JPH06105901A - 生体移植材とその製造方法 - Google Patents

生体移植材とその製造方法

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JPH06105901A JP4257696A JP25769692A JPH06105901A JP H06105901 A JPH06105901 A JP H06105901A JP 4257696 A JP4257696 A JP 4257696A JP 25769692 A JP25769692 A JP 25769692A JP H06105901 A JPH06105901 A JP H06105901A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明はリン酸カルシウム系化合物の粉末を混
入したキチン(キチン、キトサン及びそれらの誘導体を
含む)溶液を真空熱乾燥などを施し、架橋状態のキチン
がリン酸カルシウム系化合物の粒子を担持した複合体を
形成し、さらに該複合体の表面を未架橋のキチンによっ
て皮膜し、この生体移植材が生理食塩水などの液体と練
和し適度な粘着性を持つようにしたものである。 【効果】本発明は、未架橋のキチンよりなる皮膜が水溶
性であるので、生理食塩水などの液体と練和し適度な粘
土をもち、さらにキチンが架橋してリン酸カルシウム系
化合物の粒子を担持する複合体が水に対し不溶性である
ので、上記粒子が複合体内にしっかりと担持され骨の欠
損部に充填されても移動したり、脱落することがなく、
早期に骨が骨欠損部に再生増殖し、大きな治療効果があ
る生体移植材を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、生体移植材に関するも
のであり、さらに詳しくは、口腔外科、整形外科の領域
において骨欠損部に充填する生体移植材に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】歯肉炎の原因となるプラークは、唾液中
に含まれている類粘液性の糖蛋白質であるムコイドが歯
を被覆し、その上に食物の残り粕が付着して細菌が増
殖、沈澱することによって形成される。このプラークは
歯肉溝に付着し排膿となり歯肉炎の原因となり、さらに
骨縁下にポケットが発生し、この部分では歯槽骨の吸収
が起こることとなる。
【0003】歯肉炎によって歯槽骨の吸収が起こって
も、軽症であればプラークを除去する治療のみで治癒す
るが、重症であれば骨が吸収してしまった骨欠損部に生
体移植材を充填し、該骨欠損部に骨が再生してくるよう
にする必要がある。しかし、この治療がうまくいかない
時には抜歯を余儀なくされる。
【0004】このような生体移植材としては、従来、特
開昭56-54841号公報に記載されているようなハイドロキ
シアパタイトやトリカルシウムフォスフェートなど生体
親和性に優れ、骨の再生増殖を誘導するリン酸カルシウ
ム系化合物の顆粒が用いられ、その製法としては、まず
乾式又は湿式合成された上記リン酸カルシウム系化合物
を900℃〜1300℃で焼成し、これを平均粒径20
0〜1000μm の大きさの顆粒に分級していた。そし
て、このようにして得られた生体移植材を、生理食塩水
などの液体と混合して前記骨欠損部に充填し、ここに新
成骨が生成してくるようにしていた。
【0005】また、上記生体移植材は上述の如く歯槽骨
の骨欠損部に用いられるのみではなく口腔外科一般に、
また整形外科の領域でも骨欠損部の修復のために用いら
れてきた。
【0006】しかしながら、上述の従来の生体移植材
は、生理食塩水などの溶液と混合してもそれ自体に粘着
性が生じることがないため、骨欠損部に充填しても移動
したり外へはみ出したりすることがあり、新成骨が生成
し難いという不具合があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の生体移植材はリン酸カルシウム系化合物の
粉末をキチン溶液に混入し、これに真空熱乾燥などを施
し、架橋状態にしたキチンが上記リン酸カルシウムの粒
子を担持する複合体を形成し、この生体移植材が生理食
塩水などの液体と練和し適度な粘着性をもつようにした
ものである。なお本発明におけるキチンとは、キチン、
キトサン及びそれらの誘導体を含むものである。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図を用いて説明す
る。図1は本発明の生体移植材1の拡大断面図であり、
2はリン酸カルシウム系化合物よりなる粒子であって、
この粒子2を真空熱乾燥などを施すことによって架橋状
態のキチン3が担持する複合体4を形成し、さらにこの
複合体4の表面に未架橋のキチンによる皮膜5を形成
し、これらを集合させ、顆粒状としたものが生体移植材
1となる。
【0009】上記生体移植材1の平均粒径は、骨欠損部
に充填する際の使いやすさを考慮して平均粒径200〜
1000μm であることが好ましく、また上記粒子2の
大きさは架橋状態のキチン3に十分担持されるように平
均粒径100μm 以下、さらに上記皮膜5は、厚みが大
きいと生体移植材1に担持する粒子2の量が少なくなっ
てしまうので平均厚み5〜20μm 程度が好ましい。
【0010】このように構成された生体移植材1は、上
記皮膜5が水溶性であるので、生理食塩水などの液体と
練和し適度な粘着性を生じ、一方上記複合体4は水に対
し不溶性であるので上記粒子2が複合体4内にしっかり
と担持され、骨欠損部に充填されても移動したり、脱落
することがなく、早期に骨が骨欠損部に再生増殖してゆ
き大きな治療効果がある。
【0011】次に、この生体移植材1を製造する方法を
説明すると、まず、湿式法又は固相法で合成したハイド
ロキシアパタイト、トリカルシウムフォスフェートまた
はリン酸カルシウム系材料を含む化合物を、生体との親
和性を良好なものとするために900〜1300℃の温
度で焼成し、これを粉砕して平均粒径100μm 以下に
分級した粉末を用意しておく。
【0012】次に、上記粉末を、純水(蒸留水でも良
い)、酢酸、塩酸などを溶媒とし、キチンの濃度が0.
5wt%以上であるキチン溶液に混入した後、これを風乾
する。
【0013】その後、この風乾したキチンと上記粉末と
の混合物を120〜180℃の温度で真空熱乾燥する。
【0014】上記の混合物に真空熱乾燥などを施すこと
によって、混合物に含まれるキチンが化学結合をおこし
て架橋し、この架橋状態のキチン3が前記粒子2を担持
し、水に対し不溶性であり、また、不融性、非熱可塑性
を有する複合体4となる。そして、このようにして得ら
れた複合体4を分級することによって平均粒径50〜5
00μm の大きさにしておく。
【0015】最後に、前記のキチン溶液と平均粒径50
〜500μm に分級した複合体4を混合した後、これを
風乾し、さらにこのようにして得た混合物を平均粒径2
00〜1000μm に分級することによって未架橋のキ
チンよりなる皮膜5が複合体4の表面を被覆したものを
集合させ、顆粒状とした本発明の生体移植材1を得る。
【0016】なお、薬剤を用いた架橋は、用いる薬剤の
毒性等の問題があり真空熱乾燥による架橋が好ましい。
【0017】実施例1 硝酸カルシウムとリン酸第二アンモニウムを用いて湿式
法によりハイドロキシアパタイトを合成した。このハイ
ドロキシアパタイトを900℃で焼成後、粉砕し、平均
粒径3.1μm の粉末を作製した。
【0018】次に、純水を溶媒とする0.2wt%、0.
5wt%、1wt%、2wt%の各濃度のカルボキシルメチル
キチン(以下、CMキチンと略称する)を含んだキチン
溶液100mlに上記粉末を各10g混入し、これを風
乾した後、160℃で分級して架橋状態のキチン3がリ
ン酸カルシウム系化合物の粒子2を担持する4種類の複
合体4を得た。
【0019】次に、上記3種類の複合体4のそれぞれ1
0gを別々に2wt%の上記キチン溶液に混入した後、こ
れを風乾し、さらに平均粒径250μm に分級すること
によって未架橋のキチンよりなる皮膜5が複合体4の表
面を被覆したものを集合させ、顆粒状とした本発明の生
体移植材1の4種類の試料を得た。
【0020】これらの試料を37℃生理食塩水中に混入
し、液のけん濁状態を観察した。これは生体移植材1が
崩壊して上記粒子2が溶解していないかどうか、すなわ
ち、上記粒子2が複合体4内でしっかりと担持されてい
るかどうかを確かめるためのものであって、液がけん濁
するのは上記粒子2が架橋状態のキチン3によって十分
担持されていないため溶出していることを示す。さら
に、液の粘着性を指でさわることによって確かめた。そ
の結果を表1に示す。
【0021】
【表1】
【0022】表1から明らかなようにリン酸カルシウム
系化合物の粉末を練和するキチン溶液の濃度は0.5wt
%以上が良好であることが判った。
【0023】実施例2 炭酸カルシウムとピロリン酸カルシウムを用いて固相法
により合成したトリカルシウムフォスフェートを900
℃で焼成後、これを粉砕し、平均粒径85μmの粉末を
作製した。
【0024】次に、純水を溶媒とする2wt%の濃度のキ
チンを含んだキチン溶液100mlに上記粉末を10g
混入し、これを風乾した後、140℃で24時間真空熱
乾燥してCMキチンを架橋させ、その後平均粒径250
μm に分級して架橋状態のキチン3がリン酸カルシウム
系化合物の粉末2を担持する複合体4を得た。
【0025】次に、上記複合体4を10gづつ純水を溶
媒とする0.2wt%、0.5wt%、1wt%、2wt%の各
濃度のキチン溶液に混入した後、これを風乾し、さらに
このようにして得た混合物を平均粒径250μm に分級
することによって未架橋のキチンよりなる皮膜5が複合
体4の表面を被覆したものを集合させ、顆粒状とした本
発明の生体移植材1の3種類の試料を得た。
【0026】これらの試料を37℃生理食塩水中に混入
し、液のけん濁状態と液の粘着性を実施例1の方法で確
かめた。その結果を表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】表2から明らかなように上記複合体4を混
入するキチン溶液の濃度は0.5〜2wt%以上が良好で
あることが判った。
【0029】実施例3 硝酸カルシウムとリン酸第二アンモニウムを用いて湿式
法によりハイドロキシアパタイトを合成した。このハイ
ドロキシアパタイトを900℃で焼成後、これを粉砕
し、平均粒径2.6μm の粉末を作製した。
【0030】次に、純水を溶媒とする1.0wt%の濃度
のCMキチンを含むキチン溶液100mlに上記ハイド
ロキシアパタイト粉末20gを混合し、これを風乾した
後、これを等分に5つに分け、それぞれ100℃、12
0℃、140℃、160℃、180℃で24時間真空熱
乾燥してキチンを架橋させ、その後平均粒径100μm
に分級して架橋状態のキチン3がリン酸カルシウム系化
合物を粒子2を担持する5種類の複合体4を得た。
【0031】次に、上記5種類の複合体4の各10gを
別々に上記1.0wt%のキチン溶液に混入した後、これ
を風乾し、さらにこのようにして得た混合物を平均粒径
300μm に分級することによって未架橋のキチンより
なる皮膜5が複合体4の表面を被覆したものを集合さ
せ、顆粒状とした本発明の生体移植材1の5種類の試料
を得た。
【0032】これらの試料を37℃生理食塩水中に混入
し、液のけん濁状態と液の粘着性を実施例1の方法で確
かめた。その結果を表3に示す。
【0033】
【表3】
【0034】表3から明らかなように真空熱乾燥の温度
条件は120℃以上が良好であることが判った。
【0035】実施例4 リン酸カルシウム系結晶化ガラスを粉砕して表4に示す
ような5種類の平均粒径の粉末を作製した。
【0036】
【表4】
【0037】次に、酢酸を溶媒とする1.0wt%の濃度
のキトサンを含むキチン溶液各100mlを5つ用意し
上記5種類の粉末をそれぞれ10gづつ混入し、これを
風乾した後、140℃で24時間真空熱乾燥してキチン
を架橋させ、その後平均粒径100μm に分級して架橋
状態のキチン3がリン酸カルシウム系化合物の粒子2を
担持する5種類の複合体4を得た。
【0038】次に、上記5種類の複合体4の各10gを
別々に1.0wt%のキチン溶液に混入した後、これを風
乾し、さらにこのようにして得た混合物を平均粒径30
0μm に分級することによって未架橋のキチンよりなる
皮膜5が複合体4の表面を皮膜したものを集合させ、顆
粒状とした本発明の生体移植材1の5種類の試料を得
た。
【0039】これらの試料を37℃生理食塩水中に混入
し、液のけん濁状態と液の粘着性を実施例1の方法で確
かめた。その結果を表4に示す。
【0040】表4から明らかなように上記粉末の平均孔
径は100μm 以下が好ましいことが判った。
【0041】実施例5 炭酸カルシウムとピロリン酸カルシウムを用いて固相法
により合成したトリカルシウムフォスフェートを900
℃で焼成後、これを粉砕し、粒径10μm の粉末を作製
した。
【0042】また、リン酸カルシウム系結晶化ガラスを
粉砕して平均粒径10μm の粉末を作製し、トリカルシ
ウムフォスフェートよりなる粉末と混合して混合粉末を
得た。
【0043】次に、ギ酸を溶媒とする1.0wt%の濃度
のキトサンを含むキチン溶液に上記混合粉末を混入し、
風乾後、140℃で24時間真空熱乾燥してキチンを架
橋させ、その後表5に示すような平均粒径に分級して架
橋状態のキチン3がリン酸カルシウム系化合物の粒子2
を担持する6種類の複合体4を得た。
【0044】
【表5】
【0045】次に、上記6種類の複合体4の各10gを
別々に上記1.0wt%のCMキチンを含むキチン溶液に
混入した後、これを風乾し、さらにこのようにして得た
平均粒径1000μm に分級することによって未架橋の
キチンよりなる皮膜5が複合体4の表面を被覆したもの
を集合させ、顆粒状とした本発明の生体移植材1の6種
類の試料を得た。
【0046】これらの試料を37℃生理食塩水中に混入
し、液の粘着性を指で触って確かめた。その結果を表5
に示す。
【0047】表5から明らかなように複合体4のへいけ
い粒径は50〜500μm であることが好ましいことが
判った。
【0048】実施例6 炭酸カルシウムとピロリン酸カルシウムを用いて固相法
により合成したトリカルシウムフォスフェートを900
℃で焼成後、これを粉砕し、粒径60μm の粉末を作製
した。
【0049】次に、塩酸を溶媒とする2wt%の濃度のC
Mキトサンを含むキチン溶液に上記粉末を混入し、これ
を風乾した後、160℃で24時間真空熱乾燥してキチ
ンを架橋させ、その後平均粒径300μm に分級して架
橋状態のキチン3がリン酸カルシウム系化合物の粒子2
を担持する複合体4を得た。
【0050】次に、上記複合体4を各10gづつに分
け、異なる量の5種類の上記キチン溶液に混入した後、
これを風乾し、さらにこのようにして得た混合物を平均
粒径1000μm に分級することによって未架橋のキチ
ンよりなる皮膜5が複合体4の表面を被覆したものを集
合させ、顆粒状とした本発明の生体移植材1の5種類の
試料を得た。
【0051】これらの試料を電子顕微鏡で観察したとこ
ろ各試料の生体移植材1の皮膜5の平均膜厚は表6に示
す如くであった。さらにこれらの試料を37℃生理食塩
水中に混入し、液の粘着性を指で触って確かめた。その
結果を表6に示す。
【0052】
【表6】
【0053】表6から明らかなように皮膜5の平均膜厚
は5〜20μm であることが好ましいことが判った。
【0054】実施例7 硝酸カルシウムとリン酸第二アンモニウムを用いて湿式
法によりハイドロキシアパタイトを合成した。このハイ
ドロキシアパタイトを900℃で焼成後、これを粉砕
し、平均粒径3.1μm の粉末を作製した。
【0055】次に、純水を溶媒とする10wt%の濃度の
CMキチンを含むキチン溶液10mlに上記粉末を10
gを混入し、これを風乾した後、160℃で24時間真
空熱乾燥してゼラチンを架橋させ、その後平均粒径30
0μm に分級して架橋状態のキチン3がリン酸カルシウ
ム系化合物の粒子2を担持する複合体4を得た。
【0056】次に、上記複合体4の10gを濃度2.0
wt%の上記CMキチンに混入した後、乾燥し、さらにこ
のようにして得た混合物を平均粒径500μm に分級す
ることによって未架橋のキチンよりなる皮膜5が複合体
4の表面を被覆してなる生体移植材1を得た。
【0057】動物実験 上記実施例のうち、実施例7で作製した生体移植材1を
用いて動物実験を行った。実施例7の生体移植材1と比
較例としての一般臨床に用いられてい平均粒径450μ
m のハイドロキシアパタイト顆粒を家兎の大腿骨に埋入
後、1週、4週、8週後に屠殺し、周囲組織を検出して
からホルマリン液にて固定した。これを脱灰後、樹脂包
理/染色して病理標本を作製した。
【0058】埋入1週間後、本発明の生体移植材1の周
囲に新成骨、骨牙細胞の生成が見られた。一方、ハイド
ロキシアパタイト顆粒の周囲にも若干の骨牙細胞の生成
が見られた。
【0059】埋入4週間後、上記生体移植材1の周囲に
活発な新成骨生成が見られた。一方、ハイドロキシアパ
タイト顆粒の周囲には若干の新成骨生成が見られた。
【0060】埋入8週間後、上記生体移植材1の周囲は
その多くが新成骨で包囲されていたが、一部繊維組織の
形成が見られた。
【0061】
【発明の効果】本発明の生体移植材では、キチン、キト
サン及びそれらの誘導体からなる未架橋の皮膜が水溶性
であるので、生理食塩水などの液体と練和し適度な粘着
性を生じ、一方架橋状態である上記の物質がリン酸カル
シウム系化合物の粒子を担持した複合体が水に対し不溶
性であるので、該粒子が複合体内にしっかり担持され骨
の欠損部に充填されても移動したり、脱落することがな
く、早期に骨が骨欠損部に再生増殖してゆき大きな治療
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の生体移植材を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 生体移植材 2 粒子 3 架橋状態のキチン 4 複合体 5 皮膜

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 架橋状態のキチンがリン酸カルシウム系
    化合物の粒子を担持した複合体の表面に、未架橋のキチ
    ン皮膜を形成してなる生体移植材。
  2. 【請求項2】 平均粒径100μm以下のリン酸カルシ
    ウム系化合物の粉末を濃度5%以上のキチン溶液に混合
    し、この混合溶液を風乾した後、架橋状態のキチンがリ
    ン酸カルシウム系化合物の粒子を担持した複合体を形成
    する工程と、平均粒径50〜500μmに分級した上記
    複合体を上記キチン溶液に混合し、この混合溶液を風乾
    して得た混合物を平均粒径200〜1000μmに分級
    することによって、未架橋のキチン皮膜が複合体の表面
    を被覆したものを集合させ、顆粒状とする工程を含む生
    体移植材の製造方法。
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