JPH061265U - シュリンク包装体 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 安価なパウチ平袋に内容物を取り出すノズル
を取付け、外包装の段ボール箱に合理的に多段積みがで
き、しかも取扱い中の落下、輸送中の振動によってノズ
ルの折損および変形がなく、パウチ平袋が破損しないシ
ュリンク包装体をうることを目的とするものである。 【構成】 ノズル付きパウチ平袋に台紙をあててこれら
をシュリンク包装するものであって、その台紙の外形は
ノズル付きパウチ平袋の形に合わせて形成され、かつ台
紙の両側は折曲げ形成されて端部に鋭角が形成されない
ように構成されたシュリンク包装体である。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本案はパウチ平袋に内容物を取り出すノズルのついている、いわゆるノズル付 きパウチ平袋を台紙と共にシュリンク包装したシュリンク包装体に関するもので ある。

【０００２】

【従来の技術】

従来の内容物を取り出すノズル付きパウチは包材費が高価なスタンディング方 式を採用して包装している。特にその包装形態はノズルを上にして段ボール箱に 縦詰めしている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

以上の如くノズルを上にして段ボール箱に縦詰みするのは取扱い中の落下や輸 送中の振動によってノズルが折損したり、変形するのを防止するためである。 しかしながら以上のものによると包材費が高価につくもので、現在の市場では安 価なパウチ平袋でノズル付きのものはない。したがって本案は安価なパウチ平袋 に内容物を取り出すノズルを取付け、外包装の段ボール箱に合理的に多段積みが でき、しかも取扱い中の落下、輸送中の振動によってノズルの折損および変形が なく、パウチ平袋が破損しないシュリンク包装体をうることを目的とするもので ある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本案は以上のような目的を達成するため次ぎのようなシュリンク包装体を提供 するものである。すなわち、ノズル付きパウチ平袋に台紙をあててこれらをシュ リンク包装するものであって、その台紙の外形はノズル付きパウチ平袋の形に合 わせて形成され、かつ台紙の両側は折曲げ形成されて端部に鋭角が形成されない ように構成されたシュリンク包装体である。

【０００５】

【作用】

本案はノズルが付いたパウチ平袋をその形状に合った形状の台紙に装着し、シ ュリンク包装した包装体である。

【０００６】

【実施例】

以下図面に示す実施例について説明する。 図１に示すようにノズル２のついているパウチ平袋１にこの平袋の外形に合わせ た台紙３を装着し、その外部からシュリンク４で包装したもので本案のシュリン 包装体５を形成する。そして台紙３にはノズル２に合せて頚部Ｂと肩部Ａが形成 されており、台紙３の両側は折曲げ部Ｃが形成してあって、折曲げ部の端部に鋭 角を形成しないようにＤのようなＶ字形の切り込みをいれてある。切り込みはＶ 字形でなくともよく鋭角を形成しない丸みをつけたものでもよい。このように鋭 角が形成されてないとシュリンクフイルムを傷つけない。 図６のものでは頚部Ｂと肩部Ａが形成されているが、平板のものであるため、こ れにパウチ平袋を載せ、シュリンクフイルム４で包装すると台紙の両側が反り返 る。そこで、本案では台紙３の両側に折曲げ部を形成したのである。この折曲げ 高さは内容物の入つたパウチ平袋の厚さと同じ位に設定する。

【０００７】 本案は以上の如く構成されているのでパウチ平袋の左右方向の移動は台紙３の 折曲げ部Ｃで包み込まれて防止されると共に台紙３は折曲げ部で補強されてシュ リンク包装しても台紙３の両側が反り返ることもない。台紙３にはノズルの形状 に合わせた頚部Ｂが肩部Ａと共に形成されているのでノズルの折損は頚部Ｂで防 止され、またパウチ平袋１の肩部は台紙３の肩部とシュリンクフイルム４で固定 されるのでノズルの折損、変形はないしパウチ平袋１の破損は防止される。した がって本案のようなシュリンク包装体５を図７の外包装段ボール箱に数個横詰め し、平袋のノズル側方向、幅方向に落下させても台紙３がパウチ平袋１を保護し ノズルの折損、変形はなくパウチ平袋１の破損は防止される。図２は図１の変形 例でノズルの位置がパウチ平袋１の片側に変位したものを示しているが効果は図 １のものと同様である。

【０００８】 図３はノズル２の形状に合わせた頚部Ｂと肩部Ａがない台紙を示す。この台紙 を使用したシュリンク包装体と本案のシュリンク包装体の比較落下試験の結果を 第１表に示す。 以上の結果本案の包装体はノズル側方向に落下してもシュリンクフイルム４が包 装体のＡの肩の部分を固定し、これが包装体の移動を押さえるため図７の外包装 の段ボールの内面側に突き当たらず、ノズル２部分の折損、変形およびパウチ平 袋１の破損を防止していることがわかった。図３に示す包装体５はノズル部分を 固定する頚部Ｂがないから落下衝撃によりパウチ平袋１が移動し、図７の外包装 の段ボールの内面側に突き当たり、このためノズル２の折損、変形およびパウチ 平袋１の破損が発生することがわかった。

【０００９】 図６のものはノズル２の形状に合わせた頚部Ｂと肩部Ａが台紙に形成されてい るが、本案のような折曲げ部分Ｃがない。そこで、図６の平板を用いてパウチ平 袋をシュリンク包装し、これと本案の包装体とを比較落下試験を行った結果を第 ２表に示す。 以上の結果から図６の平板の台紙はその端部のエッジでシュリンクフイルムを破 損することがわかった。これに対して本案の台紙は折曲げ部でパウチ平袋の側部 を包み込んでいるためシュリンクフイルムの破損がなかった。 なお、本案の台紙形状はその頚部Ｂの形状が図４、図５に示すような形状でもよ い。以上の試験結果から本案のものにおいて台紙に頚部Ｂと肩部Ａを形成したこ と、両側に折曲げ部Ｃを形成したことおよび折曲げ部の端部に鋭角を形成しない ようにしたことがノズル部の折損、変形およびパウチ平袋の破損を防止すること に大いに役立つことが実証された。何れにしても本案のものは内容物を取り出す ノズルがついたパウチ平袋を折曲げ部および頚部と肩部が形成された台紙と共に シュリンク包装することにより、この包装体を数個外包装の段ボール箱に箱詰め して合理的に多段積みができ、取扱い中の落下、輸送中の振動によってノズルの 折損、変形を防止でき、かつパウチのピンホール発生防止および平袋の破損を防 止することができて食品および医薬品の包装分野に利用して大いに効果をあげる ことができる。しかして単に折曲げ部分と頚部および肩部を台紙に形成してパウ チ平袋をシュリンク包装で保護できるので、台紙をプラスチック成形でパウチ平 袋と同形状に形成するものに比べれば極めて安価にえられる。

【００１０】

【考案の効果】

本案のものによれば安価なパウチ平袋に内容物を取り出すノズルを取付け、外 段ボール箱に合理的に多段積みができ、しかも取扱い中の落下、輸送中の振動に よって発生するノズルの折損、変形およびパウチ平袋の破損を防止できるという 効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本案包装体の斜面図である。

【図２】本案包装体の変形例を示す斜面図である。

【図３】台紙に頚部と肩部のない台紙の平面図である。

【図４】本案包装体の台紙の平面図である。

【図５】図４と異なる本案包装体の台紙の平面図であ
る。

【図６】折曲げ部分がない台紙の平面図である。

【図７】本案包装体を外包装段ボール箱に箱詰めした状
態を示す斜面図である。

【符号の説明】

１ パウチ平袋 ２ ノズル ３ 台紙 ４ シュリンクフイルム Ａ 肩部 Ｂ 頚部 Ｃ 折曲げ部 Ｄ Ｖ字形切り込み

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ノズル付きパウチ平袋に台紙をあててこ
   れらをシュリンク包装するものであって、その台紙の外
   形はノズル付きパウチ平袋の形に合わせて形成され、か
   つ台紙の両側は折曲げ形成されて端部に鋭角が形成され
   ないように構成されたシュリンク包装体。