JPH06141884A - 抗癌ヒトモノクローナル抗体のアミノ酸配列及びそれをコードするdna塩基配列 - Google Patents

抗癌ヒトモノクローナル抗体のアミノ酸配列及びそれをコードするdna塩基配列

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JPH06141884A
JPH06141884A JP32141892A JP32141892A JPH06141884A JP H06141884 A JPH06141884 A JP H06141884A JP 32141892 A JP32141892 A JP 32141892A JP 32141892 A JP32141892 A JP 32141892A JP H06141884 A JPH06141884 A JP H06141884A
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amino acid
dna
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cln
acid sequence
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Hideaki Hagiwara
秀昭 萩原
Yasuyuki Aozuka
康幸 青塚
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ヒト子宮癌患者のB細胞とヒトリンパ芽球細
胞株とのヒト/ヒト融合細胞株CLN/SUZ H11
が産生する癌細胞抗原特異的ヒト免疫グロブリンCLN
−lgGの重鎖及び軽鎖可変領域のアミノ酸配列及びその
遺伝子の塩基配列。 【効果】 上記アミノ酸配列及び塩基配列は、ヒトの疾
患の予防、治療、診断などの医学及び薬学分野や、生化
学的試薬、生体高分子の精製試薬などの薬理学、生化学
分野などにおいて有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば、ヒトの疾患
の予防、治療、診断などの医学及び薬学分野や、生化学
的試薬、生体高分子の精製試薬などの薬理学、生化学分
野などの広い分野において有用な抗原特異的ヒト免疫グ
ロブリンの可変領域の構造に関する。さらに詳しくは、
本発明は、ヒト子宮癌患者のB細胞とヒトリンパ芽球細
胞株とのヒト/ヒト融合細胞株CLN/SUZ H11
が産生する癌細胞抗原特異的ヒト免疫グロブリンの重鎖
及び軽鎖可変領域のアミノ酸配列ならびにその遺伝子の
塩基配列に関する。
【0002】
【従来の技術】細胞融合あるいは細胞の不死化によるモ
ノクローナル抗体作成の技術の開発以来、多くの有用な
抗体が主にマウスなどを使って得られてきた。そのなか
でも悪性腫瘍細胞に対するモノクローナル抗体は、腫瘍
抗原の解析等の基礎研究への利用のほかに、血清診断、
標識化抗体による腫瘍の画像診断などに利用されはじ
め、その利用価値はきわめて高い。しかし、マウス等の
異種抗体はヒトにとって異物であり、ヒトに頻回投与す
ることは投与抗体に対する免疫反応を惹起し、その結
果、副作用並びに抗体の治療または予防効果の低下を引
き起こす。以上の点から、ヒトの癌の予防、治療、体内
診断など、実際に抗体をヒトに投与する臨床分野を考え
ると、ヒト型の抗体を用いることが望ましい。しかし、
ヒト型のモノクローナル抗体は、その作成が困難である
ことから、現在のところほとんど実用に供されていな
い。
【0003】このような状況の中で本発明者の一人は、
特開昭58−201994号公報(特公平01−598
78号公報)、特開昭59−135898号公報および
特開昭59−137497号公報に詳しく開示されてい
るごとく、ヒト癌細胞に高い反応性を有するヒトモノク
ローナル抗体を産生する細胞株CLN/SUZ H11
(ATCC No.HB8307)を樹立した。この細胞
株が産生する抗体(CLN−lgGと命名)は、抗体クラ
スがlgG、アイソタイプがγ1型およびκ型であり、免
疫組織学的に癌細胞の表面に存在する癌抗原に結合し、
なおかつ癌細胞の増殖を抑制する効果をもつという興味
ある知見が得られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような技術背景の
中で、以下に述べる如き解決すべき課題がある。
【0005】1)モノクローナル抗体産生細胞株は、一
般に継代と共にその抗体産性能の低下することが知られ
ている。また一般的に言って、ヒトハイブリドーマはマ
ウスのそれと比較して抗体の産生量が低い。ヒトモノク
ローナル抗体を癌治療や診断に用いる場合、大量の抗体
が必要であり、この問題の解決は必須である。
【0006】2)現在の免疫学の知見によれば、モノク
ローナル抗体がヒト癌細胞に結合し、抗体それ自体の作
用で癌細胞の増殖を抑制し、あるいは癌細胞を死滅させ
る機構が知られている。更にはまた、補体もしくはK−
細胞やマクロフアージなどの助けを借りて癌細胞の増殖
を抑制し、癌細胞の死滅を引き起こすことが知られてい
る。しかし、これらの効果は実際のところ期待されるほ
ど強力ではなく、それゆえ更に抗体の抗癌活性を上昇さ
せる試みが必要である。
【0007】以上のような課題の解決手段、すなわち抗
体産生量の改善と抗体の抗癌活性の上昇を具体化するひ
とつの手段として遺伝子操作による方法がある。例えば
1)の問題の場合、抗体遺伝子をクローニングした後、
動物細胞や大腸菌などの宿主細胞に遺伝子を導入し、抗
体遺伝子を発現させ、抗体を多量に得る方法によって解
決することが考えられ、また2)の問題の場合、抗体遺
伝子を人為的に換えることによって、抗体の種々の機
能、たとえば抗原との結合親和性や、免疫担当細胞を介
した抗癌活性あるいは組織浸潤性を上昇させるように改
変したり、さらには本来抗体が持たない機能、たとえば
細胞毒性、酵素活性、免疫誘導活性などを抗体分子にも
しくはその断片に付加することで、より抗癌活性の高い
分子をデザインすることが考えられる。
【0008】これらの目的を達成するためには、抗体遺
伝子の分離さらに構造の解明が重要である。しかしなが
ら、該CLN−lgGモノクローナル抗体を構成する軽鎖
と重鎖の構造、さらには抗原と特異的に結合する機能を
有する可変領域の遺伝子構造についてはこれまで全く知
られていない。
【0009】そこで本発明の主たる目的は、該CLN−
lgGモノクローナル抗体の軽鎖と重鎖の遺伝子構造を解
明することにある。
【0010】
【課題点を解決するための手段】本発明者らは、該CL
N−lgGモノクローナル抗体の軽鎖及び重鎖をコードす
るcDNAを分離し、該DNA塩基配列を解明し、また
その配列より該抗体の軽鎖及び重鎖可変領域のアミノ酸
配列を決定し本発明を完成するに至った。
【0011】具体的には、CLN/SUZ H11より
mRNAを調製し、そこから作成したcDNAラムダフア
ージ・ライブラリーを、プラークハイブリダイゼーシヨ
ン法によりスクリーニングし、単離したフアージクロー
ンの挿入DNAの塩基配列を決定することにより達成さ
れた。以下本発明について更に詳細に説明する。
【0012】本発明によれば、CLN−lgGモノクロー
ナル抗体軽鎖可変領域および重鎖可変領域のDNA塩基
配列は、PCR法(ポリメラーゼ鎖反応法)により増幅
したヒト抗体遺伝子断片をプローブとして、CLN−lg
Gモノクローナル抗体軽鎖および重鎖のcDNAをクロ
ーニングし、該DNA塩基配列を解析することにより決
定された。以下、これらの工程について更に詳細に説明
する。
【0013】[1]mRNA単離精製 本発明において使用される細胞株は、ヒト子宮癌患者リ
ンパ球とヒトリンパ芽球を融合させたヒト/ヒトハイブ
リドーマであり、具体的には特開昭58−201994
号公報(特公平01−59878号公報)に詳しく開示
され、ヒト脳腫瘍、肺ガン、胃ガン、悪性黒色腫などの
ごとき癌細胞の細胞表面抗原に特異的に反応するヒト型
モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマCLN−
SUZH11である。このハイブリドーマはATCC
(American Type Culture Collection)に登録番号
HB8307として登録されている。
【0014】この細胞を適当な条件下、例えば37℃炭
酸ガス濃度5%の条件下、5%牛胎児血清を含む培養
液、たとえばRDF培地中で培養増殖させ、得られる細
胞を遠心分離によって集めた後、細胞から常法、例えば
Hanらのグアニジウムチオシアネート法[Han,J.
H., Stratowa,C., & Rutter, W.J.(198
7)Biochemistry, 26,1617−1625]によ
り全RNAを抽出し、ついでこれを常法、例えばオリゴ
dTセルロースを用いる吸着カラムクロマトグラフイまた
はバッチ法によりポリ(A)+RNA画分を分離精製す
る。
【0015】得られるポリ(A)+RNAはさらにcDN
Aライブラリーの作製に利用することができる。本発明
においては、具体的にはCLN−SUZ H11ハイブ
リドーマ細胞から全RNAを抽出し、この抽出物からオ
リゴdTセルロースカラムを用いてポリ(A)+RNAを
精製し、以下のcDNAライブラリーの作製に供した。 [2]cDNAライブラリーの作製 [1]の工程で得られるポリ(A)+RNAを鋳型と
し、ポリAに対応するオリゴdT、あるいは抗体の定常領
域に対応すると考えられる塩基配列を有する合成ヌクレ
オチドをプライマーとして、dATP、dGTP、dTT
P、dCTPの存在下で逆転写酵素によりmRNAと相補
的な一本鎖DNAを合成する。次いで大腸菌RNA分解
酵素HでRNAを断片化した後、この一本鎖DNAを鋳
型として、大腸菌DNAポリメラーゼIを用いて二本鎖
cDNAを合成する。こうして得られるcDNAに、たと
えばEcoRIリンカーを連結後、EcoRI消化すること
によって粘着末端を導入することができる。得られる断
片を適当なフアージベクター、たとえばλgt10ベクタ
ー、λgt11ベクターなどのEcoRI部位に連結した
後、インビトロパッケージングを行い、cDNAライブ
ラリーを作製することができる。
【0016】本発明の具体的操作においては、[1]の
工程で得られるポリ(A)+RNAを鋳型としcDNAを
合成し、このcDNAをλgt10ベクターに連結しcDN
Aライブラリーを作製した。
【0017】[3]プローブの作製 プローブとしては、ヒト免疫グロブリン軽鎖又は重鎖の
定常領域あるいは可変領域の遺伝子もしくはその断片、
あるいはその部分のアミノ酸配列に対応する塩基配列を
有するオリゴヌクレオチドを化学合成したものをたとえ
ばニックトランスレーション法により32P、ビオチンな
どで標識を行ったものを用いることができる。
【0018】本発明において好適には、cDNAを鋳型
に、抗体の軽鎖および重鎖の一部に相当する配列をプラ
イマーにして行ったPCRにより増幅された断片を、ニ
ックトランスレーション法によりビオチン化したものを
プローブとすることができる。
【0019】[4]cDNAのクローニング [2]の工程で得られるcDNAライブラリーを、
[3]の工程で得られるプローブを用いることにより目
的とするクローンの選択を行う。例えば[2]の工程で
得られるcDNAライブラリーのλgt10フアージを大
腸菌株(C600Hfl-)に感染させることでプラーク
を形成させ、さらにプラークハイブリダイゼーシヨン法
によって陽性クローンを選別する。これにより、CLN
−lgG重鎖cDNAクローンとしてλCLN−G111
が、CLN−lgG軽鎖cDNAクローンとしてλCLN
−K411が選択され塩基配列決定に供された。
【0020】[5]塩基配列の決定 [4]の工程で得られるcDNAクローンは、たとえばp
UC18のようなプラスミッドベクターやM13フアー
ジなどのフアージベクターあるいはpUC118、pBlu
escript SK+などのフアージミッドベクターに再クロ
ーン化し、得られるサブクローンの挿入部分のDNA塩
基配列をマキサム、ギルバート法やサンガー法を用いて
塩基配列を決定することができる。
【0021】本発明の具体的操作においては、[4]の
工程で得られるλCLN−G111およびλCLN−K
411のEcoRI断片を、pBluescript SK+に再クロ
ーン化後、ヘルパーフアージR408感染により一本鎖
DNAを調製し、サンガー法によりその塩基配列を決定
した。
【0022】以下、実施例により本発明をさらに具体的
に説明する。
【0023】
【実施例】
実施例1:ハイブリドーマCLN/SUZ H11から
のmRNA(ポリ(A)+RNA)の単離精製 ヒト/ヒトハイブリドーマCLN/SUZ H11から
mRNA分画を得た方法は以下のとおりである。
【0024】CLN/SUZ H11細胞から、グアニ
ジウムチオシアネート法[Han, J.H.,Stratowa,
C., & Rutter, W.J.(1987).Biochemis
try,26,1617−1625]により、全RNAを調
整した。培養細胞109個を遠心分離で集め生理食塩水
で洗浄する。800rpmで遠心し集めた細胞の沈殿に、
あらかじめ氷冷しておいた8%2−メルカプトエタノー
ルを含む5Mグアニジウムチオシアネートを20ml加
え、すみやかにホモジェナイズする。その細胞破砕液
を、あらかじめ7.5mlのエタノールをいれ−20℃
で冷やしておいたポリプロピレン遠心チューブに入れて
混合し、即座に10,000rpmで5分間遠心する。得ら
れた沈殿にあらかじめ氷冷しておいた8%2−メルカプ
トエタノールを含む5Mグアニジウムチオシアネートを
10ml加えホモジェナイズした後、そこへ1M酢酸
0.25mlと7.5mlの冷エタノールを加え、−20
℃で一晩放置する。10,000rpmで10分間遠心分離
し得られた沈殿を10mM2−メルカプトエタノールを
含む6M塩酸グアニジン10mlに溶解し、さらに1M
酢酸0.25mlと5mlの冷エタノールを加え−20
℃で3時間放置する。10,000rpmで10分間遠心分
離し得られた沈殿を6M塩酸グアニジン5mlに溶解し
1M酢酸0.125mlと2.5mlの冷エタノールを加
え−20℃でさらに3時間放置する。10,000rpmで
10分間遠心分離し得られた沈殿を滅菌純水5mlに溶
解し、21M酢酸ナトリウム0.5mlおよび冷エタノ
ール12.5ml加え−20℃で全RNA分画として保
存する。
【0025】ポリ(A)+RNAは、上述の方法で得ら
れた全RNA分画からChirgwinの方法[Chirgwin,
J.M.,Przybyla, A.E.,MacDonald,R.
J.,& Rutter, W.J.(1979)Biochemistr
y,18,5294−5299]を用いて調製した。ま
ずCLN/SUZ H11細胞の全RNA9mgを純水
に解かし2.5mg/mlとする。100℃で5分間熱
処理し、氷上で急冷した後、5M塩化リチウム、10%
SDS、1Mトリエタノールアミン塩酸pH7.4をそ
れぞれ最終濃度0.5M、0.2%、10mMになるよう
に加える。その溶液を、あらかじめ結合緩衝液(0.5
M塩化リチウム、0.2%SDS、10mMトリエタノ
ールアミン塩酸pH7.4)で平衡化しておいたオリゴ
(dT)セルロースカラムにかける。さらにカラム体積の
10倍の結合緩衝液で洗浄する。カラムに結合したポリ
(A)+RNAを溶出緩衝液(10mMトリエタノールア
ミン塩酸pH7.4)で溶出し、RNA分画を集める。得
られたポリ(A)+RNA溶液は100℃で5分間熱処
理した後、上述のオリゴ(dT)セルロースカラムを用い
たクロマトグラフイーを新しいカラムをつかってもう一
度繰り返す。RNAは、溶出液に2.5倍量のエタノー
ルと1/10量の2M酢酸ナトリウムを加え、10,000
xgの遠心分離した後の沈殿として回収する。精製ポリ
(A)+RNA沈殿を滅菌純水に溶解し2μg/μlの濃
度で−70℃で保存する。
【0026】実施例2:CLN/SUZ H11ライブ
ラリーの作成 実施例1で得られたポリ(A)+RNA4μgを用い、ア
マシャム社のcDNA合成キットのプロトコールに従
い、cDNAを合成した3.2μg回収した。このcDNA
断片をEcoRIメチラーゼ処理後、EcoRIリンカーを
T4 DNAリガーゼを用いて連結した。EcoRI消化
後、アマシャム社製カラムによりEcoRI末端を有する
cDNA分画を回収した。このcDNA100ngをλgt1
0ベクター(ストラタジーン社製)1μgに連結後、in
vitroパッケージングをパッケージングキット(GIG
APACK GOLD;ストラタジーン社製)を用いて
行いCLN/SUZ H11cDNAライブラリー7.8
×106pfu/μg DNAを作成した。
【0027】実施例3:プロテインシーケンサーによる
CLN−lgGのアミノ酸配列の決定 精製CLN−lgGを還元後、ゲルろ過により精製した重
鎖および軽鎖のそれぞれ30μgをプロテインシーケン
サー477A(アプライトバイオシステムズ社製)にか
け、N末端からのアミノ酸配列を約30残基決定した。
また重鎖を臭化シアンによりメチオニン特異的に切断し
断片を逆相液体クロマトグラフイで分離精製後、同様に
一部のアミノ酸配列を決定した。
【0028】実施例4:プローブの作成法 (1)重鎖のプローブ 実施例3で決定したCLN−lgG重鎖の部分アミノ酸配
列とホモロジーをもつ配列をNBRF蛋白質データベー
ス(NBRF−PDB;National Biomedical Resea
rch Foundation Protein Data Base)から検索した
結果、ヒト免疫グロブリンgerm line VH26(エント
リー名H3HU26、Accession number A02047)が最
も高いホモロジーを持つことがあきらかとなった。そこ
でEMBL DNAデータベース(EMBL−GDB;
European Molecular BiologyLaboratory Gene det
a Base)にあるVH26のDNA配列(ID名HSI
GHAU,Accession number M17747)のうちからN末
端アミノ酸10残基に相当する30ヌクレオチド(プラ
イマーNo.1)を合成した。また重鎖γ1CH1ドメイ
ンのDNA配列(EMBL−GDB;ID名HSIGC
C4,Accession number J00228)のC末端側アミノ酸
10残基に相当する30ヌクレオチド(プライマーNo.
2)を合成した。
【0029】
【化9】
【0030】この2種類のプライマーを用いて実施例2
で調製したCLN/SUZ H11cDNA4ngをテン
プレートにPCR(ポリメラーゼ鎖反応)を行った。そ
の結果、約660塩基対の断片(PCRγC3)が増幅
され、塩基配列決定により抗体重鎖γ1 CH1ドメイ
ンおよび可変領域に相当することがあきらかとなった。
このγC3をニックトランスレーションの方法でビオチ
ン化しプローブ(ビオチン化PCRγC3)を得た。
【0031】(2)軽鎖のプローブ 実施例3で決定したCLN−lgG軽鎖の部分アミノ酸配
列とホモロジーをもつ配列をNBRF蛋白質データベー
スから検索した結果、Daudi細胞由来のヒト免疫グロブ
リン(エントリー名K1HUDI、Accession number
A01884)の配列と最も高いホモロジーがあった。そこで
EMBL DNAデータベースにあるDaudi抗体軽鎖の
DNA配列(ID名HSVK02,Accession number
X00966)のうちからN末端アミノ酸10残基に相当する
30ヌクレオチド(プライマーNo.3)を合成した。ま
た軽鎖(κ鎖)CドメインのDNA配列(EMBL−G
DB;ID名HSIGK1,Accession number V0055
7)のC末端側アミノ酸10残基に相当する30ヌクレ
オチド(プライマーNo.4)を合成した。
【0032】
【化10】
【0033】この2種類のプライマーを用いて実施例2
で調製したCLN/SUZ H11cDNA4ngをテン
プレートにPCRを行った。その結果、約660塩基対
の断片(PCRκA4)が増幅され、塩基配列決定によ
り抗体軽鎖(κ鎖)Cドメインおよび可変領域に相当す
ることがあきらかとなった。このPCRκ4をニックト
ランスレーションの方法でビオチン化しプローブ(ビオ
チン化PCRκA4)を得た。
【0034】実施例5:cDNAのクローニング (1)重鎖cDNAのクローニング 前記実施例2で得られたCLN/SUZ H11cDN
Aライブラリーに対して実施例4で得られたビオチン化
プローブを用いてプラークハイブリダイゼーシヨンを行
い13個の陽性クローンを得た。この中のクローンのひ
とつは約1.6K塩基対の挿入DNAを持っており、こ
のフアージをλCLN−G111と命名した。
【0035】(2)軽鎖cDNAのクローニング 前記実施例2で得られたCLN/SUZ H11cDN
Aライブラリーに対して実施例4で得られたビオチン化
プローブを用いてプラークハイブリダイゼーシヨンを行
い27個の陽性クローンを得た。この中のクローン41
1は約1.0K塩基対の挿入DNAを持っており、この
フアージをλCLN−K411と命名した。
【0036】実施例6:塩基配列の決定 実施例5においてクローン化したλCLN−G111お
よびλCLN−K411のEcoRI断片をフアージミッ
ドBluescript SK+に再クローン化した。このフアー
ジミッドで形質転換した大腸菌KL1−Blueにヘルパ
ーフアージR408を感染させ、一本鎖DNAを調整
し、サンガー法(Sanger, F.et al. Proc. Natl.
Acad. Sci. USA.74;5463(1977))
により塩基配列を決定した。その結果得られたCLN−
lgG軽鎖cDNAクローンの可変領域の塩基配列および
それから予測されるアミノ酸配列を以下に示す。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】またCLN−lgG重鎖および軽鎖のサブグ
ループを決定するためコンピューター検索を行い相同性
の高い遺伝子を調べた結果、CLN−lgG重鎖可変領域
はサブグループ3に、まだ軽鎖(κ鎖)可変領域はサブ
グループ1に属することが明かとなった。
【0040】実施例7:超可変領域の決定 種々の抗体の重鎖及び軽鎖のアミノ酸配列を各々比較す
ると、配列が一定の領域(定常領域)と異なっている領
域(可変領域)が存在することがわかる。可変領域の中
でも特に変異性に富んでいるところを超可変領域(hype
r-variable region, Hv領域)と呼び、重鎖及び軽鎖そ
れぞれ3箇所ずつ存在する。アミノ末端から、それぞれ
Hv1、Hv2、Hv3と呼ぶ。これらの超可変領域は
抗原との結合部位を形づくり、抗原決定基と直接接触す
るアミノ酸残基を含んでいると考えられている。そのた
め超可変領域は、相補性決定領域(CDR;Complemen
tarity determining region)とも呼ばれ、抗体の抗原
特異性を支配している領域である。
【0041】CLN−lgGの超可変領域を決定するため
にKabat & Wuプロットを用いた。[Kabat,E.
A., Wu,T.T.,Bilofsky,H.Variable Regio
ns ofImmunoglobulin Chains(Medical Comput. S
ystems, Bolt, Beranek &Newman, Cambridge,1
976)]これは種々の抗体の配列を並べて、各位置ご
とに変異度を計算してプロットするものである。ここで
いう変異度とは、「任意の位置における出現アミノ酸の
種類数」と「その位置で最も頻繁に出現するアミノ酸の
頻度」の比であり、理論的に1から400の値をとる。
変異度の値が大きい領域が超可変領域である。
【0042】(1)CLN−lgG軽鎖の超可変領域の決
定 CLN−lgG軽鎖のアミノ酸配列から、カッパ鎖サブグ
ループ1に属することが明かとなった。そこでNBRF
−PDB(rel.26)に含まれているサブグループ1に属
する24の配列をCLN−lgG軽鎖と共に並べ、各位置
で変異度を計算しKabat & Wuプロットを作製した
(図1)。その結果から、Hv1、Hv2、Hv3をそ
れぞれ残基番号28から34、50から56、91から
96と決定した。
【0043】(2)CLN−lgG重鎖の超可変領域の決
定 CLN−lgG重鎖のアミノ酸配列から、Hvサブグルー
プ3に属することが明かとなった。そこでNBRF−P
DB(rel.26)に含まれているサブグループ3に属する
21の配列をCLN−lgG重鎖と共に並べ、各位置で変
異度を計算しKabat & Wuプロットを作製した(図
2、残基番号96まで表示)。その結果、Hv1、Hv
2をそれぞれ残基番号31から35、49から59と決
定した。Hv3に関しては、重鎖の場合、以下に示すご
とく、各配列間で顕著に鎖長が異なるため位置を正確に
あわせることが困難である。ギャップを考慮せずに変異
度を計算すると、残基番号96システインが1.0、9
7グリシンが2.1、98アルギニンが3.9、99バリ
ンが29.3、109チロシンが18.4、110トリプ
トフアンが3.5、111グリシンが1.0となる。明か
に残基番号99から109までの位置で変異度が高く、
この領域がHv3に相当する。
【0044】
【表3】
【0045】
【発明の効果】CLN−lgG抗体及びその遺伝子構造が
明かになったことによって、この遺伝子を動物細胞や大
腸菌などの宿主細胞に導入し発現させ、抗体を多量に得
ることが可能となる。更には完全抗体のみならず、ある
種の抗体断片、たとえば重鎖のみ、軽鎖のみ、Fab断
片、F(ab)'2断片、Fv断片、ドメイン断片(dAb)、
CDR断片などの各種抗体由来断片を得ることが可能と
なる。また更に抗体遺伝子に人為的突然変異を起こすこ
とにより、アミノ酸配列の一部異なる完全抗体もしくは
各種抗体由来断片を得ることができる。
【0046】現在までの研究の結果、CLN−lgGは、
たとえばヒト胃ガン、肺ガン、脳腫瘍、悪性黒色腫など
のごときヒト癌細胞に働き、それ自体の作用でこれら癌
細胞の増殖を抑制し、或は癌細胞を死滅させ、さらには
補体もしくはK−細胞やマクロフアージなどの助けを借
りて癌細胞の増殖を抑制し、癌細胞の死滅を引き起こす
ことが期待される。しかし、CLN−lgGの遺伝子を改
変し抗体のアミノ酸を一部置換することにより、更に抗
体の活性を上昇させることが可能である。たとえば抗原
との結合親和性や、免疫担当細胞を介した抗癌活性、あ
るいは組織への浸潤性などが上昇するように改変でき
る。さらには、たとえば細胞毒性、酵素活性、免疫誘導
活性などを抗体分子もしくはその断片に遺伝子レベルで
付加する毒性、酵素活性、免疫誘導活性などを抗体分子
もしくはその断片に遺伝子レベルで付加することで、よ
り抗癌活性の高い分子をデザインすることが考えられ
る。具体例を挙げれば、癌特異的抗体をキャリアーとし
て利用して、例えば化学療法剤結合−ヒトモノクローナ
ル抗体、インターフエロン結合−ヒトモノクローナル抗
体、高分子毒素結合−ヒトモノクローナル抗体、薬物入
りリポゾーム結合−ヒトモノクローナル抗体、などの形
で癌細胞の増殖抑制や死滅を誘導する薬剤として有用で
ある。また、抗体に放射線感受性物質を結合させて患者
に投与し、癌細胞に選択的に集積させ、治療、診断の効
果を上げることも考えられる。このような癌に対する利
用に際しては、ヒトモノクローナル抗体として完全な抗
体を用いてもよいし、前述したとおり、例えば重鎖の
み、軽鎖のみ、Fab断片、F(ab)'2断片、Fv断片、ド
メイン断片(dAb)、CDR断片などの特異的抗原認識
部位を含むより小さな断片を用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ヒトκ鎖サブグループ1に属する24
の可変領域配列のKabat & Wu plotを示す。
【図2】図2は、ヒト重鎖サブグループ3に属する21
の可変領域配列のKabat & Wu plotを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12N 15/13 ZNA G01N 33/574 D 9015−2J 33/577 B 9015−2J

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記のアミノ酸配列 【化1】 を有する超可変領域Hv1、Hv2及びHv3から選ばれる少
    なくとも1つの超可変領域を含むことを特徴とする免疫
    グロブリン重鎖可変領域断片。
  2. 【請求項2】 下記のアミノ酸配列 【化2】 を有する免疫グロブリン重鎖可変領域断片。
  3. 【請求項3】 下記のアミノ酸配列 【化3】 を有する超可変領域Hv1、Hv2及びHv3から選ばれる少
    なくとも1つの超可変領域をコードする塩基配列を含む
    ことを特徴とする免疫グロブリン重鎖可変領域の少なく
    とも一部をコードするDNA及びRNA断片。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のアミノ酸配列をコードす
    るDNA及びRNA塩基配列。
  5. 【請求項5】 下記の塩基配列 【化4】 を有する請求項4記載のDNA塩基配列及びこれに対応
    するRNA塩基配列。
  6. 【請求項6】 下記のアミノ酸配列 【化5】 を有する超可変領域Hv1、Hv2及びHv3から選ばれる少
    なくとも1つの超可変領域を含むことを特徴とする免疫
    グロブリン軽鎖可変領域断片。
  7. 【請求項7】 下記のアミノ酸配列 【化6】 を有する免疫グロブリン軽鎖可変領域断片。
  8. 【請求項8】 下記のアミノ酸配列 【化7】 を有する超可変領域Hv1、Hv2及びHv3から選ばれる少
    なくとも1つの超可変領域をコードする塩基配列を含む
    ことを特徴とする免疫グロブリン軽鎖可変領域の少なく
    とも一部をコードするDNA及びRNA断片。
  9. 【請求項9】 請求項7記載のアミノ酸配列をコードす
    るDNA及びRNA塩基配列。
  10. 【請求項10】 下記の塩基配列 【化8】 を有する請求項9記載のDNA塩基配列及びこれに対応
    するRNA塩基配列。
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