JPH06130024A - 酵素電極およびそれを用いたバイオセンサ - Google Patents

酵素電極およびそれを用いたバイオセンサ

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JPH06130024A
JPH06130024A JP4278829A JP27882992A JPH06130024A JP H06130024 A JPH06130024 A JP H06130024A JP 4278829 A JP4278829 A JP 4278829A JP 27882992 A JP27882992 A JP 27882992A JP H06130024 A JPH06130024 A JP H06130024A
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JP
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enzyme
electrode
electron
conductive
substrate
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JP4278829A
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English (en)
Inventor
Yoshihisa Kishimoto
芳久 岸本
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 導電性基体上に有機電荷移動錯体結晶からな
る導電層を設け、これに水不溶性高分子を用いて酵素お
よび電子メディエーターを固定化し、さらに表面に導電
性高分子を電解重合により析出させた酵素電極、および
これを測定極とし近傍に対極を設けたバイオセンサ。 【効果】 感度が高く基質が低濃度の場合でも優れた応
答性を示す。また、このバイオセンサは微小化が可能
で、微量の試料に対しても簡便、迅速かつ高精度に測定
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酵素電極およびそれを用
いたバイオセンサに関し、特に、血液、尿等の体液成分
中に含まれる微量の生体基質の濃度を測定するのに好適
である。
【0002】
【従来の技術】酵素の優れた基質特異性を利用した分析
法が、臨床分析化学、食品製造、環境化学等の分野で用
いられている。特に、臨床分析化学の分野では、グルコ
ース、尿素、尿酸等の生体基質を選択的に検出しうる酵
素センサが開発されている。これらの酵素センサは、酸
素電極や白金電極等の電極と酵素固定膜とから構成さ
れ、酵素反応による物質変化を電極により電気信号の変
化量として読み取ることにより、その酵素が特異的に作
用する基質の濃度を測定するものである。例えば、グル
コースセンサなどでは、下記式に従い生成または消費さ
れる過酸化水素、酸素等の電極活性な物質を電極でモニ
ターすることにより、生体基質濃度を測定する。
【0003】
【化1】
【0004】しかし、このような原理に基づく酵素電極
には次のような問題点がある。 上記式で明らかなように、基質が反応するためには化
学量論的な酸素を必要とするが、実際の測定において、
例えばグルコースセンサで糖尿病患者の血中グルコース
濃度を測定する場合、体液中の溶存酸素量では不足であ
る。そのため、試料血液を希釈したり、何らかの方法で
酸素を補給することが必要である。
【0005】過酸化水素を電気的にモニターする場
合、試料溶液中に例えばアスコルビン酸のような還元性
物質が存在すると測定誤差を生じる。そこで、これら誤
差を取り除くための手段を講じる必要がある。
【0006】このように、酵素反応に伴い生成あるいは
消費される物質の濃度を測定する原理に基づくセンサ
は、溶存酸素の影響や妨害物質による誤差などの問題を
有している。また、酵素固定膜を酸素電極や過酸化水素
電極に装着することが必要であるため、微小化にも限界
がある。
【0007】一方、これらの問題点を解決するため、酵
素反応に伴う電子移動を直接検知する酵素電極として、
導電性高分子を利用した酵素電極および電子メディエー
ターを利用した酵素電極が提案されている。前者は、ポ
リピロール、ポリアニリン等の導電性高分子の電解重合
時に、酵素をモノマー溶液中に共存させ、重合時に重合
膜中に酵素を捕捉するか、あるいはあらかじめ重合した
導電性高分子膜上に公知方法により酵素固定膜を設ける
ことにより、導電性の酵素固定膜を得るものである。ま
た、電子メディエーターを利用した酵素電極は、カーボ
ンペースト等の中にフェロセン類、ベンゾキノン、フェ
リシアン化イオン、N−メチルフェナジニウム等の電子
メディエーターを封じ込め、カーボンペースト電極表面
に酵素を固定化し、適当な高分子膜で被覆したものであ
る。しかし、導電性高分子を利用した酵素電極では、溶
存酸素の影響を受けないという利点はあるが、応答性が
低く、応答時間が長い等の問題がある。さらに、電解重
合時に重合膜中に酵素を捕捉するという手法を取る場合
は、固定化される酵素量を制御することは難しく、また
酵素電極として利用する際、酵素の脱離による経時的な
基質応答性の低下は避けることができない。また、従来
の電子メディエーターを利用した酵素電極でも電導度が
低く応答性、応答時間の点で不十分である他、電子メデ
ィエーターをカーボンペースト中に分散させた形態をと
るため、電子メディエーターの溶出、脱離に伴う経時的
な応答性の低下という問題を有する。
【0008】また、このような酵素電極を用いて実際に
生体試料中の特定成分を定量する場合、高精度に測定す
ることはもちろん、試料液の希釈、攪拌等の操作を必要
とせず、簡易にかつ迅速に測定できることが望ましい。
また、血液等の試料の場合、使用できる試料の量に制約
があることが多く、微量試料での測定が望まれる。従来
の酵素電極においては、簡易かつ迅速に、また微量の試
料でも正確な測定を長期にわたり行えるものはなかっ
た。
【0009】そこで、本発明者は、これら従来の酵素電
極の欠点を解決するものとして、先に、有機電荷移動錯
体結晶を電極材料に用いた酵素電極を提案した(特願平
2−24484 号) 。この酵素電極は、酵素反応に伴う電子
移動を直接検知する方式をとることにより、溶存酸素の
影響を受けず、また妨害物質の影響も少ないという利点
に加え、経時安定性に優れ、長期にわたり高精度な応答
を与えることができるという利点を有する。また、本発
明者はこの酵素電極においてさらに改善を重ね、酵素反
応に伴う電子移動を効率的に行うことができ、より応答
性が向上した酵素電極も提案した (特願平3−7908号、
特願平3−86884 号) 。さらに、これらの酵素電極を用
いて微小化したバイオセンサを作製することにより、試
料液の希釈、攪拌等の操作を必要とせず、微量試料での
測定を可能にした(特願平4−11346 号)。しかしなが
ら、電極を微小化して微量試料の測定に対応させる場
合、あるいは基質濃度が低い場合、得られる出力電流の
絶対値は当然減少する。従って、より高精度の測定を行
うには酵素電極自身の応答感度を向上させることが望ま
れる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、電極系を微
小化した場合あるいは基質濃度が低い場合でもより高精
度に測定できる酵素電極、およびそれを用いたバイオセ
ンサを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、有機電荷
移動錯体を電極材料として利用し、酵素および電子メデ
ィエーターを水不溶性高分子を用いて固定化した電極の
表面に、電解重合により導電性高分子を析出させて表面
を覆うことにより、酵素反応に伴う電子伝達がより効果
的になり、その結果、酵素電極の応答感度を向上させる
ことができることを見い出し本発明を完成させた。さら
に、この酵素電極を測定極としその近傍に対極を設けて
微小化バイオセンサを製造すれば、微量試料であっても
高精度の測定が可能であることも見い出した。
【0012】本発明は、有機電荷移動錯体結晶を導電層
に含む電極に、水不溶性高分子を用いて酵素および電子
メディエーターを固定化し、さらにその表面に電解重合
により導電性高分子を析出させたことを特徴とする酵素
電極を要旨とする。この酵素電極は、酸化還元酵素を用
いる場合に特に好適である。また、本発明は上記酵素電
極からなる測定極およびその近傍に設けた対極からなる
電極系を有するバイオセンサにも関する。
【0013】
【作用】本発明の酵素電極は、導電性基体上に有機電荷
移動錯体からなる導電層を設け、これに水不溶性高分子
を用いて酵素および電子メディエーターを固定化し、そ
の表面に電解重合により導電性高分子を析出させた電極
である。また、この酵素電極を測定極とし、その近傍に
対極を設けて本発明のバイオセンサを得る。
【0014】有機電荷移動錯体からなる導電層は、導電
性基体上に設ける。これは、導電性基体上の絶縁性高分
子フィルム内に有機電荷移動錯体結晶を成長させたもの
であってもよいが、導電性基体上に直接形成させたもの
が好ましい。
【0015】有機電荷移動錯体結晶を絶縁性高分子フィ
ルム内に成長させて導電層を形成するには、例えば、導
電性基体上に、電子供与体層を設け、その上にポリエチ
レンビニルブチラール、ポリエステル、ポリアミド、ポ
リエステルアミド等の絶縁性高分子の被膜を設け、これ
を有機電子受容体を含有する溶液と接触させる方法があ
る。この導電層に酵素、あるいは酵素と電子メディエー
ターを固定化して酵素電極を得る。
【0016】導電性基体の表面に有機電荷移動錯体結晶
を直接形成させて導電層とするには以下に示すような方
法で、厚さ方向に結晶を成長させて容易に得ることがで
きる。得られた導電層は厚さ方向に良好な導電性を有す
るものである。導電性基体としては、銅、銀、白金、金
等の金属やカーボン電極の他、これらの導電性材料から
なる導電層を蒸着等の手段により表面に設けた基体、あ
るいはこれらの導電性材料の粉末を含有するペーストか
ら作成した基体等が使用できる。
【0017】ここで、有機電荷移動錯体 (以下、有機CT
錯体と称する) とは、有機電子受容体と電子供与体とか
ら、両者の間の電荷移動反応に伴い形成される化合物で
ある。この有機CT錯体の形成に用いる有機電子受容体と
しては、特に制限されないが、シアノメチレン官能基を
有する化合物が好ましく、中でもジシアノメチレン官能
基と、キノンあるいはナフトキノン骨格とを有する化合
物が好適である。このうちでも特に、7,7',8,8'-テトラ
シアノキノジメタン(TCNQ)はCT錯体形成能が強く、得ら
れる有機CT錯体の電気伝導度が高いため応答時間、応答
性で有利である。また工業的にも比較的入手が容易であ
ることから好適である。
【0018】有機CT錯体の形成に用いる電子供与体とし
ては、使用する有機電子受容体と、導電性を有するCT錯
体を形成しうるものであれば、特に制限されるものでは
なく、有機、無機のいずれでもさしつかえない。具体的
には、無機材料としては銅、銀、コバルト、ニッケル、
鉄、マンガンなど、また有機材料としては、テトラチア
フルバレン、テトラセレノフルバレン等のテトラセン
類、及びその誘導体、あるいは 2,2'-ビスピリジニウ
ム、N-メチルフェナジニウム等、公知の電子供与体を使
用することができる。
【0019】有機CT錯体結晶を成長させるには、液相お
よび気相中での公知の方法を使用できる。液相中で有機
CT錯体結晶を成長させる方法としては例えば次の方法が
ある。まず、基体表面に電子供与体層を設けたものか、
あるいは電子供与体としても機能する銅板等の基体の一
部ないしは全部を、有機電子受容体を含有する溶液と接
触させる。これにより、溶液中の有機電子受容体は、基
体の表面を構成する電子供与体との間でCT錯体化反応を
起こし、錯体が成長する。
【0020】上記の有機電子受容体含有溶液の調製に使
用する溶媒としては、極性のある非プロトン溶剤、例え
ばアセトニトリル、ジオキサン、N,N-ジメチルホルムア
ミド、ジメチルスルホキシド、ヘキサメチルホスホルア
ミド、メチルエチルケトン等が好適である。この溶液に
おける有機電子受容体の濃度は、溶剤100 重量部に対し
て通常0.01重量部〜飽和濃度、好ましくは0.1 重量部〜
飽和濃度が適当である。
【0021】有機CT錯体の形成は、通常、10〜30℃の温
度で行うが、用いる有機電子受容体と基体表面の電子供
与体の組み合わせによっては、CT錯体化反応が急激に進
み、緻密で均一な目的層が得にくい場合がある。そのよ
うな場合は、必要に応じて溶液、基体、雰囲気温度を下
げたり、溶液の濃度を低くすればよい。また逆に、錯体
化反応が遅く、有機CT錯体結晶が必要な厚みに成長する
のに長時間を要する場合は、必要に応じて、加熱するこ
とができる。有機電子受容体含有溶液の接触時間は、用
いる有機電子受容体と電子供与体との組み合わせや目的
とする導電層の厚みに大きく依存するが、一般に10秒か
ら1時間程度である。
【0022】気相成長法としては一般に真空蒸着法を用
いることができる。まず、基体表面に電子供与体層を設
けたものか、あるいは電子供与体としても機能する銅板
等を、減圧下(1×10-3〜1×10-7torr) に設置し、錯
体結晶を成長させたい部分を適当な温度 (100 〜300
℃) に加熱保持する。次に、電子受容体を徐々に加熱
し、気化させる。これにより、基体表面に到達した電子
受容体分子と、基体表面の電子供与体との錯体化反応に
より錯体が成長する。この際、導電層の厚みは基体温
度、電子受容体の気化速度等により容易に制御すること
ができる。
【0023】このような液相法あるいは気相法により作
成した有機CT錯体は、一般に微細な針状結晶となり、基
板面に対して垂直方向に成長する。この有機CT錯体から
なる導電層の厚みは特に制限されるものではないが、通
常0.01〜50μmの範囲であり、好ましくは0.1 〜10μm
である。
【0024】上述の如く、導電層はその厚み方向に成長
した微細な針状結晶からなり、そのため導電層の表面は
微細な凹凸を有する構造となる。従って、後述の酵素や
電子メディエーターの固定化の際には、酵素や電子メデ
ィエーターをこの微細な凹部に捕捉することができ、そ
れらの固定化が容易となる。また、微細な針状結晶であ
るため電極部の実際の表面積を広くとることができ、そ
の結果、酵素および電子メディエーターの固定化量を増
大させ、酵素電極の出力として得られる電流密度を大き
くすることが可能となる。
【0025】この導電層の厚みが上記範囲以下で薄すぎ
る場合、充分な表面積を得ることができず、その結果出
力電流値が小さくなる。また、逆に上記範囲を超えて厚
すぎる場合は、導電層自体の抵抗値が大きくなる。従っ
て、酵素電極として使用する場合、電圧印加の際、電極
表面での電圧降下を起こすことになる。また、この有機
CT錯体自体、力学的な強度は大きくないため、厚すぎる
と構造的な欠陥を生じやすくなる。
【0026】導電層は必要に応じ、洗浄、乾燥し、次い
で導電性基体と導電層からなる電極に、水不溶性高分子
を用いて酵素および電子メディエーターを導電層に接す
るように固定化する。
【0027】酵素は、対象とする物質や目的とする化学
反応に応じ、酵素の基質特異性及び反応特異性を考慮し
て適宜選択することができる。使用しうる酵素は、特に
制限されないが、例えばグルコースオキシダーゼ、アル
コールデヒドロゲナーゼ、ペルオキシダーゼ、カタラー
ゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、ガラクトースオキシダー
ゼ、ペニシリナーゼ等が挙げられる。また、酸化還元酵
素と補酵素との組み合わせも可能である。
【0028】使用する電子メディエーターは、酵素反応
に伴う電子移動を効率よく行うことができる、すなわ
ち、酵素から有機CT錯体への電子移動をスムーズに行わ
せるものであればよい。例えば、酸化酵素により基質を
酸化する反応の場合は、還元型となった酵素から容易に
電子を受取り、電子メディエーター自身は酸化型から還
元型となり、かつ導電層表面での電極反応により電子を
電極へ供与し、酸化型に戻る性質を有するものである。
このような電子メディエーターとしては、フェロセン、
1,1'- ジメチルフェロセン、フェロセンカルボン酸、フ
ェロセンカルボキシアルデヒド等のフェロセン誘導体、
ハイドロキノン、クロラニル、ブロマニル等のキノン
類、フェリシアンイオン、オクタシアノタングステン酸
イオン、オクタシアノモリブデン酸イオン等の金属錯体
イオン等が好適である。有機CT錯体からなる導電層に、
水不溶性高分子を用いて、酵素および電子メディエータ
ーを固定化する方法としては次のような方法が可能であ
る。
【0029】(1) 前記導電層上に酵素および電子メディ
エーターを含む溶液を塗布、乾燥させ、ついで水不溶性
高分子溶液を塗布、乾燥させることにより、導電性基体
上に導電層、酵素および電子メディエーターからなる中
間層および水不溶性高分子被覆層からなる3層を設け
る。 (2) 前記導電層上に酵素および電子メディエーターを含
む水不溶性高分子溶液を塗布、乾燥させることにより、
導電性基体上に導電層、酵素および電子メディエーター
を含む水不溶性高分子被覆層からなる2層を設ける。 (3) 前記導電層上に酵素を含む溶液を塗布、乾燥させ、
次いで電子メディエーター、あるいは電子メディエータ
ーと酵素を含有する水不溶性高分子溶液を塗布、乾燥さ
せることにより、導電性基体上に導電層、酵素からなる
中間層、および電子メディエーターあるいは電子メディ
エーターと酵素を含む水不溶性高分子被覆層からなる3
層を設ける。 (4) 前記導電層上に電子メディエーターを含む溶液を塗
布、乾燥させ、次いで酵素あるいは酵素と電子メディエ
ーターとを含有する水不溶性高分子溶液を塗布、乾燥さ
せることにより、導電性基体上に導電層、電子メディエ
ーターからなる中間層、および酵素あるいは酵素と電子
メディエーターとを含む水不溶性高分子被覆層からなる
3層を設ける。
【0030】酵素および電子メディエーターの固定化
は、上記方法が簡便で好適であるが、これらに限定され
ることなく、公知の共有結合法、イオン結合法、吸着
法、包括法、架橋法等を用いることも可能である。
【0031】水不溶性高分子としては、容易に均一に成
膜することができ、酵素、電子メディエーターを均一に
分散固定し、かつ酵素電極として使用する際、試料溶液
中で溶解、膨潤して酵素、電子メディエーターの溶出に
よる出力の低下を招くことのないものであれば限定され
ることなく使用できる。さらに、導電層中にピンホール
が生じていると酵素電極として使用する際、基体あるい
は電子供与体の試料溶液中への溶出の可能性があるが、
水不溶性高分子層はピンホール部を覆うことにより溶出
を防止する。このような水不溶性高分子には、ポリビニ
ルブチラール、ポリエステル、ポリアミド、ポリエステ
ルアミド等の熱可塑性ポリマーが例示でき、これらの1
種または2種以上を使用することができる。酵素、電子
メディエーターの固定方法に応じ、また基質の拡散性等
を考慮して適宜ポリマーを選択することができるが、例
えばポリマービニルブチラールは水不溶性でありながら
親水性、吸水性を有し、しかも非常にミクロなポアを有
するため好適である。
【0032】酵素および電子メディエーターを含有する
水不溶性高分子で導電層を被覆するには、水不溶性高分
子を適当な有機溶剤で溶解させた溶液中に、酵素および
電子メディエーターを溶解もしくは均一に分散させ、こ
れを導電層に直接塗布、乾燥させることにより行うこと
ができる。酵素、電子メディエーターを分散させて使用
する場合は、水不溶性高分子が析出しない範囲で、酵
素、電子メディエーターの良溶媒である水等を適宜添加
すると酵素、電子メディエーターの分散、溶解性を向上
させて固定化を効率的に行える。得られた酵素電極は、
純水あるいは緩衝液等で洗浄して、完全に固定化されて
いない酵素、電子メディエーターを取り除いた後、使用
に供することができる。また、この酵素電極をさらに電
子受容体溶液に浸漬する等の手段で有機CT錯体を成長さ
せておけば、膜全体の導電性を高め、大きい応答電流が
得られる点で有利である。
【0033】酵素および電子メディエーターを含有する
水不溶性高分子で導電層を被覆する場合、酵素から有機
CT錯体、酵素から電子メディエーター、あるいは電子メ
ディエーターから有機CT錯体のへのスムーズな電子移動
性を確保して応答性をよくするには、固定膜は薄い方が
よい。例えば10Å〜10μm好ましくは100 Å〜1μmで
ある。また必ずしも均一な膜である必要はなく、酵素と
有機CT錯体、酵素と電子メディエーター、あるいは電子
メディエーターと有機CT錯体が直接接触するようにすれ
ばよい。
【0034】また、水不溶性高分子で、酵素および電子
メディエーターからなる中間層を被覆する場合は、酵素
と基質との接触、および残存しているピンホールの被覆
を考慮して0.01〜10μm好ましくは0.1 〜5μm程度の
厚さとすることが望ましい。こうして得た酵素電極は、
導電性基体上に設けた導電層上に酵素と電子メディエー
ターが接触するように固定させた構造であり、従来の過
酸化水素電極、酸素電極等に比べ構造的に簡単であり、
小型化が可能である。また、有機CT錯体結晶からなる導
電層は、酵素との間で電子移動が容易であるのみなら
ず、従来電子メディエーターとして使用されていたフェ
ロセン類等と比較して、その結晶層の電気伝導度は著し
く大きい。これは、これら有機CT錯体が発達した針状結
晶を構するため、同じ含有量でも膜中の導電パス数が多
くなり、電子移動に有効に寄与するためと考えられる。
また、導電層表面に電子メディエーターが固定化されて
いるため、有機CT錯体と酵素が接触しているにもかかわ
らず構造的に電子移動が起こりにくい部分においても、
スムーズな電子移動性を確保し、応答性を向上させるこ
とが可能となる。また、有機CT錯体結晶をポリマーを用
いずに導電性基体上に直接成長させると、針状結晶の微
細な凹凸表面が得られるため、導電層に直接接触する酵
素や電子メディエーターの量を多くすることができ、酵
素電極の応答性をより一層高めることができる。
【0035】本発明の酵素電極は、上記のようにして得
た酵素固定化電極の表面に、さらに電解重合法により導
電性高分子を重合析出させたものである。電解重合は、
導電性高分子を形成するモノマーおよび電解質を含む緩
衝液中に上記酵素固定化電極を接触させ、0.1 V〜2.0
V程度の一定電位を印加あるいは所定の電位サイクルで
電位を掃引して該モノマーを電解重合させることにより
行うことができる。
【0036】電解重合により導電性高分子を形成するモ
ノマーとしては、ピロールおよび/またはその誘導体1
種以上を使用できる。ピロールの誘導体にはピロールの
3位や4位の水素を各種の基で置換したものや、窒素上
の水素を置換したものが例示できる。また、ピロールと
その誘導体1種以上との混合物も使用できる。ピロール
および/またはその誘導体の濃度は特に限定されない
が、0.01〜0.5 M程度が好適である。モノマー濃度が低
すぎるとポリピロール膜の形成が悪く、また高すぎる濃
度のモノマーは水に対して溶解困難となる。
【0037】電解重合時に用いられる電解質には、水溶
液の支持電解質として一般に用いられているものが使用
できる。例えばNaCl、KCl 、Na2SO4、K2SO4 、NaClO4
KClO4 、トリフロロ酢酸ナトリウム、トリフロロ酢酸カ
リウム、パラトルエンスルホン酸ナトリウム、パラトル
エンスルホン酸カリウム等が挙げられる。支持電解質の
濃度は、水溶液がイオン電導性を保持しうる程度であれ
ばよく、通常0.01〜1M程度、好ましくは0.05〜0.5 M
の範囲である。
【0038】緩衝液は、電解重合時の水溶液のpHを一定
に保持するものであり、緩衝液の成分化合物が、電解重
合時に電気化学的に酸化されたり還元さたりせずに安定
に存在するものであればよい。このような緩衝液として
はフタル酸緩衝液、酢酸緩衝液、リン酸緩衝液、クエン
酸緩衝液が好適である。
【0039】電解重合は、上記緩衝液のpHを5〜7に保
持して行うのが好ましい。5以下のpHでは重合反応が急
速に進み、導電性高分子層の厚みが大きくなりすぎる。
その結果、測定時に基質が酵素に達するまでに長時間を
要し、応答電流が小さくなる。逆に、pH7以上では成膜
速度が遅く膜自体が不均一になるとともに、得られる導
電性膜自体の電導度が低下し応答電流が小さくなる。導
電性高分子膜の厚みは通常0.01〜10μm 、好ましくは0.
1 〜1μm であり、析出する高分子の量を印加時間等に
より調節して所望の厚みとする。
【0040】上記のようにして導電性高分子で表面を覆
った電極は、表面の導電パスが増加し、高感度での測定
が可能であり、微小化した場合あるいは基質濃度が低い
場合の測定に良好に使用できる。
【0041】本発明ではさらに、上記の酵素電極を測定
極とし、その近傍に対極を設けてバイオセンサとするこ
とにより、微小化されたバイオセンサを提供できる。こ
のようなセンサは測定極と対極を試料で覆えばよいの
で、微量の試料であってもセンサに直接滴下する等の方
法で測定が容易にできる。
【0042】対極は、測定極に一定電位を印加した時、
それらの電極での電流が支障なく流れるようにするた
め、電極自身の抵抗が小さく、なるべくそれ自身が測定
試料中で分極せず、また対極での反応生成物が測定極で
の反応を妨害したり、それ自身が反応することのない特
性を有するものを使用する。このような観点から、白
金、金、銀、銅等の金属や、カーボン電極の他、これら
の導電性材料からなる導電層を蒸着、スパッタ等の手段
により基体表面に設けたり、あるいはこれらの導電性材
料の粉末を含有するペーストから作成することにより得
たものが対極として使用できる。また、例えば銀を使用
する場合は、アノード分極等の手段によりその表面にAg
Clを析出させ、溶液中で電気化学的に安定な形にするこ
とも好ましい。
【0043】対極と測定極は種々の形状で設けることが
できるが、製造コスト、工程の簡便さ、測定に必要とす
る試料の容量等の観点からは同一平面上に設けるのが好
適である。同一支持体上に設ける場合は、例えばガラス
板、樹脂板、樹脂フィルム等の非導電性支持体上に、
銅、銀、金、水銀等の金属層を蒸着、スパッタ等により
形成し、測定極における導電性基体および対極とする。
また、測定極において導電性基体上に直接形成させる有
機CT錯体を、同様にして対極上にも成長させ、これを対
極として使用してもよい。この場合、測定極と対極とを
同一支持体に配置した構造においては、測定極の有機CT
錯体を成長させる工程において同時に対極を作製するこ
とができ、工程が簡便であるという利点がある。
【0044】なお、本発明のバイオサンセを用いた測定
では、参照電極を使用せずに行うことが可能である。こ
のような場合、対極の面積は測定極の面積の2倍以上、
好ましくは10倍以上であることが望ましい。これは、測
定時に印加する電位差が主に測定極にかかるようにする
ことにより、高精度に定量するためである。
【0045】本発明のバイオセンサに電位を印加して酵
素反応による応答電流を測定する際は、パルス電位を印
加するのが好ましい。定常状態電流の印加では、電極の
表面状態が目的以外の電気化学反応等により変化するの
で、測定誤差を生じやすくなる。パルス電位を印加すれ
ば、このような電極の劣化を極力低減でき、安定化時間
が短いことからも好適である。また、より高度に測定す
るためには活性化パルスを印加することが望ましい。す
なわち、測定に先立ち、試料滴下の直後あるいは緩衝液
や生理食塩水等の電解質水溶液等の滴下後、特定のパル
ス、三角波、矩形波、正弦波等の電位を短時間印加す
る。これは、特定の電位印加により電極の表面を活性化
するとともに、一部不十分であった導電パスを再形成さ
せることにより応答電流を増加させる効果を有すると考
えられる。印加時間は0.1ms 〜1s、好ましくは1ms〜
500ms である。
【0046】本発明のバイオセンサでは、グルコース等
の糖分、乳酸、アルコール等の血液や尿中の微量生体物
質、食品加工プロセスにおける糖分、アルコール分等を
測定できる。従来のバイオセンサでは、測定時、希釈、
攪拌する必要があったが、本発明のバイオセンサを用い
れば、試料を希釈、攪拌することなくそのまま測定で
き、上記のような物質を選択的に高精度で、しかも長期
にわたって繰り返し分析することが可能である。
【0047】
【実施例】
【0048】
【実施例1】銅張りガラスエポキシ基板 (松下電工製R
−1701) をエッチングして図1に示す形状の測定極部
(直径1.5mm )および対極部を形成し、さらに全面を電
解銀めっきして電極とした。次に、電極部以外をエポキ
シ樹脂塗料をスクリーン印刷してモールドした。
【0049】対極部は、0.1 M塩酸中で0.4 mA/cm-2
電流密度で2分間アノード分極をさせ、表面に塩化銀を
析出させた。
【0050】7,7',8,8'-テトラシアノキノジメタン (試
薬、キシダ化学製、以下TCNQと略す) 1.0gをアセトニト
リル (試薬、スペクトル用)10mg 中に加えてTCNQの飽和
溶液を調製した。このTCNQ飽和溶液を2μl測り取り、
室温下で上記電極の測定極部に滴下、自然乾燥した。こ
の操作を計5回繰り返し、測定極部の全面に濃紫色の微
細な針状結晶を有する有機CT錯体薄膜を形成させた。
【0051】グルコースオキシダーゼ (Aspergillus n
iger由来、Sigma 社製、Type VII)4.0 mgを1mlの100
mMリン酸緩衝液 (pH7.0)に溶解した後、4μlを測り
取り、上記測定極部に塗布風乾した。
【0052】ポリビニルブチラール樹脂〔商品名: エス
レックB、BX−L 、積水化学工業(株)製〕1.0 gおよ
び1,1'- ジメチルフェロセン〔試薬、東京化成 (株)
製〕 1.0gをエチルカルビトール2.5 gに溶解して還元
型メディエーターを含有する組成物とした。この組成物
をスクリーン印刷機を用いて前記測定極部に印刷した
後、80℃中10分間乾燥して約3μm の厚みを有する還元
型メディエーターを含有する層を形成した。
【0053】次に,前出のTCNQ溶液を1μl測り取
り上記測定極上に塗布、風乾させてメディエーターを酸
化型にした後、純水で洗浄した。
【0054】モノマーとしてピロールを、電解質として
0.1 M塩化カリウムを含む67mMリン酸緩衝液 (pH 7.0)
を調製し、前記電極系の測定極部を作用極、白金板を対
向電極、銀/塩化銀電極を参照電極として0.8 Vの定電
位を印加し、電荷量が1C/cm2 になるまで電解重合を
行った。
【0055】上記電極系の測定極を作用電極、対極を対
向電極、銀/塩化銀電極を参照電極としてバッチ式測定
装置の測定セルに装着し、0.1M KCl/0.1Mリン酸緩衝液
(pH7.0) に浸漬した。0.15V(Ag/AgCl 対比) の電位
を印加して、図2に示す各グルコース濃度に対する応答
電流を測定した。図2から明らかなように、測定濃度範
囲で良好な直線関係が得られた。
【0056】
【比較例1】ポリピロールの電解重合を施さないこと以
外は実施例1と全く同様にして電極系を作製し、この電
極系について実施例1と同様にして測定を行った。
【0057】図2に示すように、測定濃度範囲において
直線製は得られたが、応答感度、すなわち応答の直線の
傾きは実施例1に比べて劣っていた。
【0058】
【実施例2】実施例1と同様にして、測定極および対極
を有する電極パターンを作製し、導電性有機CT錯体薄
膜を形成した後、測定極部のみに酵素溶液を塗布した。
【0059】TCNQ 5.0gを300 mlのアセトン中に室温で
懸濁させ、これにTCNQと当量のジメチルフェロセンのア
セトン溶液を徐々に滴下し、さらに2時間攪拌した後、
濾過、乾燥してジメチルフェロセン−TCNQ錯体を得た。
【0060】ポリビニルブチラール樹脂を1.0 g、上記
ジメチルフェロセン−TCNQ錯体を0.7 g、TCNQを0.3 g
測り取り、2.5 gのエチルカルビトールを加え、乳鉢で
良く混練して酸化型メディエーターを含有する組成物を
作製した。これを実施例1と同様にして、スクリーン印
刷法により測定極部上に印刷、乾燥して、厚み約4μm
の酸化型メディエーターを含有する層を作製した。
【0061】さらに、実施例1と同様にポリピロールの
電解重合により電極表面に導電性高分子層を形成した。
【0062】上記電極系に、図3に示す各グルコース濃
度の0.1M KCl/67mMリン酸緩衝液試料5μlを滴下し
た。対極に対して500 mVの電位を0.2 秒間印加し、その
まま室温で1分間放置した後、対極に対して0.25Vのパ
ルス電位を測定極に印加し、印加5秒後の電流値を測定
した。このようにして得られた各グルコース濃度に対す
る結果を図3に示す。
【0063】図3より、微量の試料滴下に対して良好な
応答特性が得られたことが明らかである。
【0064】
【比較例2】ポリピロールの電解重合を施さないこと以
外は実施例2と全く同様にして電極系を作製し、この電
極系について実施例2と同様にして測定を行った。結果
を図3に示す。
【0065】電解重合を行わないと、比較的低濃度の測
定範囲において直線性および応答感度、すなわち応答の
直線の傾きが実施例2に比べて劣る。
【0066】
【実施例3】実施例2で作製した酸化型メディエーター
を含む組成物4.5gに1.0 gのグルコースオキシダーゼ
を混合し、三本ロールにより混練し、酵素および酸化型
メディエーターを含む組成物とした。
【0067】このようにして得られた組成物を、実施例
2と同様にして作製した導電性有機電荷移動錯体薄膜か
らなる測定極上に、同様にスクリーン印刷法により測定
極部に印刷塗布、乾燥することにより、酵素および酸化
型メディエーターを含む厚み約5μm の層を形成した。
【0068】実施例1で用いたピロール溶液中で、参照
電極に対して50mV/sの掃引速度で0〜1.0 Vの掃引を
5回繰り返してポリピロールの重合を行い、酵素固定化
電極表面に導電性高分子を析出させた。
【0069】上記電極系に、図4に示す各グルコース濃
度のコントロール血清試料5μlを滴下した。対極に対
して0→−500 →0→500 →0mVの三角波を2V/s
の掃引速度で印加した後そのまま室温で1分間放置し、
次に対極に対して0.25Vのパルス電位を測定極に印加
し、印加5秒後の電流値を測定した。
【0070】図4に示すように、微量の実試料滴下に対
して良好な応答特性が得られた。
【0071】
【比較例3】ポリピロールの電解重合を施さない以外は
実施例3と全く同様にして電極系を作製し、この電極系
について実施例3と同様にして測定を行った。結果を図
4に示す。
【0072】このように電解重合を行わないと、広範囲
の実試料測定において、直線性および応答感度、すなわ
ち応答の直線の傾きが実施例3に比べて劣る。
【0073】
【発明の効果】本発明の酵素電極は、酵素固定化電極表
面に導電性高分子層を有することにより、高感度の応答
が可能で、基質低濃度領域においても優れた応答を示
す。また、この酵素電極を測定極に用いた微小化バイオ
センサは、微量の試料に対しても簡便な操作で迅速に、
かつ高精度で測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明バイオセンサの一例を示す図である。
【図2】実施例1および比較例1で測定したグルコース
濃度と応答電流の関係を示す図である。
【図3】実施例2および比較例2で測定したグルコース
濃度と応答電流の関係を示す図である。
【図4】実施例3および比較例3で測定したグルコース
濃度と応答電流の関係を示す図である。
【符号の説明】
1: 測定極 2: 対極 3: エポキシ樹脂 4: 測定極端子 5: 対極端子 6: ガラスエポキシ基板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機電荷移動錯体結晶を導電層に含む電
    極に、水不溶性高分子を用いて酵素および電子メディエ
    ーターを固定化し、さらにその表面に電解重合により導
    電性高分子を析出させたことを特徴とする酵素電極。
  2. 【請求項2】 酵素が酸化還元酵素である請求項1記載
    の酵素電極。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の酵素電極からな
    る測定極およびその近傍に設けた対極からなる電極系を
    有するバイオセンサ。
JP4278829A 1992-10-16 1992-10-16 酵素電極およびそれを用いたバイオセンサ Withdrawn JPH06130024A (ja)

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