JPH06102842B2 - 使い捨てヘルメット内装体 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ヘルメット内部の汚
れを防止するのに好適な使い捨てヘルメット内装体に関
する。

【０００２】

【従来の技術】従来より、ヘルメット内部の脱臭につい
て、種々の考案がなされている。たとえば、実開昭62-1
94725 号公報に記載されたヘルメットの内面用カバーの
ように、洗濯可能な吸湿性布体を帽子状に形成し、この
布体をヘルメットの内部に面ファスナーで装着したも
の。また、実開昭63-98333号公報に記載されたヘルメッ
ト脱臭パットの如く、ヘルメットの内部に脱臭材を配し
たものなどがある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、前者のカバ
ーのように、内面用カバーをヘルメット内部で交換自在
としたものは、この内面用カバーを洗濯することで、常
に清潔なカバーを使用することきはできるが、ヘルメッ
ト内部の内装用パットに付着した匂いや汚れは取り除く
ことはできない。従って、長時間使用したヘルメット
は、内面用カバーが清潔であってもヘルメットの内装用
パットに付着した臭気を防止することは困難である。

【０００４】また、後者のようにヘルメットの内部に脱
臭パットを配したものでは、この防臭材が有効なときに
限り防臭能力を発揮するが、ヘルメット内部の汚れ自体
を防止することはできない。したがって、防臭剤の効力
が減衰した場合や、ヘルメット内部の汚れがひどくなっ
た場合には、この防臭剤によって匂いを取り除く事はで
きなくなる。しかも、工事現場の等において共有するヘ
ルメット内部が汗などで汚れていると、たとえ防臭剤が
有効であっても不快感は免れ得ない。

【０００５】そこでこの発明は、上述の課題を解消すべ
く創出されたもので、使用ごとに清潔で快適な使用が可
能になる使い捨てヘルメット内装体の提供を目的とす
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上述の目的を達成すべく
本発明は、熱可塑性樹脂により一体成型されるヘルメッ
トＰの内装体であって、ヘルメットＰの内部に略水平方
向に接する複数条の圧接帯１とこの圧接帯１を連結して
縦方向に延長される複数本の連結帯２とからなり、圧接
帯１は、断面ハット形状に拡大して圧接帯１の直径を調
整せしめる複数個の折曲部３を間隔をおいて突設したこ
とを課題解消のための手段とする。

【０００７】

【作用】すなわち本発明によると、熱可塑性樹脂により
一体成型された本発明内装体は、使用時においてヘルメ
ットＰの内側に装着され、使用後はただちに取り外され
る。そして、圧接帯１に突設した折曲部３は、ヘルメッ
トＰの内面に圧接すると共に、断面ハット形状に拡大す
ることで、圧接帯の直径が調整され、使用者の頭部のサ
イズに順応する。

【０００８】

【実施例】以下、図面を参照して、本発明の実施例を詳
細に説明する。図において示される符号１は、熱可塑性
樹脂により一体成型されるヘルメットＰの内装体を構成
する圧接帯である。この圧接帯１は、ヘルメットＰの内
部に略水平方向に接するもので、複数条の圧接帯１を設
ける。本発明で使用する熱可塑性樹脂材は、プラスチッ
クの外、紙や布等の他の材質を混入したものでも良い。

【０００９】そして、この圧接帯１に断面ハット形状に
拡大して圧接帯１の直径を調整せしめる折曲部３を間隔
をおいて複数個突設する。図示の折曲部３は、圧接帯１
の一部を屈曲延長して断面略三角形状に形成しており、
この圧接帯１の径が広がるにしたがって、折曲部３が略
ハット形状に拡大するものである（図３参照）。このと
き、折曲部３の突出した外折曲部３Ａの肉厚を、圧接帯
１に連続する内折曲部３Ｂの肉厚よりも厚く形成するこ
とで、折曲部３の弾力性を高めることができる。また、
この圧接帯１には本発明内装体をヘルメットＰの内部に
固定するために係止部４を設けている（図２参照）。図
示の係止部４は、ヘルメットＰの内部に設けた連結部Ｐ
１に嵌合して連結する。この外、係止部４は、ヘルメッ
トＰに嵌合用の孔を開穿し、この孔に直接連結しても良
い。

【００１０】連結帯２は、複数本の圧接帯１を連結す
る。図示の連結帯２は、４乃至６本の連結帯２が内装体
の上端部で連結されている。そして、連結帯２の頂部に
凸部５を設けて頂部の衝撃に耐えられるようにしてい
る。このとき、連結帯２の肉厚を圧接帯１の肉厚よりも
薄く形成すると、本発明内装体の運搬時及び収納時にお
いて連結帯２部分を折り畳みコンパクトなサイズにする
ことができる（図４参照）。

【００１１】本発明内装体は、工事用のヘルメットはも
ちろんのこと、バイク用のヘルメットやスポーツ用のヘ
ルメット等にも使用できるものである。図示のヘルメッ
トＰは、工事用のヘルメットとバイク用のヘルメットと
に使い分けできるように、ヘルメットＰの中央から前後
に折り畳み自在に形成したヘルメットＰである。

【００１２】

【発明の効果】本発明は、上述の如く構成したことによ
り、当初の目的を達成する。すなわち、熱可塑性樹脂に
より一体成型されるから、使い捨てが可能になり、常に
新しいものを使用することができる。この結果、使用ご
とに清潔で快適な使用が可能になる。しかも、ヘルメッ
トＰの内部に略水平方向に接する複数条の圧接帯１とこ
の圧接帯１を連結して縦方向に延長される複数本の連結
帯２とからなり、圧接帯１は、断面ハット形状に拡大し
て圧接帯１の直径を調整せしめる複数個の折曲部３を間
隔をおいて突設したので、内装体のサイズがフリーにな
り、使用者が異なっても各人の頭部のサイズに適応させ
ることができる。

【００１３】また、断面ハット形状に拡大する圧接帯１
を設けたので、耐衝撃性能に優れ、ガタ付きを防止する
ことができる。

【００１４】本発明によると、使用ごとに清潔で快適な
使用が可能になり、また、フリーサイズで使用できるな
どといった産業上有益な種々の効果を奏するものであ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明を示す斜視図。

【図２】この発明の装着状態を示す要部拡大断面図。

【図３】折曲部を示す平断面図。

【図４】この発明を連結帯の部分で折り畳んだ状態を示
す断面図。

【符号の説明】

Ｐ ヘルメット Ｐ１ 連結部 １ 圧接帯 ２ 連結帯 ３ 折曲部 ３Ａ 外折曲部 ３Ｂ 内折曲部 ４ 係止部 ５ 凸部

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】熱可塑性樹脂により一体成型されるヘルメ
   ットの内装体であって、ヘルメットの内部に略水平方向
   に接する複数条の圧接帯とこの圧接帯を連結して縦方向
   に延長される複数本の連結帯とからなり、圧接帯は、断
   面ハット形状に拡大して圧接帯の直径を調整せしめる折
   曲部を間隔をおいて複数個突設したことを特徴とする使
   い捨てヘルメット内装体。