JPH0612554A - たばこ自動販売機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、雨風やほこりの機内への侵入を阻止
して、外気温度が高い時期でもヒートパイプ式冷却装置
により機内の温度上昇を押えてたばこの品質劣化を防止
できるたばこ自動販売機を提供することを目的とする。 【構成】たばこが内蔵され且つこのたばこを販売する機
構が内蔵された販売機本体１と、この販売機本体に装備
されたヒートパイプ式冷却装置１０とを具備し、ヒート
パイプ式冷却装置は、販売機本体の壁部にその内部およ
び外部にわたって水密に取付けられたヒートパイプ１３
と、販売機本体の内部の空気を前記販売機本体の内部に
位置する前記ヒートパイプの部分に運ぶ内部ファン１８
を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はたばこ自動販売機に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】たばこ自動販売機はその性格上屋外の場
所に設置されることが多い。このため、現在使用されて
いるたばこ自動販売機は、たばこを収納した販売機本体
の内部に外部から雨風やほこりが浸入しないように販売
機本体が水密構造とされている。これは販売機本体の内
部に湿気が侵入すると、たばこの品質が損われ商品価値
が低下するからである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、このように水
密構造となっている販売機本体は、その内部と外部との
間の通気性が悪い。このため、夏季のように温度が高い
時期は、太陽の輻射熱の蓄積などにより販売機本体の内
部が高温となる。そして、販売機本体の内部の温度が７
０℃程度になると、この高温のためにたばこの品質が損
われて商品価値が低下するという問題がある。

【０００４】この対策として販売機本体の内部に外気を
取り入れて販売機本体の内部の温度上昇を押えることが
考えられるが、この場合には外気と一緒に雨風やほこり
が販売機本体の内部に浸入し、たばこの品質に悪影響を
与えるという問題がある。

【０００５】本発明は前記事情に基づいてなされたもの
で、雨風やほこりの販売機本体内部への侵入を阻止し
て、外気温度が高い時期でも販売機本体内部の温度上昇
を押えてたばこの品質劣化を防止できるたばこ自動販売
機を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明のたばこ自動販売機は、たばこが内蔵され且つ
このたばこを販売する機構が内蔵された販売機本体と、
この販売機本体に装備されたヒートパイプ式冷却装置と
を具備し、前記ヒートパイプ式冷却装置は、前記販売機
本体の壁部にその内部および外部にわたって設けられて
壁部に水密に取付けられたヒートパイプと、前記販売機
本体の内部の空気を前記販売機本体の内部に位置する前
記ヒートパイプの部分に運ぶ内部ファンを有することを
特徴とする。

【０００７】

【作用】内部ファンの回転により販売機本体の内部の空
気が販売機本体の内部に位置するヒートパイプの一端部
に運ばれる。この空気の熱がヒートパイプの一端部の伝
達し、ヒートパイプの内部に封入されている作動液が加
熱されて蒸発し、販売機本体の外部に位置するヒートパ
イプの他端部に移動し、作動液の熱がヒートパイプの他
端部に伝達する。外部ファンの回転により販売機本体の
外部の空気がヒートパイプの他端部に運ばれる。ヒート
パイプの他端部の熱がこの空気に伝達する。このように
して販売機本体の内部に熱が外部に放出され、販売機本
体の内部の空気の温度上昇が抑制される。

【０００８】ヒートパイプは販売機本体の壁部にその内
部と外部とを隔絶した形態で設けられて販売機本体の内
部から外部へ熱伝達を行うことが可能である。このた
め、ヒートパイプを販売機本体に設ける上で外部から雨
風やほこりを内部に侵入することを回避できる。

【０００９】

【実施例】本発明の実施例について図面を参照して説明
する。

【００１０】本発明のたばこ自動販売機の一実施例につ
いて図１および図２を参照して説明する。

【００１１】図１において１は縦長の箱形をなす販売機
本体で、前面部が開放され、この前面部に扉２が開閉可
能に設けられている。この扉２には、たばこ展示部３、
たばこ銘柄指定キーボタン４、硬貨投入口５、釣り銭口
６、たばこ取出し口７が設けられている。販売機本体１
の内部には、たばこＴを並べて収容する複数のたばこ収
容部８、硬貨投入口５から投入された硬貨の金額を計算
するとともに複数のたばこ収容部８に収容された銘柄の
たばこのなかからキーボタン４で指定された銘柄のたば
こを選択して取出す機構、取出された銘柄のたばこをた
ばこ取出し口７の案内する通路９が設けられている。

【００１２】販売機本体１の天井部にはヒートパイプ冷
却装置１０が設けられている。このヒートパイプ冷却装
置１０は図２に示すように構成されている。１１は仕切
板で、販売機本体１の天井部に形成された貫通孔１２を
水密な構造にしてねじ止めなどの手段で固定されてい
る。１３は複数のヒートパイプである。各ヒートパイプ
１３は両端を閉じた金属パイプからなるもので、内部に
作動液が封入されている。各ヒートパイプ１３に内部に
はグループが形成されている。各ヒートパイプ１３は仕
切板１１に形成された孔１４に挿通されて水密に取り付
けられている。各ヒートパイプ１３には全体にわたり多
数のフィン１５が並べて取り付けられている。なお、ヒ
ートパイプの一例として、外径１５．８８ｍｍ，長さ２
５０ｍｍの銅パイプからなり、作動液として水を用いた
ものが挙げられる。

【００１３】１６は天井部の内部に位置して仕切板１１
に取付けられた内部ケース、１７は天井部の外部に位置
して仕切板１１に取付けられた外部ケースである。内部
ケース１６および外部ケース１７は夫々対向する一対の
側部が開放されている。内部ケース１６の一方の開放部
には内部ファン１８が取付けられている。外部ケース１
７の一対の開放部には外部ファン１９とフィルタ２０が
取付けられている。各ファン１８、１９は電動機と回転
翼とで構成されている。

【００１４】２１は販売機本体１に取付けられてその内
部の温度を測定する温度センサである。２２は各ファン
１８、１９と商業電源に接続する電源回路、２３は制御
回路で、温度センサ２１からの測定信号を受けて各ファ
ン１８、１９の駆動を制御するものである。

【００１５】このように構成されたたばこ自動販売機に
おいて冷却を行う場合について説明する。

【００１６】例えば夏季に日光の輻射熱の蓄積により販
売機本体１の内部の温度が４０℃まで上昇すると、温度
センサが２１はこの温度を測定して測定信号を制御回路
２３に出力する。制御回路２３は電源回路２２を閉じて
内部ファン１８と外部ファン１９を運転する。内部ファ
ン１８の運転により販売機本体１の内部の空気は販売機
本体１の内部に位置するヒートパイプ１３の一端部（下
端部）を通過するように流れる。この場合、空気はフィ
ン１５に触れながら内部ケース１６の内部を通過する。
このため、空気の熱はフィン１５を経てヒートパイプ１
３の一端部に伝達される。

【００１７】そうするとヒートパイプ１３の内部の下端
部に滞留している作動液は加熱されて気化し、その気体
は販売機本体１の外部に位置するヒートパイプ１３の他
端部（上端部）に上昇移動する。気体の熱はヒートパイ
プ１３の他端部に伝達される。なお、気体は再び液体と
なってヒートパイプ１３の一端部に流れる。

【００１８】外部ファン１９の運転により販売機本体１
の外部の空気がヒートパイプ１３の他端部に運ばれる。
この場合、空気はフィルタ２０を通りフィン１５に触れ
ながら外部ケース１７の内部を通過する。このため、ヒ
ートパイプ１３の他端部の熱はフィン１５を経て空気に
伝達される。

【００１９】このようにして販売機本体１の内部の熱が
ヒートパイプ１３により外部に放出され、販売機本体１
の内部の空気の温度上昇が抑制される。そして、販売機
本体１の内部の温度が下降して４０℃を通過すると、こ
の温度を測定した温度センサ２１からの測定情報により
制御回路２３が電源回路２２を開いて内部ファン１８と
外部ファン１９の運転を停止する。

【００２０】従って、販売機本体１の内部の空気がたば
こＴの品質に影響を与える高い温度に上昇することを阻
止し、常に販売機本体１の内部の空気をたばこＴの品質
に影響を与えない温度に抑制することができる。

【００２１】ここで、ヒートパイプ１３は販売機本体１
の壁部の内部と外部とを隔絶した形態で設けられていて
も販売機本体１の内部から外部へ熱伝達を行うことが可
能である。このため、ヒートパイプ１３を販売機本体１
に設ける上で外部から雨風やほこりを内部に侵入するこ
とを回避できる。従って、雨風やほこりが販売機本体１
の内部に侵入することを回避しながら、販売機本体１の
内部の空気をたばこＴの品質に影響を与えない温度に抑
制することができる。

【００２２】他の実施例について図３を参照して説明す
る。

【００２３】この実施例では補助的に太陽電池２４を用
いている。太陽電池２４は販売機本体１の天井部に設け
られ、太陽電池２４は蓄電池２５と組合され、蓄電池２
５は電源回路２２に接続されている。内部ファン１８と
外部ファン１９における電動機は直流電動機を用い、電
源回路２２には商業電源（交流電源）の交流を直流に変
換するコンバータを設ける。そして、太陽電池２４は発
生した電気を蓄電池２５に蓄え、常時は蓄電池２５を内
部ファン１８と外部ファン１９の電源として使用する。
そして、蓄電池２５における蓄電容量が減少した時に
は、電源回路２２の作用により商業電源を電源として切
替えて使用する。

【００２４】なお、本発明は前述した実施例に限定され
ず、種々変形して実施することができる。

【００２５】例えばヒートパイプ式冷却装置は販売機本
体１の天井部に設けることに限定されず、例えば販売機
本体１の側部に装着しても天井部に設けた場合と同様な
作用と効果を得ることができる。

【００２６】また、販売機本体の外部に設ける外部ファ
ンは必ずしも必要としない。

【００２７】

【発明の効果】以上説明したように本発明のたばこ自動
販売機によれば、販売機本体にヒートパイプ式冷却装置
を設けることにより。雨風やほこりの販売機本体内部へ
の侵入を阻止して、外気温度が高い時期でも販売機本体
内部の温度上昇を押えてたばこの品質劣化を防止でき
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のたばこ自動販売機の一実施例を示す
図。

【図２】同実施例のヒートパイプ式冷却装置を拡大して
示す断面図。

【図３】たばこ自動販売機の他の実施例を示す断面図。

【符号の説明】

１…販売機本体、１０…ヒートパイプ式冷却装置、１３
…ヒートパイプ、１８…内部ファン。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 たばこが内蔵され且つこのたばこを販売
   する機構が内蔵された販売機本体と、この販売機本体に
   装備されたヒートパイプ式冷却装置とを具備し、前記ヒ
   ートパイプ式冷却装置は、前記販売機本体の壁部にその
   内部および外部にわたって設けられて壁部に水密に取付
   けられたヒートパイプと、前記販売機本体の内部の空気
   を前記販売機本体の内部に位置する前記ヒートパイプの
   部分に運ぶ内部ファンを有することを特徴とするたばこ
   自動販売機。