JPH06116097A - 不純物が添加された有機ポリシラン薄膜又は炭化ケイ素薄膜及びその製造方法 - Google Patents

不純物が添加された有機ポリシラン薄膜又は炭化ケイ素薄膜及びその製造方法

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JPH06116097A
JPH06116097A JP4269891A JP26989192A JPH06116097A JP H06116097 A JPH06116097 A JP H06116097A JP 4269891 A JP4269891 A JP 4269891A JP 26989192 A JP26989192 A JP 26989192A JP H06116097 A JPH06116097 A JP H06116097A
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JP
Japan
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thin film
silicon carbide
organic
impurity
organopolysilane
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JP4269891A
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English (en)
Inventor
Masashi Furukawa
昌司 古川
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Mitsubishi Kasei Corp
Original Assignee
Mitsubishi Kasei Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 不純物が添加された有機ポリシラン薄膜又は
炭化ケイ素薄膜並びに有機シラン原料を減圧下で加熱す
ることにより、基板上に蒸着して得られた有機ポリシラ
ン薄膜に不純物を添加するかもしくはその薄膜形成時に
不純物を共存させることにより不純物が添加された有機
ポリシラン薄膜又は炭化ケイ素薄膜を製造すること。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不純物が添加された有
機ポリシラン薄膜又は炭化ケイ素薄膜及びその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術とその問題点】従来、有機ポリシランは加
熱することによりシリコン系電子材料等に有用な炭化ケ
イ素が得られることが知られているが、主に繊維状、粉
末状の形態で得られてきた。このうち薄膜状のものは、
プラズマCVD(化学蒸着)法、熱CVD法、スパッタ
リング等の方法で製造されているが、これらの方法では
いずれも薄膜の成長速度が1時間に約1ミクロンという
低速度であり、工業化が難しいことの他、特にCVD法
では原料としてシランを用いるため、毒性や火災の危険
が大きい。またメチルポリシラン等には溶媒に溶かして
塗布するための適当な有機溶媒がない。このような理由
のため、有機ポリシラン薄膜を量産するに足る製造法は
得られていなかった。
【0003】
【問題を解決するための手段】このような問題点を解決
するため、本発明者は真空槽中での加熱蒸着を行なった
ところ、驚くべきことに、1分程度で数十ミクロンとい
う極めて高速度で有機ポリシラン薄膜を得ることができ
た。このような簡便な方法により、有機シランのうち、
芳香環を有さず、適切な溶媒のないメチルポリシラン、
パーメチルポリシラン等、多くの有機シラン化合物の薄
膜形成が容易に可能になった。また、得られた薄膜を更
に加熱するか、または予め基板を加熱することにより、
様々な組成の有機ポリシラン薄膜、または炭化ケイ素の
薄膜を得ることができる。更には、この様な薄膜の形成
時に不純物を共存させるか、又は得られた薄膜に、各種
の方法で不純物を添加することにより不純物がドーピン
グされた有機ポリシラン薄膜又は炭化ケイ素薄膜が得ら
れることを見出し、本発明に到達した。
【0004】すなわち本発明の要旨は、不純物が添加さ
れた有機ポリシラン薄膜又は炭化ケイ素薄膜に存し、更
には有機シラン原料を減圧下で加熱することにより基板
上に蒸着して得られた有機ポリシラン薄膜に不純物を添
加するかもしくは、その薄膜形成時に不純物を共存させ
ることを特徴とする不純物が添加された有機ポリシラン
薄膜又は炭化ケイ素薄膜の製造方法に存する。
【0005】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いる有機シラン原料は、好ましくは有機ポリシランで
あって、例えばパーメチルポリシラン(〔Si(C
3 2 〕n)、ポリシラスチレン(〔Si(CH3
(C6 5 )〕n)の他、メチルプロピルポリシラン
等、パーメチルポリシランのメチル基の一部をプロピル
基等のC3 以上の低級アルキル基で置換した、各種の有
機ポリシランの粉末を用いることができる。本発明では
特に側鎖に芳香環を持たない原料ポリシランを使用する
場合に好適であり、その場合得られるポリシラン薄膜も
当然ながら側鎖に芳香環を持たないポリシラン薄膜とな
る。
【0006】添加する不純物は、通常用いられるカルシ
ウム、アルミニウム等のアルカリ土類金属、III 族、ナ
トリウム、カリウム、セシウム、ルビジウム等のアルカ
リ金属等、またテトラチオフルバレン(TTF)等の有
機物ドーパント、フッ化ヒ素、塩化ヒ素、臭化ヒ素等の
ハロゲン化ヒ素、フッ素、ヨウ素等があり、このうちカ
ルシウム、アルミニウム等の元素はイオンプレーティン
グ、スパッタリング等の常法により、またハロゲン化ヒ
素、ヨウ素、TTF等は、原料有機シランと共に共蒸
着、又は得られた薄膜上に蒸着することができる。
【0007】これらの原料粉末を、真空槽中で加熱す
る。加熱方法は、場合に応じて種々の方法を採用して良
いが、一般的には通電発熱体の利用、例えばボート型ヒ
ーターに原料粉末をのせて、通電する方法が簡便であ
る。温度は材料により異なるが、粉末が融けて液状にな
る程度で充分である。真空槽内であるので比較的短時間
で液化するが、具体的には数分間、数十アンペア通電の
オーダーで液化する。
【0008】本発明の薄膜製造は、減圧下で行なうこと
を特徴とする。この場合の「減圧下」とは、具体的には
10-2Torr程度の減圧下であれば、常圧で行なった
場合に比べ成長速度が大きく速まるが、10-4Torr
程度まで減圧すれば、残存気体中の不純物の薄膜への混
入の危険もほとんどなくなり、また膜の成長速度の面か
らも大変好ましい。10-6Torr以下の、実質的真空
状態で行なえば、成長速度も飛躍的に高まる。このよう
に、本発明の薄膜製造は真空状態で行なうのが最も望ま
しい。
【0009】蒸着に際しては、真空槽中に、原料粉末を
のせたヒーターに対向した近接位置に基板を置く。原料
粉末との距離は、特に限定されるものではないが通常2
0cm以下、より好ましくは1〜15cmが適当であ
る。基板の種類は、用途に応じて広い範囲から選択され
るが、例えば石英ガラス、シリコンウェハーの他、スラ
イドガラス等を用いることができる。その他、有機ポリ
シランを蒸着しようとするものであって、加熱温度で変
形、変質、変態等の変化をしないものであれば使用する
ことができる。
【0010】また蒸着の際、基板を加熱することにより
得られる薄膜中のケイ素骨格の方向、及び薄膜の組成を
変化させることができる。高温になるほど高分子中の水
素原子が抜けるため、蒸着時の基板温度を変化させるこ
とにより、薄膜の組成と同時に薄膜の発光波長も変化さ
せることができ、発光素子の製造の際は好都合である。
また蒸着時に基板を加熱する方法の他、既に得られた薄
膜を更に加熱することによっても、加熱方法によって様
々な組成の薄膜を得ることができる。
【0011】この場合、不活性ガス雰囲気下、特にアル
ゴン、ヘリウム雰囲気下で加熱することにより、酸素原
子、窒素原子等の薄膜中への導入を防ぐことができる。
800〜1000℃まで加熱すれば、炭化ケイ素薄膜を
得ることができる。
【0012】蒸着の際、原料有機シランと共に、不純物
も同時に蒸着することができる。例えば常法で昇華する
ヨウ素は最も簡便で安価であり特に加熱等の処置をしな
くとも容器内に共存させておくだけで薄膜中に添加する
ことができる。その他有機物ドーパントと称されている
TTF,BEDT,TCNQ、フッ化ヒ素、塩化ヒ素、
臭化ヒ素等ヒ素化合物を用いることができる。これらの
物質は適宜加熱等により原料有機シランと共蒸着するこ
とができる。
【0013】また、本発明の薄膜製造においては、有機
ポリシラン薄膜を得た後、改めて不純物を蒸着すること
もできる。得られた薄膜を上記の方法で用いた不純物と
共に容器に封入し、蒸着を行なう。この際の温度は、用
いる不純物の蒸着のしやすさ、希望の蒸着速度により適
宜選択することができる。すなわち不純物の蒸気圧の大
小により蒸着速度は異なってくるが、この際温度が高い
程一般に蒸着速度は大きく、しかし有機物ドーパントの
場合化合物が分解してしまう程の高温でないことが必要
である。蒸着によるドーピングの他にも、例えばスパッ
タリング、イオンプレーティング等、不純物添加の常法
によりドーピングを行なうこともできる。このような方
法を採れば、蒸着の困難なカルシウム、アルミニウム等
の元素を添加することができる。
【0014】
【実施例】本発明を実施例により更に詳細に説明する
が、本発明はその要旨を越えない限り、これに限定され
るものではない。 実施例1 パーメチルポリシラン(〔Si(CH3 2 〕n、n〜
2000)粉末約1gをモリブデンボート型ヒーターに
のせ、10cm離して石英ガラス基板及び単結晶(10
0)シリコンウェハー基板とともに液体窒素トラップの
ついた油拡散ポンプ及び油回転ポンプにより排気できる
真空槽中に配し、槽内を10-6Torr以下に排気し
た。排気後、基板を470Kに加熱、次に、モリブデン
ボート型ヒーターに直流電流を流して、ポリシラン粉末
を蒸発させた。得られた薄膜の膜厚は42μmであり、
この薄膜を薄膜(a)とする。次に、薄膜(a)をヨウ
素とともに箱内に封入し、350Kに保持し、ヨウ素を
薄膜にドーピングした。ドーピング時間を20時間と4
0時間として2種のヨウ素ドープド薄膜を得、これらを
それぞれ薄膜(b),薄膜(c)とする。なお薄膜
(b)の膜厚は59μmであった。単結晶シリコンウェ
ハー基板上の3種の薄膜(a),(b),(c)をX線
回折及び赤外吸収測定(400−4600cm-1)で、
又、石英ガラス上の3種の薄膜を可視吸収(200−8
00nm)により測定した。結果を図−1,2,3及び
4に示す。図1はX線回折図であるが、同図において、
薄膜(a)は多量のジメチルポリシラン結晶を有してい
ることを示しているが、薄膜(b)は3つのピーク強度
が減少し、薄膜(c)になると極めて弱くなっており、
結局いずれもヨウ素がドープされたことにより結晶部分
が減少したことを示している。図2は赤外吸収スペクト
ルであるが、同図において薄膜(a)には830cm -1
の位置にSi(CH3 2 に基づくピークが認められる
が、それが薄膜(b)になると800cm-1と830c
-1に分離し、更に薄膜(c)では、800cm-1のピ
ークが成長していることが明らかである。図3は図2と
は異なる波数帯域の赤外吸収スペクトルであるが、同図
において薄膜(a)にはCH3 に基づく1250cm-1
のピークが存在し、これが薄膜(b),(c)では同様
に2つのピークに分割されている。図2、図3より薄膜
(b),(c)にはヨウ素がドープされたことが示唆さ
れている。図4は、可視光吸収スペクトルである。同図
において薄膜(a)の300nmのピークが薄膜
(b),(c)では、殆んど消失しており、明らかにヨ
ウ素がドープされたことによりシリコン鎖に関するエレ
クトロン構成が変化したことを示している。
【0015】
【発明の効果】本発明により、有機発光素子、光IC、
スイッチ等の光非線形材料、絶縁膜、センサー、感光体
ドラムとして有用な不純物がドープされた有機ポリシラ
ン及び炭化ケイ素の薄膜を、極めて高速度で得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた薄膜のX線回折パターンを
示す図。
【図2】赤外吸収スペクトルを示す図。
【図3】赤外吸収スペクトルを示す図。
【図4】可視吸収スペクトルを示す図。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不純物が添加された有機ポリシラン薄膜
    又は炭化ケイ素薄膜。
  2. 【請求項2】 不純物が添加された、側鎖に芳香環を含
    まない有機ポリシラン薄膜。
  3. 【請求項3】 有機シラン原料を減圧下で加熱すること
    により基板上に蒸着して得られた有機ポリシラン薄膜
    に、不純物を添加することを特徴とする不純物が添加さ
    れた有機ポリシラン薄膜又は炭化ケイ素薄膜の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 有機シラン原料と不純物とを減圧下で加
    熱することにより基板上に蒸着することを特徴とする不
    純物が添加された有機ポリシラン薄膜又は炭化ケイ素薄
    膜の製造方法。
  5. 【請求項5】 有機シラン原料が側鎖に芳香環を有しな
    いことを特徴とする請求項3又は請求項4の有機ポリシ
    ラン薄膜又は炭化ケイ素薄膜の製造方法。
JP4269891A 1992-10-08 1992-10-08 不純物が添加された有機ポリシラン薄膜又は炭化ケイ素薄膜及びその製造方法 Pending JPH06116097A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008308766A (ja) * 2001-12-12 2008-12-25 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 成膜方法
US8674126B2 (en) 2010-09-27 2014-03-18 Battelle Memorial Institute Rubidium and cesium compounds for two-photon absorption

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