JPH0613857U - 筋力測定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 腹筋や背筋の正確な測定を可能にするため、
測定部以外の筋力が作用するのを阻止する体幹測定用ベ
ンチを備えた筋力測定装置を提供する。 【構成】 データ処理機で制御するダイナモメーターを
収納して所定の高さで入力軸１３の向きを変更可能に固
定支持した駆動部１０を前部中央に固定し、その左右両
側に一対の着座部５を配置してなる測定器本体１と、前
記駆動部１０と着脱可能に連結するアーム回転軸５３で
枠体５１に体幹固定部５２を揺動自在に支持し、該体幹
固定部はシート５６、膝当てパット５７、胸当てパット
５８、グリップ５９、背当てパット６２及びフットレス
ト６５とからなる体幹測定用ベンチ５０を構成した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

この考案は筋力測定装置に係り、特に運動選手等が腹筋や背筋の筋力を測定で きるようにしたものである。

【０００２】

【従来の技術】

一般に、運動選手は筋力を以て特定の運動をするのであるが、当該部位の筋力 を増強するために、種々の方法で筋力トレーニングをする。そして、その筋力ト レーニングの結果、特定の運動に必要な筋力が養成されたかどうかが最大の関心 事である。

【０００３】 そこで、運動選手が特定の運動をするために必要とされる筋力が充分にあるか 、若しくは養成されたか否か等を測定して数値で示すような筋力測定装置が提供 されている。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、前記従来の筋力測定装置で腹筋や背筋のいわゆる体幹筋力を測 定するときは、足が床などの固定面に接触したまま行うために、脚の筋力等が共 に動いてそれらの筋力が加わるので、正確な腹筋や背筋の筋力測定はできないと いってよい。

【０００５】 そこで、この考案の目的は、筋力測定装置を用いて体幹筋力を正確に測定でき るようにすることを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

この考案にかかる筋力測定装置は、データ処理機で制御するダイナモメーター を収納して所定の高さで入力軸の向きを変更可能に固定支持した駆動部を前部中 央に固定し、その左右両側に一対の着座部を配置してなる測定器本体と、前記駆 動部と着脱可能に連結するアーム回転軸で枠体に体幹固定部を揺動自在に支持し 、該体幹固定部はシート、膝当てパット、胸当てパット、グリップ、背当てパッ ト及びフットレストを備えた体幹測定用ベンチとからなることを特徴とする。

【０００７】

【作用】

体幹測定をするとき、被験者は体幹固定部のシートに着座して足をフットレス トに載せ、膝を膝当パットに当て、両手でグリップを把持し、胸当パットに胸を 当てて腹筋を、若しくは背当パットに背を当てて背筋を動かせると、体幹測定用 ベンチがアーム回転軸を中心として前方又は後方へ回動し、その回動が入力軸を 介して駆動部に入力される。このとき、両足はフットレストに載っているので両 脚の筋肉は動くことなく、腹筋又は背筋のみが動くため、腹筋や背筋の正確な筋 力測定ができる。

【０００８】

【実施例】

以下にこの考案の実施例を図に基づき説明する。図１は筋力測定装置の全体を 示す正面図で、図において、１は測定器本体、２はデータ処理機、３は測定器本 体１の駆動部１２とデータ処理機２を電気的に連結する配線ケーブルである。

【０００９】 測定器本体１は図２及び図３に示したように、床上等に固定される基台４に左 右一対のシート５，５が設けられている。シート５には人体を拘束するための左 右一対の肩掛けベルト６，６、シートベルト７、脚部固定用ベルト７ａ，７ａ及 び両手で握持できる左右一対のハンドル８，８が取り付けられている。

【００１０】 そして、基台４の手前に駆動部１０が設けられている。この駆動部１０は、回 転基台１１に駆動部ハウジング１２が１８０度回動可能に連結されている。駆動 部ハウジング１２は内部にダイナモメーターを収納し、その一側面にダイナモメ ーターの入力軸１３が突出し、その入力軸１３にアーム１４が着脱可能に連結さ れている。アーム１４は脚の筋力を測定するときに入力軸１３を回動させるため のものである。

【００１１】 入力軸１３は、図４に示したように、アーム１４等を着脱する小判型断面でね じ穴を設けた先端部１３ａが駆動部１２から外方へ突出し、かつ、その入力軸１ ３を中心としてディスク１５が固定され、そのディスク１５には一対のストッパ ー１６，１６が移動可能に係合している。

【００１２】 ストッパー１６はノブ１６ａを引いてディスク１５の外周面に所定間隔で穿設 した穴１５ａからロックピンを出し、周方向へ移動できるようになっている。こ のストッパー１６，１６はアーム１４が入力軸１３を中心として左右へ回転する 角度を規制するためのものである。

【００１３】 なお、データ処理機２は、図１に示すように、配線３で電気的に連結されたコ ンピュータ部２０と、ＣＲＴディスプレイ２１と、プリンタ２２と、ダイナモメ ータ制御部２３とからなる。

【００１４】 そこで、図５に示したように、被験者が脚の筋力を測定するときは、測定すべ き部位の脚が駆動部１０側になるようにシート５に着座して肩掛けベルト６，６ 及びシートベルト７で体を固定し、アーム１４に脚を固定してアーム１４を回動 させると、アーム１４に連結した駆動部１０の入力軸１３が回動する。入力軸１ ３はデータ処理機２で制御されて所定の負荷を設定する。

【００１５】 そして、体幹測定用ベンチ５０は、図６から図８に示したように、床上に固定 する枠台５１に体幹固定部５２をアーム回転軸５３，５３で揺動可能に吊支し、 一方のアーム回転軸５３にギヤボックス５４を介して等速ジョイント５５が設け られている（図９参照）。

【００１６】 体幹固定部５２は被験者が着座するシート５６と、両膝を当てる膝当パット５ ７と、胸当パット５８とグリップ５９を一体に連結した一対の環体６０，６０を 有する胸当バー６１と、背当パット６２を有するアーム６３（図１０参照）と、 調節レバー６４で傾斜角度を調節できるフットレスト６５とからなる。

【００１７】 膝当パット５７は上下調節ノブ６６で上下方向へ、また、前後調節ノブ６７で 前後方向へ移動調節でき、胸当バー６１とアーム６３は一体でアーム調節ノブ６ ９にて上下方向へ高さ調節できる（図１１参照）とともに、背当パット６２は背 調節ノブ７０にて前後方向へ移動調節できる。膝当パット５７は、図１１に示し たように、調節ノブ６６，６７の操作で矢示方向へ移動調節し、膝頭に密接させ る。７１はシートベルトである。

【００１８】 そこで、図８に示したように、測定器本体１の駆動部１０を９０度回転させて 配置し、図９に示したように、入力軸１３に体幹入力フランジ１４ａを固定し、 その体幹入力フランジ１４ａに体幹測定用ベンチ５０の等速ジョイント５５を連 結する。体幹入力フランジ１４ａはストッパー１６に当接するレバー部１４ｂを 有する。

【００１９】 そして、図１１に示すように、シート５６に被験者が着座して両足をフットレ スト６５に載せ、膝当てパット５７を当て、シートベルト７１を装着し、図１２ に示すように、胸を胸当てパット５８に当て、グリップ５９を両手で握持して前 方に屈伸して腹筋を働かせ、又は、図１３に示すように、反転して背を背当パッ ト６２に当てて背筋を働かせる。これにより、入力軸１３は回転し、その回転が 駆動部１０に入力される。

【００２０】

【考案の効果】

以上説明したこの考案によれば、筋力測定装置において、被験者を体幹測定用 ベンチのシートに着座させて体の各部を固定し、腹筋や背筋の力のみでベンチ全 体を回動させ、その回動を駆動部の入力軸に入力するように構成したので、被験 者の脚その他の筋力が影響することなく、体幹のみの測定が精確にできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】測定器本体を示す正面斜視図。

【図２】測定器本体の一部を示す平面図。

【図３】測定器本体の一部を示す側面図。

【図４】測定器本体の部分斜視図。

【図５】測定器本体の使用例を示す斜視図。

【図６】体幹測定用ベンチの正面図。

【図７】体幹測定用ベンチの側面図。

【図８】体幹測定用ベンチを測定器本体と連結した平面
図。

【図９】体幹測定用ベンチと測定器本体との連結部分の
斜視図。

【図１０】体幹測定用ベンチの部分斜視図。

【図１１】体幹測定用ベンチの部分斜視図。

【図１２】体幹測定用ベンチの使用例を示す斜視図。

【図１３】体幹測定用ベンチの使用例を示す斜視図。

【符号の説明】

１…測定器本体 ２…データ処理機 １０…駆動部 １１…回転基台 １３…入力軸 ５０…体幹測定用ベンチ ５１…枠体 ５２…体幹固定部 ５３…アーム回転軸 ５６…シート ５７…膝当てパット ５８…胸当てパット ５９…グリップ ６２…背当てパット ６５…フットレスト

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 データ処理機で制御するダイナモメータ
   ーを収納して所定の高さで入力軸の向きを変更可能に固
   定支持した駆動部を前部中央に固定し、その左右両側に
   一対の着座部を配置してなる測定器本体と、前記駆動部
   と着脱可能に連結するアーム回転軸で枠体に体幹固定部
   を揺動自在に支持し、該体幹固定部はシート、膝当てパ
   ット、胸当てパット、グリップ、背当てパット及びフッ
   トレストを備えた体幹測定用ベンチとからなることを特
   徴とする筋力測定装置。