JPH06104028B2 - 細菌増殖抑制のための動物体の処理方法 - Google Patents

細菌増殖抑制のための動物体の処理方法

Info

Publication number
JPH06104028B2
JPH06104028B2 JP3274031A JP27403191A JPH06104028B2 JP H06104028 B2 JPH06104028 B2 JP H06104028B2 JP 3274031 A JP3274031 A JP 3274031A JP 27403191 A JP27403191 A JP 27403191A JP H06104028 B2 JPH06104028 B2 JP H06104028B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
orthophosphate
treatment
animal
poultry
treated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3274031A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04365443A (ja
Inventor
フレデリック・ジー・ベンダー
ユージン・ブロトスキー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Bayer CropScience Inc USA
Original Assignee
Rhone Poulenc Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US07/712,245 external-priority patent/US5192570A/en
Application filed by Rhone Poulenc Inc filed Critical Rhone Poulenc Inc
Publication of JPH04365443A publication Critical patent/JPH04365443A/ja
Publication of JPH06104028B2 publication Critical patent/JPH06104028B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、官能的な価値低下を生
じずに食肉用動物を加工処理する間に動物体に存在する
細菌、サルモネラのような細菌のレベルを減少させるた
め、および該細菌の増殖を阻止するための改良方法に関
する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】全て
のタイプの家禽、全ての種類の赤肉動物、魚類および甲
殻類などを含む動物は、ヒト消費のために殺され加工処
理される。通常、不必要な細菌による動物の食肉部分の
汚染を生じ得る食肉に適さない部分を内蔵除去によって
取り除く。動物の表面および内部に自然に存在している
細菌は、しばしば残存し、加工処理において使用する衛
生条件によって増大し得る。
【0003】家禽を屠殺した後に、羽を取り易くするた
めに熱湯につけ、通常、機械によって羽を取り、洗浄
し、内蔵除去し、包装前に冷蔵することによって家禽を
加工処理する。これらの処理を制御して、家禽が売れな
くなるであろう家禽の外観または特質の変化を生じるこ
とを避ける。
【0004】魚類を加工処理する際に、魚類を海水また
は淡水から捕まえ、内蔵除去し、しばしば切身にする。
この工程で、魚類は、ある細菌によって汚染され得る
か、または皮上にこのような細菌を天然に有するかもし
れない。甲殻類は、しばしばそのまま調理され、殻が取
り除かれる。
【0005】赤肉は、獣皮を除去し、内蔵除去し、冷却
し、生鮮の保存肉または箱詰肉用により大きな切身に切
断することによって加工処理される。内蔵除去後に得ら
れた生鮮赤肉は、通常10℃以下の温度で、赤肉の両側
を吊り下げて冷蔵される。ビーフは、相当の間、吊り下
げられ、天然酵素によって該ビーフが柔らかくされる。
ポークは、単に冷却されるだけである。ハム、ベーコ
ン、コーンビーフおよびパストラーミ(pastrami)のよう
なある主要な切身に関して、該切身は、10℃以下に冷
蔵し、次いで、塩、亜硝酸塩および/または硝酸塩、甘
味料、保存促進剤、1またはそれ以上のポリリン酸塩、
スパイスおよび香料を含有している液を注入して保存さ
れる。該肉は、保存液によってその重量の105%〜1
30%に調製される。箱詰肉は、冷蔵した後、主要な切
身に切断され、真空包装し、次いで箱詰される。
【0006】内蔵除去後の動物は、しばしば、該動物体
の表面上に高レベルの細菌が見られる。動物体汚染の大
部分は、水洗によって除去され得る。細菌は、例えば調
理の間に、加熱によって殺され得るが、細菌のコロニー
形成ユニットは、肉および皮の規則的および不規則的な
表面に付着および/または残存し、増殖し、その後、作
業面、手および用具を汚染し得る。この細菌の持越し、
または感染動物体から細菌の熱破壊を生じるのに充分に
は加熱されなかった表面への交差汚染の結果、食品腐敗
および病気が生じる。
【0007】官能的な価値低下を生じずに動物体の細菌
汚染を減少させるために、経済的システムを暴露するた
めの技術によって広範囲な研究が行われている。
【0008】処理システムは、経済的であり、使用が容
易であり、食品製造に適合していなければならず、かつ
動物の官能特性を変化させてはならない。動物の外観ま
たは香りの如何なる変化によってもそれは売れなくなる
であろう。
【0009】従来技術によって行われた広範囲な研究
は、広範囲の官能的な価値低下を生じずに動物体の細菌
レベルを減少するための処理を提供することができなか
った。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、家禽動物体の
官能特性に影響を及ぼさずに、存在する細菌汚染を除去
または減少し、かつさらなる汚染または増殖を阻止する
ことを特徴とする動物体洗浄方法を提供するものであ
る。
【0011】本発明は、動物体の官能特性に影響を及ぼ
さずに細菌増殖を除去または阻止するために動物体を処
理する方法を提供する。
【0012】さらに詳細には、本発明は、細菌汚染およ
び/または増殖を除去、減少または阻止するのに有効な
量のオルトリン酸三アルカリ金属を含有するpH約11.
5以上の水性処理液で処理することを特徴とする食用動
物体の処理方法に関する。
【0013】加工処理の間に、工程の如何なる時点にお
いても、処理用水に、約4%またはそれ以上から飽和ま
で、好ましくは8%またはそれ以上のオルトリン酸三ア
ルカリ金属を添加して、該処理液をpH11.5まで上昇
させ、動物体の表面上の細菌汚染および/または増殖を
除去、減少または阻止し得る。加工処理において、処理
液を濾過し、補給水と一緒に再循環させてオルトリン酸
塩濃度を約4%以上およびpHを11.5以上に維持する
ことができる処理工程における段階で動物体を表面処理
するために水性リン酸塩液を使用するのが好ましい。
【0014】家禽に関しては、羽を取り除く前もしくは
後の熱湯処理直後、または内蔵除去前の家禽の洗浄の間
に、好ましくは内蔵除去後の内側/外側洗浄の間にオル
トリン酸三アルカリ金属処理を使用するのが好ましい。
これらの処理は、熱液を使用し、リン酸塩を経済的に利
用するために該液を濾過して再循環させて行われる。し
かしながら、特に内側/外側洗浄を使用して冷蔵タンク
の後に家禽を処理するのが最も好ましい。冷蔵タンクの
後、通常10℃以下で冷オルトリン酸塩液で処理する。
切断の後で、冷オルトリン酸塩液と一緒に包装する前に
家禽を処理するのも可能である。
【0015】赤肉に関して、該方法は、高pHによって
生じる筋組織の黒ずみを生じさせることによって肉の色
を感知できるほど変化させずに、pH11.5以上のオル
トリン酸三アルカリ金属の液によって表面と接触するこ
とによって、好ましくは硬直前に、赤肉動物体を表面処
理することからなる。しかしながら、硬直前に赤肉を接
触させることによって、硬直の間に生じた酪酸が、オル
トリン酸三ナトリウムを部分的にまたは全体的に中和
し、したがって、色への不利なpH影響を減少させる。
他方、水および/または酸洗浄を使用して、処理後に表
面に残存しているオルトリン酸塩を中和し得る。
【0016】該処理は、数分間、動物体の全表面をオル
トリン酸塩液に浸漬するかまたは好ましくは該表面に該
液をスプレイすることによって冷蔵の前または後に屠殺
の間に行うのが好ましい。好ましくは、処理は、セット
上で硬直前に行われる。
【0017】生魚および/または甲殻類を処理する際
に、水産食品微生物の増殖を減少、除去または阻止する
のに有効な時間、約3%、好ましくは約4%から飽和ま
でのオルトリン酸アルカリ金属の液からなるpH11.5
以上の処理液で、内蔵除去の直後に該魚類の表面を処理
する。
【0018】必要でない以外は、多量のオルトリン酸三
アルカリ金属と対応する少量の塩基性剤の配合物で動物
を処理することが可能であり、該配合物は、動物体上の
細菌学的汚染および/または増殖を除去、減少または阻
止するのに充分な量存在しており、家禽は、それに充分
な時間処理される。塩基性剤は、家禽の実質的な官能的
な価値低下を生じるのに不充分な量で配合物中で使用さ
れる。処理液の部分にはアルコールは決して存在せず、
オルトリン酸三アルカリ金属は、常に、そのままで、ま
たは多量の処理液の中に存在する。
【0019】オルトリン酸三ナトリウムまたはオルトリ
ン酸三カリウムによる処理は、水酸化ナトリウムまたは
リン酸/水酸化ナトリウム配合物の使用に伴う肉または
皮への悪影響なしで、実質的に水酸化ナトリウムまたは
リン酸/水酸化ナトリウムと同一の効果を与えることが
分かった。
【0020】この方法の使用によって、動物体は、食品
級製品で経済的および簡単に洗浄され、動物体の官能的
な価値低下なしに細菌制御を達成され得る。リン酸塩
は、動物表面上に残存して、特に皮の非常に不規則な表
面において、動物体の品質低下または香りの悪化の恐れ
なく、細菌増殖の支持をあまり促進しない表面を提供す
ることができる。
【0021】他の長所は、以下の記載から明らかになる
であろう。
【0022】リン酸三アルカリ金属は、Na3PO4であ
るナトリウム塩に関する式および三カリウム化合物に関
する等価式を有する式R3PO4のオルトリン酸塩であ
る。Rはナトリウムまたはカリウムのアルカリ金属であ
る。
【0023】リン酸三ナトリウムは、式: Na3PO4・12H2O で示される12水和物としても利用可能である。
【0024】商業的には、12水和物は、式: 5(Na3PO4・12H2O) NaOH で示される工業級または式: 4(Na3PO4・12H2O) NaOH で示される食品級で利用可能である。
【0025】好ましくは、リン酸三ナトリウム・12水
和物(いずれの形態も)が使用される。本明細書において
使用する場合、リン酸三ナトリウムは、リン酸三カリウ
ムおよびこれらの化合物の全ての形態を含むことを意図
している。食品級製品は食品用途のために使用されるこ
とを意図している。
【0026】本発明は、野菜または無機物ではなく、家
禽、魚類および甲殻類ならびに赤肉動物を含み得る食肉
用動物材料に適用可能である。本明細書において、動物
体(carcass)とは、死んだ動物の食肉用遺体を意味す
る。
【0027】本発明は、ニワトリ、シチメンチョウ、ガ
チョウ、ケイポン(capon)、コーニッシュ・ヘン(cornis
h hens)、スクワブ(squab)、カモ、ホロホロチョウおよ
びキジを含む家禽の全てのタイプに適用可能である。
【0028】本発明は、各々、ヒラメおよびサメのよう
な骨の多い魚および軟骨質の魚、マスのような淡水魚、
ハタのような海水魚、シャケのような混合水魚(mixed w
aterfish)などを含む全体的に内蔵除去または切身状態
の海水または淡水からの魚類または甲殻類に適用可能で
ある。魚類としては、キャットフィッシュ(catfish)の
ような養殖魚も挙げられる。
【0029】処理され得る甲殻類としては、養殖および
野生の、ならびに淡水、半塩水または海水生育地から採
れたクレイフィッシュ(crayfish)、エビ類、カニ類およ
びロブスターが挙げられる。魚類および甲殻類として
は、ホタテガイ、カキおよびムラサキイガイのような二
枚貝類ならびに巻き貝のような軟体動物も挙げられる。
イカ類のような他の海生種も含まれる。
【0030】本発明は、好ましくは硬直する前に、少な
くとも感知できるほどの色変化が処理によって明らかに
なる前に処理された全動物体または肉部のポーク、ビー
フ、ビール(veal)、マトン、ラムおよびヤギを含む赤肉
にも適用可能である。
【0031】11.5以上のpHのオルトリン酸三アルカ
リ金属水溶液の適用は、加工処理の間の如何なる時点で
も行われ得る。しかしながら、動物を処理した後に液を
回収できる方法でオルトリン酸塩液を使用するのが好ま
しい。次いで、回収液を濾過して、不溶物を除去し、水
およびオルトリン酸三アルカリ金属を添加して有効な量
の濃度を維持する。動物体は、加工処理において処理が
行われる場所に依存して、トラフ(trough)中で処理液と
接触され得るか、または、該動物体の内側および外側に
液をスプレイされ得る。該動物は、加工処理におけるい
くつかの時点で処理され得る。魚類または甲殻類に関し
ては、添加されたオルトリン酸塩を有する淡水または海
水を使用して捕獲時に処理することができる。
【0032】動物を足鎖によって移送するトラフ、通常
5秒から30分の浸漬、あるいは数秒から数分まで、通
常2秒から5分まで、通常、30秒以下の間、ノズルを
介するスプレイを用いることができる。動物との実際の
接触の後、残存処理液が残留し、該残存液はさらに細菌
汚染および/または増殖を除去、減少または阻止するの
に有効である。
【0033】家禽に関しては、該処理工程の種々の段階
で加工処理を行うことができるが、家禽の細菌増殖およ
び/または汚染の所望の除去、減少または阻止を行うの
に有効なものに処理液の使用量を最少にし、かつ処理時
間を最小にすることができるいくつかの好ましい段階が
ある。家禽を熱湯処理した後、羽を取り除く間、加工処
理の単一段階の前に約50℃〜60℃の温度で最低数秒
間トラフ中で家禽を処理し得ることを見いだした。この
助けは、細菌汚染を減少する。内蔵除去の前の後洗浄工
程において、処理液を除去する。洗浄の間にオルトリン
酸塩で処理することができるが、使用する大量の水およ
び洗浄水の再生利用に関する調節は、経済的処理を妨げ
る。しかしながら、処理は、好ましくは20℃〜45℃
の間の温度でスプレイ処理液を用いて、洗浄の直後およ
び内蔵除去の前または内蔵除去の後に可能である。内蔵
除去の後に処理する場合、内蔵除去された家禽の外側お
よび内側に処理液をスプレイすることができる。処理
は、家禽上に残存している処理液によって、冷蔵タンク
への導入まで数秒間またはそれ以上行われ得る。27℃
以下、好ましくは10℃以下に維持されたオルトリン酸
三アルカリ金属溶液による冷蔵後処理を用いることもで
きる。該液はトラフまたはタンク中で適用してもよい
が、家禽の内側および外側にスプレイするのが好まし
い。次いで、該処理液を回収し、濾過器を用いて固体除
去し、オルトリン酸塩濃度を維持するために補給水およ
びリン酸塩を添加しつつ再生利用した。
【0034】赤肉をオルトリン酸三アルカリ金属で処理
する。保存肉に関して、該肉は、肉の切身をポンピング
する前に塩、硝酸塩などによって処理される。リン酸三
アルカリ金属処理は、後に腐敗を生じ得る細菌がポンピ
ングの間に肉中に導入されることを防止する。オルトリ
ン酸塩によって最初に表面を処理することによって、如
何なる細菌もポンピング操作の前に除去または抑制され
る。
【0035】処理の直後に、通常の肉加工処理技術によ
って肉を処理することができる。
【0036】変色を生じ得る高レベルのオルトリン酸塩
が存在する場合、赤肉を水および/または希酸で処理し
て肉のpHを調節しなければならない。しかしながら、
硬直前に処理すると、硬直によって生じた酪酸が筋肉の
褐色化を抑制するのを助ける。
【0037】オルトリン酸三アルカリ金属がサルモネ
ラ、カンピロバクター、リステリア、腐敗細菌などに対
して有効であることが分かった。
【0038】該処理液は、細菌を抑制、減少、阻止また
は除去する手段としてオルトリン酸三アルカリ金属だけ
を含有しているのが好ましい。オルトリン酸塩の効果を
増強するために該処理液においてアルコール、硝酸塩も
しくは亜硝酸塩、またはアスコルビン酸を用いない。該
処理液は、水結合剤、清浄剤、香味剤、着色剤などに関
する他の成分を含有してもよい。塩化物などを含む塩を
使用し得る。通常、液をポンピングする際以外は、他の
リン酸塩とオルトリン酸塩とを混合しない。
【0039】魚類および甲殻類は、例えば、殻、骨、
頭、内蔵、鱗または皮の除去の間、あるいは冷凍、冷
蔵、氷冷、アイスグレージング(ice glazing)、調理ま
たは低温殺菌の前、間または後のような加工処理の如何
なる段階でもオルトリン酸三アルカリ金属で処理され得
る。好ましくは、魚類および甲殻類は、漁船上で捕獲し
た直後、または調理もしくは包装前の加工処理プラント
に到着した直後に処理される。
【0040】魚類または甲殻類を捕獲した後、内蔵除去
し、しばしば皮剥ぎまたは切身にし、水または他の許容
される清浄液で洗浄する。洗浄を助けるために撹拌を適
用し得る。洗浄の前、同時または後に、魚類または甲殻
類を、処理分散液または好ましくは約3%、好ましくは
約4%から飽和までのオルトリン酸三アルカリ金属を含
有している液で処理する。魚類または甲殻類は、魚類の
全ての表面および亀裂と処理液とを確実に接触させるた
めに撹拌しつつ処理液中に浸漬することができる。好ま
しくは、処理液は、魚類の表面と処理液とを確実に良好
に接触させるために、高圧下、機械的噴霧器によって適
用される。
【0041】処理液は、細菌を抑制、減少、阻止または
除去するための手段としてオルトリン酸三アルカリ金属
だけを含有する。該処理液において、ほぼ海水中に存在
する濃度で海水中に存在するもの以外のアルコール、ア
スコルビン酸または他のリン酸塩は使用されない。処理
液は、塩化ナトリウムおよび塩化カリウムなどのような
塩を含む防腐剤、水保持剤、清浄剤、香味剤、着色剤に
関する他の成分を含有し得る。しばしば、該液は、海水
から調製され得る。魚類または甲殻類の処理において、
該液は、オルトリン酸三アルカリ金属からなる。ただ
し、アルコール、アスコルビン酸または他のリン酸塩を
含有しない。
【0042】好ましくは、全動物に関する処理液は、p
H約11.5以上、好ましくはpH11.6〜13.5の範
囲、最も好ましくはpH12.0〜13.5の範囲を提供
しかつ維持するのに充分な量のオルトリン酸塩を含有す
る。
【0043】痕跡量の処理液が動物体上に残存し得(数
百分の1%)、さらに該動物体表面上の細菌汚染および
/または増殖を除去、減少または阻止し得ることが分か
った。切断の後、および該動物の包装前に、スプレイま
たは浸漬処理を用いて、さらなる処理を行うことができ
る。
【0044】数秒間から数時間の処理が細菌汚染を除
去、減少または阻止するのに有効であることが分かっ
た。時間は、単に所望の結果を生じるのに有効な時間が
必要であるだけであり、処理が行われる工程におけるこ
の特定時点に関して容易に決定され得る。
【0045】大気圧で、タンクまたは他の浸漬装置中、
5秒〜約30分の保持(dwell)時間が有効であるが、ス
プレイを用いる保持時間は数秒〜数分または2秒〜15
分の範囲であり、30秒以下のスプレイ時間が好まし
い。
【0046】11.5以上、好ましくは12.0またはそ
れ以上に維持された高pHは細菌汚染および/または増
殖を除去、減少、阻止または抑制するのに臨界である。
機構は全く理解されていないが、オルトリン酸塩処理
は、明らかに細菌除去および残存細菌の増殖の阻止を改
良する。
【0047】再生利用および固体の除去に関する装置
は、一般的に、肉のピクリング(pickling)装置の製造元
から入手可能である。一般に、アイオワ州、デス・モイ
ネスのタウンゼント(Townsend)によって製造された回
転濾過器を使用して大きい粒子を除去することができる
が、タウンゼントから入手可能なスクリーニングシステ
ムは、より小さい粒子を除去するのに使用することがで
きる。該装置は、ステンレス、プラスチックまたはオル
トリン酸三アルカリ金属の腐食作用に耐性の他の材料に
よって製造されるべきである。
【0048】細菌汚染を除去、減少または阻止するのに
非常に有効なオルトリン酸塩の液を使用するのが好まし
い。40%までの飽和溶液が可能であるが、通常、約4
%、好ましくは約8%またはそれ以上から飽和までのオ
ルトリン酸三ナトリウムが有効である。所望により、リ
ン酸塩は他の物質と合わせてよいが、魚類に関してはア
ルコール類(エタノールなど)、アスコルビン酸のような
還元剤、他のリン酸塩および赤肉に関しては硝酸塩およ
び亜硝酸塩は使用されない。高濃度の水酸化ナトリウム
または他のハーシュ(harsh)アルカリまたはアルコール
のような動物の官能特性に不利益な抗菌剤は使用されな
い。動物体を処理するのにリン酸三アルカリ金属だけを
使用するのが好ましい。オルトリン酸塩の分散液を使用
することができるが、これが動物体を処理するための液
の用途以上の長所はあまり有していないことは明らかで
ある。
【0049】包装の直前に動物を処理する場合、アルコ
ールが存在しない限り、他の物質と混合したオルトリン
酸塩で処理することができる。内蔵除去の前または後で
あるが切断前の加工処理において、オルトリン酸三アル
カリ金属だけまたは少なくともアルコールを使用せずに
使用するのが好ましい。
【0050】動物に処理液をスプレイする際に、20〜
150psiを使用して、中程度の粒径のスプレイを生
じ、動物の外観または風味の価値低下なしで良好に清浄
するのに充分な力によって動物体の内側および外側に衝
突させる。
【0051】処理液は、オルトリン酸三アルカリ金属だ
けからなるのが好ましい。pHを調節するため、少量の
他の試薬を添加することもできる。これらとしては、炭
酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ト
リポリリン酸ナトリウムのようなポリリン酸アルカリ金
属またはリン酸のような酸が挙げられる。水酸化物は、
動物肉の官能特性への優れた効果を有しているので、こ
れらの塩基性剤全ての使用を避けるか、または肉の官能
特性への効果を有していない量を使用することが好まし
い。塩基性剤は、使用する場合は、肉の官能的価値低下
を生じるには不充分な量でオルトリン酸アルカリ金属と
一緒に使用される。「少量」とは、オルトリン酸三アル
カリ金属および塩基性剤を合わせた乾燥重量の50重量
%以下、好ましくは45重量%以下、および如何なる場
合においても官能的価値低下を生じるには不充分な量を
意味する。
【0052】約4%またはそれ以上のオルトリン酸三ア
ルカリの全てのレベルで、pHは約11.5以上、好まし
くはpH11.6〜約13.5、最も好ましくは12.0〜
13.5を維持する。
【0053】良好な動物加工処理条件下で処理を行う。
動物体の不必要な価値低下を避けるために内蔵除去した
動物を冷蔵した後、冷温および冷処理液を使用する。処
理液温度は、好ましくは27℃以下、より好ましくは1
0℃以下である。
【0054】純水で得られる以上の細菌汚染を減少させ
るのに充分な時間、動物体を処理液と接触させる。処理
保持時間は、該処理条件下で、全ての接触可能に暴露し
た動物体の表面と接触し、表面の洗浄を有効にし、動物
体の表面上で全てのコロニー形成ユニットと実質的に接
触するのに充分である。接触時間は、乾燥によって、さ
らなる細菌増殖を防止または阻止するために動物体の暴
露表面上にオルトリン酸三アルカリ金属の均一層を堆積
させるのに充分である。
【0055】大気圧で、浸漬タンク中、加工処理条件が
許容する数秒間、例えば2秒以上から約30分後の範囲
の保持時間が有効であることが分かった。保持時間は、
加圧スプレイを使用して、2秒〜15分に短縮され得
る。液濃度が過度でない場合は、より長い保持時間を使
用し得る。
【0056】家禽のような内蔵除去した動物の内側およ
び外側を共に処理し得る場合、加圧スプレイが特に有用
である。内側スプレイに関しては回転ノズルを使用し、
内蔵除去によって生じた空洞中に充分にノズルを挿入
し、結果、暴露された肉、組織および骨の全ての部分が
処理液のスプレイと接触する。外側スプレイは、動物体
の外側全体を覆うように設計される。できるならば、細
菌汚染および/または増殖をさらに減少、除去または阻
止するために表面上に処理液を残存させる。しばしば、
細菌増殖をさらに減少、除去または阻止するために表面
上を該液を乾燥させる。
【0057】スプレイは、肉に損傷を与えずに表面を強
く洗浄するように設計されたスプレイノズルを介して2
0〜150psiの圧力を使用して発射される。
【0058】浸漬タンクまたはトラフを使用する場合、
動物は、一般に、該液中に浸漬されるかまたは該液を通
って引かれる。リン酸塩処理液を全表面と接触させるこ
の方法は適切であるが、このようなタンク中での撹拌
は、接触を改良し、通常、良好な結果のために必要な接
触時間を短縮する。
【0059】処理の直後、該動物体は、ドレイニング(d
raining)および冷蔵のような通常の加工処理条件に従っ
て加工処理され得る。本発明の特徴は、洗浄を必要とせ
ずに動物体の表面上のリン酸三アルカリ金属を乾燥させ
る能力である。動物、特に家禽の表面上に残存した残留
リン酸塩は、特に皮および肉のクラック部およびポケッ
ト部において細菌学的活性を低下させる。
【0060】加工処理における如何なる時点でも、製品
をいためない如何なる温度および時間でも動物を処理す
ることが可能である。加工処理の間にオルトリン酸アル
カリ金属による1つまたはそれ以上の処理が可能であ
り、しばしば望まれる。温度に依存する数秒〜数時間の
処理時間で、0〜70℃の如何なる処理温度も実施可能
である。
【0061】家禽を処理する際には、屠殺した後、かつ
羽を取り除く前に、オルトリン酸塩液を適用し得、処理
は、家禽からの細菌汚染を含む望ましくない汚染を洗浄
する手段を提供し、羽を取り除くことに暴露されて、さ
らなる細菌汚染が生じ得る場合に家禽上に処理液を塗布
することを提供する。この処理は、40〜70℃、好ま
しくは45〜65℃で、短時間行われる。
【0062】内蔵除去後に、家禽の内側および外側を共
に20°〜40℃、好ましくは25〜35℃で処理液を
用いて全体にわたってスプレイし、冷蔵装置に入れたト
リ上に処理液を残存させるように処理するのが好ましい
が、羽を取り除いた後で内蔵除去前に家禽を処理するこ
ともできる。
【0063】家禽の内側および外側を処理スプレイで冷
蔵後の家禽を処理するのも好ましい。この段階は、冷蔵
タンク中に存在する望ましくない物質を除去するのを助
け、冷蔵タンク中で家禽と接触し得るさらなる細菌を処
理する。他方、切断を含み包装後に家禽上に液を残存さ
せることが好ましい。加工処理した家禽の切断を行う場
合、オルトリン酸三アルカリ金属液で切断家禽を処理
し、次いで、該家禽を洗浄するかまたは該部位をそのま
ま包装することができる。
【0064】動物体上に処理液を残存させると、包装し
た動物肉を含む表面上の細菌汚染および/または増殖を
除去、減少または阻止するためのさらなる機会が得られ
る。
【0065】本発明は、主に、肉のサルモネラ汚染を減
少させることであるが、前記オルトリン酸三アルカリ金
属によって影響を及ぼされる全細菌増殖を含むことを意
図している。これは、家禽においては、イー・コリ(E.
coli)、エンタロバクテリアセ(Entarobacteriacae)、
カンピロバクター(campylobacter)が挙げられ、魚類お
よび甲殻類に関しては、シウドモナス・アエルギノーザ
(Pseudomonas aeruginosa)、バシラス・セレウス(Bac
illus Cereus)、モラクセラ・オスベルシス(Moraxell
a osbersis)が挙げられ、赤肉に関しては、カンピロバ
クターおよびリステリア(listeria)が挙げられる。サル
モネラに加えて、腐敗細菌および全生菌数によって測定
される他の細菌が有意に減少する。
【0066】影響を受けた細菌種は、当業者によって容
易に決定することができ、影響される細菌の全てが本発
明に含まれると考えられる。
【0067】本発明を以下の実施例において説明する。
実施例1〜13で使用した家禽は、約0.9〜約1.1kg
の重さの通常のニワトリのブロイラーストックである。
【0068】
【実施例】
実施例1〜6 洗浄した後、冷蔵タンク中で冷蔵する前に加工処理プラ
ントから得たA級ブロイラーを「CO2 スノー(snow)」
と一緒にクーラー中にパックし、移送し、分離し、氷上
に置き、1.1℃(34°F)のクーラー中に一晩維持し
た。該トリを、BHIブロスから収穫したサルモネラ・
チフィムリウム(Salmonella typhimurium)の新しく増
殖したナリジクス酸耐性菌株107〜108CFU/ミリ
リットルの接種材料中に1分間浸漬し、特定時間ドレイ
ンした。指定されたドレイン時間の後、5把のブロイラ
ーを特定の保持時間、各処理液中で浸漬および撹拌し
た。各試薬を容器の重さがわかっている別々の清潔なプ
ラスチック容器に入れた。約7.2℃(45°F)の温度
で20.4kgが得られるまで、水および氷を加えた。1
把の接種ブロイラーを対照として水中に浸漬し、1把の
接種トリを対照として洗浄せずに保持した。
【0069】処理後、トリを別々にクライオバック(Cr
yovac)プラスチックバッグ中に入れ、すぐに分析する
(2把のトリ + 接種対照)かまたは貯蔵後に処理の効果
を測定するために2.2℃(36°F)インキュベーター
中に入れた。2把のブロイラーを、2.2℃(36°F)
で5および8日貯蔵した後、各処理に関して分析した。
したがって、各処理に関して7把のトリを使用した。以
下の条件を使用した。
【0070】
【表1】
【0071】ナリジクス酸耐性サルモネラの計数 ナリジクス酸耐性サルモネラは、ナショナル・ブロイラ
ー・カウンシル(National Broiler Council)による
規定に従って動物体全体洗浄方法を用いて計数した。各
トリの体重を計量し、得られた体重を3.8で割って、
ラクトースブロス + 0.6%ターギトール(tergitol)
1ミリリットル当たりの数を測定して、バッグに入れ
た。ブロスが腹腔内を介して動物体の全表面にわたって
確実に流れるような方法で、トリ、ブロスおよびバッグ
を2フィートの円弧を介して1分間振盪した。添加した
100ppmナリジクス酸を有するマッコンキィー(MacC
onkey)寒天による混釈平板法を用いて、バターフィール
ド(Butterfield)緩衝液におけるこのブロスの連続希釈
液を平板培養した。これらのプレートを35℃で48時
間インキュベートし、次いで、計数した。ナリジクス酸
耐性コロニーを選択し、FDA・バクテリオロジカル・
アナリティカル・マニュアル・プロシージャーズ(FD
A Bacteriological Analytical Manual (BAM)
Procedures)を用いてサルモネラ(Salmonella)と確認
した。
【0072】致死量以下注射したナリジクス酸耐性サル
モネラを確実に再生するためのバックアップ法として、
ラクトースブロスの微量試料10ミリリットル、0.6
%ターギトール動物体洗液を無菌培養管中にピペットで
入れ、35℃で24時間インキュベートした。マッコン
キィー寒天/ナリジクス酸プレートでは増殖は生じなか
ったという事実において、バックアップ洗液を、FDA
BAM法を用いてサルモネラの存在について試験し
た。
【0073】得られた結果を下記「表2」および「表
3」に示す。2.2℃(36°F)で0、5および8日間
貯蔵に関するデータを水だけで洗浄した接種対照と比較
する。
【0074】
【表2】
【0075】
【表3】
【0076】a =動物体洗液1ミリリットル当たりのコ
ロニー形成ユニット。 (+)ナリジクス酸耐性サルモネラに関する陽性を確認し
たバックアップ。
【0077】結果の検討 接種材料懸濁液は、ナリジクス酸耐性サルモネラ・チフ
ィムリウム(Salmonella typhimurium)平均1.6×10
8CFU/ミリリットルであった。未接種、未処理対照
ブロイラーは、1ミリリットル当たり平均380のナリ
ジクス酸耐性サルモネラであった。この数は、該実験に
おいて使用した接種材料レベルに照らして有意であると
は考えられない。未処理の接種対照は、ナリジクス酸耐
性サルモネラ平均1.2×107CFU/ミリリットルで
あった。
【0078】水洗だけによる接種動物体の処理(実施例
6)によって、90.9〜95.1%の減少が得られた(約
1ログサイクル)。したがって、水洗だけで、ナリジク
ス酸耐性サルモネラの約90%が除去された。
【0079】実施例1および2の処理によって、共に、
99〜99.9%の範囲で減少が得られた(2〜3ログサ
イクル)。したがって、実施例1の処理のより高濃度お
よび短い保持時間は、実施例2の処理のより低濃度およ
びより長い保持時間とほぼ等価であった。
【0080】実施例3および4の処理によって、共に、
接種した未処理対照と比較して、処理の直後(0時)に9
9.999%(5ログサイクル)の減少が得られた。しか
しながら、3.3℃(38°F)で5または8日間貯蔵し
た試料に関して、減少は99.98または99.99(約
4ログサイクル)であった。これは、処理の直後に平板
培養によって再生されなかった損傷細胞が冷蔵貯蔵の間
に修復を行い得ることを示している。サルモネラは7.
2℃(45°F)以下の温度では増殖しないので、増加し
た再生数は、増殖を示していない。
【0081】実施例5の処理によって、処理の直後に9
9.9998(ほぼ6ログサイクル)の減少が得られた。
他方、処理の直後と比較して5および8日目のナリジク
ス酸耐性サルモネラの再生は増加した。
【0082】実施例7〜13 ブロイラーを冷蔵タンクから任意に選択し、湿った氷の
上に移して、実施例1と同様に処理した。本発明につき
3種類および対照4種類の計7種類の処理液を調製し
た。接種材料中に1分間11把のニワトリを1度に浸漬
し、特定の時間でドレインした。これらのうち10把の
ブロイラーを、「表4」に示す時間、特定の薬物中に浸
漬した。1把の接種ブロイラーを、接種した未処対照と
して維持した。該トリを実施例1に従ってクライオバッ
クバッグ中に入れ、貯蔵した。2把のブロイラーを、
2.2℃(36°F)で5および7日貯蔵の後、ならびに
12.8℃(55°F)で3および5日貯蔵の後、各処理
に関して分析した。サルモネラの計数は実施例1に示す
とおりであった。以下の条件を使用した。
【0083】
【表4】
【0084】結果を「表5」および「表6」に示す。
【0085】
【表5】
【0086】
【表6】
【0087】処理試料と同一時間、接種材料中に動物体
を浸漬し、ドレインして、未処理対照を調製した。ナリ
ジクス酸耐性サルモネラの計数は貯蔵せずに行った。
【0088】
【表7】
【0089】
【表8】
【0090】
【表9】
【0091】結果の検討 実施例7〜13に関して、未処理の接種対照は、動物体
洗液1ミリリットル当たり、平均4.8×107CFUの
ナリジクス酸耐性サルモネラ・チフィムリウムである
(「表5」および「表6」)。接種していない未処理対照
においては、ナリジクス酸耐性サルモネラは検出されな
かった(挙げられていない)。
【0092】「表5」および「表6」は、0日貯蔵およ
び2.2℃で5および7日貯蔵で、7つの試験処理に課
した接種ブロイラーに関して、動物体洗浄液からのナリ
ジクス酸耐性サルモネラの計数の結果を示す。「表7」
は、2.2℃で、与えられた貯蔵時間(0、5または7
日)での最大効果の順に各処理に関してナリジクス酸耐
性サルモネラ・チフィムリウムの数の減少率(%)を示
す。時間0で、実施例10、8および11の処理が最も
有効であり、各々、99.9997、99.9993およ
び99.9990%減少を直後に生じた。しかしなが
ら、5日目では、実施例10、8および11の処理に関
する減少率(%)は、各々、42.27、99.366およ
び35.71であった。7日目では、減少率(%)は、実
施例10、8および11の処理に関して、各々、98.
04、90.66および99.9919であった。これら
の観察結果は、2.2℃での冷蔵貯蔵の間のサルモネラ
の増殖よりもむしろ冷蔵貯蔵の間の致死量以下に損傷し
た細胞の再生を示す。
【0093】「表8」は、7つの処理を課し、次いで1
2.8℃で3または5日間貯蔵した接種したブロイラー
に関して、動物体洗浄液からのナリジクス酸耐性サルモ
ネラの計数の結果を示す。初期(0日)の数は「表5」お
よび「表6」に示されている。12.8℃で貯蔵した動
物体に関する「表9」からの減少率(%)は、「表5」お
よび「表6」からの初期(0日)減少と一緒に「表9」
に示し、比較し易くする。2.2℃で観察された損傷細
胞の再生が12.8℃でも生じたことに注意すべきであ
る。他方、12.8℃の貯蔵温度でさえ、この研究の期
間中に明らかに増殖はなく、苛酷な温度弊害に対する緩
和を示す。
【0094】微生物学的データに反映されない1つの重
要な状態は、実施例10および11の水酸化ナトリウム
処理に関してブロイラースキンがひどい剥離を生じると
いう事実であり、非常に許容され得ない外観を生じる。
これらの処理の両方は商業的使用に望ましくない。
【0095】実施例7および8の処理は、共にNa3PO
4・12H2Oの使用を含んでいるが、これらの処理は、
実質的には、ブロイラー動物体の外観への悪影響を与え
ずに、実施例10(水酸化ナトリウム)および実施例11
(リン酸および水酸化ナトリウム)の処理と同様に有効で
あった。Na3PO4・12H2Oの使用を含む実施例7お
よび8の処理は当初、共にNa2CO3の使用を含んでい
る実施例9(Na2CO3)および実施例12(75%H3
4/Na2CO3)の処理を行ったよりも約1ログサイク
ル大きい致死を与えた。しかしながら、実施例9(Na2
CO3)の処理に関する減少率(%)が2.2℃での貯蔵に
よって増大し、7つの処理のうちで、2.2℃で5およ
び7日貯蔵の後に最大の減少率を示した(「表7」)。こ
れらの傾向は、12.8℃で行われた研究に関して実質
的に同一であった。
【0096】実施例14〜22 同時に、2把のA級のブロイラーを、冷蔵タンクの直前
の内側および外側をスプレイ洗浄の後、加工処理プラン
トから取り出した。これらを、冷蔵前トリと称する。該
トリの温度は、約35℃〜40℃の範囲であった。該ト
リを、実施例において示した濃度のオルトリン酸三ナト
リウムで午前中に調製した室温処理液中に置いた。該ト
リを無菌グローブを用いて加工処理ラインから取り出
し、示した処理時間、処理液中に置いた。次いで、該処
理液からトリを取り出し、該トリを無菌緩衝液200ミ
リリットルを含有している検査用無菌プラスチックバッ
グ中に入れた。該バッグを密封し、標準的な方法に従っ
て1分間振盪して緩衝液とトリを完全に接触させた。緩
衝液をバッグの底に向けた。バッグの外側を滅菌し、バ
ッグの底の角を切断し、緩衝液を無菌ボトル中にドレイ
ンした。塩酸を用いて緩衝液をpH7に中和し、試料を
標準的な分析のためにUSDA研究所に送った。トリ
を、浸漬時間5秒、10秒および15秒間、6%、9%
および12%オルトリン酸三ナトリウムで処理し、3秒
および10秒間内側および外側をスプレイした。スプレ
イの際には、手動式噴霧器を用いて、内側を1秒間およ
び外側を2秒間スプレイするかまたは内側を3秒間およ
び外側を7秒間スプレイした。
【0097】同時に2把のトリを、0〜10℃の温度の
冷蔵タンクから取り出し、同様にオルトリン酸三ナトリ
ウムで処理し、同様の方法で分析のために処理した。こ
れらのトリを冷蔵後トリと称する。
【0098】該トリの分析は、処理の初日および6日後
に行った。2把のトリを処理し、0日目および6日目に
各処理浸漬またはスプレイ時間で試験し、各浸漬または
スプレイ時間に関する4把のトリの合計を得る。2また
は3日目のデータは、各浸漬またはスプレイ試験条件に
関して毎日使用した8把のトリの合計に関して入手可能
である。生の結果を以下の表に示す。ここで、試験14
は6%、試験15は9%、試験16は12%のリン酸三
ナトリウムであり、全て冷蔵後の処理に関しており;試
験17は6%、試験18は9%、試験19は12%のオ
ルトリン酸三ナトリウムであり、全て冷蔵前の処理に関
しており;試験20および21は、オルトリン酸三ナト
リウムの12%溶液によるスプレイによる冷蔵後の処理
であり、実施例22は12%オルトリン酸三ナトリウム
による冷蔵前のスプレイ処理である。
【0099】「表10」および「表11」の実施例Aお
よびBは、全生菌数に関する2日のサンプリングによる
処理であり、「表12」および「表13」の実施例Cお
よびDはエンテロバクテリアセ(Enterobacteriacae)に
関する2日のサンプリングである。「表14」および
「表15」の実施例EおよびFは、イー・コリ(E.col
i)に関する2日のサンプリングであり、「表16」およ
び「表17」の実施例GおよびHはサルモネラ(Salmon
ella)に関する2日のサンプリングである。
【0100】対照データは表の下部に示されている。い
ずれの日の試験においても、約6個のカゴからの家禽を
試料として処理し、幾つかのデータにおける広範な変化
を明らかにした。
【0101】
【表10】
【0102】
【表11】
【0103】
【表12】
【0104】
【表13】
【0105】
【表14】
【0106】
【表15】
【0107】
【表16】
【0108】
【表17】
【0109】結果
【0110】「表10」:全生菌数試験の冷蔵前の結果
は決定的ではないが、オルトリン酸三ナトリウムによる
冷蔵後処理は対照と比較して生菌数を減少した。スプレ
イの結果は処理による生菌数の減少を示した。
【0111】「表11」:結果は決定的ではない。
【0112】「表12」:オルトリン酸三ナトリウムに
よる浸漬またはスプレイの前冷蔵および冷蔵後処理は、
エンテロバクテリアセの数の減少に有効であり、スプレ
イの結果は非常に明白である。
【0113】「表13」:データによって、明らかに、
「表12」において見られた、特に冷蔵後処理の細菌の
減少が確認される。
【0114】「表14」:オルトリン酸三ナトリウムに
よる浸漬またはスプレイの冷蔵前および冷蔵後処理は、
特により高いオルトリン酸三ナトリウム濃度で、イー・
コリの数の減少に有効である。
【0115】「表16」および「表17」:オルトリン
酸三ナトリウムによる処理によって、冷蔵後処理におい
て存在するサルモネラの唯一の出現を生じる。
【0116】4%またはそれ以上のリン酸三アルカリ金
属液は、シー・ジェジュニ(C.jejuni)などのようなカ
ンピロバクター(campylobacter)タイプの微生物に対し
ても有効である。
【0117】実施例23 家禽処理における冷蔵工程の後に正しく除去された内蔵
を含まない未接種のブロイラー動物体全体に関して、さ
らなる試験を行った。屠殺した日に地方の家禽農産物加
工業者から該トリを入手した。300の動物体を氷詰め
にし、研究に使用するまで、氷上で冷却器中に(40°)
保持した。該トリを各試験用の箱から任意に取り出し
た。
【0118】その日の試験のために毎日、オルトリン酸
三ナトリウムの濃度の異なる無菌液を予め調製した。3
回の暴露に関してリン酸三ナトリウム濃度につき合計6
0把のトリを試験し、結果、各TSP濃度/暴露時間を
変えてに関して20把のトリを試験した。該試験は、毎
日試験した種々のTSP/暴露時間につき5把のトリに
よって4つの異なる日(7日間にわたって)で行った。
【0119】毎日、試験を行い、種々の試験の各々に関
して適正な数のトリを冷蔵下に保持している各船積み用
カートンから任意に選択した。該トリを設計したTSP
溶液中に置き、暴露時間の間ゆっくりと撹拌した。特定
の浸漬時間が終了した後、該トリを最初に溶液レグから
取り出し、30秒の間ドレインした。ドレイン時間の
後、処理した各トリを無菌りバターフィールドリン酸塩
緩衝液200ミリリットルを含んでいる分離した無菌プ
ラスチックバッグに入れ、1フィート円弧を介して振盪
することによって1分間洗浄した。全動物体洗浄工程終
了した後、洗浄水を無菌ワールパック(whirlpak)バッグ
中に二等分した(約100ミリリットルずつ)。すぐ後
に、各トリから得た2つの洗浄水のうち一方を、10X
ラクトースブロス栄養培地に添加する前に12N HCl
を用いて中和し、30分間室温で保持した。すぐ後に、
トリごとの第2の洗浄水を10Xラクトースブロスで栄
養化し、30分間室温で保持し、次いで、6N HClで
中和した。次いで、ブロス栄養化洗浄水を、サルモネラ
(Salmonella)種の迅速な検出のためのジーン・トラク
・システムズ(Gene Trak SystemsR)比色DNAプロ
ーブ試験(FDA、1984;ローズ(Rose)ら、199
1)によって評価する前に35℃で24時間インキュベ
ートした。遺伝子プローブ検査法によって陽性であるこ
とを測定された試料を慣用の培養方法(USDA、19
74)によって確認した。これらの検査法は、サルモネ
ラDNAの存在(陽性)または非存在(陰性)を測定する。
【0120】結果を「表18」〜「表25」に示す。
【0121】データは、全4日試験について示し、対照
トリ上のサルモネラの出現が非常に低くかつ望ましくな
かった。「表18」〜「表23」におけるデータ(中和
したおよび中和していない緩衝液)は、明らかに、8%
および12%オルトリン酸三ナトリウムを含有している
処理液中に家禽を浸漬することによって、10秒および
30秒の浸漬試験においてサルモネラ出現を0に減少さ
せることを示している。試験に関する「表24」におけ
る全ての結果から、10および30秒浸漬時間で8%お
よび12%オルトリン酸三ナトリウムの液で処理すると
20把のトリにサルモネラが存在せず、対照に関する5
把の汚染されたトリ、1%TSPに関する5把の汚染さ
れたトリ、4%TSPに関する4把の汚染されたトリと
比較して15分の浸漬時間に関しては1把のトリだけが
汚染されたことが分かる。
【0122】「表25」には、処理の後に各トリに関し
て見付けられたサルモネラの陽性出現の割合が示されて
おり、明らかに、少なくとも約4%のオルトリン酸三ナ
トリウムによる加工処理の間のブロイラーの処理がサル
モネラ汚染の出現を減少させることが分かる。未接種の
トリに関する当該試験は、明らかに、高濃度のオルトリ
ン酸三ナトリウムが水洗または低濃度(1%またはそれ
以下)のリン酸三ナトリウムの使用と比較してブロイラ
ー上の天然サルモネラ汚染の出現を思いがけなく減少す
ることができるという事実を示す。「表24」および
「表25」の試験結果は、本明細書において前述した結
果を確認し、約4%またはそれ以上のオルトリン酸三ナ
トリウムを含有している処理液が家禽上のサルモネラま
たは他の細菌を除去、減少または阻止するのに有効であ
ることを示している。
【0123】
【表18】
【0124】
【表19】
【0125】
【表20】
【0126】
【表21】
【0127】
【表22】
【0128】
【表23】
【0129】
【表24】
【0130】
【表25】
【0131】リン酸三ナトリウムだけまたはそれと他の
食品添加剤との混合物は、家禽動物体上のサルモネラの
消失に使用するのに非常に有効であると思われる。
【0132】実施例24 動物体調製 バロウ(barrow)を屠殺し、半分に切断した。右側を対照
として用い、左側をオルトリン酸三ナトリウム(TSP)
で処理した。屠殺の1時間15分後(硬直前)に、2分
間、10%TSPを含有している液(pH13.14)中に
左側を全体的に浸漬し、次いで、48時間、対照と一緒
に38°F冷却器中に置いた。
【0133】微生物学的方法 処理の15分後、対照およびオルトリン酸処理動物体を
共に第10肋骨と平行である腹部の部分と第10肋骨の
採取位置と正反対の動物体の外側(皮)上の領域で2カ所
を表面消毒した。
【0134】該領域を無菌ベントガラスロッドで消毒し
た(18ストローク)。次いで、該ロッドをリン酸塩緩衝
液(pH6.0)50ミリリットル中に置いた。該50ミリ
リットルの該液のうち1ミリリットルをリン酸塩緩衝液
(pH6.0)9ミリリットル中に希釈した。合計6つの希
釈を行った。希釈後、1/10ミリリットルを10%ヒ
ツジ血液を含有しているプレポア(pre-poured)寒天を含
むペトリ皿に入れた。皿を34°Fで48時間インキュ
ベートした。次いで、全生菌数を測定した。
【0135】5種類の部位で前記と同一の方法で48時
間消毒を行った。これらの部位は、以下のとおりであ
る。 1.しり骨の前端部と平行 2.10番目の骨に対して腹側に位置する横隔膜筋 3.下顎部 4.しり骨と反対側の腹部の皮 5.第2肋骨と反対側の肩の皮
【0136】肉のpH しり骨の前端部(位置1)および第10肋骨に対して腹側
に位置する腹部(位置2)から肉試料を得た。表面pHを
各試料から測定した。次いで、肉試料を挽いて、混合物
のpHを測定した。
【0137】結果
【表26】
【0138】結果 筋肉pH 「表26」は表面pHが挽いた試料pHよりも大きいこと
を示しているが、この違いは、任意の与えられた部位で
1.0pHポイントより大きくはない。TSP処理試料p
Hは、表面および挽いた試料の両pH測定値に関して対
照よりも大きい。しかしながら、最大pH差は、対照腹
部およびTSP腹部の表面pH間で0.32であった。こ
れらの値は、対照とTSPの間の僅かな相異が加工処理
または消費者の好みへの影響を有していないことを示唆
する。
【0139】屠殺後1.5時間 対照およびTSP処理動物体の間の可視的相異点は明ら
かではなかった。TSP処理動物体は、僅かに黒ずんだ
色素着色を有したが、容易には認識できなかった。
【0140】測定された全生菌数は対照およびTSPの
両方に関して決定的ではなかった。
【0141】屠殺後48時間 この期間で可視的外観は屠殺後1.5時間と非常に類似
しており、対照およびTSPの間で筋肉色素着色の僅か
な差を示した。
【0142】
【表27】
【0143】全生菌数(「表27」)は、希釈していない
対照試料における細菌増殖を示すが、TSP処理試料は
示さなかった。最大生菌数は、しり骨で、次いで、腹
部、下顎、肩(皮)およびモモ(皮)で見られた。対照また
はTSP処理のいずれに関しても希釈液中で増殖は記録
されなかった。
【0144】該実施例は、驚くことにオルトリン酸三ナ
トリウムによって硬直前に処理された一対の切断したホ
ッグ(hog)動物体が変色しないことを示す。
【0145】該実施例によって、明らかに、赤身の筋肉
の可視的外観に影響を与えずにホッグ動物体での細菌汚
染および/または増殖を抑制するオルトリン酸三ナトリ
ウムの能力が分かった。10%オルトリン酸三ナトリウ
ム溶液を使用して、動物体上の種々の部位で行われた4
8時間消毒に基づいて全生菌数の完全な減少が得られた
2分間処理に関してホッグ動物体を浸漬した。リン酸三
ナトリウムだけあるいはオルトリン酸の処理液がアルコ
ール、硝酸塩または亜硝酸塩およびアスコルビン酸を含
有していないことを条件として他の添加剤と混合したも
のは、サルモネラおよび他の微生物を赤肉動物体から消
失させることにおいて使用するのに大きい可能性を有し
ている。
【0146】実施例25 研究室モデル系においていくつかの典型的な海産食品腐
敗細菌の生存に関するオルトリン酸三ナトリウム(TS
P)の抗菌効果を測定する試験を行った。
【0147】実験アプローチ A.試験変数 2種類の試験系(すなわち、水系)を用いて、「薬物A」
(3%TSP)および「薬物B」(1.5%TSP + 1.
5%KCl)と標識した2種類の化学添加剤の効力を評価
した。1つの水系は、以下の式にしたがって無菌合成海
水として調製した。
【0148】 化学的 割合 NaCl 2.348 MgCl2 s 6H2O 1.065 Na2SO4 0.392 CaCl2 x 2HO 0.146 KCl 0.066 H2O 95.98 合計 100.00
【0149】第2の水系は、無菌脱イオン水からなって
おり、淡水を表す。評価のための別々の海水系に添加し
た薬物Aおよび薬物Bの濃度は、0.5%(w/v)であっ
た。別々の淡水系に添加した薬物AおよびBの濃度は、
3.0%(w/v)であった。
【0150】B.試験微生物 この評価のために、3つの通常の同定された海産物腐敗
微生物を使用した。それらは、シュードモナル・アエル
ギノーザ(Pseudomonal aeruginosa)、バシラス・セル
ス(Bacillus cerus)、モラクセラ・オスロエンシス(
oraxella osloensis)を含んだ。各水系における各化学
添加剤の抗菌効果は、最初に2つの菌株の24時間培養
に対して評価し、ゆっくりと増殖しているモラクセラ種
に関しては48時間培養を評価した。
【0151】C.試験方法 250ミリリットルのエーレンマイヤーフラスコに入れ
た適切な濃度の薬物AまたはBを含む試験水系99ミリ
リットルを、水浴中、27℃の恒温に調節した。各フラ
スコに個々に試験培養1ミリリットルを接種した。標的
接種材料レベルは、1.0×108cfu/ミリリットルで
あり、1.0×106cfu/ミリリットルのフラスコ接種
材料レベルを得た。該フラスコを撹拌し、1ミリリット
ルのゼロ時試料を9ミリリットルの中和ブランク中に移
した。接触から60秒後、別の1ミリリットル試料を第
2の9ミリリットル中和ブランク中に移した。連続希釈
液を用いて、試料を3回平板培養した。ピー・アエルギ
ノーザ(P.aeruginosa)に関して拡散プレート法を使用
し、他の2つの試験菌株に関しては混釈平板法を用い
た。各試験は2回行い、各試験に関してゼロ時培養対照
が含まれた。
【0152】結果および検討 27℃でピー・アエルギノーザに対する薬物AおよびB
の効果を評価する試験の結果を「表28」および「表2
9」に示す。これらの薬物による処理の後の細菌の数の
減少率を「表30」および「表31」に示す。
【0153】
【表28】
【0154】
【表29】
【0155】
【表30】
【0156】
【表31】
【0157】薬物Aおよび薬物Bは、共に、淡水系では
3.0%レベルで有効であり、T=0およびT=60秒
に関して>99.994%減少を示した。海水において
0.5%レベルでは、薬物Aはあまり有効ではなく、T
=0で30.9%の平均減少を示した。薬物AはT=6
0秒でより有効である(平均減少85.2%)。薬物B
は、海水においてあまり有効ではなく、28.9%の平
均初期減少および接触時間60秒の後にわずか13.6
%の平均減少を示した。
【0158】ビー・セレウス(B.cereus)における薬物
AおよびBの効果を「表32」および「表34」に示
す。「表33」および「表35」は、これらの研究室モ
デル系におけるビー・セレウスの減少率を示す。
【0159】
【表32】
【0160】
【表33】
【0161】
【表34】
【0162】
【表35】
【0163】淡水系(3.0%)において、薬物Aおよび
Bは、共に、T=0で高い減少率を示した(各々、99.
7および99.96)。T=60での減少は、この系につ
いて、薬物Aに関して99.9%および薬物Bに関して
99.97%であった。両方ともに、海水系(0.5%)に
おいては非常に僅かに有効であり、両薬物に関して両時
間で30%以下の減少を示した。
【0164】27℃でのエム・オスロエンシス(M.oslo
ensis)に対する薬物Aおよび薬物Bの効果を評価する試
験結果を「表36」および「表38」に示す。薬物Aお
よびBとの接触の後の細菌数の減少率を「表37」およ
び「表39」に示す。
【0165】
【表36】
【0166】
【表37】
【0167】
【表38】
【0168】
【表39】
【0169】初期減少は、淡水系において3.0%レベ
ルで両薬物に関して約50%だけであった。60秒後、
減少率は、両薬物に関して>99.98であった。最初
に、薬物Bは、薬物Aよりも僅かに多い減少を示した。
海水系において、これらの薬物は、30%以上の減少を
生じ得なかった。
【0170】概要 全体的に、淡水中で3.0%レベルの薬物AおよびB
は、共に、接触時間60秒の後、試験された全ての細菌
に関して>99.6%の減少を生じた。このレベルでの
両薬物は、ピー・アエルギノーザおよびビー・セレウス
に関して最初に>99.6%減少を生じた。使用したモ
ラクセラ菌株は、T=0でこれらの薬物によってあまり
影響されなかった。
【0171】合成海水に添加した0.5%薬物を有する
系は、ピー・アエルギノーザに対するT=60試験以外
の全てにおいて31%以下の減少を生じた。
【0172】オルトリン酸三ナトリウムだけまたはそれ
と他の成分との混合物は、生の魚類および甲殻類を加工
処理する間に腐敗細菌を消失させるのに用いるための大
きい可能性を有していると思われる。天然に生じる微生
物に関しては、約4%から飽和までのオルトリン酸三ナ
トリウムが有効である。

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動物体の表面を、細菌汚染および/また
    は増殖を除去、減少または阻止するのに有効な量のオル
    トリン酸三アルカリ金属を含有するpH約11.5以上の
    水性処理液で処理することを特徴とする食用動物体の処
    理方法。
  2. 【請求項2】 該オルトリン酸塩液がアルコールを含有
    せず、オルトリン酸塩の量が該液の約4重量%以上であ
    る請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 動物が家禽、魚類または赤肉であり、オ
    ルトリン酸塩がオルトリン酸三ナトリウムであり、細菌
    汚染にサルモネラが含まれる請求項1または2記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 pHが約11.6〜約13.5の範囲であ
    る請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 【請求項5】 残存リン酸塩が動物に残留して、該動物
    の表面上での細菌活性を減少させる請求項1〜4のいず
    れか1項記載の方法。
  6. 【請求項6】 動物が家禽であり、該動物を該液の浸漬
    またはスプレイによって0℃〜70℃で数秒〜数時間処
    理する請求項4記載の方法。
  7. 【請求項7】 家禽を20〜70℃の温度で処理する請
    求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 家禽を27℃以下の温度で処理する請求
    項6記載の方法。
  9. 【請求項9】 家禽を10℃以下の温度で30秒以内の
    時間処理する請求項6記載の方法。
  10. 【請求項10】 動物が魚類および甲殻類であり、処理
    液がアルコール、アスコルビン酸または、該処理液を調
    製するために使用する水に天然に存在するオルトリン酸
    塩およびリン酸塩以外のリン酸塩を含有せず、オルトリ
    ン酸塩の量が該液の約4重量%以上である請求項1〜5
    のいずれか1項記載の方法。
  11. 【請求項11】 処理時間が30分までである請求項1
    0記載の方法。
  12. 【請求項12】 pH12.0以上の、4%から飽和まで
    のリン酸三ナトリウム溶液による処理によって、水産食
    品の腐敗細菌、シウドモナス・アエルギノーザ(Pseudo
    monas aeruginosa)、バチルス・セレウス(Bacillus ce
    reus)、モラクセラ・オスベルシス(Moraxella osbersi
    s)を阻止、減少または除去する請求項11記載の方法。
  13. 【請求項13】 動物が赤肉動物であり、オルトリン酸
    塩の量が液の約4重量%以上であり、該液がアルコー
    ル、硝酸塩もしくは亜硝酸塩、またはアスコルビン酸を
    含まず、処理液のpHによって生じる実質的な色の変化
    を伴わずに、処理が細菌汚染および/または増殖を阻
    止、減少または除去するのに有効である請求項1〜5い
    ずれか1項記載の方法。
  14. 【請求項14】 オルトリン酸塩がオルトリン酸三ナト
    リウムであり、オルトリン酸塩の量が約4%から飽和ま
    でである請求項13記載の方法。
  15. 【請求項15】 処理液のpHが11.6〜約13.5の
    範囲であり、該液が硬直前に適用される請求項1〜14
    のいずれか1項記載の方法。
  16. 【請求項16】 処理が10℃以下で行われ、次いで、
    赤肉の通常の加工処理が行われる請求項13記載の方
    法。
  17. 【請求項17】 pH12.0以上の、4%から飽和まで
    のリン酸三ナトリウム溶液による処理によって、サルモ
    ネラ、カンピロバクター、リステリアおよび腐敗細菌を
    阻止、減少または除去する請求項13記載の方法。
JP3274031A 1991-06-07 1991-10-22 細菌増殖抑制のための動物体の処理方法 Expired - Lifetime JPH06104028B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US71225691A 1991-06-07 1991-06-07
US712245 1991-06-07
US07/712,245 US5192570A (en) 1991-06-07 1991-06-07 Process for treating red meat to control bacterial contamination and/or growth
US712256 1991-06-07

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04365443A JPH04365443A (ja) 1992-12-17
JPH06104028B2 true JPH06104028B2 (ja) 1994-12-21

Family

ID=27108786

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3274031A Expired - Lifetime JPH06104028B2 (ja) 1991-06-07 1991-10-22 細菌増殖抑制のための動物体の処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06104028B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6514556B2 (en) * 2000-12-15 2003-02-04 Ecolab Inc. Method and composition for washing poultry during processing
JP4667953B2 (ja) * 2004-05-14 2011-04-13 キリン協和フーズ株式会社 畜肉エキスおよびその製造方法
JP2012122450A (ja) 2010-12-10 2012-06-28 Kobe Steel Ltd スクリュ圧縮機

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04365443A (ja) 1992-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5512309A (en) Process for treating poultry carcasses to increase shelf-life
US5283073A (en) Process for treating poultry carcasses to control bacterial contamination and/or growth
US5354568A (en) Process for treating red meat to control bacterial contamination and/or growth
US7354888B2 (en) Antibacterial composition and methods thereof comprising a ternary builder mixture
US5635231A (en) Process for treating red meat, poultry or seafood to control bacterial contamination and/or growth
US5262186A (en) Process for treating fish and shellfish to control bacterial contamination and/or growth
EP0516878B1 (en) Process for treating animal carcasses to control bacterial growth
RU2327390C2 (ru) Способ обработки туши животного или растительного материала
CN1071544C (zh) 用于处理红肉、禽类和海味食品以控制细菌污染和/或繁殖的方法
JPH06104028B2 (ja) 細菌増殖抑制のための動物体の処理方法
ZA200504112B (en) Method for treating processed food products
EP0659346B1 (fr) Procédé de traitement des carcasses de volailles pour en augmenter la durée de conservation et maítriser le developpement des Salmonella
CA2153837A1 (en) Process for treating poultry internal organs to reduce bacterial contamination

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081221

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091221

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091221

Year of fee payment: 15

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101221

Year of fee payment: 16

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111221

Year of fee payment: 17

EXPY Cancellation because of completion of term