JPH06141869A - 耐熱性供与遺伝子 - Google Patents

耐熱性供与遺伝子

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JPH06141869A
JPH06141869A JP4293555A JP29355592A JPH06141869A JP H06141869 A JPH06141869 A JP H06141869A JP 4293555 A JP4293555 A JP 4293555A JP 29355592 A JP29355592 A JP 29355592A JP H06141869 A JPH06141869 A JP H06141869A
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gene
thermostable
microorganism
donor
protein
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JP4293555A
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Ryutaro Uchiumi
龍太郎 内海
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】非耐熱性微生物に耐熱性を供与する遺伝子を提
供する。 【構成】センサータンパク質遺伝子を欠損する微生物、
例えば、大腸菌RU1012株(△envZ, φompC-lacZ)を宿
主とし、ターゲット遺伝子のプロモーターに結合したβ
−ガラクトシダーゼの活性発現を指標にして、Thermus
aquaticusおよびThermomicrobium roseumの高温環境に
応答する遺伝子をクローニングし、その全塩基配列を決
定した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非耐熱性微生物に耐熱
性を供与し得る、微生物由来の耐熱性供与遺伝子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】生物、特に細菌は、地球上至るところ
で、様々な環境変化に適応し生存し続けている。このこ
とは、これらの単細胞生物が、外界変化に素早く、しか
も確実に応答できうる機能を有することを意味してい
る。この応答機構は、環境変化すなわち外界刺激を認識
受容し、それを細胞内シグナルへと変換伝達し、そのシ
グナルに応じて生体内反応(遺伝子発現や代謝調節等)
を制御するという一連の反応によって成り立っている。
【0003】近年、上記メカニズムの解明が進み、細
菌、特に大腸菌を用いた研究で、センサータンパク質と
レギュレータータンパク質の2つの因子によって構成さ
れる制御系(Two-Component system)が明らかになって
きた。それによると、まずキナーゼ活性を有するセンサ
ータンパク質が、外界刺激(温度変化、pH変化、リン
酸濃度変化、窒素源濃度変化、浸透圧変化等)を受け、
センサータンパク質自身の細胞質内領域のヒスチジン残
基をATPを用いてリン酸化(自己リン酸化)する。続
いてこのリン酸基を細胞質内に存在するレギュレーター
タンパク質に転移させる。そしてこのリン酸化されたレ
ギュレータータンパク質が種々のターゲット遺伝子の発
現を調節している。
【0004】このようなセンサータンパク質の自己リン
酸化と、レギュレータータンパク質へのリン酸基転移反
応とで制御されるTwo-Component systemは、大腸菌をは
じめ、Bacillus属、Agrobacterium属、Bradyrhizobium
属、Bordetella属、Enterobacter属、Klebsiella属、My
xococcus属、Pseudomonas属、Rhizobium属、Staphyloco
ccus属、Salmonella属等で見つかっている。主なTwo-Co
mponent system系は以下に示す通りである。
【0005】
【表1】
【0006】しかし、現時点では、環境適応応答遺伝子
による制御系は、細菌を中心とするほんの一部で見つか
っているに過ぎない。特に温度変化については、微生物
細胞が熱ストレスにさらされたとき、それが増殖可能な
温度であれば熱ショックタンパク質と呼ばれる一群のタ
ンパク質が一過的に誘導合成される"熱ショック応答"を
発動させて細胞の保護・安定化を図り、直ちに適応して
増殖を続け(土戸哲明, 防菌防黴誌, 18, 75, 1990)、
その際、熱ショックタンパク質の一種である "分子シャ
ペロン(シャペロニン)" 等が微生物及びタンパク質の
耐熱性に関与していることが判明しているにすぎない
(浜本敏郎ら, 生化学, 61, 1170, 1989)。このよう
に、温度変化に対する適応機構の解明はほとんどなされ
ていない。さらには、微生物由来で、それが組み込まれ
ることによって、宿主細胞に高度な耐熱性を付与するよ
うな、耐熱性供与遺伝子の存在は明らかにされていな
い。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
課題を解決するものであり、その目的とするところは、
環境適応応答遺伝子、特に微生物の耐熱性に関与する遺
伝子であって、他の非耐熱性微生物に導入されたときに
該微生物に耐熱性を付与し得る、耐熱性供与遺伝子を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】発明者はこれまでに、環
境適応応答遺伝子のスクリーニング法を開発している
(平成4年特許願第53792号)。このスクリーニン
グ方法は、外界からの刺激を感知するセンサータンパク
質および該センサータンパク質からの情報に従い遺伝子
発現を制御するレギュレータータンパク質の2つの制御
系因子によって制御されている環境適応系を有する微生
物であって、センサータンパク質遺伝子を欠失した変異
株を宿主として選択すること;微生物、植物または動物
でなるDNA供与体由来のDNAで該宿主を形質転換す
ること;および得られる形質転換体の中から、該DNA
供与体由来の環境適応応答遺伝子を発現しているクロー
ンを、該宿主本来のレギュレータータンパク質によって
制御されている宿主本来のターゲット遺伝子の発現を指
標にしてスクリーニングすること;を包含する。上記得
られた形質転換体のクローンの中から、所望の遺伝子が
常法により得られる。
【0009】発明者は、このスクリーニング方法をもと
にして、微生物由来の耐熱性供与遺伝子のスクリーニン
グを行い、本発明を完成するに至った。
【0010】本発明の耐熱性供与遺伝子は、微生物、好
適には高温菌由来の遺伝子であって、他の非耐熱性微生
物に導入されたときに該微生物に耐熱性を供与し得る。
【0011】好適な実施態様においては、上記耐熱性供
与遺伝子を有する微生物はサーマスアクアティカス(Th
ermus aquaticus)またはサーモミクロビウム ロゼウ
ム(Thermomicrobium roseum)由来である。
【0012】好適な実施態様においては、上記耐熱性供
与遺伝子は、配列表の配列番号1で示される。
【0013】本発明の耐熱性供与タンパク質は、配列番
号2の1位のMetから100位のSerまでのアミノ酸配列、ま
たはこれと実質的に同等のアミノ酸配列を有する。
【0014】本発明の耐熱性供与タンパク質は、配列番
号1の1位のMetから205位のPheまでのアミノ酸配列、ま
たはこれと実質的に同等のアミノ酸配列を有する。
【0015】本発明の耐熱性供与遺伝子は、上記配列番
号1または2のタンパク質をコードする遺伝子である。
【0016】一般に、センサータンパク質とレギュレー
タータンパク質との2つの因子によって構成される環境
適応応答系のメカニズムは次の通りである。
【0017】まずキナーゼ活性を有するセンサータンパ
ク質が、外界刺激(温度変化、pH変化、リン酸濃度変
化、窒素源濃度変化、浸透圧変化等)を受け、センサー
タンパク質自身の細胞質内領域のヒスチジン残基をAT
Pを用いてリン酸化(自己リン酸化)する。続いてこの
リン酸基を細胞質内に存在するレギュレータータンパク
質に転移させる。そしてこのリン酸化されたレギュレー
タータンパク質が種々のターゲット遺伝子の発現を調節
する。
【0018】上記原理に基づき、本発明を説明する。
【0019】本発明の耐熱性遺伝子を有している微生物
は、特に限定されることはなく、種々の微生物(細菌、
酵母、カビ)が挙げられ、好ましくは高温菌が用いられ
る。ここで高温菌とは、通常、55℃以上の高温で生育
可能な微生物をさしていう。これらの微生物の染色体D
NAやcDNA、好ましくは、染色体DNAから、本発
明の耐熱性供与遺伝子が、後述のように得られる。上記
染色体DNAは、常法によって、微生物細胞から単離し
得、cDNAは、分画したmRNAから逆転写酵素など
を用いて合成し得る。これらの染色体DNAあるいはc
DNAを適当な制限酵素で切断し、これを適当な発現ベ
クター(例えば、pUC18、 pUC19、pKK233-2)に挿入
し、得られた組換えプラスミドで適当な宿主(好ましく
は大腸菌RU1012株)を形質転換することによって、染色
体DNAあるいはcDNAライブラリーが作成される。
【0020】このようにして調製された染色体DNAラ
イブラリーやcDNAライブラリーから、耐熱性供与遺
伝子を有するクローンが、後述の方法によりスクリーニ
ングされる。
【0021】上記形質転換に用いられる宿主微生物は、
センサータンパク質とレギュレータータンパク質の2つ
の制御系因子(Two-Component system)によって制御さ
れている環境適応系を有するもので、そのセンサータン
パク質遺伝子が欠失している変異株が用いられる。宿主
生物は特に限定されないが、生育や培養、取扱の容易さ
などの点から細菌が好ましい。特に好ましくは大腸菌の
センサータンパク質遺伝子欠失変異株が用いられる。
【0022】大腸菌のセンサータンパク質は、10種以
上が知られている。そのうちEnvZ、CheA、NtrB及びPhoR
については解析が進んでいるので、これらの遺伝子の欠
失変異株を宿主として用いるのが好ましい。
【0023】本発明の最も好適な宿主としては、ompCの
プロモーターとlacZの融合遺伝子を有し、envZ欠失変異
を有する大腸菌(△envZ、φompC-lacZ)が挙げられ
る。そのような大腸菌の例としては、RU1012株がある。
RU1012株の作成方法は、Utsumiらの文献(Utsumi,R., S
cience, 245, 1246, 1989)に詳しく記載されている。
【0024】本発明の耐熱性供与遺伝子を得るには、ま
ず上記DNAライブラリーで、上記センサータンパク質
遺伝子欠失変異株を形質転換する。次に、以下の2段階
のスクリーニングを行うことにより、目的とする遺伝子
が得られる。
【0025】(一次スクリーニング)各形質転換体につ
いて、宿主本来のターゲット遺伝子の発現を指標にスク
リーニングする。一次スクリーニングにおいては、例え
ば、以下の既知の環境適応応答系が使用され得る。
【0026】
【表2】
【0027】環境適応応答因子を発現するクローンは、
上記のように、センサータンパク質に対応するターゲッ
ト遺伝子の発現を指標にしてスクリーニングするが、リ
ポーター遺伝子の発現を利用すれば簡便にスクリーニン
グがなされ得る。
【0028】一般にレギュレータータンパク質(例えば
OmpR)は、ターゲット遺伝子のプロモーター(例えばom
pCプロモーター)に作用して制御するから、そのプロモ
ーターの下流に、他の遺伝子(リポーター遺伝子)を融
合させ、この遺伝子の発現を指標に、スクリーニングす
ることができる。
【0029】リポーター遺伝子としては、大腸菌β−ガ
ラクトシダーゼ遺伝子(lacZ)、大腸菌β−ラクタマー
ゼ遺伝子、大腸菌クロラムフェニコールアセチルトラン
スフェラーゼ遺伝子あるいはルシフェラーゼ遺伝子など
が挙げられる。これらの遺伝子とターゲット遺伝子のプ
ロモーターとの融合は、常法に従って行なわれ得る。
【0030】リポーター遺伝子を使用する利点は、簡便
な検出にある。例えば、大腸菌β−ガラクトシダーゼ遺
伝子(lacZ)をリポーター遺伝子とする場合は、マッコ
ンキー(ラクトース)寒天培地上で赤色を呈するコロニ
ーを、または、X-galを含む寒天培地上で青色を呈する
コロニーを選択するだけで、目的とする遺伝子がスクリ
ーニングされ得る。
【0031】(二次スクリーニング)高熱環境適応因子
のスクリーニングには、一次スクリーニングにおいてタ
ーゲット遺伝子(リポーター遺伝子)を発現したコロニ
ーから、通常宿主が生育できない高温条件下で長時間培
養して、耐熱性を示すコロニーを選択する方法が使用さ
れ得る。
【0032】このようにして得られた耐熱性の大腸菌組
換え体よりプラスミドを回収して、その挿入DNA断片
の制限酵素地図を作成する。この制限酵素地図を参考
に、常法により、その全塩基配列が決定される。
【0033】上記方法で得られた、Thermus aquaticus
由来の耐熱性供与遺伝子およびこれに対応するアミノ酸
配列を含む配列を、配列表の配列番号1に示す。この遺
伝子は、他の非耐熱性微生物に導入されたときに、該微
生物に耐熱性を供与し得る。
【0034】本発明の耐熱性供与遺伝子は、微生物の温
度変化に対する適応機構の解明に役立つのみならず、該
遺伝子を種々の微生物、植物あるいは動物に導入するこ
とにより、従来では生育が阻害されるような高温状況下
でも適応できる生物の育種が可能となり得る。さらに、
現在では発酵の際に生じる熱により微生物が死滅するこ
とがないようにこの熱を取り除くことが必要であり、こ
のために多額の費用をかけて冷却を行っているが、発酵
工学に有用な微生物に該遺伝子を導入することにより冷
却等の経費が軽減され、発酵産物のコストダウンにつな
がることも期待できる。その他、該遺伝子産物を他の酵
素と反応させたり、該遺伝子産物と他の酵素との融合タ
ンパク質を作ることにより、耐熱性の高い酵素や、安定
性の高いタンパク質の構築が可能となる。さらに、該遺
伝子産物を利用した熱感受性のレセプター等のバイオセ
ンサーの構築も可能となる。
【0035】
【実施例】
(実施例1)サーマス アクアティカス由来の耐熱性遺
伝子のクローニング A.遺伝子ライブラリーの作成 高温菌の1種である Thermus aquaticus (ATCC 25104)
から常法により全染色体DNAを単離した(Lawyer, F.
C.ら, J. Biol. Chem., 264, 6427, 1989)。単離した
染色体DNAを制限酵素 HindIIIで切断して得られたD
NA断片と、HindIIIで切断後ホスファターゼ処理した
ベクターpUC19とをT4リガーゼを用いて結合し、プラス
ミドを得た。このプラスミドで大腸菌RU1012(ΔenvZ,
φompC-lacZ)を形質転換して、アンピシリン耐性形質
転換体を得、Thermus aquaticus の遺伝子ライブラリー
を得た。
【0036】B.耐熱性供与遺伝子のスクリーニング 得られた遺伝子ライブラリーからの、耐熱性供与遺伝子
を発現しているクローンのスクリーニングは、β-ガラ
クトシダーゼの活性と温度感受性(耐熱性)とを指標に
して行った。即ち、遺伝子ライブラリーを形成する形質
転換体を、まず、アンピシリンを含むマッコンキー(ラ
クトース)寒天培地上で生育させ(37℃)、赤色のコロ
ニーを生じるクローンを選抜した。次に得られた赤色の
コロニーを、アンピシリンを含むL寒天培地にレプリカ
し、46℃で16時間培養後、37℃でさらに16時間培養を続
けた後に、生じたコロニーを選抜した。通常の大腸菌や
ベクターのみを有するRU1012株は、この条件では全くコ
ロニーを形成しなかった。
【0037】この遺伝子ライブラリーから選抜したプラ
スミドをpSD1と命名した。pSD1は、Thermus aquaticus
由来の約1.2kbのDNA断片が、pUC19のHindIII切断部
位に挿入されたプラスミドである。
【0038】プラスミドpSD1によって形質転換された大
腸菌RU1012株は、アンピシリンを含むL寒天培地に植菌
後、50℃で16時間培養し、37℃でさらに16時間培養を続
けた後にもコロニーが生じることが確認された。液体培
養の場合は、アンピシリンを含む10mlのDavis最少培地
に、予めアンピシリンを含むL培地で一晩培養した菌体
を、それぞれ100μlずつ植菌した。これらを37℃で濁度
(O.D.600)が0.1になるまで培養した後に、60℃で60分
間及び90分間熱処理し、さらに37℃で12時間培養を行っ
た後、濁度(O.D.600)を測定したところ、各々0.437及
び0.641であった。同様に、熱処理をしなかったものに
ついても37℃で12時間培養を行い、濁度(O.D.600)を
測定したところ0.723であった。通常の大腸菌やベクタ
ーのみを有するRU1012株は、上記の条件(60℃で熱処
理)では全く生育しなかった。
【0039】これらの結果より、プラスミドpSD1をもつ
大腸菌は、従来知られている大腸菌自身の耐熱化機構
(Neidhardtら, Gene and Development, 1, 525, 198
7、Jenkinsら, J.Bacteriol., 170, 3910, 1988)とは
全く異なる機構を有し、高度の耐熱性を示すことが明ら
かになった。
【0040】C.β-ガラクトシダーゼ活性および耐熱
性の比較 プラスミドpSD1を保有するRU1012株と、正常のenvZ, om
pR遺伝子をもつプラスミドpAT428のみを保有するRU1012
株とについて、常法(Miller, J.H., Cold Spring Harb
or Laboratory の“Experiments in Molecular Genetic
s” (1972年)の352〜355ページ参照)により、それぞ
れの菌のβ-ガラクトシダーゼ活性、および耐熱性につ
いて比較を行った。
【0041】まず、プラスミドpSD1を保有するRU1012株
と、正常のenvZ, ompR遺伝子をもつプラスミドpAT428を
保有するRU1012株とを、Davis最少培地中37℃で濁度
(O.D.600)が0.1になるまで培養した後、56℃で各々、
1, 5, 10, および15分間ずつ熱処理したものについて、
それぞれの菌のβ-ガラクトシダーゼ活性を、常法によ
り測定した(Miller, J.H., Cold Spring Harbor Labor
atory の“Experimentsin Molecular Genetics”(1972
年)の352〜355ページ参照)。その結果を図1に示す。
図1から、耐熱性供与遺伝子を有するプラスミドpSD1を
もつ株の方が、熱処理に対しても、より安定にβ-ガラ
クトシダーゼを産生することがわかる。
【0042】D.遺伝子の同定 プラスミドpSD1を各種制限酵素で切断し、アガロースゲ
ル電気泳動により切断したDNA断片の大きさを測定し
て、制限酵素地図を作成した。図2に上記プラスミドの
挿入DNA断片の制限酵素地図を示す。
【0043】次に、常法に従って種々の欠失プラスミド
を作成し、得られた各DNA断片の塩基配列をジデオキ
シ法(Sanger, F.ら, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A.,
74,5463, 1977)によって決定した。各DNA断片の塩
基配列をつなぎ合わせることによりDNA断片の全塩基
配列を決定した。該DNA断片の全塩基配列および推定
されるアミノ酸配列を配列表の配列番号1、2に示す。
【0044】E.相同性解析 決定された塩基配列を解析用ソフト“マックモリー”に
入力し、オープンリーディングフレームを検索したとこ
ろ、332bp(Met)から始まり946bp(Phe)で終わる205
アミノ酸によって構築されるオープンリーディングフレ
ーム1(ORF1)と、192bp(Met)から始まり491bp(Ser)で終
わる100アミノ酸によって構築されるオープンリーディ
ングフレーム2(ORF2)が見いだされた。
【0045】次に、Nixsonらと同様の方法(Nixson, B.
T.ら, Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 83, 7850, 198
6)を用いて、オープンリーディングフレームの相同性
解析を行った。その結果、ORF1はPUTATIVE TRANSPOSASE
(INSERTION ELEMENT IS986,ORFB) 、INSERTION ELEMEN
T IS150 HYPOTHETICAL 33.3 kDa PROTEIN (ORFB) およ
び、INSERTION ELEMENT IS600 (ISO-S3) HYPOTHETICAL
31 kDa PROTEIN と相同性を示し、ORF2はINSERTION ELE
MENT IS150 HYPOTHETICAL 19.7 kDa PROTEIN(ORFA)と高
い相同性を示した。しかし、それらは高温菌の遺伝子、
ヒートショックタンパク質および分子シャペロン(シャ
ペロニン)とは相同性を示さなかった(Jonathan, D.T.
ら, Nature, 354, 490, 1991、香川靖雄, タンパク質
核酸 酵素, 35, 858, 1990、渡辺 康, タンパク質 核酸
酵素, 35, 860, 1990)。
【0046】次に、プラスミドpSD1を制限酵素XbaIとBg
lIIとで切断して得られた、ORF2をコードする遺伝子を
含む559bpの断片を、pUC119のXbaIとBamHI部位にサブク
ローニングした。得られたプラスミドをpSD119XBと命名
した。
【0047】プラスミドpSD119XBによって形質転換され
た大腸菌RU1012株は、アンピシリンを含むL寒天培地に
植菌後、50℃で16時間培養し、37℃でさらに16時間培養
を続けた後にもコロニーが生じることが確認された。液
体培養の場合は、アンピシリンを含む10mlのDavis最少
培地に、予めアンピシリンを含むL培地で一晩培養した
菌体を、それぞれ100μlずつ培養した。これらを、37℃
で濁度(O.D.600)が0.1になるまで培養した後に、60℃
で60分間及び90分間熱処理し、さらに37℃で12時間培養
を行った後、濁度(O.D.600)を測定したところ、各々
0.669及び0.354であった。同様に熱処理しなかったもの
についても37℃で12時間培養を行い、濁度(O.D.600)
を測定したところ1.173であった。通常の大腸菌やベク
ターのみを有するRU1012株は、上記の条件(60℃で熱処
理)では全く生育しなかった。
【0048】これらの結果より、プラスミドpSD119XB
は、pSD1と同程度の耐熱性を供与できることが判明し
た。
【0049】F.サザンハイブリダイゼーション 本実施例で得られたプラスミドpSD1が実際に Thermus a
quaticus 由来であるか否かを調べるために、Thermus a
quaticus 染色体DNAを制限酵素HindIIIおよびSau3AI
で切断して得られるDNA断片、および大腸菌AT141
(△envZ, △ompR)染色体DNAをHindIIIで切断して
得られるDNA断片を試料として、ベーリンガー マン
ハイム社製 DNA Labeling and Detection Kit (DIG-EL
ISA) nonradioactive を用いてサザンハイブリダイゼ
ーションを行った。プローブとしては、pSD1をHindIII
で切断して得られた約1.2kbのDNA断片を使用した。
【0050】上記のサザンハイブリダイゼーションの結
果、pSD1をHindIIIで切断して得られた約1.2kbのDNA
断片は、Thermus aquaticus由来のDNA断片とハイブ
リダイズしたため、該約1.2kbのDNA断片は、Thermus
aquaticus 染色体由来のDNA断片であることが同定
された。
【0051】(実施例2)Thermomicrobium roseum (AT
CC 27502) 由来の、耐熱性供与遺伝子のクローニングThermomicrobium roseum(ATCC 27502)の染色体DNAに
ついて、実施例1で得たプラスミドpSD1を制限酵素Hind
IIIで切断して得られた約1.2kbのDNA断片をプローブ
としてサザンハイブリダイゼーションを行った。その結
果、約1.3kb付近にバンドが示されたことから、Thermom
icrobium roseum(ATCC 27502)もThermusaquaticusの耐
熱性供与遺伝子と相同性のある遺伝子配列を有すること
が確認された。
【0052】次にThermomicrobium roseum (ATCC 2750
2) より、実施例1−Aと同様に全染色体DNAを単離
した。単離した染色体DNAをHindIIIで切断した後、
アガロースゲル電気泳動を行い、約1.3kb付近のバンド
を含むゲルを切り出し、DNAを回収した。このDNA
断片と、予めHindIIIで切断後ホスファターゼ処理した
ベクターpUC19とをT4リガーゼを用いて結合し、組換
えプラスミドを得た。この組換えプラスミドで大腸菌RU
1012株を形質転換して、アンピシリン耐性形質転換体を
得た。
【0053】得られた形質転換体からの、耐熱性供与遺
伝子を発現しているクローンのスクリーニングは、温度
感受性(耐熱性)を指標にして行った。即ち、形質転換
体を、アンピシリンを含むL寒天培地にレプリカし、46
℃で16時間培養した後、37℃で16時間培養を続けた後、
生じたコロニーを選抜した。尚、通常の大腸菌やベクタ
ーのみを有するRU1012株は、この条件では全くコロニー
を形成しなかった。
【0054】この遺伝子ライブラリーから選抜したプラ
スミドを pR089と命名した。pR089は、Thermomicrobium
roseum (ATCC 27502) 由来の約1.3kbのDNA断片が、
pUC19のHindIII切断部位に挿入されたものである。次
に、プラスミドpR089を各種制限酵素で切断し、アガロ
ースゲル電気泳動法により切断したDNA断片の大きさ
を測定して、制限酵素地図を作成した。図3に上記プラ
スミドの挿入DNA断片の制限酵素地図を示す。
【0055】このようにして、Thermomicrobium roseum
(ATCC 27502) から Thermus aquaticus と相同性のあ
る耐熱性供与遺伝子をクローニングすることができた。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、このように、微生物由
来の遺伝子であって、他の非耐熱性微生物に導入された
ときに、該微生物に耐熱性を供与し得る遺伝子が提供さ
れる。ここで得られた微生物由来の耐熱性供与遺伝子
は、温度変化(高温化)に適応応答し、宿主に耐熱性を
付与するような全く新しい環境適応応答遺伝子であると
考えられる。該遺伝子を種々の生物に導入することによ
り、耐熱性の生物の育種が可能になるばかりでなく、個
々のタンパク質そのものを耐熱化することも可能であり
得る。
【0057】
【配列表】
【0058】
【配列番号:1】 配列の長さ:1187 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 起源 生物名:サーマス アクアティカス(Thermus aquaticu
s) 株名:ATCC 25104 配列の特徴 特徴を表す記号:CDS 存在位置:332..949 特徴を決定した方法:S 配列: AAGCTTTAAG GAGCTTATTC ATACGATGGT AGACAAAGAC CTTAAGAGGT TGAAAAAATA 60 GTATGCAATA AAATCTAGAA AAAAGGATAT CAGATATAAA TATTCTGGTA TTATCCCCTA 120 CAAGTAGACA GCTGAAAAAA GAGGACATTT GATATGATGT TCTTACGAGT CTATTTGGGA 180 GGGGATTTTT TATGGCGAAG AAAGGACAAA CTTTTAACAC CTATTCCGAA GAGCTGAAAC 240 GGGAAGTCGT TCGTTTGAAG TTGGAAGAGG GCTGGTCTTA TCGTCAGCTC CGCGAACATT 300 TTGGAATCAA GACTGATGCC CAGATTGCGC A ATG GAT CAA GAA AGT TCA ACG 352 Met Asp Gln Glu Ser Ser Thr 1 5 CGG CGA GTC ATT AAA AGA TCA ACG GGG AGT GTG GAA TCG CAA ACA TTT 400 Arg Arg Val Ile Lys Arg Ser Thr Gly Ser Val Glu Ser Gln Thr Phe 10 15
20 TTC CAG TTT GGA AGA GGA AAA CGC GTA
TTT GAA AGC ACA GGT GGA ATA 448 Phe Gln Phe Gly Arg Gly Lys Arg Val
Phe Glu Ser Thr Gly Gly Ile 25 30
35 CCT AAA AAA GCG CAA TCC AAA TCT ACA
CGG AAA GGA GTG GTC TTA AAA 496 Pro Lys Lys Ala Gln Ser Lys Ser Thr
Arg Lys Gly Val Val Leu Lys 40 45
50 55 GCA GAA AGG TTT CTC ATT ATC GAT GAG
CTG CGG AAA AAG CAC CCA CTT 544 Ala Glu Arg Phe Leu Ile Ile Asp Glu
Leu Arg Lys Lys His Pro Leu 60
65 70 GCA TGG CTG CTT CAA ATT GGC GAA GTT
TCC AAA GCT GGA TAC TAC AAA 592 Ala Trp Leu Leu Gln Ile Gly Glu Val
Ser Lys Ala Gly Tyr Tyr Lys 75 80
85 TGG CAC AAA TGC CGA TCT AAA AGA GCA
TTA CGC TTG GAA GAA GAT CTT 640 Trp His Lys Cys Arg Ser Lys Arg Ala
Leu Arg Leu Glu Glu Asp Leu 90 95
100 CTA TTG AAA GAA CAT TTA CTC GCC ATT
CAT AAG ATT CAT CCG TAC TTC 688 Leu Leu Lys Glu His Leu Leu Ala Ile
His Lys Ile His Pro Tyr Phe 105 110
115 GGA TAT AAA CGA ATG ACA AGG GCA TTA
TCC AGA GAA GGA ATG ATG GTA 736 Gly Tyr Lys Arg Met Thr Arg Ala Leu
Ser Arg Glu Gly Met Met Val 120 125
130 135 AAC CAT AAA CGT GTA CGG CGT CTC ATG
AGG GAA TTG GGA ATC CAA TCG 784 Asn His Lys Arg Val Arg Arg Leu Met
Arg Glu Leu Gly Ile Gln Ser 140
145 150 GTG ATT CAA AAA AAA CGT CCT TTC TAC
GGA CGA AGA GGA TCT GTG GTA 832 Val Ile Gln Lys Lys Arg Pro Phe Tyr
Gly Arg Arg Gly Ser Val Val 155 160
165 TTT CCG AAT GTC TTA AAC CGC GAA TTC
TGT GCC GGC CAT CCG TTT CAA 880 Phe Pro Asn Val Leu Asn Arg Glu Phe
Cys Ala Gly His Pro Phe Gln 170 175
180 AAG CTC GTA ACA GAT ATT ACG TAT GTG
TGT GTG TGG GAG ATG CGT TTG 928 Lys Leu Val Thr Asp Ile Thr Tyr Val
Cys Val Trp Glu Met Arg Leu 185 190
195 CTT ACT TGT CTG CGG TTT TAG ATTTATAT
AA CAACGAAATT GTCGCGTGGG 979 Leu Thr Cys Leu Arg Phe TER 200 205 AATTATCGGA AAGAAACGAT CTTGAATTGG TAT
TAAATAC TCTGAAACAG CTAGAGGAGA 1039 AGCCATTTAG CAAGAATGCT CTTCTGCATT CGG
ATCAAGG ATTTCAATAC ACGACCAAAT 1099 CATATGAGAA CCAGCTCCAA GAATTCCAGA TTC
AAGGAAA TCATTCCCGA AGAGGAAATT 1159 GCCATGATAA TGCATGTATC GAAAGCTT
1187
【0059】
【配列番号:2】 配列の長さ:1187 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:Genomic DNA 起源 生物名:サーマス アクアティカス(Thermus aquaticu
s) 株名:ATCC 25104 配列の特徴: 特徴を表す記号:CDS 存在位置:192..491 特徴を決定した方法:S 配列 AAGCTTTAAG GAGCTTATTC ATACGATGGT AGACAAAGAC CTTAAGAGGT TGAAAAAATA 60 GTATGCAATA AAATCTAGAA AAAAGGATAT CAGATATAAA TATTCTGGTA TTATCCCCTA 120 CAAGTAGACA GCTGAAAAAA GAGGACATTT GATATGATGT TCTTACGAGT CTATTTGGGA 180 GGGGATTTTT T ATG GCG AAG AAA GGA CAA ACT TTT AAC ACC TAT TCC GAA 230 Met Ala Lys Lys Gly Gln Thr Phe Asn Thr Tyr Ser Glu 1 5 10 GAG CTG AAA CGG GAA GTC GTT CGT TTG AAG TTG GAA GAG GGC TGG TCT 278 Glu Leu Lys Arg Glu Val Val Arg Leu Lys Leu Glu Glu Gly Trp Ser 15 20 25 TAT CGT CAG CTC CGC GAA CAT TTT GGA ATC AAG ACT GAT GCC CAG ATT 326 Tyr Arg Gln Leu Arg Glu His Phe Gly Ile Lys Thr Asp Ala Gln Ile 30 35 40 45 GCG CAA TGG ATC AAG AAA GTT CAA CGC GGC GAG TCA TTA AAA GAT CAA 374 Ala Gln Trp Ile Lys Lys Val Gln Arg Gly Glu Ser Leu Lys Asp Gln 50 55 60 CGG GGA GTG TGG AAT CGC AAA CAT TTT TCC AGT TTG GAA GAG GAA AAC 422 Arg Gly Val Trp Asn Arg Lys His Phe Ser Ser Leu Glu Glu Glu Asn 65 70 75 GCG TAT TTG AAA GCA CAG GTG GAA TAC CTA AAA AAG CGC AAT CCA AAT 470 Ala Tyr Leu Lys Ala Gln Val Glu Tyr Leu Lys Lys Arg Asn Pro Asn 80 85 90 CTA CAC GGA AAG GAG TGG TCT TAAAAGCAGA AAGGTTTCTC ATTATCGATG 521 Leu His Gly Lys Glu Trp Ser 95 100 AGCTGCGGAA AAAGCACCCA CTTGCATGGC TGCTTCAAAT TGGCGAAGTT TCCAAAGCTG 581 GATACTACAA ATGGCACAAA TGCCGATCTA AAAGAGCATT ACGCTTGGAA GAAGATCTTC 641 TATTGAAAGA ACATTTACTC GCCATTCATA AGATTCATCC GTACTTCGGA TATAAACGAA 701 TGACAAGGGC ATTATCCAGA GAAGGAATGA TGGTAAACCA TAAACGTGTA CGGCGTCTCA 761 TGAGGGAATT GGGAATCCAA TCGGTGATTC AAAAAAAACG TCCTTTCTAC GGACGAAGAG 821 GATCTGTGGT ATTTCCGAAT GTCTTAAACC GCGAATTCTG TGCCGGCCAT CCGTTTCAAA 881 AGCTCGTAAC AGATATTACG TATGTGTGTG TGTGGGAGAT GCGTTTGCTT ACTTGTCTGC 941 GGTTTTAGAT TTATATAACA ACGAAATTGT CGCGTGGGAA TTATCGGAAA GAAACGATCT 1001 TGAATTGGTA TTAAATACTC TGAAACAGCT AGAGGAGAAG CCATTTAGCA AGAATGCTCT 1061 TCTGCATTCG GATCAAGGAT TTCAATACAC GACCAAATCA TATGAGAACC AGCTCCAAGA 1121 ATTCCAGATT CAAGGAAATC ATTCCCGAAG AGGAAATTGC CATGATAATG CATGTATCGA 1181 AAGCTT 1187
【図面の簡単な説明】
【図1】プラスミドpSD1を保有するRU1012株および、正
常のenvZ,ompR遺伝子を持つプラスミドpAT428を保有す
るRU1012株を熱処理した後のそれぞれのβ−ガラクトシ
ダーゼ活性を示すグラフである。
【図2】プラスミドpSD1の制限酵素地図である。
【図3】プラスミドpR089の制限酵素地図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12N 15/31 C12R 1:01) (C12P 21/02 C12R 1:19) C07K 99:00

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】微生物由来の耐熱性供与遺伝子であって、
    他の非耐熱性微生物に導入されたときに該微生物に耐熱
    性を供与し得る、遺伝子。
  2. 【請求項2】前記耐熱性供与遺伝子を有する微生物が高
    温菌である、請求項1に記載の遺伝子。
  3. 【請求項3】前記微生物がサーマス アクアティカス(T
    hermus aquaticus)である、請求項2に記載の遺伝子。
  4. 【請求項4】前記微生物がサーモミクロビウム ロゼウ
    ム(Thermomicrobiumroseum)である、請求項2に記載の
    遺伝子。
  5. 【請求項5】請求項3に記載の遺伝子を含み、図2に示
    す制限酵素地図を有する、約1.2kbのDNA断片。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の遺伝子を含み、図3に示
    す制限酵素地図を有する、約1.3kbのDNA断片。
  7. 【請求項7】配列表の配列番号1で示されるDNA塩基
    配列からなる請求項1に記載の遺伝子を含む、DNA断
    片。
  8. 【請求項8】配列表の配列番号2の1位のMetから100位
    のSerまでのアミノ酸配列、またはこれと実質的に同等
    のアミノ酸配列を有する耐熱性供与タンパク質。
  9. 【請求項9】配列表の配列番号1の1位のMetから205位
    のPheまでのアミノ酸配列、またはこれと実質的に同等
    のアミノ酸配列を有する耐熱性供与タンパク質。
  10. 【請求項10】請求項8に記載の耐熱性供与タンパク質
    をコードする遺伝子。
  11. 【請求項11】請求項9に記載の耐熱性供与タンパク質
    をコードする遺伝子。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004078965A1 (ja) * 2003-03-05 2004-09-16 Juridical Foundation The Chemo-Sero-Therapeutic Research Institute 大腸菌における異種蛋白質の製造方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004078965A1 (ja) * 2003-03-05 2004-09-16 Juridical Foundation The Chemo-Sero-Therapeutic Research Institute 大腸菌における異種蛋白質の製造方法

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