JPH061191U

JPH061191U - 修理用船台

Info

Publication number: JPH061191U
Application number: JP4952192U
Authority: JP
Inventors: 一男辻井; 哲朗永井; 信三藤島
Original assignee: 株式会社辻井製作所
Priority date: 1992-06-22
Filing date: 1992-06-22
Publication date: 1994-01-11

Abstract

(57)【要約】［目的］主としてマリーナで船舶のスクリューやエン
ジン回りの修理を行なう際に、船舶を乗せて固定させる
船台を一台用意することでいかなる船底形状をした船舶
であっても格別な補助材を一切不要として対処すること
ができることとする。［構成］下面に走行用車輪を備え、鋼材を組んで成形
されたシャーシ本体を有し、その前端及び後端の上面中
央には船底支持部を備え、前記シャーシ上面には前後方
向と直交させてジャッキの下部を受ける切り欠きを複数
並設した位置決め体を複数備え、その位置決め体の上側
に前記位置決め体の中央寄りで基端を枢支され、他端上
面に船底受体を備えたスイング体を対向して備えている
こととする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は修理用船台、特にマリーナにあってレジャーボートやヨット等の船舶の修理、それも水から陸へ上げてスクリューやエンジン回り等を修理する際に使用される修理用船台に関する。

【０００２】

【考案の背景】

一般的に、マリーナにあって上記したスクリューやエンジン回りを主とする船舶の修理を行なう場合、水中では作業ができないためどうしても船舶を陸上へ上げる必要があり、その際にはその船舶が傾倒しないように船底を支持する船台へ載せることとなる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら、船舶の船底形状は各船舶ごとに異なったものとなっているので、各船舶ごとに専用の船台が必要となり、既存の船台を使用する場合でも木板で成形された補助板を介在させる必要性があった。

【０００４】

【考案の目的】

そこで、本考案は上記した実情に着目してなされたもので、かかる問題点を解消して、一台用意することで、種々の船底形態をした船舶に適合させることができることとし、また、大量生産することを可能として経済的にも有利なものとすることができる修理用船台を提供することを目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この目的を達成するために、本考案に係る修理用船台は下面に走行用車輪を備え、鋼材を組んで成形されたシャーシ本体を有し、その前端及び後端の上面中央には船底支持部を備え、前記シャーシ上面には前後方向と直交させてジャッキの下部を受る切り欠きを複数並設した位置決め体を複数備え、その位置決め体の上側に前記位置決め体の中央よりで基端を枢支され、他端上面に船底受体を備えたスイング体を対向して備えていることを特徴としている。

【０００６】

【作用】

かかる構成としたことによって、スイング体をその船底形態に合わせて枢動させることができ、どのような船底形態をした船舶でも補助材の必要なしに密で安定した載置状態とすることができ、この調整機能を有するので、一定の部材により大量生産を行なうこともできることとなるのである。

【０００７】

【実施例】

次に、本考案の実施の一例を図面を参照して説明する。図１は本考案を実施した修理用船台の平面図、図２は同じく側面図、図３は同じく正面図、図４は同じく背面図である。

【０００８】これらの図にあって１はシャーシ本体であり、このシャーシ本体１はＨ鋼を格子状に組み接合して成形されている。このシャーシ本体１の下面四隅には表面にウレタンを使用した走行用車輪２ａ・２ａ、２ｂ・２ｂが取付板３・３…を介してダイレクトに取り付けられている。この車輪２ａ、２ｂはいずれもダブル輪構成とされ、前車輪２ａ・２ａはキャスター状に旋回も可能なものとして、走行の安定性を図っている。

【０００９】また、シャーシ本体１上の前端及び後端中央には船底の最深部（中央部）を支持する船底支持部４・５が設けられている。この前端の船底支持部４は上面が船底形状に合わせる凹部４ａが形成され、その底面の枢支により、前後方向への枢動が可能とされている。

【００１０】さらに、シャーシ本体１の上面には前後方向を直交させて、位置決め体６・６…が複数本備えられており、この位置決め体６・６…は目的とする船舶のサイズ等に合わせ、取り付け位置を変更したり、不要の場合には図に示す三本のうち一本を外してしまうこともできる。この位置決め体６は上向きコ字状の長尺材とされ、その両側壁には後述するジャッキの下部を受け固定させる切り欠き７・７ …が複数並設されている。この切り欠き７は実施例では側壁に対し直交状としたが、内側へ向けてのテーパ状とすることもできる。

【００１１】この位置決め体６の中央寄りには一対のＬ字部材８・８がピン９で枢支されている。このＬ字部材８には各々下向きコ字状をし、側壁面に係止孔１０・１０ …を複数列設したスイング体１１の基端がはめ付けられている。即ち、このスイング体１１の内側にジャッキ１２の作用部１３の先端があわされ、選ばれた係合孔１０・１０…により固定される。その際ジャッキ１２の下部は選ばれた切り欠き７・７で固定されている。

【００１２】前記したスイング体１１の遊端上面には船底受体１４が取り付けられており、この船底受体１４は上向きコ字状をした支承体１４ａに悪天候に対して強く、緩衝性もある発泡ウレタン製の受部１４ｂがはめ付け固着されているもので、その受部１４ｂの頂面は船底を受ける角度の自在性と損傷防止のためカマボコ型に形成されている。

【００１３】また、スイング体１１は船舶のサイズに合せてジョイントあるいは多段式として延長伸縮させることもできるものとされている。

【００１４】本実施例に係る修理用船台は上記のように構成されている。そのため、船底ＡやＢ等の形態に合せてジャッキ１２・１２の位置を変え、スイング体１１の枢動角度を調整してやることができ、その船底形態を問うことがなくなる。

【００１５】

【考案の効果】

本考案に係る修理用船台は上述のように構成され使用される。そのため、本考案に係る修理用船台を用意することで、格別な補助材等を一切不要として、あらゆる船底形状をした船舶を密に安定性よく載置させることができる。また、係る構成としたことによって、各船舶専用の船台を製作する必要もなくなり、一定の部材により成形することができるので、大量生産に適し、経済的にも有利なものとできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を実施した修理用船台の平面図である。

【図２】側面図である。

【図３】正面図である。

【図４】背面図である。

【符号の説明】

１シャーシ本体２ａ前輪２ｂ後輪４船底支持部５船底支持部６位置決め体７切り欠き１０係止孔１１スイング体１２ジャッキ１４船底受体

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】下面に走行用車輪を備え、鋼材を組んで
成形されたシャーシ本体を有し、その前端及び後端の上
面中央には船底支持部を備え、前記シャーシ上面には前
後方向と直交させてジャッキの下部を受る切り欠きを複
数並設した位置決め体を複数備え、その位置決め体の上
側に前記位置決め体の中央よりで基端を枢支され、他端
上面に船底受体を備えたスイング体を対向して備えてい
ることを特徴とする修理用船台。
【請求項２】スイング体は長さ調整を可能としている
ことを特徴とする請求項１に記載の修理船台。
【請求項３】船底受体の頂部は発泡ウレタンで成形さ
れていることを特徴とする請求項１または請求項２に記
載の修理用船台。
【請求項４】少なくとも前方の船底支持部は前後方向
へ枢動可能としたことを特徴とする請求項１または請求
項２または請求項３に記載の修理用船台。