JPH0596075U - 空気紡績機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フレーム構成及び圧空供給構造を簡素化し、
資材部品及び組付工数の削減が可能であると共に、フロ
アスペースの節減を可能ならしめる空気紡績機を得る。 【構成】 ドラフトローラ対、空気紡績ノズルからな
り、下方より上方に向けスライバを走行させる紡績ユニ
ットの複数を、圧空供給管を兼ねたラインパイプを介し
て、上部に巻取装置を設けたメインフレームに固着し、
夫々のラインパイプから分岐した分岐管を前記空気紡績
ノズルに接続した。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は空気紡績機に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、空気紡績機は、紡績装置の各錘を多数並列配置したものが一般的であり 、通常６〜８錘を１スパンとした各スパンを連設し端部に原動機ボックス等が設 けられており、側面図である図２と共に以下に説明する。

【０００３】 図２において空気紡績機２１は、各スパンの両端接続部に配したメインフレー ム２２に直接、ドラフト装置２３が渡設され、該ドラフト装置２３に続けて空気 紡績ノズル２４が設けられており、下端に巻取装置２５が配置されている。そし て、図中左側を操作面とする空気紡績機２１の背後のフロアに置かれたケンスＣ より一担上方に引き出されたスライバＳを、空気紡績機２１の上部に突設したク リール２６に設けたローラ２７により空気紡績機２１の上部正面側に送給し、図 示の例では４線式のドラフト装置２３によりドラフトし、更に、空気紡績ノズル ２４により加撚し、デリベリローラ２８により引き出された糸Ｙをフリクション ローラ２５ａの圧接によりクレードル２５ｂに回転自在に支持されたパッケージ Ｐに巻き取っている。

【０００４】 空気紡績機２１の空気紡績ノズル２４は、図３に示すように、ドラフト装置の フロントローラ対２３ｄより繰り出されたスライバＳを、第１ノズルＮ１内に圧 空噴出孔３１より噴出される圧空によって発生する旋回吸引気流により第１ノズ ルＮ１の開口部３２から吸引し、第２ノズルＮ２内に圧空噴出孔３３より噴出さ れる圧空により発生する、上記旋回吸引気流と逆向きの旋回気流により加撚し、 デリベリローラ２８より糸Ｙとして紡出するものである。

【０００５】 上述の空気紡績ノズル２４の第１ノズルＮ１、第２ノズルＮ２に対する圧空の 供給は、図２のメインフレーム２２の背面にコンプレッサに連なる圧空供給管Ｐ １、Ｐ２を設け、該圧空供給管Ｐ１、Ｐ２から分岐した分岐管Ｔ１、Ｔ２を、第 １ノズルＮ１、第２ノズルＮ２に達するマニホールド２９に接続することにより 行い、夫々の分岐管Ｔ１、Ｔ２の途中に設けたバルブＶ１、Ｖ２を開閉すること により圧空の供給停止を行っていた。

【０００６】 このような空気紡績機２１においては、メインフレーム２２に直接ドラフト装 置２３及び空気紡績ノズル２４が設けられ、該メインフレーム２２の背面に圧空 供給管Ｐ１，Ｐ２を有し、比較的長尺の圧空供給管Ｐ１、Ｐ２及び分岐管Ｔ１、 Ｔ２を設けなければならず、空気紡績機２１の組付に余分な組付工数が必要であ るのみならず、空気紡績機２１の背後にケンスＣを配置するスペースを別途設け なければならなかった。

【０００７】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、従来の技術のこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的 とするところは、フレーム構成及び圧空供給構造を簡素化し、資材部品及び組付 工数の削減が可能であると共に、フロアスペースの節減を可能ならしめる空気紡 績機を提供しようとするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】

ドラフトローラ対、空気紡績ノズルからなり、下方より上方に向けスライバを 走行させる紡績ユニットの複数を、圧空供給管を兼ねたラインパイプを介して、 上部に巻取装置を設けたメインフレームに固着し、夫々のラインパイプから分岐 した分岐管を前記空気紡績ノズルに接続した。

【０００９】

【作用】

紡績ユニットを固着しているラインパイプに圧空を送給すると、該ラインパイ プより分岐した分岐管から空気紡績ノズルに圧空が送給される。

【００１０】

【実施例】

本考案の実施の一例を図面と共に説明する。本考案における空気紡績機１は図 １Ａ及び図１Ｂに示すように、下部に脚状の下部フレーム２を固着することによ り支持されたメインフレーム３の両側端部に上下２個づつ設けられた取付ボス４ に圧空供給管であるラインパイプＬ１，Ｌ２を渡設し、該ラインパイプＬ１、Ｌ ２に、後述する紡績ユニット５を固着し、メインフレーム３の上部に巻取装置６ を設けてなるものである。

【００１１】 紡績ユニット５は２錘を１ユニットとした４ユニット、計８錘を１スパンとし て紡績ユニット基板７に取り付けたものであり、上記メインフレーム３の下部に 配置したケンスＣより供給されるスライバＳをトランペットガイド８より引き込 み、バックローラ対９ａ、サードローラ対９ｂ、エプロンベルト１０を装着した セカンドローラ対９ｃ、及び、フロントローラ対９ｄから構成されたドラフト装 置９でドラフトした後、図３に示した従来例で述べたものと同様の空気紡績ノズ ル１１で加撚し、紡糸Ｙとしてデリベリローラ１２により引き出すものであり、 糸走行方向を上向きにして基板７を前記ラインパイプＬ１，Ｌ２に固定する。

【００１２】 巻取装置６は、複数列設したメインフレーム３の上部にクレードル取付用フレ ーム１３を渡設し、該クレードル取付用フレーム１３に旋回自在に設けたクレー ドルアーム１４に巻取ボビンを回転自在に支承し、該巻取ボビンをフリクション ローラ１５に圧接させて、紡績ユニット５のデリベリローラ１２より繰り出され る紡糸Ｙをトラバースガイド１６によりトラバースしながらパッケージＰとして 巻き取るものである。上記クレードル取付用フレーム１３はパッケージＰの搬出 装置の一部として使用することが出来る。

【００１３】 上述の如く本考案の空気紡績機１はメインフレーム３上部に巻取装置６を設け 、該メインフレーム３にラインパイプＬ１，Ｌ２を介して紡績ユニット５を背中 合せに固着することにより構成されるので組付が容易であると共に、メインフレ ーム３の下部をケンスＣの収納スペースとすることにより、図２に示す従来の空 気紡績機２１に比べて、ほぼ等しいフロアスペースで約２倍の錘数を設置するこ とが可能である。

【００１４】 また、空気紡績機１の空気紡績ノズル１１に対する圧空供給構造については、 紡績ユニット５の支持部材であり、空気紡績ノズルに近接しているラインパイプ Ｌ１，Ｌ２を圧空供給管として、ラインパイプＬ１に分岐管Ｔ１を、ラインパイ プＬ２に分岐管Ｔ２を、夫々接続し、該分岐管Ｔ１，Ｔ２の他端を夫々第１ノズ ルＮ１、第２ノズルＮ２に対応させてマニホールド１７に接続することにより行 い、夫々の分岐管Ｔ１，Ｔ２の途中に設けたバルブＶ１，Ｖ２を開閉することに より圧空の供給停止を行うようにしたものであり、別途圧空供給管を設ける必要 がないのみならず、分岐管Ｔ１，Ｔ２も短縮されている。

【００１５】 空気紡績機１の各スパンごとに設けられたラインパイプＬ１，Ｌ２は互いに連 結され、一端はエルボジョイントＪ１，Ｊ２、フレキシブルホースＦ１，Ｆ２を 介して夫々第１ノズル用タンクＢ１、第２ノズル用タンクＢ２に接続され他端は 封じられている。第１ノズル用タンクＢ１、第２ノズル用タンクＢ２は夫々減圧 弁Ｒ１，Ｒ２を介してコンプレッサ１８に接続されており、減圧弁Ｒ１，Ｒ２を 調節することにより２つのタンクＢ１，Ｂ２は夫々所定の気圧に設定されている 。

【００１６】

【考案の効果】

本考案空気紡績機は、上述のとおり、ドラフトローラ対、空気紡績ノズルから なり、下方より上方に向けスライバを走行させる紡績ユニットの複数を、圧空供 給管を兼ねたラインパイプを介して、上部に巻取装置を設けたメインフレームに 固着し、夫々のラインパイプから分岐した分岐管を前記空気紡績ノズルに接続し たので、組付が容易であると共に、圧空供給構造が簡素化され資材部品及び組付 工数の大幅な削減が可能であると共に、フロアスペースの節減を可能ならしめる ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】Ａは本考案空気紡績機の側面図、Ｂは一部を省
略した正面図である。

【図２】従来の空気紡績機の側面図である。

【図３】空気紡績ノズルの側面図である。

【符号の説明】 １ 空気紡績機 ３ メインフレーム ５ 紡績ユニット ６ 巻取装置 ９ ドラフト装置 １０ 空気紡績ノズル Ｌ１，Ｌ２ ラインパイプ Ｔ１，Ｔ２ 分岐管 Ｃ ケンス Ｓ スライバ Ｙ 紡糸 Ｐ パッケージ

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ドラフトローラ対、空気紡績ノズルから
   なり、下方より上方に向けスライバを走行させる紡績ユ
   ニットの複数を、圧空供給管を兼ねたラインパイプを介
   して、上部に巻取装置を設けたメインフレームに固着
   し、夫々のラインパイプから分岐した分岐管を前記空気
   紡績ノズルに接続してなる空気紡績機。