JPH06121686A - アドレナリンレセプターをコードする遺伝子 - Google Patents

アドレナリンレセプターをコードする遺伝子

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JPH06121686A
JPH06121686A JP4272744A JP27274492A JPH06121686A JP H06121686 A JPH06121686 A JP H06121686A JP 4272744 A JP4272744 A JP 4272744A JP 27274492 A JP27274492 A JP 27274492A JP H06121686 A JPH06121686 A JP H06121686A
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JP
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ala
human
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receptor
adrenergic
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JP4272744A
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Kazuo Yano
和雄 矢野
Mitsuhiro Takeda
充弘 武田
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ヒト由来アドレナリンα2CIIレセプター
を構成するポリペプチドのアミノ酸配列をコードする塩
基配列を含むDNA、該DNAの遺伝情報発現形質転換
細胞、該発現細胞から得られるポリペプチド、該発現細
胞の製造法および該細胞を用いて行う薬物スクリーニン
グ方法。 【効果】 ヒト由来アドレナリンα2CIIレセプター
の遺伝子を提供し得、さらにこの遺伝子を発現せしめる
ことによりヒトでの薬理学的重要性の解明を可能ならし
めたものであり、またこのレセプターに作用刷る薬物ス
クリーニングのための受容体結合実験系をも提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ヒト由来アドレナリン
α2CIIレセプターの遺伝情報を有するDNA、該D
NAの遺伝情報発現形質転換細胞、該発現細胞から得ら
れるポリペプチド、該発現細胞の製造法および該細胞を
用いて行う薬物スクリーニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アドレナリンレセプターは大きく2つの
サブタイプに分類されており(α、β)中枢神経系や自
律神経系および心臓、肝臓、腎臓などの重要な臓器に分
布し、精神活動、血圧調整、消化管運動、脂質や糖の代
謝などにおいて重要な働きをしていると考えられてい
る。アドレナリンαレセプターはさらに、α1、α2に
アドレナリンα2レセプターはさらにα2A、α2B、
α2Cといったサブタイプに細分化されている(TiP
S,12, 62−67(1991)、FASEBJ.,
6、832−839(1992))。
【0003】これらアドレナリンレセプターはそのレセ
プターに特異的に作用する薬物スクリーニングに利用さ
れている。特異的に作用する薬物をスクリーニングする
には、レセプターを多く有する組織を動物から摘出、膜
画分を調製し、ラジオアイソトープでラベルされた特異
リガンドを用いたレセプター結合阻害実験を行うのが通
常の方法である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】アドレナリンα2レセ
プターの関与する生理作用は上述のように多岐にわた
り、アドレナリンα2レセプターを介して作用する薬物
としてはクロニジン、メチルドパなどが存在する(Ti
PS,13、277−282(1992))。しかし、
従来の動物組織由来膜画分を用いた薬物のスクリーニン
グ方法には問題点が存在した。
【0005】まず前述のごとく、アドレナリンレセプタ
ーにはサブタイプが非常に多く存在するため、1組織の
膜画分を調製しても何種類ものレセプターが混在してお
り、被検薬物がどのレセプターサブタイプに対して親和
性を有しているのか解析が困難であった。また、ヒトの
各組織由来の膜画分を自由に使用できない事も問題であ
った。動物組織ではなく、遺伝子工学的にヒトの各レセ
プターの遺伝子を発現させた培養細胞あるいはその膜画
分を用いることでこの問題点を解決できる。
【0006】これまで、ヒト由来の3種のアドレナリン
α2レセプター遺伝子、α2A(SCIENCE,23
8、650−656(1987))、α2B(Pro
c.Natl.Acad.Sci.USA,87、50
94−5098(1990))、α2C(Proc.N
atl.Acad.Sci.USA,85、6301−
6305(1988)))がクローニングされている。
【0007】しかし、これらの遺伝子のうちPCR法
(Polymerase ChainReaction
法(Sience,230,1350−1354(19
85))によりクローニングできたのはヒト由来アドレ
ナリンα2Bのみであった。PCR法は既知遺伝子を取
得する目的には非常に有効な方法であるが、ヒト由来ア
ドレナリンα2Cレセプター遺伝子のPCR法による遺
伝子増幅は、種々の条件検討を行ったにもかかわらず成
功しなかった。
【0008】これは、ヒト由来アドレナリンα2Cレセ
プター遺伝子のGC含量が71%と高率であったためで
あると推察される。また、ヒト由来アドレナリンα2C
レセプターで報告されているのは1種類のみで他のタイ
プのものは報告されていなかった。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、アドレナ
リン関連レセプターに対する親和性を指標とした効率的
な薬物スクリーニング系および評価系の開発のために、
既知ヒト由来アドレナリンα2レセプター遺伝子のクロ
ーニングと発現を行っていた。そのため、実施例で述べ
るようにショットガン法によりゲノムライブラリーを作
成し、ヒト由来アドレナリンα2Cレセプター遺伝子を
有するコロニーをコロニーハイブリダイゼーションによ
り選別しようとした。
【0010】その結果、既知ヒト由来アドレナリンα2
Cレセプターには存在しない制限酵素切断部位(Hin
fIサイト)を有する新しいタイプのヒト由来アドレナ
リンα2Cレセプター遺伝子のクローニングに成功し、
かつその一次構造を解析することができた。これより以
下、これまでに報告さたヒト由来アドレナリンα2Cレ
セプターをヒト由来アドレナリンα2CIレセプター、
本発明者らが新たに発見したヒト由来アドレナリンα2
Cレセプターをヒト由来アドレナリンα2CIIレセプ
ターと命名することにした。さらに、この遺伝子を動物
細胞に移入し、得られた発現細胞を用いることにより、
優れたヒト由来アドレナリンα2CIIレセプター結合
実験系を作成し、この薬物α2CIIレセプター遺伝子
発現系を利用した薬物スクリーニングでは従来のレセプ
ター遺伝子発現系ではスクリーニングできなかった新し
い化合物を見いだせるスクリーニング系を確立した。
【0011】即ち、本発明は、上記の知見に基づいてな
されたものであり、ヒト由来アドレナリンα2CIIレ
セプターを構成するポリペプチドのアミノ酸配列をコー
ドする塩基配列を含むDNA、該DNAを保持する形質
転換細胞、該DNAの遺伝情報を発現させることにより
得られたポリペプチド、該DNAの遺伝情報を発現させ
たポリペプチドを含有した発現細胞の製造法、および発
現細胞そのものあるいは該細胞から調製した膜画分を用
いて行うレセプター結合性を指標とした薬物スクリーニ
ング法を提供するものである。
【0012】本発明のDNAは、例えば遺伝子組換え技
術を利用し、次のようにして得ることができる。ヒト染
色体DNAを、ヒト由来アドレナリンα2CIIレセプ
ター遺伝子を切断しないような制限酵素、例えばEco
RI、NcoI、XbaIにより切断し、電気泳動及
び、サザンハイブリダイゼーションによりヒト由来アド
レナリンα2CIIレセプター遺伝子を含むDNA断片
の大きさを確認した後、その大きさのDNA断片を回収
し、適当なベクターに組み込み、大腸菌(Escher
ichia coli)を形質転換させる。
【0013】形質転換菌からヒト由来アドレナリンα2
CIIレセプター遺伝子を有するクローンを選別するに
は、ヒト由来アドレナリンα2Bレセプター遺伝子のう
ちヒト由来アドレナリンα2CIIレセプター遺伝子と
相同性を持つ部分をプローブとしたコロニーハイブリダ
イゼーション法を用いることができる。得られたポジテ
ィブクローンからヒト由来の遺伝子部分の塩基配列を調
べ、得られた遺伝子がヒト由来アドレナリンα2CII
レセプター遺伝子であることを確認する。
【0014】ハイブリダイゼーション用のプローブとな
るヒト由来アドレナリンα2Bレセプター遺伝子を得る
には、染色体DNAを鋳型としてヒト由来アドレナリン
α2Bレセプター遺伝子の両端に対応するプライマーを
用いたPCR法により遺伝子増幅を行い、クローニング
する。このようにして得られた本発明のヒト由来アドレ
ナリンα2CIIレセプター遺伝子を含む組換えプラス
ミドを保有するエシェリヒア・コリ(Escheric
hia coli)DH1pUC119α2CIIを通
商産業省工業技術院微生物工業技術研究所に寄託(微工
研菌寄第13189:FERMP−13189)した。
【0015】このようにして得たクローンから組換えプ
ラスミドを分離し、次いでこのプラスミドからヒト由来
アドレナリンα2CIIレセプター遺伝子をコードする
本発明のDNAを切り出し、取得することができる。図
2にヒト由来アドレナリンα2CIIレセプター遺伝子
の塩基配列を、図1にヒト由来アドレナリンα2CII
レセプターのアミノ酸配列を示す。
【0016】図1においてX1 は水素原子、X2 −Al
a−Ser−Pro−Ala−Leu−Ala−Ala
−Ala−Leu−Ala−Val−Ala−Ala−
Ala−Ala−Glyまたはそれらのアセチル体を意
味し、X2 は水素原子またはMetを意味する。図2に
おいてX3 は水素原子またはX4 GCGTCCCCGG
CGCTGGCGGCGGCGCTGGCGGTGGC
GGCAGCGGCGGGCを意味し、X4 は水素原子
またはATGを意味する(但し、DNAの5’末端はリ
ン酸基があるとする)。
【0017】また、本発明の図1に示されるポリペプチ
ドは次のようにして得ることができる。前述のようにし
て得られた図2のヒト由来アドレナリンα2CIIレセ
プター遺伝子を含むDNA断片を動物細胞発現用ベクタ
ーに組み込み、このプラスミドDNAを動物細胞に移入
する。この細胞を培養収集、破砕、膜画分を取り、界面
活性剤で溶解後遠心分離と各種のクロマト処理の組合せ
により単離精製できる。
【0018】さらに、本発明の薬物スクリーニング法は
次のようにして行うことができる。すなわち、前述のよ
うに、ヒト由来アドレナリンα2CIIレセプター遺伝
子を組み込んだ発現プラスミドを動物細胞に移入した発
現細胞を収集し、また適宣細胞を破砕して膜画分を取る
ことができる。この細胞そのまま、または細胞膜画分を
レセプター標品とし、標識リガンド、例えば 3H−ラウ
オルシンと被験薬物との結合阻害実験を行い、標識リガ
ンドの細胞あるいは細胞膜画分への結合量を定量する事
により実施できる。
【0019】鋳型となるDNAの由来組織はヒトの胎
盤、肝臓、腎臓、心臓などが上げられるが、胎盤由来の
染色体DNAは市販されているため、これを使用するの
が簡便である。また、市販されている各種cDNAライ
ブラリーから抽出したDNAを用いても構わない。プラ
イマーの合成は、市販DNA合成機を用いて固相法によ
り合成すればよい。PCR法による遺伝子増幅は、種々
の耐熱性DNAポリメラーゼ、例えばTaqDNAポリ
メラーゼを用いて市販サーマルサイクラーで行えばよ
い。
【0020】ベクターとしては宿主微生物細胞内で自立
的に増殖できるプラスミドまたはファージから構築され
たものが適している。ファージ由来のベクターとして
は、エシェリヒア・コリを宿主とする場合、λgt、E
MBLなどが使用できる。また、プラスミド由来のもの
としては、エシェリヒア・コリを宿主とする場合、プラ
スミドpBR322、pACYC184、pUC18、
pUC19、pUC118、pUC119などが使用で
きる。
【0021】動物細胞用の発現ベクターとしてはpSV
L、pMAMneoなどのベクターが使用でき、さらに
適宜プロモーター、例えばSV40のプロモーターを組
み換えたプラスミドpMC1NeoPolyAを用いて
もよい。DNA断片とベクター断片との結合はよく知ら
れたDNAリガーゼを用いる方法に従えばよい。
【0022】また、DNAの塩基配列はダイデオキシ法
で解読し決定することができる。宿主微生物としては、
組換えDNAが安定かつ自立的に増殖できるものならば
よい。例えば、エシェリヒア・コリDH1、JM10
9、HB101などが使用できる。宿主微生物に組換え
DNAを移入する方法としては、例えばエシェリヒア・
コリの場合、塩化カルシウム法が適している。
【0023】宿主となる動物細胞としてはCos−1、
Cos−7、HEK−293などが使用でき、構成型発
現細胞としてCos−1、Cos−7、L細胞などが使
用できる。動物細胞の培養は適宜変更し得るが、通常C
os細胞の場合は、培地としては10%FCS添加DM
E培地を使用し、培養は37℃で5%CO2濃度で行う
のがよい。
【0024】動物細胞への遺伝子移入はリン酸カルシウ
ム法またはDEAE−デキストラン法などを用い、一過
性発現の場合の細胞回収までの培養時間は移入後60〜
72時間が適している。また構成型発現の場合は遺伝子
移入後、約2週間ないし1ケ月間選択培地で培養する。
このときの選択培地としては、例えば移入発現プラスミ
ドがネオマイシン耐性遺伝子を有している場合は選択薬
剤としてゲネティシンを200−400μg/mlとな
るように生育可能な培地に加えておけばよい。選択培養
で生育してきた細胞を、より高濃度の選択薬剤を含んだ
培地で培養することにより遺伝子発現量の増加した構成
型発現細胞を得ることができる。このようにして得られ
た構成型発現細胞は適当な保存培地、例えば10−50
%ジメチルスルフォキサイド、10%FCSを含んだD
ME培地を用いることにより、−80℃で保存でき、必
要に応じ培養を再開することができる。培養日数は通常
3−9日が適している。
【0025】培養終了後トリプシン処理などの方法によ
り細胞を剥し、低速遠心(1000rpm、2分)によ
り細胞を洗浄回収する。回収後直ちに、あるいは−80
℃で凍結保存した後、通常のレセプター結合実験により
発現を確認し、その細胞そのものあるいは細胞をホモジ
ナイズ後遠心操作により得られる膜画分を用いて薬物ス
クリーニングすることができる。すなわち、このように
して得られた細胞または細胞膜画分を用いて薬物スクリ
ーニングを行うにあたっては、スクリーニング対象であ
る薬物、例えばヨヒンビンやプラゾシンを一定量含有す
る被験液を該細胞またはその膜画分の一定量と一定温
度、例えば25℃で、一定時間、例えば60分間、標識
リガンド、例えば 3H−ラウオルシンの存在下で反応せ
しめて標識リガンドの結合阻害率を求めればよい。
【0026】本明細書に記載のアミノ酸、ペプチド、核
酸、核酸関連物質、その他に関する略号は、それらの当
該分野における慣用略号に基づくもので、それらの例を
以下に列記する。また全てのアミノ酸はL体を示すもの
とする。 DNA:デオキシリボ核酸 A:アデニン T:チミン G:グアニン C:シトシン ATP:アデノシン3リン酸 dATP:デオキシアデノシン3リン酸 dCTP:デオキシシチジン3リン酸 dGTP:デオキシグアノシン3リン酸 dTTP:デオキシチミジン3リン酸 Ala:アラニン Arg:アルギニン Asn:アスパラギン Asp:アスパラギン酸 Cys:システイン Gln:グルタミン Glu:グルタミン酸 Gly:グリシン His:ヒスチジン Ile:イソロイシン Leu:ロイシン Lys:リジン Met:メチオニン Phe:フェニルアラニン Pro:プロリン Ser:セリン Thr:スレオニン Trp:トリプトファン Tyr:チロシン Val:バリン
【0027】
【実施例】以下に本発明に関する具体的な実施例を挙げ
るが、本発明はこれらによって何ら限定されるものでは
ない。
【0028】
【実施例1】 1)PCR法によるヒト由来アドレナリンα2Bレセプ
ター遺伝子の増幅 ヒト由来アドレナリンα2CIIレセプター遺伝子のコ
ロニーハイブリダイゼーションにおけるプローブを得る
ため、文献(Proc.Natl.Acad.Sci.
USA,87、5094−5098(1990))に基
づきヒト由来アドレナリンα2Bレセプター遺伝子の両
端に対する配列番号2および配列番号3に示すプライマ
ーをDNA合成機(Milligen Biosear
ch社製、モデル8750)を用いて合成した。ヒト胎
盤由来染色体DNA(Clontech社製)および、
GeneAmp PCR Reagent Kit(宝
酒造製)を使用して遺伝子増幅を行った。
【0029】2種類の20μM合成プライマー10μ
l、鋳型ヒト染色体DNA10μl(0.1μg)、d
ATP溶液2μl、dCTP溶液2μl、dGTP溶液
2μl、dTTP溶液2μl、10倍濃度の添付の反応
緩衝液10μl、水51μl、TaqDNAポリメラー
ゼ1μlを混合し、サーマルサイクラー(Perkin
Elmer Cetus社製)を用い、95℃1分、5
7℃2分、73℃4分の反応を35回繰り返した。反応
終了後混合液をクロロホルム/フェノール処理(当量の
クロロホルム/フェノール溶液(TE液(1mMのED
TA含有10mMトリス塩酸緩衝液(pH8.0))飽
和フェノールとクロロホルムの1:1の溶液)を混合
し、15,000rpm3分間の遠心後、水相を回収し
た)によりDNAを精製し、エタノール沈澱(1/10
量の3M酢酸ナトリウム(pH5.3)と2倍量のエタ
ノール(−20℃)を加え混合した後、15,000r
pm3分間の遠心により沈澱物を回収した)によりDN
Aを回収し、0.7%アガロース電気泳動を行った。
【0030】その結果、1.4kbのバンドが認められ
た。このバンドを切取り1.4kbDNA断片を電気抽
出し、クロロホルム/フェノール処理により精製した
後、このDNA1μg、T4ポリヌクレオチドキナーゼ
(10U)(宝酒造製)とATP(最終濃度5mM)を
37℃、1時間反応させ5’末端をリン酸化した。プラ
スミドpUC118(0.5μg)(宝酒造製)をHi
ncII(10U)(宝酒造製)と37℃、1時間反応
させ、クロロホルム/フェノール処理、エタノール沈澱
を行い、エシェリヒア・コリ由来アルカリフォスファタ
ーゼ(BAP)処理(DNA(約1μg)とBAP
(1.75U)(宝酒造製)を50mMトリス塩酸緩衝
液(pH8.0)中で65℃、1時間反応させた)によ
り脱リン酸化した後、この部位に前述の1.4kbDN
A断片をDNAライゲーションキット(宝酒造製)を用
いて結合し(DNAとDNAライゲーションキット中の
溶液A、溶液Bを体積比で1:8:1の割合で混合し、
16℃で30分間反応させた)、0.1M塩化カルシウ
ムにより処理したエシェリヒア・コリDH1を形質転換
した。
【0031】これらの実験で得られた組換えプラスミド
をさらにエシェリヒア・コリMV1184(宝酒造製)
に移入し、形質転換したMV1184をYT培地(×
2)で37℃で培養し、M13ヘルパーファージ(KO
7)をMV1184当り10〜20ファージが感染する
ように加え、さらに一晩培養した。培地中に放出された
ファージを集め、クロロホルム/フェノール処理、エタ
ノール沈澱により塩基配列決定用1本鎖DNAを調製
後、ダイデオキシ法とDNAシークエンサー(ABI社
製、モデル370A)を使い塩基配列を調べた。その結
果、得られたDNA断片はヒト由来アドレナリンα2B
レセプター遺伝子であることを確認した。
【0032】2) ヒト由来アドレナリンα2CIIレ
セプター遺伝子のクローニング ヒト由来アドレナリンα2Bレセプター遺伝子を挿入し
たpUC118(1μg)をHincII(20U)と
37℃、1時間反応させ、アガロース電気泳動を行い
0.6kbのDNA断片を切り出し、電気抽出し、フェ
ノール処理、エタノール沈澱により0.6kbDNA
(50ng)を回収した。このDNA断片をランダムプ
ライマーラベリングキット(宝酒造製)を用いてラベル
化(DNA(30ng)、ランダムプライマー2μlと
水を加え全体を5μlとし、熱変性(95℃、5分間の
後0℃、5分間)を行い、これに水9μl、10倍濃度
の添付の反応緩衝液2.5μl、dATPとdGTPと
dTTPの混合液2.5μl、klenowフラグメン
ト1μl、[α−32P]dCTP(5μl)(NEN社
製)を加え37℃、3時間反応させた)し、エタノール
沈澱によりDNAを回収し、100μlのTE液に溶解
しプローブとした。プローブは使用する直前に熱変性を
行った。
【0033】ヒト染色体DNA(Clontech社
製)100μgをPstI(400U)(宝酒造製)、
HinfI(400U)(宝酒造製)と37℃、2時間
反応させ、クロロホルム/フェノール処理、エタノール
沈澱を行った後、DNAブランティングキット(宝酒造
製)を用いて平滑末端化(DNA8μl、10倍濃度の
添付の反応緩衝液1μl、T4 DNAポリメラーゼ1
μlを混合し、37℃、5分間反応させた)し、クロロ
ホルム/フェノール処理、エタノール沈澱を行い、Nc
oI(400U)(宝酒造製)と37℃、2時間反応さ
せた後、アガロース電気泳動により約1.4kb断片を
切り出し、DNAを電気抽出し、クロロホルム/フェノ
ール処理により精製し、エタノール沈澱を行い、沈澱を
20μlのTE液に溶解した。
【0034】これとは別に、pUC119(宝酒造製)
のXbaIサイトにNcoIリンカー(宝酒造製)を組
み込んだベクター1.5μgをNcoI(100U)、
SmaI(100U)(宝酒造製)と37℃、2時間反
応させ、クロロホルム/フェノール処理、エタノール沈
澱を行った後、BAP処理を行い、クロロホルム/フェ
ノール処理、エタノール沈澱を行い、沈澱を20μlの
TE液に溶解し、脱リン酸化したベクター断片を調製し
た。この部位に、前述の1.4kbヒト染色体断片をD
NAライゲーションキットを用いて結合し、塩化カルシ
ウムで処理したエシェリヒア・コリDH1を形質転換し
た。前述のプローブを用いてコロニーハイブリダイゼー
ション法によりポジティブクローンを検索した。
【0035】約20万個の形質転換体を調べた結果、1
個のハイブリダイズするクローンを得、このエシェリヒ
ア・コリの保有するプラスミドのヒト由来DNA部分の
塩基配列を前述の方法で調べ、ヒト由来アドレナリンα
2CIIレセプター遺伝子を有することを確認した。こ
の株をエシェリヒア・コリDH1pUC119α2CI
I(FERMP−13189)と、また保有するプラス
ミドをpUC119α2CIIと命名し、寄託した。
【0036】上記のようにして得られたヒト由来アドレ
ナリンα2CIIレセプター遺伝子を分析した結果、ヒ
ト由来アドレナリンα2CIIレセプター遺伝子はヒト
由来アドレナリンα2CIレセプター遺伝子とヌクレオ
チドレベルで98%の相同性があった。ヒト由来アドレ
ナリンα2CIIレセプター遺伝子には遺伝子中に、ヒ
ト由来アドレナリンα2CIレセプター遺伝子には存在
しない制限酵素切断部位(HinfIサイト)が存在し
ていた。これは今回行った実験では、染色体DNAが制
限酵素により部分的にしか切断されなかったため完全な
ヒト由来アドレナリンα2CIIレセプター遺伝子がク
ローニングできたと考えられる。
【0037】また、本発明のヒト由来アドレナリンα2
CIIレセプター遺伝子は、ヒト由来アドレナリンα2
CIレセプターより3個のアミノ酸が少ない458アミ
ノ酸をコードしているオープンリーディングフレームを
有していた。ヒト由来アドレナリンα2CIIレセプタ
ー遺伝子とヒト由来アドレナリンα2CIレセプターの
オープンリーディングフレームから予想されるアミノ酸
の間には92%の相同性があった。
【0038】図1において最初のプロリンを1番目とし
たとき、ヒト由来アドレナリンα2CIIレセプターは
ヒト由来アドレナリンα2CIレセプターと比較して、
222番目がArgからLeuに、253番目がGlu
からAlaに、254番目がAlaからGlyに、25
5番目がArgからGluに、256番目がThrから
Asnに、258番目がThrからHisに、259番
目がAlaからCysに、260番目がArgからAl
aに、262番目がArgからProに、264番目が
ProからAlaに、265番目がThrからAsp
に、266番目がTrpからValに、267番目がS
erからGluに、268番目がArgからProに、
269番目がThrからAspに、270番目がArg
からGluに、271番目がAlaからSerに、27
2番目がAlaからSerに、273番目がGlnから
Alaに、274番目がArgからAlaに、275番
目がProからAlaに、276番目がArgからGl
uに、277番目がGlyからArgに、278番目が
GlyからArgに、279番目がAlaからArg
に、280番目がProからArgに、283番目がP
roからAlaに、308番目がGlnからGluに、
380番目がIleからSerに、425番目がPro
からArgに置換しており、281番目のArgが挿入
されていた。また、ヒト由来アドレナリンα2CIレセ
プターの最初のメチオニンを1番目としたとき、321
番目から324番目までのGly−Ala−Gly−P
roの部分がヒト由来アドレナリンα2CIIレセプタ
ーにおいて欠失していた。このことから、本発明ヒト由
来アドレナリンα2CIIレセプターは新規なものと認
められる。
【0039】
【実施例2】 Cos細胞でのヒト由来アドレナリンα2CIIレセプ
ター遺伝子の一過性発現 プラスミドpUC119α2CII(1μg)をKpn
I(50U)(宝酒造製)と37℃、1時間反応させ、
クロロホルム/フェノール処理、エタノール沈澱を行
い、DNAブランティングキットを用いて平滑末端化
し、クロロホルム/フェノール処理、エタノール沈澱を
行い、XbaI(50U)(宝酒造製)と37℃、1時
間反応させた後、アガロース電気泳動により1.4kb
断片を分離、電気抽出しクロロホルム/フェノール処
理、エタノール沈澱を行い、10μlのTEに溶解し
た。
【0040】一方、発現ベクターpSVL(ファルマシ
ア製)0.5μgをXbaI(20U)、SmaI(2
0U)と37℃、1時間反応させ、クロロホルム/フェ
ノール処理、エタノール沈澱を行い、BAP処理により
脱リン酸化し、クロロホルム/フェノール処理を行い、
10μlのTE液に溶解した。このベクターにヒト由来
アドレナリンα2CIIレセプター遺伝子を含む断片を
DNAライゲーションキットを用い結合し、クローニン
グした。
【0041】このプラスミドをpSVLα2CIIと命
名し、Cos−7細胞にトランスフェクトした。即ち、
Cos−7細胞の約106 個を5mlのDME培地(1
0%FCS含有)を入れた培養器に移植し5%CO2
ンキュベーターにて37℃で24時間培養した。培地を
吸引することにより除去し、5mlの無血清DME培地
で1回洗浄後、10μgの発現プラスミドpSVLα2
CIIと438μgのDEAE−デキストランを含んだ
2.5mlの無血清DME培地で2時間トランスフェク
トするために培養した。培地を吸引除去後、5mlの無
血清MDE培地で1回洗浄し、5mlのDME培地(1
0%FCS含有)を加えて37℃で72時間培養した。
培養終了後0.25%トリプシン液で細胞を剥し、PB
Sで洗浄後−80℃で凍結保存した。
【0042】
【実施例3】 Cos細胞でのヒト由来アドレナリンα2CIIレセプ
ター遺伝子の構成型発現 実施例2で得られたプラスミドpSVLα2CII(1
μg)を制限酵素SalI(50U)(宝酒造製)と3
7℃、1時間反応させ、クロロホルム/フェノール処
理、エタノール沈澱を行い、BAP処理を行い、クロロ
ホルム/フェノール処理、エタノール沈澱を行い、20
μlのTEに溶解した。また、動物細胞中で発現可能な
ネオマイシン耐性遺伝子を保有するプラスミドpMC1
NeoPolyA(Stratagene社製)2μg
を制限酵素XhoI(100U)(宝酒造製)、Sal
I(100U)(宝酒造製)と37℃、1時間反応させ
た後、アガロース電気泳動により約1.0kbのネオマ
イシン耐性遺伝子を有するDNA断片を分離、DNAを
電気抽出し、クロロホルム/フェノール処理、エタノー
ル沈澱を行い、20μlのTE液に溶解した。
【0043】この断片をさきにSalIで切断したプラ
スミドpSVLα2CIIにDNAライゲーションキッ
トを用いて組み込み、構成型発現用プラスミドpSVL
α2CII−Neoと命名した組換えプラスミドを得
た。このプラスミドを、リン酸カルシュウムトランスフ
ェクションキット(5プライム3プライム製)を用いて
Cos−7細胞にトランスフェクトした。即ち、培地は
DME(10%FCS添加)を用い5%CO2 インキュ
ベーターで培養した。
【0044】トランスフェクション48時間後にゲネテ
ィシン(G−418、SIGMA製)を300μg/m
lとなるように加え、3〜4日おきにゲネティシン含有
DME培地で培地交換を行った。約3週間後生育してき
た細胞を0.25%トリプシン液で剥し、種々の濃度
(300、450、600、750、900、1050
μg/ml)のゲネティシンを含んだDME培地に継代
培養した。生育した細胞を実施例2と同様の方法で回収
し凍結保存した。
【0045】
【実施例4】 レセプター結合実験 実施例2または実施例3で得られた細胞に0.5mMの
EDTA含有50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4)
を加え約1mgタンパク質/mlなるように細胞分散液
を調製した。細胞分散液0.1mlを含む反応液(5n
3H−ラウオルシン、0.1%アスコルビン酸、0.
5mMのEDTA、50mMトリス塩酸緩衝液(pH
7.4))0.5mlを25℃、1時間反応させること
により総結合量を定量した。非特異的結合量はフェント
ラミンを最終濃度10μMになるように上記反応液に加
え、反応させることにより定量した。反応液はガラス繊
維ろ紙(GF/C)で吸引ろ過した後、0.5mMのE
DTA含有50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.4)3
mlで3回洗浄後ろ紙をバイアル瓶に移し、その放射活
性を液体シンチレーションカウンターで測定した。
【0046】正常Cos−7細胞およびヒト由来アドレ
ナリンα2CIIレセプター遺伝子を一過性または構成
型にトランスフェクトしたCos−7細胞での 3H−ラ
ウオルシン結合を表1に示した。
【0047】
【表1】
【0048】正常Cos細胞には 3Hーラウオルシン結
合能をほとんど検出できないのに対して、一過性または
構成型に遺伝子をトランスフェクトしたCos細胞では
明らかに 3Hーラウオルシン特異的結合が認められた。
このことから、本発明のヒト由来アドレナリンα2CI
Iレセプター遺伝子が発現し、ヒト由来アドレナリンα
2CIIレセプターが産生されたと判定される。
【0049】
【実施例5】 レセプター結合阻害実験 実施例2より得られた一過性発現Cos−7細胞を実施
例4と同様の方法で調製し細胞分散液を得た。細胞分散
液0.1mlを含む反応液(1nM 3H−ラウオルシ
ン、0.1%アスコルビン酸、0.5mMのEDTA、
50mM トリス塩酸緩衝液(pH7.4))0.5m
lを25℃、1時間反応させることにより総結合量(T
B)を定量した。非特異的結合量(NB)はフェントラ
ミンを最終濃度10μMになるように上記反応液に加
え、反応させることにより定量した。アドレナリンリガ
ンドの結合力を調べるためには、フェントラミンのかわ
りに種々の濃度のリガンドを加えて反応させた(DT
B)。これらの反応液はガラス繊維ろ紙(GF/C)で
吸引ろ過した後、0.5mMのEDTA含有50mMト
リス塩酸緩衝液(pH7.4)3mlで3回洗浄後ろ紙
をバイアル瓶に移し、その放射活性を液体シンチレーシ
ョンカウンターで測定した。
【0050】リガンドの結合能を下記式より求めた。
【0051】
【数1】
【0052】リガンドが 3H−ラウオルシンの結合を5
0%阻害する濃度(IC50値)を算出し、その結果を
表2に示した。
【0053】
【表2】
【0054】ヒト由来アドレナリンα2CIIレセプタ
ーはラウオルシンに対して最も親和性が強く以下、ヨヒ
ンビン、WB4101、フェントラミン、プラゾシン、
オキシメタゾリンの順に親和性が弱くなっていった。ま
た、オキシメタゾリンに対するプラゾシンのIC50の
比は0.19であった。これらの性質は、ヒト由来アド
レナリンα2CIレセプター(Mol.Pharmac
ol.,42、1−5(1992))やラット由来アド
レナリンα2Cレセプター(J.Biol.Che
m.,266、10470−10478(1991))
の性質と類似していた。このことから、本発明で得られ
た細胞はヒト由来アドレナリンα2CIIレセプターに
対する薬物を効率的にスクリーニングし得ると判定され
る。
【0055】
【発明の効果】本発明により、これまで知られていなか
ったヒト由来アドレナリンα2CIIレセプターが存在
することが判明し、その遺伝子特性が明白となり、かつ
本発明は、ヒト由来アドレナリンα2CIIレセプター
の遺伝子を提供し得るもので、さらにこの遺伝子を発現
せしめることによりヒトでの薬理学的重要性の解明を可
能ならしめたものであり、またこのレセプターに作用す
る薬物スクリーニングのための受容体結合実験系をも提
供するものである。
【0056】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:1382 配列の型:核酸 鎖の数:二本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:genomic DNA 起源 生物名:ヒト 配列の特徴 1-2 5’非翻訳領域 3-1376 翻訳領域 1377-1382 3’非翻訳領域 特徴を決定した方法:E 配列 CC ATG GCG TCC CCG GCG CTG GCG GCG GCG CTG GCG GTG GCG GCA GCG 47 Met Ala Ser Pro Ala Leu Ala Ala Ala Leu Ala Val Ala Ala Ala 1 5 10 15 GCG GGC CCC AAT GCG AGC GGC GCG GGC GAG AGG GGC AGC GGC GGG GTT 95 Ala Gly Pro Asn Ala Ser Gly Ala Gly Glu Arg Gly Ser Gly Gly Val 20 25 30 GCC AAT GCC TCG GGG GCT TCC TGG GGG CCG CCG CGC GGC CAG TAC TCG 143 Ala Asn Ala Ser Gly Ala Ser Trp Gly Pro Pro Arg Gly Gln Tyr Ser 35 40 45 GCG GGC GCG GTG GCA GGG CTG GCT GCC GTG GTG GGC TTC CTC ATC GTC 191 Ala Gly Ala Val Ala Gly Leu Ala Ala Val Val Gly Phe Leu Ile Val 50 55 60 TTC ACC GTG GTG GGC AAC GTG CTG GTG GTG ATC GCC GTG CTG ACC AGC 239 Phe Thr Val Val Gly Asn Val Leu Val Val Ile Ala Val Leu Thr Ser 65 70 75 CGG GCG CTG CGC GCG CCA CAG AAC CTC TTC CTG GTG TCG CTG GCC TCG 287 Arg Ala Leu Arg Ala Pro Gln Asn Leu Phe Leu Val Ser Leu Ala Ser 80 85 90 95 GCC GAC ATC CTG GTG GCC ACG CTG GTC ATG CCC TTC TCG TTG GCC AAC 335 Ala Asp Ile Leu Val Ala Thr Leu Val Met Pro Phe Ser Leu Ala Asn 100 105 110 GAG CTC ATG GCC TAC TGG TAC TTC GGG CAG GTG TGG TGC GGC GTG TAC 383 Glu Leu Met Ala Tyr Trp Tyr Phe Gly Gln Val Trp Cys Gly Val Tyr 115 120 125 CTG GCG CTC GAT GTG CTG TTT TGC ACC TCG TCG ATC GTG CAT CTG TGT 431 Leu Ala Leu Asp Val Leu Phe Cys Thr Ser Ser Ile Val His Leu Cys 130 135 140 GCC ATC AGC CTG GAC CGC TAC TGG TCG GTG ACG CAG GCC GTC GAG TAC 479 Ala Ile Ser Leu Asp Arg Tyr Trp Ser Val Thr Gln Ala Val Glu Tyr 145 150 155 AAC CTG AAG CGC ACA CCA CGC CGC GTC AAG GCC ACC ATC GTG GCC GTG 527 Asn Leu Lys Arg Thr Pro Arg Arg Val Lys Ala Thr Ile Val Ala Val 160 165 170 175 TGG CTC ATC TCG GCC GTC ATC TCC TTC CCG CCG CTG GTC TCG CTC TAC 575 Trp Leu Ile Ser Ala Val Ile Ser Phe Pro Pro Leu Val Ser Leu Tyr 180 185 190 CGC CAG CCC GAC GGC GCC GCC TAC CCG CAG TGC GGC CTC AAC GAC GAG 623 Arg Gln Pro Asp Gly Ala Ala Tyr Pro Gln Cys Gly Leu Asn Asp Glu 195 200 205 ACC TGG TAC ATC CTG TCC TCC TGC ATC GGC TCC TTC TTC GCG CCC TGC 671 Thr Trp Tyr Ile Leu Ser Ser Cys Ile Gly Ser Phe Phe Ala Pro Cys 210 215 220 CTC ATC ATG GGC CTG GTC TAC GCG CGC ATC TAC CGA GTG GCC AAG CTG 719 Leu Ile Met Gly Leu Val Tyr Ala Arg Ile Tyr Arg Val Ala Lys Leu 225 230 235 CGC ACG CGC ACG CTC AGC GAG AAG CGC GCC CCC GTG GGC CCC GAC GGT 767 Arg Thr Arg Thr Leu Ser Glu Lys Arg Ala Pro Val Gly Pro Asp Gly 240 245 250 255 GCG TCC CCG ACT ACC GAA AAC GGG CTG GGC GCG GCG GCA GGC GCA GGC 815 Ala Ser Pro Thr Thr Glu Asn Gly Leu Gly Ala Ala Ala Gly Ala Gly 260 265 270 GAG AAC GGG CAC TGC GCG CCC CCG CCC GCC GAC GTG GAG CCG GAC GAG 863 Glu Asn Gly His Cys Ala Pro Pro Pro Ala Asp Val Glu Pro Asp Glu 275 280 285 AGC AGC GCA GCG GCC GAG AGG CGG CGG CGC CGG GGC GCG TTG CGG CGG 911 Ser Ser Ala Ala Ala Glu Arg Arg Arg Arg Arg Gly Ala Leu Arg Arg 290 295 300 GGC GGG CGG CGG CGA GCG GGC GCC GAG GGG GGC GCG GGC GGT GCG GAC 959 Gly Gly Arg Arg Arg Ala Gly Ala Glu Gly Gly Ala Gly Gly Ala Asp 305 310 315 GGG CAG GGG GCG GCT GAG TCG GGG GCG CTG ACC GCC TCC AGG TCC CCG 1007 Gly Gln Gly Ala Ala Glu Ser Gly Ala Leu Thr Ala Ser Arg Ser Pro 320 325 330 335 GGG CCC GGT GGC CGC CTG TCG CGC GCC AGC TCG CGC TCC GTC GAG TTC 1055 Gly Pro Gly Gly Arg Leu Ser Arg Ala Ser Ser Arg Ser Val Glu Phe 340 345 350 TTC CTG TCG CGC CGG CGC CGG GCG CGC AGC AGC GTG TGC CGC CGC AAG 1103 Phe Leu Ser Arg Arg Arg Arg Ala Arg Ser Ser Val Cys Arg Arg Lys 355 360 365 GTG GCC CAG GCG CGC GAG AAG CGC TTC ACC TTT GTG CTG GCT GTG GTC 1151 Val Ala Gln Ala Arg Glu Lys Arg Phe Thr Phe Val Leu Ala Val Val 370 375 380 ATG GGT GTG TTC GTG CTC TGC TGG TTC CCC TTC TTC TTC AGC TAC AGC 1199 Met Gly Val Phe Val Leu Cys Trp Phe Pro Phe Phe Phe Ser Tyr Ser 385 390 395 CTG TAC GGC ATC TGC CGC GAG GCC TGC CAG GTG CCC GGC CCG CTC TTC 1247 Leu Tyr Gly Ile Cys Arg Glu Ala Cys Gln Val Pro Gly Pro Leu Phe 400 405 410 415 AAG TTC TTC TTC TGG ATC GGC TAC TGC AAC AGC TCG CTC AAC CCG GTC 1295 Lys Phe Phe Phe Trp Ile Gly Tyr Cys Asn Ser Ser Leu Asn Pro Val 420 425 430 ATC TAC ACG GTC TTC AAC CAG GAT TTC CGG CGA TCC TTT AAG CAC ATC 1343 Ile Tyr Thr Val Phe Asn Gln Asp Phe Arg Arg Ser Phe Lys His Ile 435 440 445 CTC TTC CGA CGG AGG AGA AGG GGC TTC AGG CAG TGACTC 1382 Leu Phe Arg Arg Arg Arg Arg Gly Phe Arg Gln 450 455
【0057】
【配列表】
配列番号:2 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:プライマー 起源:合成DNA 配列 ACCTCCCGCC CCGTCATGGA CCACCAGGAC 30
【0058】
【配列表】
配列番号:3 配列の長さ:30 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:プライマー 起源:合成DNA 配列 GCGCAGGCGG GCTCACCAGG CCGTCTGGGT 30
【図面の簡単な説明】
【図1】図1はヒト由来アドレナリンα2IIレセプタ
ーを構成するポリペプチドのアミノ酸配列を示す図であ
る。
【図2】図2はヒト由来アドレナリンα2IIレセプタ
ーを構成するポリペプチドのアミノ酸配列をコードする
DNAを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12P 21/02 C 8214−4B C12Q 1/68 A 7823−4B G01N 33/15 Z 7906−2J //(C12N 5/10 C12R 1:91) (C12P 21/02 C12R 1:91)

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヒト由来アドレナリンα2CIIレセプ
    ターを構成するポリペプチドのアミノ酸配列をコードす
    る塩基配列を含むDNA。
  2. 【請求項2】 ヒト由来アドレナリンα2CIIレセプ
    ターを構成するポリペプチドのアミノ酸配列が、N末端
    側より図1(但し、X1 は水素原子、X2 −Ala−S
    er−Pro−Ala−Leu−Ala−Ala−Al
    a−Leu−Ala−Val−Ala−Ala−Ala
    −Ala−Glyまたはそれらのアセチル体を意味し、
    2 は水素原子またはMetを意味する)で表される請
    求項第1項記載のDNA。
  3. 【請求項3】 塩基配列が、5’末端側より図2(但
    し、X3 は水素原子またはX4 GCGTCCCCGGC
    GCTGGCGGCGGCGCTGGCGGTGGCG
    GCAGCGGCGGGCを意味し、X4 は水素原子ま
    たはATGを意味する)で表される請求項第1項記載の
    DNA。
  4. 【請求項4】 宿主にとって外来性であるヒト由来アド
    レナリンα2CIIレセプターを構成するポリペプチド
    のアミノ酸配列をコードする塩基配列を含むDNAを保
    持することを特徴とする形質転換細胞。
  5. 【請求項5】 ヒト由来アドレナリンα2CIIレセプ
    ターを構成するポリペプチドのアミノ酸配列が、N末端
    側より図1(但し、X1 、X2 は上記と同じ意味を有す
    る)で表されるものである請求項第4項記載の形質転換
    細胞。
  6. 【請求項6】 塩基配列が5’末端側より図2(X3
    4 は上記と同じ意味を有する)で表されるものである
    請求項第4項記載の形質転換細胞。
  7. 【請求項7】 形質転換細胞が、動物細胞である請求項
    第4項記載の形質転換細胞。
  8. 【請求項8】 動物細胞がCos−1、Cos−7また
    は、Lである請求項第7項記載の形質転換細胞。
  9. 【請求項9】 N末端側より図1(但し、X1 、X2
    上記と同じ意味を有する)で表されるアミノ酸配列を有
    するヒト由来アドレナリンα2CIIレセプターを構成
    するポリペプチド。
  10. 【請求項10】 該ヒト由来アドレナリンα2CIIレ
    セプターを構成するポリペプチドのアミノ酸配列をコー
    ドする塩基配列を含むDNAを保持した形質転換細胞を
    培地にて培養し、次いで該DNAの遺伝情報を発現させ
    た該ヒト由来アドレナリンα2CIIレセプターを構成
    するポリペプチドを保持した該細胞を採取することを特
    徴とする該細胞の製造法。
  11. 【請求項11】 組換え操作によって該ヒト由来アドレ
    ナリンα2CIIレセプターを構成するポリペプチドを
    発現した細胞あるいは該細胞から調製した膜画分に標識
    リガンドと被験薬物を一定量含有する被験液を作用さ
    せ、次いでその標識量の変化を定量することにより行う
    ヒト由来アドレナリンα2CIIレセプターに作動性の
    薬物スクリーニング法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002042765A1 (fr) * 2000-11-22 2002-05-30 Nippon Shinyaku Co., Ltd. Remedes destines a des troubles fonctionnels digestifs et procede de selection
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