JPH06126878A - 複合積層体及びそれを使用した窓 - Google Patents

複合積層体及びそれを使用した窓

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JPH06126878A
JPH06126878A JP4091532A JP9153292A JPH06126878A JP H06126878 A JPH06126878 A JP H06126878A JP 4091532 A JP4091532 A JP 4091532A JP 9153292 A JP9153292 A JP 9153292A JP H06126878 A JPH06126878 A JP H06126878A
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JP
Japan
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transparent
window
solar radiation
composite laminate
glass
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JP4091532A
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English (en)
Inventor
Haruo Watanabe
晴男 渡辺
Tsutomu Yamada
勤 山田
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FUAINITEII KK
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FUAINITEII KK
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Abstract

(57)【要約】 [目的] 太陽の直射光線の照射面のみを選択的にかつ
自動的に遮光する窓により快適な空間を省エネルギーで
確保することである。 [構成] 曇点現象をもつ水溶性化合物を溶解又は膨潤
せしめた水溶液層を透明体で積層してなる積層体の日射
吸収率が20%以上であり、その結果として光エネルギ
ーが光ー熱変換して選択的に照射面のみ加熱されそこの
水溶液層が白濁する複合積層体とその複合積層体を使用
して太陽の直射光線の照射面のみを選択的にかつ自動的
に遮光する窓である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、太陽光線の侵入を制御
する快適空間の確保ができる優れた複合積層体及びそれ
を使用した窓に関するものである。その結果、より快適
な空間(例えば、車両、建築物、等)を省エネルギー的
に可能にする。
【0002】
【従来の技術】従来、太陽光線の制御のためにカーテ
ン、ブラインド等が広く利用されてきた。これらは機械
的な方法により可逆的に制御するものであり、適度に光
線を制御するのに不便である。
【0003】近年、機械的な方法に代えて機能性材料を
組み込んだ複合ガラスを物理化学的に光線を可逆的に制
御する方法が提案されている。例えば、ホトクロミック
ガラス、エレクトロミックガラス、電界で制御する液晶
ガラス板等がある。ホトクロミックガラスは熱作用によ
り可逆性が悪くなると共に光遮蔽力が弱い、エレクトロ
ミックガラスは、紫外線に弱く光遮蔽力も弱い、また1
平方メートル以上の大面積板をむらなく均一に作成する
ことは困難といわれている。偏光版を使用しない散乱型
の液晶ガラス板は液晶とマトリックスの屈折率差を利用
するため透明状態で本質的に薄く霧がかった状態になり
特に斜め光に対しては不適であり、そのため特に曲面ガ
ラスに不向きである。偏光版を使用した液晶ガラス板は
偏光板のために非常に暗くなり、また偏光版の耐候性に
も問題がある。さらに液晶化合物の毒性も民生用に広く
利用するには問題がある。
【0004】そこで本発明者らは、本目的の快適空間の
構築のためにサーモクロミックガラスに注目した。本発
明は、サーモクロミック材料のうち可逆的に室温で完全
な透明状態を示し高温で白濁化して不透明状態をとるす
なわち曇点現象をもつ水溶性化合物を溶解又は膨潤せし
めた水溶液層をもつ積層体を高度化したものである。
【0005】窓用材料として、この水溶液層をもつ単純
な積層体は、加熱して白濁化させて不透明状態をとると
太陽の直射光線を遮蔽することはできるが、窓表面温度
が高温となり窓縁の室温が高くなる欠点を有していた。
また直射光線の照射面のみを選択的に本発明のように遮
光できない本質的な欠点を有していた。
【0006】このため、本発明者らは、この曇点現象を
もつ水溶性化合物を溶解又は膨潤せしめた水溶液層を透
明体で積層してなる積層体の日射吸収率が20%以上で
光ー熱変換する機能をもたせ、光エネルギーが吸収され
て熱エネルギーになり選択的に光照射面のみが加熱され
て白濁し光遮蔽する複合積層体を提案している。この複
合積層体を窓に利用して太陽光線の侵入を選択的に制御
してより快適な空間をえられる。さらに詳しくは、太陽
光線の強弱や移動により透明−半透明−不透明の状態が
自動的に適度な透明度に可変して直射光線を柔げるとと
もに冷房効率(日射量の最大値は可視部にある)も向上
するより快適な空間を省エネルギーで提供することにあ
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする問題
点は、太陽の直射光線の照射面のみを選択的にかつ自動
的に遮光しする快適な空間を省エネルギーで確保するこ
とである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前述の問題点
を解決するためになされたものであり、曇点現象をもつ
水溶性化合物を溶解又は膨潤せしめた水溶液層を透明体
で積層してなる積層体において、該積層体の日射吸収率
が20%以上で光ー熱変換することを特徴とする複合積
層体及び曇点現象をもつ水溶性化合物を溶解又は膨潤せ
しめた水溶液層を透明体で積層してなる積層体を使用し
た窓において、該積層体の日射吸収率が20%以上で光
ー熱変換する複合積層体を使用してなることを特徴とす
る窓を提供するものである。
【0009】本発明は、特に気温の高い夏季において例
えば自動車の後部窓やサンルーフ、建物の窓やサンルー
フ等にこの複合積層体を利用したとき、この光ー熱変換
機能の効果により直射光線の照射面が選択的に加熱白濁
して遮光をする。この選択的に遮光することは、直射光
線の照射面以外は透明状態にあり外部の景色等の情報を
視認できる理想的な窓となる。また窓が白濁化すると日
射の約45%もある可視光線も遮断でき太陽輻射熱を大
幅にカットでき、冷房負荷を軽減できる。さらに、冬季
においては気温が低いために透明状態にあり十分に太陽
輻射熱を取り込むこたができる。
【0010】このことは、太陽光線があたる所が時間と
ともに変化しても追随していけることになり、環境の変
化に対し自己変態していく従来にない窓を得たことにな
る。
【0011】複合積層体の日射吸収率は、実用的な見地
から耐候性を考慮すると主に透明体の日射吸収率に主に
依存する。よって一対の透明体の合計の日射吸収率が、
この複合積層体に照射された光エネルギーの熱エネルギ
ー変換割合の主体といえる。この複合積層体の日射吸収
率が、20%以上あれば夏期の気温と窓面の直射光線の
有無により約5℃以上の温度差はあり白濁変化を視認で
きる。通常、熱線吸収板ガラスの直射光線吸収により熱
破壊が問題になるほど温度上昇もあり10℃から20℃
程度の温度差は一般的に発生するので十分な白濁遮蔽を
えられる。また、複合積層体を人工的に加温して環境温
度を高めるか又は白濁開始温度を低く設定することによ
り春、秋及び冬の環境温度でも選択的に白濁変化をおこ
せる。なぜならこの日射量は季節により大幅に変わるも
のではないため約5℃以上の温度差を持つことは容易で
ある。
【0012】そこで本発明者らは、この複合積層体から
なる窓の白濁程度を効果的に制御する方法として、熱エ
ネルギーを供給する熱素子をもうけてもよい。この熱素
子は、加温バイヤスに利用できる。例えば、気温がまだ
低い環境であるが太陽の直射光線を遮断したいときに熱
素子により白濁開始近い温度まで加温し、この状態で光
エネルギーの加熱を加えることにより光照射面を選択的
に遮光できる。
【0013】このように、この複合積層体を窓に使用す
ることにより従来にない窓が得られることになる。この
窓としては、通常の建物の窓、自動車、鉄道車両等の車
両、航空機等の輸送機の窓等がある。もちろん、この窓
は広い意味であり、窓の付いたドア等をはじめ、全面が
透明なガラスドアのようなものも含まれる。
【0014】本発明の複合積層体は、図1に示すように
1、2は透明体、3は水溶液層、4は封止である。図2
は、図1に透明発熱層5を設けたものである。また、特
に図示してないが高濃度水溶液を中間にサンドイッチし
たフィルム体を密着剤又は接着剤を介して一対の透明体
の間にはさんだ積層体などもある。
【0015】この透明体1、2としては、ガラス、プラ
スチック等の透明体があり、合わせ積層されていたり、
強化処理されていたりしてもよい。単板で日射吸収率の
高いものとして例えば、鉄、ニッケル、コバルト等の金
属を加え着色した熱線吸収板ガラス、金属酸化物の膜を
コーティングしたり、金属膜をスパッタリングコートし
た熱線反射ガラス(反射のみならず吸収も高い)、熱線
吸収処理したフィルムを接着したガラス、金属細線をも
つ網入りガラス、カーボン、金属粉等からなる熱線吸収
塗料を細線コートしたガラス等がある。
【0016】熱素子としては、電気で発熱する透明発熱
層5(例えば、酸化すず膜、ITO膜、タングステン細
線等)を透明体1又は2のどちらかの面に設けて電気加
熱により加温状態にさせてもよい。さらに透明発熱層5
を水溶液層4に接触するように設けるときは、酸化すず
膜、ITO膜の表面に酸化珪素膜をかけるとこれら熱素
子の保護膜となる。本発明の主目的ではないが、透明発
熱層5により通電のみで簡便にガラスを白濁不透明状態
にすることもできプライバシー保護のためにカーテンの
代替えにすることもでき、特に曲面ガラス窓に有効であ
る。また、抵抗発熱に限定されることなく例えば熱風、
温水等でもよい。
【0017】フィルムは、ポリエステル、トリアセチル
セルロース等があり、このフィルムの表面に熱線吸収塗
料を細線コートしてもよく、また赤外線吸収剤(例え
ば、日本化薬製のカヤソルブ等)を塗布してもよい。密
着剤や接着剤に光吸収剤を添加して日射吸収率の増加を
工夫してもよい。また、炭素繊維や金属細線(例えば、
ステンレス、銅、タングステン等)を使用してギャップ
のスぺーサーと光吸収を兼ねさせてもよい。同様に、薄
い金属板(例えば、銅、ステンレス等)をエッチング等
でパターン化して開口させたものも利用できる。
【0018】水溶液層4の説明は本発明の主体でないの
で要点のみを記す。例としては、エチレンオキサイド−
プロピレンオキサイド共重合体の水溶液、エチレンオキ
サイドを60付加した硬化ヒマシ油の水溶液、エチレン
オキサイドを10付加した1:1スチレン−マレイン酸
共重合体、ヒドロキシプロピル基を付加した水溶性化合
物(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース等)の水溶
液等がある。この白濁を開始する温度は、塩(例えば、
塩化ナトリウム等)の添加量により低温側にシフト設定
することができる。また、水と相溶する溶媒(例えば、
プロピレンゴリコール等)の添加量により高温側にシフ
ト設定することができる。この白濁開始温度は、組成設
計により約10℃から約60℃の範囲で設定可能であり
実用温度をみたせる。また水溶液層4の厚みは、限定さ
れることはないが特に厚い必要はなく0.01mmから
2mm程度の範囲で選べばよい。本発明の主体は複合積
層体にあるので材料系の説明の詳細は省略する。封止4
は、ポリサルファイド、ポリウレタン、ブチル、エポキ
シ、シリコーン、ガラスにも接着する無機はんだのセラ
ソルザ(旭硝子の商品名)等が利用でき、液止めの仮封
止と水蒸発防止封止の二段封止も製造と品質のために有
効である。さらに窓に固定する枠を利用すると安定な封
止4となる。また、アルミ等の窓サッシに固定するとき
は、熱応力破壊を防ぐために発泡体等の断熱体を介して
窓枠に固定シールするとよい。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、特に気温
の高い夏季において例えば自動車の後部窓やサンルー
フ、建物の窓やサンルーフ等にこの複合積層体を利用し
たとき、この光ー熱変換機能の効果により直射光線の照
射面が選択的に加熱白濁して遮光をする。この選択的に
遮光することは、直射光線の照射面以外は透明状態にあ
り外部の景色等の情報を視認できる理想的な窓となる。
また窓が白濁化すると太陽輻射熱を大幅にカットでき、
冷房負荷を軽減できる。さらに、冬季においては気温が
低いために透明状態にあり十分に太陽輻射熱を取り込む
こたができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本を示した説明図である。
【図2】本発明の追加を示した説明図である。
【符号の説明】 1 透明体 2 透明体 3 水溶液層 4 封止 5 透明発熱層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曇点現象をもつ水溶性化合物を溶解又は
    膨潤せしめた水溶液層を透明体で積層してなる積層体に
    おいて、該積層体の日射吸収率が20%以上で光ー熱変
    換することを特徴とする複合積層体。
  2. 【請求項2】 曇点現象をもつ水溶性化合物を溶解又は
    膨潤せしめた水溶液層を透明体で積層してなる積層体を
    使用した窓において、該積層体の日射吸収率が20%以
    上で光ー熱変換する複合積層体を使用してなることを特
    徴とする窓。
  3. 【請求項3】 該透明体の日射吸収率が20%以上で光
    ー熱変換機能することを特徴とする請求項2の窓。
JP4091532A 1992-03-18 1992-03-18 複合積層体及びそれを使用した窓 Pending JPH06126878A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19980702773A (ko) * 1995-03-07 1998-08-05 악커만 섬유 강화된 에어로겔 판 및/또는 에어로겔 매트를 하나 이상포함하는 투명 부재

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19980702773A (ko) * 1995-03-07 1998-08-05 악커만 섬유 강화된 에어로겔 판 및/또는 에어로겔 매트를 하나 이상포함하는 투명 부재

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