JPH06138380A - 焦点検出装置 - Google Patents

焦点検出装置

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JPH06138380A
JPH06138380A JP28897892A JP28897892A JPH06138380A JP H06138380 A JPH06138380 A JP H06138380A JP 28897892 A JP28897892 A JP 28897892A JP 28897892 A JP28897892 A JP 28897892A JP H06138380 A JPH06138380 A JP H06138380A
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center
opening
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optical axis
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Abstract

(57)【要約】 【目的】小型でデフォーカスの検出範囲が広く、測距精
度が良いことである。 【構成】明るさ絞り18の開口部18aの重心を通る光
線Lcについて、コンデンサーレンズ16の光軸Oとセ
パレータレンズ19に入射する光線Lcとの角度をθ1
とし、光軸Oとセパレータレンズ19から射出する光線
Lcとの角度をθ2 とした時、θ1 <θ2 となるように
した。又、開口部18aの重心を通り且つ2つの開口部
18aの並ぶ方向に垂直な境界線で、開口部18aを光
軸Oに近い内側領域と光軸Oから遠い外側領域とに分割
した時、外側領域の重心位置よりも内側領域の重心位置
の方が境界線に近いように、開口部18aを形成した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カメラ等に用いられる
焦点検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】撮影レンズによって形成される像を焦点
検出光学系に導き、再結像光学系により2つに分割して
光電変換素子列(受光素子列)上に再結像させ、その2
像の位置ずれを検出することによって合焦検出を行うよ
うにした焦点検出光学系は、これまでに数多く提案され
ている。例えば、特開昭55−118019号公報、特
開昭58−106511号公報及び特開昭60−320
12号公報に記載された焦点検出装置がある。これらの
焦点検出光学系において、焦点検出光学系の入射瞳は撮
影レンズの射出瞳から射出される光束を十分に取り込め
るように設定する必要がある。撮影レンズの射出瞳と焦
点検出光学系の入射瞳とが離れすぎると、軸外の光束が
焦点検出光学系の明るさ絞りの開口部に入射できなくな
る。この開口部に軸外の光束が入射されなければ、その
位置の焦点検出ができなくなる。又、軸外の光束が開口
部の一部だけに入射するような場合には、正確な合焦検
出ができなくなる。そのため、焦点検出光学系の入射瞳
の位置は、撮影レンズの射出瞳から射出される光束が十
分に取り込められるように決定される必要がある。又、
焦点検出光学系の入射瞳は、コンデンサーレンズによっ
て明るさ絞りの開口部と共役な位置に設定される。
【0003】受光素子列1は、図17に示すように複数
の受光素子1aが或る間隔で列設されているものであ
り、実際に光束を受光する領域は連続的なものではな
い。そのため、被写体による像の明暗の差が、図18に
示すように、大きく且つ急激であると、像の再結像位置
を受光素子列1上に一致させた場合、図19(a)〜
(f)に示すように、像の明暗の差が急激な領域が受光
素子1aの並列方向に対して異なる位置に夫々入射する
と、像の入射位置に応じて受光素子列1で得られる出力
は図20(a)〜(f)に示すように、異なることにな
り、測定精度が劣化するものである。この欠点は、被写
体の照度が低下して、受光素子系及び電気系のノイズの
比率が上昇すると顕著になってくる。更に、被写体像の
再結像位置を受光素子列の位置に一致させると、受光素
子列上の像にナイキスト限界以上の高次の空間周波数成
分が含まれる場合、高周波成分によるモアレが生じてい
わゆるエリアジングの現象が発生し、測距精度が劣化す
ることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、焦点検出光
学系において、コンデンサーレンズの焦点距離を長くす
ると、撮影レンズの予定結像面と明るさ絞りの開口部と
の間隔が広がることになり、又、2つの開口部の間隔も
広がる。更に、焦点検出光学系の倍率を固定した状態で
考えると、コンデンサーレンズの焦点距離を長くすると
再結像レンズの焦点距離が長くなる。そのため、開口部
と像の再結像位置との間隔が広くなり、又、2つの像の
再結像位置の間隔も広くなる。図21は、コンデンサー
レンズの焦点距離を長くした焦点検出光学系の構成の一
例を示すものであり、撮影レンズ2の予定結像面近傍に
コンデンサーレンズ3が配置され、その後方には一対の
開口部4a,4aが形成された明るさ絞り4と、開口部
4a近傍の一対の再結像レンズ5,5とが配置され、更
に再結像レンズ5,5による再結像位置には受光素子列
6,6が配置されている。この光学系では、合焦検出の
基準となる2像の再結像位置の間隔は広くなり、デフォ
ーカス方向の検出範囲が広くなる。しかしながら、この
ような構成では、焦点検出光学系全体が大型化する欠点
がある。一方、再結像位置での2像の間隔が狭いと、デ
フォーカス検出範囲が狭いという問題が生じる。図22
は、焦点距離を短くしたコンデンサーレンズ8が備えら
れた焦点検出光学系の構成例を示すものであり、この構
成によれば、光学系全体の大きさは小さくなるが、合焦
検出の基準となる2像の間隔も狭くなり、デフォーカス
の検出範囲が狭められるという欠点がある。
【0005】本発明は、このような課題に鑑みて、デフ
ォーカスの検出範囲が広くて測距精度が良く、しかも小
型の焦点検出装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明による焦
点検出装置は、撮影レンズの予定結像面の近傍に配置さ
れたコンデンサーレンズと、合焦精度を確保し得る間隔
を以て並ぶ一対の開口部を有する明るさ絞りと、この明
るさ絞りの後方近傍に位置する再結像レンズと、再結像
レンズを通過した光束が結像する光電変換素子列から成
る光電変換手段とから構成され、撮影レンズの異なる領
域を通過した二光束による光強度分布を光電変換素子列
で受け、これら光強度分布を表す出力信号の位相差を検
出することにより、焦点検出を行うものである。しか
も、撮影レンズの予定結像面における測距範囲の中心を
通り且つ明るさ絞りの開口部の重心を通る光線Lcにつ
いて、コンデンサーレンズの光軸Oと再結像レンズに入
射する光線Lcとのなす角をθ1 とし、コンデンサーレ
ンズの光軸Oと再結像レンズから射出される光線Lcと
のなす角をθ2 としたとき、次の条件式(1)を満足す
るようにしたものである。 θ1 <θ2 (1) 更に、明るさ絞りの各開口部の重心を通り且つ両開口部
が並ぶ方向に垂直な境界線で、各開口部をコンデンサー
レンズ光軸Oに対して内側(光軸Oに近い側)の領域と
外側(光軸Oから遠い側)の領域とに分割した時、分割
された外側領域の開口部の重心位置より内側領域の開口
部の重心位置の方が、境界線に近いように開口部が構成
されていることを特徴とするものである。
【0007】上述の条件式(1)は、2つの像の再結像
位置の間隔を広くすると共に、焦点検出光学系をコンパ
クトに構成するための条件である。ここで、焦点検出光
学系の各光学要素の配置について考えてみる。前述した
ように、焦点検出光学系の入射瞳は撮影光学系のシステ
ムによって決められてくる。又、明るさ絞りの一対の開
口部の位置も、コンデンサーレンズによって焦点検出光
学系の入射瞳と共役な関係にあるので、この関係は次式
(2)で示される。又、開口部の重心を通過する光線L
cの開口部位置での光軸Oからの高さをh1 とすると、
1 は次式(3)で示される。 1/d1 =−1/EP+1/fc (2) h1 =tanθ3 *EP*(d1 /EP) (3) 但し、d1 はコンデンサーレンズと明るさ絞りの一対の
開口部との距離、EPは一次結像面と焦点検出光学系の
入射瞳との距離、fcはコンデンサーレンズの焦点距
離、θ3 は一次結像面から開口部に向かう光線Lcがコ
ンデンサーレンズの光軸Oとなす角である。尚、ここで
は、わかりやすくするために、コンデンサーレンズが一
次結像面上にあるものとした。
【0008】次に、被写体像の再結像レンズによる再結
像位置を(4)式で、又、2つの像の再結像位置での距
離(基準2像間隔)を(5)式で示す。尚、ここでは、
わかりやすくするために、再結像レンズと開口部とが同
一面上にあるものとし、再結像レンズの光軸上に開口部
の重心位置があるものとする。 d2 =d1 *β (4) h2 =h1 *β (5) 但し、d2 は再結像レンズと像の再結像位置との距離、
2*h2 は基準2像間隔、βは焦点検出光学系の倍率
(物体面を一次結像面としたときの焦点検出光学系によ
る倍率)とする。
【0009】上述の各式において、θ3 ,β,EPの各
ファクターの変更は、カメラ全体のシステムから制限が
加えられている。即ち、角度θ3 についていえば、θ3
が大きすぎると撮影レンズからの射出NAより大きい光
束が必要になり、又小さすぎると合焦検出精度が悪くな
るので好ましくない。焦点検出光学系の倍率βについて
は、βが大きすぎると受光面での単位面積当たりの照度
が低くなるため、望ましくなく、逆に小さすぎると検出
精度が悪くなる。又、一次結像面と入射瞳の距離EPに
ついては、EPの値が適切でないと、前述のように軸外
光束が入射瞳から外れ、焦点検出に必要な光束が取り込
めなくなる。
【0010】焦点検出光学系の各光学要素がこのように
配置された状態で、基準2像間隔を広げる方法として、
上述した(1)式を満足するように構成すればよい。条
件式(1)を満足することにより、焦点検出光学系は図
1に示すような構成になる。即ち、明るさ絞り9の開口
部9aの重心に対して、再結像レンズ10の光軸O
1 (図2参照)がコンデンサーレンズ8の光軸Oから離
れる方向に偏心して配置されている。これにより、光線
Lcが再結像レンズ10の光軸O1 より光軸O側から入
射する状態になる。そのため、従来の焦点検出光学系の
構成例である図22の焦点検出光学系と比較して、焦点
検出光学系の光軸O方向の全長が変化することなく、再
結像位置での2像間隔が広がっていることがわかる。即
ち、条件式(1)を満足することにより、2像間隔は増
大することになる。
【0011】ここで、再結像レンズを通過することによ
って再結像する光束について考えてみる。図2は従来の
焦点検出光学系の構成に関するものであり、コンデンサ
ーレンズの光軸Oの上側に位置する明るさ絞り4の一方
の開口部4aと、この開口部4aと同一垂直面上に位置
する一方の再結像レンズ5と、その後方の再結像位置に
ある受光素子列6とが示されている。図3は図1に示す
ような本発明の焦点検出光学系の構成に関するものであ
り、明るさ絞り9の一方の開口部9aと同一垂直面上
に、一方の再結像レンズ10が偏心して位置する。図2
はθ1 =θ2 の時の光束の経路を、図3はθ1 <θ2
時の光束の経路を、夫々示すものである。図2の状態で
は、コンデンサーレンズの光軸Oからみて、光線Lcよ
り外側の光束と内側の光束とがほぼ同じ屈折作用を受け
ている。一方、図3では、コンデンサーレンズの光軸O
からみて、光線Lcより外側の光束に対して内側の光束
の収差の方が大きい。尚、図2及び3において、受光素
子列6の位置が再結像レンズ5による光束の焦光点より
ずらされているのは、エリアジングの発生を防止するた
めである。又、図4は図2における受光素子列6上の光
量分布の概略を示すものであり、図5は図3における受
光素子列6の光量分布の概略を示すものである。両図か
ら理解できるように、図4に示す光量分布は対称形であ
るのに対し、図5に示す光量分布は対称形から崩れた非
対称形状を呈している。
【0012】ところで、位相差式焦点検出法は、2像の
光量分布のデータを取り込み、これをカメラ本体内に組
み込まれたマイクロコンピュータ等でずらしながら重ね
あわせ、その合致度を評価して、2像間隔を求めるもの
である。従って、図4に示すような対称性の高い形状の
光量分布が得られる場合には、高い合致度を示すが、図
5に示すような対称性が低い光量分布の場合には、低い
合致度しか得られず、焦点検出精度が劣化することにな
る。更に、受光素子列が像の再結像面から離れている
と、被写体像の光束の集光範囲が各々の受光素子に対し
てより大きくなるため、これによる悪影響が大きくな
る。
【0013】その点、本発明では、明るさ絞りの各開口
部の重心を通り且つ開口部の並べられた方向に垂直な境
界線で、開口部を内側(コンデンサーレンズ光軸Oに近
い側)領域と外側領域とに2分割した時、外側領域の開
口部の重心位置より内側領域の開口部の重心位置の方が
境界線に近いように、明るさ絞りの開口部が形成されて
いる。そのため、受光素子列に対して垂直な方向に関し
て、光束の密度が粗の部分の光束を、光束の密度が密な
部分に対して長くした状態で再結像するようになり、光
量分布の形状を、図5に示すような非対称な形状から対
称形に近づけることができた。更に、外側領域の開口部
の重心位置と内側領域の開口部の重心位置との間の中心
位置を、再結像レンズの光軸付近又は再結像レンズの光
軸O1 とコンデンサーレンズの光軸Oとの間にあるよう
にするのが望ましい。即ち、上記中心位置が再結像レン
ズの光軸よりもコンデンサーレンズの光軸から大きく離
れた位置にあると、図5に示すのとは逆の方向への対称
形からの崩れが大きくなる。又、明るさ絞りの開口部と
再結像レンズの位置関係から、上記中心位置が再結像レ
ンズの光軸付近又は再結像レンズの光軸とコンデンサー
レンズの光軸との間にあるようにすることにより、受光
素子列上の照度と光量分布の対称性のバランスの良い開
口部形状を設定することができる。条件式(1)を満足
するような焦点検出装置の場合、上述した本発明による
如く焦点検出光学系の明るさ絞りの開口部を形成するこ
とが望ましいことが分る。又、本発明では、明るさ絞り
の開口部に対して再結像レンズが偏心して配置されるこ
とで、発生する収差により再結像位置における像のピン
トが若干ぼけるために、受光素子列上の像にナイキスト
限界以上の高周波成分が含まれていても、高周波成分は
低下させられて、測距精度の劣化を抑制することができ
る。
【0014】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づき説
明する。図6乃至図13は、本発明の第一実施例を示す
ものであり、図6は本実施例による焦点検出装置を内蔵
したカメラの全体構成図、図7は明るさ絞りの開口部の
形状を示す図、図8は焦点検出装置の焦点検出光学系の
構成図、図9は一方の受光素子列で得られる光量分布の
形状を示す図、図10は2つの受光素子列で得られた光
量分布が重ね合わされた図、図11は明るさ絞りの開口
部の変形図、図12は図11の開口部を介して一方の受
光素子列で得られる光量分布の形状を示す図、図13は
2つの受光素子列で得られた光量分布が重ね合わされた
図である。図6において、撮影レンズ12の像面側に
は、ハーフミラーからなるクイックリターンミラー13
が配置され、その後方には撮影レンズ12を通過した光
束を焦点検出光学系14に導くサブミラー15が配置さ
れている。焦点検出光学系14において、撮影レンズ1
2の予定結像面近傍にはコンデンサーレンズ16が位置
し、その後方のミラー17による反射光路上には、合焦
精度を確保し得る間隔を以て紙面方向に並べられた一対
の開口部18a,18aを有する明るさ絞り18が、紙
面と直交する方向に設けられている。
【0015】明るさ絞り18の各開口部18aは、図7
に示すように両端部を形成する2つの弧18aOと18
aIが対向して合わせられた開口形状を有している。し
かも、開口部18aの重心を通り且つ開口部18aが並
べられた方向に垂直な面(紙面に垂直な方向)を境界線
として、開口部18aをコンデンサーレンズ光軸Oに近
い内側領域と光軸Oから遠い外側領域とに分割した時
に、分割された開口部の外側領域の重心位置より内側領
域の重心位置の方が境界線に近くなるような形状になっ
ている。しかも、開口部18aのコンデンサーレンズ光
軸Oに近い側の弧SR−Iの曲率半径は、光軸Oから遠
い側の弧SR−Oの曲率半径より大きい。そして、開口
部18aの重心位置と重心光線の通過位置が一致するよ
うに、開口部18aの形状が定められている。又、明る
さ絞り18の各開口部18a,18aの後方近傍には、
セパレータレンズ19,19即ち再結像レンズが設けら
れ、しかもこれらレンズ19,19は、その光軸O1
各開口部18aの重心に対してコンデンサーレンズ16
の光軸Oから離れる方向にずれた偏心状態にあるように
位置している。セパレータレンズ19,19から射出さ
れた光束の結像位置には、光電変換素子列から成る一対
の受光素子列20が配置されている。尚、受光素子列2
0,20は一次結像面Aの共役面(2次結像面)よりコ
ンデンサーレンズ16の光軸Oから離れる方向にずれて
配設されている(図8参照)。
【0016】本実施例は上述のように構成されているか
ら、図8において、撮影レンズ12を通過した2光束
は、クイックリターンミラー13を通過してサブミラー
15で反射され、焦点検出光学系14に向かう。尚、合
焦状態であるならば、これら2光束は一次結像面Aで結
像させられる。更に、2光束は、コンデンサーレンズ1
6を介して夫々明るさ絞り18の開口部18a,18a
を通過して、開口部18aに対して偏心した位置にある
セパレータレンズ19,19に入射される。セパレータ
レンズ19,19で集光作用と光束全体の光軸O(即ち
コンデンサーレンズ16の光軸)から離れる方向への屈
折作用を受け、受光素子列20,20上に一対の像とし
て結像させられる。
【0017】このようにして受光素子列20の位置と再
結像位置を一致させることにより、明暗の差が急激に生
じる被写体に対しても、測距精度の劣化やいわゆるエリ
アジングの現象による測距精度の劣化を防止することが
できて、良好な測距精度を得ることができる。このよう
な効果は、受光素子列20を光軸Oに対して遠近いずれ
の方向にずらしても得られるが、光軸Oから離れる方向
にずらすことにより、開口部18aに対するセパレータ
レンズ19の偏心量が少ない状態で2像間隔を広く確保
できるので、好ましい。
【0018】本実施例により得られる一方の受光素子列
20上の光量分布は、図9のようになる。他方の受光素
子列20で得られる光量分布は、図9の形状を左右反転
させたものである。従って、これらの光量分布をマイコ
ン上で重ねた様子を示すと、図10のようになる。この
場合、光量分布の合致度は93%であり、測距精度は従
来の焦点検出光学系と比較して改善されたことがわか
る。次に、図11は明るさ絞り18の開口部の変形例で
あり、開口部18a′を構成する2つの弧18aOと1
8aIは互いに曲率半径が等しい形状になっているが、
開口部18a′の面積は図7に示す開口部18aの面積
と等しい。これは、両者の受光素子上の照度が等しいこ
とを示している。尚、図11に示す開口部18a′を採
用した場合の、一方の受光素子列20上の光量分布は、
図12のようになる。この光量分布と他方の受光素子列
20で得られた左右反転した光量分布とをマイコン上で
重ねた様子は、図13に示す通りである。この場合も、
光量分布の合致度は88%であり、改善の様子がわか
る。
【0019】r1 =∞ d1 =3.7 r2 =9.5 d2 =3.0 n1 =1.4971 r3 =−20.0 d3 =14.9 r4 =∞ d4 =0.1 r5 =1.8 d5 =3.0 n2 =1.4971 r6 =∞ d6 =2.4 β=−0.28 FW =11.9 SR−O=1.14
SR−I=1.71 HW4=0.65 HS5=0.78
【0020】以上のように本実施例によれば、焦点検出
光学系を大型化することなく、デフォーカス検出範囲を
広げることができる。しかも、明暗の差が急激な被写体
像であっても測距精度を劣化させることなく、いわゆる
エリアジングによる測距精度の劣化を防止できる等、測
距精度を良好に保持することができる。
【0021】次に本発明の第二実施例を図14乃至図1
6により説明する。図14は明るさ絞りの開口部の形状
を示す図、図15は受光素子列で検出する光量分布を表
す図、図16は2つの受光素子列で検出した光量分布を
重ねあわせた図である。焦点検出光学系の各光学要素及
びその配置は、図6及び図8に示す第一実施例のものと
同一であり、基本的に撮影レンズ12から焦点検出光学
系14に導かれる光束に対する作用も同一である。本実
施例における明るさ絞り22の各開口部22aについて
(図14参照)、開口部22aは、内側(コンデンサー
レンズ16の光軸Oに近い側)の端部を形成する弧22
aIと外側の端部を形成する屈曲縁SR−Oとで略扇形
形状の開口を構成しており、特に屈曲縁SR−Oの形状
は、コンデンサーレンズ16の光軸Oから受光素子列2
0へ延ばされた線及び光軸Oを曲率中心とする外接円の
接点と、この外接円及び内側の弧SR−Iの2つの交点
と、を結ぶ線分によって形成される。そして、各開口部
22aの重心位置と重心光線の通過位置とが一致するよ
うに開口部22aの形状が定められている。
【0022】このような2つの開口部22aを有する明
るさ絞り22が備えられた焦点検出光学系14によって
受光素子列20の一方で得られる光量分布は、図15に
示すようになる。そして、この光量分布と、他方の受光
素子列20で得られた左右反転した光量分布とがマイコ
ン上で重ね合わされたときの様子を示すと、図16のよ
うになる。この光量分布の合致度は96%であり、図1
3に示すものと比較して大きく改善されていることがわ
かる。尚、本実施例による開口部22aは、図11に示
す開口部18a′と比較して開口面積が小さくなってお
り、受光素子上の照度が劣化しているが、或る程度以上
の明るさの被写体に対しては、高精度に焦点検出を行う
ことができる。
【0023】次に、第二実施例のレンズデータを示す
と、次のようになる。尚、焦点検出光学系の構成は図8
に示すものと同一である。
【0024】r1 =∞ d1 =3.7 r2 =9.5 d2 =3.0 n1 =1.4971 r3 =−20.0 d3 =14.9 r4 =∞ d4 =0.1 r5 =1.8 d5 =3.0 n2 =1.4971 r6 =∞ d6 =2.4 β=−0.28 FW =11.9 SR−O=1.14
SR−I=1.37 HW4=0.65 HS5=0.78
【0025】尚、図8に示す第一実施例のレンズデータ
を示すと、下記の通りである。上記レンズデータにおい
て、r1 ,r2 ,r3 ,‥‥は各レンズの曲率半径、d
1 ,d2 ,d3 ‥‥は各レンズの肉厚又はレンズ間隔、
1 ,n2 ,n3 ‥‥は各レンズの屈折率、ν1
ν2 ,ν3 ‥‥は各レンズのアッベ数である。又、HW4
は、重心光束が明るさ絞り18を通過する位置でのコン
デンサーレンズ16の光軸Oからの高さ、HS5は、セパ
レータレンズ19の光軸O1 のコンデンサーレンズの光
軸Oからの高さである。SR−Oは開口部18aの外側
の弧の曲率半径であり、その曲率中心はコンデンサーレ
ンズ16の光軸O上にある。SR−Iは開口部の内側の
弧の曲率半径である。
【0026】
【発明の効果】上述のように、本発明に係る焦点検出装
置は、明るさ絞りの各開口部を境界線でコンデンサーレ
ンズ光軸に対して内側と外側の領域に分割した時、分割
された外側領域の開口部の重心位置より内側領域の開口
部の重心位置の方が、境界線に近いように開口部が構成
されているから、焦点検出光学系を大型化することなく
デフォーカスの検出範囲を拡大することができ、しかも
測距精度が良くコンパクトであるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明するための焦点検出光学系
の概略構成図である。
【図2】従来の構成の明るさ絞りと再結像レンズについ
て、光束の経路を示す図である。
【図3】本発明の構成の明るさ絞りと再結像レンズにつ
いて、光束の経路を示す図である。
【図4】図2に示す構成によって受光素子列で得られる
光量分布の形状を示す図である。
【図5】図3に示す構成によって受光素子列で得られる
光量分布の形状を示す図である。
【図6】本発明の第一実施例による焦点検出装置をカメ
ラに搭載した状態を示す概略構成図である。
【図7】本発明の第一実施例による明るさ絞りの、開口
部の形状を示す図である。
【図8】図6に示す焦点検出光学系の構成を光軸方向に
展開した原理図である。
【図9】一方の受光素子列で得られる光量分布の図であ
る。
【図10】二つの受光素子列で得られる光量分布をマイ
コン上で重ねあわせた図である。
【図11】明るさ絞りの開口部の形状の変形図である。
【図12】図11に示す明るさ絞りによって得られる一
方の光量分布の図である。
【図13】図11に示す明るさ絞りによって二つの受光
素子列で得られる光量分布をマイコン上で重ねあわせた
図である。
【図14】本発明の第二実施例による明るさ絞りの開口
部の形状を示す図である。
【図15】図14に示す明るさ絞りによって得られる一
方の光量分布の図である。
【図16】図14に示す明るさ絞りによって二つの受光
素子列で得られる光量分布をマイコン上で重ねあわせた
図である。
【図17】受光素子列の平面図である。
【図18】明暗の差が急激な被写体の光強度を示す図で
ある。
【図19】(a),(b),(c),(d),(e),
(f)は、受光素子列の配列方向に被写体像が移動した
時の、受光素子列上での光強度の変化を示す図である。
【図20】(a),(b),(c),(d),(e),
(f)は、図19の(a),(b),(c),(d),
(e),(f)の状態に夫々対応する受光素子列からの
出力変化を示すである。
【図21】コンデンサーレンズの焦点距離を長くした場
合の焦点検出光学系の構成図である。
【図22】コンデンサーレンズの焦点距離を短くした場
合の焦点検出光学系の構成図である。
【符号の説明】
2,12 撮影レンズ 6,20 受光素子列 8,16 コンデンサーレンズ 9,18,22 明るさ絞り 9a,18a,22a 開口部 10 再結像レンズ 14 焦点検出光学系 19 セパレータレンズ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影レンズの予定結像面の近傍に配置さ
    れたコンデンサーレンズと、合焦精度を確保し得る間隔
    を以て並ぶ一対の開口部を有する明るさ絞りと、該明る
    さ絞りの後方近傍に位置する再結像レンズと、該再結像
    レンズを通過した光束が結像する光電変換素子列から成
    る光電変換手段とから構成され、撮影レンズの異なる領
    域を通過した二光束による光強度分布を前記光電変換手
    段の光電変換素子列で受けて、該光強度分布を表す出力
    信号の位相差を検出することにより、焦点検出を行い、
    且つ前記撮影レンズの予定結像面における測距範囲の中
    心を通り且つ前記開口部の重心を通る光線が、前記再結
    像レンズによりコンデンサーレンズの光軸から離れる方
    向へ屈折せしめられるように構成した焦点検出装置にお
    いて、 前記各開口部の重心を通り且つ該開口部の並ぶ方向に垂
    直な境界線で、各開口部を前記コンデンサーレンズの光
    軸に対して内側と外側の領域に分割した時、分割された
    外側領域の開口部の重心位置より内側領域の開口部の重
    心位置の方が、前記境界線に近くなるように、各開口部
    が構成されていることを特徴とする焦点検出装置。
  2. 【請求項2】 撮影レンズの予定結像面の近傍に配置さ
    れたコンデンサーレンズと、合焦精度を確保し得る間隔
    を以て並ぶ一対の開口部を有する明るさ絞りと、該明る
    さ絞りの後方近傍に位置する再結像レンズと、該再結像
    レンズを通過した光束が結像する光電変換素子列から成
    る光電変換手段とから構成され、撮影レンズの異なる領
    域を通過した二光束による光強度分布を前記光電変換手
    段の光電変換素子列で受けて、該光強度分布を表す出力
    信号の位相差を検出することにより、焦点検出を行い、
    且つ前記撮影レンズの予定結像面における測距範囲の中
    心を通り且つ前記開口部の重心を通る光線が、前記再結
    像レンズによりコンデンサーレンズの光軸から離れる方
    向へ屈折せしめられるように構成した焦点検出装置にお
    いて、 前記各開口部の重心を通り且つ該開口部の並ぶ方向に垂
    直な境界線で、各開口部を前記コンデンサーレンズの光
    軸に対して内側と外側の領域に分割した時、分割された
    外側領域の重心位置と内側領域の重心位置とを結ぶ線分
    の中心点が、前記再結像レンズの光軸付近か、該再結像
    レンズより前記コンデンサーレンズの光軸に近い位置に
    あるように構成したことを特徴とする焦点検出装置。
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