JPH0597543A - セメント製品の表面仕上げ装置 - Google Patents

セメント製品の表面仕上げ装置

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JPH0597543A
JPH0597543A JP7634391A JP7634391A JPH0597543A JP H0597543 A JPH0597543 A JP H0597543A JP 7634391 A JP7634391 A JP 7634391A JP 7634391 A JP7634391 A JP 7634391A JP H0597543 A JPH0597543 A JP H0597543A
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JP
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conveyor
cement product
preheating
coating
spraying
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JP7634391A
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Inventor
Noriyuki Fukushima
典行 福島
Yoshio Osanai
良夫 小山内
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 セメント製品の表面に高分子塗料又は無機質
粒状物を含む高分子塗料の被覆層を高い生産効率で安定
して形成する。 【構成】 セメント製品10を搬送するコンベア11
と、コンベアの搬送速度調節装置14Aと、セメント製
品10の表面を予熱する予熱装置17と、予熱されたセ
メント製品表面の温度検出装置17Aと、予熱装置17
を制御する制御装置と、セメント製品の表面に被覆材料
を溶射するための溶射装置21、22と、該溶射装置の
移動速度調節装置とを備えたセメント製品の表面仕上げ
装置。溶射装置21、22は搬送方向に前後して複数個
設けられ、搬送方向に直交する方向に往復移動する。 【効果】 溶射工程を自動的かつ連続的に実施できる。
多様な被覆層を高い生産効率にて安定に形成できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はセメント製品の表面仕上
げ装置に係り、特にセメント製品の表面に高分子塗料又
は無機質粒状物を含む高分子塗料の被覆層を高い生産効
率で安定して形成することができるセメント製品の表面
仕上げ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】セメント製品について、その耐食性、耐
化学薬品性、耐摩耗性等を向上させたり、装飾性をもた
せるなどの目的で、その表面に高分子塗料あるいは無機
質粒状物を含む高分子塗料の被覆層を形成する方法とし
て、本出願人は先に、 高分子粉体塗料を気体流に搬送させると共に、この
高分子粉体塗料を加熱して溶融させ、この溶融した高分
子塗料を含む気体流をセメント硬化体の表面に吹き付
け、該セメント硬化体の表面に高分子塗料を固着させて
被覆層を形成することを特徴とするセメント硬化体の表
面被覆方法(特開昭61−21988)。及び 加熱溶融した高分子塗料及び無機質粒状物を含む気
体流を、インターロッキングブロックの表面に吹き付
け、該インターロッキングブロックの表面に高分子塗料
及び無機質粒状材料を含む被覆層を形成することを特徴
とするインターロッキングブロックの表面仕上げ方法
(特開昭63−20074)。
【0003】を提案している。上記又はの方法は、
高分子粉体塗料あるいは無機質粒状物を含む高分子粉体
塗料を搬送する気体流並びに気体流に搬送されている高
分子粉体塗料の加熱溶融手段、無機質粒状物混合物の加
熱手段を有する装置等を用いて実施することができ、具
体的には通常用いられるガス式、プラズマ式等の各種溶
射装置を用いて実施される。
【0004】第4図は、ガス式溶射装置を用いて表面仕
上げを行っている状態を示す断面図である。このガス式
溶射装置は、高分子粉体塗料などの供給用ホッパーや溶
射ガン等から成り立っており、第4図ではその溶射ガン
ノズル先端からの溶射状態が示されている。
【0005】第4図において、1は溶射装置の溶射ガン
ノズルであり、高分子粉体塗料又は無機質粒状物を含む
高分子粉体塗料の供給孔2、搬送エアー吹出孔3、燃焼
ガス供給孔4を有する三重管構造とされている。高分子
粉体塗料又は無機質粒状物を含む高分子粒体塗料の供給
孔2の噴出口から噴出した高分子粉体塗料5(及び無機
質粒状物)は、搬送エアー吹出孔3からのエアーにより
搬送されると共に、燃焼ガス供給孔4からの燃焼ガスの
燃焼火炎6により加熱されて高分子粉体塗料5は溶融状
態となり、セメント製品7の表面に衝突し、該表面に固
着して無機質粒状物を含有する場合にはこれが分散した
高分子塗料の被覆層8を形成する。
【0006】このような高分子塗料の被覆層を形成する
場合において、気体流の保有する熱エネルギーによって
セメント製品の表面温度が上昇し、ブロック中の水分の
蒸発量が多くなり、セメント製品表面に形成された被覆
層表面に気泡が現れることがある。このようなことか
ら、セメント製品はその表面が十分に乾燥していること
が必要とされる。また、被覆層の気泡発生防止をより一
層確実なものとすると共に、セメント製品表面を良く乾
燥し、被覆層の高分子硬化体の付着力を向上させ、より
強固な被覆層を形成するためには、溶射を行なうに先立
って、セメント製品はその表面を予め固着材料と同程度
の温度に加熱しておくことが必要とされる。
【0007】従来、被処理物であるセメント製品の表面
を予め予熱した後、高分子塗料等の被覆材料を溶射する
には、まず溶射ガン又はトーチバーナ等でセメント製品
の表面を加熱して、所定温度に達したところで、溶射ガ
ンの引き金を引き、溶射ガンノズルから吐出する被覆材
料をセメント製品の表面に吹き付けている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来において、このよ
うな溶射による被覆層を形成する場合には、作業員が直
接溶射ガンを持ちながら溶射して吹き付けを行なうのが
一般的である。しかも、その吹き付け作業においては、
溶射ガン等の走査に関する規準がなく、吹き付けた塗膜
の厚さの管理や仕上げ状態の管理については、専ら作業
員の熟練度に頼っているのが実情である。このため、作
業員の負担が大きく、製品の仕上がり状態にもバラツキ
を生じ易い。更に溶射ガンから溶融せずに大気中へ飛散
した被覆材料の粉体を人体にかぶるため、安全面、衛生
面からも好ましくない。また、セメント製品の予熱に時
間を要する上、予熱及び溶射の2工程を行なう場合に
は、作業が煩雑となり、製造能率が極めて悪いといった
問題がある。加えて、予熱温度を好適な範囲に管理する
ことが難しく、予熱温度のバラツキが製品の仕上り状態
のバラツキの原因となっていた。
【0009】一方、無機質粒状物を含む被覆層を形成さ
せる場合、無機質粒状物は予め粉体塗料と混合しておく
か、あるいは別個の装置により供給するといった方法が
考えられるが、このような場合において被覆材料の供給
を効率的に行ない、作業性良く、良好な被覆層を形成す
る装置は提供されていない。
【0010】本発明は上記従来の問題点を解決し、作業
員の負担過多、安全衛生上の問題を改善し、品質管理、
製造能力、生産効率を大幅に向上することができるセメ
ント製品の表面仕上げ装置を提供することを目的とする
ものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1のセメント製品
の表面仕上げ装置は、セメント製品の表面に高分子塗料
の被覆層を形成するための装置であって、セメント製品
を搬送するコンベアと、該コンベアの搬送速度調節装置
と、該コンベアの搬送面に対向して設置されており、該
コンベア搬送面上のセメント製品の表面を予熱する予熱
装置と、該予熱装置で予熱されたセメント製品表面の温
度検出装置と、該温度検出装置の検出値が所定温度とな
るように予熱装置を制御する制御装置と、該予熱装置よ
りもコンベア搬送方向下流側において該搬送方向に前後
して複数個設けられた溶射装置であって、コンベア搬送
方向に直交する方向に往復移動し、予熱されたセメント
製品の表面にそれぞれ同一の或いは互いに相違する被覆
材料を溶射するための溶射装置と、該溶射装置の移動速
度調節装置と、を備えていることを特徴とする。
【0012】請求項2のセメント製品の表面仕上げ装置
は、請求項1において、前記コンベアの搬送速度が10
〜500cm/分で、溶射装置の移動速度が50〜50
00cm/分であることを特徴とする。
【0013】請求項3のセメント製品の表面仕上げ装置
は、上記請求項1又は2において、被覆材料が高分子塗
料又は無機質粒状物を含むことを特徴とする。
【0014】請求項4のセメント製品の表面仕上げ装置
は、請求項1ないし3のいずれか1項において、少なく
とも溶射装置の下方に設けられたコンベアは、その表面
にフッ素樹脂コーティングが施されていることを特徴と
する。
【0015】なお、本発明において、「互いに相違す
る」とは、塗料や無機質粒状物の種類自体が異なる場合
のほか、同一の塗料と無機質粒状物であっても、それら
の混合割合が異なる場合等であっても良い。
【0016】
【作用】本発明のセメント製品の表面仕上げ装置では、
セメント製品はコンベア上を搬送され、まず予熱装置で
予熱されてから複数の溶射装置により順次、相違する材
料が溶射される。
【0017】しかも、予熱状態は、温度検出装置と制御
装置とで、自動的に好適範囲に調節され、また、溶射状
態はコンベアの搬送速度調節装置及び溶射装置の移動速
度調節装置で調整されるため、製品の仕上り状態のバラ
ツキは防止され、高品質の製品が安定に製造される。
【0018】本発明の装置においては、製造能力や形成
する被覆層厚さ等に応じて、溶射装置移動速度、コンベ
ア搬送速度を適宜調整することができる。
【0019】ところで、製品搬送用コンベアとしては、
一般的には、使用される条件などから、耐熱ゴム製のベ
ルトコンベアや鉄製のベルトコンベア或いはローラーコ
ンベアなどが考えられる。しかしながら、このようなコ
ンベアを使用した場合、溶射による吹き付けの際、通
常、セメント製品の両側に多少余裕をもって被覆材料を
吹き付けるために、セメント製品からはみ出て吹き付け
られた被覆材料がコンベア表面に付着してしまう。そし
て、これが堆積すると、製品搬送自体にも弊害が生じる
ことになることから、装置を停止して、これを剥ぎ取る
必要を生じてくる。しかしながら、被覆材料の樹脂は、
コンベア表面に強固に付着しているため、これを剥ぎ取
るのは容易ではない。
【0020】このような問題は、請求項4に従って、コ
ンベアベルト表面をフッ素樹脂加工することにより、容
易に解決される。即ち、フッ素樹脂は、離型性、非粘着
性、滑り性に優れるため、被覆材料樹脂が付着し難く、
また、付着した場合においても極めて容易に剥ぎ取るこ
とができる。このため、コンベアベルト表面を清浄に保
ち、製品の搬送を円滑に継続させることが可能とされ
る。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て説明する。
【0022】第1図及び第2図は本発明の一実施例に係
るセメント製品の表面仕上げ装置を示す概略図であっ
て、第1図は側面図、第2図は平面図である。
【0023】第1図及び第2図において、符号11はセ
メント二次製品(以下、単に「セメント製品」と称
す。)10の搬送用コンベアベルトであって、このベル
ト11は駆動プーリ12及び従動プーリ13に懸け渡さ
れている。駆動プーリ12は駆動用モータ14により回
転され、ベルト11を矢印の方向に送るように構成され
ている。この駆動用モータ14には、速度調整器14A
が取り付けてある。プーリ12、13はまた、フレーム
(図示略)に枢支され、フレームはフレーム脚部15、
16によって所定高さに設置されている。
【0024】17は予熱装置(ヒータ)であって、ブラ
ケット18を介してフレームに取り付けられている。こ
の予熱装置17のベルト搬送方向下流側(本実施例では
予熱装置17の外側壁面)には、セメント製品10の表
面温度を検出する温度センサ(例えば、赤外線放射型温
度計)17Aが取り付けられている。この温度センサ1
7Aは予熱装置17と連結されており、予め設定した予
熱温度に対するセメント製品10の予熱表面温度の検出
値の変動に応じて、セメント製品10の予熱表面温度が
常に所定温度となるように予熱装置のヒータ出力を自動
的に変えることができるように設定されている。
【0025】また、予熱装置17のベルト搬送方向下流
側には、ベルト搬送方向と直交する方向にビーム19、
20が設けられている。このビーム19、20もまたフ
レームに支持されており、その下面にはそれぞれガイド
レール19a、20aが設けられ、第1及び第2の溶射
装置としてのトーチ21、22が該ガイドレール19
a、20aに沿って移動可能に設けられている。このト
ーチ21、22には適宜の駆動機構(例えば回動チェー
ン機構やシリンダ機構)(図示略)が連結され、所定速
度で往復動し得るよう構成されている。また、トーチ2
1、22のベルト搬送方向上流側側面には、セメント製
品10を検知する製品感知センサ、例えば、超音波式近
接センサ23、24がそれぞれ設けられており、センサ
23、24と溶射トーチ21、22が連結されていて、
セメント製品10の検知の有無に応じて塗装のオン、オ
フを自動的に行なっている。
【0026】このような装置によれば、搬送ベルト11
で搬送されるセメント製品10は、まず予熱装置17の
下方部にてその表面が所定温度に予熱さる。この予熱装
置17による予熱は、温度センサ17Aによる検出値に
基いて、適宜予熱装置17の出力が制御されることによ
り、セメント製品10の予熱表面温度が常に所定温度と
なるように調整される。
【0027】次いで、製品感知センサ23によりセメン
ト製品10が確認されると、該セメント製品10の予熱
された表面上に、トーチ(第1の溶射装置)21から被
覆材料が溶射される。更に、製品感知センサ24により
セメント製品10が確認されると、該セメント製品10
のトーチ21で形成された被覆層上に、トーチ(第2の
溶射装置)22から被覆材料が溶射され、被覆層が形成
される。被覆層の形成されたセメント製品は、その表面
温度が常温付近に低下し、被覆層が十分に硬化するま
で、自然放冷された後、製品とされる。
【0028】しかして、本発明の装置では、形成する被
覆層の厚さ等はセメント製品表面に対する溶射時間、即
ち、ベルト11の搬送速度、トーチ21、22の往復動
速度、及び、トーチ21、22からの被覆材料の供給速
度等を適宜調整することにより、容易に調節することが
できるが、本発明においては、ベルト11の搬送速度は
10〜500cm/分、トーチ21、22の往復移動速
度は500〜5000cm/分の範囲となるように設定
するのが好適である。
【0029】前述の如く、本発明においては、コンベア
ベルト表面への被覆材料樹脂の固着を防止するために、
コンベアベルト表面にフッ素樹脂コーティングを施すこ
とが好ましい。この場合、コンベアの種類としては、鉄
製のベルトコンベア、ローラーコンベア、繊維質のコン
ベアとして、ガラス繊維、アラミド繊維、ビニロン繊
維、炭素繊維等、或いは、これら以外の材質のコンベア
であっても、その表面がフッ素樹脂加工したものであれ
は良い。使用されるフッ素樹脂としてはPTFE(ポリ
テトラフルオロエチレン)、FEP(テトラフルオロエ
チレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PFA
(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニ
ルエーテル共重合体)、ETFE(テトラフルオロエチ
レン−エチレン共重合体)等が挙げられる。
【0030】本発明においては、溶射装置により被覆材
料が製品に吹き付けられる箇所を送行するコンベア、即
ち、溶射装置の下方を送行するコンベアの表面がフッ素
樹脂加工されていれば良く、必ずしも全てのコンベアが
フッ素樹脂加工されている必要はない。従って、コンベ
アが複数のベルトコンベアよりなる場合には、溶射装置
下方のベルトコンベアのベルト表面をフッ素樹脂加工し
たものとすれば良い。また、コンベアがローラーコンベ
アの場合には、溶射装置下方のローラーの表面をフッ素
樹脂加工したものとすれば良い。勿論、全てのコンベア
の表面をフッ素樹脂加工しても良いことは言うまでもな
い。
【0031】第3図は、溶射装置の下方にベルトコンベ
アを設け、その他の部分はローラーコンベアを設けて、
搬送コンベアを構成した装置において、溶射装置下方の
ベルトコンベアのベルトに、請求項4の構成を採用した
例を示す断面図である。図示の実施例では、溶射装置
(トーチ)の下方に位置するベルトコンベアのベルト3
0として、PTFEにてコーティング処理を施したアラ
ミド繊維製ベルトが用いられている。また、ベルトコン
ベアの下方に、冷却機としての水槽31を設置すると共
に、スクレーパー32を設け、駆動ローラー(ゴムライ
ニングローラー)33等のローラー33、34、35、
36、37により、溶射装置下部を通過したベルト30
を水槽31内に通過させることにより表面に付着した溶
射材料樹脂を冷却、硬化させ、その後、スクレーパー3
2により、硬化した溶射材料樹脂を剥ぎ取ることによ
り、常に清浄な表面を搬送面に戻すように構成されてい
る。なお、冷却機としては水槽の他、空冷機等を用いる
こともできる。
【0032】本発明において、被覆材料の高分子塗料と
しては、特に制限はなく、各種の高分子粉体塗料が用い
られるが、特に、エチレンビニルアセテート、ポリエチ
レン、ポリブテン、熱硬化型エポキシ系塗料を用いるこ
とにより、耐酸性、耐化学薬品性、耐摩耗性に優れた被
覆層を形成することができるので、極めて有利である。
【0033】また、高分子塗料と共に無機質粒状物を溶
射する場合、無機質粒状物としては、被覆層に耐摩耗性
或いは装飾性を付与する関係上、強固であることが要求
されるが、この条件を満たすものであれば材質等には特
に制限はない。無機質粒状物としては、例えばガラスビ
ーズ、石英粒子、砂、高炉スラグ破砕物、金属粒子、カ
ラーサンド等を用いることができる。
【0034】これらの粒子の粒径は、過度に小さいとす
べり抵抗値の改良効果が低くなり舗装材に溶射するのは
不向であり、過度に大きいと表面の被覆層から剥離し
て、耐摩耗性等の耐久性が不良となる。従って、無機質
粒状物の粒径は、0.1〜3mmの範囲のものが好適で
ある。
【0035】この場合、高分子粉体塗料と無機質粒状物
との使用割合は、無機質粒状物の割合が小さいと形成さ
れる被覆層の耐摩耗性、すべり抵抗値ともに小さくな
り、無機質粒状物の割合が大きいと表面剥離が生じ耐久
性が悪くなる。このため、その割合は、高分子粉体塗料
100重量部に対して無機質粒状物10〜100重量部
とするのが好適である。
【0036】無機質粒状物を併用する場合、高分子粉体
塗料と無機質粒状物とを予め混合してトーチに供給する
ことができるように、本発明の装置は高分子粉体塗料と
無機質粒状物との混合装置を備えるものであっても良
い。
【0037】また、無機質粒状物を併用する場合、第1
の溶射装置にて高分子塗料又は無機質粒状物を含む高分
子塗料の溶射を行ない、更に第2の溶射装置にて、無機
質粒状物のみを吹き付けるようにすることもできる。
【0038】この場合には、セメント製品の表面に形成
された高分子塗料及び無機質粒状物の被覆層が固着する
前に、その吹き付け面に更に無機質粒状物を含む気体流
が吹き付けられ、表面の無機質粒状物の割合が多くなる
ため、耐摩耗性等が向上する。
【0039】なお、本発明の装置の予熱ヒータによるセ
メント製品表面の予熱温度は、形成される被覆層の気泡
発生防止の点から、高分子塗料の融点以上、好ましくは
高分子塗料の融点以上であって、融点より20℃高い温
度以下とするのが好ましい。このような温度に予熱する
ことにより、被覆層の気泡発生防止が一層確実になると
共に、セメント製品表面が良く乾燥され、被覆層の付着
力が向上する。
【0040】本発明の装置は、コンクリート平板、イン
ターロッキングブロックや石綿セメント成形品、スレー
ト板等、あらゆるセメント製品に適用可能であって、こ
れらのセメント製品表面に0.2〜5mm程度の厚さの
被覆層を容易に形成することができる。
【0041】なお、第1図〜第3図に示す装置は本発明
の一実施例であって、本発明はその要旨を超えない範囲
で何ら図示のものに限定されるものではない。例えば、
溶射用トーチ(溶射装置)は、図示のように2個設ける
ものに限られず、3個あるいは4個以上であっても良
い。また、予熱装置については、セメント製品表面を所
定の温度に加熱できるものであれば特に制限はなく、電
気ヒータ、トーチバーナ等を用いることができる。
【0042】以下、第1図〜第3図に示す本発明の表面
仕上げ装置を用いて行なった実験例について説明する。
【0043】実験例1 セメント製品として、コンクリート平板を用い、予熱ヒ
ータ(電気ヒータ)でセメント製品の表面温度を110
℃に予熱した。溶射装置はともにガス式のものを使用
し、第1の溶射装置では高分子粉体塗料(エチレンビニ
ルアセテート)と硅砂を混合して吹き付け、第2の溶射
装置では、ガラスビーズを単独で吹き付けた。装置仕様
の詳細は表1に示す通りである。
【0044】その結果、エチレンビニルアセテートに硅
砂を混合した被覆層に更に後からガラスビーズを吹き付
けたため、表面の無機質粒状物の割合が多くなり、被覆
層の耐摩耗性、すべり抵抗性の高い被覆層(厚さ1.0
mm)を、良好な作業性のもとに形成することができ
た。
【0045】実験例2 セメント製品として、厚形スレートを用い、電気ヒータ
による予熱温度は130℃とした。溶射装置はともにガ
ス式であり、高分子粉体塗料としてポリエチレンを使用
し、第1の溶射装置と第2の溶射装置とで異なる色の粉
体塗料を用いた。装置仕様の詳細は表1に示す通りであ
る。
【0046】その結果、形成された被覆層(厚さ0.7
mm)の表面は、2色が適当に混合しているため、色調
に変化が生じ、装飾性が向上した。
【0047】このように、それぞれの溶射装置に異なる
色の塗料を使用することにより、被覆層表面を多色化す
ることができる。
【0048】上記実験例1、2のいずれの場合において
も、形成された被覆層の厚さや製品の仕上がりも常に安
定した製品が製造できた。そして、製品感知センサを取
り付けているため、塗膜の開始、終了が自動的になさ
れ、省力化が可能となった。
【0049】また、上記実験例1、2において、溶射装
置の下方に第3図に示すベルトコンベアを配置して実験
を行なったところ、ベルト表面に付着した溶射材料樹脂
を容易に剥ぎ取ることができ、このため、ベルトコンベ
ア搬送面を常に清浄なベルト表面に保つことができ、セ
メント製品の搬送を円滑に継続することができることが
確認された。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明のセメント製
品の表面に仕上げ装置によれば、セメント製品の表面の
予熱工程及び該表面への被覆材料の溶射工程を、所定条
件にて自動的かつ連続的に実施することができ、安定し
た品質の製品を高い生産効率で製造することができる。
また、作業環境問題も解消する上に、装置の設定条件等
を変えることにより、装飾性や表面の特性が多様な被覆
層を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1図は本発明の一実施例に係るセメント製品
の表面仕上げ装置を示す概略的な側面図である。
【図2】第2図は本発明の一実施例に係るセメント製品
の表面仕上げ装置を示す概略的な平面図である。
【図3】第3図は本発明に好適なコンベアベルトの実施
例を示す断面図である。
【図4】第4図は溶射ガンによる溶射方法を示す断面図
である。
【符号の説明】
10 セメント製品 11 搬送コンベアベルト 12 駆動プーリ 14 駆動モータ 14A 速度調整器 17 予熱装置 17A 温度センサ 19、20 ビーム 21、22 トーチ 23、24 製品感知センサ 30 ベルト 31 水槽 32 スクレーパー

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セメント製品の表面に高分子塗料の被覆
    層を形成するための装置であって、 セメント製品を搬送するコンベアと、 該コンベアの搬送速度調節装置と、 該コンベアの搬送面に対向して設置されており、該コン
    ベア搬送面上のセメント製品の表面を予熱する予熱装置
    と、 該予熱装置で予熱されたセメント製品表面の温度検出装
    置と、 該温度検出装置の検出値が所定温度となるように予熱装
    置を制御する制御装置と、 該予熱装置よりもコンベア搬送方向下流側において該搬
    送方向に前後して複数個設けられた溶射装置であって、
    コンベア搬送方向に直交する方向に往復移動し、予熱さ
    れたセメント製品の表面にそれぞれ同一或いは互いに相
    違する被覆材料を溶射するための溶射装置と、 該溶射装置の移動速度調節装置と、を備えていることを
    特徴とするセメント製品の表面仕上げ装置。
  2. 【請求項2】 前記コンベアの搬送速度が10〜500
    cm/分で、溶射装置の移動速度が50〜5000cm
    /分である請求項1に記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記被覆材料は高分子塗料又は無機質粒
    状物を含むことを特徴とする請求項1又2に記載の装
    置。
  4. 【請求項4】 少なくとも溶射装置の下方に設けられた
    コンベアは、その表面にフッ素樹脂コーティングが施さ
    れていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか
    1項に記載の装置。
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