JPH0595613U - 池水濾過装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】池水濾過機の転倒を確実に防止することができ
ると共に、濾過槽の取り出しが容易であり、濾過材の収
容容積が少なくなることもないようにした池水濾過装置
を提供することにある。 【構成】外周に多数の通水穴を有するケーシング内に濾
過材２を収納した濾過槽１と該濾過槽１内を水が通過す
るように流水を発生させる駆動装置と濾過水を水面上に
還流する吐出部３ａとからなる水中設置型の池水濾過機
本体Ａと、該池水濾過機本体Ａを池内に安定的に設置す
るための重り兼用の台座Ｂとからなり、該台座Ｂと上記
濾過槽１には両者を係合させるための係合部８を設けた
ものである。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、池水を濾過して還流するように構成した池水濾過装置に関するもの である。

【０００２】

【従来の技術】

従来より、水中設置型の池水濾過機としては各種のものがあるが、基本的には 、外周に多数の通水穴を有するケーシング内に濾過材を収納した濾過槽と該濾過 槽内を水が通過するように流水を発生させる駆動装置と濾過水を水面上に還流す る吐出部とからなっている。 このうち、例えば、図４に示すように、濾過水を瀑気状に還流して酸素補給を 図るために、濾過材２２が収容された濾過槽２１には上部に横方向への吐出口２ ３ａを有する汲み上げパイプ２３を立設して、該汲み上げパイプ２３の上端部に 配置したモータＭによって上記汲み上げパイプ内を通したシャフト２４を介して 回転翼２５を回転させることにより池水を汲みあげて吐出口２４から池に還流す るように構成したものがあり、また、上記汲み上げパイプ２３の上端部側にはモ ータ配置部の上部に夜間照明のための照明装置２６を設置したものが多い。我々 もこの種の池水濾過機を各種提案したが、このような背高の池水濾過機において は台風等の際の転倒防止の目的から濾過槽１１の内底部に重り２７が設置されて いる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、従来の背高の池水濾過機にあっては、濾過槽内に重りを配置するも のであるため、重りを余り重くすると濾過材の洗浄又は交換等に際して濾過槽を 陸上に取り出す場合に重くなり、濾過材が吸水していることもあって全体として も相当な重量となり、多大の労力を要する欠点がある。また、この形式では濾過 材の収容容積が少なくなる欠点もある。従って、実際には重りの大きさに限界が あり、充分な転倒防止効果を発揮できない、という欠点があった。

【０００４】 本考案の目的は上記した従来の欠点を解消し、池水濾過機の転倒を確実に防止 することができると共に、濾過槽の取り出しが容易であり、濾過材の収容容積が 少なくなることもないようにした池水濾過装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案に係る池水濾過装置は、外周に多数の通水穴を有するケーシング内に濾 過材を収納した濾過槽に上部に横方向への吐出口を有する汲み上げパイプが立設 されていて、該汲み上げパイプの上端部に配置したモータによって上記汲み上げ パイプ内を通したシャフトを介して回転翼を回転させることにより池水を汲みあ げて吐出口から還流するように構成した池水濾過機本体と、該池水濾過機本体を 池内に安定的に設置するための重り兼用の台座とからなり、該台座と上記濾過槽 には両者を係合させるための係合部を設けたものである。 係合部の形態としては、濾過槽の中心部に底面側から挿入穴を設ける共に台座 にはポール部を立設して該ポール部を挿入穴に挿入する形式とすることができ、 また、この場合、挿入穴にはネジ溝を設けると共にポール部にはネジ部を形成し て濾過槽を所定角度回転させることにより係脱させるようにすることもできる。 或は、係止金具で両者を係合させてもよい。

【０００６】

【作用】

池水濾過機本体の設置に際しては台座を池内の所定位置に設置し、この上に池 水濾過機本体を設置して両者を係合させる。 このように、池水濾過機本体と重り兼用の台座とは別体となっていて両者を係 合させる形式であるから、台座を重量の大きな材料及び大きさのものとすること ができ、池水濾過機本体の転倒を確実に防止することができる。濾過材の洗浄又 は交換等の際には濾過槽を台座から取り外して陸上に持ち上げる。 池水濾過機本体の再度の設置に際しては台座が当初の位置にあるから、所定の 位置に確実に設置できる。

【０００７】

【実施例】

図１は本考案に係る池水濾過装置の概略図であり、池水濾過機本体Ａと該池水 濾過機本体Ａを所定位置に設置するための重り兼用の台座Ｂとで構成されている 。池水濾過機本体Ａの構成は図４に示す従来のものと同様であり、外周に多数の 通水穴を有する円筒状のケーシング内に濾過材２を収納した濾過槽１に、上部に 横方向への吐出口３ａを有する汲み上げパイプ３が立設されていて、該汲み上げ パイプ３の上端部に配置したモータＭによって上記汲み上げパイプ３内を通した シャフト４を介して回転翼５を回転させることにより池水を汲みあげて上記吐出 口３ａから還流するように構成したものである。

【０００８】 台座Ｂは重りに適する材質、例えば、鉛、鉄材等の金属材又はコンクリートブ ロックで円盤状に成型され、その外径は濾過槽１よりも大きくする。この台座Ｂ と上記濾過槽１には両者を係合させる係合部８が設けられる。図１及び図２の実 施例ではこの係合部８は、上記濾過槽１の中心部に底面側から挿入穴９を設ける と共に、上記台座Ｂは円盤状の台座部７の中心部からポール部１０を立設して該 ポール部１０を挿入穴９に挿入するように構成されている。図１の実施例におい てはポール部１０を円錐台形状に形成して単に挿入穴９に挿入するように構成し たものであり、図２の実施例ではポール部１０の上端部にネジ部１１を部分的に 形成すると共に、上記挿入穴９には該ネジ部１１に対応するネジ溝（図示しない ）を設けて濾過槽１を９０°又は１８０°程度回転させることにより台座Ｂと濾 過槽１を係脱するように構成されている。 図３においては、台座Ｂにフック状の係止金具１２を複数個取り付けて該係止 金具１２を濾過槽１の通水穴等に係止させるようにしたものである。

【０００９】

【考案の効果】

本考案に係る池水濾過装置によれば、池水濾過機本体と重り兼用の台座とは別 体となっていて両者を係合させる形式であるから、台座を重量の大きな材料及び 大きさのものとすることができ、池水濾過機本体の転倒を確実に防止することが できる。また、濾過材の洗浄又は交換等に際しては濾過槽を台座から取り外して 陸上に持ち上げるものであるから、従来のように重り内蔵型の濾過槽と異なって 濾過槽が重くなることもなく、取扱が容易であり、濾過槽内の濾過材収容容積が 小さくなることもない。 更に、池水濾過機本体の再度の設置に際しては台座が当初の位置にそのまま残 存しているから、所定の位置に確実に設置することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の池水濾過装置の概略を示す断面図であ
る。

【図２】台座と濾過槽をネジ係合させる例を示す台座の
側面図である。

【図３】台座と濾過槽を係止金具で係合させる例を示す
側面図である。

【図４】従来の池水濾過機の例を示す一部断面側面図で
ある。

【符号の説明】

Ａ 池水濾過機本体 Ｂ 台座 １ 濾過槽 ２ 濾過材 ３ 汲み上げパイプ ３ａ 吐出口 ４ シャフト ５ 回転翼 Ｍ モータ ６ 照明装置 ７ 台座部 ８ 係合部 ９ 挿入穴 １０ ポール部 １１ ネジ部 １２ 係止金具

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 外周に多数の通水穴を有するケーシング
   内に濾過材（２）を収納した濾過槽（１）と該濾過槽内
   を水が通過するように流水を発生させる駆動装置と濾過
   水を水面上に還流する吐出部（３ａ）とからなる水中設
   置型の池水濾過機本体（Ａ）と、該池水濾過機本体
   （Ａ）を池内に安定的に設置するための重り兼用の台座
   （Ｂ）とからなり、該台座（Ｂ）と上記濾過槽（１）に
   は両者を係合させるための係合部（８）が設けられてい
   ることを特徴とする池水濾過装置。
2. 【請求項２】 濾過槽（１）の中心部に底面側から挿入
   穴（９）を設ける共に台座（Ｂ）にはポール部（１０）
   を立設して該ポール部（１０）を挿入穴（９）に挿入し
   て両者を係合させるように構成したことを特徴とする請
   求項１記載の池水濾過装置。
3. 【請求項３】 台座（Ｂ）に取り付けた係止金具（１
   ２）を濾過槽（１）に係合させるように構成したことを
   特徴とする請求項１記載の池水濾過装置。
4. 【請求項４】 挿入穴（９）にはネジ溝を設けると共に
   ポール部（１０）にはネジ部（１１）を形成して濾過槽
   （１）を所定角度回転させることにより係脱させるよう
   に構成したことを特徴とする請求項２記載の池水濾過装
   置。