JPH0611013Y2 - ハイパーサーミア療法に用いる温度センサーアンテナ挿入用シース - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は、癌のハイパーサーミア療法を行う際に患部及
び患部周辺に刺入する温度センサーアンテナの挿入用シ
ースに関する。

（従来技術） 癌のハイパーサーミア療法を行う際、治療効果を高める
ために患部を常に42.5℃前後に加温しておかなければな
らない。そのときの患部及び患部周辺の正常な細胞の温
度管理が不可欠であるため患部及び患部周辺に温度セン
サーアンテナを挿入し、温度の測定を行う。そして前記
温度センサーアンテナを挿入するときには、該温度セン
サーアンテナを患部及び患部周辺に導くためのシースが
用いられる。

このため従来より、例えば第３図に示すように、シース
１の温度センサーアンテナの挿入側にシース針基２を連
結して成るものが使用されている。該シース１は留置カ
テーテルと同様の構造であり、その使用にあたっては、
シース１内にスタイレット３を挿着して身体に穿刺した
後、スタイレット３だけを抜き取ってシース１を留置
し、シース針基２に温度センサーアンテナを案内させて
シース１内に挿入する。そして、該シース１を長期にわ
たり身体に留置する場合は、前記シース針基２をテーピ
ングによって身体に固定していた。

しかるに、前記針基２は、留置カテーテルにおいては輸
液管を連結するために必要とするが、シース１において
は単にスタイレット３及び温度センサーアンテナが案内
挿入されればよく、該温度センサーアンテナを案内する
場合に限って使用するにしては必要以上に大きいため、
身体に固定するときにテーピングがしずらく、また固定
した後にもその大きさは患者にとって煩わしいものであ
った。

（解決すべき課題） かかる不都合を解消すべく、本考案は、シースをテーピ
ングによって身体に固定し易く、長期に固定しても患者
に煩わしさを感じさせないハイパーサーミア療法に用い
る温度センサーアンテナ挿入用シースを提供することを
目的とする。

（課題を解決するための手段） かかる目的を達成すべく、本考案は、スタイレット及び
温度センサーアンテナを挿入自在とするシースであっ
て、該シースのスタイレット又は温度センサーアンテナ
の挿入側にロート状の挿入ガイド部を一体に形成したこ
とを特徴とするものである。

（作用） シースのスタイレット又は温度センサーアンテナの挿入
側に、挿入ガイド部をロート状に一体に形成したことに
より、シース内に温度センサーアンテナの挿入を容易に
し、また挿入ガイド部は形状が単純で小さく成形できる
ので、テーピングによる固定がし易いと共に、患者にと
って邪魔にならない。

（実施例） 本考案の一実施例を第１図に従って説明すれば次の通り
である。

１はフッ素樹脂製の管状シースを示し、３はステンレス
製のスタイレットであり、４はシース１のスタイレット
３及び温度センサーアンテナの挿入側５に熱加工によっ
てロート状に成形した挿入ガイド部を示す。

シース１には、スタイレット３がその穿刺側の先端６を
シース１から突出して挿着されている。

また、スタイレット３にはその基部に針基７が備えられ
ている。

以上の構成からなる本実施例の使用方法を説明する。

先ず、第１図示するようなシース１にスタイレット３を
挿着した状態で、該スタイレット３の穿刺側の先端６か
ら身体に穿刺する。該スタイレット３が身体内に穿刺さ
れるに伴って、シース１が身体内に穿刺される。そして
該シース１の穿刺側の先端８が患部もしくはその周辺に
到達させた後、スタイレット３をその針基７を引張るこ
とによって引き抜く。続いて図示しない温度センサーア
ンテナを挿入側５から挿入する。このとき温度センサー
アンテナはロート状に成形した挿入ガイド部４によって
容易に挿入することができる。

さらに、長期にわたって温度センサーアンテナによる温
度管理を続ける場合は、シース１を長期間留置する必要
があるが、この時にも本実施例によれば挿入ガイド部４
が単純な形状で小さく成形され薄いテフロン樹脂で形成
されているのでテーピングによって身体に固定し易い。

また、第２図に示した他の実施例は、スタイレット９の
穿刺側の先端10がシース11の穿刺側の先端12から突出さ
れない筒状体タイプの実施例である。

該シース11は、穿刺側の先端12を直接身体に穿刺するも
のであり、該先端12は閉塞されており、温度センサーア
ンテナを挿入したときには直接身体に接触させないもの
である。

本実施例においても、スタイレット９及び温度センサー
アンテナの挿入側13に熱加工によってロート状に成形し
た挿入ガイド部14が設けられ、その使用法は、前記の実
施例と同様である。

（効果） 従って、本考案によれば、シースのスタイレット及び温
度センサーアンテナの挿入側に、挿入ガイド部をロート
状に設けたことにより、シース内に温度センサーアンテ
ナを容易に挿入でき、さらに挿入ガイド部の形状が単純
で小さいので、テーピングによって身体に固定する場合
にも容易に固定することができると共に、患者にとって
邪魔にならないので煩わしさの軽減が可能なハイパーサ
ーミア療法に用いる温度センサーアンテナ挿入用シース
を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す平面図、第２図は本考
案の他の実施例を示す平面図、第３図は従来の例を示す
平面図である。 １，11……シース、３，９……スタイレット、 ４，14……挿入ガイド部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】スタイレット又は温度センサーアンテナを
   挿入自在とするシースであって、該シースのスタイレッ
   ト及び温度センサーアンテナの挿入側にロート状の挿入
   ガイド部を一体に形成したことを特徴とするハイパーサ
   ーミア療法に用いる温度センサーアンテナ挿入用シー
   ス。