JPH0599008A - 二元燃料エンジン - Google Patents

二元燃料エンジン

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JPH0599008A
JPH0599008A JP29208891A JP29208891A JPH0599008A JP H0599008 A JPH0599008 A JP H0599008A JP 29208891 A JP29208891 A JP 29208891A JP 29208891 A JP29208891 A JP 29208891A JP H0599008 A JPH0599008 A JP H0599008A
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Toshihiro Oikawa
利広 及川
Shunichi Tsuzuki
俊一 都築
Yuji Yamamoto
雄二 山本
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  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 気体燃料と液体燃料とを併用する二元燃料エ
ンジンに於ける各燃料使用時の燃焼特性、トルク特性を
改善する。 【構成】 運転状況に応じて気体燃料と液体燃料とを切
換えて使用する二元燃料エンジンの動弁機構を吸気弁の
開閉時期を変更可能なものとし、気体燃料の使用時と液
体燃料の使用時とで吸気弁の開閉時期を変更することに
より、各燃料の使用時にその性質に応じて吸気弁開閉時
期を最適設定でき、各燃料使用時の燃焼特性を改善して
エミッションの悪化を防止し得ると共にトルク特性を改
善し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばガソリンなどか
らなる液体燃料と圧縮天然ガスなどからなる気体燃料と
を併用する二元燃料エンジンに関し、特に動弁機構に特
徴を有する二元燃料エンジンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、石油に対する代替えエネルギー源
として天然ガスが見直されており、これを自動車用燃料
として利用することが提案されている。この天然ガスは
通常圧縮天然ガス(以下、CNGと記す)としてボンベ
内に充填し、車輌に搭載して燃料として使用するように
なっている。また、上記CNGの供給源が充実していな
いなどの問題から、例えばガソリンとCNGとを併用可
能なエンジンも提案されている。このようなエンジンは
運転状況に応じてガソリンとCNGとを切換えて燃料と
して使用するようになっている(例えば、特開昭62−
214238号公報参照)。
【0003】上記エンジンではガソリンとCNGとは点
火時期、吸排気弁のリフト量及び開閉時期などの最適設
定が互いに異なることから、従来はガソリン用の設定で
いずれの燃料も燃焼させたり、各燃料に対して互いに妥
協した設定で燃焼させることにより、2種類の燃料を1
つのエンジンで使用していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特に吸
気弁開閉時期の違いにより、各燃料を単独で使用するエ
ンジンに比較して各燃料使用時の燃焼特性が劣化してエ
ミッションが劣化したり、所望のトルク特性が得られな
いと云う問題があった。
【0005】本発明は上述したような従来技術の問題点
に鑑みなされたものであり、その主な目的は、気体燃料
と液体燃料とを併用する二元燃料エンジンに於ける各燃
料使用時の燃焼特性、トルク特性を改善することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した目的は本発明に
よれば、運転状況に応じて気体燃料と液体燃料とを切換
えて使用する二元燃料エンジンであって、吸気弁の開閉
時期を変更可能な動弁機構を有し、前記気体燃料の使用
時と前記液体燃料の使用時とで前記吸気弁の開閉時期を
変更することを特徴とする二元燃料エンジンを提供する
ことにより達成される。特に、前記動弁機構の前記吸気
弁の開弁時期は、前記液体燃料の使用時よりも前記気体
燃料の使用時の方が遅くなっていると良い。
【0007】
【作用】上記構成によれば、各燃料の使用時にその性質
に応じて吸気弁の開閉時期を変更することができる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の好適実施例を添付の図面につ
いて詳しく説明する。
【0009】図1は、本発明が適用された二元燃料エン
ジンの要部構成図である。図示されない車輌のエンジン
ルームに設けられたエンジン1のシリンダヘッド2には
吸気ポート3及び排気ポート4が設けられると共に各々
吸気マニホールド5及び排気マニホールド6が連結され
ている。吸気マニホールド5は上流側のチャンバ5aか
らスロットルボディ7に接続され、このスロットルボデ
ィ7の上流側は図示されないエアクリーナを介して大気
に連通している。また、吸気マニホールド5の吸気ポー
ト3を臨む下流側位置にはガソリン用燃料噴射装置8が
設けられている。このガソリン用燃料噴射装置8はフィ
ルタ9を介して燃料タンク11内に設けられた燃料ポン
プ10に接続されている。また、ガソリン用燃料噴射装
置8の下流側はレギュレータ13を介してガソリンタン
ク11に接続されている。
【0010】従って、燃料ポンプ10によりガソリンタ
ンク11から吸い上げられた液体燃料としてのガソリン
はフィルタ9を介してガソリン用燃料噴射装置8に供給
されその余剰ガソリンがレギュレータ13を介してガソ
リンタンク11に戻されるようになっている。ここで、
実際にはエンジン1が多気筒からなる場合、燃料噴射装
置8とレギュレータ13との間にその気筒数に応じたガ
ソリン用燃料噴射装置が直列配置されるようになる。
【0011】一方、吸気マニホールドチャンバ5a内に
向けてCNG用燃料噴射装置14が設けられている。こ
のCNG用燃料噴射装置14は、減圧装置としての減圧
レギュレータ15を介してCNGを貯留するボンベ16
に接続されている。従って、ボンベ16から供給される
CNGは減圧レギュレータ15内にて減圧された後、C
NG用燃料噴射装置14に供給されるようになってい
る。
【0012】図2及び図3はエンジン1の動弁機構の一
部を示す。エンジン1の各気筒には1対の吸気弁21
a、21bが設けられ、クランク軸の1/2の回転速度
をもって回転するカム軸22には、気筒毎に微小リフト
用カム23aと、CNG用カム23bと、ガソリン用カ
ム24とが設けられ、ロッカ軸28には、3本のロッカ
アーム25〜27が互いに並列に枢支されている。これ
らロッカアームの中間部には、上記カム23a、23
b、24と各々係合するスリッパ面がそれぞれ形成され
ると共に左右両側方に位置するロッカアーム25、27
の遊端部は、ロックナット30a、30bにより固定さ
れるタペットねじ29a、29bを介して吸気弁21
a、21bのステム側遊端部に当接している。
【0013】良く知られているように、吸気弁21a、
21bは、スプリングリテーナ35a、35bを介して
バルブスプリング36a、36bにより閉弁方向に弾発
付勢されており、カム軸22の回転に伴い、左右のロッ
カアーム25、27を介して開閉駆動される。中央のロ
ッカアーム26は、ガソリン用カム24により駆動され
るが、シリンダヘッド2に於ける該ロッカアーム26に
対応する部分に設けられた図示されないリフタにより常
時ガソリン用カム24の摺接面に向けて弾発付勢されて
いる。
【0014】次に、これらのロッカアーム25〜27の
連携動作を達成するための動弁切換機構34について説
明する。
【0015】図3に良く示すように、各ロッカアーム2
5〜27には、互いに整合するガイド孔37、40、4
1が設けられている。その一端に位置するロッカアーム
25のガイド孔37は、閉塞された盲孔とされており、
その内部にはピストン45が受容されている。ガイド孔
37の閉塞端は、ロッカアーム25に形成された通路5
2及び中空ロッカ軸28に開設されたポート53を介し
てロッカ軸28内部の油供給路50に連通している。中
央に位置するロッカアーム26のガイド孔40は貫通孔
とされており、その内部には該ガイド孔40の全長と略
等しい長さを有するピストン46が受容されている。他
端に位置するロッカアーム27のガイド孔41には、ス
トッパ47が受容されている。このストッパ47は、概
ね有底筒状をなし、その内側とガイド孔41の底部との
間に挾設された圧縮コイルばね48により中央のロッカ
アーム26に向けて常時弾発付勢されている。
【0016】この動弁切換機構34によれば、油供給路
50の油圧が低い時にあっては、圧縮コイルばね48の
付勢力により、ピストン45がガイド孔37内に、ピス
トン46がガイド孔40内に、ストッパ47がガイド孔
41内にそれぞれ位置することにより、各ロッカアーム
25〜27が、互いに独立して運動し得る。従って、中
央のロッカアーム26は、ガソリン用カム24により駆
動され、リフタを繰り返し押し下げるのみの所謂ロスト
モーション運動を行うのに対し、ロッカアーム25は、
そのスリッパ面25aが微小リフト用23aに摺接する
ことより吸気弁21aをほとんど閉じたまま休止状態と
し、またロッカアーム27は、CNG用カム23bによ
り駆動され、吸気弁21bをCNG用モードで開閉駆動
する。
【0017】油供給路50の油圧が高められると、圧縮
コイルばね48のばね力に抗して、ピストン45がガイ
ド孔40内に突入すると共にピストン46をロッカアー
ム27のガイド孔41内に向けて突入させる。従って、
3本のロッカアーム25〜27は互いに一体的に結合さ
れる。ここで、CNG用カム23bに対してガソリン用
カム24のカムプロフィールが相対的に大きいことか
ら、ロッカアーム25、27も中央のガソリン用カム2
4により駆動されるようになり、吸気弁21a、21b
がガソリンモードにより開閉駆動されるようになる。
【0018】次に、本発明に基づくエンジン1の動弁機
構の作動要領を図2〜図4を参照して説明する。
【0019】まず、エンジン1の低速回転域に於ては
(図4に示す回転速度N1よりも低速側)、燃料として
CNGを用い、かつ動弁機構をCNGモードに設定す
る。即ち、ガソリン用燃料噴射装置8からのガソリンの
供給を休止し、CNG用燃料噴射装置14からCNGの
供給を行うと共にCNG用カム23bによりロッカアー
ム27を駆動し、吸気弁21aを休止し、吸気弁21b
のみを作動させる。ここで、吸気弁21bの開弁時期は
後記するガソリンモードの場合よりも遅くなるようにな
っている。その結果、図4の実線Aに示すようなトルク
特性となる。このとき、実際には吸気量などに影響のな
い範囲で、微小リフト用カム23aによりロッカアーム
25を介して吸気弁21aも微小量だけ駆動される。こ
のことにより休止している吸気弁21aの焼付きが防止
される。
【0020】エンジン1の回転速度が増大してN1に達
すると、燃料としてガソリンを用い、かつ動弁機構をガ
ソリンモードに切換える。即ち、CNG用燃料噴射装置
14からのCNGの供給を休止し、ガソリン用燃料噴射
装置8からのガソリンの供給を行うと共にガソリン用カ
ム24によりロッカアーム26、ピストン45、46、
ロッカアーム25、27を介して両吸気弁21a、21
bをこのガソリンモードにて作動させる。ここで、吸気
弁21a、21bの開時期はCNGモードの場合よりも
早くなるようになっている。その結果、図4の実線Bに
示すようなトルク特性となる。尚、破線Cは従来の単一
の吸気弁開閉時期による動弁機構を有する二元燃料エン
ジンのトルク特性を示している。これら実線A、Bと破
線Cとを比較してわかるように、単一の吸気弁開閉時期
で各燃料を燃焼させた場合に比較して各燃料に応じて吸
気弁開閉時期を切換えることでトルク特性が著しく改善
される。また、これに伴いCNGの未燃焼ガスなどが外
部に放出されることが防止される。
【0021】
【発明の効果】上述した構成により明らかなように、本
発明による二元燃料エンジンによれば、運転状況に応じ
て気体燃料と液体燃料とを切換えて使用する二元燃料エ
ンジンの動弁機構を吸気弁の開閉時期を変更可能なもの
とし、気体燃料の使用時と液体燃料の使用時とで吸気弁
の開閉時期を変更することにより、各燃料の使用時にそ
の性質に応じて吸気弁開閉時期を最適設定でき、各燃料
使用時の燃焼特性を改善してエミッションの悪化を防止
し得ると共にトルク特性を改善し得ることから本発明の
効果は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された二元燃料エンジンのエンジ
ン本体及び燃料供給系の要部構成図である。
【図2】図1のエンジンの動弁機構の一部を模式的に示
す構成断面図である。
【図3】図2の動弁機構の要部断面図である。
【図4】エンジンの回転速度の変化に伴う燃料及び動弁
機構の切換え時期とエンジンの出力トルクとの関係を示
すグラフである。
【符号の説明】
1 エンジン本体 2 シリンダヘッド 3 吸気ポート 4 排気ポート 5 吸気マニホールド 5a 吸気マニホールドチャンバ 6 排気マニホールド 7 スロットルボディ 8 ガソリン用燃料噴射装置 9 フィルタ 10 燃料ポンプ 11 ガソリンタンク 13 レギュレータ 14 CNG用燃料噴射装置 15 減圧レギュレータ 15a 高圧室 15b 低圧室 16 ボンベ 21a、21b 吸気弁 22 カム軸 23a 微小リフト用カム 23b CNG用カム 24 ガソリン用カム 25〜27 ロッカアーム 28 ロッカ軸 29a、29b タペットねじ 30a、30b ロックナット 35a、35b スプリングリテーナ 36a、36b バルブスプリング 37、40、41 ガイド孔 45 ピストン 46 ピストン 47 ストッパ 48 圧縮コイルばね 50 油供給路 52 通路 53 ポート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 運転状況に応じて気体燃料と液体燃料
    とを切換えて使用する二元燃料エンジンであって、 吸気弁の開閉時期を変更可能な動弁機構を有し、 前記気体燃料の使用時と前記液体燃料の使用時とで前記
    吸気弁の開閉時期を変更可能としたことを特徴とする二
    元燃料エンジン。
  2. 【請求項2】 前記動弁機構の前記吸気弁の開弁時期
    を、前記液体燃料の使用時よりも前記気体燃料の使用時
    の方が遅くしたことを特徴とする請求項1に記載の二元
    燃料エンジン。
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