吸着剤、運転条件により異なるが、一
般的には30〜240秒である。
【0035】(b)について:濃縮O2 (70〜80%
2 )を用いて高純度O2 (99.5%O2 以上)を製
造する第3次処理はN2 吸着塔(30)とN2 吸着塔
(31)を交互使用して次の4工程で行われる。濃縮
2 供給(2次処理ガス)、高純度O2 取出(パージ
供与)、減圧(大気圧迄の場合と真空引する場合とあ
る。以下「真空引」で説明する)、パージ・再加圧。
以下吸着塔(30)に注目して説明する。
【0036】濃縮O2 供給(90〜100秒)につい
て:2次処理置換ガスをO2 吸着塔(21)→ポンプ
(P2)とポンプ(P1)→O2 吸着塔(20)へと移
送する際[又は塔(20)→ポンプ→塔(21)へと移
送する際]、その一部を弁(7)→弁(1c)を経てN
2 吸着塔(30)の下端部へ加圧送給する。2次処理ガ
ス(濃縮O2 )中のN2 は吸着剤MS−5A(30A)
に吸着され入口端部にN2 吸着帯が形成され、原料ガス
送入とともに出口端部へ拡大する。
【0037】高純度O2 取出し(100〜120秒、
0〜9秒)について:弁(7)、弁(1c)を閉め、弁
(2c)を開放する、N2 吸着塔(30)から高純度O
2 が弁(2c)、弁(2f)を経て取出され製品貯槽
(32)へ送り込まれる。そこから消費端へ送られる。
取出速度はニードル弁(2f)の開度調整によって行う
[この操作の終了に続き弁(4c)を短時間(5〜10
秒)開放することにより、下記の第工程(真空引)下
にあるN2 吸着塔(31)の出口端部へ製品ガスの一部
をパージガスとして供与する]。
【0038】減圧(35〜40、60〜70秒)につ
いて:第工程が終了したら弁(2c)閉め、弁(3
c)を開放し、弁(3c)→ポンプ(P2)→ポンプ
(P1)を経てN2 吸着塔(30)を減圧する。減圧ガ
スは一部は塔(30)→塔(31)へリサイクル供給し
[図9中に(3−1)と示す]、残りは第1段装置の弁
(1)を開けて乾燥塔(10)ヘリサイクル供給する
[図9中に(3−2)と示す]。
【0039】パージ(パージ:69〜70秒、再加
圧:70〜90秒)について:第工程終期に、塔(3
1)(加圧下にある)の弁(4d)を短時間開放し製品
ガスの一部を塔(30)の出口端部へ供給する。この高
純度O2 は塔(30)内吸着剤(30A)中に残留する
2 の脱着を促進し、脱着N2 とともに弁3c→ポンプ
(P2)→ポンプ(P1)を経て塔(10)へリサイク
ル供給する。その後弁(3c)を閉じ、塔(30)を向
流加圧する。
【0040】上記〜工程を1サイクル操作(T秒)
とする。塔(30)で4工程が行われている間に塔(3
1)においてT/2秒おくれて同様の操作が行われる。
【0041】塔(30)、塔(31)の1サイクル時間
における弁開放時間(弁シーケンス)を図9に示す。図
9において、(A)〜(F)はポンプ使用態様を示す。
(A)、(C)、(D)、(F)は直列使用、(B)と
(E)は並列使用時間区分を示す。
【0042】図5の基本構成の装置の部分的変形態様を
示す図6と図7について:図5は第1次処理に1塔、第
2次処理と第3次処理が2塔方式の場合を示したが、図
6は第1次処理と第2次処理の吸着塔を各1塔とした場
合を示し、図7は第3次処理吸着塔を1塔とした場合を
示す。
【0043】図6の操作は前記説明に準ずるが中間製品
(濃縮O2 )リザーバーが必要となる。従って、第1〜
2次処理系における塔数(リザーバーを含む)は図5の
場合と同じである。図7の場合は製品ガスを弁(2c)
を経て一旦製品リザーバーに保管し、減圧パージは弁
(4d)を短時間開放することにより行われる。
【0044】(実施例2)図8、図10を用いて説明す
る。第1〜3次処理が順次行われる。基本的には図5の
場合と同様である。第1次処理は乾燥塔(10)(10
A:炭酸ガス、N2 の吸着剤、10B:水分吸着剤)と
乾燥塔(11)(11A:炭酸ガス、N2の吸着剤、1
1B:水分吸着剤)で、第2次処理はO2 吸着塔(2
0)(20A:MSC)とO2 吸着塔(21)(21
A:MSC)で、第3次処理はN2 吸着塔(30)(3
0A:MS−5AもしくはMS−13X、30B:水分
吸着剤)とN2 吸着塔(31)(31A:MS−5Aも
しくはMS−13X、31B:水分吸着剤)で行われ
る。図5の構成ユニットと図8の構成ユニットの主な相
違点は、図8の第1次処理装置は2塔構成であるのに対
して、図5の第1次処理装置は1塔構成であり、図8の
ポンプの使用態様は直列使用であるのに対して、図5の
ポンプの使用態様は直列使用あるいは並列使用のミック
ス方式である点である。
【0045】図8により図10の弁シーケンス図で実施
例2の説明をする。1サイクルT(秒)(この場合12
0秒とする)を(A)〜(H)の8つの時間帯に区分す
る。 (A)(0〜25秒) 原料空気は塔(10)を経て塔(20)へ供給される。
このとき塔(30)は略大気圧状態にある。 (B)(25〜30秒) (A)の原料空気の供給操作続行中。塔(31)のパー
ジ弁(4f)の開放により塔(30)をパージする。 (C)(30〜40秒) 第2次処理装置の弁(3d)(4c)が開放され、中間
製品ガス(濃縮O2 )が塔(21)→塔(20)へリサ
イクル供給される。この際リサイクルガスの一部が第3
次処理装置の原料ガスとして弁(1e)を経て塔(3
0)へ供給される。 (D)(40〜60秒) Bのリサイクル操作続行中。塔(30)より弁(2e)
を経て高純度O2 製品が取出される。
【0046】(E)(60〜85秒) (D)の高純度O2 製品取り出し続行中。原料空気は塔
(11)を経て塔(21)へ供給される。 (F)(85〜90秒) (E)の原料空気の供給操作続行中。塔(30)のパー
ジ弁(4e)の開放により塔(31)をパージする。 (G)(90〜100秒) 第2次処理装置の弁(3c)(4d)が開放され中間製
品ガス(濃縮O2 )が塔(20)→塔(21)へリサイ
クル供給される。同時にリサイクルガスの一部が弁(1
f)を経て塔(31)へ原料ガスとして供給される。 (H)(100〜120秒) (G)のリサイクル続行中。塔(31)より弁(2f)
を経て高純度O2 製品が取り出される。 以上(A)〜(H)の工程がT/2時間遅れて塔(1
1)、塔(21)、塔(31)で行われる。
【0047】(変形実施例) (1)第1次処理装置の作動圧力範囲を真空圧から大気
圧以上(例えば、0.05ata〜2.0kg/cm2
G)とする。上記実施例1〜2では大気圧以上での作動
であった(例、0.0〜5.0kg/cm2 G)。 (2)第2次処理装置の作動圧力範囲を大気圧以上(例
えば、0.0〜5.0kg/cm2 G等)とすること。 (3)ポンプの使用態様には次の5通りの方法がある。 図5および図8のポンプ(P1)は第1次処理装置も
しくは第1次処理装置と第2次処理装置まで、同様にポ
ンプ(P2)は第2次処理装置もしくは第2次処理装置
と第3次処理装置まで別個に作動させる。 直流使用する(実施例2と同じ)。 並流使用する。 直流〜並流使用(時間区分で使い分ける)(実施例1
と同じ)。 大気圧近傍では、個別乃至並流使用し、△Pが大きい
ときは直列使用と使い分ける。
【0048】(4)吸着剤関係 第1次処理装置用吸着剤として活性アルミナ、シリカ
ゲル等の水分吸着剤を少なくとも1種用い、活性炭、Z
MS(Zeorite Molecular Sieve)などの炭酸ガス吸着剤
を少なくとも1種用いて層状に充填すること。または水
分吸着剤を1種用いて、その上層に炭酸ガス吸着剤とし
て活性炭、N2 吸着剤としてZSMを層状に充填するこ
と。 第2次処理装置用吸着剤として入口端部に水分乾燥剤
を充填し、その上にMSCを層状に充填すること。 第3次処理装置用吸着剤として入口端部に水分乾燥剤
を充填し、その上にZMSを層状に充填すること。 第3次処理装置用吸着剤として第2工程を経たガス中
の微量不要ガスを除去するための吸着剤を使用するこ
と。 (5)吸着塔関係 第1次処理装置および第2次処理装置の吸着塔を同一仕
様に揃えること。
【0049】9.実施例3 図5と同一のシステムを用い、かつ、図9で示す弁シー
ケンスで空気より高純度酸素を製造する試験を実施し
た。第1次処理装置および第2次処理装置は同一仕様の
吸着塔を使用した。下記の乾燥剤、吸着剤を用いた。 第1次処理装置の水分乾燥剤:活性アルミナ 1.5k
g 第1次処理装置の炭酸ガス吸着剤:MS−5A 6.0
kg 第2次処理装置の酸素吸着剤:MSC 15.0kg 第3次処理装置の水分乾燥剤:活性アルミナ 0.4k
g 第3次処理装置の窒素吸着剤:MS−5A 2.6kg その結果、99.7%の高純度酸素が毎分5.1リット
ル得られた。 総括吸着剤生産性 12(リットル/kg(H)) 収率 38.2(%)
【0050】
【発明の効果】
1.本発明の方法により簡単化された装置はボタン操作
1つで、任意に99.5%以上の高純度酸素の製造が可
能となった。 2.従来、小口酸素消費先に対しては重たい酸素ボンベ
ないしは超低温で危険な小型液酸容器で運搬する方法し
かなかった。ボンベで供給する場合は中味(酸素)の6
倍もの重量の鉄製容器を運搬しており、輸送エネルギ損
失が大きく取扱が危険で、容器交換や建物内移動等に人
手がかかったが、本発明の方法により簡単化された装置
を使用場所に設置することにより、かかる不経済、不便
さは解消される。 3.本発明の方法による装置は常温、低圧作動である。
従って、特別な資格保持者や設置場所を必要とせず、ビ
ル内の実験室や作業室、ビルや病院の内部または敷地内
において使用することができる。また、機器や装置に付
属して使用する場合には、電気供給がある限り夜間でも
供給停止の心配なく無人で連続運転することができる。 4.本発明の方法による装置は上述の如く、小口消費の
各種分野で使用できるものであり、省エネルギー、省力
等の利便さをもたらし、大きな効果を発揮することが期
待されるのでその産業上の利用価値は高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 高純度酸素製造装置の原理を示す基本結合図
である。
【図2】 従来のPSA法による酸素製造システムを示
す図である。
【図3】 従来のPSA法による他の酸素製造システム
を示す図である。
【図4】 図3に示す装置の1サイクル操作における弁
シーケンス例である。
【図5】 本発明の方法を用いた高純度酸素製造装置の
基本構成を示す図である。
【図6】 図5に示す装置の変形態様例を示す図であ
る。
【図7】 図5に示す装置の他の変形態様例を示す図で
ある。
【図8】 本発明の方法を用いた他の高純度酸素製造装
置の基本構成を示す図である。
【図9】 図5に示す装置の1サイクルにおける弁シー
ケンス例である。
【図10】 図8に示す装置の1サイクルにおける弁シ
ーケンス例である。
【符号の説明】
A:窒素吸着装置 C:酸素吸着装置 D:空気乾燥装置 C−1、C−2、a1、b2、10B:吸着剤 b1、10A:乾燥剤 1〜7,1a〜4a,1b〜4b,1c〜4c,1d〜
4d:自動弁 2e,2f:ニードル弁(流量調整弁) 10:乾燥塔 20C、21C:酸素吸着剤 30A、31A:窒素吸着剤 P1,P2:ポンプ 13:原料空気送給ライン 14:廃棄ガスライン 15:濃縮O2 供給ライン(N2 吸着塔への) 16:向流減圧ガスライン(N2 吸着塔からの) 17:リサイクル供給ライン 20、21:O2 吸着塔 30、31:N2 吸着塔 32:製品酸素リザーバー (A)〜(H):ポンプ使用態様

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記第1〜第3工程の順にかつ3つの工
    程を1つの循環的弁開閉操作により、連続的に空気から
    高純度酸素を製造する方法。 空気中の水分、炭酸ガス、窒素等の不要成分を除去す
    る第1工程。 酸素を選択的に吸着する吸着剤を用いて前記工程を経
    たガス中の酸素を濃縮する第2工程。 窒素を選択的に吸着する吸着剤を用いて前記工程を経
    たガス中の酸素を高純度にする第3工程。
  2. 【請求項2】 第2工程を、酸素を選択的に吸着する吸
    着剤を充填した同一仕様の二つの塔で実施するに際し、
    該工程の循環操作を原料送入−並流放出−並流置換−向
    流減圧の順で実施し、1つの塔の向流減圧ガスをポンプ
    を介して他塔の並流置換ガスとして供給し、また並流放
    出ガスを第1工程の向流再生用ガスとして供給する請求
    項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 第3工程の向流減圧ガスを第1工程の原
    料送入部及び/又は第2工程の原料送入部へリサイクル
    供給する請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 同一仕様の2台のポンプもしくは加圧用
    と真空引用の2台のポンプを1サイクル操作の定められ
    た時間帯に並列使用あるいは直列使用する請求項1記載
    の方法。
  5. 【請求項5】 第1工程で空気中の酸素を90%以上に
    濃縮し、第2工程を経たガス中の微量不要成分を除去す
    るための吸着剤を第3工程吸着剤として使用する請求項
    1記載の方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100715532B1 (ko) * 2005-02-01 2007-05-07 주식회사 옥서스 보조산소발생부를 갖는 산소발생장치

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