JPH06137129A - ディーゼルパティキュレートフィルタ - Google Patents

ディーゼルパティキュレートフィルタ

Info

Publication number
JPH06137129A
JPH06137129A JP4284821A JP28482192A JPH06137129A JP H06137129 A JPH06137129 A JP H06137129A JP 4284821 A JP4284821 A JP 4284821A JP 28482192 A JP28482192 A JP 28482192A JP H06137129 A JPH06137129 A JP H06137129A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fine particles
particulate filter
exhaust gas
diesel particulate
partition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4284821A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroaki Maehara
弘明 前原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Ten Ltd
Original Assignee
Denso Ten Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Ten Ltd filed Critical Denso Ten Ltd
Priority to JP4284821A priority Critical patent/JPH06137129A/ja
Publication of JPH06137129A publication Critical patent/JPH06137129A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

Landscapes

  • Processes For Solid Components From Exhaust (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ディーゼルエンジンの排気ガスに含まれる微
粒子を捕捉して、排気ガスを浄化するディーゼルパティ
キュレートフィルタに関し、圧損の上昇速度が低くて、
交換や再生の頻度が少なくて済むディーゼルパティキュ
レートフィルタを提供することを目的とする。 【構成】 ディーゼルエンジンの排気ガス中の微粒子を
捕捉可能な大きさの無数の微小開口を有する大面積の隔
壁構造物10を備えたディーゼルパティキュレートフィ
ルタにおいて、微粒子に含まれる大型微粒子を捕捉でき
るが小型微粒子を透過する大きさの開口を有する層11
を隔壁構造物10の断面の上流側表層部分に配置し、微
粒子に含まれる小型微粒子を捕捉できる大きさの開口を
有する層12を隔壁構造物10の断面の下流側部分に配
置し、断面の上流側表層部分11と下流側部分12と
が、断面内で直列に連結された微粒子濾過構造を構成す
る構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ディーゼルエンジンの
排気ガスに含まれる微粒子を捕捉して、排気ガスを浄化
するディーゼルパティキュレートフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】ディーゼルエンジンは、ガソリンエンジ
ンに比較して熱効率が高く、気化が困難な軽油や重油で
も利用できるから運転の経済性が高く、大型トラックや
バスを始めとして、近年では、中小型の乗用車にも搭載
されて、ガソリンエンジンのいくつかの分野を置き換え
つつある。
【0003】しかし、ガソリンに比較して炭素含有率の
高い軽油や重油をディーゼルエンジンで燃料として用い
ると、排気ガス中に含まれる未燃焼のパティキュレー
ト、すなわち、炭素の微粉末や油滴粒子やその混合物の
微粒子、が増して、排気ガスが黒煙化されて悪臭を伴う
等、種々の不都合を発生する。
【0004】そこで、ディーゼルエンジンの排気ガスか
ら上記の微粒子を除去して排気ガスを清浄化するディー
ゼルパティキュレートフィルタが提案された。ディーゼ
ルパティキュレートフィルタは、排気ガスから微粒子を
濾し取る大面積の隔壁構造物を内蔵して、ディーゼルエ
ンジンの排気経路に直列に接続される。大面積の隔壁構
造物は、ディーゼルエンジンの排気ガス中の微粒子を捕
捉可能な大きさの無数の微小開口を有し、その上流側表
面(ディーゼルエンジン側表面)部分およびその微小開
口中に微粒子を捕捉して蓄積する。
【0005】このような隔壁構造物は、ディーゼルエン
ジンにおける運転時間の経過とともに次第に目詰まりを
起こして排気ガスの通過抵抗を増し、ディーゼルエンジ
ンの排気側圧力を高めてその効率を低下させる。従っ
て、ディーゼルエンジンの一定の運転時間ごとに、フィ
ルタ素子の交換、あるいは通気性能を回復させるフィル
タ素子の再生作業が必要である。
【0006】車載用のディーゼルエンジンに採用される
一般的な隔壁構造物は、加熱燃焼による再生を前提とし
た耐熱性、耐燃焼性のもので、円柱の両方の底面から無
数の盲孔が互い違いに配置されたセラミック製の円柱体
で構成され、互い違いの盲孔の対向する側壁部分を濾過
部分として使用する。
【0007】このセラミック製の隔壁構造物(セラミッ
クフィルター)は、ディーゼルパティキュレートフィル
タから取り出した単独の状態で、特殊な加熱炉に収納さ
れて再生される。すなわち、空気を供給しながら全体を
600〜900°Cにまで加熱し、内部に蓄積された微
粒子を燃焼して、無害な水蒸気と炭酸ガスに変換して除
去する。
【0008】一方、車輛に再生のための加熱炉を搭載
し、セラミック製の隔壁構造物をディーゼルパティキュ
レートフィルタから取り出すことなく、そのまま再生す
る提案もなされている。例えば、ディーゼルパティキュ
レートフィルタの外側に電熱ヒータと厚い断熱構造とが
追加され、車輛の休止時間等を利用して、電熱ヒータに
外部電源を接続し、ディーゼルパティキュレートフィル
タの入口側に空気の供給装置を接続して、セラミック製
の隔壁構造物に対する加熱燃焼による再生作業を実施す
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】加熱再生を前提とした
セラミック製の隔壁構造物では、隔壁構造物の定期的な
交換や再生が不可欠であるが、この交換や再生は、ディ
ーゼルパティキュレートフィルタの装備により新たに付
加された整備項目であり、隔壁構造物の交換や再生の頻
度は少なく、必要な車輛の拘束時間は短いことが望まし
い。しかし、放置すると上述のようにディーゼルエンジ
ンの効率低下が大きくなり、大型のバスやトラックでは
500kmの走行ごとに、小型乗用車でも1か月に1〜2
回の定期的な交換や再生が必要となる。
【0010】このとき、微粒子を大量に蓄積した隔壁構
造物をディーゼルパティキュレートフィルタから取り出
す作業は大変な汚れ作業となり、周囲や車体を汚染する
可能性もある。また、運転中の隔壁構造物は、ディーゼ
ルエンジンの排気ガスによって200〜300°Cにも
加熱されており、ディーゼルエンジン停止後、作業開始
までに数時間の冷却時間を置く必要がある。さらに、古
い隔壁構造物の取り出しと新しい隔壁構造物の収納に伴
う一連の作業を通じて、隔壁構造物を誤って破損した
り、組立ての誤りから排気ガスが外部に漏れ出す事故が
起きる可能性もある。
【0011】隔壁構造物をディーゼルパティキュレート
フィルタに収納したまま加熱再生する形式のものでは、
古い隔壁構造物の取り出しと新しい隔壁構造物の収納に
伴う一連の作業が不要となるが、5〜6時間を要する再
生作業の期間は、車輛を全く使用できないことになる。
【0012】ところで、円柱の両方の底面から無数の盲
孔が互い違いに配置されたセラミック製の隔壁構造物で
は、微粒子が盲孔の底部分に選択的に蓄積されるため、
再生時の隔壁構造物の入口側と出口側で微粒子の蓄積量
が異なる問題がある。
【0013】新品または再生完了品の隔壁構造物におけ
る1サイクルの微粒子蓄積過程において、底部分の目詰
まり進行に伴って奥側から入口側に向かって順に蓄積が
進行する結果、定期的な再生を実施する際には、隔壁構
造物の出口側部分に大量の微粒子が偏在する一方で、隔
壁構造物の出口側部分には、微粒子の蓄積がわずかでほ
とんど最初と同様な通気性能を維持している場合があ
る。
【0014】このような隔壁構造物を加熱燃焼により再
生すると、燃焼による発熱が隔壁構造物内に大きな温度
差を形成してひびや割れを発生し、隔壁構造物の寿命を
著しく低下させる可能性がある。
【0015】また、目詰まり進行に伴って隔壁構造物の
奥側から入口側に向かって順に微粒子の蓄積が進行する
過程では、実質的に狭い面積に大小の微粒子が集中して
降り積る結果、隔壁構造物の隔壁の内部にまで微粒子が
到達する間もなく、表面部分だけで目詰まり状態となる
から、隔壁構造物の全体で均一に微粒子の蓄積が進行し
た場合に比較して、ディーゼルパティキュレートフィル
タの圧損の上昇速度が大きく、従って、より頻繁に再生
を実施する必要がある。
【0016】本発明の目的は、圧損の上昇速度が低く
て、交換や再生の頻度が少なくて済むディーゼルパティ
キュレートフィルタを提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】図1は請求項1の発明の
基本的な構成の説明図である。図1において、請求項1
のディーゼルパティキュレートフィルタは、ディーゼル
エンジンの排気ガス中の微粒子を捕捉可能な大きさの無
数の微小開口を有する大面積の隔壁構造物10を備えた
ディーゼルパティキュレートフィルタにおいて、前記微
粒子に含まれる大型微粒子を捕捉しつつ小型微粒子を透
過させる大きさの前記開口を有する層11を前記隔壁構
造物10の断面の上流側表層部分に配置し、前記微粒子
に含まれる小型微粒子を捕捉できる大きさの前記開口を
有する層12を前記隔壁構造物10の断面の下流側部分
に配置し、前記断面の上流側表層部分11と下流側部分
12とが、前記断面内で直列に連結された微粒子濾過構
造を構成するものである。
【0018】図2は請求項2の発明の基本的な構成の説
明図である。図2において、請求項2のディーゼルパテ
ィキュレートフィルタは、ディーゼルエンジンの排気ガ
ス中の微粒子を捕捉可能な大きさの無数の微小開口を有
する大面積の隔壁構造物を備えたディーゼルパティキュ
レートフィルタ20において、前記微粒子に含まれる大
型微粒子を捕捉しつつ小型微粒子を透過させる大きさの
前記開口を有する独立した隔壁構造物21を上流側に配
置し、前記微粒子に含まれる小型微粒子を捕捉できる大
きさの前記開口を有する独立した隔壁構造物22を下流
側に配置し、複数の前記独立した隔壁構造物21、22
が、直列に連結された微粒子濾過構造を構成するもので
ある。
【0019】図3は請求項3の発明の基本的な構成の説
明図である。図3において、請求項3のディーゼルパテ
ィキュレートフィルタは、ディーゼルエンジンの排気ガ
ス中の微粒子を捕捉可能な大きさの無数の微小開口を有
する大面積の隔壁構造物31を備えたディーゼルパティ
キュレートフィルタ30において、前記隔壁構造物31
の入口側の流路断面積に相当させて配置されて、前記隔
壁構造物31における前記排気ガスの圧力脈動を緩和す
る抵抗素子32を設け、前記隔壁構造物31と前記抵抗
素子32とが、直列に連結された微粒子濾過構造を構成
するものである。
【0020】請求項4のディーゼルパティキュレートフ
ィルタは、入口側の面から形成した多数の盲孔と出口側
の面から形成した多数の盲孔との境界をなすそれぞれの
壁面を微粒子の濾過構造として用いるセラミックフィル
ターを2個直列に接続したディーゼルパティキュレート
フィルタにおいて、排気ガスの上流側に配置した一方の
前記セラミックフィルターは、前記盲孔の少なくとも一
部について、前記入口側の盲孔の入口近傍と前記出口側
の盲孔の底近傍とを短絡して前記壁面を貫通する開口を
有するものである。
【0021】
【作用】請求項1のディーゼルパティキュレートフィル
タでは、隔壁構造物10の断面を立体的に使用して排気
ガス中の微粒子を捕捉する。上流側表層部分11は、大
型微粒子を専ら捕捉して小型微粒子を透過する。下流側
部分12は、上流側表層部分を透過した小型微粒子を専
ら捕捉する。従って、排気ガス中の微粒子は、隔壁構造
物10の断面内で微粒子の大きさに応じた異なる深さ位
置に捕捉されることになり、隔壁構造物10の表面上に
大型微粒子と小型微粒子の両方が降り積もって表面上だ
けで目詰まりを発生する場合に比較して、同一の単位面
積当たり微粒子蓄積量に対する圧損の上昇割合が低くて
済む。
【0022】隔壁構造物10の断面は、上流側表層部分
11に下流側部分12を直接接合した2層構造としても
よい。一方、下流側部分のさらに下流側に、下流側部分
12よりも組織の粗い(従って圧損のあまり高くない)
層14を、例えば、断面の強度を確保する目的で設けて
もよい。また、上流側表層部分11と下流側部分12と
の間に、少なくとも下流側部分12よりも組織の粗い
(好ましくは上流側表層部分11よりも組織の粗い)層
13を配置してもよい。
【0023】いずれにせよ、排気ガス中の微粒子が隔壁
構造物10の断面内で微粒子の大きさに応じた異なる深
さ位置に捕捉されることで、特定の深さ位置(例えば上
流側表面)に集中して大小無差別の微粒子が緊密に積み
重なり、大型微粒子の間隔を小型微粒子が埋めて、ま
た、含有する油脂成分によって微粒子同士が相互に凝着
する等して、通気性の悪い層を形成する可能性が減少す
る。
【0024】請求項2のディーゼルパティキュレートフ
ィルタでは、図1中の隔壁構造物10を排気ガスの流れ
る方向に分割して、その上流側表層部分11と下流側部
分12とを、図2中のそれぞれ独立した隔壁構造21、
22に置き換えた構造が示される。
【0025】隔壁構造物21は、大型微粒子を専ら捕捉
して小型微粒子を透過する。隔壁構造物22は、上流側
の隔壁構造物21を透過した小型微粒子を専ら捕捉す
る。従って、排気ガス中の微粒子は、微粒子の大きさに
応じた異なる隔壁構造物21、22に捕捉されることに
なり、1個の隔壁構造物の表面上に大型微粒子と小型微
粒子の両方が降り積もって表面上だけで目詰まりを発生
する場合に比較して、同一の単位面積当たり微粒子蓄積
量に対する圧損の上昇割合が低くて済む。
【0026】ディーゼルパティキュレートフィルタ20
は、粗い隔壁構造物21の直後に細かい隔壁構造物22
を配置した2段構造としてもよい。また、粗い隔壁構造
物21と細かい隔壁構造物22の間に、少なくとも隔壁
構造物22よりも組織の粗い(好ましくは上流側表層部
分11よりも組織の粗い)別の隔壁構造23を配置して
もよい。
【0027】いずれにせよ、排気ガス中の微粒子が微粒
子の大きさに応じた異なる隔壁構造21、22に捕捉さ
れることで、特定の隔壁構造に集中して大小無差別の微
粒子が緊密に積み重なり、大型微粒子の間隔を小型微粒
子が埋めて、また、含有する油脂成分によって微粒子同
士が相互に凝着する等して、通気性の悪い層を形成する
可能性が減少する。
【0028】請求項3のディーゼルパティキュレートフ
ィルタでは、ディーゼルエンジンの排気ガスを抵抗素子
32に通して圧力の脈動成分を減少させる。抵抗素子3
2は、隔壁構造物31との間の空間の容積と協働して脈
動成分を平滑する。これにより、圧力の脈動が発生する
パルス状の気流が隔壁構造31の入口側に蓄積された微
粒子を隔壁構造31の奥側に移動させる(微粒子を奥側
に吹き寄せる)割合を低下させる。
【0029】抵抗素子32は、ディーゼルエンジンの排
気ガスの勢いを減じて、換言すれば排気ガスの流れを攪
乱して流路長さを実質的に延長して、隔壁構造31の濾
過構造の各部分における気流の状態を安定させ、隔壁構
造31の濾過構造の各部分に対して均一に、一定の速度
で微粒子を供給する。
【0030】抵抗素子32は、大型微粒子を捕捉可能な
大きさの多数の開口を有する素材で構成してもよい。こ
のとき、抵抗素子32は、隔壁構造31に到達する大型
微粒子の個数を抑制して、隔壁構造31の濾過構造にお
ける微粒子の蓄積速度を減じて、目詰まり(圧損)の限
界に到達する時期を遅らせる。
【0031】請求項4のディーゼルパティキュレートフ
ィルタでは、請求項3の抵抗素子が盲孔に開口を形成し
た上流側のセラミックフィルターで構成される。上流側
のセラミックフィルターは、下流側のセラミックフィル
ターとの間の容積と協働してディーゼルエンジンの排気
ガスの圧力の脈動を平滑する。これにより、下流側のセ
ラミックフィルターでは、濾過構造をなす各壁面部分に
対して均一で一定の速度で微粒子が供給される。
【0032】上流側のセラミックフィルターは、開口で
バイパスされた盲孔による流路を提供するとともに、入
口側から形成した盲孔と出口側から形成した盲孔の境界
をなす壁面を通じた濾過を伴う流路をも提供する。少な
くともこの濾過を伴う流路が微粒子の蓄積によって目詰
まりするまでの期間、上流側のセラミックフィルターは
排気ガス中の微粒子の少なくない部分を堰き止め、下流
側のセラミックフィルターに到達する微粒子の割合を減
じる。
【0033】上流側のセラミックフィルターは、下流側
のセラミックフィルターよりも粗い組織構造(大型微粒
子は捕捉できるが小型微粒子は透過する、壁面の圧損が
比較的に低い)とすることができる。
【0034】
【実施例】図4は第1実施例のディーゼルパティキュレ
ートフィルタの説明図である。図中(a) は全体の断面
図、(b) は図(a) 中のA部分の詳細を示す。ここでは、
加熱再生を前提としたセラミックフィルターの壁面の濾
過構造が、上流側で粗く下流側で密である。
【0035】図4(a) において、ディーゼルパティキュ
レートフィルタ40は、ディーゼルエンジンの排気管に
接続された入口41と、車体の排気管に接続された出口
42との間に配置したセラミックフィルター43を用い
て、ディーゼルエンジンの排気ガスから微粒子を分離し
て排気ガスを浄化する。
【0036】セラミックフィルター43は、加熱燃焼に
よる再生を前提とした、アルミナを主成分とする耐熱
性、耐燃焼性の隔壁構造であって、入口41側の面から
出口42側の面に向かって形成した多数の盲孔44と、
出口42側の面から入口41側の面に向かって形成した
多数の盲孔45とを分離する壁面を微粒子の濾過構造と
して用いる。
【0037】図4(b) において、セラミックフィルター
43の濾過構造46は、盲孔44側の表面部分に粗い濾
過構造47、盲孔45側の表面部分に密な濾過構造4
9、中間の深さ位置に濾過構造47と濾過構造49の中
間の粗さの濾過構造48を配置した三層構造を有する。
【0038】濾過構造47は、10μm 幅の細長い断面
の微小開口を無数に有する組織構造を持ち、ディーゼル
エンジンの排気ガスに含まれる大型微粒子を選択的に捕
捉する。濾過構造48は、3μm 幅の細長い断面の微小
開口を無数に有する組織構造を持ち、ディーゼルエンジ
ンの排気ガスに含まれる中型微粒子を選択的に捕捉す
る。濾過構造49は、1μm 幅の細長い断面の微小開口
を無数に有する組織構造を持ち、ディーゼルエンジンの
排気ガスに含まれる小型微粒子を選択的に捕捉する。
【0039】図5は第2実施例のディーゼルパティキュ
レートフィルタの説明図である。図中(a) は全体の断面
図、(b) は図(a) 中のA部分の詳細、(c) は図(a) 中の
B部分の詳細をそれぞれ示す。ここでは、2個のセラミ
ックフィルターのうち、上流側のものが粗い組織構造、
下流側のものが密な組織構造である。
【0040】図5(a) において、ディーゼルパティキュ
レートフィルタ50は、ディーゼルエンジンの排気管に
接続された入口51と、車体の排気管に接続された出口
52との間に配置したセラミックフィルター53、54
を用いて、ディーゼルエンジンの排気ガスから微粒子を
分離して排気ガスを浄化する。
【0041】セラミックフィルター53、54は、加熱
燃焼による再生を前提とした、アルミナを主成分とする
耐熱性、耐燃焼性の隔壁構造であって、入口51側の面
から出口52側の面に向かって形成した多数の盲孔と、
出口52側の面から入口51側の面に向かって形成した
多数の盲孔とを分離する壁面をそれぞれ微粒子の濾過構
造として用いる。
【0042】図5(b) において、セラミックフィルター
53の濾過構造57は、10μm 幅の細長い断面の微小
開口を無数に有する粗い組織構造を持ち、ディーゼルエ
ンジンの排気ガスに含まれる大型微粒子を選択的に捕捉
する。
【0043】一方、セラミックフィルター54の濾過構
造59は、1μm 幅の細長い断面の微小開口を無数に有
する密な組織構造を持ち、濾過構造57を透過した中型
〜小型微粒子を捕捉する。
【0044】図6は第3実施例のディーゼルパティキュ
レートフィルタの説明図である。ここでは、(1) ディー
ゼルパティキュレートフィルタに装着されたままの状態
で内部のセラミックフィルターを加熱再生可能とした構
造、(2) 直列に接続された2個のセラミックフィルター
をそれぞれ独立の容器に収納した構造、(3) 上流側のセ
ラミックフィルターの濾過構造に排気ガスをバイパスす
る開口を設けた構造が示される。
【0045】図6において、ディーゼルパティキュレー
トフィルタ60は、ディーゼルエンジンの排気管に接続
された入口61と、車体の排気管に接続された出口62
との間に配置したセラミックフィルター73、74を用
いて、ディーゼルエンジンの排気ガスから微粒子を分離
して排気ガスを浄化する。
【0046】セラミックフィルター73、74は、加熱
燃焼による再生を前提とした、アルミナを主成分とする
耐熱性、耐燃焼性の隔壁構造であって、入口61側の面
から出口62側の面に向かって形成した多数の盲孔と、
出口62側の面から入口61側の面に向かって形成した
多数の盲孔とを分離する壁面をそれぞれ微粒子の濾過構
造として用いる。
【0047】セラミックフィルター73、74は、いず
れも1μm 幅の細長い断面の微小開口を無数に有する密
な組織構造を持ち、排気ガス中の大型微粒子から小型微
粒子までを捕捉可能である。
【0048】一方、セラミックフィルター73は、入口
61側の面から出口62側の面に向かって形成した盲孔
の入口部分と、出口62側の面から入口61側の面に向
かって形成した盲孔の底部分とを連通する開口71を有
する。
【0049】開口71は、セラミックフィルター73の
濾過構造を透過しない排気ガスのバイパス経路を形成
し、このバイパス経路は、少なくともセラミックフィル
ター73の濾過構造が微粒子の蓄積によって全面的な目
詰まり状態となるまではセラミックフィルター73の濾
過構造と協働して、また、セラミックフィルター73の
濾過構造が微粒子の蓄積によって全面的な目詰まり状態
となった以後は単独で、セラミックフィルター74に対
して排気ガスを供給しつつ、その圧力の脈動を減衰させ
る抵抗素子として作用する。これにより、セラミックフ
ィルター74の濾過構造の各部分には、一定の速度でほ
ぼ均一に微粒子が供給され、濾過構造を立体的に用いた
蓄積が行われる結果、圧力の脈動に曝されて濾過構造の
比較的狭い面積に集中的に微粒子が降り積る場合に比較
して、その圧損の上昇速度が小さくて済む。
【0050】セラミックフィルター73は、また、少な
くともセラミックフィルター73の濾過構造が微粒子の
蓄積によって目詰まり状態となるまでの期間、排気ガス
の圧力の脈動に直接曝された状態でその濾過構造に微粒
子を蓄積し、セラミックフィルター74に到達する微粒
子の量を抑制する。
【0051】セラミックフィルター73、74を加熱再
生するための構造は、セラミックフィルター73、74
を収納する耐圧性の容器63の外周にヒータージャケッ
ト64を装着し、さらにその外周を断熱層65で包囲し
て、全体を外装体66で覆って構成される。
【0052】ディーゼルエンジンの運転に伴ってセラミ
ックフィルター73、74に微粒子が蓄積されて目詰ま
り状態となると、ディーゼルエンジンの排気側圧力が上
昇してディーゼルエンジンの効率が低下する。そこで、
車輛の休止時間を利用してヒータジャッケト64に外部
電源を接続し、さらに、入口61に空気の供給装置を接
続する。セラミックフィルター73、74には、600
〜900°Cに加熱された状態で空気が供給され、セラ
ミックフィルター73、74のそれぞれの濾過構造に蓄
積された微粒子は燃焼して、無害な炭酸ガスと水蒸気に
変換され、そのまま出口62から車体の排気管を通じて
外気中に排出される。
【0053】以上の実施例では、加熱再生を前提とした
セラミックフィルターに関する応用のみを説明したが、
本発明は、その他の形式のディーゼルパティキュレート
フィルタ、すなわち、ディーゼルエンジンの排気ガス中
の微粒子を捕捉可能な大きさの無数の微小開口を有する
大面積の隔壁構造物を備えた種々の排気ガス浄化装置に
対して応用可能である。
【0054】
【発明の効果】請求項1のディーゼルパティキュレート
フィルタによれば、隔壁構造物の濾過構造を立体的に利
用した微粒子の蓄積が行われるから、濾過構造の表面上
に大型微粒子と小型微粒子の両方が降り積もって表面上
だけで目詰まりを発生する場合に比較して、同一の単位
面積当たり微粒子蓄積量に対する圧損の上昇割合が低く
て済む。従って、隔壁構造物の交換や再生の間隔を延長
して、例えば、毎月の交換や再生の回数を削減できる。
【0055】請求項2のディーゼルパティキュレートフ
ィルタによれば、複数の隔壁構造物に分散して微粒子の
蓄積が行われるから、単一の隔壁構造物の濾過構造の表
面上に大型微粒子と小型微粒子の両方が降り積もって表
面上だけで目詰まりを発生する場合に比較して、同一の
単位面積当たり微粒子蓄積量に対する圧損の上昇割合が
低くて済む。従って、隔壁構造物の交換や再生の間隔を
延長して、交換や再生の回数を削減できる。
【0056】請求項3のディーゼルパティキュレートフ
ィルタによれば、ディーゼルエンジンの排気ガスの勢い
を減じて、隔壁構造物の全体にほぼ均一に微粒子を供給
して隔壁構造物の濾過構造を立体的に用いた蓄積を行わ
せるから、排気ガスの圧力の脈動に曝されて狭い面積に
集中して微粒子が降り積もるとともに目詰まり進行に伴
って降り積もる場所が移動する場合に比較して、同一の
単位面積当たり微粒子蓄積量に対する圧損の上昇割合が
低くて済む。従って、隔壁構造物の交換や再生の間隔を
延長して、交換や再生の回数を削減できる。
【0057】請求項4のディーゼルパティキュレートフ
ィルタによれば、下流側のセラミックフィルターにおけ
る微粒子の蓄積速度が低くて済み、下流側のセラミック
フィルターにおける微粒子の蓄積に伴う圧力上昇速度は
さらに低くて済み、上流側のセラミックフィルターの開
口が上流側のセラミックフィルターの目詰まりによる圧
損の上昇を抑制するから、全体の微粒子の蓄積量に対す
る全体の圧損の上昇速度が低くて済む。従って、隔壁構
造物の交換や再生の間隔を延長して、交換や再生の回数
を削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明の基本的な構成の説明図であ
る。
【図2】請求項2の発明の基本的な構成の説明図であ
る。
【図3】請求項3の発明の基本的な構成の説明図であ
る。
【図4】第1実施例のディーゼルパティキュレートフィ
ルタの説明図である。
【図5】第2実施例のディーゼルパティキュレートフィ
ルタの説明図である。
【図6】第3実施例のディーゼルパティキュレートフィ
ルタの説明図である。
【符号の説明】
10 隔壁構造物 11 上流側表層部分 12 下流部分 20 ディーゼルパティキュレートフィルタ 21 隔壁構造物 22 隔壁構造物 30 ディーゼルパティキュレートフィルタ 31 隔壁構造物 32 抵抗素子

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ディーゼルエンジンの排気ガス中の微粒
    子を捕捉可能な大きさの無数の微小開口を有する大面積
    の隔壁構造物(10)を備えたディーゼルパティキュレ
    ートフィルタにおいて、 前記微粒子に含まれる大型微粒子を捕捉しつつ小型微粒
    子を透過させる大きさの前記開口を有する層(11)を
    前記隔壁構造物(10)の断面の上流側表層部分に配置
    し、 前記微粒子に含まれる小型微粒子を捕捉できる大きさの
    前記開口を有する層(12)を前記隔壁構造物(10)
    の断面の下流側部分に配置し、 前記断面の上流側表層部分(11)と下流側部分(1
    2)とが、前記断面内で直列に連結された微粒子濾過構
    造を構成することを特徴とするディーゼルパティキュレ
    ートフィルタ。
  2. 【請求項2】 ディーゼルエンジンの排気ガス中の微粒
    子を捕捉可能な大きさの無数の微小開口を有する大面積
    の隔壁構造物を備えたディーゼルパティキュレートフィ
    ルタ(20)において、 前記微粒子に含まれる大型微粒子を捕捉しつつ小型微粒
    子を透過させる大きさの前記開口を有する独立した隔壁
    構造物(21)を上流側に配置し、 前記微粒子に含まれる小型微粒子を捕捉できる大きさの
    前記開口を有する独立した隔壁構造物(22)を下流側
    に配置し、 複数の前記独立した隔壁構造物(21、22)が、直列
    に連結された微粒子濾過構造を構成することを特徴とす
    るディーゼルパティキュレートフィルタ。
  3. 【請求項3】 ディーゼルエンジンの排気ガス中の微粒
    子を捕捉可能な大きさの無数の微小開口を有する大面積
    の隔壁構造物(31)を備えたディーゼルパティキュレ
    ートフィルタ(30)において、 前記隔壁構造物(31)の入口側の流路断面積に相当さ
    せて配置されて、前記隔壁構造物(31)における前記
    排気ガスの圧力脈動を緩和する抵抗素子(32)を設
    け、 前記隔壁構造物(31)と前記抵抗素子(32)とが、
    直列に連結された微粒子濾過構造を構成することを特徴
    とするディーゼルパティキュレートフィルタ。
  4. 【請求項4】 入口側の面から形成した多数の盲孔と出
    口側の面から形成した多数の盲孔との境界をなすそれぞ
    れの壁面を微粒子の濾過構造として用いるセラミックフ
    ィルターを2個直列に接続したディーゼルパティキュレ
    ートフィルタにおいて、 排気ガスの上流側に配置した一方の前記セラミックフィ
    ルターは、前記盲孔の少なくとも一部について、前記入
    口側の盲孔の入口近傍と前記出口側の盲孔の底近傍とを
    短絡して前記壁面を貫通する開口を有することを特徴と
    するディーゼルパティキュレートフィルタ。
JP4284821A 1992-10-23 1992-10-23 ディーゼルパティキュレートフィルタ Withdrawn JPH06137129A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4284821A JPH06137129A (ja) 1992-10-23 1992-10-23 ディーゼルパティキュレートフィルタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4284821A JPH06137129A (ja) 1992-10-23 1992-10-23 ディーゼルパティキュレートフィルタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06137129A true JPH06137129A (ja) 1994-05-17

Family

ID=17683447

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4284821A Withdrawn JPH06137129A (ja) 1992-10-23 1992-10-23 ディーゼルパティキュレートフィルタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06137129A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07332061A (ja) * 1994-06-03 1995-12-19 Isuzu Ceramics Kenkyusho:Kk ディーゼルパティキュレートフィルタとその製造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07332061A (ja) * 1994-06-03 1995-12-19 Isuzu Ceramics Kenkyusho:Kk ディーゼルパティキュレートフィルタとその製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100595407B1 (ko) 입자형상 물질의 감소장치
US4875335A (en) Apparatus and method for treating an exhaust gas from a diesel engine
US8889221B2 (en) Method for reducing pressure drop through filters, and filter exhibiting reduced pressure drop
US5179061A (en) Filter or catalyst body
US6835224B2 (en) Open end diesel particulate trap
US7785384B2 (en) Pleated diesel particulate filter assembly
JPS58199018A (ja) 電気的加熱手段を有する排気ガス微粒子浄化装置
JPH0657288B2 (ja) パテイキユレ−トトラツプ
JPS61223215A (ja) 微粒子捕集用フイルタ部材の再生方法
JP2587068B2 (ja) ディ−ゼルエンジン排ガス中の微粒子処理装置
JP4874789B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JPH06137129A (ja) ディーゼルパティキュレートフィルタ
JP2013513760A (ja) 再生利用可能なパティキュレートフィルタ
JP2544659B2 (ja) パティキュレ―トトラップ装置
US20080295467A1 (en) Particulate Filter for an Internal Combustion Engine
JP3374654B2 (ja) ディーゼル機関の排気浄化装置
JPS5828505A (ja) 加熱手段を有する微粒子捕集装置
JP2003172129A (ja) 排ガスの粒子状物質除去装置。
JP2003214143A (ja) ディーゼル微粒子除去装置及び該除去装置を備えるディーゼル車
JP2002349230A (ja) 排気ガス浄化装置
JP3087397B2 (ja) ディーゼル機関用パティキュレートトラップ
JP2000130150A (ja) デイーゼル機関の排気微粒子フイルタ
EP1536110A1 (en) Catalysed exhaust gas soot filter
JPH068253Y2 (ja) 内燃機関の排気微粒子捕集装置
JP2003027923A (ja) 排ガスの粒子状物質除去装置。

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20000104