JPH0612489Y2 - 電磁超音波探触子 - Google Patents

電磁超音波探触子

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JPH0612489Y2
JPH0612489Y2 JP3593990U JP3593990U JPH0612489Y2 JP H0612489 Y2 JPH0612489 Y2 JP H0612489Y2 JP 3593990 U JP3593990 U JP 3593990U JP 3593990 U JP3593990 U JP 3593990U JP H0612489 Y2 JPH0612489 Y2 JP H0612489Y2
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JP
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electromagnetic ultrasonic
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ultrasonic probe
magnet group
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理一 村山
正吉 向井
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は例えば金属薄板の塑性歪み値の計測等に用いら
れる電磁超音波探触子に関する。
〔従来技術〕
電磁超音波探触子は、被検査材に印加される磁界とこれ
の表面に流される誘導過電流との相互作用により発生す
るローレンツ力によって生起される電磁超音波を利用し
て金属薄板の塑性歪み比の計測,超音波探傷等の非破壊
検査に用いられている。
第8図は従来のSモードの電磁超音波板波を用いる電
磁超音波探触子の配置状態を示す側面図である。図中
2,2は磁石であり、該磁石2,2は、その向かい合う
磁極が相異なるように被検査材3を非接触状態で介して
上下方向から対向配置される。そして上側の磁石2の下
方に探触子用コイル1が板状の被検査材3に対して非接
触で設けられる。従来では電磁超音波探触子をこのよう
に配置した場合、受信エコーの感度が最も良好であると
考えられていた。その理由は、Sモードの板波は振動
成分としては縦波成分が大部分を占めることが知られて
おり、このため、板厚方向の磁場を被検査材3の周りに
発生させることが探触子用コイル1の感度の向上に有効
的であると考えられていたためである。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら、前述した如き従来の電磁超音波探触子で
は、被検査材3の厚さが所定値以上となると、受信感度
が悪くなるという難点があった。これには、例えばイン
ライン測定可能な条件(例えば探触子用コイル1と被検
査材3との距離が5mm,下側の磁石2と被検査材3との
距離が7mm)で測定しようとすると、探触子用コイル1
の受信感度は被検査材3の厚さが1.2mmの場合が上限値
となり、これにより厚い被検査材3では、電磁超音波の
エコーが得られなくなるという実施があった。そこで本
考案者等は、この問題を解決すべく実験を繰り返し、被
検査材3の一側に、相異なる磁極が対向するように2つ
の磁石を被検査材3に沿って対向配置させてこれらの間
に探触子用コイル1を設け、その他側に前記2つの磁石
に対して被検査材3を介して夫々が同一の磁極で対向す
る2つの磁石を配置すると、探触子用コイル1の受信感
度が向上することを知見した。
本考案はかかる知見に基づいてなされたものであり、受
信されるエコーの信号強度の低下による計測不能領域を
減少させ、受信感度の向上を図る事が可能である電磁超
音波探触子を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本考案に係る電磁超音波探触子は、探触子用コイルと、
被検査材を介して対向配置した複数の磁石とを備え、S
モードの電磁超音波の送受信を行う電磁超音波探触子
において、前記被検査材の一側に、その対向する磁極が
相異なるように被検査材に沿って対向配置した第1の磁
石群と、前記被検査材の他側に、その対向する磁極が相
異なるように被検査材に沿って対向配置した第2の磁石
群と、前記第1の磁石群又は第2の磁石群の対向する磁
石間に配置した探触子用コイルとを備え、前記第1の磁
石群と第2の磁石群とを、被検査材を介して向かい合う
磁極が同一となるように対向配置してあることを特徴と
する。
〔作用〕
本考案にあっては、探触子用コイルが第1の磁石群又は
第2の磁石群において、対向する磁極が相異なる磁石の
間に配置され、さらに第1の磁石群と第2の磁石群とは
同一の磁極が向かい合うように配置されるため、被検査
材には複数の方向の磁界が生じ、複数の方向の振動成分
を有する電磁超音波が生起する。さらに第1の磁石群と
第2の磁石群とは同一の磁極が向かい合うように対向配
置されており、被検査材から外側へ抜け出ようとする磁
界は夫々の磁石群で反発されるため被検査材の磁界の強
度が大であり、電磁超音波のエコーは探触子用コイルに
良好に受信される。
〔実施例〕
以下本考案をその実施例を示す図面に基づいて具体的に
説明する。第1図は本考案の第1の実施例に係る電磁超
音波探触子の側面図である。
図中3は板状の被検査材3であり、該被検査材3の上方
には、これに対して非接触で2個の第1磁石21,21が、
その対向する磁極が相異なるように所定距離だけ離隔し
て水平方向に対向配置される。これらの第1磁石21,21
の間の空間における最下部には、探触子用コイル1が第
1磁石21,21の挟まれる態様で被検査材3に対して非接
触で設けられる。また、前記第1磁石21,21の夫々の下
方には被検査材3を介して第2磁石22,22が被検査材3
に対して非接触で夫々第1磁石21,21に対向配置され
る。この場合、各磁石は、第1磁石21,21と第2磁石22,
22との間ではその対向する磁極が同一となるように、さ
らに第1磁石21,21間及び第2磁石22,22間ではその対向
する磁極が相異なるように配置される。
第2図は本考案の第2実施例に係る電磁超音波探触子の
側面図であり、前記第1の実施例と同一のものには同番
号を付し説明を省略する。
第2磁石22,22は、その対向する磁極が相異なる夫々の
面を密着させて一体化され、探触子用コイル1の下方
に、被検査材3に対して非接触で設けられる。これによ
り第1磁石21,21と第2磁石22,22とは被検査材3を介し
て夫々上下方向から斜めに対向することとなる。この場
合も各磁石は、第1磁石21,21と第2磁石22,22との間で
はその対向する磁極が同一となるように、さらに第1磁
石21,21間及び第2磁石22,22間ではその対向する磁極が
相異なるように配置される。
次に本考案の電磁超音波探触子を実際に用い、これらの
受信感度を測定した結果について説明する。
第3図は従来の電磁超音波探触子の配置状態と受信エコ
ーの波形との関係を示す説明図、第4図は本考案の電磁
超音波探触子において第2磁石22,22を用いない場合の
配置状態と受信エコーの波形との関係を示す説明図、第
5図は本考案の電磁超音波探触子の配置状態と受信エコ
ーの波形との関係を示す説明図である。第3図〜第5図
において第3図(a),第4図(a),第5図(a)及び第5図
(b)は電磁超音波探触子の配置状態を示しており、これ
らは夫々2個の電磁超音波探触子を所定距離だけ離隔さ
せて配置し、一方の探触子用コイル1から電磁超音波を
送信させ、他方の探触子用コイル1にてそのエコーを受
信させる構成としてある。なお、これらの電磁超音波探
触子の第1磁石21及び第2磁石22と被検査材3との間に
は所定の間隙を設けるために所定の間隙材4を介在させ
てある。
また、これらの電磁超音波探触子による受信感度の測定
には第6図に示す如き測定回路を共通して使用した。第
6図において、5はトリガ回路であり、トリガ回路5か
ら出力されるトリガ信号がパルス発振回路6に与えら
れ、パルス発振回路6は送信側の探触子用コイル1へパ
ルス信号を与える。探触子用コイル1はこのパルス信号
に応じて被検査材3の表面に過電流を発生させる。この
過電流と第1磁石21及び第2磁石22が発生させる磁界と
の相互作用によりローレンツ力が作用し、被検査材3中
に電磁超音波板波が送信される。これのエコー信号が受
信側の探触子用コイル1に受信され、この受信エコーは
増幅器7にて増幅され、帯域通過フィルタで雑音を除去
されてオシロスコープに表示されるようになっている。
このように受信されたエコーは夫々第3図(b),第4図
(b),第5図(c)に示される如き形状となる。第4図(b)
に示される本考案の電磁超音波探触子において第2磁石
22,22を用いない場合の受信エコーは、第3図(b)に示さ
れる従来の電磁超音波探触子の受信エコーより、波形の
振幅が若干大きくなり、第5図(c)に示される本考案の
電磁超音波探触子の受信エコーの振幅は従来の電磁超音
波探触子の受信エコーより大幅に大となり、従来の電磁
超音波探触子よりも感度が良好であることは明らかであ
る。
次に第3図(a),第4図(a)及び第5図(a)又は第5図(b)
に示される夫々の電磁超音波探触子にて板厚が異なる複
数の被検査材3について前記受信エコーの測定を行った
結果を、第3図(a)の電磁超音波探触子については第7
図(a),第4図(a)の電磁超音波探触子については第7図
(b),第5図(a)又は第5図(b)の電磁超音波探触子につ
いては第7図(c)に夫々示す。第7図(a)〜(c)において
は、縦軸にはエコーの受信電圧、横軸には被検査材3の
板厚をとり、これらの関係を斜線で表す測定幅で示して
おり、受信電圧の測定不能上限値を破線にて示す。
これらの図から明らかな如く第7図(a),第7図(b)では
被検査材3の板厚が1mm〜2mmまでに受信電圧が測定不
能となるが、第7図(c)では板厚が3mmの場合でも受信
電圧が測定可能となっており、例えば冷間圧延鋼板の連
続焼鈍ラインで処理される鋼板厚さ(最大2mm)を充分
に超える測定能力がある。このように本考案の電磁超音
波探触子は受信感度が従来に比して良好である。
このように本考案の電磁超音波探触子の受信感度が従来
に比して良好である理由は、次のように考察できる。
従来の電磁超音波探触子ではSモードの電磁超音波板
波の主な振動成分が縦波成分であることに着目し、縦波
を発生させるための磁界を被検査材3に印加しているの
みであったが、Sモードには横波成分も含まれてお
り、この横波成分を発生させるための磁界を印加しなか
ったため、被検査材3の板厚が厚い場合の受信エコーの
感度が悪いと考えられ、或いは、従来は磁歪効果による
板波発生を利用していなかったと考えられる。このため
縦波成分とこれ以外の振動成分とを同時に発生させるよ
うに第4図(a)に示す如く第1磁石21,21を、その対向す
る磁極が相異なるように対向配置することが考えられ
る。
しかし、第1磁石21,21を、その対向する磁極が相異な
るように対向配置するだけでは、被検査材3の第1磁石
21,21が設けられた側の反対側では磁界の強度が弱くな
るため、被検査材3の板厚が厚い場合の受信エコーの感
度が悪くなるという現象が生じる。このため本考案で
は、第1磁石21,21が設けられた側の反対側に第1磁石2
1,21に対向する磁極が同一となるように被検査材3を介
して第2磁石22,22を対向配置することにより、被検査
材3を第1磁石21,21側から第2磁石22,22側へ抜け出る
磁界が第2磁石22,22で反発されるため、被検査材3の
板厚が厚い場合の受信エコーの感度の悪化が抑制される
と考えられる。
なお、本実施例では第1磁石21,21の間に探触子用コイ
ル1を配設したが、これに限らず、第2磁石22,22の間
に配設しても良い。
〔効果〕
以上詳述した如く本考案に係る電磁超音波探触子におい
ては、被検査材の一側に、その対向する磁極が相異なる
ように被検査材に沿って対向配置した第1の磁石群と、
被検査材の他側に、その対向する磁極が相異なるように
被検査材に沿って対向配置した第2の磁石群とを被検査
材を介して同一の磁極で対向させており、これらの磁石
群が形成する複数方向の磁界が、電磁超音波とそのエコ
ーの信号強度とを低下させないように作用するため、受
信エコーの信号強度の低下による計測不能領域が減少
し、受信感度が向上する等本考案は優れた効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の第1の実施例に係る電磁超音波探触子
の側面図、第2図は本考案の第2の実施例に係る電磁超
音波探触子の側面図、第3図は従来の電磁超音波探触子
の配置状態と受信エコーの波形との関係を示す説明図、
第4図は本考案の電磁超音波探触子において第2磁石を
用いない場合の配置状態と受信エコーの波形との関係を
示す説明図、第5図は本考案の電磁超音波探触子の配置
状態と受信エコーの波形との関係を示す説明図、第6図
は電磁超音波探触子による受信感度の測定に使用した測
定回路のブロック図、第7図は板厚が異なる複数の被検
査材3について前記受信エコーの測定を行った結果を示
すグラフ、第8図は従来の電磁超音波探触子の側面図で
ある。 1…探触子用コイル、3…被検査材、21…第1磁石、22
…第2磁石

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】探触子用コイルと、被検査材を介して対向
    配置した複数の磁石とを備え、Sモードの電磁超音波
    の送受信を行う電磁超音波探触子において、 前記被検査材の一側に、その対向する磁極が相異なるよ
    うに被検査材に沿って対向配置した第1の磁石群と、 前記被検査材の他側に、その対向する磁極が相異なるよ
    うに被検査材に沿って対向配置した第2の磁石群と、 前記第1の磁石群又は第2の磁石群の対向する磁石間に
    配置した探触子用コイルと を備え、前記第1の磁石群と第2の磁石群とを、被検査
    材を介して向かい合う磁極が同一となるように対向配置
    してあることを特徴とする電磁超音波探触子。
JP3593990U 1990-04-02 1990-04-02 電磁超音波探触子 Expired - Lifetime JPH0612489Y2 (ja)

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