JPH06119827A - リッツ線 - Google Patents

リッツ線

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Publication number
JPH06119827A
JPH06119827A JP4266107A JP26610792A JPH06119827A JP H06119827 A JPH06119827 A JP H06119827A JP 4266107 A JP4266107 A JP 4266107A JP 26610792 A JP26610792 A JP 26610792A JP H06119827 A JPH06119827 A JP H06119827A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
litz wire
refrigerant
enamel
pipe
wire
Prior art date
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Pending
Application number
JP4266107A
Other languages
English (en)
Inventor
Shuichi Takano
修一 高野
Shigeharu Masubuchi
重春 増渕
Hideyuki Kikuchi
英行 菊池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Cable Ltd filed Critical Hitachi Cable Ltd
Priority to JP4266107A priority Critical patent/JPH06119827A/ja
Publication of JPH06119827A publication Critical patent/JPH06119827A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高周波でも抵抗値が小さく、大電流でも温度
上昇のないリッツ線を提供する。 【構成】 複数本のエナメル線素線4を、中心に配置し
た中空の介在物6の周囲に撚り合わせ、上記介在物6の
中に冷媒を満たした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数本のエナメル線素
線を撚り合わせてなるリッツ線に係り、特に、高周波で
も抵抗値が小さく、大電流でも温度上昇のないリッツ線
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高周波通信機器等にはエナメル線素線を
撚り合わせて構成したリッツ線が早くから使用されてき
た。これは、単一の導体を用いると、通電される電流の
周波数が高くなるにつれて表皮効果によって交流抵抗が
増加し損失が大きくなることから、導体を多数に分割形
成すると共に個々の導体を絶縁被膜で覆うことで表皮効
果を回避しようという考えで作られている。即ち、個々
の導体を形成するエナメル線素線には、比較的細い素線
が用いられ、その周囲にエナメル絶縁被膜が施され、さ
らにそのエナメル線素線が所望の本数集められて必要な
断面積が確保され、これらエナメル線素線が撚り合わさ
れて一体化される。
【0003】このようにして形成されるリッツ線には、
いろいろの構造のものがあるが、代表的な例を以下に示
しておく。図5(a)、図5(b)は、それぞれ従来の
リッツ線の例である。
【0004】図5(a)は、導体53にエナメル絶縁被
膜51を施した7本のエナメル線素線52を、そのうち
1本を中心にして他をその周囲に撚り合わせたものであ
る。図5(b)は、中心に絶縁性の介在物54を配し
て、その周囲に多数のエナメル線素線52を撚り合わせ
たリッツ線55である。
【0005】近年、電気電子機器の小型高性能化に伴
い、例えば、インバータ制御が高周波化されるようにな
ったり、通信機器等の駆動周波数が高周波化されるなど
しており、こうした機器内の高周波通電部が増加するに
応じてリッツ線の需要が増大している。またそれに伴い
リッツ線の性能への要求も高まり、より高い高周波での
使用、或いは発熱の低減等の必要に迫られている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、リッツ線を
図5(a)のように、単にエナメル線素線52を撚り合
わせただけでは、リッツ線といえども周波数が高くなる
につれて表皮効果の影響が大きくなる。そうなると表皮
効果の影響で、中心の導体にはほとんど電流が流れなく
なり、高周波における抵抗値が著しく増大するという問
題がある。
【0007】これに対し、図5(b)のように中心に絶
縁性の介在物54を配して、その周囲にエナメル線素線
52を撚り合わせたものは、導体が中心部にないので表
皮効果によって電流が流れなくなる導体がなくなり、前
例に比べて高い周波数でも抵抗値の増加が少ない。
【0008】しかし、中心に絶縁性の介在物54を設け
た場合でも、高い周波数における抵抗値の増加を皆無に
することはできない。従って、大電流を流そうとすると
導体の発熱による温度上昇が避けられない。例えば、リ
ッツ線がコイルの巻線として使用されている場合、こう
した温度上昇がこのコイルを使用した機器に影響を与え
て、機器の寿命を短くしてしまうことにもなる。
【0009】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、高周波でも抵抗値が小さく、大電流でも温度上昇の
ないリッツ線を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、複数本のエナメル線素線を、中心に配置し
た中空の介在物の周囲に撚り合わせ、上記介在物の中に
冷媒を満たしたものである。
【0011】冷媒には、水、フロン等のガス或いは液体
を使用することができる。
【0012】
【作用】上記構成により、リッツ線の中心にはエナメル
線素線がなく、介在物の周囲にエナメル線素線があるこ
とになるので、表皮効果を小さくできることになり、高
い周波数でも抵抗値の増加が小さい。また、介在物の中
に冷媒が満たされているので、リッツ線が冷却され大電
流を流した場合でも温度上昇が小さくなる。
【0013】
【実施例】以下本発明の一実施例を添付図面に基づいて
詳述する。
【0014】図1に示されるように、本発明に係るリッ
ツ線1は、導体2の周囲にエナメル絶縁被膜3を施した
エナメル線素線4が複数用いられている。これらエナメ
ル線素線4は、所定の外径を有するパイプ5を中心にし
て、その周囲に配置され、長手方向に沿って撚り合わせ
られている。パイプ5は、各エナメル線素線4を中心か
ら隔てて配置するための介在物6であると同時に、長手
方向に延出された図示しない中空部7を有し、その中空
部7内に冷媒を収容することができる。パイプ5の材質
には、銅、アルミニウム、SUS、テフロン等が適宜選
択されて用いられる。本実施例においては、冷媒として
水Wが満たされている。水Wは、パイプ5中をリッツ線
の長手方向に沿って流れることができる。
【0015】図1のリッツ線は、図4のように応用され
る。図4は、本発明のリッツ線1をコイル巻線に使用し
たものである。この例では、1次巻線8、2次巻線9は
各1本づつ設けられ、それぞれコア10に巻き付けられ
ている。各巻線8、9は、それぞれ一対の1次端子1
1、2次端子12を有している。各巻線8、9のリッツ
線1から端子側のパイプ5が引き出され、それぞれ冷媒
の供給・回収に使用される。パイプ5は、図示されない
が冷媒の供給源及び回収先に接続され、さらに冷媒の供
給源及び回収先が熱交換器を介して互いに接続されてお
り、冷媒を循環させて各巻線8、9を冷却することがで
きる。
【0016】次に実施例の作用を述べる。
【0017】リッツ線1の中心にはエナメル線素線4が
なく、パイプ5の周囲にエナメル線素線4があることに
なるので、各エナメル線素線4を流れる電流による表皮
効果が小さくなる。従って、高い周波数でも抵抗値の増
加が小さい。また、パイプ5の中に水Wが満たされてい
るので、リッツ線1が冷却され大電流を流した場合でも
温度上昇が小さくなる。
【0018】図1の本発明のリッツ線1、図5(b)の
従来のリッツ線55を、それぞれ1.0mm径のエナメ
ル線素線を20本用いて製作し、これらに50KHz3
0Aの高周波大電流を流した。冷媒には水を用い、熱交
換器を介して循環させた。このときの温度を計測したと
ころ従来のリッツ線55は70℃、本発明のリッツ線1
は40℃となった。このように中空の介在物6を設けて
これに冷媒を流せるようにしたことで温度上昇を低減す
ることができることが分かった。
【0019】本発明のリッツ線1を図4のようにコイル
巻線に使用した場合には、いっそう効果が大である。従
って、コイルでの発熱が小さくなり、そのコイルを使用
した機器は、熱による劣化がなくなるので、寿命が延び
る。
【0020】他の実施例を説明する。
【0021】図2は、エナメル線素線4を複数本集めて
素線群13を形成し、複数の素線群13を中空の介在物
6の周囲に撚り合わせたものである。この場合でも、図
1の例と同様に高い周波数での抵抗値の増加が小さく、
且つ中空部7に流した冷媒の働きにより発熱を小さくす
ることができる。
【0022】図3は、平角状の介在物6を用いたもので
ある。平角状の介在物6の周囲に複数のエナメル線素線
4を撚り合わせて、平角状のリッツ線1が形成されてい
る。このように介在物6の断面形状は、円形ばかりでな
く平角形、角形、楕円形など任意に形成できる。
【0023】冷媒には、実施例のように水を使用する他
に、冷媒として優れたフロン系の冷媒や種々の揮発性液
体を使用することができる。
【0024】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
【0025】(1)表皮効果が小さいだけでなく冷媒を
流すことができるので、高周波大電流を使用できること
になり、リッツ線の用途が拡大する。
【0026】(2)コイル巻線のように発熱の大きいも
のに利用でき、機器を熱から守って寿命を延ばすことが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示すリッツ線の断面図であ
る。
【図2】本発明の他の実施例を示すリッツ線の断面図で
ある。
【図3】本発明の他の実施例を示すリッツ線の断面図で
ある。
【図4】本発明のリッツ線をコイル巻線に使用した場合
の概略図である。
【図5】従来例を示すリッツ線の断面図である。
【符号の説明】
1 リッツ線 4 エナメル線素線 6 介在物

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数本のエナメル線素線を、中心に配置
    した中空の介在物の周囲に撚り合わせ、上記介在物の中
    に冷媒を満たしたことを特徴とするリッツ線。
  2. 【請求項2】 上記冷媒に水、フロン等のガス或いは液
    体を使用することを特徴とする請求項1記載のリッツ
    線。
JP4266107A 1992-10-05 1992-10-05 リッツ線 Pending JPH06119827A (ja)

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JP4266107A JPH06119827A (ja) 1992-10-05 1992-10-05 リッツ線

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JPH06119827A true JPH06119827A (ja) 1994-04-28

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