JPH06102017B2 - 植物細胞用培養装置 - Google Patents

植物細胞用培養装置

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JPH06102017B2
JPH06102017B2 JP13144187A JP13144187A JPH06102017B2 JP H06102017 B2 JPH06102017 B2 JP H06102017B2 JP 13144187 A JP13144187 A JP 13144187A JP 13144187 A JP13144187 A JP 13144187A JP H06102017 B2 JPH06102017 B2 JP H06102017B2
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JP
Japan
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reaction tube
plant cell
cell culture
culture device
hollow fiber
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JP13144187A
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Inventor
隆廣 岡本
剛 柳本
英雄 赤堀
Original Assignee
エヌオーケー株式会社
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Publication date
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  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Breeding Of Plants And Reproduction By Means Of Culturing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、植物細胞をカルス状態で効率的、連続的に培
養する植物細胞用培養装置に関する。
〔従来の技術〕
従来、植物の組織培養法として、寒天などの固形培地を
用いる方法、液体培地を用いて振とう又は撹拌培養する
方法があった。
固形培地では供給される栄養量が固定されるため植物組
織の増殖分化にしたがって栄養の量や質を変化させるこ
とができない。液体培地による方法は振とう或いは通気
撹拌により溶存酸素を供給しながら培養するが、この方
法によると固形培地による培養に比し、植物細胞が分散
し培養細胞中に産生物の蓄積が少なく、器官などの分化
も抑制される傾向がある。また、連続的に培養できない
という欠点もあった。
〔発明が解決しようとする問題点〕
多孔性の中空糸モジュールを用いて培養液を供給する方
法もあったが、植物細胞が分散し、産生物の蓄積も充分
でなかった。そこで、液体培地の栄養の量及び質を変化
させることができる長所を活かし、植物細胞が分散せ
ず、産生物が蓄積される植物細胞の培養装置が求められ
ていた。
〔問題解決の手段〕
本発明は上記問題を解決することを目的とし、その構成
は、両端を閉塞した反応管に外周を細胞包括剤で被覆し
た多数の多孔性中空糸を反応管と平行に、両端を反応管
端部に開口させて収納し、該開口部を入口及び出口のそ
れぞれの集合管に導くと共に、上記反応管側壁に通気孔
を設けたことを特徴とする。
本発明に係る多孔性中空糸は、内部の培養液が外部に浸
出することができるような多孔性高分子物質であり、植
物の成長を阻害する有害物質の浸出しない素材であれば
よく、例えば、ポリスルホンまたはポリフッ化ビニリデ
ンなどが使用される。
また、中空糸表面に被覆し植物細胞を固定する細胞包括
剤としては、k−カラギナン、アルギン酸、ジェランガ
ムまたは寒天等が使用され、これらの1種または2種以
上を溶液状にして使用に先立ち反応管に供給する。細胞
包括剤の供給によりカルス細胞はよく付着増殖し、一度
付着すると以後はそのまま増殖を続ける。
多孔性中空糸は両端を閉塞した反応管に反応管と平行
に、両端を反応管端部に開口させて収納し、該開口部を
入口及び出口のそれぞれの集合管に導くと共に、上記反
応管側壁に細菌フィルターを介して通気孔を設けたもの
である。したがって、植物の成長に合わせて組成の異な
る培養液を供給することができる。培養液は反応管の入
口から供給し、出口から排出しながらゆっくりと供給す
る。
通気孔は気体状の空気を供給するために設けたものであ
り、少なくとも1ケの細菌フィルター付の通気孔を要す
るが反応管の隅々まで充分な空気を供給するためには、
空気供給用のフィルター付供給管と排出用の排気管とを
設けることが好ましい。更に強制循環させてもよい。フ
ィルターはポリプロピレン、テフロン等のプラスチック
発泡体被膜、綿栓等細菌の混入を防止できるものであれ
ばよい。
〔作用〕
一般に産生物の蓄積はカルス細胞或いは不定芽に多い。
本発明は高分子多孔性中空糸を細胞包括剤で被覆するこ
とにより植物細胞を中空糸表面に固定し、カルス細胞或
いは不定芽の状態で高密度の培養、産生物の高い蓄積率
及び連続運転を可能にした。また、中空糸から充分な栄
養と共に気体状の空気を供給して培養効率を向上させる
ことができる。
〔実施例1〕 第1図は本発明のフローシートであり、第2図は反応管
内部の拡大図である。1はパイプ状の反応管であり、内
部に多数の中空糸2が反応管と平行に配列している。3
は反応管の出口であり反応管1の一端を完全に閉塞し、
中空糸のみを開口させて各中空糸内の液体を集合する。
集合された中空糸2内の培養液4はシリコンチューブか
らなる配管5を通過して培養液容器6内に導かれる。新
しい培養液4は同じくシリコンチューブからなる配管を
介してポンプ7により反応管1の他端に設けた出口3と
同一構造の入口8から中空糸2内に供給される。9は反
応管側壁に設けた通気孔であり、この通気孔9からフィ
ルター10を介した無菌の空気が供給される。本実施例で
は孔径0.22μのフィルターを用いた。通気孔から供給さ
れた空気は中空糸と中空糸の間の間隙11を通過して反応
管の通気孔9から離れた側壁に設けた排気孔12から排出
される。13は空気調整弁である。
包括剤としてはジェランガムを1/10容のムラシゲ培地に
1%濃度に溶解しこれを通気孔9から注射器により10ml
注入し中空糸表面全体に分散させた。培養液中の植物細
胞は中空糸外壁を被覆した植物細胞包括剤14により中空
糸外壁に付着し、中空糸内部の培養液の供給を受け、通
気孔から気体状空気の供給を受けてカルス細胞が高密度
に成長した。15はカルス細胞である。
中空糸は内径1.7mm、外径2.0mm、長さ150mm、孔径30〜4
0Å、分画分子量15,000〜100,000の多孔質、非対称構造
のポリフッ化ビニリデンを用いた。
ニンジン細胞は常法によりニンジンの肥大根から分離調
製した。ムラシゲ−スクーグ培地(Murashige & Skoo
g)にイノシトール100mg/l、シュークロース30g/l、塩
酸チアミン0.4mg/l、2,4−ジクロロフェノキシ酢酸1mg/
l及びカイネチン1mg/lを添加した培地を使用し、中空糸
の内部に供給した。培養結果を第1表に示した。
比較のため、同一量の同一細胞を同様の培地で液体振と
う培養を行った結果を第1表に併記した。
〔実施例2〕 植物細胞としてイネカルス細胞及びレッドキャベツ細胞
を用いた以外は実施例1と同様にして同一日数培養を行
った。イネカルス細胞の場合には成長倍率が2.5倍であ
ったのに対し、通気液体培養の場合には1.5倍であっ
た。レッドキャベツ細胞の場合には、成長倍率が2倍で
あったのに対し、通気液体培養の場合は1.7倍であっ
た。
〔効果〕
本発明によりカルス細胞の高い成長速度、高い産生物蓄
積率及び連続運転が可能になった。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示し、第1図はフローシート、
第2図は反応管内部の拡大図である。 図面中、符号 1は反応管、2は中空糸、3は出口、4は培養液、 5は配管、8は入口、9は通気孔、 10は細菌フィルター、11は間隙、12は排気孔、 14は植物包括剤、15はカルス細胞である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】両端を閉塞した反応管に外周を細胞包括剤
    で被覆した多数の多孔性中空糸を反応管と平行に、両端
    を反応管端部に開口させて収納し、該開口部を入口及び
    出口のそれぞれの集合管に導くと共に、上記反応管側壁
    に通気孔を設けた植物細胞用培養装置。
  2. 【請求項2】通気孔に細菌フィルターを設けた特許請求
    の範囲第1項記載の植物細胞用培養装置。
  3. 【請求項3】細胞包括剤がk−カラギナン、アルギン酸
    またはジェランガムから選ばれた少なくとも1種である
    特許請求の範囲第1項又は第2項記載の植物細胞用培養
    装置。
  4. 【請求項4】多孔性中空糸素材としてポリスルホン又は
    ポリフッ化ビニリデンを使用した特許請求の範囲第1項
    ないし第3項記載のいずれかに記載する植物細胞用培養
    装置。
JP13144187A 1987-05-29 1987-05-29 植物細胞用培養装置 Expired - Lifetime JPH06102017B2 (ja)

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JPS63296686A JPS63296686A (ja) 1988-12-02
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